カテゴリー: 知識

介護施設やデイサービス等で、明日から使える「高齢者向けレクリエーション」や「トラブルの対処法」などのお役立ち情報をまとめています。福祉美容師や福祉ネイリストなど、介護に関する仕事内容についてもご紹介。毎日の仕事に使える情報やヒントが盛りだくさんです。

  • 【障害者グループホーム】世話人の仕事とは?生活支援員との違いも

    【障害者グループホーム】世話人の仕事とは?生活支援員との違いも

    障害を持つ方が自立して生活するために支援する施設として、年々需要が増えてきている障害者グループホーム。働くスタッフには特別な資格がなくても従事できる職種があるんです。そこで今回は、障害者グループホームで働く「世話人」の仕事内容や必要な能力、混同しがちな「生活支援員」との違いなどを解説!障害者支援について気になっている方は、ぜひご一読ください。

    障害者グループホームとは?

    障害者グループホームとは、障害を持つ方の日常生活と社会生活を総合的に支援するため、地域に設けられた少人数で共同生活を送ることができる家のことです。対象は身体・知的・精神障害や難病を抱える方。マンション・アパート・一戸建てなど家にはさまざまな形態がありますが、グループホームの種類は提供しているサービスによって分類されます。


    <障害者グループホームの種類>
    ・介護サービス包括型
    ・外部サービス利用型
    ・日中活動サービス支援型
    ・サテライト型


    このうち、介護サービス包括型と日中活動サービス型には世話人と生活支援員というサポートスタッフが、外部サービス利用型には世話人が配置されることが義務付けられています。スタッフが食事作りや健康管理など日常生活の援助と、場合によっては直接的な介護をすることで、障害を持つ方がある程度自立した生活を送ったり社会的に孤立することを防いだりするのが目的です。

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    障害者グループホームで働く職種「世話人」とは?

    まずは障害者グループホームの世話人についてより詳しくご紹介します。

    世話人の役割・業務内容は?

    障害者グループホームで働く「世話人」とは、[btp_line]利用者さんの日常生活をサポートするスタッフのこと[/btp_line]です。部屋の清掃、食事作り、健康管理、金銭管理などが主な業務内容。利用者さんに一番近い位置におり、悩みや不安を抱えた方の相談に乗ることもあります。

    世話人になるために必要な資格は?

    障害者グループホームに配置される世話人は、[btp_line]無資格でも始められる[/btp_line]のが特徴です。介護福祉士など介護系の資格を持っていると優遇されることも!
    障害者グループホームでは、利用者さんの気持ちを汲み取って適切なケアを提供していきます。世話人になるために資格は必要ありませんが、コミュニケーション能力やフォロー能力、障害に関する理解が求められるでしょう。

    混同されがちな「生活支援員」との違い

    障害者グループホームのスタッフには、「生活支援員」という世話人と似た職種があります。[btp_line]生活支援員も必須資格はありません[/btp_line]。2つの職種で大きく違う点は、世話人は生活に関するサポートがメイン業務であることに対し、生活支援員は入浴・排泄などの介助を含む、介護を伴うサポートがメイン業務ということ。生活支援員はより介護技術や体力が必要になります。


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    障害者グループホームで働く職種は他にもある!

    障害者グループホームで実際に利用者さんの近くで支援するのが世話人と生活支援員ですが、障害者グループホームのスタッフには[btp_line]「サービス管理責任者」と「管理者」[/btp_line]もあります。
    各事業所で利用者さん30名以下の場合に1名以上配置されるのが「サービス管理責任者」です。サービス管理責任者は、利用者さんの個別支援計画を策定し、支援内容の管理や世話人・生活支援員へ指示・指導する役割を担います。
    各事業所の運営とスタッフなどの管理業務を行うのが「管理者(施設長)」です。管理者はスタッフの労務管理や施設の収支管理、外部の方の窓口など、総合的な責任者の役割を担います。
    障害者グループホームでは、どの職種も業務に支障ない範囲で兼任することが可能ですが、世話人と生活支援員を兼任する場合には業務時間がかぶらないように留意しましょう。

    障害者グループホームの「世話人」は障害者支援に携わりたい方におすすめ

    障害者グループホームで働く職種「世話人」は、特別な資格がなくても始められるため、障害者支援に携わりたい方や障害者支援を学びたい方にとってはおすすめの職種です。シフト制でアルバイトなどパートタイム勤務も多いため、副業としても注目が集まっています。障害者支援が気になっている方は、お近くの障害者グループホームについて調べてみてはいかがでしょうか。

  • 生産性向上推進体制加算って?算定要件を含む制度内容について解説

    生産性向上推進体制加算って?算定要件を含む制度内容について解説

    2024年度の介護報酬改定で新設された生産性向上推進体制加算。加算対象は、介護現場において業務負担の軽減を図っている事業所です。この制度が新設された背景には、介護業界における深刻な問題が関係しています。そこで今回は、生産性向上推進体制加算が新しく導入された社会的背景と制度の概要、算定要件について詳しく解説しましょう。

    生産性向上推進体制加算とは

    生産性向上推進体制加算は、介護現場の生産性を上げるために制定されました。介護ロボットやICT機器などを導入している事業所が対象です。加算を設け、継続的にテクノロジーを取り入れている事業所を支援する目的があります。
    介護現場にテクノロジーを普及させるメリットは、安定した質の介護サービスが提供できる、利用者さんの安全確保と職員の負担軽減につながるといった点です。加算対象となる事業所は、生産性を上げるための委員会を設けて、業務改善を図ったことを示すデータを提出する必要があります。生産性の向上に対して継続的に取り組む必要はありますが、テクノロジー機器の導入を検討している事業所にとっては有利な制度と言えるでしょう。

    生産性向上推進体制加算が導入された社会的背景

    生産性向上推進体制加算が導入された背景には、社会的に問題となっている高齢化の影響があります。内閣府が公開している「令和5年版高齢社会白書(全体版)」によると、2022年10月1日時点での日本の総人口に対する65歳以上の人口割合は29.0%です。1970年時点で7%、1994年時点で14%であった65歳以上の人口割合は、年々高まり続けています。
    また、少子化に伴い介護を担う若者の人口は減少。少子高齢化社会によって、介護業界は深刻な人手不足に陥る可能性があるのです。
    今後も高齢化が進むと予想されている現代の社会では、介護業界の生産性向上が必要不可欠。生産性向上推進体制加算は、需要が高まっている介護業界のサービス向上につながる重要な制度と言えるでしょう。

    生産性向上推進体制加算(Ⅰ)(Ⅱ)の算定要件・単位数

    生産性向上推進体制加算には、[btp_line](Ⅰ)と(Ⅱ)の2種類の加算があります[/btp_line]。それぞれの算定要件と単位数を押さえておきましょう。

    生産性向上推進体制加算(Ⅰ)

    生産性向上推進体制加算(Ⅰ)の単位数は、100単位/月。
    算定要件は、以下の4つです。

    ・(Ⅱ)の要件を満たした上で、(Ⅱ)のデータから業務改善に取り組んだ成果が確認できる。
    ・見守り機器をはじめとしたテクノロジーが複数導入されている。
    ・職員同士で適切な役割分担ができている。
    ・1年に1回、業務改善の効果を示すデータを提出している。

    (Ⅱ)の要件には、生産性を向上させるための委員会の開催、継続的な改善活動が行われていることが条件として含まれています。業務改善の効果を示すデータは、オンラインで提出可能です。

    生産性向上推進体制加算(Ⅱ)

    生産性向上推進体制加算(Ⅱ)の単位数は、10単位/月。
    算定要件は、以下の3つです。

    ・見守り機器をはじめとしたテクノロジーが1つ以上導入されている。
    ・生産性を向上させるための委員会を開催し、必要な安全対策を講じた上でさらなる改善活動を継続的に行っている。
    ・1年に1回、業務改善の効果を示すデータを提出している。

    生産性を向上させるための委員会では、介護サービスの質や利用者さんの安全の確保、職員の負担を減らすための施策を検討します。改善活動は、生産性向上ガイドラインに基づいて行うことが必要です。

    算定要件のポイント

    生産性向上推進体制加算を算定する際には、各項目の要件を十分に満たしておく必要があります。算定要件にある3つのポイントをチェックしておきましょう。

    業務改善を行った効果を示すデータが必要

    業務改善を行った効果を示すデータとは、以下の5つのことを指します。

    ア 利用者のQOL等の変化(WHO-5等)
    イ 総業務時間及び当該時間に含まれる超過勤務時間の変化
    ウ 年次有給休暇の取得状況の変化
    エ 心理的負担等の変化(SRS-18等)
    オ 機器の導入による業務時間(直接介護、間接業務、休憩等)の変化(タイムスタディ調査)

    引用元:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」

    https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001213182.pdf

    生産性向上推進体制加算(Ⅱ)では、上記項目のうちア~ウのデータが必要です。
    生産性向上推進体制加算(Ⅰ)を算定する場合は、ア~ウの項目を満たした上でエ・オの項目が成果として表れているかを確認されます。

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    見守り機器やICT機器の導入

    生産性向上推進体制加算を算定するためには、以下のような機器の導入が求められています。

    ・見守り機器
    ・職員同士の連絡が迅速に行えるICT機器(インカムなど)
    ・介護記録の作成を効率化するICT機器(介護記録ソフトウェア、スマートフォンなど)

    介護記録の作成を効率化するICT機器は、データの入力から記録、保存、活用までがまとめてできるものに限られています。
    (Ⅰ)の算定要件にある「複数のテクノロジー」として認められるためには、上記3種類の機器全てを導入していることが条件です。また、見守り機器は利用者さんがいる全ての部屋に設置、職員同士の連絡手段として導入するICT機器は全職員が使うことが必須となっています。ただし、利用者さんの意向によって見守り機器を停止する措置は問題ありません。
    テクノロジーを導入する際は、対象の機器がどのくらい必要か事前に確認しておくと良いでしょう。

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    今後の介護業界における課題

    深刻な人手不足が懸念されている介護業界。これから取り組むべき3つの課題についてまとめました。

    介護サービスの質を維持・向上させる

    人員が足りていないと、少ない人数で利用者さん全員のサポートをしなければなりません。介護サービスの質も低下するでしょう。介護サービスの質をキープするためには、業務内容を洗い出し、[btp_line]役割分担を明確化[/btp_line]する必要があります。
    ほかにも生産性を向上させるための委員会の場で話し合う機会を設けることは、人手不足による影響を最小限に抑えることにもつながるでしょう。

    介護業界のイメージ改善

    介護業界に人材が集まりにくい原因には、業務内容にマイナスなイメージがあることも挙げられます。体力的・精神的にきつい、給与を含めた雇用面での待遇が悪い、利用者さんや職員同士での人間関係の構築が難しいといった印象は、職場環境を改善して早急に払しょくする必要があるでしょう。

    センサー・ロボット・ICTの活用

    人手が足りていなければ、職員一人当たりに課せられる業務の負担割合が大きくなります。人手不足が続いている状況であれば、センサーやロボット、ICT機器を導入することで職員にかかる負担が軽減できるかもしれません。職員一人ひとりの負担が減ることで心のゆとりが生まれ、[btp_line]利用者さんとの良好な関係も築きやすくなる[/btp_line]でしょう。

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    新設された制度を活用して業務改善に取り組もう

    生産性向上推進体制加算は、介護現場の業務改善に取り組む事業所にとって有益な制度です。積極的な環境改善は、人手不足による影響を軽減できるだけでなく、利用者さんと職員の良好な関係を築くための手助けにもなります。算定要件を十分に押さえた上で、より効率良くサービスが提供できるよう改善してみましょう。

  • 寝たきりの方におすすめ!筋力低下を防ぐリハビリ方法をご紹介

    寝たきりの方におすすめ!筋力低下を防ぐリハビリ方法をご紹介

    介護度や医療依存度が高い寝たきりの方。自分で思うように身動きがとれない利用者さんと関わっていると、完全な寝たきりになってしまわないか心配ですよね。しかし、全身を自在に動かせなくても、気軽にできるリハビリを取り入れることは可能です。今回は、寝たきりの方にもリハビリが必要な理由と、筋力低下を防ぐ8つのリハビリ方法をご紹介しましょう。

    寝たきりの方にリハビリが必要な理由は?

    寝たきりの方にもリハビリが不可欠である2つの理由について解説します。

    廃用症候群のリスクがある

    「廃用症候群」は、[btp_line]体を動かさないことによって体や精神に起こる異常の総称[/btp_line]です。異常をきたす部位は、筋肉や骨格、内分泌系や代謝、精神・神経系、循環・呼吸器系など多岐にわたります。これは、体を動かさないことでさまざまな臓器の機能低下を招くためです。臓器の機能低下によってますます体が動かしにくくなり、さらなる廃用症候群の悪影響を招きます。
    病気やケガで一時的に体を動かせなくなっている方は、廃用症候群に陥る前に対策が必要です。健康な部位まで必要以上に安静を保ち続けることで、思わぬ弊害を招く可能性があるでしょう。

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    サルコペニアが進行しやすい

    高齢者であれば、寝たきりになることでサルコペニアが進行するリスクもあります。サルコペニアは、加齢に伴う筋力低下により、日常生活にさまざまな支障をきたしている状態のこと。歩行速度が遅くなる、杖や手すりに頼らなければいけなくなるといった状況こそサルコペニアの証です。
    通常、サルコペニアは加齢に伴い罹患しますが、運動量が少ないことで早期に症状を発症しやすくなります。病気やケガをして動きにくくなったことをきっかけに体を動かす機会が減っている高齢の方には、適度な運動をおすすめしてください。

    寝たきりによる筋力低下のリスクを防ぐ8つのリハビリ方法

    病気やケガによって寝たきりとなっている方には、筋力低下を防ぐためのリハビリが必要です。しっかりと全身を動かすことが難しい利用者さんには、日常生活を過ごす中で少しでも負傷した部位以外の筋肉を使うように促します。
    それでは、寝たきりによる筋力低下のリスクを防ぐ8つのリハビリ方法をご紹介しましょう。

    マッサージ

    寝たきりの方の筋力低下を防ぐ効果的なリハビリ方法の1つは、マッサージです。マッサージすることによって血行不良が起きにくくなり、新陳代謝が促されます
    マッサージする際には、あらかじめ体を温めておきましょう。筋肉の緊張がほぐれた状態をつくり、動かせる部位を手でやさしくさすります。筋力低下の予防だけでなく身体機能の改善にも効果的です。

    ストレッチ

    寝たきりの方におすすめする、2つ目の筋力低下を防ぐリハビリ方法はストレッチです。
    足を動かせる方であれば、お尻の筋肉を伸ばすストレッチを試しましょう。寝転んだ状態で片足の膝を抱えて気持ち良いと感じるところで20秒キープします。目安として左右それぞれ3回ずつ、2セット行うと良いです。
    足全体を動かすことが難しい場合は、足首を伸ばすだけでも問題ありません。少しでも動かせる部位の筋肉を伸ばしましょう。

    手足の筋力トレーニング

    寝たきりでも手や足が動かせる方であれば、手足の筋力トレーニングも筋力低下を防ぐリハビリ方法として有効です。
    手や足の指を開く動作と握る動作を繰り返す、足を上げるといった手軽にできる動きを試しましょう。それぞれ1回10セットが目安です。無理のない程度に行うことで、日常生活に必要な動作の改善につながります。

    関節の曲げ伸ばし

    寝たきりの状態で手や足の関節を曲げ伸ばしする運動も、筋力低下を防止するリハビリ方法の1つです。長時間同じ体勢になっている方には、定期的に手足を曲げ伸ばしして関節を動かすように促しましょう。

    踏みしめ運動

    寝たきりの利用者さんの中でも上半身を起こせる方には、踏みしめ運動も筋力低下を防ぐリハビリ方法としておすすめです。
    足元に板や台などを設置し、その上をゆっくりと踏みます。足や足裏への刺激となるだけでなく、立ち姿勢を保つための筋肉にも効果的です。

    立ち座りの運動

    踏みしめ運動までできる寝たきりの利用者さんには、筋力低下を防ぐための立ち座り運動もリハビリ方法として取り入れてみましょう。
    しっかりと床に足をつけた状態で立つ・座るという動作を繰り返します。ひとりで訓練するのが難しい方は、上半身や腕を支えてサポートしましょう。

    歩く

    寝たきりの状態が続いている利用者さんの中でも、歩ける方には少しでも歩行を促しましょう。歩くことは、日常生活を営むための筋肉の筋力低下を防ぐリハビリ方法として有効です。
    歩行運動を試す際には、歩行器を使う、車いすで外へ出てみるといった方法もおすすめ。リハビリに対する意欲が湧き、リラックスした気持ちで取り組めるでしょう。

    寝返りを打つ

    立つ・歩くといった運動が難しい寝たきりの方には、寝返りを打つことだけでもおすすめしましょう。寝返りも筋力低下の抑止につながるリハビリ方法です。
    日々過ごしていく中で、少しでも体を動かす意識を持つように促しましょう。

    リハビリを行うときのポイント

    寝たきりの方のリハビリを行うときに押さえておきたいポイントをチェックしておきましょう。

    リハビリするための環境を整える

    寝たきりの利用者さんとリハビリを行う際には、[btp_line]あらかじめ周囲に危険がないか十分に確認[/btp_line]しておく必要があります。転倒したときにケガをする恐れがあるものは遠ざけておきましょう。
    また、効率良くアプローチするために、介護用品を活用してみることもおすすめです。車いすや電動ベッドを用意しておくことで、外への移動や立ち座りをサポートできます。歩行運動を行う際には、手すりやスロープのある場所を選ぶと良いでしょう。
    取り組むリハビリ方法に合った環境を整えておくことが大切です。

    運動に対して前向きになれるようサポートする

    寝たきりになっている方は、体を動かしたほうが良いと認識できていてもリハビリに対して前向きになれていないこともあります。
    訓練開始前に、まずはリハビリする利用者さん自身が前向きに取り組めるような声かけを行いましょう。リハビリの目的やメリットを伝える、自由に体を動かせるようになったあとにやりたいことを尋ねてみるといった方法を試すと良いかもしれません。

    寝たきりの方の健康をサポートしよう

    寝たきりの方におすすめの筋力低下を防ぐリハビリ方法をご紹介しました。寝たきりの方であっても、気軽にできる運動を日々の生活に少しでも取り入れることで、廃用症候群やサルコペニアの発症リスクを軽減できます。利用者さんの状態に合わせながら、無理のない範囲でリハビリできるようサポートしましょう。

  • 高齢者施設でおすすめの盆踊りレク10選!夏イベントにぴったり

    高齢者施設でおすすめの盆踊りレク10選!夏イベントにぴったり

    高齢者施設での夏のレクリエーションとして人気の高い「盆踊り」。「炭坑節」や「長生き音戸」など、おなじみの音楽に合わせて体を動かせば、一体感や楽しい雰囲気が生まれます。今回は、高齢者施設の夏のレクリエーションとして盆踊りがおすすめの理由と、おすすめの盆踊りをご紹介します。

    高齢者施設の夏のレクレーションに盆踊りがおすすめの理由は?

    高齢者施設では、盆踊りをレクに取り入れているところもたくさんあります。夏のレクリエーションに盆踊りがおすすめの理由は、以下のような点が挙げられるでしょう。

    • お年寄りになじみがある
    • 認知症の予防や改善になる
    • 脳を活性化する
    • 適度な運動になる
    • 車椅子でも参加できる

    高齢者にとっての盆踊りは、夏のイベントのひとつ。曲が流れ始めると、体が自然に動く利用者さんもいるでしょう。それぞれの曲がそれぞれの思い出を呼び起こすため、認知症の予防や改善にもつながります。気持ちの高まりにより、脳を活性化する効果も期待できるでしょう。手や足を動かすことで適度な運動になり、体を温めることにもなります。自立できる方から車椅子の方まで、参加できる層が広いのも盆踊りレクのポイントです。法被などの衣装を用意すると、さらに雰囲気を出すことができるでしょう。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク1 長生き音頭

    「長生き音頭」は、多くの高齢者施設で歌ったり踊ったりされている曲です。人気の理由は「70歳、80歳でもまだまだ若い!」と思わせてくれる、楽しくて元気になれる歌詞。リズムやメロディーもわかりやすく、知らない利用者さんもすぐに楽しく踊ることができるでしょう。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク2 きよしのズンドコ節

    利用者さんに人気の高い氷川きよしさんの楽曲である「きよしのズンドコ節」の盆踊りバージョンもあります。3つの所作が覚えられれば、あとは繰り返しのみと簡単なので、初めての利用者さんもすぐに踊ることができるでしょう。歌詞を口ずさむことができると、より楽しくなるかもしれません。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク3 ソーラン節

    ニシン漁の際に歌われていたという北海道を代表する民謡「ソーラン節」も、盆踊りの曲の定番です。「どっこいしょ、どっこいしょ」、「ソーラン、ソーラン」といった箇所にみんなで声を出すことで、お祭り気分も高まります。運動会で流れることも多く、なつかしさを感じる利用者さんもいるのではないでしょうか。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク4 東京五輪音頭

    1964年に日本で開催された東京オリンピックのメインテーマソングだった「東京五輪音頭」も、盆踊りレクにおすすめの曲です。三波春夫さんや坂本九さんなど、多くの有名歌手がカバーしており、当時を思い出す利用者さんも多いでしょう。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク5 炭坑節

    福岡の民謡でありながら、盆踊りのスタンダードにもなっているのが「炭坑節」です。日本に広まった理由は、歌手である赤坂小梅さんがレコードを出したのがきっかけ。音が耳に入ると自然に踊りだしてしまう利用者さんもたくさんいるでしょう。テンポが良く、リズムを取りやすいため、足や手などでリズムを刻むことができます。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク6 ゆかた音頭

    全国的に盆踊りで使用されている「ゆかた音頭」。CDは、鈴木正夫さん、藤みち子さんのデュエット曲として1992年にリリースされました。曲名は知らなくても、耳にしたことがある方は多いかもしれません。子供も大人も一緒になって踊れる盆踊りの曲ですね。地域によって踊りが違うようなので、知っている利用者さんがいれば聞いてみるとより盛り上がりそうです。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク7 広島音頭

    広島に伝わる盆踊りの曲です。広島にゆかりのある方でも、振り付けや歌詞の意味を詳しく知る方は少ないそう。じつは広島の原爆投下直後の様子や、戦後復興への思いが込められています。踊りは利用者さんにとっては少し難しい部分もあるため、簡単な動作部分だけピックアップして踊ると良いでしょう。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク8 平家踊り

    山口県下関市に伝わる踊りです。壇ノ浦の戦いで敗れた平家を供養する踊りが起源と言われており、そこに全国の盆踊りのスタイルが融合して現在の形になりました。市内の小中学校でも体育祭などで取り組まれている踊りで、難しくありません。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク9 津和野踊り

    盆踊りファンに知られる、島根県津和野に伝わる盆踊り。浴衣で踊る一般的な盆踊りとは異なり、津和野では黒頭巾と白装束で踊ります。古風で優雅な踊りをゆったりと囃子にのせて踊るため、利用者さんたちも踊りやすいでしょう。

    高齢者施設でおすすめ盆踊りレク10 阿波踊り

    日本三大盆踊りの1つに数えられる、徳島県徳島市の阿波踊り。輪踊りのイメージがある盆踊りとは一転、頭上で両腕を交互に伸ばしながら前進する女踊りが有名です。踊る阿呆に見る阿呆という歌詞でもお馴染みの、明るく陽気な雰囲気が特徴。400年の歴史がある伝統芸能ですが、踊り方はいたってシンプル。利用者さんたちでも歌いながら踊って楽しめる踊りです。

    夏の風物詩盆踊りレクで楽しい時間を!

    高齢者施設でも行われることが多い盆踊りは、適度な運動になることに加え、認知症の予防や改善といった効果も期待きるなど、メリットの多いレクリエーションです。YouTubeなどの動画でも盆踊りの振付がたくさんアップされているので、参考にするのもいいでしょう。祭りの雰囲気に昔を思い出したり楽しくなったりする利用者さんもたくさんいるはず。夏は盆踊りレクで、楽しい時間を提供しましょう。

  • デイサービス「朝の会」ネタ14選!利用者さんの気分が盛り上がるアイデア

    デイサービス「朝の会」ネタ14選!利用者さんの気分が盛り上がるアイデア

    利用者さんが集まったタイミングで、朝の会を行うデイサービスも多いのでは?その日のスケジュールをお伝えすることはもちろん、ちょっとしたクイズなどを行うところもあるでしょう。そこでこの記事では、デイサービスの朝の会にぴったりな、利用者さんの気分を盛り上げてくれるネタを14個紹介していきます。朝の会のネタで迷っている介護職の方は、ぜひご覧になってみてくださいね。

    今日はどんな日?「本日の話題紹介」

    「本日の話題紹介」は、テーマに合った季節や時事ネタなどを司会者が話す、デイサービス朝の会で定番のネタです。節分や冬至など、季節の移り変わりをピックアップしたり、今朝見たニュースの話題を取り上げたりすると会話のきっかけになるでしょう。

    一般社団法人日本記念日協会など、1年365日それぞれの日で記念日を認定している団体の公式ページをチェックしてみるのもおすすめ。「娘婿を励ます日」や「親バカ愛の日」など、ユニークな記念日が見つけられます。由来と一緒にお話しすることで、利用者さんの興味も広がりやすいでしょう。

    今日は何の日?「365日クイズ」

    365日、毎日「○○の日」というものがあります。先ほどご紹介した「本日の話題紹介」のように紹介するだけでなく、話題を掘り下げてクイズにするのも面白いでしょう。利用者さんが考える時間を設けると、脳の活性化にも良いですね。

    たとえば6月21日は「世界音楽の日」。フランスの音楽祭が発祥です。「ドレミ」の起源は何語?世界で最も大きい楽器は?など、普段音楽に親しみがない利用者さんでも考えやすい内容にしましょう。

    1日の活力になるかも「今日の占い」

    占いを信じる信じないには、個人差があります。それでも、星座や誕生月などで今日の運勢を伝えられると意識はしますよね。介護施設では、できるだけポジティブな内容を伝えると利用者さんたちの活力になるでしょう。また、ラッキーカラーを伝えると「この色の折り紙で製作をしよう」、ラッキーアイテムが「花」だったら今日は生花をしよう、手芸で花を作ってみよう、など良い刺激になるかもしれませんよ。

    生活習慣の見直しに「健康の雑学」

    高齢者は、若い方よりも健康に関する話題に敏感です。朝の会で健康に関する雑学を取り上げると、その日は1日、自分の行動を見直すきっかけになるのではないでしょうか。

    たとえば「靴の底の減り方でケガや病気が分かることがある」と伝えると、自分の靴底をチェックしたり歩く姿勢を気にしたりするでしょう。これを機に歩き方を改善する方もいるかもしれません。

    大きな声を出して元気になる「朝の歌」

    「朝の歌」で大きな声を出していくと、脳の活性にも良いといわれています。そのため、デイサービスの朝の会では歌もおすすめなネタの1つです。利用者さんが聞きなじみのある次のような曲を選んで大きな声で歌っていきましょう。

    <季節の歌>

    • 春:さくらさくら、茶摘み、朧月夜、荒城の月、春よ来い
    • 夏:われは海の子、浜辺の歌、ふじの山、七つの子
    • 秋:虫の声、旅愁、故郷の廃家、村の鍛冶屋
    • 冬:雪、冬の夜、冬景色、故郷 など

    歌詞を紙に印刷したり、ホワイトボードに書いたりすると、利用者さんも歌いやすいでしょう。

    みんなで身体を動かそう「ラジオ体操」

    デイサービスの中には、朝の会の定番ネタの1つとして「ラジオ体操」を取り入れているところもあります。朝のうちは筋肉や神経が活性化していないことが多いため、体を動かすことで活動に入る準備をしているようです。慣れ親しんでいる方が多い体操のため、積極的に身体を動かすことができるでしょう。

    また、NHKのラジオ体操公式ページでは、一覧で動きを確認できる図解のダウンロードが可能です(2022年10月時点)。同ページには、「座ってのラジオ体操」の図解もあるため、立ったままでの体操が難しい利用者さんにはこちらを提案してみると良いでしょう。

    漢字問題やとんちクイズに挑戦!「脳トレ」

    「脳トレ」も、デイサービスの朝の会で楽しめるネタです。なぞなぞや間違い探しなど、種類も豊富なため、ネタ切れになりにくいのもうれしいポイント。主な脳トレを一覧で確認しておきましょう。

    <デイサービスの朝の会におすすめの脳トレ>

    • 漢字や熟語を使ったクイズなど「漢字問題」
    • 特徴をヒントに県名を答える「都道府県当てクイズ」
    • 一拍遅れて勝負する「後出しじゃんけん」
    • 歌の一節から曲名を当てる「歌クイズ」
    • 左右の絵の違いを探す「間違い探し」

    ルールを説明できれば、特別な準備がいらない脳トレもあるため、手軽に行いやすいものを選んでみてはいかがでしょうか。

    座ってできる「指回し」

    少しずつ身体を活性化させたいときには、「指回し」がおすすめ。座ったままで行えるため、デイサービスの朝の会でも行いやすいネタでしょう。

    <指回しの手順>

    1. 胸の前あたりで、両手の指先を合わせる
    2. 親指から順番に、左右交互に円を描くよう指を回す
    3. 指を回している最中は、他の指が離れないよう注意する

    指の中でもとくに薬指が難しいため、「ゆっくりでも大丈夫ですので指が当たらないよう頑張りましょう」など、声かけを行うと盛り上がります。

    会話にも脳の活性化にも「1日1手話」

    手話は、聴覚の自由な方が用いるコミュニケーションツール、とのイメージが強いかもしれません。しかし、手を動かして会話する手話は、高齢者にとっては脳の活性化につながる活動でもあります。手話を覚えるためではなく、脳トレのイメージで1日1個の手話をやってみると、利用者さんは取り組みやすいですよ。実際に聴覚が不自由な利用者さんがいると、コミュニケーションの幅が広がるメリットもあるでしょう。

    落語を使って楽しむ「早口言葉口腔体操」

    デイサービスの朝の会では、落語を題材にした「早口言葉口腔体操」も利用者さんに喜んでもらえるネタの1つ。例えば、落語の「寿限無(じゅげむ)」のフレーズを早口言葉で口にしてみましょう。

    <寿限無で登場する男の子の名前>

    じゅげむじゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょのすいぎょうまつ うんらいまつ ふうらいまつ くうねるところにすむところ やぶらこうじのぶらこうじ パイポパイポ パイポのシューリンガン シューリンガンのグーリンダイ グーリンダイのポンポコピーの ポンポコナーの ちょうきゅうめいのちょうすけ

    何度かゆっくりと練習を行い、徐々にスピードアップしながら、利用者さんに挑戦してもらうと良いかもしれませんね。

    穴埋め形式でチャレンジ「シルバー川柳クイズ」

    ちょっと笑えるデイサービスの朝の会ネタなら「シルバー川柳クイズ」がおすすめです。シルバー川柳とは、2001年より公益社団法人全国有料老人ホーム協会が始めた高齢者の日常をテーマとした川柳のこと。年齢を重ねるにつれて生じる肉体・容姿の衰えや人生の悲観を、ユーモラスに表現した川柳が集まっています。これらの川柳の一部を空欄にしてホワイトボードに書き、穴埋め形式で利用者さんに当ててもらいましょう。

    <第22回有老協・シルバー川柳入選作の一例>

    • 実は俺 点滴、シップの 二刀流
    • お年玉 持続可能か 聞くな孫
    • 兄弟で ひとり薄毛の 変異株
    • 俺を見て 御先祖様と 孫が言う
    • 知恵袋 年の功より YouTube

    引用:第22回有老協・シルバー川柳入選作

    「二刀流」や「変異株」など、時事ネタがヒントになりそうな箇所を空欄にしてみると分かりやすいかもしれませんね。

    大人数こそ楽しい「伝言ゲーム」

    「伝言ゲーム」は人数が多くても手軽に楽しめるので、朝の会にぴったりなゲームです。正確に伝えることができると団結力がうまれ、間違った回答が出ても面白くて盛り上がること間違いなし。短期記憶を活用するゲームなので、脳トレにもなります。お題は、高齢者の方でも分かりやすく、短い言葉にすると良いでしょう

    <お題の例>

    • 早口言葉
    • 人気の曲の歌詞
    • 童話の一文

    聴力が低下して言葉を聞き取りにくい利用者さんがいる場合は、糸電話を活用したり、ジェスチャーや文字、絵などで伝言ゲームを行ったりするのもおすすめです。介護スタッフは、利用者さんの状態に合わせて、お題やゲームの方法を考えましょう。

    今日のご飯は何でしょう「食材でメニューを当てよう」

    その日のご飯の食材を紹介し、これでどんな料理ができるか利用者さんに考えてもらうのはいかがでしょうか。食欲が低下している高齢の方でも、参加することで食事に興味をもってもらえるかもしれません

    <メニュー当てクイズの例>

    • 豚肉、じゃがいも、玉ねぎ、糸こんにゃく、にんじん(正解:肉じゃが)
    • とうもろこし、玉ねぎ、牛乳、バター、パセリ(正解:コーンポタージュ)
    • 鶏肉、ゴボウ、しいたけ、こんにゃく、お米(正解:五目御飯)

    難しいときは「おふくろの味」「甘味がありトロッとしている」「○○な食感」といったヒントを出していっても良いでしょう。脳トレにもなり、ごはんが楽しみにもなるおすすめのネタです。

    楽しく記憶力アップ「言葉連想ゲーム」

    ひとつの言葉からさまざまな言葉を連想していくゲームです。連鎖的にさまざまなことをイメージすることは、発想力や想像力が必要なので脳トレにもなります。何人でも参加できるゲームなので、利用者さん全員で順番に答えてもらいましょう。

    <言葉連想ゲームのお題の例>

    • 歴史上の人物
    • 観光地の名前
    • 動物の名前
    • ことわざ

    言葉連想ゲームは、高齢者の記憶力をアップさせ、認知症予防の効果も期待できます。初めはなかなかうまく連想できない方も、慣れていくと徐々にスムーズに答えることができるようになるでしょう。

    デイサービスの朝の会は鉄板ネタで盛り上がろう!

    デイサービスの朝の会は、脳や身体を活性化させるネタがおすすめです。脳トレやなぞなぞなど、1度調べておくとネタが溜められるものも多くあります。盛り上がったネタは覚えておき、定期的にテーマや趣向を変えて継続してみると良いでしょう。ぜひこの記事も参考に、施設ごとの鉄板ネタを見つけてみてはいかがでしょうか。


  • 針を使わない手芸レク15選|高齢者でも取り組みやすい作品は?

    針を使わない手芸レク15選|高齢者でも取り組みやすい作品は?

    介護施設で行われるレクリエーションの中で、手芸を企画するとき、介護スタッフは少し気を使いませんか?なぜなら高齢者は手を思うように動かせなかったり、針に糸を通すような細かい作業が苦手だったりする方が多いためです。そこで今回は、介護施設のレクリエーションにおすすめの“針を使わない”手芸レクを15種類ご紹介します。手芸が高齢者のレクリエーションにおすすめの理由や、作品テーマを選ぶ際のポイントも解説。より利用者さんの満足度の高いレクリエーションを企画したい介護スタッフの方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

    手作りの過程が脳を刺激!高齢者のレクリエーションに手芸がおすすめの理由は?

    介護施設のレクリエーションには、「身体を動かすもの」「頭を使うもの」「手先を使うもの」の3つがあります。[btp_line]手芸は、頭と手先を使うレクリエーションです。[/btp_line]

    色鮮やかな生地や糸の組み合わせを考え、段取りを踏まえて制作することで、脳のさまざまな部分を刺激します。介護施設では手先の機能訓練としての効果も期待できるため、手芸は男女問わずおすすめのレクリエーションといえるでしょう。

    また、作品ができあがったあと、介護施設内に飾ったり、実際に使ったりと、実用的であることも、手芸のメリットのひとつ。デイサービスのお土産として持ち帰って、ご家族に見ていただくこともできます。

    デイサービスのお土産にも!手芸は幅広い高齢者施設におすすめ

    レクリエーション担当者の方の中には、手芸は細かい作業が中心であるため、比較的介護度の低い方向けのレクリエーション、というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、布用両面テープや手芸用ボンドを活用すれば、より幅広い身体機能・認知機能をもつ利用者さんに楽しんでもらえます

    ここからは、介護施設におすすめの手芸作品をご紹介していきます。動画投稿サイトYoutubeでは、さまざまな手芸の製作動画が公開されていますので、手芸の経験が少ないレクリエーション担当者さんはぜひチェックしてみてくださいね。

    おすすめ1.牛乳パックを使えば簡単!「マフラー」

    編み棒を使った編み物は、手芸未経験者にとっては、ハードルが高く感じがち。しかし、牛乳パックを使えば、簡単にマフラーを編めます。太めの毛糸を使うことで、どんどん編み進められますので、大きな作品を作り上げたという[btp_line]達成感を得やすい[/btp_line]点もおすすめです。

    おすすめ2.毛糸を巻くだけ!色の組み合わせも楽しい「てまり」

    新聞紙と毛糸という身近な素材だけで、和の代表的なモチーフであるてまりを作ることができます。丸くて柔らかいてまり作りは、心を穏やかにする効果も。準備が少ないのもうれしいポイント。利用者さんご自身に好きな色の組み合わせを考えてもらうと、より楽しみ方が広がりますよ。

    おすすめ3.縫わずに作れる!「ペットボトルホルダー」

    季節を問わず、水分補給は大切。ペットボトルホルダーは、[btp_line]男女問わず、便利なアイテム[/btp_line]です。用意するのは、手ぬぐい1本と手芸用ボンドだけ。お好みの柄の手ぬぐいで作れば、他の方と間違えることもなくて衛生的です。暑い時期には、水滴のシミも防止できますよ。

    おすすめ4.編み物の定番!「エコたわし」

    かぎ針編みで仕上げられるエコたわしは、レクリエーションの定番です。単色で編んでもシンプルで素敵ですが、2色使いにすると、かわいらしいだけでなく、早く編み進められます。お掃除にも便利な消耗品なので、作品を仕上げた達成感だけでなく、人の役に立てる喜びも感じやすく一石二鳥の作品ですよ。

    おすすめ5.男性利用者さんにおすすめの手芸といえばこれ!「革小物」

    [btp_line]男性利用者さんにおすすめしたい[/btp_line]手芸作品が革小物です。今回ご紹介するコインケースはミシン不要!金具を取り付けるだけで完成します。市販品のような完成度のアイテムがあっという間に仕上がるので、男性利用者さんに手芸に対して興味を持ってもらいたい介護スタッフの方は、ぜひ手芸の一環として革小物も検討してみてくださいね。

    おすすめ6.切って結ぶだけ!「簡単フェルトバッグ」

    ハサミでのカットと結ぶ作業ができれば作れるバッグ。ちょっとした身の回りのものを入れるために十分な大きさのバッグが、縫わずに作れるとは驚きです。持ち手は三つ編みの工程が入るため、難しい場合は介護スタッフの方が手伝ってあげてください。

    おすすめ7.ボンドとアイロンを使えば縫わずにつくれる!「クラッチバッグ」

    手芸用ボンドを使えば、針を使わなくても手芸を楽しめます。こちらのクラッチバッグは、手芸用ボンドとアイロンで布を固定します。針を使うのに抵抗がある利用者さんにもおすすめです。[btp_line]アイロンによる火傷にはくれぐれもご注意[/btp_line]を!

    おすすめ8.縫わずに作れる!「フェルトのフラワーアレンジメント」

    フェルトとワイヤー、グルーガンを使って、いつまでも枯れずに飾れるフラワーアレンジメントを作れます。一度作り方を覚えてしまえば、色や大きさを変えることで、アレンジメントは変幻自在!さまざまな組み合わせが楽しめるため、創造性が鍛えられますよ。リースやブローチ、髪飾りに応用もできます。

    おすすめ9.季節の飾りやお孫さんの髪飾りにも「つまみ細工」

    江戸時代から伝わる日本の伝統工芸、つまみ細工。布で作ったパーツを繋ぎ合わせて花や動物などさまざまなモチーフを作れます。ちりめん生地があれば、ボンドやつまようじ、ピンセットといった身近な道具だけでOK。お孫さんやひ孫さんのお食い初めや七五三、成人式の髪飾りにも。ご自身の作品が、ご家族の記念日を彩ることになれば、利用者さんも大きな喜びを得られるでしょう。

    おすすめ10.縁起の良いモチーフに利用者さんもほっこり 笑顔ふくろうの「福守り」

    古くから知性の象徴とされ、読み方が[btp_line]「不苦労(ふくろう)」[/btp_line]に通じることから縁起物のひとつでもあるふくろう。介護施設のレクリエーションにぴったりのモチーフです。紹介する「福守り」は100円均一で手に入る材料で作れます。メインパーツとなるフェルトや布は採寸が少し細かいため、介護スタッフで事前カットしておくのがおすすめです。お好みの柄のフェルトや布で組み合わせを楽しんでもらいましょう。

    おすすめ11.可愛い小物入れが簡単に作れる!「三角ポーチ」

    小物を入れるのにぴったりな三角ポーチは、男女問わず使いやすいアイテムです。ポイントは裁縫用のボンドを使って作ること。針や糸を使うのが難しい利用者さんにも、手軽に取り組んでもらえます。布の大きさを変えて、小銭入れを作ったり、少し大きめのポーチにしたりと、利用者さんの用途に合わせてサイズを調節すると良いでしょう。

    おすすめ12.フェルトを巻くだけで美しい仕上がり「バラのスタンド」

    手芸でバラを作るとなると、花弁の多さからハードルが高そうに見えます。ところがフェルトを上手に使うと、あっという間にボリュームのあるきれいなバラが作れるんです。バラをあしらったスタンドには、[btp_line]メッセージカードだけでなく写真を飾っても良い[/btp_line]ですね。

     おすすめ13.おしゃれを楽しもう!「ミサンガ」

    ミサンガは、2本の糸で簡単に作れるものからデザインが複雑なものまでさまざまです。利用者さん一人ひとりに合わせた編み方で難易度を選んで作れるのも、ミサンガ作成のおすすめポイント。ところどころにビーズを編み込んで、それぞれ個性のあるミサンガにするのも良いかもしれません。施設内でもおしゃれを楽しんで、利用者さんに明るい気持ちになってもらいましょう。

    おすすめ14.完成品は運動レクでも使える!「お手玉」

    利用者さんの中には、昔お手玉で遊んだという方も多くいらっしゃるでしょう。懐かしい気持ちにさせてくれるお手玉は、[btp_line]ペットボトルカバーを使うと簡単に作れます[/btp_line]。お気に入りの柄や色を選んでお手玉を作りましょう。完成品は、運動レクとして使うこともできますよ。

    おすすめ15.意味を知って作ろう!「ドリームキャッチャー」

    ドリームキャッチャーはアメリカ先住民の伝統的なお守りで、「悪夢から守り、幸運をもたらす」という意味が込められた装飾品です。ドリームキャッチャーの存在を知らない利用者さんには、由来や意味を説明すると盛り上がるのではないでしょうか。そんなドリームキャッチャーは、毛糸と紙皿で手軽に作ることができます。お守りといっても、見た目がおしゃれなため、飾ると部屋が華やかになりますよ。

    針を使わない手芸は高齢者レクリエーションにぴったり!

    針を使わない手芸レク15選をご紹介しました。手芸は、男女問わず、手先を動かすのがお好きな方におすすめのレクリエーションです。介護施設の利用者さんの中には、アクティブなタイプの方もいれば、手芸のように集中して手先を動かすレクリエーションがお好みの方もいらっしゃいます。介護施設のレクリエーションで手芸を行う際は、今回の内容を参考になさってくださいね。

  • 介護士にできて看護師にできないことは?2職種の役割や視点の違いを意識しよう

    介護士にできて看護師にできないことは?2職種の役割や視点の違いを意識しよう

    今回のテーマは、“介護士にできて看護師にできないこと”。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などの介護施設では、介護スタッフだけでなく看護師も活躍していることが多くあります。どちらも利用者さんの介護に関わる業務を行っていますが、「役割分担が曖昧」「何となく不仲のように感じる」という意見も。2職種の違いを理解するために、それぞれの役割や仕事内容を解説していきます。

    【介護士にできて看護師にできないこと】介護スタッフの仕事内容をチェック

    介護スタッフの役割は、利用者さんの“生活の質を上げるためのサポート”を行うこと。利用者さん一人ひとりの状態に合わせたサポートが求められるので、寄り添う気持ちを持って接することが大切です。

    【介護スタッフの仕事その1】食事や入浴などの身体介護

    介護スタッフの代表的な業務である“身体介護”。利用者さんの身体に直接触れる介助サービスを指します。具体的には、食事や入浴、排泄、更衣、外出の介助などです。

    【介護スタッフの仕事その2】家事をサポートする生活援助

    洗濯や掃除、食事の支度、買い物などの家事をサポートするのが“生活援助”。整理整頓や薬の受け取りなど、生活に必要なサポートも含みます。

    【介護スタッフの仕事その3】社会的活動のサポート

    介護が必要な利用者さんの孤立を防ぐのが“社会的活動のサポート”。会話やレクリエーションを通じて、他者と良好な関係を築けるようサポートします。

    【介護スタッフの仕事その4】相談・アドバイス

    利用者さんご本人やその家族、関係者に対し、専門的な立場から行う“相談・アドバイス助言”。例えば、福祉用具の使い方、要介護認定の相談、今後の介護方針などがあります。

    【介護スタッフの仕事その5】チームとしての仕事

    チームマネジメントやチームビルディングのこと。他の介護スタッフと利用者さんの情報を共有したり、管理者であればスタッフの指導や育成を行ったりします。

    ▼【関連記事】介護職による爪切りについての記事はこちら

    【介護士にできて看護師にできないこと】看護師の仕事内容をチェック

    介護施設で働く看護師の役割は、持っている医療知識で利用者さんの健康状態を保ち、改善することです。利用者さんが施設内で病気やケガをした場合は、医師の指示をもとに対処します。

    【看護師の仕事内容その1】健康管理

    利用者さんの健康管理は、介護施設で働く看護師にとってメインの仕事。非医療行為にあたる、体温や血圧測定、爪切り、口腔ケアなどもそのひとつです。

    【看護師の仕事内容その2】薬の管理や投薬

    医療行為にあたるものも、介護施設で働く看護師の仕事に含まれます。例えば、点滴や採血、たんの吸引など。対処するには医師の指示が必要です。

    ▼【関連記事】介護施設でできる医療行為についての記事はこちら

    仕事内容をふまえた“介護士にできて看護師にできないこと”とは?

    看護師は介護職員初任者研修修了者とみなされるため、介護スタッフと同様の介護業務を行うことが可能です。介護現場では看護師が利用者さんのおむつ交換をすることもあり、その意味では業務上で“介護士にできて看護師にできないこと”は存在しません

    とはいえ、介護現場では介護スタッフと看護師の仕事が分担されていることがほとんど。介護スタッフは“生活面のサポート”、看護師は“医療面のサポート”と求められる役割も異なります。それぞれが“介護のプロ”“看護のプロ”という視点で利用者さんを見守り、[btp_line]お互いに協力して業務に取り組むことが大切[/btp_line]といえるでしょう。

    介護士と看護師は対立することがある?

    介護施設では、時に介護スタッフと看護師が対立することもあるようです。対立の理由として、役割の違いや収入面、立場の決めつけなどが考えられます。介護スタッフは生活面から、看護師は医療面から利用者さんをサポートするのが役割。そのため、仕事内容はもちろん優先すべきことも異なり、対立の原因になりうるでしょう。その他、収入に差があること、相手より立場が上だと決めつける人もいる、などが両者の関係に影響を与えることがあります。

    介護スタッフと看護師が協力して業務に取り組むには

    2職種が協力して業務に取り組むために必要なのは、[btp_line]お互いの役割を理解すること[/btp_line]。介護施設での役割の違いや仕事内容への理解を深め、立場を尊重し合ってコミュニケーションを取ることが大切です。お互いの専門分野を学んだり、意見交換を行ったりするのも方法のひとつ。同じ職場で気持ち良く働けるよう、それぞれが思いやりを持って接することを意識してみましょう。

    役割と仕事内容に違いがあること意識しよう

    介護スタッフと看護師は別の専門職であり、上下関係はありません。“介護士にできて看護師にできないこと”は業務の上ではありませんが、それぞれの役割と仕事内容を意識して働くことが大切です。お互いの立場を尊重し、コミュニケーションをとりあうことで、利用者さんにより良い介護・看護が提供できると良いですね。

  • 訪問看護チラシは営業必須ツール!利用者増のための作り方のヒント

    訪問看護チラシは営業必須ツール!利用者増のための作り方のヒント

    訪問看護ステーションの利用者さんを増やすためには、地域のケアマネジャーに事業所について知ってもらい、一人でも多くの利用者を紹介してもらうことが大切です。そのためには、営業チラシやパンフレットをお渡しすることも有効な手段。本記事では、訪問看護チラシの作り方のヒントを解説するとともに、チラシを渡す際の心構えもご紹介します。事業所の強みがより良く伝わる営業ツールを作り、訪問枠を埋めたいとお考えの方はチェックしてください。

    訪問看護チラシも営業効果あり!

    SNSや公式サイトの運用も、訪問看護ステーションについて知ってもらう大切な手段です。しかし一見アナログなチラシも、デジタルの情報発信とはまた違った営業効果を発揮します。

    〈訪問看護チラシを活用するメリット〉
    ・ 営業先であるケアマネジャーに直接手渡しできる
    ・ 多くの情報を一目で見渡せる
    ・ 保管が可能なので、手隙のときに目を通してもらえる

    忙しいケアマネジャーに時間を作ってもらい、「うちのステーションの特色は……」といった営業トークをじっくり聞いてもらうことは、なかなか難しいものです。
    そんなとき、特色を分かりやすくまとめたチラシを渡すと、手が空いたときに目を通すことができ、大まかな情報を一目で把握してもらえる可能性が高まります。ターゲットである[btp_line]ケアマネジャーに直接アプローチ[/btp_line]できることも、紙媒体の大きなメリット。営業ツールとして、想像以上の効果をもたらすかもしれません。

    チラシはどうやって作成する?

    チラシ作成する方法として、外注するか・自作するかの2パターンがあります。それぞれの方法について解説しましょう。

    1.外注する

    チラシを外注するには、制作会社に依頼するほか、クラウドソーシングサービスを通じて、個人のクリエイターに依頼する方法も。
    依頼から印刷物の納品までは、おおよそ2週間~1ヶ月ほどかかる傾向にあり、料金相場については数千円~数万円と幅があります。納期にある程度の余裕を持ちつつ、予算に合った費用で制作してくれる会社やクリエイターを探す必要があるでしょう。

    2.自作する

    時間や費用負担を抑えてチラシを作りたい場合は、自作するのも一つの手。
    多くの訪問看護ステーションが自作のチラシを活用し、営業活動を行っています。
    特別なソフトやデザインスキルがなくても、PowerPointやCANVAの無料テンプレートを使うと、デザイン性の高いレイアウトが可能です。印刷は自宅やオフィス、コンビニにあるプリンターやネット印刷を利用すると良いでしょう。

    利用者増につながる訪問看護チラシ作成のコツ

    訪問看護チラシに積極的に記載すべき内容や作成のコツをご紹介します。

    訪問看護ステーションの強みを明確にして記載

    ケアマネジャーの目に留まるチラシを作成するためには、[btp_line]ステーションならではのアピールポイントを目立つ場所に記載[/btp_line]することが大切です。
    まずは、自分たちの訪問看護ステーションが持つ強みや、他ステーションと差別化できるポイントを書き出してみましょう。

    例えば、以下のような内容は特にアピールポイントとなります。

    ・ まだ数少ない小児や精神科の領域にも対応できる
    ・ 訪問看護認定看護師・在宅看護専門看護師が在籍し、質の高い看護ケアを行える
    ・ 認知症ケア専門士・終末期ケア専門士が在籍し、専門的なケアを行える
    ・ 24時間365日訪問可能で、緊急対応に強い
    ・ 男性看護師が在籍しており、同性の利用者の理解者になれる

    また、日頃からケアマネジャーに困りごとをヒアリングし、その問題解決につながるような内容を入れ込むことも効果的。「終末期看護の経験がある看護師が在籍し、緊急時の対応も行えます」など、メリットを想像しやすくなるよう具体的に記すと良いでしょう。利用者さんの生活を共に支えるパートナーとして、より信頼感を持ってもらえるのではないでしょうか。

    スタッフの個性や強みもアピールしよう

    ケアマネジャーは、担当の利用者さんが安心して過ごせるかに重きを置いて、紹介先を選定しています。そのため、ステーションにどんなスタッフが在籍しているのかを知り、親しみを持ってもらうことも大切です。
    スタッフの[btp_line]顔写真と共に、一人ひとりの思いや得意分野を掲載[/btp_line]すると、大きな安心材料になるでしょう。チラシを渡す際には、「経験豊富なベテラン看護師が多く在籍しています」、「認知症ケアの研究を行ってきた理学療法士が、症状の進行を抑えるリハビリテーションを提供します」などの一言を添えると、より印象に残りやすくなります。

    空き状況も見える化して記載

    ケアマネジャーから利用者を紹介してもらう際、「空きがなくてお断り」をすると、次回以降は依頼しづらくなってしまう可能性があります。
    お断りをできるだけ避けるためにもチラシに空き状況を記載しておくと、お互いにとって安心です。以下のように、表で見える化すると分かりやすいでしょう。

    訪問看護ステーション空き状況(例)

    基本的な記載内容もチェック

    営業チラシの下部に必ず記載したい内容が、[btp_line]基本情報[/btp_line]です。
    ステーションの名称や住所、対応エリア、問い合わせ用の電話番号やFAX番号、ホームページアドレスやQRコードなどが、基本情報にあたります。
    まずは、上部に配置した写真やアピール文で目線を惹き付け、最後に基本情報に目線を動かしてもらい、ステーションの名前を印象付けると良いでしょう。

    訪問看護チラシ作成後の知っておきたいポイント

    訪問看護チラシは、渡す際にちょっとしたアピールを行ったり、渡した後に反響を振り返ったりすることも大切。営業効果アップが期待できるチラシ作成後のポイントをチェックしましょう。

    渡すときに心がけたいこと

    訪問看護チラシを渡す際は対面でもアピールできるよう、[btp_line]極力手渡し[/btp_line]するのがおすすめです。担当のケアマネジャーがいる場合は、訪問看護の利用者さんの近況を報告しつつチラシを笑顔で渡し、事業所の強みを端的に伝えると良いでしょう。

    チラシの反響率も把握しよう

    チラシの内容や配布数をより高めていくため、[btp_line]反響率を把握[/btp_line]することも大切です。
    チラシの反響率は、以下の計算式で割り出すことができます。

    反応があった数÷チラシ配布部数×100=反響率(%)

    問い合わせや依頼など、何らかの反応があった数を配布部数で割ることで反響率を確かめることが可能。例えば、50枚のチラシを配布し、3件の反応があった場合は以下の通りです。

    3件÷50枚×100=6%

    反響率と併せて、チラシの内容や配布日時・対応者の職種・手渡しか郵送かなど、詳細を記録しておきましょう。定期的にチラシを配布してデータを蓄積することで、どのようなチラシがより効果的か把握し、次の施策に活かすことができます。

    強みが伝わる訪問看護チラシで効果的なアピールを!

    訪問看護チラシを作成することは、スタッフ一人ひとりの得意分野や人柄、訪問看護ステーション全体の強みを再確認する機会にもなります。チラシを渡す際のアピールも心がけることで、対面の営業力も向上できるのではないでしょうか。魅力的なチラシを通して、広く事業所について認知してもらい、さらなる地域連携につなげられると良いですね。

  • 療養介護とはどんなサービス?役割や対象者について知っておこう

    療養介護とはどんなサービス?役割や対象者について知っておこう

    療養介護というサービスをご存知ですか?療養介護とは、障害のある方に向けた福祉サービスの1つです。入院している方をターゲットにしたサービスや、一時的に利用するサービスなどがあります。人によっては、入院や生活介護と似ているように感じるかもしれません。そこで今回は、療養介護とはどういうサービスなのか、どんな方が受けられるのかなどについて、短期入所療養介護との違いも併せて見ていきましょう。

    療養介護とはどんなサービス?

    まずは、療養介護とはどういうサービスなのか、具体的なサービス内容や療養介護を受けられる対象者などについて紹介します。

    療養介護とは?

    療養介護とは、[btp_line]医療的ケアと日常の介護を両方とも受けられる福祉サービスのこと[/btp_line]。障害者総合支援法をもとに運用しています。また、医療機関において医療的ケアと介護サービスの両方を受けられる点が特徴です。

    医療機関で受けるケアは療養介護医療と呼ばれ、医療保険が適用されます。

    療養介護のサービス内容

    具体的には、以下のようなサービスを受けられます。

    ・医療的ケアや看護
    ・機能訓練
    ・食事や入浴、排泄などの介助
    ・日常生活における相談や支援

    日常生活におけるサポートも受けられる点が特徴でしょう。

    療養介護を受けられる方とは?

    病院などに長く入院している方のうち、心身に障害を持ち、医療的ケアと介護サービスを常に必要とする方が対象となっています。

    例えば、筋萎縮性側索硬化症によって気管切開を行い、呼吸管理を必要とする障害支援区分6に相当する方です。また、市町村によって対象者と準ずる者と認められた場合も療養介護を受けられます。自分が基準に当てはまるのか、一度相談してみましょう。

    サービスを利用するためには、市町村に申請して障害支援区分の認定を受けなければなりません。認定が下りたら、サービス等利用計画案を作成して市町村に提出しましょう。計画案をもとにサービス量が決められ、サービス等利用計画を作成したうえで利用可能になります。

    療養介護と入院の違い

    療養介護では、医療機関に入院している方が対象となりますが、入院と何が異なるのでしょうか?また、生活介護との違いも分かりにくいですよね。ここでは、入院や生活介護の違いについて紹介します。

    目的

    まずは目的の違いです。入院は治療を受けるために入院します。しかし療養介護は、入院中の利用者さんに向けて医療的ケアや介護サービスを提供するため、どちらかというと[btp_line]日常生活機能を取り戻すことを目的[/btp_line]にアプローチを行うものです。

    一方、生活介護は日常生活が困難な方のサポートを行うサービスのため、療養介護とは目的が違うのです。

    医療範囲

    入院では治療や医療管理に伴い、手術や薬物療法を行います。療養介護でも、必要に応じて治療や医療管理が行われますが、リハビリやレクリエーションも併せて実施される点が異なっているのですます。

    前述した通り、生活介護では日常生活のサポート行うことが目的のため、治療などは行いません。

    期間

    入院では病気やケガの治療の進行状況によって期間が決まります。一般的には数日から数週間です。療養介護も入院と同じく状況によってサービスを受けられる時間が異なりますが、入院と比べると長くなる傾向にあります

    生活介護は自宅や介護施設などで生活する際に必要なサービスのため、生涯にわたって利用する方がほとんどでしょう。

    一時的に利用できる短期入所療養介護とは?

    短期入所療養介護では、ショートステイを利用してサービスを受けます。ショートステイとは一定の期間施設に入所するサービスで、レスパイトケアを目的に利用される方も。レスパイトケアは休息を指す言葉で、利用者さんの家族をケアするといった意味も含まれます。

    ここでは、短期入所療養介護の役割やサービス内容などを見ていきましょう。

    短期入所療養介護の役割

    介護を必要とする方が医療機関などに短期間入所することで、医療的ケアや機能訓練、介護サービスを受けられます。そのため短期入所療養介護は、医療型ショートステイと呼ばれることも。

    介護者の負担を軽減する役割を持ち、利用者さんの家族が出張や入院などで在宅介護ができない場合にも利用可能です。[btp_line]利用可能期間は、連続して30日[/btp_line]。施設によって異なるものの、部屋のタイプには個室や多床室、ユニット型個室などがあります。

    サービス内容

    サービス内容は療養介護と似ており、以下のような内容です。

    ・医療的ケアや看護
    ・機能訓練
    ・食事や入浴、排泄などの介助

    短期間だからと言って、利用者さんのサポートのみに徹するのではなく、利用者さんに合わせて医療的ケアやリハビリを行います

    対象となる方

    短期入所療養介護のサービスを受けられる方は、[btp_line]要介護認定1~5の方[/btp_line]です。要支援の認定を受けた方は該当しません。

    介護予防短期入所療養介護とは?

    短期入所療養介護とは別に、介護予防短期入所療養介護というサービスがあります。短期入所療養介護と言葉は似ていますが、どういった点が違うのでしょうか?最後に、介護予防短期入所療養介護の役割やサービス内容について見ていきましょう。

    介護予防短期入所療養介護の役割

    介護予防短期入所療養介護もショートステイを利用して、医療的ケアや介護サービスを受けられます。療養介護施設は、主に介護老人保健施設や病院、老人性認知症疾患療養病棟、介護医療院などです。

    利用目的も短期入所療養介護と同じく、利用者さんの家族の負担軽減や、利用者さんの家族の体調不良や出張などで在宅介護が難しい場合にサービスを提供します。

    [btp_line]最長で連続30日までの利用[/btp_line]ができ、事前に予約してからの利用が一般的です。入所する部屋は施設によって異なりますが、個室や1部屋4床程度の多床室、ユニット型個室などがあります。

    サービス内容

    具体的なサービ内容は以下の通りです。

    ・医療的ケアや看護
    ・機能訓練
    ・食事や入浴、排泄などの介助

    基本的には介護予防を目的としたサービスを提供しており、ケアプランをもとに利用者さんに合ったサポートを行います。

    対象となる方

    介護予防短期入所療養介護は、療養介護や短期入所療養介護を利用する方と比べると、軽度の方が対象です。具体的には、[btp_line]要支援1または要支援2の方[/btp_line]が該当します。

    各サービスの違いを知って理解を深めよう

    療養介護は主に障害がある方を対象にしたサービスですが、短期入所療養介護や介護予防短期入所療養介護は要介護や要支援認定を受けた高齢の方も対象になります。同じような言葉でもサービスの内容や対象者が異なるため、違いを知って理解を深めましょう。興味がある分野があれば、就

  • 【デイサービス】2024年度から利用者さんの“共同送迎”が可能に!

    【デイサービス】2024年度から利用者さんの“共同送迎”が可能に!

    要介護状態の高齢者の方に、通所で食事や入浴、機能訓練などのサービスを提供する“デイサービス”。利用者さんがデイサービスに通う際は、施設側が送迎を行います。今回のテーマはデイサービスの“共同送迎”について。2024年度から、複数のデイサービスが共同で送迎業務を行うことが正式に認められました。記事内では、デイサービスの送迎業務に焦点を当て、共同送迎の詳細やサービス事例を解説していきます。

    デイサービスの送迎業務をチェック

    まずはデイサービスの送迎業務を掘り下げていきましょう。関連記事も参考にしてください。

    業務内容は?

    デイサービスの送迎業務とは、[btp_line]利用者さんを自宅から施設まで送迎する仕事[/btp_line]のことを指します。身体が不自由な方やデイサービスまでの交通手段がない方など、高齢の利用者さんが安全に通うためのものです。

    また、送迎に関連して以下のような業務も発生します。
    ・ 送迎ルートの提案、決定
    ・ 走行データ作成
    ・福祉車両の管理、清掃
    ・乗降時の利用者さんを介助する
    ・利用者さんの家族とコミュニケーションを取る
    ・緊急時の連絡・対応

    デイサービスの送迎業務は、利用者さんの負担軽減も目的のひとつです。そのため、施設別に送迎範囲を区切り、移動距離が長くならないように設定されています。
    福祉車両の運転だけでなく、利用者さんの介助やそのご家族とコミュニケーションを取ることも含まれる送迎業務。送迎後は走行データを作成したり、福祉車両を清掃したりします。

    デイサービスの送迎は必須?

    デイサービスの送迎に義務はありませんが、[btp_line]送迎を行わないと“送迎減算”が発生[/btp_line]します。事業所の報酬が減る、介護スタッフの給与が下がる可能性があるなど、収益面にマイナスの影響が出る要素なので、デイサービスの送迎は報酬面の重要業務と言えるでしょう。

    送迎業務の注意点は?

    送迎業務には普通自動車第一種運転免許が必須です。送迎にバスを使う施設もあるので、中型・大型の免許が必要な場合もあります。送迎業務に利用者さんの介助が含まれることを考えると、介護資格を持っている方が重宝されるでしょう。
    その他の注意点は、福祉車両の操作確認、時間に余裕を持った行動、コミュニケーションの取り方など。送迎業務をスムーズに行うために、それぞれ意識して取り組むことが大切です。

    デイサービス利用者の共同送迎とは?

    2024年4月から、複数のデイサービスが共同で送迎業務を外注化(委託)することが正式に認められました。これまで共同送迎が禁止されていたわけではありませんが、制度の曖昧さと、解釈や対応の仕方が自治体によって異なることへの意見が上がっており、ルールの明確化に至ったのです。
    共同送迎の目的は、現状の仕組みをより効率的に、利便性の高いものへと変える“環境の整備”。送迎業務を行うドライバーの確保が難しいという現状も考慮されています。

    <共同送迎のケース>

    ・ 他の事業所スタッフと雇用契約を結び、自身の事業所のスタッフとして送迎業務を行う
    ・委託契約にもとづいて送迎業務を委託する

    デイサービス以外に、地域密着型通所介護や認知症対応型通所介護、通所リハビリテーションなども対象サービスに含まれます。また、これらの共同送迎には送迎減算が適用されません。

    共同送迎サービスの事例

    共同送迎サービスの事例として、ダイハツの福祉介護・共同送迎サービス『ゴイッショ』を見てみましょう。
    ゴイッショは、“効率的な送迎”と“事業所の負担軽減”を目的に、[btp_line]地域のデイサービス送迎を外部団体が行うサービス[/btp_line]です。ダイハツと自治体とが連携し、デイサービスの送迎業務の課題を把握。マニュアル構築や調整面をサポートします。
    複数の事業者で共同送迎を行うと、送迎計画や運行管理が複雑化するものです。しかし、ダイハツの管理システムを活用すれば、遅延やキャンセル情報の共有がスピーディーになる、常に最新の運行状況をチェックできるなど、複雑化の解消を図れます。
    ダイハツ発表のデータによると、2020年に行った実証実験では送迎時間の短縮と使用車両の削減が実現したそう。また、多くの施設で業務負担の軽減を実感する結果となりました。

    送迎業務の質を高めるために

    共同送迎の解禁により、他のデイサービスとの同乗ができるようになりました。利用者さんの利便性を保ちつつ、事業所側の“効率化”や“負担軽減”を図れることが共同送迎のメリットです。人手不足が深刻化する介護業界では、デイサービスの送迎ドライバーも不足しているのが現状。共同送迎の事例や外部のサービス提供先が増えることで、これからのデイサービス送迎の“業務の質の向上”が期待されます。

  • 介護のフェイスシートとは?テンプレートに必要な情報や書き方を紹介

    介護のフェイスシートとは?テンプレートに必要な情報や書き方を紹介

    介護サービスを提供するうえで不可欠な「フェイスシート」。介護スタッフだけでなく、医師や看護師など多職種間で利用者さんの情報を共有するための大切なシートです。しかしながら、フェイスシートは共通のテンプレートが存在しないため、各事業所でさまざまな形があって書き方に迷ってしまうことも。そこで今回はフェイスシートに盛り込むべき項目や書き方のポイントをまとめてご紹介します。

    フェイスシートとは

    まずはフェイスシートの目的や役割、アセスメントシートとの違いについて解説します。

    目的・役割

    利用者さんに適切なケアプランを作成すること、利用者さんに関わるスタッフ同士の連携をスムーズに進めることが、フェイスシートの主な目的と役割です。
    介護保険法に基づくサービスを提供するためには、ケアマネジャーが利用者さんの細かな基本情報を把握したうえで計画書を作成し、利用者さんがサービスを提供する事業者と契約する必要があります。過不足ないサービスを提供するためにも、フェイスシートは必要です。

    アセスメントシートとの違い

    介護現場で使う利用者さんの情報を記した書類には「アセスメントシート」もあり、フェイスシートと混同しがち。
    フェイスシートには利用者さんの基本的な情報を記しますが、アセスメントシートには利用者さんの身体や認知に関する能力など、取得した検査結果を分析してより踏み込んだ内容を記します。利用者さんの情報をまとめるならフェイスシートを、利用者さんの状況や能力を評価するならアセスメントシートを使用しましょう。

    ▽関連記事

    フェイスシートのテンプレートに入れたい情報

    介護サービスの提供する際には必要なフェイスシートですが、共通のテンプレートは存在せず、各事業所で状況に応じて作成する必要があります。しかしながら、[btp_line]一般的なフェイスシートに盛り込まれている項目はある程度共通している[/btp_line]ため、テンプレート作成時には以下の内容が入っているか確認しておきましょう。

    <テンプレートに入れておきたい項目>
    ・利用者さんの基本情報
    ・家族構成・緊急連絡先
    ・生活状況・生活歴
    ・職歴
    ・既往歴
    ・介護保険や後期高齢者医療保険の情報・要介護認定の有無
    ・相談者・相談内容


    上記項目の他に、身体障害者手帳や療育手帳の情報・障害福祉サービス受給者証の情報など、細かく制度の利用の有無・等級・交付日を記しておけば、より有用なフェイスシートになります。過不足のないサービスを提供するためにも、聞き取った情報を詳しく記して実情に合ったテンプレートへ更新していきましょう。

    フェイスシートの書き方!注意したいポイントは?

    次に、フェイスシートの書き方をご紹介します。前提として、フェイスシートはサービス終了後も保管しておく大切な書類のため、記入にはボールペンといった消えにくいインクのペンを使用しましょう。シャープペンシルや鉛筆はすぐに記載情報を修正できる半面、書き換えられやすい点が書類の記入には適しません。
    これを踏まえたうえで注意しておきたいポイントは、大きく分けて4つです。

    共通言語を使う

    フェイスシートは事業所の内外問わず、多職種のスタッフが目にします。どの職種のスタッフが見ても理解できるよう共通言語を使用するようにしましょう。
    医療系ケアマネジャーがやりがちな書き方のひとつに医療英語の走り書きがあります。できるだけ日本語で書くよう意識すると、読み手に伝わりやすくなるはずです。また、専門用語や事業所内だけでしか使わない特有の用語や略称にも注意を向けます。

    客観的かつ簡潔な内容にする

    一目見るだけでわかるよう、客観的かつ簡潔な内容にするように注意しましょう。
    利用者さんをより理解しようと聞き取りをしていると、感情が入りすぎてしまうことがあります。[btp_line]客観的な事実のみを記入する[/btp_line]のがポイントです。
    また、資料の記入となるとつい堅苦しく文章を複雑に書いてしまうことも。フェイスシートは相手に伝わるよう、冗長表現を避けて簡潔な日本語で書くことを念頭に置きましょう。

    すべて記入する

    利用者さん本人から確認できる情報以外に、家族でないとわからない情報もあります。この場で確認できないからといって空白を残してしまうと、あとで他のスタッフが情報不足で困ってしまうことも。[btp_line]フェイスシートはすべて記入するのが基本[/btp_line]です。テンプレートの記入例や項目をあらかじめ把握しておき、聞き取りへ進むと空白ができてしまったり書き方に困ったりということが少なくなります。

    最新情報を記入する

    フェイスシートには常に最新情報を記しておきましょう。家族の連絡先や主治医の変更などは更新が漏れがちです。緊急時に最新の情報がわからないと、速やかに連絡が取れず大変な事態に陥ることもあります。利用者さんとご家族にはこの点をしっかりと理解してもらい、変更があれば連絡してもらうこと、定期的にフェイスシートの内容に変更が生じていないか確認することを心掛けましょう。

    フェイスシートは管理にも注意を

    フェイスシートはたくさんの個人情報が詰まった重要書類です。不用意な管理・持ち出しによって情報漏えいすると、漏えいさせてしまったスタッフ個人だけでなく、事業所全体が社会的責任を問われることになります。フェイスシートは施錠できるキャビネットやパスワードをかけて電子保管するなど、セキュリティに注意しましょう。持ち出す場合は事業所内でルールをつくって運用するなど工夫が必要です。
    また、フェイスシートは[btp_line]サービス終了後2年間、市区町村によっては条例で終了後5年間保管[/btp_line]するなど保管期間が義務付けられており、安易に処分することができません。実地指導などの際には保管状況も確認されることを覚えておきましょう。

    ▽関連記事

    フェイスシートのテンプレートを参考に書き方を把握してよりよいサービスの提供へ

    フェイスシートのテンプレートに共通して盛り込まれている項目や書き方、フェイスシートの管理方法などをご紹介しました。しっかりと過不足なくフェイスシートを埋めていくことが、よりよい介護サービスの提供に直結します。アセスメントシートとの違いも念頭に置いて2つのシートを正しく使い分けて利用者さんの満足度を高めていきましょう。

  • 介護職が知っておきたい義歯の着脱方法と手入れ方法

    介護職が知っておきたい義歯の着脱方法と手入れ方法

    介護スタッフは、利用者さんの日常生活をサポートすることが仕事です。サポートは、ベッドから起きる動作を支援したり、トイレまで連れて行ったりするなど多岐にわたります。なかでも食事の介助や口腔ケアは一日に複数回行うため、義歯に関する知識を持っておく必要もあるでしょう。そこで今回は、介護スタッフに向けて利用者さんの義歯の着脱方法や手入れ方法について紹介します。

    義歯にはさまざまな種類がある!

    高齢になると唾液分泌の減少や歯磨き不足などによって、歯周病やむし歯になりやすい傾向にあります。そのため、総入れ歯や局部入れ歯などの義歯を使っている利用者さんも多くいらっしゃるでしょう。

    まずは、義歯の種類を紹介します。

    総義歯とは?

    総義歯とは総入れ歯のことで、歯をすべて失っている方が利用するものです。総義歯は人工歯と義歯床で構成されており、義歯床には歯茎の役割があります。

    局部義歯とは?

    局部義歯は部分入れ歯のことで、なくなった歯の部分に人工歯と義歯床を装着します。局部義歯だけでは固定しにくいため、一般的には局部義歯にはクラスプと呼ばれるバネがついており、他の歯に引っ掛けることで固定する仕組みです。

    ただし、なかにはクラスプがないタイプもあり、歯の状態や歯科医師の判断によって使う義歯の種類が変わります。

    インプラント・ブリッジとは?

    インプラントは、人口の歯根を歯茎に埋め込み、そこに人工歯を取りつけたもの。ブリッジは、残っている永久歯を土台として義歯を装着するものを指します。総義歯や局部義歯の着脱は可能ですが、インプラントやブリッジの場合は、基本的には着脱できません。

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    義歯の着脱方法

    基本的には利用者さんが義歯の管理をしますが、寝たきりの方や認知症の方、身体に障害を持った方の場合、自身で管理できない場合もあります。そういったときには、介護スタッフが義歯の着脱をサポートすることも。

    ここでは、義歯の着脱方法について見ていきましょう。

    総義歯の場合

    総義歯を入れる場合は、[btp_line]上顎用の義歯から入れます[/btp_line]。前歯の部分をつまんで回転させることで装着完了。装着できたら、上顎の真ん中あたりを指で押すことで、空気が抜けて密着させることができます。

    次に下顎用の義歯を装着し、左右の奥歯の部分を軽く押すと固定できるでしょう。装着できたら、上下に浮きがないかを確認するために少し押すのがポイントです。

    総義歯を外すときは、下顎の義歯から外します。下顎用の前歯を持ち、奥歯を持ち上げるようにするとスムーズです。外した総義歯をそのまま取り出すと、[btp_line]口角を傷つける可能性がある[/btp_line]ため、総義歯を少し回転させながら取り出すと良いでしょう。

    上顎の義歯を外す場合は、前歯をつまんで奥歯のほうを下げるようにすると外れやすいです。上顎の義歯もそのまま取り出すと口角を傷つける可能性があるため、下顎用と同じく回転させると良いでしょう。

    局部義歯の場合

    局部義歯を装着する場合は、クラスプをかける歯にそわせて、ゆっくり押し込むと装着しやすくなります。浮いていると、外れたり痛みが出たりする可能性があるため注意しましょう。

    局部義歯を外す場合は、クラスプがかかっている歯を押さえつつ、クラスプに指をかけて外します。義歯の両側にクラスプがあるタイプは、両方のクラスプを同時に動かすようにしてください。[btp_line]片方だけ動かすと、クラスプが変形する可能性がある[/btp_line]ためです。

    義歯の手入れ方法

    当たり前のことですが、義歯は食事や会話をする際に欠かせません。しかし長時間口に装着するため、食べ物のカスや唾液で汚れが付着しやすくなります。義歯の汚れを放置すると、口の中で細菌が繁殖して歯周病になることも。局部義歯を使用している利用者さんの場合、他の健康な歯がむし歯になることも考えられます

    そのため、義歯の手入れは忘れずに行う必要があるのです。最後に義歯の手入れ方法について見ていきましょう。

    総義歯や局部義歯の場合

    [btp_line]義歯の手入れは、取り外した状態で行います[/btp_line]。歯ブラシや義歯専用の洗剤を使ってきれいに洗いましょう。義歯用以外の歯磨き粉で洗うと、義歯を傷めてしまうため注意してください。

    また、強くこすると割れる可能性があるため、やさしく丁寧に洗うことを心がけ、流水でしっかり洗い流しましょう。その他には義歯洗浄剤で洗う方法もあります。いずれの場合も義歯が変形する可能性があるため、熱湯ではなくぬるま湯か水を使いましょう

    インプラント・ブリッジの場合

    インプラントやブリッジをしている利用者さんの場合、基本的には取り外すことができません。自身の歯を磨くように歯ブラシでブラッシングします。歯間ブラシを使うと、歯と歯の隙間もきれいにできるためおすすめです。

    義歯の取り扱いを理解しよう

    介護現場では、総義歯に限らず局部義歯を装着している利用者さんも多くいることでしょう。いざというときに慌てないために、義歯の着脱方法や手入れ方法を知っておくと安心です。利用者さんには定期的なメンテナンスを提供しつつ、何か困ったことがあれば、定期検診などで歯科医師や歯科衛生士に相談すると良いでしょう。

  • デイサービスの営業チラシで利用者増!ケアマネジャーの心をつかむ内容とは?

    デイサービスの営業チラシで利用者増!ケアマネジャーの心をつかむ内容とは?

    デイサービスの営業チラシに関する情報を、運営者や在籍する介護スタッフ向けに解説していきます。デイサービスの利用者増加を目指す方法のひとつが、営業チラシの活用。地域のケアマネジャーに営業をかけて、一人でも多くの利用者さんを紹介してもらうことが大切です。記事内では、営業チラシの必要性や、作成方法、工夫ポイントなど、作り方のヒントを列挙。ケアマネジャーの心をつかむには、どんな営業チラシが良いのでしょうか?さっそく見ていきましょう。

    デイサービスの営業チラシはなぜ必要?

    デイサービスの新規利用者獲得は、ケアマネジャーが利用者さんに合う施設を紹介し、利用契約する流れが一般的です。そのため、ケアマネジャーの「利用者さんに伝えよう」という気持ちが利用者増加につながります。
    ケアマネジャーが紹介先のデイサービスを選ぶ際に使うのが営業チラシです。記載する内容はさまざまですが、利用者さん目線で作るとケアマネジャーの目に留まらないこともあるでしょう。チラシ作成のポイントは、「ケアマネジャーはどんなデイサービスを求めているだろうか」と意識すること。ケアマネジャーが受け持つ利用者さんの傾向や、ケアプラン作成に関する悩みなどの情報を集めておくと、作成時に役立つでしょう。

    他の情報発信方法にはない“営業チラシの良さ”は?

    デイサービスの営業にチラシを使うことの良さは、[btp_line]直接手渡しできること[/btp_line]。ケアマネジャーが紹介先を選ぶときはもちろん、利用者さんと一緒にパンフレットを見ながら施設を見学するときにも活用できます。ネットでの情報発信も営業方法のひとつですが、“必要な情報が用紙にまとまっている”という点での見やすさは、チラシならではの良さと言えるでしょう。

    【デイサービスの営業チラシ】作成の流れと内容

    続いて、チラシ作成の流れと記載する内容を見ていきましょう。

    作成の流れ

    1. ターゲットと目的を決める
    2. チラシの内容(載せる情報)を決める
    3. チラシのデザインを決める
    4. 文章の作成と画像選定をする
    5. 印刷をかける

    チラシのターゲットと目的は、“ケアマネジャーに利用者さんを紹介してもらう”に該当します。内容が決まったらチラシのデザインを決め、文章や画像を入れてから印刷する流れです。

    チラシの内容

    ・会社の基本情報(名称、住所、電話番号、運営会社など)
    ・営業時間
    ・利用定員(空き状況)
    ・利用料金
    ・サービスの特色や強み
    ・サービスの内容
    ・タイムスケジュール例
    ・サービス提供地域(送迎範囲)
    ・介護スタッフの紹介
    ・イベントやレクリエーション

    デイサービスの営業チラシに記載できる情報量には限りがありますが、これらの情報は施設を知ってもらうために欠かせない項目ばかり。中でも[btp_line]詳しく記載したいのが、サービスに関する情報[/btp_line]です。内容や強みだけでなく、メリットや期待できる効果も盛り込むと、読み手の理解を深められるでしょう。また、施設としての信頼性や満足度をアピールするには、利用者さんの口コミを入れるのがおすすめです。その他、事業所の見取り図やアクセス方法など、写真や地図も活用して記載しましょう。

    営業チラシの作成ポイント

    作成時は、施設のイメージを具体的に伝えることを意識します。チラシを見たケアマネジャーが「どんなデイサービスなのかいまいち伝わってこない」と感じるようであれば、利用者さんからの反応も期待できないでしょう。ケアマネジャー目線で作成するのはもちろん、利用者さんやご家族も安心・納得できる内容にまとめることが大切です。
    チラシに施設としての実績や成果を記載することも、作成時のポイントになります。専門資格を持つ介護スタッフの数や過去の利用・入居者数など、信頼度を高める要素を盛り込みましょう。

    【デイサービスの営業チラシ】工夫ポイント

    デイサービスの営業チラシ作成で大切なのは、[btp_line]“見やすく・わかりやすい”[/btp_line]こと。ケアマネジャーはもちろん、高齢の利用者さんに興味を持ってもらうための工夫ポイントは何か見ていきましょう。

    文字の大きさ

    チラシに使う文字は、読み手が見やすいと感じる大きさを選びます。高齢の利用者さんは特に、文字が小さいとチラシを読む気が起きにくくなってしまうためです。同じ文字の大きさでも、字間や行間を変えるとより見やすくなるでしょう。

    言葉遣い

    言葉遣いは万人受けするものを選び、専門用語を避けるようにします。例えば、機能訓練はリハビリ、介護支援専門員はケアマネジャーなど、なじみのある言葉を選んだり、カタカナ表記にしたりするのがおすすめです。

    色合い

    チラシの色合いは、メインカラーに暖色系を選びましょう。寒色系は読み手に冷たい印象を与えるので、部分的に使うか、割合を少なくすることが大切です。

    装飾

    装飾の工夫もチラシの見やすさにつながります。枠囲みや吹き出し、ラインなどを使って構成にメリハリをつけましょう。文字に装飾を重ねる際は、文字の色とのバランスも意識して見やすさを確認します。

    写真やイラスト

    利用者さんと介護スタッフで実際に活動をしているシーンなど、チラシに写真を使うのもおすすめです。写真が具体性を高めるので、「どんな施設で、どんなサービスが提供されるのか」を読み手がイメージしやすくなります。また、イラストも活用すると読み手に親しみやすい印象を与えられるでしょう。

    キャッチコピー

    キャッチコピーを決める際は、誰に向けたチラシなのかをはっきりさせ、施設としての強みをアピールできるものを熟慮することが大切。読み手に問いかけたり、語りかけたりするキャッチコピーも、印象を深める効果を期待できるでしょう。

    制作会社に依頼してチラシを作る方法も

    デイサービスの営業チラシ作成の選択肢は、“自身で作る”“制作会社に依頼する”の2通りあります。
    自分で作る場合のメリットは、自由度の高さです。内容やデザイン、作成スケジュールを施設で決めることができ、情報の修正・更新も気軽に行えます。しかし、デザインや印刷の品質などクオリティ面に不安が残る点はデメリット。制作会社に依頼すれば作成に必要な時間と手間も省けるので、営業チラシ作成で重視する要素からどちらの選択肢が合うか検討してみましょう。

    ケアマネジャーの目に留まる営業チラシを目指そう

    デイサービスの営業チラシは、利用者さんの新規獲得につながります。“チラシを見たケアマネジャーが利用者さんを紹介する”という流れをふまえ、ケアマネジャーの目に留まるチラシを作ることを心がけましょう。チラシの見やすさは、多忙なケアマネジャーにとって大切な要素。作成の工夫ポイントにもこだわって、短時間で多くの情報を得られるチラシを完成させてください。

  • 【介護施設の食中毒】施設内勉強会で共有したい3つの予防ポイント

    【介護施設の食中毒】施設内勉強会で共有したい3つの予防ポイント

    食中毒といえば、介護施設で発生すると怖いもののひとつ。高齢者は体の抵抗力が低くなっており、中には持病のある方もおられますよね。そのため体内に入った菌やウイルスが少量であっても食中毒になりやすいため注意が必要です。介護施設で食中毒を発生させないためには、働くスタッフ全員が食中毒予防に関する正しい知識を身に付けておくことが大事!そこで今回は、施設内勉強会で共有したい食中毒の3つの予防ポイントをご紹介します。

    梅雨~夏、そして秋も要注意!介護施設で食中毒を防ぐためには?

    5~6月の梅雨時期や、7~9月の気温や湿度が高い時期は、とくに菌が増殖しやすいため、食中毒が起こりやすい傾向にあります。また、秋や春には他の時期に比べ、自然毒(※)による食中毒が増えることも特徴です。さらに12~3月の冬には、ノロウイルスをはじめとするウイルス性の食中毒の発生がみられます。
    季節ごとの食中毒の傾向をお伝えしましたが、さまざまな原因によって食中毒は年間を通して発生しているので注意が必要です。

    ※自然毒 :動植物が本来持っている有毒成分、および食物連鎖によって動植物に取り込まれた毒素のこと。フグや貝、毒キノコなど。

    そして、介護施設においては食中毒への警戒をさらに強めなければなりません。なぜなら、高齢者は食中毒になりやすく、症状も重篤になりがちだから。高齢者は免疫機能が低下している可能性が高く、持病のある方もいます。そのため、少量の菌やウイルスでも食中毒になる恐れも…。介護施設では食中毒予防のための勉強会や研修を行い、徹底して対策することがおすすめです。食中毒予防の3原則「菌をつけない」「菌を増やさない」「菌を殺す」を念頭に置き、対策しましょう。

    食中毒予防のポイント1:手洗い

    食中毒予防の原則のひとつが、「菌をつけない」。そのためには、手洗いを徹底し、手に「菌をつけない」ことが重要です。洗う際には、流水と薬用せっけんを使用し、しっかりと丁寧に洗いましょう。[btp_line]特に指先・爪まわり・指の付け根は汚れが残りやすい[/btp_line]ので注意してください。

    介護施設で手洗いをするタイミングは以下のとおり。

    • トイレのあと
    • おむつ替えをしたあと
    • 食事の前
    • 食品を取り扱う前
    • 嘔吐物を処理したあと

    食中毒予防のポイント2:食品洗浄

    食中毒を予防するためには、調理前の食品をしっかり洗浄することも大切です。食中毒を引き起こしやすい食品というと、生肉や生魚、生卵などが代表的ですが、実は生野菜を原因とする食中毒の事例も報告されています

    特に注意したいのが、トマト・きゅうり・レタスです。これらの野菜は付着している一般細菌数が比較的多いのが特徴。レタスにおいては、大腸菌群が付着している場合もあります。どの野菜も30秒程度の流水洗いをするだけで、約1/3まで菌数を減らすことが可能。しかし、多くの高齢者が過ごす介護施設においては、より念入りに食中毒予防をする必要があるでしょう。

    トマトの洗浄方法

    トマトは表面がつるつるしているため、きゅうりやレタスに比べて菌が落ちやすいのが特徴です。50度の温水で洗浄すると、きれいになります。

    きゅうりの洗浄方法

    きゅうりの表面にはイボがあるため、水洗いだけでは菌を落とすことが難しいようです。高齢者に生で提供する場合は、熱湯を5秒かける、または熱湯に5秒浸すと洗浄消毒することができます。

    レタスの洗浄方法

    葉物野菜のレタスは表面積が大きい分、重さあたりの菌の数が多いのが特徴です。洗浄・消毒する際には50度の温水を用いるのがおすすめ。菌を洗い流して落とすことができるうえ、しおれたレタスがシャキッとするメリットもあります。

    食中毒予防のポイント3:十分な加熱

    「菌を殺す」ためには、食品をよく加熱することが重要です。介護施設において、特に取り扱いに注意が必要な生肉・生卵について、食中毒予防のポイントをまとめました。

    生肉の取り扱い方のポイント

    生肉には、O157などの腸管出血性大腸菌や、カンピロバクターなどの食中毒菌が付着しており、重篤な食中毒の原因になることがあり注意が必要です。
    介護施設に限らず、ハンバーグや肉団子などひき肉で調理したものは、中心部までしっかりと火が通ったことを確認しましょう。焼肉やすき焼きなどカット肉を使う料理に関しても、しっかりと加熱してください。

    生卵の取り扱い方のポイント

    生卵は、サルモネラ菌に汚染されている場合があります。卵かけごはんなど、生卵を使った食事でサルモネラによる食中毒を起こし、子供が死亡した事例もあるようです。
    そのため新鮮な卵を購入し、購入後は冷蔵庫で保管することをおすすめします。卵を割ったらすぐに調理し、十分に加熱しましょう。また、ヒビが入っていたり、割れていたりする卵の使用を控えることも大切です。

    食中毒予防マニュアル資料で定期的に勉強会を

    介護施設のスタッフ全員で食中毒予防に関する知識を身につけ、実行していくためには、食中毒に関する勉強会や研修を行うのがおすすめです。またその際には、食中毒予防についてまとめられたマニュアルなどを用意しておくとよいでしょう。

    地方自治体や団体、企業などの中には、厚生労働省が発表している「食中毒」に関する情報をもとに、独自の食中毒予防マニュアルや資料を作成している場合もあるようです。食中毒予防マニュアルをダウンロードできるサイトなどもあるので、ぜひ活用してみてください。

    また、厚生労働省老健局による「介護現場における感染対策の手引き」によると、介護施設や介護事業所において食中毒が発生した場合の対応について記載されています。
    食中毒の発生時や発生が疑われる場合は、症状のある利用者さんと介護スタッフの状況、それぞれに講じた措置などを記録しましょう。ここでいう記録の内容は、以下のとおりです。

    • 利用者さんと介護スタッフの健康状態(症状の有無)について、発生した日時や利用者さんの居場所(居室のある階やユニットなど)ごとにまとめる
    • 受診状況・診断名・検査・治療の内容

    これらの記録をまとめる手順についても、食中毒に関する勉強会の中で全スタッフへの周知を図りましょう。

    食中毒の予防や対策に関する勉強会を行う時期としては、[btp_line]食中毒のリスクが高まりはじめる5~6月がおすすめ[/btp_line]です。勉強会は、食中毒予防マニュアルの内容を学ぶ座学と、対策方法に関してスタッフ同士でディスカッションできるよう、グループワークを組み合わせて実施すると効果的ですよ。

    スタッフ一丸となって介護施設での食中毒を防ごう

    高齢者は免疫機能が低下している場合も多く、食中毒を発症してしまうと、重症化する恐れもあります。そのため、介護施設などでは食中毒を発生させないことが大事です。食中毒予防の3原則「菌をつけない」「菌を増やさない」「菌を殺す」を念頭に、スタッフ全員で食中毒対策を行いましょう。定期的に勉強会を開催し、正しい知識を身につけることも重要です。

  • 【介護施設の食中毒】食中毒事故の原因とは?細菌やウイルスに注意!

    【介護施設の食中毒】食中毒事故の原因とは?細菌やウイルスに注意!

    じめじめとした梅雨とともに気温が上がってくると、気になるのが食中毒です。高齢者は免疫力低下のため、細菌やウイルスに対する抵抗力が落ちている方が少なくありません。介護施設内で万全の予防対策を行っていても、ちょっとした不注意で食中毒が引き起こされることも…。今回は、介護施設で多い食中毒事例、食中毒の原因となる細菌やウイルスなどを知って、食中毒に対する知識を深めましょう。

    介護施設で多い食中毒事例とは?原因は細菌とウイルス

    そもそも食中毒とは、細菌やウイルスに汚染された食べ物を食べることで、下痢や腹痛、嘔吐などを引き起こす病気のことです。食中毒の程度が低ければ、食あたりなどと言われることもあります。

    食中毒は、6月~9月頃などの暑い季節にのみ気をつければ良いと勘違いしている方もいますが、[btp_line]実は1年中注意が必要[/btp_line]です。6月~9月頃は細菌性の食中毒、11月~3月頃はウイルス性の食中毒が発生しやすくなります。

    細菌やウイルス以外にも、毒きのこなどの自然毒や、アニサキスといった寄生虫が原因の食中毒も。介護施設での食中毒では、どういった細菌やウイルスが原因となっているのか、具体的な食中毒事例について見ていきましょう。

    介護施設で多い食中毒の原因は?

    厚生労働省が発表している過去の食中毒事件一覧を参考にすると、2021年の介護施設(老人ホームの給食施設)での食中毒事例で最も多かった原因はウエルシュ菌で、2番目に多かったのはカンピロバクターです。

    その他にもノロウイルスやぶどう球菌、サルモネラ菌が原因となる食中毒事例がありました。

    介護施設などでの食中毒事例とは

    実際にはどういった事例があったのでしょうか?一部の事例を簡単に紹介します。

    <ウエルシュ菌>

    煮物料理を室温で冷まし放置。再び加熱したものの菌が増殖したために食中毒が発生。

    <カンピロバクター>

    鶏肉の近くにサンドイッチ用の野菜を放置。鶏肉に付着していたカンピロバクターが野菜に付着し食中毒が発生。

    <ノロウイルス>

    介護施設Aにて嘔吐下痢症の患者さんが多発。ノロウイルスが原因であることが分かったものの、食事による食中毒ではなく、人から人の感染が疑われました。その後施設Aの他階にも感染者が拡大し、隣接した介護施設Bと搬送先である病院Cでも発症。集団感染となりました。

    介護施設などで食中毒の感染者が発生したら、早期に対応しなければ感染が広がる可能性があります。利用者さんの[btp_line]健康状態をこまめに把握[/btp_line]して、ちょっとした変化でも介護スタッフ間で共有しておくと良いでしょう。

    食中毒の原因となる代表的な細菌

    ここからは、食中毒の原因となる代表的な細菌の特徴を紹介します。

    カンピロバクター

    他の細菌と比べると、少ない菌数でも発症すると言われている細菌です。鶏や牛などの家畜やペット、野鳥などが保菌しており、加熱不十分の鶏肉から感染する事例がよく見られます。食材を十分に加熱すれば死滅します。

    症状は、下痢や腹痛・嘔吐・頭痛・発熱・倦怠感などで、潜伏期間は1日から7日間です。まれに感染してから数週間後に手足の麻痺や顔面神経麻痺などを引き起こす「ギラン・バレー症候群」を発症するケースも。

    ウエルシュ菌

    人間や動物の腸管、土、水中などに存在する菌の一種です。酸素を嫌う嫌気性菌であることが特徴。肉や魚、野菜などを使った煮込み料理が感染源となることが多いという特徴があります。カレーやシチューなどの煮物料理を行った際に、鍋の中が無酸素状態となり、ウエルシュ菌が増殖するためです。

    症状は腹痛や下痢で、潜伏期間は約6時間~18時間。比較的症状は軽いことが多いです。

    腸管出血性大腸菌(O157)

    もともとは家畜や人間の腸内に存在する大腸菌の1つ。ただし、下痢や合併症を起こすことがあるため、病原大腸菌と言われています。病原大腸菌の中でも、毒素を作り、出血を伴う腸炎などを引き起こすため、腸管出血性大腸菌O157に分類。

    肉や野菜から感染しますが、加熱や消毒薬によって死滅する菌です。75℃で1分以上の加熱をしましょう。

    基本的には食べ物からの感染ですが、感染者の糞便に含まれる大腸菌から感染することもあるため、注意してください。症状は下痢や腹痛、血便、嘔吐など、潜伏期間は2日~14日です。

    黄色ブドウ球菌

    人間ののどや鼻の中にも存在する菌で、にきびの原因となることもあります。菌自体は熱に弱いのですが、[btp_line]毒素は100℃で20分加熱を行っても、分解がなされません[/btp_line]。寿司や肉、卵などさまざまな食品が原因になります。

    症状は嘔吐や腹痛、下痢などで、潜伏期間は30分~6時間です。手洗いや消毒はもちろんのこと、手指に切り傷などがある方は、食品に直接触れたり調理したりしないようにしましょう。

    サルモネラ菌

    人間や牛、豚、鶏などの腸内、河川などに存在する細菌の1種で、犬や猫などのペットから感染することもあります。一般的には、生卵や食肉からの感染が有名です。乾燥に強く、少量の菌でも発症する特徴があります。

    主な症状は、腹痛や発熱、下痢などで、潜伏期間は6時間~72時間です。加熱調理で感染を防げます。

    食中毒の原因となる代表的なウイルス

    最後に、食中毒の原因となる代表的なウイルスについて見ていきましょう。

    ノロウイルス

    全国の食中毒発生事例の約半分は、ノロウイルスが原因となっています。寒くなる11月~2月に患者数が増え、牡蠣などの二枚貝が原因になることが多いです。[btp_line]85~90℃で1分30秒以上加熱すれば感染力を失う[/btp_line]ため、十分な加熱をしましょう。

    ノロウイルスは、感染者の排泄物に含まれるウイルスが手指につき、そこから食品に二次汚染することもあります。手洗いや消毒の徹底も必要です。主な症状は嘔吐や下痢、腹痛、微熱などで、潜伏期間は24時間~48時間

    E型肝炎ウイルス

    衛生状態の悪い地域でよく見られるウイルスで、牛や豚、鹿、猪などが原因になることもあります。海外旅行で感染するケースもあるため、水や野菜、果物などを生で食べることはできるだけ控えたほうが良いでしょう。

    感染者の排泄物に含まれるウイルスが手指に付着し、食品を通じて感染するケースもあるため、注意してください。

    主な症状は、発熱や嘔吐・倦怠感・黄疸などで潜伏期間は15日~50日です。十分に加熱すれば感染力が失われます。

    食中毒の種類と特徴を知って適切に対処しよう

    食中毒の原因となる、ほとんどの細菌・ウイルスは熱に弱い性質を持ちますが、中には熱に強く酸素がなくても生きていけるものも。ちょっとした不注意が介護施設で食中毒を発生させる原因となることもあるため、気を抜かず万全の体制で対策をたてましょう。また、万一食中毒が発生した場合の対応をフロー化して、定期的に模擬訓練することもおすすめです。

  • 梅雨の時期の高齢者に注意!安全・快適に過ごすポイント

    梅雨の時期の高齢者に注意!安全・快適に過ごすポイント

    梅雨は、雨が多く高温多湿の日が増え、暑い季節へと移り変わる期間です。老化によって体温調節機能が低下したり、足腰が弱くなったりしていることが多い高齢者にとって、事故やトラブルに見舞われやすい時期とも言えます。介護施設では、利用者さんが快適に過ごせるよう、トラブルや事故は未然に予防したいもの。そこで今回は、梅雨の時期に高齢者に起こりやすいトラブルについての注意点や快適に過ごすポイントを紹介します。

    梅雨時期は事故やトラブルが多発?

    湿度や気温の高い梅雨は介護施設を利用する高齢者にとって、脱水症や食中毒などさまざまなトラブルに注意したい時期です。雨の日は足元が悪く滑りやすいため、転倒などの事故が起こってしまう危険性も。事故やトラブルを予防するには、梅雨の期間に高齢者に起こりやすいトラブルを事前に知っておくことが大切です。

    梅雨時期の注意点1:雨に濡れた道や床で転倒

    雨が多く湿度が高い梅雨は、床や道が水分を含みやすく、滑りやすい状態になっていることが多いです。筋力が低下して足腰が弱くなっている高齢者は、歩行の際に足が上がりにくく、滑るような歩き方をする方が多い傾向にあります。そのため、床や道が濡れていると、足を取られ[btp_line]転倒する危険性[/btp_line]が高まるのです。雨の日の歩行は、とくに注意して見守りましょう。

    梅雨の時期には、室内・屋外問わず、履物に滑り止めがちゃんとついているか、杖の先のゴム部分はすり減っていないかなど、よく確認しておきましょう。移動の際には、手すりをしっかり持って焦らず歩くように声かけすることも大切です。外出する場合には、傘よりも両手が使えるレインコートがおすすめ。介助者もレインコートを着用していれば、すぐに手助けすることができます。

    梅雨時期の注意点2:気温上昇で脱水・熱中症

    気温が高くなる梅雨に高齢者が注意したいのが、[btp_line]脱水症や熱中症[/btp_line]です。気温の上昇に伴い体温が上がると、身体は汗をかいて体温を下げようとします。大量の汗によって体の中の水分や塩分が不足した状態が脱水症です。脱水症になると、血液がうまく全身に巡らなくなり、臓器の機能が低下し、頭痛や倦怠感の原因となることもあります。[btp_line]熱中症[/btp_line]は、高温の環境下で体内の水分と塩分などのバランスが崩れて体温調節機能が働かなくなり、めまいや倦怠感、けいれん、意識障害などの症状が起こる状態のこと。高齢者は、体内の水分量が少ないため、脱水症や熱中症になりやすい傾向にあります。唇が乾燥している、腕をつかんで離すと跡が残ったままなどの症状が見られる場合には、脱水症を疑ってもいいかもしれません。

    脱水症や熱中症を防ぐには、積極的に適量の水分を摂取する習慣をつけることが大切です。食事時はもちろん、トイレに行ったときやおやつの時間、入浴の前後など、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給をするよう声をかけましょう。夏のおやつは、ようかんやゼリーなど水分が多いものを選ぶのもおすすめです。ただし、糖分やカフェインを含む飲み物は過剰に摂取しすぎないよう注意しましょう。

    梅雨時期の注意点3:高温多湿による食中毒

    梅雨の時期は、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌など、細菌による[btp_line]食中毒[/btp_line]に要注意です。細菌は食品や調理器具などに付着して増殖し、その食品や調理器具を使って作った料理を口にすると、食中毒を引き起こします。腹痛や下痢、嘔吐などがおもな症状ですが、高齢者は脱水症になることもあり、命に危険が及ぶ可能性も。

    食中毒は、原因となる細菌を口にすることで発症します。予防するには、細菌を食べ物につけない、増殖させないことが重要です。予防策としては、食事の前やトイレの後などにこまめな手洗いをする、食べ物を保管する時は必ず冷蔵庫へ入れ、早めに食べるなどが挙げられます。梅雨の時期には、高齢者はとくに注意して予防策を講じましょう。

    梅雨時期の注意点4:蒸れなどによる皮膚トラブル

    気温と湿度が高い梅雨は蒸れやすいため、高齢者はオムツかぶれや床ずれなどさまざまな皮膚トラブルにも注意が必要です。オムツ内は蒸れやすく、蒸れた状態が続くと皮膚がふやけてオムツとの摩擦でかぶれ、オムツかぶれを起こしてしまいます。オムツかぶれを防ぐために、オムツが汚れていなくてもこまめに交換し、ふき取る際には肌を刺激しないよう、優しくなでるように処理しましょう。床ずれは、汗や湿度で寝具や下着が湿った状態になると皮膚が不衛生になりやすく、皮膚と寝具の摩擦によって起こります。体重がかかりやすいお尻・肩甲骨など、肌が赤くなっていないか注意して観察しましょう。

    また、梅雨は水虫も発生しやすい時期です。水虫の原因菌はカビの一種で、梅雨の高温多湿の環境を好む特徴があります。介護施設では、靴下を履いて過ごすことが多く、足元は常に蒸れやすい状態。より一層蒸れやすくなる梅雨には、靴下を交換したり、乾かしたり、湿り気のない状態を保つことに気を付けましょう。

    皮膚トラブルを軽減するためには、[btp_line]よく乾かす、清潔な状態を保つことが重要[/btp_line]です。オムツの場合、タオルドライ後すぐに着用するのではなく、しっかり乾いたことを確認してからに履かせるようにしましょう。床ずれにはワセリンやオリーブオイルが有効。雨で寝具が干せない場合には、取り替えやすいタオルを活用すれば、清潔を保ちやすいですよ。

    梅雨時期の注意点5:雨で外に出られないことによる運動不足

    梅雨は、雨のため外出の機会も減り、思うように身体を動かすことができないシーンも多いでしょう。活動量が減ることで、身体機能を低下させ運動不足になってしまうというマイナス面もあります。とくに、不調だったり、身体に障害があったりする高齢者の方にとっては、普段からあまり多くない活動量がさらに減ってしまう可能性も。

    運動不足は、食欲の低下や睡眠の質の低下、転倒のリスク増加、認知症の悪化などさまざまな悪影響を及ぼす原因につながることもあります。高齢者でも屋内で安全にできる簡単な体操やゲームなどを行い、意識して体を動かすことが重要です。運動は気持ちのリフレッシュにもなります。こもりきりになってしまいがちなときには、積極的に運動する機会を作りましょう。

    梅雨時期に多いトラブルを知り予防しよう!

    梅雨は、高齢者にとってさまざまなトラブルが起こりやすいため注意が必要な時期です。トラブルは可能な限り未然に防ぎたいもの。どのようなトラブルが梅雨時期に発生しやすいのか知っておくことで、予防できるでしょう。梅雨の時期を安心して乗り越えるために、高齢者に起こりやすいトラブルに注意しながら利用者さんが快適に過ごせるようケアすることが重

  • 梅雨時のレクでかけたい!【雨にちなんだ懐かしい名曲】8選

    梅雨時のレクでかけたい!【雨にちなんだ懐かしい名曲】8選

    梅雨に入ると散歩や買い物といったちょっとした外出がしづらくなり、なんとなく気持ちが落ち込む施設利用者さんもいるかもしれません。そこで力を入れたいのがレクリエーションで使うBGMの選曲です。季節感ある曲や懐かしい曲が流れれば、思わず口ずさんだり会話が増えたり、良い気晴らしになるでしょう。カラオケレクで思いっきり歌ってもらうのも良いですね。今回は雨にちなんだ懐かしい名曲を8つご紹介します。

    【カラオケレクに!】歌詞が印象的な雨の曲3選

    まずピックアップするのは、情景が鮮明に思い浮かぶ歌詞が魅力的な雨の曲です。カラオケレクにおすすめしたい、高齢者さんから人気の名曲を集めました。

    八代亜紀さんの代表曲『雨の慕情』

    八代亜紀さんの代表曲、「雨の慕情」は阿久悠さん作詞の切ない歌詞が印象的。1980年にリリースされた大ヒットナンバーです。サビのメロディは、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。カラオケレクで利用者さんに歌ってもらえばきっと場が盛り上がります。

    どこか昔懐かしくなる名曲『雨の物語』

    https://www.youtube.com/watch?v=OKN_zkHcEs0

    イルカさんの『雨の物語』は70年代フォークの代表曲。伊勢正三さんによる、物語が浮かんでくるような歌詞と優しいメロディで、「聴くと若い頃を思い出す」という利用者さんもいるかもしれません。フォークソングは歌いやすさも魅力。施設利用者さん同士でデュエットしてもらうのも良いですね。

    クスっと笑える雨の曲『雨やどり』

    さだまさしさんの『雨やどり』は、まるで短編小説のようなストーリー性のある歌詞が人気の曲。思わずクスっと笑ってしまうような言葉や、ほんわかするエピソードが盛り込まれています。元気が出る曲を流したいときにぜひどうぞ。

    【運動系レクのBGMに!】リズミカルな雨の曲2選

    次にご紹介するのは、心が弾むテンポの良い雨の曲。体を動かすレクリエーションのBGMにおすすめです。

    明るい気持ちになれる曲『晴れたらいいね』

    DREAMS COME TRUEの『晴れたらいいね』はタイトルどおり、晴れやかな気分になれる曲。「梅雨が過ぎたら外に散歩に出たいな」と思わせてくれるような歌詞と、アップテンポなリズムが体を動かすレクリエーションのBGMにピッタリです。

    力強い歌声が魅力『空と君のあいだに』

    中島みゆきさんの『空と君のあいだに』は、「雨」という言葉が登場するサビのフレーズが印象的な、90年代にヒットしたドラマの主題歌。施設利用者さんの中には「ドラマも知っている」という方がいるかもしれません。中島みゆきさんの力強い歌声で、運動系レクにも気合いが入りそうです。

    【工作系レクのBGMに!】聞き心地の良い雨の曲3選

    工作系のレクリエーションで集中力を高めてくれるような、心が落ち着く雨の曲もご紹介しましょう。穏やかなメロディの曲を厳選しました。

    切なげなメロディが美しい『ENDLESS RAIN』

    X JAPANの『ENDLESS RAIN』は、切なげなメロディが美しいバラード曲。「施設利用者さんより若い世代の曲」といったイメージがあるかもしれませんが、「どこかで聴いたことがある」という高齢者さんも意外と多いのではないでしょうか。介護スタッフ世代も一緒に楽しめる曲なので、レクのBGMにおすすめです。

    聞き流しにピッタリ『Let It Rain』

    Eric Clapton(エリック・クラプトン)さんの『Let It Rain』は、明るい曲調とリズミカルなサビのフレーズが聴いていて気持ちの良いナンバー。エンディングに向かう楽器のみのパートも聴き心地バツグンです。洋楽は、「音楽の歌詞が気になり手元に集中できない」といった方でも聞き流しやすいところが魅力でしょう。

    透明感あふれる歌声に注目『Rainy Blue』

    徳永英明さんの『Rainy Blue』は優しいメロディと透明感あふれる歌声で心が穏やかになる曲です。しっとりとした曲調が雨の日にリンクし、工作系レクのBGMとして流せばきっと作業がはかどります。

    6月におすすめのレクリエーションは?

    梅雨で雨の日が多い6月は、室内で楽しめるレクリエーションがおすすめです。

    • カラオケ
    • 手足を動かす体操系のレクリエーション
    • 手先を使う工作系のレクリエーション

    などを取り入れて、楽しく過ごしましょう。

    6月におすすめのレクリエーションをお探しの方はぜひこちらの記事も参考にしてください。

    季節感あふれる懐かしい曲で梅雨時も晴れやかに

    室内で過ごす時間が増える梅雨は、レクリエーションのBGMやカラオケレクに「雨の曲」をうまく活用して、季節感を楽しんでみてはいかがでしょうか。食事の時間のBGMとして流すのもおすすめです。懐かしい曲や心が弾むテンポの曲は気晴らしにもなります。ぜひご紹介したナンバーを参考に、施設内で流すBGMを選んでみてくださいね。

  • 介護施設でおすすめ!梅雨時の雨の日にぴったりなレクリエーション5選

    介護施設でおすすめ!梅雨時の雨の日にぴったりなレクリエーション5選

    雨の日が増える梅雨の時期になると、「天候が悪くて外出ができない」「なんだか憂鬱でやる気が出ない」など、高齢者の方も気分が落ち込みがち。そんな雨の日には、どんなレクリエーションを行えばいいのだろう…とお悩みの介護スタッフも少なくないでしょう。そこで今回は、雨の日を楽しく盛り上げてくれるおすすめの脳トレやクイズのレクリエーション5選をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

    梅雨にちなんだ脳トレやクイズなどのレクリエーションが楽しい!

    雨の日が続く梅雨の季節には、気分が晴れる脳トレやクイズなどのレクリエーションがおすすめです。脳トレやクイズなどは頭を使うタイプのレクリエーションなので、脳の活性化が期待でき、認知症予防にもつながります。また、利用者さん同士で会話も盛り上がるため、コミュニケーションの機会が増えることで脳への刺激にもなるでしょう

    雨の日のおすすめレク1:梅雨に関する雑学クイズ

    クイズは、答えを導き出す際に記憶を蘇らせるので、脳の活発化に役立ちます。例えば、「なぜ梅雨(ばいう)と書くようになった?」というクイズを出題するとしましょう。正解は「梅の収穫時期であるから」です。中には、「梅雨の時期は梅仕事をしていたな」というようなことを思い出す方もいるかもしれません。

    雨の日のおすすめレク2:天気記号・気象現象クイズ

    天気記号と気象現象に関するクイズは、記憶力や判断力が養われるのでおすすめです。まず、さまざまな天気記号を1つずつ表示し、その記号がどんな天気で、どんな気象現象を表しているのかを思い出してもらいましょう。例えば「〇」であれば正解は「快晴」、「◎」の場合は「曇り」が正解など、簡単なものからで構いません。

    雨の日のおすすめレク3:雨の日のイラストや動画で間違い探し

    観察力と集中力が問われる間違い探しは、脳を活性化させるレクリエーションとして最適です。2枚のイラストを用意したら、2つを並べて比較しながら間違っている箇所を見つけ出してもらいます。雨の日には、てるてる坊主や傘をさして歩く梅雨の風景などのイラストを使用してみてはいかがでしょうか。

    雨の日のおすすめレク4:雨にまつわる漢字クイズ

    漢字の読み方や意味を答えるクイズでは、日常生活で思い出す機会が少ない語彙や知識を記憶の中から探し出す作業が必要になります。そのため、記憶力と想像力のトレーニングにもなるのでおすすめです
    例えば、雨の日には「五月雨とは?」というクイズを出題。正解は、「さみだれ」と読むことや「5月頃に降る長い雨で、別名は梅雨」となります。その他にも、「村雨(むらさめ)」「半夏雨(はんげあめ)」など、少しずつ難易度を上げて出題してみましょう。

    雨の日のおすすめレク5:雨の日の漢字やイラストで仲間はずれ探し

    仲間はずれ探しは、提示された要素の中から共通する部分と共通しない部分を見つける必要があります。簡単そうに見えますが高度な想像力も要求されるため、脳トレ効果も抜群です
    例えば、「雨」という漢字を並べた中に1つだけ「両」の漢字を混ぜて出題。または、「曇り雨と雷のイラスト」を並べた中に1つだけ「曇り雨のみのイラスト」を混ぜて出題するなど、さまざまなバリエーションで考えられそうです。

    雨の日にちなんだ脳トレやクイズのレクリエーションで盛り上げよう!

    雨の日におすすめしたい脳トレやクイズのレクリエーションを5つご紹介しました。雨が続く梅雨の時期には、雨の日にちなんだ脳トレやクイズで、沈んだ気持ちを盛り上げていきましょう。頭を使いながら答えを導き出す際に、利用者さん同士の会話も弾み、楽しい雰囲気になるはずです。ぜひ参考にして雨の日を利用者さんと供に楽しんでくださいね。

    他にもおすすめレクリエーションを紹介しています。

  • 【6月レクリエーション】梅雨時期に歌いたい高齢者向けの曲8選

    【6月レクリエーション】梅雨時期に歌いたい高齢者向けの曲8選

    6月に行うレクリエーションでは、梅雨時期にぴったりな歌を歌おうと企画している介護スタッフの方も多いのではないでしょうか。この記事では、高齢者に好まれる梅雨時期に適した歌を8つピックアップしました。どの曲もレクリエーション向きの理由になる豆知識を併せてご紹介しています。歌うだけではなく、レクリエーション中のトークも盛り上がる梅雨時期の歌をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

    6月の梅雨に歌いたい高齢者向けの曲8選!

    では、梅雨時期である6月の歌をご紹介していきます。高齢者に人気の歌をピックアップしたので、ぜひレクリエーションに取り入れてみてください。

    老若男女に愛される童謡「あめふり」

    雨が降ると思わず口ずさみたくなる歌「あめふり」。実は1925年(大正14年)に作曲された歌とご存じでしょうか。この歌は当時刊行されていた児童書「コドモノクニ」に掲載され、広く知られるようになりました。今から約100年も前からある曲なので、利用者さんにとっても懐かしい歌のはずです。

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    高齢者が梅雨時期になると口ずさみたくなる歌「雨」

    「あ~め~がふ~ります…」で始まる「雨」。実は前項でご紹介した「あめふり」と同じ北原白秋が作詞しています。雨にまつわる名曲を2つも手掛けているとは、さすが日本の童謡を多数生み出した作詞家ならではですね。若い方にはあまり知られていない雨の歌ですが、1919年(大正8年)発表の曲のため高齢者の方にとっては懐メロ曲のひとつ。ぜひ、雨の降る日のレクリエーションの一曲としていかがでしょうか。

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    大正時代のジューンブライド曲「雨降りお月さん」

    前項同じく大正時代に発表された歌「雨降りお月さん」。馬に乗ってお嫁さんが嫁ぐ様子と、それを待ちわびる花婿さんの様子が歌われているのではないかと言われている曲です。まさに大正時代の嫁入り曲と言っても過言ではないはず。ぜひこの曲を利用者さんと一緒に歌って、嫁入りしたときの様子などを聞いてみてはどうでしょう。お嫁に行く前に口ずさんだ、馬に乗って嫁入りした、など思い出話に花が咲くかもしれませんね。

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    6月の梅雨時期に咲く花の歌「バラが咲いた」

    6月はバラの季節なので「バラが咲いた」も梅雨時期におすすめの歌です。1966年(昭和41年)にフォーク歌手でありイケメン俳優として有名なマイク眞木さんがリリースしました。高齢者にとっては青春時代の懐メロ曲かもしれません。歌詞にある「真っ赤なバラ」の花言葉は「あなたを愛しています」という意味。花言葉から利用者さんの恋愛について話を膨らませてみてはいかがでしょうか。

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    梅雨時期だからこそ夏を思って歌いたい曲「炭坑節」

    梅雨だからといって雨っぽい歌ばかりを歌っていたのでは面白くありませんよね。これからやってくる季節、夏に向けてお祭りの歌はどうでしょうか。1932年にレコード化され広く知られるようになった炭坑節ですが、もとは福岡県にある炭坑で女性労働者の方が口ずさんでいた曲だそうです。現在では、盆踊りの定番曲となっているため、歌って踊れる高齢者の方も多いはず。夏を思う一曲として、ぜひ歌ってみてください。

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    梅雨といえば思い出す童謡「かたつむり」

    梅雨の時期によく見かけるかたつむりは、6月の飾りつけでも使われるモチーフのひとつ。「で~んでんむ~しむしか~たつ~むり…」からはじまるこの童謡を知らない人はいないでしょう。今から100年以上前に作られた、歴史のある歌です。子供の頃を思い出し、ついつい口ずさむ利用者さんも多いはず。歌に合わせて手遊びレクリエーションをするのもおすすめです。両手でかたつむりを作るなど、取り入れやすい簡単な動きがほとんどなので、利用者さんも気軽に楽しむことができます。歌詞カードの一部を隠して、どんな歌詞だったか当てるゲームをするのもいいでしょう。

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    明るい曲調で梅雨の時期を楽しく「てんとう虫のサンバ」

    6月の結婚はジューンブライドと称され、「6月に結婚すると幸せになれる」と古くから言われています。そのため6月に結婚式を挙げる人も多く、利用者さんの中には6月が結婚記念日という方もいるかもしれません。昭和の結婚式の余興でよく歌われていた、チェリッシュの「てんとう虫のサンバ」も、ジューンブライドにちなんだ6月におすすめの曲のひとつ。利用者さんの若い頃の思い出話や恋愛話のきっかけになるかもしれません。明るい曲調で、じめじめした気分を吹き飛ばすのにも一役買ってくれそうです。

    雨を連想する懐かしの歌謡曲「長崎は今日も雨だった」

    雨を題材にした選曲も、梅雨の時期におすすめです。団塊の世代の利用者さんに人気があるのが、内山田洋とクール・ファイブの「長崎は今日も雨だった」。同グループのボーカルである前川清さんの代表曲として、たくさんの歌手の方々にカバーされています。イントロも有名なので、イントロクイズをするのもいいかもしれません。懐かしいメロディーに、利用者さんも口ずさんだり手拍子したりと、歌詞カードなしでも楽しめる利用者さんも多いよう。「長崎は~は~は~…」という前川清さんの独特の歌い回しを真似してみると、盛り上がること請け合いです。

    梅雨にピッタリの歌で高齢者に喜んでもらおう!

    梅雨時期に適した歌を8つご紹介しました。高齢者に馴染みのある曲ばかりなので、レクリエーションで歌えば喜んでもらえるはずです。歌うだけではなく、トークも楽しめるよう、ぜひご紹介した豆知識も参考にしてみてください。ジメジメした梅雨の雰囲気を吹き飛ばせる高齢者向けの歌で、盛り上がるレクリエーションを目指しましょう!

  • デイサービスなどで喜ばれる「父の日」プレゼント・レクリエーション9選

    デイサービスなどで喜ばれる「父の日」プレゼント・レクリエーション9選

    6月の第三日曜は「父の日」。2024年は6月16日(日)です。
    父の日イベントを計画中の介護施設は、多いのではないでしょうか。
    今回は、デイサービスやグループホームなどで行う父の日イベントにぴったりな、手作りプレゼントやレクリエーションについてまとめました。
    男性の利用者さんへのプレゼントのほか、利用者さんみんなで盛り上がるレクリエーションもご紹介します。
    「今年の父の日イベントは何をしよう?」と迷っている介護スタッフの皆さんは、ぜひ参考にしてください。

    デイサービスなどの高齢者施設でおすすめ!父の日の手作りプレゼント

    デイサービスなどの通所型サービスであれば、差し上げたプレゼントを自宅に持ち帰っていただけます。また、グループホームなどの入居施設であれば、それぞれの部屋に飾ってもらうこともできるでしょう。

    100円均一ショップでも材料が手に入り、作るのも比較的簡単!なおかつ見た目は華やかな、心温まるプレゼントをピックアップしました。

    デイサービス向け父の日プレゼント「フェルトバラ」

    針・糸不要で作れるフェルトのバラです。
    父の日の発祥であるアメリカでは、父の日に「赤か白のバラ」を贈るのが定番ですが、日本では「黄色いバラ」を贈る習慣があります。黄色いバラの花言葉は「献身」。家族のため、長年仕事に邁進してきた利用者さんへの敬意が伝わるうえに、介護スタッフとしての誠意も伝えられますね。

    デイサービス向け父の日プレゼント「Yシャツ型メッセージカード」

    大・小3枚の折り紙と両面テープで作る、Yシャツ型のメッセージカードです。
    父の日には、利用者さんにメッセージカードを準備する介護施設もあるでしょう。かわいらしいYシャツ型なら、メッセージを読み終えたあとも、自宅などに飾ってもらえるかもしれませんね。

    デイサービス向け父の日プレゼント「ビールキーホルダー」

    父の日の時期は、蒸し暑くなりビールが美味しい季節…。男性利用者さんの中にも、ビールに目がない方は多いのではないでしょうか。介護施設でアルコールを提供するわけにはいきませんが、こちらのビールならOK。材料のレジンやストローは、もちろんレジンを固めるためのUVライトも100円均一ショップで手に入りますよ。

    高齢者施設でおすすめ!父の日イベント向けレクリエーション

    高齢者施設の父の日イベントは、プレゼント贈呈だけでなく、レクリエーションで盛り上がるのもおすすめ。
    父の日レクリエーションを選ぶ際のポイントは「男性利用者さんの好みや得意ジャンルを活かすもの」です。

    実際に楽しむ側はもちろん、応援する側も盛り上がるレクリエーションなら、女性利用者さんもみんなで楽しめますね。

    父の日レクリエーション「とんとん相撲」

    高齢者の方に人気のスポーツといえば、相撲ですよね。
    介護スタッフは行司になりきり、お名前にちなんだ四股名(しこな)を読み上げましょう。

    父の日レクリエーション「めんこ」

    めんこは、明治・大正・昭和と男の子に愛されてきた遊びのひとつ。利用者さんの中にも、めんこ遊びに親しみがある方が多いでしょう。ルールは簡単。相手のめんこに自分のめんこを叩きつけ、裏返したら勝ちです。

    一味違っためんこ遊びもご紹介しましょう。

    こちらのデイサービスではチーム戦で「巨大めんこ」に挑戦。めんこが大きい分、表裏の違いがわかりやすく、利用者さんも楽しみやすいですね。

    父の日レクリエーション「紙飛行機大会」

    紙一枚で楽しめるのに、実は奥深い…紙飛行機も父の日のレクリエーションにおすすめです。男性利用者さんの中には、自分なりの紙飛行機のテクニックを持つ方もいるでしょうから、ぜひコツを披露してもらいましょう。
    飛行距離を競うだけのスペースの確保が難しければ、段ボールなどで的を用意して点数を競うのも盛り上がりますよ。

    デイサービス向け父の日プレゼント「手作りうちわ」

    6月の第3日曜日にある父の日は、もう夏目前です。暑い夏に突入する前に、手作りのうちわをプレゼントするのもいいでしょう。無地のうちわを用意すれば、あとは飾りつけするだけ。利用者さんの写真を貼ったりちぎり絵をしたりと、さまざまなアレンジができるのも手作りうちわのいいところ。
    レクリエーションで作ったうちわを父の日のプレゼントにするのもいいかもしれません。夏に使ってもらえる、活用度の高いプレゼントになるでしょう。

    父の日レクリエーション「居酒屋さん/駄菓子屋さん」

    昼食の時間に、居酒屋気分が味わえるメニューを提供するのもいいでしょう。ノンアルコールビールに枝豆、冷奴、焼き鳥などを用意すれば、現役時代の記憶がよみがえります。スタッフはエプロンなどおそろいの衣装を身につけ、居酒屋さんの雰囲気を出すのがポイント。雰囲気に酔い、普段より饒舌になる利用者さんもいるのではないでしょうか。

    おやつの時間に昔懐かしの駄菓子屋さんを再現して、童心に返ってもらうのもおすすめ。たくさんの駄菓子を用意して、好きなものを選んでもらいましょう。駄菓子問屋を利用すれば、まとめ買いもできます。選んだ駄菓子を食べながら、昔話をするのも楽しい時間です。

    父の日レクリエーション「ちゃぶ台返しゲーム」

    昭和のお父さんをイメージした「ちゃぶ台返しゲーム」も、父の日にぴったりです。用意するものは、段ボールとトイレットペーパーの芯で作ったちゃぶ台と、紙製の食器。ちゃぶ台に食器を置いたらセット完了です。利用者さんにちゃぶ台返しをしてもらい、飛んだ食器の距離を競うという単純なゲームですが、これが意外と盛り上がります。

    食器は発泡スチロールで作ってみるのもいいでしょう。本物のちゃぶ台返しはなかなかできませんが、ゲームなら思う存分ひっくり返してもらえます。

    デイサービスの父の日イベントは、プレゼントやレクを工夫しよう

    多くの高齢者介護施設では、男性に比べて女性の利用者さんのほうが多い傾向にあります。
    「父の日」は、男性利用者さんにスポットライトを当てる貴重なチャンス!今回ご紹介したプレゼントやレクリエーションを参考に、男性利用者さんたちの笑顔を引き出してくださいね。

  • <6月>老人ホームにはどんな企画イベントがある?

    <6月>老人ホームにはどんな企画イベントがある?

    この記事では、老人ホームで6月の企画イベントにおすすめの行事やレクリエーションについてご紹介します。老人ホームでは利用者さんを楽しませ、他の利用者さんと交流を深めるためにさまざまな企画イベントが行われます。毎日何かしらのレクリエーションを行っている施設もあり、毎回どんなことをしようかと頭を悩ませている方も多いでしょう。せっかく行うのであれば、利用者さんに喜んでもらえるイベントを考えたいですよね。ぜひ参考にしてください。

    行事やレクの企画に役立つ6月の記念日や歳時記

    6月は和風月名で言うと、水無月です。「みなづき」や「みなつき」と読みます。漢字だけ見ると「水が無い」と思うかもしれませんが、「無」は「の」を意味しているため、「水の月」という意味になるそうです。6月は田んぼに水を引く月、という意味から成り立った言葉と言われています。
    現代では、本格的な梅雨到来のシーズンということもあり、雨に縁の深い月ですね。最近は暑さが本格的になる時期が早まりつつあるため、5月頃から衣替えを行っている方もいますが、昔からの習わしであれば[btp_line]6月1日が衣替え[/btp_line]となります。

    ここでは、6月の老人ホームにおける行事や、レクリエーションに役立つ記念日や歳時記などをピックアップしました。

    • 1日:写真の日、バッジの日
    • 4日:虫歯予防デー
    • 6日:楽器の日、ヨーヨーの日、おけいこの日、芒種(6日頃)
    • 8日:バイキングの日
    • 15日:暑中見舞いの日
    • 21日:夏至(21日頃)
    • 22日:ボウリングの日
    • 26日:オリエンテーリングの日

    6月の第2月曜日は花の日、第3日曜日には父の日もあります。今回紹介した記念日や歳時記をもとに、老人ホームのイベントを企画すると良いでしょう

    老人ホームで6月によく行われている行事

    老人ホームにおいて、6月によく行われている行事について紹介します。

    花の日

    6月の第2月曜日は花の日。アメリカのキリスト教にちなんだ習わしです。飾った花を見ることで癒される利用者さんや、草木の世話を行うことが生きる活力となる方もいらっしゃるはず。

    施設の花壇に花を植える、草木の世話をする行事を企画してみてはいかがでしょうか。

    虫歯予防デー

    6月4日は虫歯予防デー。そこから1週間ほどは歯と口の健康週間とされています。歯と口の健康が身体の健康にも影響するため、普段から口腔ケアに力を入れている老人ホームなども多いでしょう。

    歯科医師や歯科衛生士の方を招いて、歯と口の健康を考える時間を設けてみてはいかがでしょうか?利用者さんや介護スタッフの[btp_line]虫歯予防に対する意識も向上するはず[/btp_line]です。外部から招くのが難しい場合は、介護スタッフで虫歯予防の必要性を利用者さんに説明するなどして、日頃の口腔ケアを見直すきっかけづくりに役立てましょう。

    父の日

    6月第3日曜日は父の日です。利用者さんのご家族をお呼びして食事会などのイベントを開催するのもおすすめ。利用者さんのご家族や介護スタッフに、利用者さんに対する[btp_line]日頃の気持ちを手紙に[/btp_line]書いてもらい、利用者さんにお渡しするのも良いでしょう。

    老人ホームで6月によく行われているレクリエーション企画

    ここからは、老人ホームで6月によく行われているレクリエーション企画を紹介します。まだ行ったことのないレクリエーションがあれば、ぜひ試してみてください。

    バイキングの日

    6月8日はバイキングの日です。バイキングとは北欧の海で活躍した海賊のことで、793年のこの日に初めて大規模な活動を始めたのだとか。そんなバイキングの日にあやかって、「黒ひげ危機一髪」でレクリエーションを開催してはいかがでしょうか。

    樽におもちゃの剣を刺し込んでいくゲームです。剣を刺したときに、真ん中に入っている黒ひげ人形が飛び出さなければ、次の方に回します。順番に刺していき、黒ひげ人形が飛び出したらゲームは終了。技術力を必要としないため、すべての利用者さんがワクワク・ドキドキできるレクリエーションと言えるでしょう。

    チーム対抗戦や、同じ物をいくつか準備して、「誰が早く黒ひげ人形を飛ばせるか」の対抗戦にしても楽しいですよ。

    暑中見舞いの日

    6月15日は暑中見舞いの日です。1950年の6月15日に暑中見舞いはがきが発売されたことに由来しています。実際に暑中見舞いを送る期間は、7月7日~8月7日頃。二十四節気の小暑から立秋の前と言われています。

    利用者さんの中には、手紙が好きで毎年暑中見舞いを送っているという方もいるはず。夏の風物詩として、暑中見舞い作成のレクリエーションを企画してはいかがでしょうか。絵の具や筆ペンを用いて好きなように作成してもらうのも良し、芋版のように[btp_line]季節の野菜で判を作って暑中見舞いを作成する[/btp_line]のも楽しいでしょう。水墨画に挑戦するのもおすすめですよ。

    ボウリングの日

    6月22日はボウリングの日です。日本ボウリング場協会によって定められました。もともとは、1861年に長崎の外国人居留地で、日本初のボウリング場がオープンしたことに由来しています。これにちなんで、ボウリング大会を開催するのもおすすめです。

    しかし、本格的なボウリングはケガや転倒が懸念されます。テーブルで行うボウリングを企画したり、利用者さん全員が楽しめるようにボールを軽くしたり、持ちやすい形にしたりするなど、工夫して開催すると良いでしょう。

    ボウリングのピンの裏に「好きな食べ物は?」などのコメントを書いておき、倒したらスピーチしてもらう方法をとるのもおすすめです。利用者さん同士の親睦を深めることができます。

    老人ホームでイベントを企画する際のポイント

    老人ホームの利用者さんは介護度も性格もさまざまです。そのため、どんな方でも楽しめる工夫をする必要があります。例えば、先ほどのボウリング大会のようにボールを軽いものにしたり、またはボールを転がす床をデコボコにしたりするなどの工夫です。

    誰でも楽しめるように、分かりやすく簡単なイベントを企画するようにしましょう。また、事前の説明で理解できるように、[btp_line]大きな声でゆっくり説明したり、手本を実演したりする[/btp_line]と分かりやすいです。

    中には、輪に入れず孤立している利用者さんが出てくるかもしれません。孤立している利用者さんがいればフォローに入るようにしましょう。

    いろいろなイベントを企画してみんなで楽しもう

    老人ホーム内でのイベントは、季節を感じられたり利用者さん同士が交流できたりとメリットがたくさんあります。さまざまな刺激を受けて、脳が活性化する可能性も。6月は雨が多くなるため、外でのイベントは少ないかもしれませんが、部屋の中で行えるレクリエーションはたくさんあります。利用者さんが飽きないようにいろいろなイベントを企画していきましょう。

  • 【6月】高齢者施設での梅雨時のレクリエーションに!おすすめ工作12選

    【6月】高齢者施設での梅雨時のレクリエーションに!おすすめ工作12選

    梅雨の時期は雨で外出ができない日も多く、高齢者の方も「なかなか気分が上がらない」「なんだか体調が優れない」ということが起こりがちです。6月は祝日やイベントごともあまりないため、レクリエーションの内容に悩む介護スタッフも多いのではないでしょうか。そんな6月におすすめなのが、梅雨の時期ならではの工作です。今回は梅雨にちなんだおすすめの工作を12選紹介。ぜひこれからの時期に役立ててくださいね。

    6月は梅雨にちなんだ工作が面白い!

    梅雨にちなんだ工作は意外と多く、ひとつひとつ作っているうちに、昔のことを思い出すかもしれません。雨が続く日でもさまざまな工作で日々を彩り、梅雨の時期を楽しく過ごしましょう。

    梅雨時期の工作レクリエーション1「画用紙でカラフル傘」

    雨の季節の必需品の傘を、画用紙と竹串で作ってみましょう。細かい作業や集中して何かに取り組むことが好きな高齢者さんにおすすめの工作です。同じ工程の繰り返しが多いので、集中して取り組んでもらえるでしょう。

    梅雨時期の工作レクリエーション2「紙コップでかたつむり」

    紙コップと画用紙だけで作れる、簡単でかわいいかたつむりです。表情を変えてみたり、かたつむりの殻の部分を好きな模様にしてみたりと、利用者さんそれぞれの個性を出しやすい工作のひとつ。梅雨の時期に多い生き物について話しながら作るのも楽しそうですね。

    梅雨時期の工作レクリエーション3「折り紙でぴょんぴょんカエル」

    折り紙1枚で作れるカエルです。できあがったカエルを指で押さえてパッと離すと、ぴょんとよく飛びます。作ったあとには利用者さんや介護スタッフがみんなで「だれが一番遠くに飛ぶでしょう」などのゲームができるのもこの工作の魅力です。みんなでワイワイとレクリエーションしたいときにいかがでしょうか。

    梅雨時期の工作レクリエーション4「お花紙でてるてる坊主」

    作りながらついつい笑顔になれそうなカラフルなてるてる坊主です。作ったてるてる坊主は部屋の窓に吊るして飾ると、雨の景色も鮮やかになり気分もあがりそう。1つのてるてる坊主に対してお花紙は1色だけではなく、いろんな色を使って作るのもおすすめ。梅雨の時期に雨が降らない日があれば、「てるてる坊主が晴れにしてくれたね」なんて会話をするのも素敵ですよね。

    梅雨時期の工作レクリエーション5「スポンジであじさいスタンプ」

    メラミンスポンジと輪ゴムだけで、簡単にあじさいの花びら型のスタンプが作れます。スタンプをポンと押すだけであじさいを作れるので、手先を思うように動かせなくなった高齢者の方にもおすすめ。せっかくの楽しいレクリエーションは、みんなが参加できるものにしたいですよね。

    梅雨時期の工作レクリエーション6「折り紙でモビール水滴」

    オブジェなどを糸で吊るしてバランスを取って飾るモビール。雨の時期らしい、水滴のモビールを作ってみてはいかがでしょうか。できたモビールをインテリアとして飾ると、その揺れる様子を見ているだけで癒されますよ。

    梅雨時期の工作レクリエーション7「羊毛フェルトであじさい」

    羊毛フェルトでつくる、立体的でかわいいあじさいです。できたあじさいにピンや紐をつけると、ブローチやネックレスにもなります。手先が器用で細かい作業が得意な利用者さんにおすすめの工作です。ただし針を使う工作なので、ケガをしないよう十分に注意しましょう。

    梅雨時期の工作レクリエーション8「折り紙でつくる箸置き」

    折り紙を使えば、傘の箸置きをつくることもできます。好きな色を使ったり、好きな柄を描いたりしてオリジナルの箸置きを作りましょう。みんなで作った箸置きを使えば、食卓が華やかになり食事もより一層楽しくなります。

    梅雨時期の工作レクリエーション9「あじさいのちぎり絵」7

    画用紙などに折り紙をちぎって貼り、あじさいの花を作っていきます。指先の運動にぴったりの工作です。紫だけでなくピンクや水色、白色などいくつかのあじさいを作っていくと絵になりますね。折り紙ではなく和紙を使うと雰囲気がガラッと変わるので、こちらもおすすめです。

    梅雨時期の工作レクリエーション10「ガーゼで作るてるてる坊主」

    ガーゼで作るてるてる坊主です。目などの細かいパーツを作るのは難しいため、介護スタッフでまとめて作っておくか画用紙などで代用すると良いでしょう。顔の表情はマジックで描くと、個性が出て面白そうです。吊るしておくと、雨の日でも明るい気分にしてくれますね。

    梅雨時期の工作レクリエーション11「あじさいボール」

    発泡スチロールのボールに布を刺していくだけで、華やかなあじさいボールが完成します。竹串を使うため、串の先でけがをすることがないように気をつけて進めましょう。さまざまな色や柄の布を用意して、利用者さんに布選びから楽しんでもらってくださいね。作り方は簡単なのに、とても立派な吊るし飾りができます。

    https://youtu.be/B-If_N4fZeg

    梅雨時期の工作レクリエーション12「絵の具で模様づけうちわ」

    6月になると蒸し暑い日も出てくるので、うちわ作りもおすすめです。絵の具で模様をつけるうちわの作り方をご紹介します。

    <材料>
    ・うちわの形にカットした白い紙2枚
    ・うちわの骨組み1本
    ・絵の具
    ・ストロー1本
    ・のりまたはボンド

    <作り方>
    1.白い紙に水を多めに含んだ絵の具を垂らします。
    2.白い紙を持って優しく揺らしたり、垂らした絵の具の上から息を吹きかけたりと、絵の具を動かして模様を作ります。息を吹きかける際にはストローを使うのもおすすめです。2枚とも同様に作りましょう。
    3.絵の具が乾いたら、うちわの骨組みに2で模様をつけた紙を貼り合わせて完成です。お好みで、この上にちぎり絵のあじさいを貼るなどしても素敵ですよ。

    6月には6月の楽しみ方がある

    梅雨時期におすすめの工作を12選紹介しました。雨が多くジメジメする6月ですが、沈んだ気持ちを吹き飛ばすような楽しいレクリエーションはたくさんあります。作った作品を飾れば、雨の日でも室内がパッと明るくなり、気分も晴れるのではないでしょうか。デイサービスや老人ホームなどの高齢者施設で働く方は、ぜひ参考にして梅雨の季節を一緒に楽しんでみてくださいね。

  • 介護施設のレクリエーションで使える!おすすめDVD14選

    介護施設のレクリエーションで使える!おすすめDVD14選

    老人ホームやデイサービスなどの介護施設では、利用者さんが楽しめるレクリエーションを行っています。レクリエーションは認知症予防や筋力の維持にも役立つため、実践するメリットはたくさん。今回は、レクリエーションに役立つDVDを紹介します。動画で見ることでより分かりやすくなったり、レクに集中しやすくなったりするでしょう。レクリエーションにDVDを取り入れ、より意義のある時間にしてみてはいかがでしょうか。

    介護施設のレクにおすすめのDVD1.レク担さん必見! 【介護レク入門】

    まずご紹介するのは、明日すぐにでも使える介護レクリエーションをチェックできる「レク担さん必見! 【介護レク入門】~笑顔を引きだす、厳選15のレク~」です。ルールだけでなく進行の様子を動画で確認できるため、レク研修用資料や新人レクリエーション担当にもおすすめのDVDとなっています。レクリエーションに悩んでいるなら、ぜひチェックしてみてくださいね。

    介護施設のレクにおすすめのDVD2.座ってもできる 立ってもできる ラジオ体操

    NHKのテレビ体操「座ってもできる 立ってもできる ラジオ体操」は、ラジオ体操第1と第2、そして「みんなの体操」が収録されています。おなじみの音楽が聞こえると、自然に体が動いてしまう利用者さんも少なくないはずです。高齢者が続けられるように作られた内容となっており、座ってもできるため、車いすの利用者さんがいる施設でも活用しやすいでしょう。

    介護施設のレクにおすすめのDVD3.ごぼう先生の体操DVDシリーズ

    シニアの体操のお兄さん・ごぼう先生と一緒に楽しく体操できる「ごぼう先生の体操DVDシリーズ」です。懐かしい歌とごぼう先生のわかりやすい説明で、楽しく体操できること間違いなし!いすに座ったままできる体操が紹介されているため、多くの施設で活用できるでしょう。曜日ごとに7つの体操が収録されているため、毎日ひとつずつ体操に取り入れるのもおすすめです。

    介護施設のレクにおすすめのDVD4.介護エンターテイナー®体操DVDシリーズ

    作業療法士の資格を持ち、介護施設で働く傍らお笑い芸人としても活動する「介護エンターテイナー®」石田竜生さん。場合によっては暗い介護の現場に笑いを取り入れ、エンターテイメント性あふれるオリジナルリハビリ体操を考案しています。100円以内の身近なものを使った体操や、日常動作のリハビリになる体操など、88歳の「たつ婆」とともに行う体操は、必ず笑いがあるから飽きずに続けられますよ。利用者さんだけでなく、介護スタッフも笑い必至の明るく元気になれるシリーズです。

    介護施設のレクにおすすめのDVD5.カラオケDVD懐かしの名曲集

    カラオケレクにおすすめなのが、「カラオケDVD懐かしの名曲集」。利用者さんにとって懐かしい名曲が、曲に合わせた風景写真・歌詞とともに流れます。テンポがゆっくりになっているため、高齢者が歌いやすいのもうれしいポイント。みんなで楽しくカラオケを楽しむことができるでしょう。BGM代わりにただ流すだけでも、いい刺激になるかもしれません。

    介護施設のレクにおすすめのDVD6.カラオケDVD懐かしの童謡・唱歌シリーズ

    「カラオケDVD懐かしの名曲集」と同シリーズの童謡・唱歌です。「春夏秋冬編」では誰もが知っている20曲が四季ごとに分けて収録されています。童謡は、保育園などの子供たちとの世代間交流の前に練習して披露するときなどにもおすすめです。子供たちと一緒に歌うとさらに盛り上がれそうですね。「わらべうた編」は15曲を収録。歌いながら手の動きを交えると脳の活性化につながるでしょう。こちらも、子供たちとのレクリエーションにもぴったりです。春夏秋冬編・わらべうた編ともに、幼少期を思い出しながら楽しんでもらえるでしょう。

    介護施設のレクにおすすめのDVD7.プラスダンスDVD

    誰でも歌って踊れていつの間にかプラス思考になれるようにと作られたのが「プラスダンスDVD」です。介護の現場に笑いを届けることをコンセプトに、介護福祉向けデリバリーサービスを提供する「スマート介護」と一般社団法人世界ゆるスポーツ協会により企画されたもの。親しみやすいメロディと覚えやすい動きで、楽しい時間を提供することができますよ。

    介護施設のレクにおすすめのDVD8.たいそうの時間ですよ!!

    映像を流すだけですぐに使える体操のDVDが「たいそうの時間ですよ!!シリーズ」です。第1弾は昭和歌謡三昧として、懐かしい名曲とともに体を動かすことができます。第2弾はいろいろなジャンルの音楽に合わせて運動を楽しむことができる内容。どちらも高齢者でもできるよう動きの難易度を低くしているため、気軽に取り入れることができるでしょう。

    介護施設のレクにおすすめのDVD9.介護レクDVD~マジック編~

    介護施設でマジックショーやマジック教室ができる「介護現場で使える!介護レクDVD~マジック編~」もいいでしょう。通常よりもゆっくりしたスピードのマジックになっているため、何が起こったのかわかりやすい仕様になっています。利用者さんが参加できるポイントも盛り込んでいるため、DVDを流すだけで楽しめるのもポイントです。自分でできるマジック教室も収録されているため、みんなでチャレンジできます。

    介護施設のレクにおすすめのDV10.ミッキーマウス

    年代を問わず人気の「ミッキーマウス」のアニメーションDVDもおすすめです。「蒸気船ウィリーと愉快な仲間たち」など、短編作がいくつか収録されているDVDなら、一つひとつが短いうえに言葉がなくポップな音楽とアニメーションだけで、気軽に楽しむことができます。白黒アニメーションが懐かしいという利用者さんもいるのではないでしょうか。

    介護施設のレクにおすすめのDV11.綾小路きみまろシリーズ

    漫談が好きな利用者さんには「綾小路きみまろシリーズ」も人気です。漫談はCDもありますが、映像がある方がわかりやすいでしょう。字幕機能がついているものを選べば、楽しめる利用者さんも多いはず。綾小路きみまろさんの話術に引き込まれ、大笑いできれば、元気を引き出すきっかけになるかもしれません。

    介護施設のレクにおすすめのDVD12.8時だョ!全員集合

    お笑いのDVDなら、ドリフターズの「8時だョ!全員集合」もいいでしょう。昔観ていたという利用者さんも多いはずなので、全員で楽しむことができます。動きが多くわかりやすいため、見るだけでも面白いのが、介護施設でも人気の理由です。1969年の放送開始からおよそ16年間テレビ放送されていたため、DVDが多く発売されているのもうれしいポイント。みんなの笑い声により、施設の雰囲気も明るくなるかもしれません。

    介護施設のレクにおすすめのDVD13.男はつらいよシリーズ

    映画鑑賞のレクリエーションにおすすめなのは「男はつらいよシリーズ」。寅さんの叶わぬ恋や日本各地の情景に、つい見入ってしまう利用者さんも多いはずです。たくさんシリーズ化されているため、長く楽しめるのもおすすめの理由。順番通りに見なくても、それぞれの作品を楽しむことができるでしょう。

    介護施設のレクにおすすめのDVD14.釣りバカ日誌シリーズ

    釣りの経験がなくても楽しめる、主人公ハマちゃんのドタバタ劇を描いたシリーズです。西田敏行さん演じるハマちゃんと三國連太郎さん演じるスーさんの名コンビは、幅広い年齢層に笑いを巻き起こしてくれます。利用者さんたちの鑑賞中にもきっと笑い声が起こるでしょう。三國連太郎さんの世代であれば、若い頃を懐かしまれるかもしれません。また、ハマちゃんを見てご自身のサラリーマン時代を思い起こす方もいれば、昔の釣り経験を振り返って話してくれる方もいるかもしれませんね。利用者さんたちの知らない一面が聞けそうであれば、積極的に話を聞くと脳の活性化にもなりますよ。

    レクリエーションにDVDをフル活用しよう

    介護施設のレクリエーションに役立つDVDはたくさんあります。ワンパターンになりがちなレクリエーションにDVDを取り入れることで、レクリエーションに変化をつけることができるでしょう。体操のDVDであれば動きが分かりやすく、鑑賞するだけのDVDであれば体が不自由な方でも気軽に楽しめるのが大きなメリット。DVDを活用して、レクリエーションに幅をもたせてみてはいかがでしょうか。

  • レクリエーションの本、おすすめ13選|企画アイディアや盛り上げ方も

    レクリエーションの本、おすすめ13選|企画アイディアや盛り上げ方も

    「レクリエーションを担当しているけれど、最近企画がマンネリ化…」「新しいレクリエーションのアイディアや知識を身に付けたい!」そんな介護スタッフの方は多いのではないでしょうか。今回は、介護現場のレクリエーションで役立つ本を厳選してご紹介。介護現場においてレクリエーションは身体機能の維持向上はもちろん、大切なコミュニケーションの場でもあります。本で新たな知識を身に付け、利用者さんの笑顔を引き出しましょう!

    妹尾弘幸(著)『新対応これからのレク ~離れていてもできるレク~』

    新型コロナウイルスの影響で、レクリエーションにおいても利用者さんや介護スタッフとの距離感に悩む方も多いのではないでしょうか?
    こちらの本では、人との距離を保ったまま楽しめるレクリエーションを70種類紹介
    「頭を使うレク」「道具を使うレク」「足を使うレク」「1人でも楽しめるレク」「移動するレク」と5つのジャンルに分かれており、アレンジの数も豊富です。持ち運びやすいB5サイズなうえ、1ページあたり1レクリエーションを掲載。読み手の見やすさも考えられています。

    [btp_box]妹尾弘幸(著)『新対応これからのレク ~離れていてもできるレク~』 [/btp_box]

    森木勇一郎(著)『脳トレで機能向上 ホワイトボードレク』

    ちょっとした空き時間にちょうどよいのが、ホワイトボードを使ったレクリエーションです。ホワイトボードとペンさえあれば、楽しみながら脳の活性化が期待できます。こちらの本では、ホワイトボードで行うレクリエーションを35種類紹介。レクリエーションの手順を、イラストでわかりやすく解説しています。介護スタッフから利用者さんへの声掛けの実例も豊富に載っているので、経験の浅い介護スタッフの方でも実践しやすいでしょう。

    [btp_box]森木勇一郎(著)『脳トレで機能向上 ホワイトボードレク[/btp_box]

    妹尾弘幸(著)『リサイクルレク』

    「限られた予算、物品のなかでも、盛り上がるレクリエーションをしたい!」そんな方におすすめなのが、こちらの本。牛乳パックや新聞紙、段ボールなど、そのまま捨てるのは惜しい身近な廃材を活用したレクリエーションがまとめられています。レクリエーションごとに、片麻痺のある方や車いすの方、認知症の方向けのアレンジやポイントも収録。介護度が異なる利用者さんのいらっしゃる施設でも、内容を取り入れやすいでしょう。

    [btp_box]妹尾弘幸(著)『リサイクルレク』[/btp_box]

    長野祐亮(著)『毎日1曲!脳が元気になる!歌って手拍子』

    介護施設向けの音楽レクリエーションに関する本です。タイトルにもある「歌って手拍子」とは、童謡に合わせて手拍子し、脳の活性化を目指す音楽レクリエーションのひとつ。複数のことを同時進行するため、認知症の予防効果も期待できるのだそう。実演動画のDVDが付いており、くり返し練習しやすくなっています。DVDの収録内容は、動画投稿サイトYouTubeでも閲覧可能なのがうれしいポイント。

    [btp_box]長野祐亮(著)『毎日1曲!脳が元気になる!歌って手拍子』[/btp_box]

    三好春樹(監修)・土居新幸(著)『完全図解 遊びリテーション大全集』

    「遊びリテーション」は、「遊び×リハビリテーション」の造語。楽しいうえにリハビリ効果も期待できるレクリエーションのことです。こちらの本では、全120種のレクリエーションを解説しています。レクリエーションの際の高齢者の方への接し方や運営方法、レクリエーションを盛り上げるためのポイントも掲載。使用する道具の安全性にもこだわっています。
    現役リハビリ専門職である、著者の長年のノウハウを凝縮した1冊です。

    [btp_box]三好春樹(監修)・土居新幸(著)『完全図解 遊びリテーション大全集』[/btp_box]

    世田谷区社会福祉事業団(監修)『車いすの人でも楽しめる!レクリエーション50+盛り上げるアイデア100』

    おもに通所介護(デイサービス)で勤務する介護スタッフ向けの内容です。<体操><ゲーム><季節(年中行事)>の3つのカテゴリー分けで、合計50個のレクリエーションを紹介しています。こちらの本の特徴は、レクリエーションを盛り上げる声掛けや、レクリエーションのアイディアなど、現役介護スタッフのテクニックを多数掲載していること。今すぐ使えるアイディアやテクニックを必要とする介護スタッフの方におすすめです。

    [btp_box]世田谷区社会福祉事業団(監修)『車いすの人でも楽しめる!レクリエーション50+盛り上げるアイデア100』[/btp_box]

    小池寛子(監修)『お年寄りが笑顔になる 楽しい壁面かざり12か月』

    介護現場で役立つ、壁面かざりのアイディア集です。四季折々の壁面かざりについて、丁寧な解説つきで掲載されているため、初心者の介護スタッフの方にも制作工程が理解しやすくなっています。使用するのは、折り紙や色画用紙など身近な材料ばかり。巻末の型紙を使えば、ローコストで華やかな壁面かざりができあがります。

    [btp_box]小池寛子(監修)『お年寄りが笑顔になる 楽しい壁面かざり12か月』[/btp_box]

    デイサービスたまや(著)『思わず解きたくなる脳のための毎日テスト』

    デイサービスのレクリエーションで、利用者さんに人気の脳トレ問題をまとめた1冊です。「文字の並び替え」「穴あきしりとり」「言葉探し」「対象画」の4ジャンルの問題を収録しています。本の中にはオリジナルの脳トレ問題を作れるコーナーも。利用者さんのご家族のお名前や、趣味になぞらえた脳トレ問題を作れば、興味を持っていただけるはずです。

    [btp_box]デイサービスたまや(著)『思わず解きたくなる脳のための毎日テスト』[/btp_box]

    レクリエ編集部(編集)『レクリエ』

    『レクリエ』は、年7回発行される、介護現場でのレクリエーションに特化した情報誌
    壁面制作や四季折々の制作などの季節感のある特集や、心身の機能状態に合わせたレクリエーションのアイディアなど、毎号充実の内容です。間違い探しやぬりえ、日々の話題の小ネタも掲載。レクリエーションの進行や、利用者さんとのコミュニケーションに悩む介護スタッフ必見です。

    [btp_box]レクリエ編集部(編集)『レクリエ』

    公式サイト https://recrea.jp/[/btp_box]

    世界文化社(著)『こうしたらうまくいった! 認知症の人のためのレク&ケア』

    介護現場のレクリエーション専門誌『レクリエ』で反響の大きかった「認知症の方のケアとレクリエーション」に関する記事をまとめた本です。認知症の方が実践しやすい制作レクリエーションのアイディアや、レクリエーションの進行のテクニック、音楽療法や回想法に関する解説、BPSDへの対応法など充実の内容。認知症の方のレクリエーションや、ケアの具体策を網羅する貴重な一冊です。

    [btp_box]世界文化社(著)『こうしたらうまくいった! 認知症の人のためのレク&ケア』[/btp_box]

    辻徹郎(著)『楽しみながら自然に体が強くなる 高齢者の新しいレクリエーション』

    シーンや利用者さんの状態に応じたさまざまなレクリエーションを選びたいときに役立つのがこの1冊。介護予防のレクリエーションアイディアを配信しているYouTube「てつまるチャンネル」の辻徹郎さんが著者です。柔道整復師でもある辻さんのレクリエーションは、安全第一・全員にウケなくてもよい・「楽しい」を追求する、をモットーにしているのが特徴。脳トレ系のものから、利用者さんどうしが交流できるゲーム系のもの、個々のペースでできるエクササイズ系レクリエーションまで約50種類掲載しています。

    [btp_box]辻徹郎(著)『楽しみながら自然に体が強くなる 高齢者の新しいレクリエーション』[/btp_box]

    加藤翼(監修)『お年寄りとコミュニケーションが深まる! 楽しく盛り上がるレクリエーション100』

    「利用者さんともっと距離を縮めたい、楽しくコミュニケーションを取りたい」といった方に寄り添ってくれる本。100種類のレクリエーションが、スポーツ・脳トレ・音楽・手芸&料理の4つのジャンル別で紹介されています。レクリエーションごとに、目安の人数や時間、期待できる効果が示されているので全体像が把握しやすいのもポイントです。レクリエーションの進め方に加え、アレンジ方法や注意点もわかりやすく書かれているため、初めてのレクリエーション企画でも安心ですよ。全ページカラーのイラスト解説つきで理解しやすく、すぐに実践に活かせるでしょう。

    [btp_box]加藤翼(監修)『お年寄りとコミュニケーションが深まる! 楽しく盛り上がるレクリエーション100』[/btp_box]

    三瓶あづさ(著)・土井剛彦(監修)『高齢者が元気になる レクリエーション』

    すべて座ったままできる、簡単なレクリエーションが50種類以上掲載された1冊。特に認知症予防に力を入れたい方は試してみたい内容です。この本でイチオシの「コグニサイズ」という運動プログラムは、認知症予防として注目されているもの。身近なものを使ってできる機能アップのゲーム系レクリエーションも多数紹介されています。
    難易度の上げ方や声かけのアドバイスも載っているので、介護スタッフはよりレクリエーションを盛り上げやすいでしょう。レクリエーション初心者の方も取り組みやすいですね。

    [btp_box]三瓶あづさ(著)・土井剛彦(監修)『高齢者が元気になる レクリエーション』[/btp_box]

    レクリエーションの知識を本で学び、より充実した介護サービスを!

    利用者さんにとって、レクリエーションは介護施設での貴重な楽しみのひとつ。一方で、利用者さんの身体機能によって、適切なレクリエーションは異なります。レクリエーションが盛り上がるかどうかは、企画・進行を担当する介護スタッフの手腕次第。
    利用者さんも介護スタッフも笑顔でレクリエーションを楽しめるよう、本を通じて幅広い知識を身に付けましょう。

  • 【介護レク】おすすめ動画13選!これでもう悩まない!

    【介護レク】おすすめ動画13選!これでもう悩まない!

    レクリエーションについて学ぼうとしたものの、本では実際のレクリエーションの様子がイメージしづらい…。そんな介護スタッフの方には、動画での情報収集がおすすめです。今回は、動画投稿サイトYouTubeに投稿された介護レク動画のなかから、おすすめの13本を紹介します。動画の良いところは、レクリエーションの手順がわかりやすいこと。動画によっては、高齢者の方が楽しむ様子も見られます。レクリエーションの知識を深めたい方はぜひ参考にしてください。

    座ったまま気軽に楽しめる「もしもしかめよの歌体操

    中四国を中心に介護サービスを展開する株式会社L.S.I.の公式チャンネル「L.S.I. official channel」では、歌体操の動画を配信中。歌体操とは、歌いながら曲に合わせて手足を動かすレクリエーションの一種。楽しみながら身体と脳を鍛えられます。こちらの「もしもしかめよ」の歌体操は、椅子に座りながらできるので、幅広い利用者さんに楽しんでいただけるでしょう。

    準備も遊び方もシンプル「紙コップモグラたたき」

    次に紹介するのは、チャンネル登録者数3万人越え「介護エンターテイメント脳トレ介護予防研究所」の「紙コップモグラたたき」。レクリエーションの準備のポイントから遊び方まで、約4分の動画にまとまっています。モグラたたきは準備が簡単なうえに、手と脳の活性化が期待できるのだとか。ルールが簡単なのも良いところです。

    実際の利用者さんの反応が参考になる!「ボール叩き」

    続いてご紹介するのは、チャンネル登録者数約2万人「てつまるチャンネル」の「ボール叩きレクリエーション」。柔道整復師の資格を持つ、てつまるさんは、高齢者専門の運動指導者として活躍中です。こちらの動画の特徴は、実際に高齢者の方がレクリエーションを楽しむ様子が動画にまとまっていること。笑いが絶えない様子を見ていると、きっとご自身の介護施設でも実践したくなること間違いなしです。

    利用者さんへの声掛けや進行のテクニックも学べる「紙コップ、棒叩きを使ったレク」

    続いても「てつまるチャンネル」から「棒と紙コップを使ったレクリエーション」をご紹介。集団レクリエーションでありながら、適度な距離を保ったまま行える点が、今の時代に合っていますね。こちらの動画も、実際にてつまるさんと高齢者の皆さんが、レクリエーションを行う様子を収録したもの。介護スタッフのなかには、レクリエーションの内容は理解しているけれど、いざ介護現場で取り入れると、利用者さんへの声掛けや盛り上げ方に悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。この動画からは、レクリエーションの導入や進行、難易度の調節の仕方など、高齢者さんへの対応を学べますよ。

    若手介護スタッフ必見!「椅子に座って踊る炭坑節」

    若手介護スタッフに多い悩みのひとつが、レクリエーションで使用する昭和以前の歌謡曲や民謡に、あまりなじみがないことではないでしょうか?そんなときは、動画で学ぶのがおすすめです。愛知県のリハビリ特化型デイサービス「ゆずの花」のYouTubeチャンネルでは「椅子に座って踊る炭坑節」の動画を配信中。高齢者の方になじみ深い炭坑節の歌体操は、利用者さんに積極的に楽しんでもらえるでしょう。また、相手の興味関心を理解することは、信頼関係の構築につながります。「この曲、よく知っていたね!」とコミュニケーションのきっかけにもなるはず。

    元気なメロディに利用者さんの心もはずむ「三百六十五歩のマーチの介護体操」

    埼玉県の「老人デイサービスセンター みちみち」のYouTubeチャンネルでは、普段レクリエーションで行っているオリジナルの介護体操の動画を配信。「三百六十五歩のマーチ」に合わせた体操は、立ったまま踊るバージョンと椅子に座ったまま踊るバージョンの両方があるため、利用者さんの身体状況に合わせて使い分けることが可能です。足踏み、手足の曲げ伸ばしなど、シンプルな動きでその場にいながら身体全体をほぐせます。マーチのテンポなので、速すぎず遅すぎないのもおすすめポイントです。

    金メダル級の楽しさ!「ペットボトルカーリング」

    レクリエーションの題材を決めるときはいくつかのポイントがありますが、そのとき話題に上がっているスポーツを取り入れてみるのはいかがでしょう。レクリエーションがより盛り上がりますよ。例えばオリンピックや世界選手権などが開催されるたびに注目されるカーリング。こちらの動画で紹介しているのは、ペットボトルのふたを使ったカーリングゲームです。準備からレクリエーションを行うまでの様子を真上から撮影しているため、実際の雰囲気をイメージしやすいでしょう。「こはるレクch」では、ほかにも子供から高齢者まで楽しめるレクリエーションのアイデアを配信中です。

    関西弁のアップテンポなやり取りが興味を引く「双子介護士が実際やってみたシリーズ」

    続いては、大阪府で介護・看護サービスや、福祉用具のレンタルを行う株式会社ニュービレッジによる「ええ顔チャンネル」から。テンポの良い関西弁の掛け合いから、おすすめのレクリエーションについてわかりやすく学べます。こちらの動画で紹介するのは、同社が運営するTikTokチャンネルで特に反響が大きかった2種類のレクリエーションです。2人の介護スタッフがレクリエーションを楽しみつつ、ポイントを解説。ペットボトルや割り箸、ティッシュなど、シンプルな素材で、利用者さんの「ええ顔」を引き出します

    豊富なアイデアを1本に凝縮「おすすめレクリエーション10選」

    チャンネル登録者数約7万人「ケアきょう」では、人気レクリエーションのまとめ動画を配信しています。こちらの約9分の動画は、動画1本で10種類のレクリエーションを紹介。少ない時間でたくさんのレクリエーションのアイデアを知りたい方におすすめです。準備するものや、レクリエーションの内容がわかりやすくまとめられています。

    1曲だけでも良し、組み合わせても良し「歌体操まとめ」

    レクリエーションの定番、歌体操。「青空体育の介護予防クラブ」チャンネルでは、椅子に座ったままできるものを5つまとめて紹介しています。どれかひとつを取り入れても、1曲が短いため組み合わせて続けて行うのも良いでしょう。メインの歌体操だけでなく、準備体操や、体操終わりのクールダウンも紹介されているので、介護現場で取り入れやすいですよ。

    野球好きにも!シンプルルールで盛り上がる「風船野球ゲーム」

    現役の理学療法士が提供する「陽気な課長のレクリエーション」チャンネルには、身近な材料で簡単に楽しめるゲーム系レクリエーションのアイデアがたくさん!その中でも、風船と発泡スチロールの棒を野球ボールとバットに見立てて遊ぶ「風船野球ゲーム」は多くの介護スタッフから人気の動画です。ルールは風船を飛ばして、遠くの箱に入れるだけ。箱をいくつか用意して得点制にすれば、大勢で盛り上がれること間違いなしです。昔、野球をしていた方やスポーツが好きな方にもきっと喜ばれるはず。座ったままでもボールが打てるので、足腰が不自由な方でも思いっきり楽しめます

    座ったままできる「ストレッチ・脳トレ・有酸素運動・健康体操30分コース」

    登録者2万人を超える「アイデアわくわくリハビリ」は、長崎県のデイサービスで働く現役作業療法士によるチャンネル。動画投稿主は地元で体操教室講師も務めており、その経験を活かして高齢者でも楽しめる体操動画も多数発信しています。こちらの「ストレッチ・脳トレ・有酸素運動・健康体操30分コース」は、30分間でしっかり体と頭をほぐせる体操レクチャー動画です。一つひとつの動作はとても簡単で、座ったままできるので、要介護の方にもおすすめ。動画では動作だけでなく、どの筋肉に効くのか、どんな効果が期待できるのかまで、分かりやすく丁寧に解説されています。このチャンネルでは体操動画以外に、新聞紙や紙コップを使った楽しいレクリエーションも紹介されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

    事前準備なし!楽しく頭の体操ができる「【脳トレ】ことわざクイズ」

    日々の仕事に追われてレクリエーションの事前準備まで手が回らない…というのは、多くの介護スタッフが抱える悩み。そんなときは、「おっちょこケアマネtoハッピーレクリエーション」で紹介されている動画を活用してみてはいかがでしょう。このチャンネルは、現役ケアマネジャーが“準備なし!動画を付けるだけで楽しめる、介護レク”をモットーに、歌やクイズ、体操の動画を発信しています。介護スタッフはレクリエーションの時間になったら動画を流すだけでOK。利用者さんは画面を見ながら、クイズや歌などを楽しむことができます。こちらの「【脳トレ】ことわざクイズ」も、有名なことわざからクイズが出題されており、脳トレや認知症予防にもなる内容です。

    レク動画を活用して、レクリエーションを充実させよう!

    介護現場で役に立つ、おすすめのレクリエーション動画13選をご紹介しました。レクリエーションの内容や準備するアイテムだけでなく、介護スタッフの声のトーン、進行のペースまでわかるのは、動画ならではのメリットです。ご自身に必要な知識を取り入れて、利用者さんの笑顔を引き出しましょう!

  • 介護施設の監査のタイミングは?内部告発から抜き打ち実施も

    介護施設の監査のタイミングは?内部告発から抜き打ち実施も

    介護施設に突然行政の監査が入るとなると慌ててしまうものです。「誰かが内部告発したのかな?」「監査されるとどうなるの?」と働くスタッフは職場に対して不安も抱くでしょう。そこで今回は、監査と混同しやすい運営指導との違いや、監査が入るタイミング、監査が入った後の流れなどを解説します。もしものときに備えて確認しておきましょう。

    介護施設の監査とは?運営指導(実地指導)とどう違う?

    介護施設で行われる行政機関の「監査」は、事業者が法令違反や不正をしているのではないかと疑わしいことがあった場合に、[btp_line]事実を把握し確認するために行う検査と事実確認[/btp_line]を指します。対して「運営指導(実地指導)」は、事業者の育成を目的に書類の確認やヒアリングをすることです。運営指導で発覚した不備が、法令違反や不正を匂わせるものであればそのまま監査へ切り替わることもあります。

    ★運営指導(実地指導)に関する詳しい解説はこちら

    介護施設で監査が行われるタイミングは?内部告発から抜き打ちも

    介護施設の監査は、[btp_line]基本的に事前予告なしの抜き打ち[/btp_line]で行われます。きっかけは施設で働くスタッフからの内部告発や、入居者さん・利用者さん・地域住民からの通報、運営指導から運営に関して疑わしい部分が出てきた場合など、さまざまです。
    一度監査が入るとなれば、数日から場合によっては一週間かけて事実確認が行われます。介護施設によっては、運営指導のことも「監査」と呼んでいる場合がありますが、監査は通常は行われない特別なものと理解しておきましょう。

    介護施設の監査で指摘される内容

    [btp_line]介護施設の監査で指摘される内容は、基本的に運営指導と同じ[/btp_line]です。しかしながら、監査ではより厳しく確認され、指摘内容によってはペナルティを課すものもあります。内部告発でしかわからない事項も含まれますが、以下の内容を確認しておきましょう。

    <監査で指摘される主な内容>
    ・介護報酬の不正請求
    ・監査に応じない、虚偽の報告をする
    ・人員や施設設備、運営基準などが法令や基準に従っていないことが明らか
    ・入居者さん利用者さんに対して虐待やその疑いがある など

    今回ご紹介した事項に引っかかると、介護施設に対して指定取消や報酬返還などのペナルティが与えられます。引っかからなくても、監査が入ったという事実だけでも施設のイメージダウンに。関係者に迷惑をかけないためにも、介護施設を運営する事業者やスタッフがしっかりと緊張感を持って職務を全うしましょう。

    介護施設が監査で引っかかるとどうなる?

    監査に引っかかるとペナルティが課されるということをご紹介しましたが、具体的にはどのような流れで指導や処罰へ進むのか解説しておきましょう。
    指定に関して一部または全部を停止するとなった場合、[btp_line]弁明の機会が与えられます[/btp_line]。ただし、場合によっては行政庁の指示で次の「聴聞手続き」へ移行することもあり、油断は禁物です。
    指定取消となった場合、[btp_line]「聴聞手続き」[/btp_line]が行われ、証拠書類の提出や意見申述を行い、処分が下されます。
    指定効力停止および指定取消以外となった場合は、弁明や聴聞の手続きなく[btp_line]速やかに指導・処分へ進む[/btp_line]ことに。指導・処分には、その場で改善を指導されて後日改善報告をする「改善報告」、期限を決められ改善報告するように勧告される「改善勧告」、改善を行わなかった場合に各都道府県で施設名が公表された上で改善を求められる「改善命令」などがあります。
    どの指導・処分をとっても、事業者にとっては重い罰であることに変わりはありません。

    介護施設を監査で改めたい!内部告発をするならどこへ?

    それでは、介護施設で働くスタッフが事業者へ改善を求めて監査を誘発するために内部告発をすることは可能なのでしょうか。通報するのであれば、各都道府県・市町村の福祉課や労働課、労働基準監督署などの行政機関へ声を挙げましょう。事実確認のために最初は身元確認がありますが、行政が動く際には[btp_line]通報者が特定されないよう万全の配慮を期してくれる[/btp_line]ので安心してください。

    自力ではどうにもできない場合は内部告発で現場の改善も!

    介護施設において、監査が入るのは不名誉なことですが、スタッフが施設の現状に違和感があるなら、内部告発を利用して職場の改善を試みるのも良いでしょう。ただし、通報前に自力で改善へと向かうように動くことも必要です。職場と働くスタッフ、入居者さん・利用者さんを守るためにも、ご紹介した指摘内容に抵触することがないよう、日々緊張感を持って職務に当たりましょう。

  • 【スマートウオッチで高齢者見守り】おすすめ機種とサービス事例紹介

    【スマートウオッチで高齢者見守り】おすすめ機種とサービス事例紹介

    日常生活をサポートしてくれるウェアラブル端末として、浸透してきたスマートウオッチ。介護現場でもスマートウオッチを活用して、利用者さんの見守りや健康管理に役立てている事例が見られるようになってきました。そこで今回は、スマートウオッチのおすすめの機種とスマートウオッチで高齢者見守りができるサービスをご紹介。業務の効率化を図りたい介護スタッフの方は、ぜひチェックしてください。

    【スマートウオッチで高齢者見守り】代表的な機能3つを解説

    iPhoneやスマートフォンと連携してメッセージや着信を通知するなど、さまざまな機能を搭載するスマートウオッチ。高齢者の見守りにぴったりな、[btp_line]健康管理機能が充実[/btp_line]していることも特徴です。スマートウオッチの健康管理に関する主な機能をチェックしていきましょう。

    心拍数・体温・血圧などをモニタリング

    スマートウオッチの背面に搭載されたセンサーが、1日の心拍数や体温、血圧、血中酸素濃度などを検知します。心電図に対応している場合は、心臓疾患を早期発見するきっかけになるケースも。ただし、スマートウオッチは医療機器ではないため、あくまで目安の数値として参考にすると良いでしょう。普段から数値を記録しておくことで体調の変化に気づきやすくなり、気になる数値が見られたときには迅速に対応しやすくなるはずです。

    睡眠管理機能

    睡眠の質を自動で計測する睡眠管理は、多くのスマートウオッチに搭載されている機能。寝ているときもスマートウオッチを装着することで、睡眠時間や心拍数の変化、覚醒の回数や眠りの深さを測定し、データとして可視化します。覚醒の回数が多いなど睡眠に乱れが見られる場合、日中に身体を動かすイベントを行うといった睡眠の質改善に役立つでしょう。

    転倒検知機能

    高齢者が転倒した場合、初期対応が遅れると深刻な事態を引き起こすリスクがあります。転倒検知は、身に着けた人の転倒を自動的に検知して、あらかじめ登録しておいた緊急連絡先に通知を行う機能。この機能があれば、離れたところにいても迅速に転倒後の対応を行えるのではないでしょうか。

    【スマートウオッチで高齢者見守り】おすすめ機種を紹介

    スマートウオッチに搭載されている機能は、機種によって大きく異なるため、導入前にしっかり確認しておくことが大切です。ここでは、健康管理機能や高齢者見守り機能が豊富に搭載されたスマートウオッチを4つご紹介します。

    【5千円台】Redmi Watch 3 Active

    比較的安価に購入できる高機能なスマートウオッチ。公式アプリ「Mi Fitness」などを見守る側のスマホにもダウンロードし、データ共有することで、[btp_line]離れたところにいても活動状況や健康状態を確認[/btp_line]できます。高心拍数を検知するとアラートを出したり、データに基づいて睡眠の改善点を示したりと健康管理機能も充実。1.83インチの大画面で視認性が高く、高齢者もタッチ操作しやすいでしょう。

    製品名Redmi Watch 3 Active
    価格5,490円
    健康管理機能心拍数測定・血中酸素測定・睡眠管理
    対応するデバイスAndroid 6.0/ iOS12.0以降のスマートフォン
    公式サイトhttps://www.mi.com/jp/product/redmi-watch-3-active/?skupanel=1

    【1万円以下】Xiaomi Smart Band 8 Pro

    高齢者にも違和感なく着けてもらえそうな軽量のスマートウオッチ。薄さ9.99mmとスリムながら大画面で文字などが見やすく、タッチ操作もしやすいモデルです。こちらも公式アプリ「Mi Fitness」上でデータを共有することで、[btp_line]日々の活動を見守ることが可能[/btp_line]。さらに消費電力を抑えられる有機ELディスプレイが搭載されています。最長14日間バッテリーが持続するため、充電の手間軽減につながるでしょう。

    製品名Xiaomi Smart Band 8 Pro
    価格8,980円
    健康管理機能心拍数測定・酸素飽和度測定・睡眠管理
    対応するデバイスAndroid 6.0/iOS 12.0以降/HUAWEI Harmony OS 2.0・3.0のスマートフォン
    公式サイトhttps://www.mi.com/jp/product/xiaomi-smart-band-8-pro/

    【2万円台】Fitbit Charge 6

    専用アプリをインストールすることで、歩数・心拍数などの測定結果が1週間・1ヶ月・1年単位でグラフ表示できるスマートウオッチ。データが一目で確認でき、記録業務の効率化がめざせます。後述する「スマートウォッチでバイタル見守り」というアプリを使うと、遠隔で詳しく健康状況の確認ができ、異変の通知受け取りも可能。ディスプレイ部分がベルトと同じ幅なので、着けていても邪魔になりにくいこともポイントです。

    製品名Fitbit Charge 6
    価格23,800円
    健康管理機能心拍数測定・血中酸素濃度測定・睡眠管理
    対応するデバイスAndroid 9.0 以降/iOS 15 以降のスマートフォン
    公式サイトhttps://www.fitbit.com/global/jp/products/trackers/charge6

    【3万円台】Apple Watch SE

    心拍数測定などの健康管理機能のほか、転倒検出や緊急時通報機能が搭載されたスマートウオッチ。「ヘルスケア」アプリの共有機能を使用すると常に健康状態を確認できるほか、高心拍数や不規則な心拍を検知した際に通知が届くなど、高齢者の見守りに便利です。転倒した際には緊急連絡先に連絡が届き、迅速に対応できます。Apple WatchシリーズのSeries 9とUltra 2は、心電図アプリで心房細動が起きていないか調べることも可能です。

    製品名Apple Watch SE
    価格34,800円から
    健康・安全管理機能心拍数測定・睡眠管理・転倒検出・緊急時通報
    対応するデバイスiOS 17以降を搭載したiPhone Xs以降のiPhone
    公式サイトhttps://www.apple.com/jp/apple-watch-se/why-apple-watch/

    【スマートウオッチで高齢者見守り】サービスの事例を紹介

    介護施設や病院の業務効率化のため、スマートウオッチを用いて高齢者見守りができるサービスが続々と登場しています。ここでは、現場で使いやすいと評判の2つのサービスをご紹介しましょう。

    遠隔モニタリングサービス「Hachi(ハチ)」

    「Hachi(ハチ)」は、Apple WatchとiPadを活用した遠隔モニタリングサービスです。見守られる側は「Hachi」をインストールしたApple Watchを装着することで、[btp_line]24時間365日、心拍数の推移や体温、血圧などが計測[/btp_line]されます。見守る側のiPadには、最少で1分ごとに最新の計測データが送信されるため、バイタル計測や記録業務の負担が軽減されるでしょう。さらに見守る対象は大人数登録でき、一覧でモニタリング可能です。実際に「Hachi」を導入している介護施設では、「利用者さんとの会話やケアを、より丁寧に行えるようになった」という声が集まっています。

    スマートウォッチでバイタル見守り

    「スマートウォッチでバイタル見守り」は、アプリをインストールすることで装着者の心拍数や血中酸素濃度などを測定し、クラウド上にデータを蓄積。異変があれば管理者に通知を行うサービスです。対応するデバイスは、GoogleのWear OS対応スマートウオッチやFitbitのほか、スマホなしで単独利用できるモバイル通信モデルもあります。モバイル通信モデルは、体温・血圧の測定も可能。初期投資を抑えたい場合や、短期間だけ試したい場合は、スマートウオッチをレンタルするプランも設けており、気軽に導入しやすいこともポイントです。

    利用者さんと介護スタッフをサポート!スマートウオッチで高齢者見守り

    高齢者に時計感覚で身に着けてもらい、手元で見守りや健康管理ができるのは、スマートウオッチの大きなメリットです。今回ご紹介したスマートウオッチでの高齢者見守りサービスをはじめ、ITを活用した介護の負担軽減のためのシステムは続々と開発されています。随時チェックして導入を検討し、施設で働くスタッフが生き生きとケアに専念できる環境づくりを行ってみてください。

  • 高齢者はなぜ夏に寒がるの?なぜ年をとると暑さを感じにくくなるの?

    高齢者はなぜ夏に寒がるの?なぜ年をとると暑さを感じにくくなるの?

    高齢者が、夏の暑い時期にやたら寒がるなんてことがあると、なにかの病気なのかと不安になってしまうかもしれません。しかし、高齢者がとにかく寒いと感じるのには、病気以外にもさまざまな原因が考えられるのです。そこで今回は、高齢者がなぜ暑い夏に寒がるのかその原因について説明します。原因を知ることで、高齢者への理解へとつながるでしょう。また、熱中症にならないための対策についても紹介しますので、介護施設で働いている方は、ぜひ参考にしてみてください。

    高齢者が夏に寒がる原因とは?

    まずは、高齢者が夏場暑いのに寒がる主な原因を見ていきましょう。ここで紹介するのは、高齢になることによって誰もが起こりうる症状や身体の変化です。

    体温調節機能低下

    高齢者の体温調節機能低下はなぜ起こるのでしょうか。
    人は、常に体温が36~37度ほどに調節される仕組みになっています。しかし、高齢になると、すべての臓器の機能が徐々に低下していくとともに、体温調節機能も低下していくのです。すると、夏は暑さを感じにくく、冬は寒さに気づかないということが起こり得ます。また、運動不足により汗腺の機能も低下し、発汗による体温調節もしづらくなります

    筋肉の減少

    若いころと比べて筋肉が減少することも、高齢者が寒がる原因のひとつです。筋肉には、体内に熱を生み出す働きがあります。筋肉量が減少すると、寒さを感じても体温を上げにくくなるのです。昔は暑がりだったのに、年をとって寒がりになったという男性は、筋肉の減少がその理由のひとつかもしれません。

    食欲の低下

    高齢者は消化機能が低下したり歯が悪くなったりし、若いころに比べて食欲も低下します。食欲が低下して食事量が減ることで、摂取するカロリーが少なくなり熱を生み出すための材料が減少。そうすると、体温が低くなり、夏でも寒さを感じやすくなるのです。また、食欲が低下することにより低栄養になることも、寒がりになる原因になります。

    下肢静脈瘤

    高齢者に多くみられる下肢静脈瘤は、静脈の弁が壊れることで血液が心臓に戻りにくくなってしまう病気です。血液が下肢に滞るため、足のだるさやむくみ、冷えなどの症状が現れます。すると夏でも血流が悪くなり、寒がることがあるのです。

    認知症が原因で寒がる

    ここからは、認知症の症状がある高齢者が寒がる原因を解説していきます。認知症を患うと、記憶障害をはじめ、さまざまな症状が現れます。その中のひとつ、暑いのに寒いと感じる症状がなぜ起こるのかみていきましょう。

    自律神経の働きの低下

    人の体温調整には、脳の自律神経の働きが大きく関わっています。寒がりの人の特徴のひとつとして、自律神経の乱れがあげられます。
    認知症になってしまうと、自律神経の働きが低下します。自律神経の調整がうまくできなくなることで体温調節機能も低下し、夏でも寒がることがあるでしょう。認知症の中でも、レビー小体型認知症の場合はとくに自律神経に異常が起こることが多く、体温の調節機能が衰えやすいと言われています。

    見当識障害・判断力の低下

    認知症の方は見当識障害や判断力の低下が起こりやすく、暑さや寒さに対する正しい判断も失われてしまいます。すると、暑いはずの夏場でも服を着込んだり暖房をつけたりし、寒がるような仕草がみられることがあるのです。

    精神的不安

    高齢者が寒がる理由には、精神的不安を抱えていることも考えられます。認知症によって感じる不安感を、服を着込み身体を温めることで和らげようとする方もいるようです。

    高齢者は熱中症に注意!暑いのに寒がるときの対策方法

    [btp_line]夏場、高齢者が暑いのに寒がる場合に注意したいのが熱中症[/btp_line]です。暑さを感じにくくなっているために適切に冷房器具を使用しなかったり、寒いと感じて服を着こむなどしたりすることで、部屋の中にいても熱中症になることがあります。
    では、熱中症にならないためにどう対策すればよいのかみていきましょう。

    気温と湿度を視覚で確認できるようにする

    見やすい場所に温度計と湿度計を置き、こまめにチェックするようにしましょう。暑さを感じにくくなった高齢者の体感に頼るのではなく、気温や湿度に応じて、冷房器具の設定温度を変えることが大切です。また、視覚で確認することによって、高齢者も温度の高さを理解してくれやすくなります。

    水分をこまめに取ってもらう

    高齢者は脱水症状を起こしやすく、さらには回復しにくい傾向にあります。脱水症状は熱中症の原因となるので、のどの渇きを感じる前に[btp_line]こまめに水分補給[/btp_line]をしてもらいましょう。暑い時期には2時間おきに水分をとるなど、時間を決めておくのがおすすめ。汗をかいている場合は、水分だけではなく塩分も補給する必要があります。薄めたスポーツドリンクや飲み物に塩を少し溶かしたりして対策しましょう。

    外出時には服装に注意し休憩も取り入れる

    気温が高い日の外出はできるだけ控えた方がよいですが、気分転換や体力維持のために必要な場合もあります。そんなときは、太陽の熱を吸収しにくい白色で、熱を逃しやすい、ゆったりとした服装にしましょう。また、木陰や涼しい場所での休憩時間を適宜設けることで、体温上昇を防ぐことも大切です。

    普段から体調管理に気を付ける

    介護スタッフは、普段から利用者さんの体調管理に気を付けましょう。体調や食欲、血圧や体温の変化などを日々確認することで利用者さんの異常に気付きやすくなります。

    高齢者が夏に寒がるときは気持ちに配慮をしながら対策を

    高齢者はさまざまなことが原因で、暑い夏に寒がることがあります。そんなときには、利用者さんの気持ちを尊重しつつ、安全な状態を確保しましょう。そのためには、周りにいる介護スタッフが利用者さんの些細な変化に気づくことが大切です。高齢者が熱中症にならないよう、今回紹介したことを理解しぜひ役立ててくださいね。

  • レクリエーションを工夫したい介護職必見!園芸や植物の活用法6選

    レクリエーションを工夫したい介護職必見!園芸や植物の活用法6選

    利用者さんに楽しんでもらえるように工夫を凝らす介護施設は多いもの。さまざまなレクリエーションがある中でも、五感すべてに良い刺激を与えると言われているのが園芸やガーデニングです。そこでこの記事では、園芸や植物を用いたレクリエーションをご紹介。屋外スペースがなくても、植物を取り入れた活動ができる方法などもお伝えしていきます。レクリエーションを担当する介護職の方はぜひご覧ください。

    認知症ケアとしても注目!園芸や植物を用いたレクリエーション

    園芸や植物を用いたレクリエーションには、さまざまな効果があると言われています。心や体の不調がある方のリハビリテーションとして「園芸療法」が取り入れられていることからもその効果がうかがえるでしょう。植物を育てたり触れたりすることは、社会性にも良い影響をもたらし、損なわれてしまった機能が回復する効果が期待できるのです。

    園芸療法は人間の五感すべてに良い刺激を与えるとも言われており、認知症の予防や機能向上の面でも注目されています。そのため、グループホームなどの介護施設でも積極的に活用すると、社会性を取り戻すきっかけとなりやすいでしょう。

    以下で、レクリエーションとして介護施設で取り入れられる園芸などを紹介していきますので、ぜひ参考やヒントにしてみてください。

    計画から収穫、食べるまで楽しむ「家庭菜園」

    施設内外にスペースを確保できる施設におすすめなのが[btp_line]「家庭菜園」[/btp_line]です。季節に合わせた野菜や花を植え、利用者さんと一緒に育てましょう。家庭菜園では、主に以下の道具や材料を準備します。

    • 野菜の苗や種
    • スコップやシャベル
    • 肥料
    • 水やり用のじょうろ

    家庭菜園のポイントは、[btp_line]利用者さんにも一連の流れに関わってもらうこと[/btp_line]。「何を植えるか」という計画・準備段階から積極的に働きかけることで、園芸に関わる喜びを増やす効果が望めるでしょう。

    日々の水やりや草むしりは、体を動かす良い機会です。草むしりでは残したい植物にリボンをつけるなど、目印をつけておくと作業がしやすくなります。さらに収穫した野菜などは、食べたり飾ったりすると、より楽しみが広がるでしょう。園芸を用いたレクリエーションは、介護職員や地域住民との関わりを深めていくことにもつながります。

    庭がなくてもOK!「プランター栽培」

    園芸レクリエーションは、屋外スペースを確保できない介護施設でも行えます。野菜や花の中には[btp_line]「プランター栽培」[/btp_line]でも十分育つものがあるため、これらを活用して園芸を活動に取り入れてみましょう。プランター栽培を行うときに必要な道具は以下のとおりです。

    • プランター
    • 肥料
    • 野菜や花の種
    • 水やり用のじょうろ
    • スコップ

    なお、次の野菜はプランター栽培向きの野菜と言われています。

    <夏野菜>

    • トマトやミニトマト
    • 小松菜
    • シシトウやトウガラシ
    • ニンジン
    • ナス

    <秋野菜>

    • リーフレタス
    • 水菜
    • 短形ダイコン
    • 茎ブロッコリー
    • スナップエンドウ

    春に植え、夏から秋に収穫する夏野菜。9月中旬から植え、秋の終わりから早春まで収穫できる秋野菜と時期をずらしながら、1年を通してプランター栽培を楽しんでみましょう。

    彩り豊かな花でつくる「ハーバリウム作り」

    家庭菜園やプランター栽培などの園芸で育てた花や植物を長く楽しむなら、[btp_line]「ハーバリウム作り」[/btp_line]を取り入れてみましょう。瓶の中に好きな花材を入れ、ハーバリウムオイルを加えるだけで作品が完成します。インテリアとしてもおしゃれで、レクリエーション内でギフトを作りたいときにもおすすめ。以下の材料を用意しましょう。

    • 蓋が閉まる透明な瓶
    • ハーバリウムオイル
    • ドライフラワーやプリザーブドフラワーなど
    • ピンセットやはさみ

    花材のほか、リボンやオーナメントなどを入れても魅力的なハーバリウムが作れます。ハーバリウムオイルなどはインターネットを利用すれば購入しやすいでしょう。

    個性豊かな形で想像力をふくらませる「野菜スタンプ」

    身近な野菜を使って楽しめる[btp_line]「野菜スタンプ」[/btp_line]レクリエーションは、多くの介護施設で取り入れやすいもの。家庭菜園やプランター栽培などで収穫した野菜は、食べるだけでなく、こうしたユニークな活用方法もあります。野菜スタンプでは、以下の材料を用意しましょう。

    • 小松菜やオクラ、レンコンなどある程度固さのある野菜
    • 紙や布、Tシャツなどスタンプしたいもの
    • スタンプインクまたは絵の具
      ※布にスタンプする際は、洗濯で色落ちしない布用スタンプインクがおすすめ

    小松菜はバラのような、オクラは星型のような断面をしているなど、じっくり見ると個性豊かな形をした野菜は多いもの。野菜の断面にスタンプインクや絵の具で色をつけ、無地のハンカチやカバンに押していきます。利用者さんの想像力で、さまざまな楽しい絵が生まれるかもしれません。

    見た目にも素敵な「カラーサンド寄せ植え」

    手軽に楽しめる園芸としておすすめなのが「カラーサンド寄せ植え」です。カラーサンドとは、色がついた砂や石のこと。ガラス容器に好きな色のカラーサンドを入れ、いくつかの観葉植物を寄せ植えしていくと、魅力的な植物インテリアが完成します。次の材料を用意しましょう。

    • ガラス容器
    • カラーサンド
    • 長めの鉢底ネット
    • 筆(カラーサンドをならすための道具)
    • はさみ
    • 観葉植物

    カラーサンドは上手く組み合わせていくと、波を打つ海のような模様や、虹のように七色の層を作ることもできます。植物との触れ合いを楽しみながら、目でも楽しめるレクリエーションを行いたい介護施設にぴったりです。

    クリスマスにもおすすめの「リース作り」

    イベントと組み合わせて植物との触れ合いを楽しむレクリエーションに[btp_line]「リースづくり」[/btp_line]があります。できあがった作品を介護施設内に飾れば、季節やイベントならではの雰囲気も楽しめるでしょう。リース作りでは、以下の材料を用意しましょう。

    • リースの土台
    • ドライフラワーなどの花材
    • 接着剤

    リースの土台や各種材料は、100円ショップなどを利用して揃えることも可能です。松ぼっくりやどんぐりなど、利用者さんと一緒に集めた材料を活用してみるのも楽しいでしょう。

    園芸や植物を用いたレクリエーションを介護施設で行おう!

    園芸や植物を用いたレクリエーションは、五感すべてに良い刺激を与える効果が期待できます。認知症のケアとしても注目されているため、予防や機能回復を目指す介護施設にもおすすめです。屋内にスペースがない施設でも、プランターを使えば、手軽に園芸を取り入れられます。植物を用いたレクリエーションで、介護施設の利用者さんと交流をより深めましょう。

  • 高齢者向け帽子5選~女性編~夏をもっとおしゃれ&快適に!

    高齢者向け帽子5選~女性編~夏をもっとおしゃれ&快適に!

    夏場の高齢者の熱中症対策には帽子が欠かせません。介護施設に勤務していると、利用者さんやそのご家族から、帽子選びのポイントを尋ねられることもあるでしょう。そんなとき、的確なアドバイスをできたら素敵ですよね。
    そこで今回は、60代~80代のシニア世代に向けた帽子の選び方と、女性におすすめの帽子について解説します。夏用のおしゃれな外出用帽子だけでなく、就寝時などに便利な室内帽子もご紹介しますので、介護スタッフの方はぜひ参考になさってください。

    高齢者向けの帽子の選び方!シニア女性に夏おすすめなのは?

    被る方の年代や季節によって、帽子選びのポイントは異なります。まずは、シニア女性の帽子選びのポイントを知っていきましょう。

    ポイント1「熱中症対策なら白、紫外線予防なら黒」

    熱中症対策を重視するなら白系の帽子、紫外線予防を重視するなら黒など色の濃い帽子を選びましょう
    白は、日光を跳ね返す効果があり、黒は紫外線をカットする効果があるからです。
    色の好みだけでなく、色のもたらす効果も踏まえて帽子を選びたいですね。

    ポイント2「つばが広いほど紫外線カット、ただし視界に注意」

    高齢者の女性向けの夏用帽子は、つばが広いものが多いです。
    なぜならつばが広いほど、紫外線をカットしてくれるから。一方で、つばが広くなるほど、視界は狭くなります。年齢を重ねるほど、視野は狭くなるとされていますので、つばの広さだけでなく、UV加工や遮光性も考慮して選ぶとよいでしょう。

    ポイント3「通気性・吸水性は綿がおすすめ」

    高齢者の夏用帽子の素材は、綿(コットン)がおすすめです。
    夏用帽子には、パナマや麻、ポリエステルなどさまざまな素材がありますが、通気性と吸水性で考えると[btp_line]綿素材が優れています[/btp_line]。
    ポリエステルも通気性に優れていますが、吸水性に欠けるため、汗をかくとべたつきを感じやすいでしょう。

    ポイント4「外出用だけでなく室内帽子もある!」

    帽子といえば外出用のイメージがありますが、室内帽子もあることをご存じでしょうか。
    [btp_line]「医療用帽子」[/btp_line]は、抗がん剤治療をされた方や、頭部の治療を受けた方向けの室内帽子。
    皮膚への刺激が少ない、柔らかな素材でできているのが特徴です。
    抗がん剤治療で免疫力が低下した頭皮は刺激に弱くなり、夏場のクーラーの風にも敏感になってしまうのだそう。医療用帽子は頭部をやさしく包み、日々の生活を快適にしてくれます。

    高齢者におすすめの帽子5選!シニア女性の夏をおしゃれに快適に

    ここからは、高齢者の女性におすすめの帽子をご紹介します。
    帽子は、シニア女性の夏場のプレゼントにもピッタリ。夏にお誕生日を迎える利用者さんのご家族にプレゼントの相談をされたときにも、参考にしてくださいね。

    シニア女性におすすめの夏向け帽子1「綿麻クロッシェ キャスケット」

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    4色展開のキャスケット。
    綿麻素材なので、汗ばむ夏場も快適に過ごせます。しっかりとした大きさのつばがありながら、顔回りは明るく見えるデザインです。
    フリーサイズですが、サイズ調整紐がついているため、頭位に合わせて大きさを調整できます。

    シニア女性におすすめの夏向け帽子2「折り畳めるペーパー帽子」

    https://item.rakuten.co.jp/tc-mart/cjs-fz2-nd-303/

    機能性はもちろん、おしゃれさも重視する高齢者の方にはこちらの帽子がおすすめ。
    2色展開のペーパー帽子は、レザーのリボンが上品さを演出。おしゃれなシニア女性の心を惹きつけます。
    折りたたみ可能で、持ち運びに便利なことが特徴。ストローハットのような透け感が夏らしい帽子です。

    シニア女性におすすめの夏向け帽子3「リボンクロッシェ エアリータイプ」

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    遮光にこだわる高齢者の方にはこちらの帽子はいかがでしょう。
    つば裏の部分で、紫外線・可視光線・赤外線をすべてカット。シニア女性のお顔を、頭上からの日差しはもちろん、照り返しからも守ります。また、約71グラムと非常に軽い点も魅力。こちらの帽子には撥水加工もついているため、突然の雨でも安心です。

    シニア女性におすすめの夏向け帽子4「風通る絹のUVハット」

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    洋服などを選ぶとき、着心地を重視する高齢者の方には、こちらの女性向けUV帽子がおすすめです。
    創業40年の帽子メーカーが手がける安心の日本製。頭頂部はシルク100%で、柔らかく頭にフィットします。シルクは吸湿性・放温性に優れているため、夏だけでなく一年を通して使えるのがうれしいポイントです。

    シニア女性におすすめの夏向け帽子5「オーガニックコットン シームレスワッチ」

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    最後にご紹介する高齢者向け帽子は、オーガニックコットン製の医療用帽子。サイズやカラーバリエーションが豊富で、ふっくら柔らかな質感はシニア女性も大満足間違いなし。国内の老舗ニットメーカーが手がけており、その品質は世界レベルで評価されています。夏場の屋外はもちろん、室内や寒い時期にも使い勝手抜群です。

    高齢者の帽子選びは見た目と機能性どちらも大切!シニア女性を夏の暑さから守ろう

    高齢者の帽子選びと女性向けのおすすめ帽子をご紹介しました。
    夏用の帽子選びは、[btp_line]見た目はもちろん機能性も大切[/btp_line]です。帽子の素材や色によっては、通気性や紫外線カットなどの効果が大きく異なります。また、屋内でも便利な医療用帽子があることも知っておきましょう。
    いざというとき的確なアドバイスができれば、利用者さんやご家族からの信頼度も増し、利用者さんの健康を守るサポートにつながるはずです。

  • 高齢者の日焼け止めに正解はある?紫外線対策テクニックもチェック!

    高齢者の日焼け止めに正解はある?紫外線対策テクニックもチェック!

    紫外線が気になる季節となりました。あなたの介護施設ではどのような対策をしていますか?紫外線は室内にいる方へも影響を及ぼすことがあり、出歩く機会が少ない高齢者の方であっても油断なりません。そこで今回は、介護職員なら知っておきたい、高齢者への日焼け止めに関する基礎知識や紫外線対策に関するテクニックをお届けしていきます。ご紹介する日焼け止めの選び方や塗り方の注意点を、ぜひ参考にしてください。

    高齢者にとっても紫外線対策は重要!

    紫外線対策は年齢問わず必要なこと。もちろん高齢者にとっても大変重要です。紫外線対策が必要な理由を紐解いていきましょう。

    室内や日影にいても紫外線の影響を受ける

    紫外線はUVA、UVB、UVCの3種類あり、私たちが影響を受けるのはおもに[btp_line]UVAとUVB[/btp_line]です。UVAは、地表に降り注ぐ紫外線の9割を占めていて、実は、窓ガラスやカーテンも通過します。そのため、日中のほとんどを室内で過ごしている方も油断できません。若い方と違って外出する機会が少ない高齢者であっても、紫外線ケアは必要なのです。

    日焼けだけでなく「日光角化症」や「目」への影響もある

    紫外線が及ぼす影響として、日焼けやシミ・シワなどを思い浮かべる方が多いかもしれませんね。まさにその通りで、UVAは皮膚の下の真皮にまで届いてシミやシワのもとにUVBはおもに表皮に影響し、炎症や色素沈着の原因になるといわれています。紫外線を長年浴び続けることで、腫瘍や日光角化症、皮膚がんがあらわれることもあるそうです。

    高齢者が警戒すべきは肌への影響だけではありません。以下のように、[btp_line]目へ影響が出ることがあります[/btp_line]。

    • 強い紫外線で充血などが起こる「紫外線角膜炎」
    • 水晶体が白く濁り視力に影響が出る「白内障」
    • 眼球結膜の一部が角膜に入り込むようにして増殖する「翼状片」 など

    高齢者の紫外線対策方法

    高齢者であっても無視できない紫外線の影響は、どのようにしたら防げるのでしょうか。対策を4つご紹介します。

    <高齢者の紫外線対策4つ>

    • 日焼け止めを塗る
    • 日傘・帽子・UVカット機能がある洋服などを身につける
    • 紫外線が強い時間帯の外出は避ける
    • 室内ならUVカットガラスやカーテンを利用し窓側を避ける

    紫外線が気になる季節は[btp_line]日焼け止めを活用しましょう[/btp_line]。室内で過ごす日も塗っておくと安心です。外出時は日傘や帽子で直射日光を防ぎます。UVカット機能があるカーディガンを羽織るなどの工夫もいいですね。紫外線が強い時間帯の外出は、なるべく避けることも重要。紫外線は10時から14時が特に強くなるそうですよ。

    室内に降り注ぐ紫外線対策には、UVカット機能があるカーテンも有効です。リフォームのタイミングなどがあれば、UVカットガラスを導入するといった手段もあります。

    高齢者の日焼け止めを選ぶ際のポイント

    夏の時期、ドラッグストアには大変多くの日焼け止めが陳列されています。「高齢者の方が使うには、どのようなものを選べばいいのか分からない…」という方もいるのではないでしょうか。ここからは、日焼け止めの選び方をご紹介していきます。

    日焼け止めの成分に注目!

    高齢者向けの日焼け止めを選ぶ際にまず注目したいのが、成分です。日焼け止め効果を発揮する成分には、[btp_line]「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」[/btp_line]の2種類があります。

    <紫外線散乱剤と紫外線吸収剤とは>

    • 紫外線散乱剤…紫外線を反射して影響を防ぐ
    • 紫外線吸収剤…紫外線を吸収して化学反応で熱や赤外線に変えることで影響を防ぐ

    紫外線吸収剤が含まれている日焼け止めには、塗っても白くならないというメリットがあります。しかし、アレルギー反応を引き起こすケースもあるため注意が必要です。

    そのため、高齢者の日焼け止めは[btp_line]紫外線散乱剤のみを使用した肌に優しいアイテムがおすすめ[/btp_line]。選ぶ際は、「紫外線吸収剤無配合」「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」といった表示を参考にすると良いでしょう。

    SPFとPAに注目

    日焼け止めにはSPFやPAといった表示もありますね。

    <SPFとPAとは>

    • SPF…紫外線による炎症の防止効果の程度を表します。表皮の炎症はおもにUVBが影響するため、[btp_line]UVBの防止効果を表す[/btp_line]といってもいいでしょう。
    • PA…UVAの防止効果の程度を表します。

    SPFもPAも、「効果が高いものを選ぶべき」と考える方もいるかもしれません。しかし、日焼け止め効果が高いものほど、肌への負担も大きくなることを忘れてはいけません。環境省の「紫外線環境保健マニュアル2020」によると、日常生活で使用する日焼け止めは、SPF10~20、PA+~PA++程度あれば十分です。高齢者の日焼け止めも、こちらの数値を目安にすると良いでしょう。

    高齢者おすすめの日焼け止めはこちら。

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    楽天

    高齢者へ日焼け止めを塗る際の注意点

    介護業務の一環として、高齢者に日焼け止めを塗るシーンもあることでしょう。そこで意識しておきたいポイントをご紹介します。

    日焼け止めはコツをおさえて塗ろう

    日焼け止めは、使用量を守って塗りましょう。顔に塗る場合は、額・鼻の上・頬・アゴにちょんちょんと分けて乗せ、広げるようにていねいに伸ばしていきます。[btp_line]顔は2度塗り[/btp_line]することがポイントです。腕などに塗る場合はボトルから直接、日焼け止めで線を描くように出し、クルクルと無駄なく指で伸ばしていきましょう。

    日焼け止めは2~3時間ごとに塗りなおそう

    日焼け止めは、汗をかいたり衣服で擦れたりすると効果が低くなってしまいます。そのため、こまめに塗りなおすことも大切。施設利用者さんの行動を見ながら、日焼け止めが落ちてしまったな、と感じたときに重ねて塗るか、2~3時間ごとを目安に重ねて伸ばしなおしましょう。

    高齢者の日焼け止めは肌に優しいものを選ぼう

    紫外線は肌へ影響を及ぼすだけでなく、目の疾患を引き起こす原因にもなります。紫外線は、窓やカーテンを通過して室内へ降り注ぐこともあるため、油断なりません。外出時はもちろん、室内で過ごす日もしっかりと対策をして施設利用者さんの健康を守っていきたいですね。高齢者向けの日焼け止めとしては、紫外線吸収剤のみを含むアイテムがおすすめ。SPFやPAはそう高くなくても大丈夫です。ぜひ、介護シーンで参考にしてください。

  • 【デイサービスや施設で】母の日のプレゼントやレクリエーションおすすめ6選

    【デイサービスや施設で】母の日のプレゼントやレクリエーションおすすめ6選

    5月の第二日曜日は、母の日です。特別なイベントを企画しているデイサービスなどの高齢者施設も多いのではないでしょうか。母の日は、女性の利用者さんへのプレゼントやレクリエーションを通じて、感謝の気持ちと、これからも元気でいてねというメッセージを伝えるのに最適な日。母の日におすすめのプレゼントとレクリエーションを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

    デイサービスなどの高齢者施設でおすすめ!母の日の手作りプレゼント

    まずは、デイサービスなどの高齢者施設で、母の日イベントを行う際におすすめの手作りプレゼントです。普段の感謝の気持ちを込め、スタッフで手作りしてみるのもいいでしょう。

    プレゼント例1 カーネーションの造花

    母の日といえば、カーネーションですよね。フラワーペーパーでカーネーションの造花を作り、ひとつひとつラッピングして手渡したり、安全ピンを付けて胸に飾れるようにしたり、首飾りにしたりして一人ずつに感謝の気持ちを込めてプレゼントしてみましょう。複数の造花を花束にして部屋に飾っておき、最後に利用者さんにプレゼントするのもいいかもしれません。

    プレゼント例2 メッセージカード

    感謝の気持ちを伝えるメッセージカードを作るのもいいでしょう。折り紙で作ったカーネーションを貼り付けた立体的なカードや利用者さんとの写真を入れたものなど、手作りの温かみが感じられ、見て楽しくなるような工夫をするのがおすすめです。逆さにした紙コップに切り込みを入れる簡単な工作をして、メッセージカードを挟んでプレゼントするなど、飾ってもらいやすいよう工夫するのもいいでしょう。

    プレゼント例3 スペシャルデザート

    スタッフによるスペシャルデザートをふるまうプレゼントもおすすめです。見た目も華やかなデザートなら、盛り上がること間違いなし!花を飾るなどして、盛り付けにもこだわりましょう。プリンやケーキ、フルーツポンチなど、数種類のデザートを用意して好きなものを選んでもらうバイキング形式にしても盛り上がります。

    デイサービスなどの高齢者施設での母の日イベントにぴったりのレクリエーション

    続いては、デイサービスなど高齢者施設の母の日イベントにおすすめのレクリエーションをご紹介します。

    レクリエーション例1 美容レクリエーション

    お化粧などおしゃれをする機会が減った方に喜ばれるのが、メイクやネイル、ヘアケアをしてもらえる美容レクリエーションです。美容学校やボランティアの方に協力してもらうこともありますが、難しい場合にはスタッフが担当するのもいいでしょう。きれいになるのは、いくつになってもうれしいもの。鏡を見て喜んでいる姿に、温かい気持ちになるでしょう。ハンドケアをしてゆっくり話をするのもおすすめです。

    レクリエーション例2 サプライズレクリエーション

    最近はスマホで気軽に動画が撮れるため、家族の方に協力を依頼して、ビデオレターを作るのもいいかもしれません。母の日当日に大きなスクリーンに流すと、驚きの声が上がるでしょう。家族の顔が見られることで、元気になる利用者さんもいるはずです。家族がいない、協力が得られないといった方には、スタッフからのメッセージを添える気づかいも
    忘れないようにしておきましょう。

    レクリエーション例3 子供との交流レクリエーション

    近隣の幼稚園、保育園に協力してもらい、子供との交流レクリエーションをするデイサービスや高齢者施設も多いようです。子供たちと一緒にカーネーションの折り紙をしたり、お話をしたりしているうちに、子供が小さかった頃を思い出し、楽しい時間を過ごしてもらえるでしょう。母の日に関連した歌を子供たちに歌ってもらうのもいいかもしれません。

    普段の感謝の気持ちを伝えられる一日にしよう

    今回は、母の日にちなんだ手作りプレゼントとおすすめのレクリエーションをご紹介しました。母の日は普段の感謝とこれからも元気に過ごしてほしいという気持ちを贈る日です。感謝の気持ちを伝える方法はたくさんありますが、母の日に重視したいのは、女性に喜ばれそうな企画を考えること。スタッフで協力しながら、デイサービスや老人ホームなどの高齢者施設で過ごす母の日を、素敵なものにしましょう。

  • 【5月】老人ホームのイベント・行事企画まとめ

    【5月】老人ホームのイベント・行事企画まとめ

    老人ホームでは、行事やレクリエーションなどが企画、開催されています。季節を感じることは単調になりがちな老人ホームでの生活にいい刺激となるため、老人ホームのイベント企画には季節感を積極的に取り入れるのがベストです。今回ご紹介するのは、5月におすすめの行事やレクリエーション。5月といえば端午の節句や母の日が代表的な行事でしょう。5月の企画に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

    行事やレクの企画に役立つ!5月の記念日や歳時記

    まずは、5月の記念日や歳時記を押さえておきましょう。

    5月2日 八十八夜…夏の準備を始める節目。この日にお茶を飲むことで長生きすると言われている。
    5月5日 端午の節句…男子の成長を祈願する日。子供の日、菖蒲の節句とも。
    5月の第2日曜日 母の日…母への感謝を示す日。※2022年の場合は5月8日
    5月9日 メイクの日…May(5月)+9日=メイクとして定められた。
    5月10~16日 愛鳥週間…野鳥保護思想を広めるために設定された。
    5月27日 百人一首の日…鎌倉時代のこの日に完成したといわれている(諸説あり)。

    5月によく行われている行事は?

    老人ホームで5月によく企画される行事にはどんなものがあるのでしょうか。

    <5月5日>端午の節句イベント

    5月の代表的な行事、[btp_line]端午の節句[/btp_line]。鯉のぼりを上げる、兜を飾る行事などを行う老人ホームも多いでしょう。端午の節句には関東では柏餅、関西ではちまきを食べることが多いため、食事のメニューに取り入れたり、作ったりするイベントを企画するのもおすすめです。菖蒲の節句とも呼ばれるため、お風呂を菖蒲湯にするのもいいでしょう。血行促進や腰痛、肩こりへの効果も期待できますよ。

    子供の日にちなみ、近隣の保育園や幼稚園の子供たちを招いて、交流しながら端午の節句をお祝いする行事を企画するのもいいかもしれません。一緒に鯉のぼりを作ったり、レクリエーションで歌を歌ったりすることで、楽しい時間を過ごしていただけるでしょう。

    <5月の第2日曜日>母の日イベント

    家族を招待して一緒に楽しむイベントを企画する施設も多いようです。老人ホームに入居してなかなか会えてなくなった両親(利用者さん)に、[btp_line]家族から普段の感謝の気持ちを伝える日[/btp_line]にしてあげると喜ばれるかもしれません。特別なメニューを用意して食事を楽しむ、スタッフからメッセージカードを渡す、折り紙で作ったカーネーションをプレゼントするのもおすすめです。

    利用者さんから、母との思い出を話してもらったり、母にちなんだ歌のレクリエーションを取り入れたりするのもいいでしょう。

    <5月9日>メイクイベント

    5月9日はメイクの日ということで、[btp_line]メイクイベント[/btp_line]を開催するのもおすすめです。メイクをされる方に自分でメイクやネイルを施してもらう、外部からメイクさんなど専門の方を呼んでお化粧してもらうのもいいかもしれません。職員にメイクをしてみるのも盛り上がるのではないでしょうか。

    メイクをしない方でも、鏡を見て髪を整える、帽子をかぶるなどして、みんなでおしゃれに着飾る時間にするのもいいでしょう。

    暖かくなる5月は外出イベントもおすすめの時期!

    5月ともなれば暖かい日も増えるため、外出にぴったりの時期です。この時期を狙って外出イベントを企画する老人ホームも多いでしょう。動物園や植物園などに外出して、[btp_line]屋外で過ごす機会[/btp_line]を作ってみてはいかがでしょうか。

    遠方への外出が難しい場合は、近くの公園に出向く・ガーデニングをする・外でレクリエーションをするといった企画もいいかもしれません。外に出るだけでも普段と雰囲気が変わり、楽しく過ごすことができるでしょう。

    5月によく行われているレクリエーションは?

    続いては、5月に企画されるレクリエーションの一例をご紹介します。

    <5月5日>鯉のぼり作り

    端午の節句には[btp_line]鯉のぼりを作るレクリエーション[/btp_line]を企画する施設が多いでしょう。貼り絵や折り紙、紙皿など、いろいろな方法があります。作るだけでなく、魚釣りゲームを鯉のぼりバージョンにした鯉のぼり釣りや、市販のおやつを鯉のぼりに見立てるおやつ作りレクリエーションというアイデアも。老人ホームの規模や利用者さんの状態に合わせて、楽しい鯉のぼり作りを企画しましょう。

    <5月の第2日曜日>カーネーション作り

    母の日には[btp_line]カーネーション作り[/btp_line]がおすすめです。トイレットペーパーや折り紙、ペーパーフラワーなどを使って、かわいいカーネーションを作ってみましょう。花の部分を作ったら造花の茎とくっつけるだけなので簡単です。手先や指先を動かすため、いい刺激にもなるでしょう。母の日の思い出を聞きながら進めるのがおすすめです。

    <5月27日>百人一首

    百人一首の日には[btp_line]レクリエーションに百人一首を取り入れてみる[/btp_line]のもいいでしょう。チームで源平戦にしたり、坊主めくりをしたりと、ゲーム性を持たせると盛り上がるはず。安全に行うことが難しい場合は、上の句を詠んで下の句を当てる・和歌の意味を解説する・書き写すのもいいかもしれません。

    企画を立てる際のポイントは?

    老人ホームで企画を立てる際は、利用者さんの状況に応じて考えることが大切です。利用者さんの状況を把握したうえで、負担がかかる内容にならないよう難易度を調整しましょう。また、母の日の場合、子供がいない、結婚歴がないといった利用者さんにとっては辛いイベントになってしまうことも考えられます。利用者さんの背景にも配慮した企画を意識しておくといいかもしれません。
    当日スムーズに進行するためにも、事前準備は必須です。一連の流れをスタッフ間でシミュレーションし、内容を確認しておくといいでしょう。

    季節を感じられる企画で楽しい時間を提供しよう

    老人ホームで5月に行う行事やレクリエーションにおすすめの企画をまとめてご紹介しました。5月にはレクリエーションの題材にしやすい端午の節句と母の日があります。夏に向けて過ごしやすくなっていく気候でもあるため、外で過ごせる企画を立

  • 外来服薬支援制度とは?服薬介助で役立つ薬の一包化

    外来服薬支援制度とは?服薬介助で役立つ薬の一包化

    施設の利用者さんの中には、薬を服用している方も多いのではないでしょうか。薬の飲み忘れや飲み間違いは命に関わることがあるため、介護スタッフが行う服薬介助は重要な役割です。しかし、医療行為にあたるケースは、介護スタッフが服薬介助できません。そんなときに役立つのが、外来服薬支援制度を利用した薬の一包化。今回は利用者さんへのサポートの手立てとして介護スタッフに知っておいてほしい外来服薬支援制度について詳しく解説します。

    介護スタッフの服薬介助はどこまでOK?

    まずは、介護スタッフが行える服薬介助の範囲について確認しておきましょう。

    介護スタッフができる服薬介助の範囲

    介護スタッフができる服薬介助は、服用の声掛けや飲み残しの確認のほか、以下のような行為が認められています。

    • 一包化された薬の準備
    • 軟膏の塗布
    • 湿布の貼付
    • 点眼
    • 坐薬の挿入

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    こんなケースは医療行為にあたるのでNG!

    利用者さんの容態が安定していない場合や、医師や看護師による経過観察が必要な状況では、介護スタッフによる服薬介助は行えません。また、一包化されていない薬をPTPシートから取り出すことは、医療行為とみなされるため禁止されています。「ただ薬を取り出すだけ」と簡単に考えてしまうかもしれませんが、一包化されている薬とPTPシートの薬では取扱いが異なるため注意が必要です。

    関連記事:

    服薬介助に役立つ外来服薬支援

    服用する薬が多くなると容量や用法の管理が複雑になり、飲み忘れてしまう可能性もあるでしょう。しかし、介護スタッフはPTPシートから薬を取り出せないため、利用者さんご自身で確認しながら取り出してもらう必要があります。PTPシートの薬は利用者さんにとって取り出しにくい場合もあり、量が多くなると大変な作業。そんなときに利用すると良いのが、[btp_line]外来服薬支援制度[/btp_line]です。

    外来服薬支援制度とは

    外来服薬支援制度は、[btp_line]保険薬局で服薬管理をしてもらう制度[/btp_line]。複数の病院で処方された薬を一元化して管理するため、薬剤師による薬の重複や飲み合わせの確認もできて安心です。また、複数の薬やPTPシートの薬を一包化してもらえるため、介護スタッフによる[btp_line]服薬介助が可能[/btp_line]になります。

    薬が一包化されていない主なケース

    では、PTPシートのまま処方されるケースは、具体的にどのようなこと考えられるのでしょうか。

    • 院内処方
    • 退院時処方
    • 複数の病院を受診

    薬を一包化する際は、分包機(ぶんぽうき)と呼ばれる機械を使用します。調剤を専門で行う調剤薬局や病院の薬剤部以外で、分包機を設置している病院は多くありません。そのため、分包機がない病院では、PTPシートに入ったまま処方されます。また、入院中は服用のタイミングで看護師が薬を届けてくれたり、小分けにしてもらえたりしますが、退院時に残りの薬をPTPシートのまま渡されることもあるようです。

    そのほか、内科と整形外科など、[btp_line]複数の病院を受診している[/btp_line]ケースでは、それぞれの病院から処方された薬は、当然のことながら一包化されていません。

    このように、さまざまなケースで一包化されていないことがあるため、利用者さんの状況に応じて、外来服薬支援制度の利用をおすすめすると良いでしょう。

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    外来服薬支援を利用するメリット・デメリット

    外来服薬支援を利用して一包化すると、多くのメリットがあります。

    • 薬の管理がしやすくなる
    • 薬の飲み忘れや飲み間違いを防止できる
    • 介護スタッフが服薬介助できる
    • PTPシートの誤飲を防げる

    主なメリットは、服薬管理や介護スタッフの服薬介助がしやすくなる点。また、PTPシートの誤飲により、食道などを傷つけることも防げます。

    ただし、一包化には以下のようなデメリットもあるので、利用者さんにおすすめするときには事前にお伝えしましょう。

    • 費用や時間がかかる
    • 一包化できない薬がある
    • 薬の使用期限が短くなることがある

    まず、一包化には費用や時間がかかる点がデメリットです。また、中には一包化できない薬もあり、別管理が必要になることもデメリット。さらに、一包化する過程において薬が外気に触れてしまうため、[btp_line]使用期限がPTPシートに入った未開封の薬よりも短くなる[/btp_line]ことがあります。

    一包化は、服薬管理が困難な方にとっては便利な手段ですが、デメリットもあるためPTPシートで管理できる方は必ずしも一包化する必要はありません。状況に応じて、必要としている利用者さんに提案することが大切です。

    外来服薬支援を利用するには?

    ここからは、実際に外来服薬支援の利用について説明しましょう。

    外来服薬支援の利用方法

    外来服薬支援を利用する際は、薬を服用している利用者さん又はご家族が、保険薬局に薬を持参します。[btp_line]外来服薬支援の利用には一定の条件がある[/btp_line]ので、事前に確認しておきましょう。

    外来服薬支援の利用条件

    外来服薬支援の利用条件は、以下のとおりです。

    • 利用は1ヶ月に1回
    • 処方医が治療上の必要性と服薬管理に係る支援の必要性を認めた場合
    • 必要な服薬指導を受ける

    外来服薬支援は、[btp_line]医師が必要性を認めた場合に限り、1ヶ月に1回利用可能[/btp_line]です。また、外来服薬支援は、十分な服薬管理ができていないと判断されたことにより利用できる仕組みため、服薬指導を受ける必要があります。

    薬の一包化で服薬介助をスムーズに

    高齢になると薬の種類や量が多くなる傾向にあり、服薬管理に苦労されている利用者さんも多いでしょう。薬が一包化されていれば、管理が容易になる上、介護スタッフによる服薬介助も可能です。薬を一包化できることを知らない利用者さんに、外来服薬支援の利用を提案してみてはいかがでしょうか。

  • 薬の一包化とは?服薬介助で知っておきたい基礎知識

    薬の一包化とは?服薬介助で知っておきたい基礎知識

    利用者さんの中には、1回に3~5種類の薬を服用している方も。薬の種類が多いことで飲み忘れや飲み間違い、誤嚥などを引き起こす可能性があります。介護スタッフは利用者さんの身の回りのサポートをしますが、服薬介助はどこまで行えるのでしょうか。そこで今回は、介護スタッフが服薬介助で知っておきたい基礎知識や、薬の一包化について紹介します。外来服薬支援制度についても説明しますので、ぜひ参考にしてください。

    介護スタッフは服薬においてどこまでのサポートができる?

    まずは、介護スタッフができる服薬サポートの範囲について見ていきましょう。

    服薬介助はOK

    そもそも服薬介助とは、[btp_line]介護スタッフが利用者さんの服薬をサポートする行為[/btp_line]のことです。服薬介助では、薬の種類や個数を確認したり飲み忘れを防ぐために声かけをしたりします。

    ただし服薬介助の中には医療行為が含まれることも。介護スタッフは医療行為ができないため、服薬介助と医療行為のボーダーラインに注意しなければなりません。

    介護スタッフができる服薬介助は主に以下のとおりです。

    • 声かけ
    • 一包化された薬の用意
    • 飲み残しの確認
    • 軟膏の塗布
    • 坐薬挿入
    • 点眼
    • 湿布の貼付 など

    次では、服薬介助NGとなるケースを見ていきましょう。

    服薬介助NGなケース

    服薬介助NGとなるのは主に以下のようなケースです。

    • PTPシートから薬を出す
    • 薬の量を調整する
    • 容態が安定していない利用者さんの服薬介助
    • 服薬に専門知識を要する服薬介助 など

    PTPシートとは錠剤やカプセルなどをアルミで挟んだシートのこと。利用者さんの中には、PTPシートのプラスチック部分を強く押せず、うまく取り出せない方もいらっしゃるかもしれません。

    しかし、介護スタッフがPTPシートから薬を取り出すのは医療行為になるため注意しましょう。また、薬の量を介護スタッフが調整することもNGです。

    服薬介助NGとなる行為は控え、看護師や医師に相談すると良いでしょう。

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    薬を一包化することは可能?

    薬の種類や量が多い、利用者さんがPTPシートから薬を取り出せないなど服薬介助で困っている場合は、[btp_line]薬を一包化してもらうのもおすすめ[/btp_line]です。ここでは薬の一包化とはどういうものか、メリットやデメリットについて見ていきましょう。

    薬の一包化とは?

    薬の一包化とは、1回に飲む数種類の薬を1袋にまとめることです。一包化するには処方した医師が指示しなければならず、また一包化は薬剤師以外できません。

    薬の一包化のメリット

    薬を一包化するメリットについて紹介します。

    • 飲み忘れや飲み間違いを防げる
    • 利用者さんの服薬ストレスが軽減できる

    薬の飲み忘れがあると、利用者さんの病状を悪化させるリスクが高まるだけではなく、残った薬を廃棄するケースが出てきて医療費が無駄になってしまうことも。そのため一包化していれば、飲み忘れや飲み間違いを防げて医療費削減にもつながるでしょう。

    また、手が不自由で自分で薬を取り出せない利用者さんの服薬ストレスを軽減できるというメリットも考えられます。

    薬の一包化のデメリット

    薬の一包化にはメリットがある半面、デメリットもあります。主なデメリットは以下のとおりです。

    • 一包化できない薬がある
    • 一包化に時間がかかる
    • 利用者さんに金銭的負担がかかる

    薬によって湿気や光に弱いなどの特性があります。そのため一包化用の包装シートではなく、特殊なシートに入れなければならないことも。

    通常の調剤であれば各薬を処方日数分用意すれば良いですが、一包化する場合は1度すべて包装シートから取り出さなければなりません。そして1回分ずつ一包化し、薬剤師による目視確認も必要になるのです。結果、一般的な調剤と比べると倍の時間かかることも。

    また調剤コストが増え、[btp_line]利用者さんに金銭的負担がかかる可能性があります[/btp_line]。

    外来服薬支援制度を活用すると便利!

    服薬や薬の一包化で困ったときには、外来服薬支援制度を利用すると良いでしょう。ここでは外来服薬支援制度の概要と利用の際の注意点を紹介します。

    外来服薬支援制度とは?

    近くの薬局に薬を持って行くことで、[btp_line]服薬管理をしてもらえる制度のこと[/btp_line]です。服薬管理の中には一包化も含まれます。

    外来服薬支援制度を利用する際の注意点

    ただし誰でも利用できるわけではなく、薬を処方した医師が認めた場合のみ利用可能です。また、外来服薬支援制度を利用できるのは[btp_line]1ヶ月に1回のみ[/btp_line]。

    基本的には薬を受け取った薬局での服薬管理が優先されますが、場合によっては近くの薬局でも利用できるケースがあります。

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    介護スタッフができる飲み忘れを防ぐためのサポート方法

    ここからは利用者さんの薬の飲み忘れを防ぐために、介護スタッフができるサポート例を紹介します。

    お薬カレンダーの活用

    お薬カレンダーとは、カレンダーのように日付や曜日が書かれたものです。各日にちにポケットがあるため、そこに飲むべき薬を入れておきます。きちんと薬を飲めばポケットが空になるため、飲み忘れを防げるというわけです。

    日付だけのものや曜日に朝・昼・晩と分けられたものなど、さまざまなお薬カレンダーがあるため、利用者さんの薬の種類に合わせて選ぶと良いでしょう。

    声かけをする

    シンプルな方法ですが、薬を飲んだのか声かけするのもおすすめです。介護スタッフ側で服薬チェックシートのようなものを用意し、服薬確認できたらチェックを記入するなどすればより確実でしょう。

    介護スタッフが服薬介助で心がけること

    最後に、介護スタッフが服薬介助で心がけることについて紹介します。

    誤嚥予防

    利用者さんの中には、ものを飲み込む機能が低下している方も。そういった方の場合、服薬で誤嚥する可能性があります。薬を飲む際は体を起こしたり、頭を持ち上げたりして服薬のサポートをしましょう。

    また薬を飲むときはあごを上に向けがちですが、少し下を向いたほうが飲み込みやすくむせにくいです。

    飲み間違いや落薬の予防

    飲み間違いや飲み忘れは、利用者さんの健康にも影響します。薬の一包化を依頼したり、看護師に服薬管理してもらったりして飲み間違いを防ぐ工夫をしましょう。

    また、薬は小さく転がりやすいものです。落薬を防ぐために、利用者さんにふちのあるお盆の上で薬を出してもらうと良いでしょう。薬が転がらないように、[btp_line]テーブルにタオルを敷くのもおすすめ[/btp_line]です。

    飲み物チェック

    飲み薬は、[btp_line]基本的に水かぬるま湯[/btp_line]で飲みます。しかし利用者さんの中には、薬の味が苦手で「ジュースで飲みたい」という方がいるかもしれません。しかしジュースで薬を飲むと、薬の効果が低下したり副作用が起きたりするケースがあります。

    利用者さんに水やぬるま湯で飲む理由を伝えてサポートするか、服薬ゼリーなどを活用すると良いでしょう。

    服薬後のチェック

    薬を飲んだあとは、利用者さんに体調の変化がないかチェックしてください。また、薬を飲んだように見せかけて吐き出す方もいます。服薬サポートする場合は、確実に飲み込んだかを確認しましょう。

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    服薬介助ではさまざまな工夫を

    介護スタッフは服薬介助ができますが、医療行為に該当する行為はできません。介護スタッフが利用者さんにできるサポートを適切に行いましょう。薬の種類が多く服薬管理が難しい場合は、薬の一包化を相談するのもおすすめです。ただし、一包化や外来服薬支援制度の利用は、利用者さんの金銭的負担が大きくなる場合があるため、その点もしっかり説明しましょう。

  • 母の日レクリエーション5選!介護施設の高齢者に喜ばれるアイデア

    母の日レクリエーション5選!介護施設の高齢者に喜ばれるアイデア

    5月の大きなイベントのひとつ、母の日。レクリエーション活動を計画する介護施設も多いですよね。小さな子供からお母さんへの贈り物とは違うため、施設での計画には少し工夫が必要です。また、「母の日」とはいえ男性の利用者さんも楽しんで参加できるレクリエーションが良いでしょう。今回は、介護施設での母の日レクリエーションにおすすめのアイデアを5つご紹介します。

    カーネーションの造花づくり

    母の日らしいレクリエーションです。一から作ると大変なので、造花制作キットなどを活用すると準備も進めやすいですよ。カーネーションの色は赤やピンクなど数種類用意すると、利用者さんの好みで選びやすいですね。造花づくりは見た目が華やかで楽しいだけでなく、手指も使うためリハビリにもなる一石二鳥の活動です。完成したカーネーションを飾る、花束にするなどでレクリエーションのあとまで楽しめる良さもあります。

    母の日の特別クッキング

    母の日は特別なメニューを用意すると、お腹も満足できるレクリエーションになります。参加できそうな利用者さんは、作るところから参加してもらうと作る楽しさと味わう楽しさの2つを感じられるでしょう。料理が好きな利用者さんの活躍の場になるかもしれません。
    メニューは、母の日のシンボルである「カーネーション」に見立てたサーモンを散らしたサラダやちらし寿司などが簡単かつ華やかでおすすめです。作りやすく特別感もあるいなり寿司や、季節感があり食べやすい甘夏ゼリーなども良いでしょう。

    母の日クイズ&間違い探し

    母の日にまつわるクイズや間違い探しにみなさんで取り組むのはいかがでしょうか。楽しみながら考える活動は、[btp_line]脳の活性化[/btp_line]にも良いですよ。
    母の日の起源をクイズにすると、意外に知らない利用者さんが多くて盛り上がるかもしれません。カーネーションにまつわるクイズも面白そうですね。答えを利用者さん自身でそれぞれ考えるのも良いですが、3択問題にして挙手制にする方法もひとつです。このほうが、難易度に関わらずみなさんが参加しやすいですよ。間違い探しは、カーネーションが使われたイラストが定番です。誰もが分かりやすく取り組みやすいでしょう。

    メイクやネイルケア

    母の日はメイクアップして気分を上げてもらいましょう。普段メイクやネイルケアすることがなかなかない利用者さんたちに楽しんでもらえるレクリエーションです。このレクリエーションは、気分が明るくなるうえ、[btp_line]認知症などにも良い影響を与える[/btp_line]ことが分かっています。男性はネイルケアの経験があまりないと思われるため、新鮮に感じてもらえるでしょう。もしネイルを塗ることに抵抗があれば、爪を磨くだけでも指先がきれいになって気分転換になります。男女問わず、気持ちが若返って活き活きとしてもらえると嬉しいですね。
    なお、ネイルに使うのはジェルネイルなどすぐに落とせないものではなく、除光液ですぐに落とせるマニキュアにしておきましょう。緊急時に、爪で状態確認をする場合があるためです。

    思い出座談会

    母や家族にまつわる話を披露する座談会も面白いですね。昔話に花が咲いたり、利用者さんの子供として、母としての知らなかった一面を知れたりするかもしれません。[btp_line]思い出して話すという活動は脳の刺激になる[/btp_line]ので、母の日のレクリエーションに限らず積極的に行いたい活動です。スタッフは会を進行しながら利用者さんの話をどんどん引き出してあげられると、より盛り上がりますよ。

    母の日のレクリエーションをみんなで楽しもう

    「母の日のレクリエーション」は、男性の利用者さんからすると少し足踏みしてしまうかもしれません。性別に限らず楽しめるレクリエーションを選び、利用者さんの誰もが楽しめる時間にしましょう。いくつかのレクリエーションを午前と午後に分けて行っても良いですし、全体で取り組むものと興味関心によって選べるものに分けるのも良いですね。

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  • 【夏の歌】懐メロ8選!高齢者施設で人気の曲をご紹介

    【夏の歌】懐メロ8選!高齢者施設で人気の曲をご紹介

    夏の歌の懐メロを8つご紹介!今回ピックアップしたのは、高齢者になじみのある夏の童謡や歌謡曲です。高齢者施設で生活する利用者さんの“夏を楽しむ”という気持ちを高めるために、懐メロをうまく活用してはいかがでしょうか。季節レクに夏の歌を取り入れるのはもちろん、BGMとして流すのもおすすめ。利用者さんが「子供の頃によく聞いていた歌だな」「久しぶりに歌ってみたい」と感じるような曲をチェックしてください。

    【夏の歌の懐メロ・高齢者向け1】海

    日本の歌百選に選出されたこともある『海』。歌詞は海をテーマにした内容で、夏の海を思い浮かべながら聞いたり歌ったりできます。ゆったりとしたメロディはくつろぎのシーンにぴったり。高齢者でも挑戦しやすい短いメロディなので、発声練習にもおすすめです。

    参考動画

    【夏の歌の懐メロ・高齢者向け2】花火

    『花火』はイベントやレクにおすすめの曲。[btp_line]気持ちがぱっと明るくなるテンポの良いメロディが特徴[/btp_line]です。歌い出しの「どん、となった花火だ」の「どん」の部分で手を叩いたり、簡単な手遊びを取り入れたりすると盛り上がるでしょう。

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    【夏の歌の懐メロ・高齢者向け3】たなばたさま

    『たなばたさま』は、[btp_line]夏の行事・七夕にまつわる曲[/btp_line]です。歌詞は2番までと比較的短く、星や笹の葉、短冊などが登場します。利用者さんの中には、子供の頃に七夕制作を楽しんだ思い出のある方もいるでしょう。当時の話を聞いたり、作り方を教わったりして、利用者さん同士の親睦を深めてはいかがでしょうか。

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    【夏の歌の懐メロ・高齢者向け4】ふじの山

    『ふじの山』は、日本の富士山をテーマにした曲。1番の歌詞では日本最高峰の雄大さ、2番では美しさが描かれています。夏の日の富士山をイメージしながら歌えば晴れやかな気持ちになるでしょう。利用者さんの中に富士山へ旅行した経験のある方がいれば、思い出話を聞くのもおすすめです。

    参考動画

    【夏の歌の懐メロ・高齢者向け5】われは海の子

    雄大な海の景色と、浜辺で育った少年の生き生きとした姿を歌った『われは海の子』。現在一般的に歌われるのは3番までですが、元々は7番までありました。発表されたのは1910年と歴史の長い曲なので、子供の頃からなじみのある利用者さんも多いでしょう。「何番の歌詞まで知っていますか?」と問いかけるなど、話題づくりにもおすすめの曲です。

    参考動画

    【夏の歌の懐メロ・高齢者向け6】夏の思い出

    『夏の思い出』の歌詞は、[btp_line]日本の“古き良き夏の姿”を描いた内容[/btp_line]。夏を思わせる言葉だけでなく、日本の3県にまたがる地域も歌詞に登場します。田舎の風景を思わせる内容なので、昔住んでいた場所や家を思い出すという利用者さんもいるでしょう。懐メロを聞きながら思い出話に花を咲かせるのはいかがでしょうか。

    参考動画

    【夏の歌の懐メロ・高齢者向け7】少年時代

    昭和を代表する歌謡曲とも言われる井上陽水の『少年時代』。繰り返しのメロディになっているので高齢者でも歌いやすく、カラオケレクにぴったりです。1曲全部歌うのが難しい場合は、フレーズごとに交代しながら歌うのがおすすめ。複数人で協力しながらカラオケレクを盛り上げましょう。

    【夏の歌の懐メロ・高齢者向け8】まつり

    北島三郎の『まつり』は、「祭りだ 祭りだ」のフレーズが印象的な曲。夏らしい歌詞の内容はもちろん、軽やかなテンポで歌いやすいところもおすすめポイントです。[btp_line]盛り上がるシーンにぴったりな懐メロ[/btp_line]なので、高齢者施設でお祭りイベントを企画するときに活用するのはいかがでしょうか。

    夏の歌を活用して楽しいひとときを

    夏の歌を聞いたり歌ったりして懐メロに触れることは、高齢者にとって生活の刺激になります。過去の思い出に浸り、利用者さん同士で語り合えば、楽しい時間を過ごせるでしょう。曲を選ぶときのポイントは、活用シーンと利用者さんの好み。食事のときにBGMとして流したい、歌うことが好きな利用者さんが多い、などの要素をヒントに、ぴったりな曲を選んでください。

  • 【童謡編】春の歌8選!高齢者施設で喜ばれるメロディ

    【童謡編】春の歌8選!高齢者施設で喜ばれるメロディ

    春の歌で高齢者施設を盛り上げよう!今回は『さくらさくら』や『早春賦』など、春を思わせる童謡を8つピックアップしました。季節のレクリエーションに取り入れたり、BGMとして流したり、春の歌の活用方法はいろいろあります。たとえば、楽しく盛り上がるレクリエーションにしたいなら明るい曲調の歌を、ゆったりと食事を楽しみたいシーンにはスローテンポの歌を選ぶといいでしょう。実際の活用シーンをイメージしながら春の歌をチェックしてみてください。

    【春の歌その1~高齢者施設向け~】さくらさくら

    江戸時代から歌い継がれてきたと言われる『さくらさくら』。子供向けの箏(こと)の練習曲として作られた春の歌だそうです。ゆったりとした美しいメロディが特徴で、BGMとして聞くのはもちろん、発声練習に活用するのもおすすめ!さくらさくらの歌詞は、1番が春の景色、2番が春の空を表現した内容になっています。春らしさいっぱいの歌なので、お花見を楽しむシーンにぴったり

    参考動画

    【春の歌その2~高齢者施設向け~】梅は咲いたか

    『梅は咲いたか』も歴史の長い童謡で、日本の有名歌手が歌ったり、さまざまな替え歌が発表されたりしている歌です。テーマとなっている梅の花は、1月下旬のまだ寒い時期から咲き始めます。「梅は咲いたか、桜はまだかいな」という歌詞があるように、春への期待感を高めたいときにおすすめの歌です。

    参考動画

    【春の歌その3~高齢者施設向け~】チューリップ

    『チューリップ』は、赤・白・黄色と花の色が歌詞に登場します。色とりどりのチューリップを思い浮かべながら歌ったり、聞いたりすれば、気持ちがぱっと明るくなるでしょう。歌詞が短いので、[btp_line]気軽に口ずさめる春の歌としてもおすすめ[/btp_line]です。

    参考動画

    【春の歌その4~高齢者施設向け~】早春賦

    1913年に発表された『早春賦』。タイトルには“春の初め頃に作られた詩(歌)”という意味が込められています。春の訪れにより雪が解け、ウグイスが鳴く春の安曇野の情景を表している歌だそうです。歌詞は春の気配を感じられる内容になっているので、春を待ち遠しく思う時期に歌うのはいかがでしょうか

    参考動画

    【春の歌その5~高齢者施設向け~】春の小川

    『春の小川』は、春に小川が流れる様子を歌った内容の歌詞です。大正元年に発表された春の歌で、なじみのある利用者さんも多いでしょう。[btp_line]テンポのいい軽やかな曲調なので、散歩を楽しむためのBGMとしておすすめ[/btp_line]。歌詞に登場する、すみれやれんげの花、めだかなどを探しに出かけるのはいかがでしょうか。

    参考動画

    【春の歌その6~高齢者施設向け~】朧月夜

    春の夜を表した『朧月夜』。タイトルは夜空に月が霞んで見える情景を指しており、歌詞には菜の花畑や春風など、春にまつわるものが登場します。カラオケレクでしっとりと歌ったり、くつろぎたいシーンにBGMとして流したりするのにおすすめの歌です。

    参考動画

    【春の歌その7~高齢者施設向け~】ちょうちょ

    『ちょうちょ』は日本初の音楽の教科書に収録された歌で、以降教育の場に数多く登場しています。歌を聞きながら子供の頃を思い出し、当時の出来事を利用者さん同士で語り合うのもいいでしょう。ちょうちょがさまざまな花へと飛び移る様子を歌った、春らしさを感じられる歌詞です。

    参考動画

    【春の歌その8~高齢者施設向け~】うれしいひなまつり

    『うれしいひなまつり』は春の行事をテーマにした歌です。ひなまつりレクを企画して、みんなで歌ったり、ひなまつり制作をしながら聞いたりするのはいかがでしょうか。歌詞は4番までと比較的長めなので、[btp_line]複数人でフレーズごとに交代しながら歌う楽しみ方もおすすめ[/btp_line]です。

    参考動画

    春の歌を活用して高齢者施設の“楽しいひととき”を演出!

    高齢者施設で過ごす利用者さんにとって、季節を感じることは生活の刺激になります。季節の移り変わりを実感することはもちろん、過去の思い出を振り返る機会にもなるでしょう。春の歌を高齢者施設で活用するときは、手遊びや身体の動きを取り入れるのもおすすめです。楽しく充実した時間を過ごせるよう、ひと手間加えることも検討してみてください。

  • パーキンソン病の高齢者を介護するポイント!知っておきたい基礎知識

    パーキンソン病の高齢者を介護するポイント!知っておきたい基礎知識

    50歳以上から発症しやすく高齢者にも多くみられる「パーキンソン病」は、動作が遅くなる、安静時に小刻みに震えてしまうなどの症状が特徴の病気です。そこで今回は、パーキンソン病の高齢者を介護する際に知っておきたい症状やケア方法、気を付けたいことなどポイントを解説します。早期の適切な治療とリハビリで進行を遅らせることが可能なパーキンソン病。高齢者に長く元気に過ごしてもらうためにも介護の際に知識を活用していきましょう。

    パーキンソン病の原因と高齢者向けケア方法

    まずはパーキンソン病の原因と、高齢者向けのケア方法について簡単に解説します。

    パーキンソン病の原因は?

    パーキンソン病は、中脳のドパミン神経細胞が減少し、神経伝達物質「ドパミン」の量が低下することが原因で起こると考えられています。発症の大半は非遺伝のため、誰でもなり得る可能性があり、発症率は60歳以上で100人に1人と高い数値です。指定難病に分類される進行性の病気のため、症状は時間が経つほど重くなり、介護度も高くなる傾向があります。

    パーキンソン病の治療方法・対処方法は?

    パーキンソン病は根本的な治療方法がなく、病気の進行を遅らせるためにドパミンを補う[btp_line]薬物療法が中心[/btp_line]となります。しかしながら抗パーキンソン薬には副作用があり、便秘や吐き気、食欲不振、妄想、運動障害などさまざまな症状が現れるため、細かな投薬調整が必要です。また、薬以外で症状のコントロールをするために、ウォーキングやストレッチなどのリハビリテーションを毎日行うことも有効な対処方法として挙げられます。

    【パーキンソン病】高齢者に表れやすい症状

    ここからは、パーキンソン病を患う高齢者に表れやすい症状を解説します。人によってはパーキンソン病の症状と、高齢者特有の老化現象との違いがわかりにくく、早期発見が難しい場合もあります。手足の震えなどは左右差があるか注意して観察してみると、受診の判断がしやすいでしょう。

    姿勢が安定しない、歩行障害

    パーキンソン病で高齢者にとって危険性が高い症状が、姿勢と歩行障害です。
    腰が極端に前のめりになる、首が垂れ下がる、傾いた体を整えにくいといった「姿勢の不安定」や、階段の上り下りはスムーズなのに最初の一歩が出にくい、歩行時に急に止まれないといった「歩行障害」が例として挙げられます。また、筋肉が固まることから歩行しにくくなることもあり、どの症状も転倒や骨折の危険があるため、介護の際は特に注意が必要です。

    ふるえ

    じっとしているときに[btp_line]自分の意思に反して体の一部が「ふるえ」てしまう[/btp_line]のも、パーキンソン病では特徴的な症状のひとつ。
    発症初期段階では片方から始まり、左右で差が出ますが病気が進行すると反対側もふるえるようになります。

    嚥下障害

    「嚥下障害」もパーキンソン病の高齢者を介護する際、注意しておきたい症状です。
    噛む・飲み込む動作が遅くなり、水分や食事の摂取がうまくいかず脱水や栄養不足になる危険性が高まります。また、症状が進行すると飲食物が気管に入りやすくなり、窒息の危険が出てくるでしょう。

    便秘、排尿障害

    パーキンソン病の症状だけでなく、抗パーキンソン薬の副作用でもある「便秘」は、[btp_line]約8割以上のパーキンソン病を患う方にみられる症状[/btp_line]です。頻尿など自律神経が乱れることによる「排尿障害」もあるため、トイレ介助が必要な高齢者の方にとってはQOLが著しく下がってしまいます。

    むくみ、脱水

    嚥下障害や薬の副作用からパーキンソン病の方は「脱水」が起きやすい状態です。高齢者は筋肉が痩せていて水分を貯めておくのが難しく、摂れる水分が少ないことも相まって脱水になりやすい状態に。
    また、パーキンソン病により筋肉が固まる・動かない状態が増えると、脚が「むくみ」やすくなることも挙げられます。

    幻覚、妄想、認知障害

    パーキンソン病は「幻覚」「妄想」「認知障害」といった症状が起こしやすく、[btp_line]罹患していない人よりも4~6倍認知症を発症しやすい[/btp_line]です。パーキンソン病から発現する認知症を遅らせるためにもリハビリを積極的に行うようにしましょう。体を動かす機会を増やすことが重要です。

    【パーキンソン病】高齢者介護のポイント

    ここからは、パーキンソン病の高齢者を介護する際に気を付けたいポイントをご紹介します。

    転倒を防止する

    歩行や姿勢に症状が出ている場合は、転倒しにくい環境づくりが必要です。例えば、床にテープを張ってそれを目印に歩いてもらう、「いちに、いちに」の号令をかけ聴覚からも刺激を与えることで歩き出しをスムーズにするなども有効でしょう。プロテクターや保護帽子を被るなど、転倒したときに衝撃を和らげる工夫も必要です。

    脱水に気を付ける

    パーキンソン病の高齢者介護で特に気にしておきたいのが[btp_line]脱水[/btp_line]です。パーキンソン病になると暑さを感じにくくなり、発汗が減少する方も多いため「汗をかかないから水分をとらない」という方も出てきます。なんとなく元気がない、舌や脇の下が乾燥しているなど、脱水を起していないか気にかけることが大切です。

    筋力維持に努める

    パーキンソン病の進行を遅らせるには、体を動かすことが大切な要素。動くためにも筋力維持に努めましょう。なるべく見守りや介助で歩行してもらうことを意識し、疲れない程度に日課として行うのがポイントです。

    手足の冷えに注意する

    パーキンソン病では[btp_line]自律神経症状として手足などの血流障害が起こる[/btp_line]場合があります。手足の冷えは運動などのリハビリで改善しないことも。手袋や靴下など直接温めることで改善が見られない場合には、例えば背中へ蒸しタオルを10分当てるなど、症状の軽減に努めましょう。症状が軽減することで、病気を治すことはできなくても、QOLが上がります

    パーキンソン病に負けず高齢者が長く元気で過ごせるようにケアしよう

    パーキンソン病は指定難病ということもあり、発症した事実だけでも気持ちが落ち込んでしまう方も多いものです。しかしながら、高齢者が少しでも長く元気で過ごすために、ちょっとしたケアや気づかいで病気の進行を遅らせる手助けはできます。どの症状もパーキンソン病特有ではあるものの、高齢者が感じやすい症状と似ているため、ご紹介したポイントは介護の現場でも活用できるものばかりです。この記事を参考に、日々のケアも見直してみてはいかがでしょうか。

  • 【高齢者向けの塗り絵】春の無料素材サイト6選

    【高齢者向けの塗り絵】春の無料素材サイト6選

    春になると、あたたかく過ごしやすい気候になります。介護施設に通われている、または入居されている高齢者もお出かけの機会は増えるでしょう。しかし、さまざまな理由から毎日お出かけするのはハードルが高いですよね。そのようなときには、塗り絵で春を感じてみるのはいかがでしょうか。散歩の際に見かけた春らしいものを塗り絵の絵柄に選ぶのも良さそうです。今回は、高齢者向けの塗り絵で活用したい、春の素材を扱った無料サイトを6つご紹介します。

    高齢者にとっての塗り絵の意義とポイント

    塗り絵と聞くと、子どもの頃にするものというイメージがあるかもしれません。しかし、高齢者にとっても塗り絵は素晴らしい活動です。春の絵柄を見て色を考える、塗る、などの活動を通して[btp_line]脳の活性化[/btp_line]や[btp_line]手指の運動[/btp_line]につながります。また、リフレッシュストレス解消の効果も期待できる、メリットの多いレクリエーションです。
    なお、塗り絵を選ぶ際には高齢者向けの絵柄や適した難易度のものを選ぶことが大切です。子ども向けの塗り絵を選んでしまうと、利用者さんの自尊心を傷つけてしまう可能性があります。利用者さんによっては、塗り絵が難しい場合もあるでしょう。色鉛筆を使わない貼り絵や、その方の得意分野を代替案にできないか考えるなどの配慮を欠かさないようにしてください。

    明日の介護をもっと楽しく 介護のみらいラボ

    季節や食べ物など、[btp_line]カテゴリー別にタグ分け[/btp_line]されているため絞り込み検索しやすいサイトです。介護系サイトのため高齢者向けの塗り絵が揃っており、春の素材も一覧になっています。難易度が記号(☆)で示されており、ひと目で分かりやすく、利用者さんの状況に応じて絵柄を選びやすいでしょう。

    介護レク広場~レク素材やレクネタ(企画書)の無料ダウンロード

    塗り絵の種類(定番・回想・デッサン風など)で絞り込み検索できるのが特徴のサイトです。高齢者向けに絵柄を選ぶ際は「定番塗り絵・春・4月・5月」など複数の条件で絞り込んでみてください。[btp_line]難易度が分かりやすく表示されて[/btp_line]いるのに加え、絵柄にまつわる豆知識も掲載されているのが嬉しいポイント。色見本もついているため、塗る色に悩んでしまった利用者さんがいる場合は使ってみると良さそうです。

    ぬり絵の力

    花・風景・人物などのカテゴリー別にページが分かれているサイトです。「高齢者向け塗り絵プリント」とあるため、子供向けのものは少ない印象。カテゴリー別に春らしい素材を選べるため、スタッフは準備の手間が少なくて済みますね。新作がUPされると「おしらせ」ページでチェックできるため、[btp_line]最新作が検索しやすい[/btp_line]のも特徴です。新しいものが順次追加されていくと、利用者さんも飽きにくいでしょう。

    MY介護の広場

    種類が多く、絵柄が一目瞭然のサイトです。高齢者向けの塗り絵のうち、春の素材だけでも40種類以上。パッと見て選びやすいため、スタッフの選定時間短縮にもなるのではないでしょうか。絵柄のテイストが多種多様で、利用者さんの好みに応じて選び分けもできそうです。[btp_line]筆圧が弱い、細い線が見えにくい方向け[/btp_line]のページもあり、ケースに応じてこちらも活用できるでしょう。

    ハートページナビ

    塗り絵日和 -ぬりえびより-

    絵柄だけでなく、カレンダーつきのものが選べるサイトです。利用者さんの塗り絵作品をカレンダーとして部屋に飾れると、達成感や前向きな気持ちに繋がるでしょう。カレンダーの数字部分も塗り絵になっているため、絵柄とは違う集中力も高められそうです。施設のイベントや利用者さんの記念日、予定などを一緒に書き込むのも楽しそうですね。

    今回ご紹介する中では最も[btp_line]繊細な絵柄[/btp_line]の塗り絵が掲載されているサイトです。他のサイトの塗り絵では簡単すぎる、写実よりのものを好まれる利用者さんにおすすめしてみてはいかがでしょうか。高齢者向けの塗り絵に特化しているため、春の花や行事をテーマとした絵柄が多いです。

    塗り絵で季節を感じながら頭も体も活性化しよう

    塗り絵は、色とりどりの色鉛筆を見るだけでも気分が晴れやかになりますよね。思い思いの色を重ねて作品を仕上げていく活動は、何歳になっても楽しいはずです。ぜひ利用者さんに合った塗り絵を用意して春を感じたり、リフレッシュしたりと楽しいレクリエーションの時間をお過ごしください。

  • 高齢者の低栄養を防ごう!おすすめレシピ8選【食物繊維編】

    高齢者の低栄養を防ごう!おすすめレシピ8選【食物繊維編】

    高齢者が抱える問題のひとつである低栄養。[btp_line]健康寿命を延ばすカギとして低栄養対策は非常に重要[/btp_line]です。そこで今回は、高齢者の健康維持に欠かせない栄養素[btp_line]「食物繊維」[/btp_line]に着目したレシピをご紹介します。食物繊維は、腸内環境を整えるとされ、低カロリーで噛みごたえのある食品に多く含まれています。高齢者の低栄養改善に、食物繊維が摂れるレシピをお探しの方は参考にしてくださいね。

    高齢者の低栄養対策!食物繊維の摂取基準量は?

    高齢者が1日に摂取すべき食物繊維の目標量はどのくらいでしょうか。厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、高齢者(70歳以上)の男性で19グラム以上、女性は17グラム以上となっています。したがって毎回の食事では、男女ともに6グラムを目安にすると基準の量を目指しやすいでしょう。では、食物繊維を豊富に含むおすすめのレシピをご紹介します。

    高齢者の低栄養対策に!おすすめレシピ1:「おから入り餅」

    食物繊維を多く含むおからを活用したレシピ。きのこや野菜など、混ぜ合わせる食材を追加すればさらに多くの食物繊維を摂取できるので、アレンジすると良いでしょう。

    <材料>(1人分)

    • 生おから 50グラム
    • 青のり 大さじ1/2
    • 片栗粉 大さじ1
    • 塩 小さじ1/4
    • 和風だし 小さじ1/4
    • 水 1/4カップ
    • オリーブオイル 大さじ1/2

    <作り方>
    1:ボウルに水とオリーブオイル以外を混ぜ合わせます。水を少しずつ加えながら、耳たぶくらいの固さになるまで混ぜましょう。
    2:丸く形を整え、オリーブオイルをひいたフライパンで焼いて完成です。

    高齢者の低栄養対策に!おすすめレシピ2:「きのことオクラのなめ茸おろし和え」

    瓶詰のなめ茸を活用したお手軽レシピです。オクラは惣菜コーナーでお浸しになったものを使用すれば下処理不要でより時短になります。なめ茸に味がついているので、基本的には味付け不要。しらすを追加すれば、カルシウムも摂れるのでおすすめです。

    <材料>(1人分)

    • オクラ 40グラム
    • しめじ 10グラム
    • なめ茸(瓶詰) 20グラム
    • 大根 80グラム

    <作り方>
    1:しめじは根本を取ってほぐし、耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジ600Wで1分30秒加熱します。
    2:大根は皮を剥いておろし、軽く水気を切っておきます。
    3:オクラはヘタとガクを取り、表面のうぶ毛を塩でこすり取って刻みます。(お浸しになったものを使用する場合は刻むだけでOK)
    4:オクラ、しめじ、なめ茸、大根おろしをボウルに入れ、混ぜ合わせて完成です。

    高齢者の低栄養対策に!おすすめレシピ3:「しらたきと牛肉の甘辛炒め」

    主役のおかずになる、食物繊維たっぷりのおすすめレシピです。ご飯が進む味付けなので、[btp_line]高齢者の食欲をそそる一品[/btp_line]になることでしょう。きのこ類を追加すれば、さらに食物繊維の摂取量アップを目指せます。

    <材料>(1人分)

    • 牛もも肉 50グラム
    • しらたき 50グラム
    • パプリカ(黄) 15グラム
    • ピーマン 10グラム
    • 人参 10グラム
    • サラダ油 小さじ1/2
    • 焼肉のタレ 大さじ1と1/2
    • 白ごま 適量

    <作り方>
    1:牛もも肉は2センチ幅に、したらきは3~4センチの長さに切ります。
    2:パプリカとピーマンは細切りに、人参は千切りにします。
    3:油を引いたフライパンで牛もも肉を炒め、火が通ったらそのほかの具材を全て入れ炒めます。
    4:焼肉のタレで味付けし、白ごまを振りかけて完成です。

    高齢者の低栄養対策に!おすすめレシピ4:「小松菜の豆乳スムージー」

    スムージーなら、朝食だけでなくおやつとしても手軽に食物繊維が摂取できます。食欲が出ない高齢者の方も、飲み物ならと口にしてくれるかもしれません。補食レシピとしておさえておくと良いでしょう。

    <材料>(1人分)

    • 小松菜 20グラム(0.5株)
    • バナナ 40グラム(小0.5本)
    • 豆乳 150ミリリットル
    • はちみつ 大さじ1/2

    <作り方>
    1:小松菜はざく切りに、バナナは皮を剥いて1口大に切ります。
    2:ミキサーに具材を全て入れ、なめらかになるまで回して完成です。

    高齢者の低栄養対策に!おすすめレシピ5:「うなぎとごぼうの炊き込みご飯」

    お惣菜のきんぴらごぼうと、うなぎの蒲焼を使用した簡単レシピです。歯ごたえのあるきんぴらごぼうも、炊飯することでやわらかなおかずへと変身。ごぼうの旨みと、うなぎの香ばしさで箸がすすむ一品です。

    <材料>(1人分)

    • 米 0.5合
    • きんぴらごぼう 25グラム
    • 舞茸 15グラム
    • 蒲焼のタレ 15グラム
    • 酒 5グラム
    • うなぎの蒲焼 40グラム
    • きざみ海苔 少々
    • 小ねぎ 5グラム
    • 粉山椒 お好みで

    <作り方>
    1:米を研いで、炊飯器に分量分の水をセットします。
    2:小ねぎは小口切りに、舞茸は石づきを取ってほぐし、うなぎは1センチ幅に切っておきます。
    3:米をセットした炊飯器に、蒲焼のタレと酒を入れて軽く混ぜます。その上にきんぴらごぼうと舞茸を乗せ、通常モードで炊飯します。
    4:炊きあがったら全体を混ぜ、うなぎを乗せて15分余熱で蒸らします。
    5:うなぎが温まったら器に盛り、海苔と小ねぎをかけて完成

    高齢者の低栄養対策に!おすすめレシピ6:「ツナと切り干し大根の炊き込みご飯」

    炊飯器で簡単にできる、食物繊維たっぷりの炊き込みご飯です。炊飯することによって、ツナと切り干し大根の旨みがよく出ます。ツナの代わりにしらすを使っても、美味しく仕上がりますよ。余ったら冷凍保存して小腹が空いたときのおやつとして食べるのも良いでしょう。

    <材料>(茶碗2~3杯分)
    米 1合
    切り干し大根 15グラム
    ツナ缶 40グラム
    A:和風だし 小さじ1/2
    A:醤油 小さじ1
    A:塩 小さじ 1/5
    青ねぎ 少々

    <作り方>
    1:切り干し大根をたっぷりの水で戻し、絞って細かく切ります。このとき出た戻し汁は、炊飯に使うので取っておきましょう。
    2:米を研いで切り干し大根の戻し汁を入れます。このとき汁が足りなければ、水を足して加減してください。
    3:2に切り干し大根とツナ缶、Aを入れて軽くかき混ぜて炊飯します。ツナ缶は、オイルごと入れましょう。
    4:炊飯が終わったら、よく混ぜて茶碗に盛って完成。お好みで刻んだ青ねぎを散らすと、彩りも良くなりますよ。

    高齢者の低栄養対策に!おすすめレシピ7:「さつまいもとヨーグルトのサラダ」

    さつまいもには、[btp_line]水に溶けない不溶性食物繊維[/btp_line]が多く含まれています。また、レーズンも食物繊維や鉄が豊富。乳酸菌たっぷりのヨーグルトと一緒に摂取することで、腸内環境が整うでしょう。サラダとして献立に入れても良いですし、デザートにもぴったりなレシピです。

    <材料>(1人分)
    皮付きさつまいも 60グラム
    くるみ 2~3粒
    A:ドライレーズン 大さじ1/2
    A:プレーンヨーグルト 大さじ1と1/2
    A:はちみつ 小さじ1/2

    <作り方>
    1:さつまいもは皮を剥かずにいちょう切りにして、やわらかくなるまで塩茹でし(分量外)冷ましておきましょう。
    2:フライパンでくるみを乾煎りし、包丁を使って粗く刻みます。
    3:1と2、Aを混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やしたら完成です。

    高齢者の低栄養対策に!おすすめレシピ8:「オートミールおじや」

    水溶性と不溶性の食物繊維が豊富に含まれているオートミール。簡単に調理ができ、水分量を調節することで固さを好みに変えることができます。さまざまな料理にアレンジすることができ、高齢者でも食べやすいので、介護食に適しているといえるでしょう。ここでは、嚥下機能が低下している利用者さんでも食べやすいレシピを紹介します。

    <材料>(1人分)
    オートミール 30グラム
    だし汁 200ミリリットル
    塩 少々
    卵 1個

    <作り方>
    1:鍋にだし汁を入れ、沸騰したらオートミールを加えて1~2分程煮ます。
    2:1に溶いた卵を入れて軽くかき混ぜましょう。
    3:塩で味を整えたら完成です。

    お手軽レシピで効率良く食物繊維を摂取しよう!

    食物繊維はきのこや野菜、海藻、豆、穀物、いもなどに多く含まれています。これらの食材を普段から意識的に取り入れるようにすれば、自然と食物繊維の摂取量を増やすことができるでしょう。この記事でご紹介したレシピも参考にして、高齢者の低栄養を防ぐ料理作りを目指してくださいね。

  • 春の壁画5選!高齢者施設におすすめのアイデアをご紹介

    春の壁画5選!高齢者施設におすすめのアイデアをご紹介

    春をテーマにした壁画をご紹介!高齢者施設の利用者さんに、レクリエーションの一環として春の壁画作りに参加していただくのはどうでしょうか。複数人で協力して1つの作品を完成させれば、楽しく充実した時間を過ごせるでしょう。今回ピックアップしたのは、桜やチューリップ、クローバーなど春の草花をメインにした壁画のおすすめアイデアです。高齢者でも挑戦しやすい簡単なデザインをご紹介するので、ぜひ実践してみてください。

    【春のおすすめ壁画その1】クラフトパンチ活用で桜!高齢者でも簡単

    折り紙とクラフトパンチで作った桜を、画用紙に貼り付けて作る壁画です。優しいピンクの色合いが、春の壁画を華やかに彩ります。

    1. ベースとなる桜の木を1枚の折り紙で作ります。基本の折り方をマスターすればスムーズに作れますが、細かな作業が難しい方と壁画作りをする場合は、介護職員が担当するといいでしょう。
    2. クラフトパンチで桜の花を作り、折り紙で作った桜の木に貼り付けます。このとき、花がより映えるように色の濃さが異なるピンクを組み合わせましょう。
    3. 桜の木を画用紙に貼り付けたら完成。[btp_line]複数本並べて“桜並木”のように配置するのもおすすめ[/btp_line]です。

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    【春のおすすめ壁画その2】チューリップは高齢者施設のイベントに◎

    折り紙やモール、レースペーパーで作ったチューリップの花束が主役の壁画です。カラフルな花束は誕生日会やイベントにもおすすめ!立体感があるので華やかさもばっちりです。

    1. 折り紙でチューリップの花の部分を作ります。茎の部分はモールを使い、立体感を出しましょう。
    2. チューリップを複数本作ったら、折り目を付けたレースペーパーの上に並べてテープで固定します。
    3. レースペーパーの折り目に沿って折り、花束にします。より華やかに仕上げたいときには、不織布やカラーセロハンでレースペーパーを包むといいでしょう
    4. 最後にリボンを飾り、画用紙に貼り付けたら完成です。

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    【春のおすすめ壁画その3】折り紙で作るつくし!高齢者施設に春を

    くしゃくしゃに丸めた折り紙を使うので、立体感のある春の壁画に仕上がります。折り紙を丸める作業は、高齢者さんの“指先の運動”にもおすすめです。つくし自体が茶色系の色合いなので、水色や黄緑色などの画用紙に貼り付けるとより映えるでしょう。

    1. 折り紙をくしゃくしゃに丸めてから広げ、カットします。細長く丸めるようにしながらつくしの茎を作りましょう。
    2. つくしの頭部分も同様に、折り紙をくしゃくしゃに丸めてから広げ、カットします。丸みが出るように茎にかぶせて、頭部分を作りましょう
    3. 細長くカットした折り紙に切り込みを入れて袴を作り、つくしに貼り付けます。画用紙につくしを並べるように貼り付けたら完成です。

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    【春のおすすめ壁画その4】高齢者施設にハッピーを運ぶクローバー

    コーヒーフィルターに色水を吸わせてクローバーを作ります。色水で染まっていく様子は見た目にも楽しめるので、利用者さんと一緒に取り組みましょう。

    1. 水彩絵の具でクローバーの色水を作ります。黄緑や濃い緑など、複数の色水を用意しましょう。
    2. コーヒーフィルター(白)を折りたたんでから、クローバーの形をイメージしてカットします。
    3. カットしたコーヒーフィルターを広げる前に、クローバーの中心部分を強めにねじりましょう。立体的なクローバーに仕上げるコツです。
    4. ねじった部分を持ち、端のほうから色水を吸わせます。中心に白い部分を残しておきましょう。
    5. 広げたらクローバーの完成。複数個作って画用紙に貼り付けます。[btp_line]タペストリーやキャンバスボードに貼り付けるのもおすすめ[/btp_line]です。

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    【春のおすすめ壁画その5】菜の花のイエローで高齢者施設をぱっと明るく!

    立体的な菜の花が並ぶ壁画です。菜の花を主役に、周りにちょうちょやテントウムシのイラストを描き足すのもおすすめ。春の要素をいくつも盛り込んだ壁画に仕上げましょう。

    1. 小さくカットした折り紙をさらに折りたたみ、花びらの形になるようカットします。花びらの端にカールを付ける工程は省いてもOK。
    2. くしゃくしゃに丸めた折り紙を使って、菜の花のベースとなる丸い形を作ります。花びらを貼り付けたら花の部分は完成です。
    3. 花の部分を画用紙に貼り付けましょう。[btp_line]茎や葉は、色鉛筆を使うと時短になります[/btp_line]。

    参考動画はこちら

    春の壁画を、作って、見て楽しもう!

    春にぴったりな壁画アイデアをご紹介しました。完成した作品を高齢者施設に飾れば、見るたびに春を感じられるでしょう。利用者さんにとって難しい工程があれば、介護職員が担当したり、別のもので代用したり、工夫することが大切です。利用者さんの“できること”に合わせて、みんなで楽しめる壁画制作を企画してください。

  • 高齢者の低栄養を防ぐ!おすすめレシピ7選【カルシウム・ビタミン編】

    高齢者の低栄養を防ぐ!おすすめレシピ7選【カルシウム・ビタミン編】

    高齢者が陥りやすい「低栄養」。エネルギー、たんぱく質など、健康維持に欠かせない栄養が不足している状態を指します。とくに75歳以上の後期高齢者は低栄養になりやすいと言われているため注意が必要です。
    今回は、高齢者の低栄養を防ぐためのおすすめレシピを紹介していきます。とくにカルシウム・ビタミンを摂取できるものをピックアップしました。ぜひ高齢者の献立づくりの参考にしてください。

    高齢者の低栄養対策!カルシウム・ビタミンの摂取基準量は?

    レシピをご紹介する前に、カルシウム・ビタミンの摂取基準量を確認していきます。献立を考えるときにも基準量を意識しておくと、栄養を過不足なく摂取できるでしょう。

    <高齢者の1日あたりのカルシウム摂取基準量(推奨量)>
    男性:64~74歳…750ミリグラム、75歳以上…700ミリグラム
    女性:64~74歳…650ミリグラム、75歳以上…600ミリグラム

    <高齢者の1日あたりのビタミン摂取基準量>
    ・ビタミンA(推奨量)
    男性:64~74歳…850マイクログラム、75歳以上…800マイクログラム
    女性:64~74歳…700マイクログラム、75歳以上…650マイクログラム

    ・ビタミンD(目安量)
    男性:64~74歳…8.5マイクログラム、75歳以上…8.5マイクログラム
    女性:64~74歳…8.5マイクログラム、75歳以上…8.5マイクログラム

    ・ビタミンE(目安量)
    男性:64~74歳…7.0ミリグラム、75歳以上…6.5ミリグラム
    女性:64~74歳…6.5ミリグラム、75歳以上…6.5ミリグラム

    ・ビタミンK(目安量)
    男性:64~74歳…150マイクログラム、75歳以上…150マイクログラム
    女性:64~74歳…150マイクログラム、75歳以上…150マイクログラム

    ・ビタミンB1(推奨量)
    男性:64~74歳…1.3ミリグラム、75歳以上…1.2ミリグラム
    女性:64~74歳…1.1ミリグラム、75歳以上…0.9ミリグラム

    ・ビタミンB2(推奨量)
    男性:64~74歳…1.5ミリグラム、75歳以上…1.3ミリグラム
    女性:64~74歳…1.2ミリグラム、75歳以上…1.0ミリグラム

    ・ビタミンB6(推奨量)
    男性:64~74歳…1.4ミリグラム、75歳以上…1.4ミリグラム
    女性:64~74歳…1.1ミリグラム、75歳以上…1.1ミリグラム

    ・ビタミンB12(推奨量)
    男性:64~74歳…2.4マイクログラム、75歳以上…2.4マイクログラム
    女性:64~74歳…2.4マイクログラム、75歳以上…2.4マイクログラム

    ・ビタミンC(推奨量)
    男性:64~74歳…100ミリグラム、75歳以上…100ミリグラム
    女性:64~74歳…100ミリグラム、75歳以上…100ミリグラム

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ1「ごま豆乳つけうどん」

    カルシウムが含まれるごま・豆腐・豆乳を使ったレシピです。

    <材料>(1人分)

    • 豆腐 1/3丁
    • 白すりごま 大さじ1/2
    • かつお節 小パック1/2
    • 豆乳 100グラム
    • めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ2強
    • きゅうり(千切り) 約1/2本
    • うどん 1玉

    <作り方>

    1. まずつけだれを作ります。ボウルに豆腐、すりごま、かつお節を入れ、フォークなどで豆腐が細かくなるまで潰しながら混ぜましょう。
    2. 1に豆乳とめんつゆを加えて混ぜ合わせたら、さらにきゅうりを加えて深さのあるお皿に入れます。
    3. 鍋に湯をわかしてうどんをゆで、冷水でしめて水気を切り、器に盛りつけます。2のつけだれに浸しながらいただきます。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ2「ミルク親子煮込み」

    カルシウムが豊富な牛乳を使ったレシピです。

    <材料>(1人分)

    • 鶏もも肉(ひと口大にカット) 80グラム
    • 玉ねぎスライス 1/3個
    • 牛乳 150ミリリットル
    • 醤油 大さじ1/2
    • 卵 1個
    • 三つ葉 適量

    <作り方>

    1. 鍋に油(分量外)を敷き、中火で鶏肉を炒めます。火が通ったら玉ねぎを加え、しんなりするまで炒めます。
    2. 牛乳と醤油を加え、とろみがつくまで中火で8分ほど煮込みます。
    3. 溶き卵を入れて蓋をし、半熟状になったら火を止めます。器に盛り付け、三つ葉を飾ったら完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ3「ほうれん草と水菜のごましらす和え」

    カルシウムを多く含むほうれん草と水菜を使ったレシピです。ほうれん草にはビタミンKが、[btp_line]しらすはビタミンDも豊富[/btp_line]。カルシウムとビタミンを同時に摂るのにおすすめです。

    <材料>(1人分)

    • ほうれん草 1~2株
    • 水菜 1/2株
    • しらす 大さじ1

    【調味料A】

    • 白すりごま 小さじ1/2
    • 醤油 小さじ1
    • みりん 小さじ1/2
    • 砂糖 小さじ1

    <作り方>

    1. ほうれん草と水菜はそれぞれ幅5センチくらいにざく切りにしておきましょう。
    2. 沸騰したお湯でほうれん草をゆで、再沸騰したタイミングで水菜を加えます。すぐに火を止め、どちらも冷水にとります。
    3. 水気を切った2に調味料Aを加えて混ぜ合わせ、器に盛りつけます。しらすをトッピングしたら完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ4「冷しゃぶサラダ ヨーグルトソース添え」

    [btp_line]ビタミンB1の含有量が食品の中ではトップクラスとも言われる豚肉[/btp_line]を使ったレシピです。ヨーグルトソースでカルシウムも併せて摂取できますよ。

    <材料>(1人分)

    • 豚肉薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) 50グラム
    • レタス 2枚
    • ミニトマト 2個
    • カイワレ大根 1/4パック
    • 乾燥わかめ 1グラム

    【ヨーグルトソース】

    • プレーンヨーグルト 30グラム
    • 白すりごま 大さじ1
    • 砂糖 小さじ1/2強
    • 醤油 小さじ1/2強

    <作り方>

    1. 酒(分量外)を加えた熱湯で豚肉をサッとゆでて冷水にとります。ザルで水気を切ったら、半分くらいのサイズに切っておきましょう。
    2. レタスはひと口サイズにちぎり、ミニトマトは4等分に切ります。わかめは水で戻し、水気を切ります。
    3. ヨーグルトソースの材料をすべて混ぜ合わせます。
    4. お皿に2とカイワレ大根、1を順番に盛りつけ、3のソースをかけたら完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ5「ヨーグルトゼリー みかんソース添え」

    デザートやおやつの時間にぴったりなゼリー。ヨーグルトを使い、みかんソースでビタミンも摂れるレシピです。

    <材料>(4~5個分)

    • プレーンヨーグルト 200グラム
    • 砂糖 大さじ3
    • レモン汁 小さじ1
    • 牛乳 200ミリリットル
    • 粉ゼラチン 7グラム

    【みかんソース】

    • みかん(缶) 80グラム
    • 砂糖 小さじ1
    • 片栗粉 小さじ2/3

    <作り方>

    1. ボウルにヨーグルトを入れ、砂糖とレモン汁を加えて混ぜます。
    2. 小鍋に牛乳を入れて火にかけ、中火で沸騰直前まで温めます。
    3. 2を火からおろしたら粉ゼラチンを振り入れ、よく混ぜて溶かします。
    4. 3の粗熱が取れたら1を加えてよく混ぜます。
    5. 4を水で濡らしたカップ型に注ぎ入れ、冷蔵庫で固まるまで冷やしてください。
    6. 冷やしている間にみかんソースを作ります。まず、みかんをスプーンで細かく潰します。
    7. 小鍋にみかん・砂糖・片栗粉を入れてよく混ぜ合わせましょう。
    8. 弱火にかけて混ぜ、とろみがついたら火からおろして冷まします。
    9. 5が固まったら冷ました8をかけて完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ6「ひじきと桜えびのおにぎり」

    ひじきも桜えびも、カルシウムが豊富な食材です。また、にんじんはビタミンが豊富なので、[btp_line]おにぎりひとつで手軽にカルシウムとビタミンが摂取できます[/btp_line]。食事のメニューにはもちろん、おやつの時間や小腹が空いたときなどにもおすすめのレシピです。

    <材料>(1人分)
    温かいご飯 200グラム
    乾燥ひじき 2グラム
    にんじん 5グラム
    乾燥桜えび 4グラム
    サラダ油 小さじ 1/2
    塩 適量
    焼きのり 適量
    A:醤油 小さじ1/2
    A:砂糖 小さじ1/2
    A:みりん 小さじ1/6
    A:かつおだし 40ミリリットル

    <作り方>
    1.乾燥ひじきは水で戻し、熱湯でゆでて水を切っておきます。にんじんは千切りにしておきましょう。
    2.1をAで煮ます。
    3.桜えびはサラダ油をひいたフライパンで炒めましょう。
    4.2と3をご飯に混ぜ、おにぎりにして完成です。お好みで塩を振ったり焼きのりをまいたりして楽しんでください。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ7「鮭のクリームソースがけ」

    [btp_line]鮭ときくらげには、ビタミンD[/btp_line]が多く含まれています。また、[btp_line]牛乳ときくらげは、カルシウム[/btp_line]豊富。彩りも良く食卓が華やかになるレシピなので、メイン料理におすすめです。

    <材料>(1人分)
    鮭の切り身 1切れ
    A:みりん 小さじ1/2
    A:醤油 小さじ1/2
    A:酒 小さじ1/2
    A:ごま油 小さじ1/2
    A:すり白ごま 大さじ1/2
    小松菜 50グラム
    まいたけ 50グラム
    きくらげ 5グラム
    牛乳 75グラム
    シチュールウ顆粒タイプ 大さじ1/2
    塩 少々
    こしょう 少々

    <作り方>
    1.密閉できる袋に鮭とAを混ぜ入れ、30分以上おきます。
    2.1をグリルやフライパンで中に火が通るまで焼きましょう。
    3.まいたけと水で戻したきくらげは食べやすい大きさに、小松菜は3センチ程度の長さに切ります。
    4.フライパンで3にサッと火を通し、塩とこしょうで味をととのえてください。
    5.4に牛乳を加えてひと煮立ちしたら火を止め、シチュールウを入れてよく溶かします。
    6.シチュールウが溶けたら再び弱火をつけ、軽く混ぜながらとろみを出していきましょう。
    7.皿に2を盛り、6をかけたら完成です。

    カルシウムとビタミンを摂って低栄養を防ごう

    カルシウムやビタミンは多くの食材に含まれているため、比較的摂取しやすい栄養素です。摂取基準量を目安に、さまざまなレシピで楽しみながら、介護・看護の現場での高齢者の低栄養対策に活用してくださいね。

  • eスポーツが高齢者に人気?介護施設でもゲーム機導入の動き

    eスポーツが高齢者に人気?介護施設でもゲーム機導入の動き

    コンピューターゲームの技術を競うeスポーツは、今や若い世代だけのものではありません。認知症予防にもつながるということで、高齢者世代にも注目を集めており、介護施設でも導入が進められています。実際に体を動かさなくてもできるゲームもあるため、年齢や性別、障害を問わず楽しめるのがeスポーツの特徴。今回は高齢者にもおすすめのeスポーツについて詳しく解説します。eスポーツの導入を検討しているなら、ぜひ参考にしてみてください。

    eスポーツとはどんなもの?

    まずは、eスポーツについてきちんと理解していきましょう。

    eスポーツとは

    eスポーツは、「エレクトロニック・スポーツ(Electronic Sports)」の略称。明確な定義はありませんが、[btp_line]主に電子機器を用いて競技性のあるゲームをスポーツのように勝敗や得点、順位を競い合うこと[/btp_line]です。また、競技性だけではなく自分のペースで楽しむ娯楽性を重視したeスポーツもあります。

    ゲーム機の種類は据え置きタイプから携帯できるデバイスに加え、パソコンやタブレット、スマホと多種多様です。また、スポーツという言葉は使われているものの、スポーツゲームに限らずパズルゲームやシューティングゲームと、ジャンルはさまざま。世界各地でeスポーツの大会が開催され、競技人口は右肩上がりの成長を続けています。

    リハビリや介護予防にもなるゲームも開発されている

    高齢社会が深刻化する現在、高齢者の介護予防は要介護者を増やさないための重要な課題です。そして、介護予防の取り組みのひとつにeスポーツが挙げられます。

    ゲームに興味のある高齢者が自発的にeスポーツを始めるケースももちろんありますが、最近は企業や自治体が高齢者にeスポーツを広める動きも見られるようになりました。福祉用リハビリゲームもたくさん開発・販売されており、多くの施設で活用されています。リハビリは辛いものというイメージを一新し、楽しんでリハビリを行う助けになるというのが注目を集める理由です。

    eスポーツの導入による利用者さんへのメリットは?

    eスポーツを施設に導入するメリットには、どんなものがあるのでしょうか。

    認知症予防につながる

    eスポーツが高齢者の認知症予防になることは、国内外のさまざまな機関が実証しています。eスポーツの視覚の情報をもとにコントローラーを操る一連の動作は、脳に刺激を与えるのが特徴です。eスポーツでは複雑な思考が必要とされ、脳の認知機能を鍛えることにもなり、健康維持のサポートにつながります。

    筋力や反射神経を鍛えることができる

    eスポーツで高得点を狙うためには、瞬時の判断でコントローラーを操る必要があります。[btp_line]eスポーツを続けることで、筋力や反射神経を鍛えることにもなる[/btp_line]でしょう。指先だけでなく腕や足の動きと連動した操作が必要なゲームなら、腕や足の運動にもつながります。部屋にいながら筋力や反射神経を鍛えることができ、運動不足の解消にも役立つでしょう。

    コミュニケーションのきっかけになる

    eスポーツがコミュニケーションのきっかけになることも、メリットのひとつです。同じゲームに一緒に取り組むことで会話が弾むなど、利用者さんの間で交流が深まりやすいでしょう。孫世代との共通の話題が生まれるといったうれしいメリットもあります。

    eスポーツの導入による介護施設側のメリットは?

    eスポーツの導入により、介護施設側にもメリットがあります。

    レクリエーションのマンネリ化防止になる

    介護のレクリエーションはたくさんの施設で行われていますが、毎回同じようなネタになってしまう、新しいネタがない、などとマンネリ化に悩む担当者も少なくないでしょう。[btp_line]目新しいコンテンツとして、eスポーツを導入するのもひとつの方法[/btp_line]です。ゲームを変えたりシーンが変わったりするだけで印象が変わり、マンネリ化しにくいというメリットもあります。

    スタッフの負担が少ない

    eスポーツのレクリエーションなら、スタッフの負担が最小限に抑えられます。eスポーツ中は基本的に見守りのみとなり、1人でたくさんの利用者さんをサポートできるでしょう。eスポーツの進行に合わせて2プレイで交代などの管理は必要ですが、企画を改めて考えずに済むるため、スタッフの負担も少なくなります。

    介護施設に導入するeスポーツはどう選ぶ?

    介護施設に導入するeスポーツの選び方を確認していきましょう。

    介護施設に導入するeスポーツの選び方

    介護施設に導入するeスポーツは、初心者でも取り組みやすいものを選びましょう。ゲームのルールが難しいと、どうしても受け入れにくくなってしまうはず。eスポーツは楽しいものと思ってもらえるよう、わかりやすくすぐに楽しめるものがベストです。体が不自由な利用者さんでも楽しめるよう、片手でも操作できると良いかもしれません。

    実際に取り入れられているeスポーツの事例

    実際に介護施設に取り入れられているeスポーツには、以下のようなものがあります。

    ・太鼓の達人
    ・グランツーリスモ
    ・ぷよぷよ

    曲のリズムに合わせて和太鼓をたたく「太鼓の達人」は、利用者さんみんなで盛り上がることができる人気のゲーム。ルールも簡単で同じ曲を繰り返し練習すれば上達しやすいでしょう。「グランツーリスモ」は車の運転をするゲーム。ハンドルで操作するため、車に乗っていた経験のある利用者さんも取り組みやすいでしょう。「ぷよぷよ」は、ひとりでも対戦でも楽しむことができる人気のパズルゲーム。初心者から上級者まで幅広く楽しめるゲームで、高齢者を対象にしたeスポーツ大会も多く行われています。

    関連記事

    eスポーツを介護施設に導入するときの課題は

    最後に、eスポーツを介護施設に導入する課題を確認していきましょう。

    eスポーツになじめない利用者さんもいる

    ルールがいまいち理解できない、展開が早くてついていけないなど、eスポーツになじめない利用者さんもいるでしょう。スタッフが先に実践してみる、楽しんでいる様子を見せるなどして、eスポーツの良さを伝え、利用者さんの意識を変える働きかけが必要かもしれません。リハビリや運動機器と同じ感覚で取り組んでもらえるとベストですが、慣れてもらうまでに時間がかかることもあるでしょう。

    導入費用がかかる

    [btp_line]ゲーム機は高額なものが多く、特に設置型の場合多くの導入費用[/btp_line]がかかります。故障した場合の修理費用やメンテナンス費用として、別途費用が発生することもあるかもしれません。レンタルという方法もありますが、毎月費用が発生するでしょう。導入費用をどうまかなうかという点は、運営上の課題のひとつです。

    設置場所を確保しなければならない

    [btp_line]設置型の場合はある程度のスペースを確保する必要[/btp_line]があります。施設の中のどこにゲーム機を設置するかという課題もあるでしょう。ゲーム機に必要な面積に加え、周囲に利用者さんが集まれる場所にするのがベストですが、施設によっては難しいケースもあるかもしれません。

    eスポーツを高齢者施設に導入しよう

    eスポーツは高齢者でも楽しく認知症予防ができる取り組みのひとつ。実際に体を動かすスポーツと違い、年齢や性別、障害の有無も関係ないのがeスポーツの魅力です。日常の取り組みの中にeスポーツを導入すれば、楽しみながら脳トレを行うことができるでしょう。介護予防やリハビリのために開発された高齢者向けのeスポーツもたくさんあるので、施設への導入を検討してみてはいかがでしょうか。

  • 高齢者の低栄養を防ぐ!おすすめレシピ8選【たんぱく質編】

    高齢者の低栄養を防ぐ!おすすめレシピ8選【たんぱく質編】

    高齢者の食生活は「低栄養」になりやすいと言われています。低栄養とは、エネルギーやたんぱく質など、健康維持に不可欠な栄養が不足している状態。特に、肉や魚をあまり食べない方は[btp_line]たんぱく質不足に陥りやすい[/btp_line]ため、注意が必要です。
    そこで今回は、高齢者の低栄養を防ぐために、たんぱく質を意識したレシピを紹介していきます。ぜひ高齢者の献立づくりの参考にしてください。

    高齢者の低栄養対策では「たんぱく質」が重要!摂取基準量は?

    レシピをご紹介する前に、たんぱく質の摂取基準量を確認しましょう。献立を考えるときにも、まず基準量を確認しておくと、必要な栄養が過不足なく摂取できますよ。

    <高齢者の1日あたりのたんぱく質摂取基準量(推奨量)>
    ※日本人の食事摂取基準(2020年版)より抜粋

    • 男性:64~74歳…60グラム、75歳以上…60グラム
    • 女性:64~74歳…50グラム、75歳以上…50グラム

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ1「鶏むね肉とチーズのさっぱり炒め」

    鶏肉の中でも特にたんぱく質が多く含まれている、鶏むね肉を使ったレシピです。蒸して、繊維の方向に手で細かく裂くと食べやすくなりますよ。

    <材料>(1人分)
    ナチュラルチーズ(カット済みのものがおすすめ) 2枚
    鶏むね肉 50グラム
    アスパラガス 2本
    ミニトマト 3個
    塩・こしょう 少々
    レモン汁 小さじ1/2強
    サラダ油 小さじ1

    <作り方>
    1.鶏むね肉は蒸して手で裂いておきます。アスパラガスは斜め薄切りに、チーズとミニトマトは半分に切りましょう。
    2.フライパンにサラダ油を熱し、アスパラガスを炒めます。火が通ってきたら1の鶏むね肉を加え、塩・こしょうで味を調えてください。
    3.お皿に2とミニトマト、チーズを盛りつけてレモン汁をかけたら完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ2「卵のとろみ蕎麦」

    とろろ蕎麦に卵と魚肉ソーセージをプラスすることで、たんぱく質がたっぷり摂れるレシピです。蕎麦は食べやすい長さに切ってくださいね。

    <材料>(1人分)
    A:ゆで蕎麦 85グラム
    A:魚肉ソーセージ 15グラム
    A:水 180ミリリットル
    A:めんつゆ 50ミリリットル
    A:冷凍きざみオクラ 30グラム

    水溶き片栗粉 (片栗粉小さじ1、水10ミリリットル)
    卵 1個
    長いも(すりおろし) 50グラム

    <作り方>
    1.鍋にAを全て入れ、蕎麦が好みのやわらかさになるまで煮てください。
    2.1に水溶き片栗粉を加えてとろみをつけたら、溶き卵を回し入れます。
    3.卵がふわっとなったら丼ぶりに移し、長芋とオクラを乗せたら完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ3「ツナと小松菜の煮浸し」

    高たんぱくで使いやすいツナ缶を使ったレシピです。ほうれん草やもやしなどで作っても美味しいですよ。

    <材料>(1人分)
    小松菜 100グラム
    ツナ缶 1/2個
    水 50ミリリットル
    醤油 小さじ1

    <作り方>
    1.鍋に醤油以外の材量を入れて、3センチほどにカットした小松菜がやわらかくなるまで煮てください。
    2.醤油で味を調え、お皿に盛りつけたら完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ4「やわらかソーセージ」

    [btp_line]鶏ひき肉やはんぺんでたんぱく質がしっかり摂れる[/btp_line]レシピです。お好みでケチャップをつけてくださいね。

    <材料>(作りやすい分量1回分)
    鶏ひき肉(モモ) 100グラム
    はんぺん 1/2枚
    おろしにんにく 少々
    塩 小さじ1/8
    こしょう 少々
    ドライパセリ お好みで
    ゆでブロッコリー 1房
    ケチャップ 適量

    <作り方>
    1.ボウルにブロッコリー、ケチャップ以外の材料をすべて入れてよく練り混ぜてください。
    2.1を6等分にし、ラップに包みながら細長く成型していきます。
    3.2を耐熱皿に並べ、600Wの電子レンジで2分加熱したら完成。器に盛り、ブロッコリーとケチャップを添えます。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ5「お麩のプディング」

    脂質を抑えながらたんぱく質を摂れるおやつのレシピです。いちご以外にも、旬のフルーツを使うのもおすすめですよ。

    <材料>(作りやすい分量1回分)
    小町麩 15個
    牛乳 150ミリリットル
    いちご 1パック
    卵 1個

    <作り方>
    1.いちごは約5ミリ角のダイスカットにしておきます。
    2.1と小町麩を深めの耐熱容器に入れます。
    3.牛乳と卵を混ぜ、2にかけて10分程置いておきます。
    4.180℃のオーブンで20分焼きます。トースターでも構いませんよ。
    5.いちごをトッピングしたら完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ6「鶏むね肉と豆腐のスープ」

    [btp_line]鶏むね肉と豆腐のたんぱく質を同時に摂取できる[/btp_line]レシピをご紹介します。スープなので、メニューにたんぱく質が足りていないと思った際に追加しやすい点もおすすめです。

    <材料>(1人分)
    鶏むね肉 1/2枚
    絹豆腐 1/2丁
    長ねぎ 1/2本
    しいたけ 1個
    ごま油 小さじ1
    にんにく・しょうが 少々
    水 400ミリリットル
    酒・みりん 各大さじ1
    鶏がらスープの素 小さじ2
    醤油 小さじ1

    <作り方>
    1.鶏むね肉・絹豆腐・しいたけを一口大に、長ねぎは斜め細切りにします。
    2.鍋にごま油をひき、全ての材料を入れて煮込みます。
    3.具に火が通ったら完成。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ7「サバ缶カレー」

    サバは、青魚の中で最もたんぱく質が豊富な魚です。缶詰を利用することで、手軽に料理に取り入れることができます。また、トマトを加えることによって甘みが出るため、高齢の方も食べやすくなりますよ。

    <材料>(1人分)
    サバ味噌煮缶 1缶
    トマト 1/2~1個
    にんにく 少々
    カレー粉 少々
    ごはん 茶碗1杯

    <作り方>
    1.サバを軽くほぐし、トマトを2センチ角に切りましょう。
    2.1とカレー粉、にんにくを耐熱皿に入れて軽く混ぜ、ふんわりとラップをします。
    3.2を500ワットの電子レンジで3分加熱してください。
    4.電子レンジから取り出して全体的に混ぜたら、再度ふんわりとラップをして1分加熱しましょう。
    5.加熱が終わったらもう一度混ぜ、ごはんと一緒に器に盛って完成です。

    高齢者の低栄養対策!おすすめレシピ8「豆腐ハンバーグ」

    [btp_line]鶏ひき肉と豆腐、卵からたんぱく質が摂取できる[/btp_line]レシピです。豆腐ハンバーグにすることで普通のハンバーグよりやわらかく仕上がり、咀嚼機能が衰えている利用者さんでも食べやすくなるでしょう。

    <材料>(1人分)
    豆腐 80グラム
    鶏ひき肉 60グラム
    玉ねぎ 1/4個
    A:片栗粉 小さじ1
    A:卵 1/2個
    A:塩 少々
    油 小さじ1/2
    大根おろし 適量
    ポン酢 適量

    <作り方>
    1.キッチンペーパーに豆腐を包み、水切りします。
    2.玉ねぎをみじん切りにして、フライパンで茶色くなるまで炒めたら粗熱をとりましょう。
    3.鶏ひき肉に1と2を入れ、Aを加えて混ぜ合わせて成形してください。
    4.油をひいたフライパンで3に焼き目をつけたら、蓋をして5分程蒸し焼きにします。
    5.4を皿に盛り、大根おろしとポン酢を合わせたソースをかけたら完成です。

    たんぱく質を意識して高齢者の低栄養を防ごう

    栄養素の中でも、三大栄養素であるたんぱく質は特に大切です。今回ご紹介したようなレシピを参考に、たんぱく質を多く含む卵や肉、魚などを上手く高齢者の献立に取り入れてみてください。インターネット上では、クッキングレクリエーションなどで作れる簡単レシピも多く見つかります。介護・看護の現場に活用し、高齢者の低栄養対策を行いましょう。


  • 失語のある認知症の方とのコミュニケーション方法は?ポイントを解説

    失語のある認知症の方とのコミュニケーション方法は?ポイントを解説

    言葉は人とコミュニケーションをとるうえで欠かせないものです。しかし、認知症の利用者さんの中には、失語の症状が出ていることもあるかもしれません。言葉がスムーズに出てこない利用者さんとの接し方や話し方に悩む方もいるでしょう。そこで今回は、失語のある認知症の利用者さんとのコミュニケーション方法について解説します。認知症による失語についても触れるので、理解を深める際の参考にしてみてください。

    認知症による失語とは

    ひとくちに認知症といっても症状はさまざまですが、中には失語が現れる方もいます。認知症による失語について、詳しく確認していきましょう。

    失語は認知症に現れる症状のひとつ

    認知症は何らかの原因により脳の神経細胞が破壊されることにより発症、進行します。中核症状とは、脳の細胞が死んでしまい、人間にしかない言語や判断、感情といった高次脳機能が低下することで現れる症状のこと。目の前のものを理解したり何をすべきか判断したりしてコミュニケーションが取れるのは、高次脳機能が正常だからです。

    中核症状により現れる障害には、以下のようなことが挙げられます。

    [btp_box]記憶障害…これまで覚えていたことを忘れる、新しいことを覚えられない
    見当識障害…時間や場所、人などの認識ができなくなる
    理解力や判断力の低下…理解に時間がかかるようになるなど
    実行機能障害…順序立てて行うことが難しくなる
    失行…日常的に行っていた動作や操作が行えなくなる
    言語障害(失語)…言葉の理解や表出が困難になる[/btp_box]

    [btp_line]失語は中核症状のひとつ[/btp_line]です。認知症が進行し脳の神経細胞の破壊が言語中枢に及ぶと、失語の症状が現れます。

    失語の症状は

    失語の症状は、「話す」「聴く」「読む」「書く」という言葉にまつわる機能に弊害が現れるのが一般的。

    [btp_box]話す…思った言葉が出てこない、単語の言い間違え、言葉の断片のみ発話、同じ言葉を繰り返すなど
    聴く…聞こえているのに理解できない、聞いたことを覚えておけないなど
    読む…文字は見えるのに理解できない、違う文字と読み間違えるなど
    書く…書きたい文字が書けない、自分の名前も書けなくなるなど[/btp_box]

    言語中枢の中で障害を受ける場所により、失語の症状の現れ方に違いが生じます。

    また、[btp_line]認知症による失語の症状と、失語症は似て非なるもの[/btp_line]です。認知症は状況把握が難しいなど認知機能の障害ですが、失語症は言葉でのコミュニケーションが難しい状態を指します。

    失語症にはいくつかの種類がある

    失語症にはいくつかの種類がありますが、認知症で起こりやすい2つの失語症について押さえていきましょう。

    ウェルニッケ失語

    ウェルニッケ失語は、別名「感覚性失語」とも呼ばれ、発語に問題はなく一見健常者と変わりません。しかし、聞き取った音を識別する働きに障害が起きているため、言葉の意味が理解できない状態です。そのため、話す内容は支離滅裂であることがほとんどで、自分が何を話しているか実感がないケースも多いようです。

    ブローカ失語

    ブローカ失語は別名「運動性失語」とも呼ばれ、言葉の意味は理解できるものの流暢に話をするのが難しい状態です。イメージを言葉に直す過程で障害が起きるため、発音はできても自分の考えを言葉で表現できなかったり、まったく言葉が出てこなかったりと、たどたどしい話し方になってしまうでしょう。

    失語のある認知症高齢者は非言語的コミュニケーションを活用

    失語のある認知症高齢者の利用者さんには、非言語コミュニケーションを活用して対応するのが基本です。

    利用者さんの発するサインや行動パターンから読み取る

    認知症で失語がある利用者さんは、[btp_line]本人が発するサインを受け取り理解する[/btp_line]ことが大切です。例えば、ある利用者さんがトイレに行きたいとき、鼻をつまむ行為を見せていたそう。認知症で的確な表現はできていないかもしれませんが、トイレに行きたい、おなかがすいた、痛いなどといったときに何らかのサインを発している可能性があるため、そばにいるスタッフが気づけるように注意を払うことが大切です。

    行動パターンから読み取るのもひとつの方法です。例えば、徘徊や妄想などの理由がよくわからない行動も、利用者さんなりの理由があるのかもしれません。こういったときにこう行動するなど、言動の理由を見つけられるようしっかり観察してみましょう。

    ジェスチャーや写真、イラストを使う

    ジェスチャーや写真、イラストを使うと、言葉を思い出すきっかけになることもあります。ごはんを食べることを伝えるときに、食べる動作をしたり箸を渡したりすると理解してくれることもあるでしょう。

    痛みについて確認するときは、痛みのある箇所をさする、顔をしかめるという一連の動作で伝わることもあります。ジェスチャーしてみて真似する動作をするようなら、痛みのサインかもしれません。

    失語のある認知症の利用者さんとのコミュニケーション<話しかけるとき>

    失語のある認知症の利用者さんに話しかけるときのポイントを確認していきましょう。

    ゆっくりと大きな声で話す

    利用者さんが聞き取りやすいよう、できるだけゆっくり、大きな声で話かけます。単語ごとに区切るようにメリハリをつける、表情や声の調子などを工夫するなどして、聞き取りやすくなるようにしましょう。

    答えやすいような質問をする

    文章で返さないといけないような質問は、返事に困ることもあるでしょう。痛みを尋ねるなどの緊急を要する場面では、「はい」もしくは「いいえ」で返事ができるような、[btp_line]答えやすい質問を投げかける工夫[/btp_line]も大切です。

    静かな環境を整える

    認知症が進行すると集中することが難しくなるため、うるさい場所ではコミュニケーションが取りにくいでしょう。テレビを消す、静かな部屋に移動するなどして、集中しやすい状況下で話しかけることも大切です。利用者さんが安心できそうな場所を選ぶと、より落ち着いて話ができるかもしれません。

    失語のある認知症の利用者さんとのコミュニケーション<話を聞くとき>

    失語のある認知症の利用者さんの話を聞くときは、以下のようなポイントを意識しましょう。

    話をさえぎらない

    利用者さんからなかなか言葉が出てこなくても、[btp_line]さえぎらず5秒間は待つ[/btp_line]ようにしましょう。時間をかけると話せることもあるので、ワンクッション置いて言葉を待ちます。先回りして「〇〇ですか?」と決めつける、「早くしてください」などと急かすなどの行為はNGです。

    安心して話せる状況をつくる

    利用者さんが安心して話せるような状況を意識的に作り出すことも大切です。話を聞く側が焦っていると、利用者さんにも伝わり焦らせてしまうこともあるでしょう。ゆったりとした気持ちで時間をかけて会話をすると良いかもしれません。

    失語のある認知症高齢者とのコミュニケーションは

    失語のある認知症の利用者さんは、中核症状によりさまざまな能力が低下している可能性があります。話しかけても反応がないからと、コミュニケーションの頻度が減ってしまいがちですが、どの程度理解できるのか判断しながら、いろいろなコミュニケーションを試してみることが大切です。利用者さんの様子をしっかりと観察しつつ、サインや行動パターンを見極めながら、しっかり関わっていけると良いでしょう。

  • レクリエーション介護士必見!おすすめのボードゲーム13選

    レクリエーション介護士必見!おすすめのボードゲーム13選

    老人ホームなどの介護施設において、入居者さんを楽しませるだけでなく、認知機能の維持などを目的として行われるレクリエーション。最近では、「レクリエーション介護士」の資格を取得し、高齢者が楽しめるレクリエーションについて専門的に学ぶ介護スタッフも増えています。そこで今回は、介護施設で導入をおすすめしたいボードゲームをご紹介。幅広い介護度の方が一緒になって楽しめるボードゲームを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

    ボードゲームはどんな介護施設におすすめ?

    ボードゲームとは、その名のとおりボード(盤)の上で駒やカードなどを動かして遊ぶものの総称。大きなくくりでは、テーブルゲームに含まれます。有名どころでは将棋やマージャン、リバーシ、すごろくなどもボードゲームです。1度に遊べるプレーヤーの人数や難易度もボードゲームの種類や商品によってさまざまなので、利用者さんの状態や環境に合わせて選べるのも魅力。

    また、ボードをテーブルの上に置き、[btp_line]プレーヤーが椅子に座った状態でプレーできる[/btp_line]ものがほとんど。要介護3や移動に車椅子が必要となった要介護4の方が入居する介護施設でも、ボードゲームを用いたレクリエーションがおすすめです。今回は、要支援の方から要介護3、4の方でも楽しめるボードゲームをご紹介します。

    レクリエーション介護におすすめ!ウエルネスマージャン

    マージャンは中国を起源とするボードゲームの一種。牌(パイ)を使い、原則として4人でプレーします。介護施設のレクリエーションとして取り入れる際におすすめなのが、一般社団法人日本健康麻将協会考案の「ウエルネスマージャン」です。ウエルネスマージャンは、[btp_line]サイコロを使用しない・符計算しないなどの特別ルールでプレー[/btp_line]します。通常のマージャンの楽しめる要素は残し、複雑なルールを簡易化することで、誰にでも楽しめるようにアレンジされたものです。

    レクリエーション介護におすすめ!リバーシ(オセロ風ゲーム)

    頭を使うボードゲームは、高齢者の脳や心に良い影響をもたらすと言われています。中でも、リバーシ(オセロ風ゲーム)は考える・判断する・順序立てるといったことが常に求められるため、認知症予防にも効果があるそうです。ルールも比較的簡単なので、入居者さんのレクリエーションにもぴったり。
    市販のリバーシを購入するほか、[btp_line]段ボールや厚紙などを使って自作してみるのもおすすめ[/btp_line]です。その際には、高齢者でも扱いやすいよう、盤・駒ともに大きめに作るとよいでしょう。

    レクリエーション介護におすすめ!ななろのご(囲碁ゲーム)

    「ななろのご」は、7×7の盤を使って遊ぶ簡易バージョンの囲碁ゲーム。[btp_line]日本棋院による監修・推薦のボードゲーム[/btp_line]です。碁盤をにんじんの広場に見立て、碁石は赤と黄色の馬というかわいいデザイン。相手より多くのにんじんを囲むと勝ちというルールです。
    ルールが簡単なので、通常の囲碁のルールを知らない方でもすぐに慣れ、楽しむことができるでしょう。添付の「あそびかたBOOK」には、ななろのごを使ったミニゲームや問題など掲載されています。

    レクリエーション介護におすすめ!Otrio(オートリオ)

    「オートリオ」は、アメリカ発の3つ目並べボードゲームです。以下の3つの法則にのっとって、ボードの中に3つの“O(オー)”を並べたら勝ちというルール。

    • 同じ色or同じサイズ
    • 同じ色を大きい順or小さい順に
    • 同じ色を同じ場所に

    ルールは単純ですが、しっかり頭を使うボードゲームなので、介護施設のレクリエーションにおすすめです。最高4人まで同時プレーできるので[btp_line]利用者さん同士のコミュニケーションツールにもなる[/btp_line]でしょう。

    レクリエーション介護におすすめ!しりとりブロックくずし

    言葉遊びのしりとりと、積み木のようなカラフルなブロック遊びを組み合わせて作られたのが「しりとりブロックくずし」。この商品は、「岩月脳活性化デザイン研究所」および「浜松職業能力開発短期大学校産業デザイン科」の13~18期生の作品を商品化したものです。
    4人で各自の持ち色を決め、4色のピラミッドを作っておき、プレーヤーはしりとりを行いながら、しりとりで言った言葉の数だけブロックを取っていきます。そして、ブロックを早く取り去ったプレーヤーから上がっていくというルール。[btp_line]集中力・色認識・言葉の記憶・空間認識力などを養うことが期待[/btp_line]できます。

    レクリエーション介護におすすめ!ラビリンスゲーム

    スウェーデン・ブリオ社のロングセラー商品、「ラビリンスゲーム」も介護施設のレクリエーションにおすすめのボードゲームです。迷路になっているプレートを動かし、ボールが落とし穴に落ちないようコントロールしながら進めます。
    プレーヤーは1人ですが、ボールの行方を追いながら次の展開を予想したり、プレーヤーを応援したりするだけでも楽しめるので、[btp_line]複数人で交代しながら行ってもよい[/btp_line]でしょう。初・中・上級の3種類のプレートから、プレーヤーに適した難易度のものを選べるのも魅力。プレー方法は、YouTubeに動画がアップされているのでチェックしてみてください。

    レクリエーション介護におすすめ!ラベンスバーガー社フレームパズル

    レクリエーションでパズルを取り入れている介護施設も多いと思いますが、特におすすめしたいのが、ドイツのラベンスバーガー社のパズル。こちらのパズルは、特別に開発された紙材が用いられているほか、フレームが付いているため、高齢者でもプレーしやすいのが特徴です。カラフルで親しみを感じるイラストも人気の理由。
    15ピース版・24ピース版などがあるので、介護施設の利用者さんや入居者さんの状態に合わせて選べます。

    レクリエーション介護におすすめ!よーし!おくぞー!

    ユニークな名前が目を惹く「よーし!おくぞー!」は、介護現場の声から生まれた脳トレボードゲームです。盤と駒の両方にイラストや言葉が描かれており、盤と駒のイラストや言葉が合うように駒を置いて遊びます。集中力の向上・指先訓練・思考力の向上などが期待できるゲームです。
    ルールが簡単で、高齢者だけでなく幼い子供でも楽しめるため、介護施設での世代間交流の際にレクリエーションとして行うのもおすすめ!

    レクリエーション介護におすすめ!みんなでぽんこつペイント

    表現型のレクリエーションにおすすめの「みんなでぽんこつペイント」。2~12人まで一緒にプレーすることができます。
    サイコロの目で決められたお題を直線と正円だけで描いて、回答者に当ててもらうゲームです。少ない画数で書いたプレーヤーから回答者に絵を見せられるというルールがあるので、多い画数で詳しく描くか、少ない画数で描いて表現するかの[btp_line]駆け引きもおもしろいポイント[/btp_line]。画力よりもひらめき力を要するゲームなので、絵が苦手な方でも楽しめます。

    レクリエーション介護におすすめ!ウボンゴ スタンダード

    「ウボンゴ スタンダード」は、脳トレパズルと複数人で楽しめるボードゲームの要素を融合させたゲームです。ちなみにウボンゴとは、スワヒリ語で“脳”という意味。
    最初にサイコロを振って、使用する3枚のピースを集め、白い枠内にすき間なくピースをはめていきます。ピースをはめる過程で砂時計を使用するのが特徴。[btp_line]時間に制約があるので、集中力の向上にも役立つ[/btp_line]でしょう。

    レクリエーション介護におすすめ!クラッシュアイスゲーム

    おもちゃ屋などでもよく見かける、クラッシュアイスゲーム。ペンギンを落下させないように氷を崩していくゲームです。
    まずは氷を崩す順番を決め、ルーレットを回しましょう。ルーレットに書いてある数だけ付属のハンマーで氷を下に落とします。そのときにペンギンを土台から落とした人が負けです。ルールは単純ですが、氷のバランスを見ながら、どの氷を落とすのか、どのくらいの力で叩くのかなど、戦略が必要なのがこのゲームの楽しいところ。頭を使いながら大人数で楽しめるレクリエーションで、盛り上がること間違いないでしょう。

    レクリエーション介護におすすめ!ブロックス

    ブロックスはフランスで生まれた陣取りゲームです。まずは4色のさまざまな形のブロックを、色ごとに分けてプレイヤーに渡します。ブロックを置く順番を決めたら、ボードに置いていきましょう。ボードに置くことができなくなったらゲーム終了で、手持ちのピースが少ない人が勝ちとなります。
    このゲームで大切なルールが、スタート時はピースをボードの隅に1つ置くこと、置いてある自分のブロックの角と角が接するように置くことの2つ。実際にゲームをやりながらルールを説明すると、利用者さんも分かりやすいでしょう。単純なルールなので、きっと利用者さんも楽しめますよ。ゲームをしている最中は、ブロックをどの方向に広げるのか、どこに置けるのか考えながら進めるので、頭の体操にもなるでしょう。

    レクリエーション介護におすすめ!すごろく

    家族や友だちで集まったときやお正月などに、すごろくで遊んだ経験のある利用者さんも多いでしょう。サイコロを振って出た数字の分だけマスを進めるボードゲームで、最初にゴールした人が勝ちです。すごろくにはたくさんの種類があり、高齢者用に作られたすごろくをインターネットで無料ダウンロードすることもできます。また、介護スタッフが手作りするのもよいでしょう。
    すごろくの盛り上がるポイントといえば、止まったマスに書いてあることをプレイヤーが実行すること。手作りする場合、マスのお題は「体操」や「早口言葉」、「じゃんけん」など、簡単にできるものを考えるのがおすすめです。利用者さんが読みやすいよう、大きめのサイコロとボードを用意してくださいね。

    脳トレや集中力向上、指先訓練にボードゲームはぴったり!

    ルールが比較的簡単で、扱いやすく、高齢者でも楽しめるボードゲームを厳選してご紹介しました。椅子や車いすに座ったままでも、十分楽しむことができるボードゲームは、レクリエーション介護士の間でも有用性が注目されています。また集中力や思考力の向上・指先訓練などの効果も期待できるのがメリット。気になるアイテムがあれば、ぜひチェックしてみてください。

  • 「4月病」は高齢者がかかりやすい?春バテの症状と対処法とは

    「4月病」は高齢者がかかりやすい?春バテの症状と対処法とは

    冬から春にかけては“三寒四温”という言葉もあるように、寒暖差が大きくなる時期。日中は過ごしやすい春の気候ですが、朝晩は真冬のように冷え込む日も多いでしょう。この寒暖差は高齢者にとって体調を崩す原因となり、「4月病」と呼ばれる体調不良を訴える方も増えやすくなります。今回は、春先に多く見られる4月病の症状や対処法について解説。利用者さんが体調を崩しやすくなる今の時期に、介護職として対処法や予防法を知っておきましょう。

    高齢者の「4月病」とは?

    3月~4月は、冬の寒さがだんだんと和らぎ、春の気候に移り変わる時期です。日中は暖かく過ごしやすい日が増えてきますが、夜はまだ冷え込む日も多く、昼夜の寒暖差が大きくなります。

    この時期になると、増えてくるのが次のような体調不良。介護施設の利用者さんの中にも、当てはまる方は多いのではないでしょうか。

    • 朝、起きるのがつらい
    • なんとなく体がだるい
    • 寝つきが悪く、熟睡できない
    • 日中も眠くなる
    • 気分が落ち着かず、イライラすることが増える
    • いつもより食欲がない

    これらは[btp_line]「4月病」や「春バテ」と呼ばれる季節病の症状[/btp_line]です。“病”とついてはいますが正式な医学用語ではなく、病院で診断がつくことはありません。しかし春先になると、なんとなく体の調子がおかしい、と不調を訴える方が増えてくることは確かなようです。

    高齢者が4月病になる原因

    高齢者が4月病にかかるのは、3月~4月の時期ならではの気候や環境が影響しています。

    4月病の主な原因は「自律神経の乱れ」

    [btp_line]4月病の主な原因は、「自律神経の乱れ」[/btp_line]と考えられています。自律神経とは、「交感神経」と「副交感神経」の2つで構成される神経のことです。交感神経が心拍数や血圧を上げて身体の活動量を増加させるのに対し、副交感神経は心拍数や血圧を下げて身体をリラックスさせる働きがあります。

    通常は、交感神経が日中に、副交感神経が夜間にそれぞれ活発化することで、心身の“ウォームアップ・クールダウン”が上手く機能しているようです。しかし、春先ならではの寒暖差や環境の変化による精神的ストレスが重なると、身体を適応させるために交感神経を優位に働かせようとします。その結果、2つの神経がバランスを崩し、心身にさまざまな不調をきたすように。そのうえ、自律神経は意識的にコントロールすることができないため、バランスを崩してしまうととても厄介なのです。

    高齢者が4月病にかかりやすい理由

    高齢者は、若者よりも4月病にかかりやすくなるといわれています。なぜなら、加齢とともに自律神経の機能が衰え、バランスを崩しやすくなっているからです。

    自律神経は、暑いと発汗して体温を下げ、寒いと血管を収縮させて熱を蓄える体温調節機能も担っています。しかし、高齢になると自律神経が衰えることで、体温調節機能も低下。そのため、若者であればそれほど支障ないほどの寒暖差であっても、高齢者は影響を受けやすく、心身に不調をきたしやすくなってしまいます。そのうえ、年を重ねると自身の体調の変化を自覚しづらくなるため、気づいたときには症状がひどくなっていることも。家族や介護職がささいな不調や違和感に気を配ってあげることが大切なのです。

    高齢者の4月病によって引き起こされる症状

    高齢者が4月病にかかると、次のような症状につながるリスクがあります。

    • 食欲低下
    • めまいや耳鳴り
    • 下痢や便秘
    • 発熱
    • 全身の倦怠感
    • 不眠
    • うつや無気力

    これらの症状は放置すると、[btp_line]低栄養や脱水症、転倒による骨折などを引き起こすこと[/btp_line]もあるため、十分な注意が必要です。体温調節が上手くいかないことでインフルエンザなどの感染症や熱中症などにもかかりやすくなっているため、早めの対処が必要でしょう。

    高齢者の4月病を解消する方法

    最後に、高齢の利用者さんを4月病から守る方法をご紹介します。日々の介助やサポートに役立ててください。

    栄養バランスのいい食事をとる

    自律神経のバランスを正常に保つには、日々の食事からしっかりと栄養を摂ることが大切です。とくに肉や魚、大豆などに含まれるビタミンB群は、神経機能を整える働きがあるため積極的に取り入れるようにしましょう。その他、カルシウムやたんぱく質(トリプトファン)も4月病対策に有効です。

    ただし、食欲が落ちている場合には栄養バランスにこだわりすぎず、利用者さんの好きなもの、食べやすいものを提供するようにしてください。食が細くなると脱水を起こす可能性もあるので、ジュースやゼリーなど水分が多いものもおすすめです。

    ゆっくりとお風呂につかる

    ゆっくりとお風呂につかって身体が温まると、血行が促されて自律神経の乱れが解消されます。リラックス効果もあるので、心身の疲れやストレスも和らぐでしょう。またお風呂で体を温めることは、寝つきを良くする効果もあります。

    ただ、3月~4月にかけては寒暖差によるヒートショックにも注意が必要です。ヒートショックは42℃以上の熱いお湯に10分以上入ると発生しやすいといわれています。そのため、利用者さんの入浴介助の際には、38~40℃とややぬるめの温度設定にして、10分以内に入浴をすませるようにしましょう。

    良質な睡眠をとる

    寝ている間は副交感神経が優位に働くことで、心身の疲れをしっかり癒すことができます。睡眠時間を確保するには、ぐっすりと寝られる環境を整えることが大切。高齢の利用者さんの場合には、[btp_line]日中に30分程度の昼寝時間を設ける[/btp_line]のもおすすめです。

    もし日照時間が変化したことで寝つきにくい利用者さんがいる場合には、部屋を暗くしたり、日の入り前から休息をとってもらったりなど、消灯時間にリラックスできるように気を配ってあげましょう。

    体を冷やさない服装を意識する

    春先の寒暖差が4月病を引き起こしやすくするため、朝晩には身体を冷やさないような服装を意識してあげてください。とくに首や手足、お腹などは冷えやすいため注意が必要です。ストールや靴下、腹巻などを活用し、利用者さんの身体が冷えないようにしましょう。

    春先は高齢の利用者さんの体調の変化に注意!寒暖差対策も万全に

    大きな寒暖差によって自律神経が乱れやすくなる春先は、高齢の利用者さんの体調不良に注意が必要な時期。そして体調の変化に気づいたら、悪化しないように早めに対処することが大切です。日頃から自律神経を乱さないように、バランスの良い食事や良質な睡眠なども心がけていきましょう。

  • 高齢者に多いめまいの原因は?日頃から意識したい予防策も

    高齢者に多いめまいの原因は?日頃から意識したい予防策も

    介護職のみなさんは、目の前で利用者さんがめまいやふらつきを起こす場面に遭遇したことはありませんか?めまいはすぐに回復する場合がほとんどのため軽視してしまいがちですが、実はその裏に深刻な病気が潜んでいることがあります。本記事では高齢者に多いめまいの症状について、詳しく解説。その原因や治療法、予防法についてもまとめました。利用者さんのめまいに正しい対処ができるよう、一緒に学んでいきましょう。

    高齢者に多い「めまい」の症状

    高齢者に多いめまいには、以下の4つの種類があります。それぞれご紹介しましょう。

    回転性めまい自分や周りの景色がぐるぐると回るように感じるめまい。症状が強く出やすく、吐き気などの症状も出ることがあります。
    浮動性めまい足元が宙に浮いているように感じるめまい。まっすぐ歩くことが難しくなる場合があります。
    動揺性めまい自分や周りが大きく揺れているように感じるめまい。歩くときにふらつきが出ることもあります。
    その他のめまい歩行時につまずいたり転倒しやすくなったりする「平衡失調」、目の前が急に暗くなる「立ちくらみ(眼前暗黒感)」など。

    症状の特徴別に区分されてはいるものの、めまいの感じ方は人それぞれです。また、複数の症状が同時に現れることもあるため、タイプがはっきりしないこともあるでしょう。

    高齢者のめまいに多い原因

    高齢者に多いめまいの原因には、以下のような[btp_line]病気や機能低下による体の不調[/btp_line]が考えられます。なかでも脳や耳の病気が関係する場合には、早めの治療が必要な可能性が高いため注意が必要です。

    脳の病気

    めまいを引き起こす脳の病気には、以下のようなものがあります。

    • 脳梗塞
    • 脳出血
    • 脳腫瘍
    • 椎骨脳底動脈循環不全
    • 聴神経腫瘍

    なかでも脳梗塞・脳出血・脳腫瘍は緊急性が高いため、めまいの他に手足のしびれや麻痺、激しい頭痛などの症状が見られたら救急車を呼びましょう。

    耳の病気

    めまいの原因には、以下のような耳の病気が関係することもあります。

    • 良性発作性頭位めまい症
    • 前庭神経炎
    • 突発性難聴
    • 中耳炎
    • メニエール病

    高齢者に多いのは良性発作性頭位めまい症ですが、後遺症はなく、命にかかわることはありません。一方で、[btp_line]中耳炎や突発性難聴には難聴などの後遺症が残ることがある[/btp_line]ため、早期治療が求められます。

    心疾患や血圧異常

    めまいは以下のような心疾患や循環系の異常によって引き起こされる場合も。とくに高齢者は血圧調整機能の低下によって、めまいが引き起こされやすくなります

    • 不整脈
    • 貧血
    • 高血圧や低血圧などの血圧異常

    高血圧の方で血圧降下薬などを服用している場合には、治療薬の副作用によってめまいが出ることがあるため気をつけましょう。

    ストレスや心の病気

    ストレスや過度な緊張によって、精神的な負担が大きい場合にめまいが出ることがあります。また、めまいはうつ病など心の病の症状のひとつでもあるため、可能性がないかどうか探ってみることも大切です。

    加齢にともなう機能低下

    高齢になると徐々に平衡感覚や血圧調整の機能低下がみられるようになります。また、体内の水分量が減少しやすい割に、のどの渇きを感じにくくなることで脱水症状になることも。これらの加齢にともなう機能低下も、めまいを引き起こす発端となる場合があるようです。

    薬による副作用

    高齢者はさまざまな持病を抱える方が多く、日常的に薬を服用することも増えてきます。そのため、さまざまな体の不調や病気、薬の副作用がからみあい、めまいを発症することも少なくありません。

    高齢者に多いめまいの治療法

    めまいの治療はさまざまあり、原因となっている病気があれば並行して治療していくことになります。そのため、[btp_line]介護職は利用者さんの症状をしっかりと観察[/btp_line]し、

    • めまいの症状タイプ
    • 発症日時
    • 他の症状の有無

    などを記録に残すようにして、詳細を医師に伝えられるようにしましょう。

    一般的に、めまいを抑える治療薬としては、耳の血流をよくする薬や耳のむくみを解消する薬、神経の炎症を鎮静化する薬などが処方されるようです。

    また、高齢者のめまいの原因として多いとされる良性発作性頭位めまい症では、平衡感覚の訓練を行うというのが一般的な治療法になります。具体的には小脳トレーニングや三半規管トレーニングがあり、いずれも簡単に取り組むことが可能。できるだけ体を動かした方が早く回復するともいわれています。

    高齢者のめまいを予防する方法

    高齢者のめまいは、バランスを崩して転倒につながるリスクもあります。そのため、利用者さんには、以下のような予防法を実践してもらいましょう。

    適度な運動

    平衡感覚や筋力を鍛えるだけでなく、心の健康にもつながる運動は、めまい予防に限らず普段から積極的に取り入れたい習慣のひとつです。めまいのタイプや原因によっては、体を休めた方がいいこともあれば、かえって体を動かした方がいいことも。その点については、病院を受診した際に医師から注意点を聞いておくと安心です。

    ゆっくりと立ち上がる

    高齢者は急に立ち上がると[btp_line]起立性低血圧[/btp_line]になりやすく、めまいを生じやすくなります。そのため介護職は、利用者さんがゆっくりと立ち上がれるようにサポートしましょう。

    規則正しい生活を送る

    十分な睡眠やバランスのいい食事は自律神経を整えることにつながります。自律神経の不調によるめまいを予防するためにも、日頃から規則正しい生活が意識できるようにサポートしましょう。

    ストレスをためないようにする

    めまいの原因となる心の不調・病気を予防するため、日頃からストレスのたまらない生活を心がけることは大切です。利用者さんには趣味に没頭する時間やレクでリフレッシュする時間を積極的に取ってもらうようにしましょう。

    高齢者のめまいの原因には、深刻な病気が潜んでいる可能性も…

    高齢者のめまいには、回転性や浮遊性などタイプがあります。その原因には、加齢にともなう機能低下だけでなく、脳や耳などの病気が影響していることも少なくありません。介護職としては、まず利用者さんのめまいの症状をしっかりと観察することが大切。他にも深刻な症状が見られるようなら、すぐに病院を受診するようにしましょう。

  • 物盗られ妄想とは?認知症の高齢者に多い症状と対策

    物盗られ妄想とは?認知症の高齢者に多い症状と対策

    物盗られ妄想は認知症の方に多い症状です。介護スタッフや他の利用者さんに「自分の物を盗った」と言い出してトラブルになるケースがあります。訴えている利用者さんは「盗られた」と思い込んでいるため感情的になることもあり、疑われた方は精神的に傷つくことも。そこで今回は、物盗られ妄想がどういうものなのか、また症状が出たときの対処法などについて見ていきましょう。

    物盗られ妄想とは?

    物盗られ妄想とは、[btp_line]物を盗られたと強く思い込んでしまうこと[/btp_line]です。実際には自分で失くしたにもかかわらず、失くした事実を認識できずに不安な気持ちを身近にいる方にぶつけてしまいます。

    そして、どんなに周りの方が否定して考えを訂正しようとしても、受け入れようとしません。

    物盗られ妄想は高齢者や女性に多く見られる症状と言われています。さらに認知症の方に物盗られ妄想の出現頻度が高い点も特徴です。

    東京都の調査では、認知症の方の約15%に物盗られ妄想が起きています。認知症の種類別で見ると、脳血管性認知症の場合は27~60%、アルツハイマー型認知症の場合は15~56%の割合で起きているという結果も。

    主な内容は以下の通りです。

    • 通帳や財布を盗まれた
    • 洗濯物を盗まれた
    • 家を盗まれた など。

    介護スタッフの場合は物盗られ妄想に対する一定の知識がありますが、他の利用者さんが疑われた場合はトラブルの火種になるため注意しなければなりません。

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    なぜ物盗られ妄想が起きるのか

    物盗られ妄想は認知症の初期段階に起きやすいことがわかっていますが、明確な理由は不明です。現在考えられている物盗られ妄想の原因について紹介します。

    心理的なストレスの影響

    高齢になると今までできていたことがスムーズにできなくなったり、身近な方が亡くなったりなど心理的なストレスがかかりやすくなることも。こういった[btp_line]不安・喪失感などによって物盗られ妄想が起きる[/btp_line]可能性があります。

    認知症の影響

    前述したように認知症の初期段階に起きやすく、記憶障害や思考力の低下によって発症することも。また認知症の影響で起きる場合、内容がコロコロと変わったり過去の出来事と関係したりする点が特徴です。

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    環境の変化による影響

    [btp_line]利用者さんを取り巻く環境が影響[/btp_line]して物盗られ妄想が起きている場合があります。例えば「施設に入所するなどして環境が変わる」、「失敗を責める」、「無理強いをする」といった具合です。

    生活環境や人間関係が心の不安をあおり、心理的なストレスとつながっているケースもあるでしょう。

    物盗られ妄想が起きた場合の対処法

    最後に、物盗られ妄想が起きた場合の対処法について紹介します。

    怒らず話を聞く

    物盗られ妄想の対処でしてはいけないことは、感情的になることです。犯人扱いされるとカッとなることもあるかもしれませんが、まずは利用者さんの話を聞きましょう。その際は肯定も否定もせず「それは大変」などと同意しながら、話すことがおすすめです。

    失くなった物を一緒に探す

    利用者さんの話を聞いたうえで、失くした物を一緒に探してみましょう。失くした物が出てきた場合は「ここにあったじゃない」や「○○さんが置いたのでは?」などの言葉はNGです。

    事実をそのまま伝えるように「見つかりましたよ」や「良かったですね」などの[btp_line]肯定的な声かけ[/btp_line]をしましょう。

    興味がある話題に話を変える

    実際にあった物を探すことは可能ですが、なかには実在しない物を「盗られた」と訴えるケースがあります。この場合いくら探しても出てこないため、話を聞いて一緒に探しながら、利用者さんの興味のある話題へと変えていくと良いでしょう。

    利用者さんの気持ちに寄り添った対応を

    物盗られ妄想に関する知識があっても、利用者さんから「あなたが盗ったのね」と言われると良い気持ちはしません。しかし利用者さんは、心理的なストレスや環境による影響を受けている可能性も。利用者さんに寄り添った対応を心がけると良いでしょう。また、物盗られ妄想から認知症が見つかることもあります。利用者さんの変化を見逃さず、医師に相談するようにしましょう。

  • レクリエーションが盛り上がる!介護施設でおすすめの折り紙14選

    レクリエーションが盛り上がる!介護施設でおすすめの折り紙14選

    日々、さまざまなレクリエーションを行う介護の現場。今回は「折り紙のネタがマンネリ化…」「利用者さんがあまりレクリエーションを楽しんでくれていない気がする…」そんなお悩みをお持ちの方に向けて、介護施設でおすすめの折り紙の題材を14種類ご紹介!この記事を読めば、ご自身の施設の利用者さんに合った折り紙の題材が見つかりますよ。介護施設のレクリエーションになぜ折り紙がおすすめなのかも合わせて理解しましょう!

    レクリエーションに折り紙が人気の理由は?認知症予防効果に期待大!

    折り紙は、介護施設で定番のレクリエーションのひとつ。多くの介護施設で折り紙が行われている理由は大きく分けて以下の3つです。

    • 経験者が多いので受け入れられやすい
    • 達成感が得られる
    • 認知症予防効果が期待できる

    それぞれの理由について詳しく解説していきましょう。

    経験者が多いので受け入れられやすい

    折り紙は、多くの利用者さんが経験したことのある遊びのひとつ。馴染みがあるため、[btp_line]レクリエーションとして受け入れてもらいやすい[/btp_line]というメリットがあります。また、介護施設の仲間と、折り紙をしながら、昔話に花が咲けば、使用者さんにとってさらに楽しいひとときとなるでしょう。

    達成感が得られる

    レクリエーションでひとつの作品を完成させると、介護施設の利用者さんは大きな達成感が得られます。ときには、折り紙をスムーズに折り進められないこともありますが、「自分で完成させたい!」という利用者さんの気持ちを大切にサポートしたいですね。

    認知症予防効果が期待できる

    折り紙はただ指先を使うだけでなく、注意力や空間認識能力、想像力など幅広い能力を必要とするレクリエーションです。そのため、[btp_line]脳が活性化[/btp_line]し、折り紙認知症予防効果が期待できるとされています。

    折り紙はどんな介護施設におすすめ?作業療法に折り紙を取り入れる施設も!

    折り紙は、前述の通り、認知症予防が期待できるとされています。リハビリのスペシャリスト・作業療法士や理学療法士による作業療法の一環として、折り紙を行う介護施設も。

    折り紙は、[btp_line]指先が動けば、誰でも楽しめる[/btp_line]ため、自立可能な方はもちろん、車いすの方が多い介護施設にもおすすめです。脳梗塞などの後遺症によって手を動かすのが不自由な方も、折り紙を行うことで、リハビリ効果が期待できます。
    準備も手軽なことから、介護施設全般におすすめのレクリエーションと言えるでしょう。

    ここからは、介護施設のレクリエーションに取り入れやすい、おすすめの折り紙作品をご紹介していきます。なかには難易度の高いものもありますが、動画投稿サイトYoutubeのリンクも合わせて掲載しますので、介護スタッフの方もぜひ挑戦してみてくださいね。

    おすすめ1.折り紙といえばまずはこれ「鶴」

    まずご紹介するのは、折り紙の定番「鶴」です。誰もが一度は折ったことがあるのではないでしょうか?「実は鶴を折ったことがない」「折り方を忘れてしまった!」そんな介護スタッフの方は、動画を参考に練習してみましょう。

    【折り紙(おりがみ)】 動物 ツルの折り方 作り方 簡単 – YouTube

    おすすめ2.折り紙上級者の方にはこちら「祝い鶴」

    「利用者さんがレクリエーションを楽しんでいない…」レクリエーション担当の介護スタッフに多い悩みのひとつです。折り紙の場合、もしかしたら難易度が合っていないのかもしれませんよ。折り紙上級者の利用者さんには、同じ鶴でも難易度の高い祝い鶴はいかがでしょうか。

    【折り紙】祝い鶴の折り方 Origami Celebration Crane【音声解説あり】 / ばぁばの折り紙 – YouTube

    おすすめ3.冬のレクリエーションに「雪だるま」

    のり・ハサミ不要!折り紙1枚で作れる雪だるまは、冬の時期のレクリエーションにぴったり。かわいらしい雪だるまが完成したら、介護施設の壁面飾りやクリスマスツリーに飾ってみましょう。折り紙で季節らしさを演出できますよ。

    折り紙 1枚で帽子とマフラー付き雪だるま [Origami]Snowman with hat and scarf(using only 1 sheet) – YouTube

    おすすめ4.バースデーカードの飾りにもぴったり「プレゼントボックス」

    折り紙1枚で作れる、リボンが付いたプレゼントボックスです。バースデーカードやクリスマスカードなど、イベントの際のカードの飾りとしても使えますよ。

    【折り紙】リボンのついたプレゼントの作り方 [Origami]Present with a ribbon bow – YouTube

    おすすめ5.複雑そうに見えて折りやすい「お星さま」

    折り紙1枚で作れるお星さまです。仕上がりの形が美しく、クリスマスや七夕の飾りにもぴったり。前述の鶴だけでなく、星の折り方にも、バリエーションがいろいろありますので、利用者さんの手先の器用さや認知能力に合わせた難易度のものを選びましょう。

    【折り紙の七夕飾り】おりがみ1枚で簡単!輝く星の作り方 – YouTube

    おすすめ6.元気に飛び跳ねる姿で思わず笑顔に「ぴょんぴょんカエル」

    できあがったあと、動く折り紙といえば「ぴょんぴょんカエル」。工程も少なく、使う折り紙も1枚だけなので、折り紙に慣れていない利用者さんにもおすすめです。折っておわるだけでなく、遊び心のある題材は、利用者さんの笑顔を引き出してくれますよ。

    【折り紙】ぴょんぴょんカエルの作り方 簡単!【音声解説あり】Origami Jumping Frog / ばぁばの折り紙 – YouTube

    おすすめ7.コロンとしたフォルムがかわいい「星の箱」

    次は立体作品をご紹介します。折り紙1枚で作れる「星の箱」は、見た目がかわいらしいうえに機能的。飴や小物をちょこっとしまうのにちょうどよいサイズです。実用的な作品は、利用者さんの興味も引きつけやすいので、ぜひお試しください。

    【折り紙箱】立体的でかわいい星の箱 その3 作り方折り紙1枚で作れます! Origami Star Box – YouTube

    おすすめ8.たくさん作って壁面飾りにも「立体の花」

    立体的な花にはさまざまなバリエーションがあるため、どのタイプにしようか迷ってしまうレクリエーション担当の方も多いのでは。今回紹介するのは、比較的工程が少なくて、折り紙に慣れていない介護施設の利用者さんも作りやすい、折り紙2枚で作る立体的な花の折り方です。できあがった花を壁一面に飾ると、華やかな壁面飾りができあがりますよ。

    【折り紙】簡単!誰でも作れる”可愛い小さな花” Pretty small flower of the origami – YouTube

    おすすめ9.折り紙8枚でできる立体折り紙「万華鏡」

    8枚の折り紙で作ったピースを繋げて作る「万華鏡」です。1枚の折り紙で作る作品より手間がかかる分、つなぎ合わせたときの達成感はひとしお。折り紙で作る万華鏡には、ピースがなんと192個必要な大がかりなタイプもあります。8枚で作るタイプに慣れてきたら、利用者さんみんなで力を合わせて大作に挑戦するのもおすすめですよ。

    【立体折り紙】簡単♪ハートで作るかわいい万華鏡(まんげきょう)の作り方 折り紙の花火【Origami 】easy! How to make a kaleidscope from hearts – YouTube

    ※192ピース使用する万華鏡はこちら

    万華鏡 – 折り紙 万華鏡 – Origami Magic star: Fireworks – YouTube

    おすすめ10.折り紙30枚でできる立体作品「くす玉」

    最後にご紹介するのは「くす玉」です。30個のパーツを組み合わせて作ります。たくさんのピースを使う立体作品の魅力は、実は、パーツひとつひとつの折り方はあまり難しくないこと。ただし、折る方向を間違えると、正しく組み立てられませんので、利用者さんに折り方を説明する際は、口頭だけでなく実物の見本を見せるなど、工夫しましょう。

    【折り紙】くす玉の折り方-30枚組み合わせVersion-白帯でアクセント – YouTube

    おすすめ11.折った後も楽しい「紙飛行機」

    紙飛行機を飛ばして遊んだ経験がある利用者さんは多いのではないでしょうか。紙飛行機といえば長方形の紙で作るイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、折り紙でも作ることが可能です。紙飛行機を作った後は、飛ばして飛距離を競うレクリエーションもできますよ。なお、今回紹介する動画の飛行機はハサミを使う工程があるので、介護スタッフは利用者さんがケガをしないように注意してくださいね。

    【簡単折り紙】よく飛ぶ 紙飛行機 How to make super airplane- YouTube

    おすすめ12.作って勝負をしよう「トントン相撲」

    お相撲さんを折り紙で作り、作ったもので勝負するのはいかがでしょうか。子供のころにトントン相撲をやったことがあるという利用者さんもいるかもしれませんね。お相撲さんが完成したら空き箱などで作った土俵の上にのせ、トントンして利用者さん同士で勝負してもらいましょう。お相撲さんは折り紙で折ると小さくなるので、大きめのサイズの折り紙で作るのがおすすめです。

    トントン相撲用「力士」折り紙”Paper sumo match”Origami-YouTube

    おすすめ13.実用的で何度も作りたくなる「小物入れ」

    小物やおやつを入れるのにぴったりな小物入れは、実用的で便利な折り紙の作品です。柄のある折り紙や、裏表で色が違う折り紙を使うと、おしゃれで個性的なものができますよ。利用者さんも作り方を覚えてしまえば、すぐに作ることができるようになるでしょう。近くにごみ入れが欲しいときには、ごみ箱としてサッと作るととても便利です。利用者さんそれぞれの活用法を考えるのも楽しいでしょう。

    【折り紙1枚】シンプルでおしゃれな箱の作り方 origami Box / fukuoriroom-YouTube

    おすすめ14.手作りだから目を引く「メダルの名札」

    メダルの形をした名札を、折り紙で手作りすると素敵ですよ。メダルの中心が空白になっているので、そこに文字を書くことができます。名前を書いて名札ができあがったらリボンを通して首からかけたり、両面テープで胸に付けたりしましょう。少し複雑そうに見えますが、1枚の折り紙で作ることができます地域などの交流会で身に付けるのもおすすめです。レクリエーションなどで優勝した利用者さんに、お祝いの言葉を書いて優勝メダルとして渡すのもいいかもしれません。

    【折り紙】名前が書けるメダル。メッセージ書けるので名札にもGood!ORIGAMI_MEDAL-YouTube

    レクリエーションを介護施設で行なうときは折り紙の題材選びがポイント!

    今すぐレクリエーションに取り入れたい、介護施設におすすめの折り紙を14作品ご紹介しました。レクリエーションで行なう折り紙の題材を選ぶ際のポイントは「難しすぎないもの」「時間がかかりすぎないもの」を選ぶことです。ご自身の介護施設の利用者さんに合った折り紙の題材を選んで、ぜひレクリエーションの時間を充実させてくださいね。

  • とろみ剤は危険?便秘になる?介護食に使う際の注意点

    とろみ剤は危険?便秘になる?介護食に使う際の注意点

    とろみ剤とは、水分にとろみをつけて嚥下しやすくするためのものです。嚥下機能が衰えた利用者さんのために介護現場ではよく使われています。しかしとろみ剤を使い過ぎると、誤嚥や脱水の危険、便秘になるなどのデメリットも。そこで今回は、介護スタッフが知っておきたいとろみ剤のメリットやデメリット、使用する際の注意点を紹介します。

    とろみ剤とはどういうものか?

    とろみ剤とは、飲み物や食べ物にとろみをつけるために使われます。主な成分は、でんぷんやキサンタンガムなどの[btp_line]増粘多糖類[/btp_line]です。

    嚥下機能が低下している利用者さんの場合、飲み物や食べ物をうまく飲み込めずに咳込んだり誤嚥したりするリスクがあります。とろみ剤は、こういったリスクをできるだけ低減し、利用者さんが飲食しやすいようにするために用いられているのです。

    また、とろみをつけることで飲食物が舌に長くとどまるようになり、味を濃く感じやすくなります。結果、とろみ剤を用いる場合は薄味でも美味しく感じられ、[btp_line]減塩につながる[/btp_line]というメリットも。

    しかしメリットがある半面、デメリットもあります。次では、とろみ剤により起こるリスクについて見ていきましょう。

    とろみ剤により起こるリスク

    とろみ剤の使用量や使い方によっては身体に悪影響を及ぼすこともあります。誤嚥予防や減塩効果が期待できるとろみ剤に、どのようなリスクがあるのか見ていきましょう。

    脱水・便秘

    水分や栄養を補給しやすいようにとろみ剤を用いますが、以前のようなのどごしは体感できなくなります。のどごしの悪さから「美味しくない」と感じ、飲食の機会を減らす利用者さんも。

    飲食の機会が減ってしまうと、[btp_line]体内の水分量が減少して脱水になる可能性があります[/btp_line]。また、水分量が減ることで便秘になるリスクも高まるでしょう。

    咽頭残留による誤嚥

    とろみ剤を使えば飲食物が口からのどへ移動するスピードがゆっくりになり嚥下しやすくなりますが、その分[btp_line]粘着性も高まります[/btp_line]。そのため、とろみ剤を多めに使う、とろみ剤がうまく溶けずにダマができてしまうことなどが起きると、逆に飲み込みづらくなることも。

    最悪の場合、のどの喉頭蓋谷(こうとうがいこく)や梨状窩(りじょうか)に飲食物が残る咽頭残留が起き、誤嚥を引き起こすこともあります。

    薬の効き方が変わる

    高齢者になると服薬する機会が増える傾向にあります。嚥下機能が低下している方の服薬ではとろみ剤や服薬ゼリーを用いることが多く、特に安さや利便性を理由にとろみ剤が使われるケースも多いのだとか。

    ある大学と薬品会社との共同研究の結果によると、とろみ剤の種類によっては[btp_line]薬の崩壊時間や溶出率に大きな影響を及ぼす[/btp_line]ことが分かっています。これによって薬の効き方が変わる恐れがあるため注意が必要です。

    とろみ剤を使用する際に注意すること

    最後に、とろみ剤を使用する際の注意点について見ていきましょう。

    混ぜ方を工夫する

    とろみ剤は混ぜ方によってはダマができてしまいます。例えばコップにとろみ剤を入れて飲み物と混ぜる場合、スプーンでグルグルと混ぜるととろみ剤がコップの中心に集まることに。コップで混ぜる場合は、[btp_line]前後に撹拌させるイメージで混ぜる[/btp_line]とダマになりにくいでしょう。

    とろみを加減する

    食べ物や飲み物によってとろみのつき方が違います。食品にあわせてとろみを加減しましょう。

    また、とろみ剤を入れたときはちょうど良くても、時間の経過とともにとろみが増すことも。とろみ剤を混ぜた直後のとろみ具合ではなく、時間が経った後のとろみ具合をチェックする必要があります。

    [btp_line]利用者さんの嚥下機能によってとろみを加減[/btp_line]することも大切です。

    使い分ける

    前述したように、とろみ剤の主成分は商品によって違います。主成分の影響でとろみが早くつくものや、温度によってとろみが変化するもの、時間の経過とともにとろみが変化するものなど、さまざまです。

    また、味噌汁や牛乳などはとろみがつきにくいなど、飲食物によってもとろみ具合が変化するため、用途によって使い分けると良いでしょう。

    とろみ剤は便利なものの使い方には注意が必要

    とろみ剤は安価で手に入りやすいため、介護現場ではよく用いられます。嚥下機能が低下している利用者さんの誤嚥を防ぐために有効な手段ですが、使い方を間違うとかえって誤嚥を引き起こす危険なものになることも。また、脱水や便秘になるリスクもあるため、飲食物や利用者さんにあわせてとろみ剤の量を調整するなど、工夫して使うようにしましょう。

  • 摂食嚥下の5期モデルとは?介護職が知っておきたい食べるメカニズム

    摂食嚥下の5期モデルとは?介護職が知っておきたい食べるメカニズム

    今回のテーマは、食べ物を認識して飲み込むまでを意味する[btp_line]“摂食嚥下”[/btp_line]です。高齢になると、咀嚼(そしゃく)能力や味覚、唾液の分泌量の低下などさまざまなトラブルと向き合うシーンが増えてくるでしょう。介護施設で利用者さんの食事をサポートする際は、安全面に配慮するための知識、“摂食嚥下の5期モデル”について理解を深める必要があります。本記事では5つの段階とそれぞれの機能を解説するので、ぜひ参考にしてください。

    【摂食嚥下の5期モデル/その1】先行期

    先行期は[btp_line]“食べ物を認識し、口に入れる段階”[/btp_line]です。食べ物を認識するときには、視覚・触覚・嗅覚などの感覚が働きます。そこで「食べられる」と判断した後、食べ物を口に入れる動作へ移るのです。
    先行期には、認知機能や食欲、心理的要因、上肢の運動機能などが影響します。そのため、“食べ物を認識する”“食べ始める”という行為は、認知機能の低下や食欲不振のある利用者さんにとっては難しいこともあるでしょう。食べ物を認識しやすくする工夫を凝らしたり、上肢機能へのアプローチを考えたり、利用者さん一人ひとりの状態に合わせた解決策を探すことが大切です。

    【摂食嚥下の5期モデル/その2】準備期

    準備期は[btp_line]“食べ物を咀嚼する段階”[/btp_line]です。咀嚼は食べ物を噛む以外にも重要な機能を兼ね備えており、大きく分けて3つの役割を担っています。ここでは、準備期の“食塊形成”“消化吸収促進作用”“味覚伝達作用”について解説しましょう。

    食塊形成

    咀嚼により食べ物を粉砕し、唾液と混ぜて飲み込みやすい形へ変化させる機能。誤嚥(ごえん)や窒息のリスクを減らすために欠かせません。

    消化吸収促進作用

    咀嚼により食べ物を消化しやすいように粉砕し、唾液や胃液の分泌を促して消化吸収をサポートする機能です。きちんと咀嚼して食べ物を粉砕することは、消化不良や小腸閉塞などのリスク低減につながります。

    味覚伝達作用

    食べ物を咀嚼することで味覚を感じやすくする機能。舌だけでなく、歯と骨の間にある組織で食感を感じさせることも含まれます。食べ物の味や食感を通じて食事を楽しむために欠かせない機能です。

    【摂食嚥下の5期モデル/その3】口腔期

    口腔期は[btp_line]“粉砕した食べ物をのどへ送り込む段階”[/btp_line]です。準備期で飲み込みやすい状態にした食べ物を、舌や唇、頬を使ってのどへ送り込みます。
    口腔期で重要な役割を担うのが舌です。舌の機能が低下している利用者さんの場合、食べ物をスムーズにのどへ送り込むことができず、誤嚥や窒息につながる可能性があります。食べるときに姿勢を傾ける、舌の筋力を鍛えるなど、利用者さんの状態に合わせた対策を考えましょう。

    【摂食嚥下の5期モデル/その4】咽頭期

    咽頭期は[btp_line]“粉砕した食べ物をのどから食道へ送り込む段階”[/btp_line]です。食べ物を飲み込むための仕組みは嚥下反射と呼ばれ、自身でコントロールできるのはごく一部と言われています。そのため、嚥下反射やその他の機能が低下している利用者さんにはリハビリを行い、機能回復が十分でなければ食べ物にとろみをつけるなどの工夫が必要です。

    【摂食嚥下の5期モデル/その5】食道期

    食道期は[btp_line]“粉砕した食べ物を食道から胃へ送り込む段階”[/btp_line]です。食べ物が食道へ送り込まれたあとは、重力と食道のぜんどう運動により胃へ落ちていきます。
    重力のかかり方に影響が出るので、食後30分程度は利用者さんが横にならないよう見守りましょう。高齢の利用者さんにとっては、食べ物の逆流によりむかつきを感じるだけでなく、誤嚥性肺炎につながる可能性もあります。

    摂食嚥下の5期モデルを利用者さんのサポートに役立てよう

    摂食嚥下の5期モデルは、高齢の利用者さんにとっての[btp_line]“食べる楽しみ”[/btp_line]を長く維持するために必要な知識です。嚥下の動作を構成するのは全部で5段階。食べ物を認識する先行期、咀嚼する準備期、のどへ送り込む口腔期、食道へ送り込む咽頭期、胃へ送り込む食道期のそれぞれの特徴をふまえたうえで、利用者さんのサポートに努めましょう。

  • モーニングサージとは?寒い朝の高血圧を防ぐ方法を知っておこう!

    モーニングサージとは?寒い朝の高血圧を防ぐ方法を知っておこう!

    モーニングサージという言葉をご存知ですか?簡単に言うと、早朝に血圧が高くなることです。高血圧の一種ですが、通常の測定では気づかないことも。また、モーニングサージには、さまざまな病気のリスクが潜んでいます。そこで今回は、モーニングサージとはどういうものなのか、なぜ注意が必要なのか、予防方法などについて見ていきましょう。

    モーニングサージとは?

    人間は朝から行動できるように、少しずつ血圧が上昇するような仕組みになっています。だから「早朝に血圧が上がるのは当たり前のことでは…」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

    まずは、モーニングサージの基礎知識について紹介します。

    モーニングサージの基礎知識

    モーニングサージは、早朝昇圧型や早朝高血圧と呼ばれています。夜低下した血圧が朝目覚める前後に危険なレベルまで高くなる病気のことで、具体的には[btp_line]起床時の血圧が135mmHg/85mmHgを超える場合[/btp_line]です。

    詳しく説明すると、モーニングサージには早朝高血圧型と高血圧持続型の2種類があります。早朝高血圧は目覚める前後で血圧が上がり、高血圧持続型は就寝中もあまり血圧が下がらず早朝まで高血圧が持続するという違いです。

    モーニングサージが起きる背景

    モーニングサージは高齢者に多く、血管が硬い方に起こりやすいと言われています。また血糖値やコレステロール値が高い方にもよく見られ、なかには軽度の脳梗塞を起こしているケースもあるほどです。

    併せて注意したい夜間高血圧症

    早朝高血圧型と併せて注意したい高血圧持続型は、夜間高血圧症と呼ばれることもあります。夜間高血圧症は、[btp_line]睡眠時無呼吸症候群の方・糖尿病・腎臓障害のある方に多い[/btp_line]と言われている病気です。

    一般的には就寝中は血圧が低下しますが、高血圧状態が持続することで心臓や血管への負担が大きくなります。そのため、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるというわけです。

    なぜモーニングサージに注意が必要なのか

    モーニングサージかどうかを見極めるには、起床時に血圧測定しなければなりません。

    しかし日常生活では、血圧測定は昼間に行います。そのため、昼間測定するときには血圧が通常に戻ってモーニングサージかどうかを見つけられないケースも。こういった背景から[btp_line]仮面高血圧と呼ばれることもある[/btp_line]のです。

    また、血圧の薬を服用している利用者さんの場合、血圧がコントロールされているように見えます。結果、モーニングサージかどうかを発見しづらいという側面も。

    では、モーニングサージを見逃すとどのようなリスクが考えられるのでしょうか?
    モーニングサージの方は、そうでない方と比較すると、[btp_line]脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが3倍近くになると言われています[/btp_line]。

    脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることで脳に影響が出る病気のことです。突然意識を失う、手足がしびれる、うまく話せないなどの症状が出て、重度の後遺症が残る場合もあります。

    心筋梗塞は、心臓の血管が詰まったり血液が流れにくくなったりすることで発症する病気です。胸に強い痛みが出る、呼吸が苦しくなる、吐き気をもよおすなどの症状が出ます。血流が止まると心臓の組織が壊死する可能性があるため、早期の対処が必要です。

    事前にモーニングサージを発見できれば、早めに対処しやすくなるでしょう。

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    モーニングサージを防ぐ方法

    モーニングサージは、健康に見える方にも潜んでいる病気です。そのため気づきにくいことが難点でもあります。早期発見はもちろんのこと、日々の生活からできる予防方法について見ていきましょう。

    食事

    塩分の摂りすぎは高血圧の原因に。人は血液中の塩分濃度が高くなると、バランスをとるために水分をためこみやすくなります。そうすると心臓へいく血液量が増えて血圧が高くなるという仕組みです。

    塩分摂取量を減らすことはもちろん、野菜・果物・乳製品を意識的に摂るようにすると良いでしょう。野菜や果物にはカリウムが含まれており、塩分を排出する役割があります。また野菜に含まれる食物繊維には、塩分の吸収を抑える効果も。

    乳製品にはカルシウムやマグネシウムが含まれており、間接的に血圧を下げる作用が期待できます。

    運動

    適度な運動には、血管を健康な状態に保つ役割があります。できれば毎日30~1時間程度の運動を行うと良いでしょう。特に、ウォーキングといった有酸素運動がおすすめです。利用者さんとのレクリエーションのなかに、簡単にできる運動を取り入れてみましょう。

    薬の服用

    食事管理や適度な運動を行っても血圧に変化がない場合は、降圧薬を用います。また、服薬しているものの症状が変わらない場合は、効果が持続する薬に変更したり服薬のタイミングを変えたりする必要があるでしょう。かかりつけの医師に相談するようにしてください。

    定期的な血圧測定

    モーニングサージの問題は、病院での検診で見つかりにくいこと。起床後1時間以内に毎日血圧を測るようにすることが望ましいです。また朝だけでなく、夜も血圧を測りましょう。夜の血圧測定は、運動・飲酒・入浴直後を避けて測定するようにしてください。

    定期的な血圧測定をして記録に残すことで、対処しやすくなるでしょう。

    寒暖差をできるだけなくす

    冬の寒さは血圧を急上昇させる原因の1つです。例えば暖かい部屋から寒いところへ行くと、血管が収縮して血圧が高くなります。血圧の上昇を抑えるためには、寒暖差をできるだけなくすことが大切です。

    • 寒暖差を防ぐには、以下のような方法が考えられるでしょう。
    • 部屋や施設内の温度を一定にする
    • トイレや脱衣所などに暖房機器を置く
    • 起床前に布のなかで手足をバタバタさせて身体を温める

    日頃から利用者さんに寒暖差に気をつけるように伝えておくのも良いでしょう。

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    ストレスを軽減する

    ストレスもモーニングサージに影響します。ストレスを感じることで交感神経が優位になり、血管を収縮させたり心拍数を高めたりして高血圧に。

    具体的にストレスを感じている場合は原因となっているストレスを排除すれば良いのですが、利用者さんが具体的なストレスに気づいていないケースもあります。寝つきが悪くなった、胃痛を起こしやすくなったなどの症状が見られたらストレスがたまっているのかもしれません。

    できるだけ利用者さんがリラックスできるような環境を整え、適度な運動や食事面のサポートなどを検討しましょう。

    まずはモーニングサージの早期発見!

    モーニングサージは、高血圧だと診断されていない方にも起こり得る病気です。通常の血圧測定では見つけづらいですが、寝起きの血圧測定を行うなど定期的に血圧を測ることで見つけられることも。日頃から食事管理・適度な運動・服薬管理・室内の温度調整を意識しつつ、定期的な血圧測定を行っていきましょう。

  • 『複合型サービス』とは?介護職が知っておくべきポイント

    『複合型サービス』とは?介護職が知っておくべきポイント

    介護報酬改定に向けて注目が集まる“新たな複合型サービス”。現行の複合型サービスとは異なる内容で、利用者さんへのメリットも大きいと言われています。今回は複合型サービスをメインテーマに、介護職として知っておきたい知識をご紹介しましょう。介護における複合型サービスの解説をはじめ、新たな複合型サービスが検討される背景や、2024年の介護報酬改定でサービスの新設が見送りとなった理由を掘り下げていきます。

    介護における複合型サービスについて

    まずは[btp_line]介護における複合型サービス[/btp_line]をチェックしていきます。

    複合型サービスとは?

    複合型サービスとは、2つ以上の介護サービスを組み合わせたものを指します。2024年の介護報酬改定に向けた新たな複合型サービスとして“訪問介護”と“通所介護”を組み合わせたものが検討されていましたが、2023年12月の審議会で見送りとなりました。
    2024年2月現在、厚生労働省に認められている複合型サービスは看護小規模多機能型居宅介護(看多機)のみ。“訪問看護”と“小規模多機能型居宅介護”を組み合わせたサービス内容です。看多機で提供されるサービスは、通い・泊まり・訪問看護・訪問介護の4つ。利用者さんの「退院した後の在宅生活に不安がある」「病状不安定期でも在宅生活を続けたい」などのニーズに対応しています。

    看多機訪問看護+小規模多機能型居宅介護
    検討中の新たな複合型サービス訪問介護+通所介護

    看多機と検討中の新たな複合型サービスは、組み合わせるサービスが異なります。そのため、これまでにない組み合わせの複合型サービスの創設、という点から今後の動向に注目が集まっています。

    新たな複合型サービスは利用者さんにどんなメリットがある?

    一つ目のメリットは、利用者さんの急なサービス変更へ柔軟に対応できることです。現行の制度では、訪問介護から通所介護へサービス変更する場合、ケアプランの見直しが必要になります。しかし、新たな複合型サービスなら一つの事業所内でサービスの切り替えが可能になり、より柔軟に対応できるでしょう。
    二つ目は、利用者さんを切れ目なくケアできることです。一つの事業所内で訪問・通所介護を提供する新たな複合型サービスでは、利用者さんの情報を共有できるため一貫してサポートできます。

    新たな複合型サービス検討の背景&見送られた理由は?

    続いて、新たな複合型サービスが検討される背景と、見送られた理由を見ていきましょう。

    新たな複合型サービスが検討される4つの背景

    【その1】訪問介護サービス利用者数の増加

    急速な高齢化が進む現代では、訪問介護サービスを利用する方が年々増加傾向にあります。さらに、2025年以降は団塊の世代が75歳以上になることもあり、訪問介護サービスのニーズはより増えていく見込みです。

    【その2】訪問介護職の人材不足

    介護業界全体でも問題視されている人材不足。訪問介護事業所においても「介護職の人手不足で対応が難しく、サービスの提供を断ることになった」というケースの報告もあり、必要な方へのサービス提供ができていない状態です。

    【その3】訪問介護と通所介護を併用する利用者さんが多いこと

    厚生労働省が2023年に発表した資料『新しい複合型サービス(地域包括ケアシステムの深化・推進)』によると、訪問介護を利用する利用者さんのうち、46.7%の方が通所介護を併用していることが分かりました。このことから、一体的にサービスを提供できる事業所へのニーズは大きいと言えるでしょう。

    【その4】同法人内で2つの事業所を運営しているケースが多いこと

    前出の厚生労働省発表の資料によると、事業所の半数以上が同法人内で訪問介護事業所と通所介護事業所を運営しています。つまり、併設の必要性を感じている介護サービス経営者が多いと言えるでしょう。

    新たな複合型サービスが見送られた理由

    見送られた理由には、「現行制度の規制を緩和すれば良いのでは」「制度の複雑化につながる」などが挙げられています。しかし、訪問介護事業所運営の実態から今後も議論が必要だと考えられているため、新たな複合型サービスの検討は引き続き行われる見込みです。

    新たな複合型サービスの今後に注目しよう

    訪問介護と通所介護のサービスを一つの事業所内で提供する新たな複合型サービス。現行の制度にはないメリットや検討されている背景に注目すれば、その必要性が見えてきます。課題や懸念点も多いのが現状ですが、新サービスの創設は今後も検討される見込みのため、介護職として“新たな複合型サービス”の動向に注目していきましょう。

  • 【介護職向け】正しい排痰ケアとは?体位ドレナージなどのポイントも解説

    【介護職向け】正しい排痰ケアとは?体位ドレナージなどのポイントも解説

    高齢の利用者さんの中には、痰が溜まりやすく、自力で排出するのが難しい方もいるでしょう。排痰ができない状態は、全身の機能低下や感染症の原因になることもあるため注意が必要です。本記事では、排痰ケアとして体位ドレナージ・タッピング・スクイージング・ハフィングについて解説。医療行為にあたらない、一般の介護職が行えるケアについてまとめました。介護の現場において排痰ケアは日常的な業務のひとつ。ぜひポイントを押さえておきましょう。

    排痰ケアが重要な理由

    排痰ケアとは、介護や看護の現場で行われる痰の排出介助のこと。主に、自力での排痰が難しくなった高齢者に対して行われます。

    痰が正常に排出されずに気道内にとどまってしまうと、息切れや咳による疲労・不眠、感染症の原因になることも。場合によっては肺炎などの合併症を併発し、全身状態の悪化を招くこともあるため、適切な頻度と正しい方法での排痰ケアが重要視されているのです。

    「排痰ケア」の3原則

    排痰ケアの基本である3原則について解説しましょう。

    湿度

    乾燥すると痰の粘性が増し、気道内にとどまりやすくなります。そのため十分に加湿し、痰の粘度を調整しましょう。一度水分量が少なくなった痰は再び柔らかくすることが難しくなるため、粘性が増す前に乾燥しないよう気を配る必要があります。

    重力

    排痰させるためには、痰を喉の奥から口側へ移動させなくてはなりません。通常、痰は重力の影響を受けやすいため、歩いたり座ったり体が動くことで移動しますが、体を動かすことが困難な場合には移動できずにとどまりやすくなってしまいます。そのため、定期的に体位を変えたり、寝たきりにならないように体を動かしたりすることで痰を移動させることが大切です。

    呼気量・呼気速度

    口側への痰の移動には、気流が大きく影響するため、痰の溜まっている部位を圧迫することで必要な呼気量・呼気速度を確保し、痰を排出しやすくします。

    【体位ドレナージ・タッピング・スクイージング・ハフィング】排痰ケアのポイント

    介護職が行う排痰ケアについて、それぞれ手順やポイントを解説しましょう。排痰ケアを行っている最中は、息苦しい様子がないかどうか、表情や顔色などもこまめにチェックすることが大切です。

    体位ドレナージ

    体位ドレナージとは、痰が溜まっている部位を上向きにしたり、高くしたりすることで、重力による痰の排出を促す方法。寝たきりの利用者さんの場合は、背側に痰が溜まりやすくなるため、前傾側臥位や腹臥位がいいでしょう。
    頻度は1日2~6回程度、1回あたり20分が目安です。このとき、クッションやバスタオルなどを使うと、体位を固定しやすくなるだけでなく、利用者さんにもリラックスしてもらいやすくなります。

    タッピング

    タッピングとは、利用者さんが咳を出そうとするときに、手のひらで痰が絡んでいる場所(背中や胸)をたたく動作のこと。タッピングには、気管支に振動を与えて痰を出しやすくする目的があります。
    たたくときのポイントは手のひらの形とリズムです。指をそろえ、手のひらでお椀のような形を作ったら、力を入れずに咳のリズムに合わせてたたいてあげましょう。

    スクイージング

    スクイージングは、利用者さんの呼気に合わせて、痰の溜まっている場所から口側に向かって絞り込むように圧迫する方法です。体位ドレナージと組み合わせることで、痰が移動しやすくなります。
    手を動かすときは、胸郭を使って肺を絞るようにイメージしてください。吸気のときは胸郭の動きに逆らわないように注意しましょう。

    ハフィング

    ハフィングとは、口を開いたまま「ハッハッ」と強制的に息を強く吐き出すことで、排痰する方法。喉元にまで移動した痰を口から排出する場合には最大量の呼気を吐き出しますが、痰がまだ口側へ移動できていない場合は、低~中程度の呼気量でゆっくりと長く吐き出すように促します。いずれにしても、利用者さんの強く息を吐く力(呼出力)が必要です。
    息を吐く力が弱い利用者さんの場合には、本人に腹壁を両手で抱え込むようにして圧迫してもらうと排痰しやすくなります。本人が難しい場合は、介護職が利用者さんの咳のタイミングに合わせて圧迫しましょう。

    「喀痰吸引」は医療行為にあたる

    排痰ケアを行っても上手く痰を排出できない場合には、「[btp_line]喀痰吸引(痰を吸引する処置)[/btp_line]」を行う場合があります。特に痰が気道に溜まり、呼吸が難しくなると窒息や呼吸困難、誤嚥性肺炎のリスクが高まるため、吸引が必要なタイミングを正しく見極める必要があるでしょう。

    注意すべきなのは、「[btp_line]喀痰吸引[/btp_line]」は他の排痰ケアと違い、[btp_line]医療行為である[/btp_line]ということ。そのため、実施できるのは基本的に医師と看護師のみと決まっています。しかし、2012年の「社会福祉士及び介護福祉士法」一部改正にともない、一定の条件を満たすことで介護職も「喀痰吸引」を実施できるようになりました

    その条件とは、以下の2つです。

    • 喀痰吸引等研修を修了していること
    • 在籍する事業所が「登録喀痰吸引等事業者」として認定を受けていること

    「喀痰吸引」を介護職が行えるようになったことで、利用者さんに窒息などのリスクが高まったときに迅速に対応できるようになりました。また、「喀痰吸引」ができる介護職は現場でも評価されるため、スキルアップの指標にもなるでしょう。

    ▽関連記事

    排痰ケアのスペシャリストを目指そう!

    排痰ケアは、介護の現場でとても必要性の高い業務のひとつです。今では、医療行為にあたる「喀痰吸引」も一定の条件を満たすことで介護職も実施できるようになり、求められるスキルが増えています。利用者さんの体調や要介護度によって適切な排痰ケアは変わってくるはず。臨機応変に対応できるようになるためにも、排痰ケアの正しい知識を身につけておきましょう。

  • 【工作レクリエーション10選】準備・工程とも簡単!介護スタッフ向け

    【工作レクリエーション10選】準備・工程とも簡単!介護スタッフ向け

    遊びながら手先を動かすことができる工作レクリエーション。介護施設で過ごす利用者さんにとって、日々の楽しみのひとつではないでしょうか。この記事では、簡単にできるおすすめ工作レクリエーションを10個ご紹介。段ボールやペットボトルといった身近にある素材を活用してできるものをピックアップしました。利用者さんが楽しめるだけでなく、介護スタッフの負担も少ないレクリエーションをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

    工作レクリエーションはどういった施設でおすすめ?

    工作レクリエーションは、ある程度手先の自由が利く利用者さんに向いています。[btp_line]手先を動かす作業は脳に刺激を与える[/btp_line]ため、認知症のリハビリにもなることが特徴です。寝たきりではない認知症の方が入所しているグループホームでおすすめのレクリエーションと言えるでしょう。要支援者が利用できる軽費老人ホームやケアハウス、要介護度の軽い方が入所できる介護老人保健施設や、通所で介護が受けられるデイサービスにも適したレクリエーションです。
    また、工作が難しい利用者さんでも楽しめるように、事前に介護スタッフがある程度の工程まで作っておくなど、要介護度に合わせた工夫をすると良いでしょう

    おすすめ1:軽量で簡単に遊べる「ペットボトルけん玉」

    高齢者にとって馴染み深いおもちゃのひとつ、けん玉。実物よりかなり軽く作成できるペットボトルけん玉は、重いものを持つことが難しい方でも簡単に遊ぶことができます。ペットボトルのサイズや形状を工夫すれば、大皿、小皿と本物のように難易度をつけることが可能。玉部分も軽量になるよう、ペットボトルキャップを2つ合わせたものや、丸めたティッシュをテープで巻いたものなどがおすすめです。時間制限を設け、利用者さん同士で対決!というレクリエーションをすれば盛り上がることでしょう。事前に介護スタッフで工作しておけば、いつでもできるレクリエーションとしても活用できるので、ぜひ挑戦してみてください。

    おすすめ2:牛乳パックで簡単「手作り輪投げ」

    利用者さんが工作から参加できる簡単なレクリエーションに、手作り輪投げがあります。介護スタッフと利用者さんで協力して工作していきましょう。牛乳パックを細長くカットし、輪っかになるようテープなどで固定。ティッシュの空箱の中心に切り込みを入れ、画用紙などを丸めて作った棒を刺して固定すれば、土台の完成です。卓上でできる輪投げなので、車いすの利用者さんも参加可能。土台を置く位置を調整すれば、難易度をアップさせることもできます。投げる際は、掛け声などをかけて、みんなで楽しんでもらいましょう。

    おすすめ3:思い出として残せる「段ボールフォトフレーム」

    段ボールを使用した、フォトフレームの制作もレクリエーションにおすすめです。事前に介護スタッフが型枠を作っておけば、折り紙やフェルト玉などを使って、利用者さんに簡単にデコレーションしてもらえます。利用者さんの若い頃の写真や、家族やペットの写真など、お気に入りの1枚を入れて素敵に仕上げましょう。これまでに参加したレクリエーションで撮影した写真を入れるのもおすすめです。完成後はベッドサイドに飾るほか、ご家族へのプレゼントにも最適。思い出の1枚を素敵に彩れる工作レクリエーションです

    おすすめ4:指編みで脳トレにもOK「アクリルたわし」

    若い頃は編み物をよくしていた利用者さんも多いことでしょう。アクリルたわしは指編みで作れるため、毛糸だけ準備すれば簡単に工作できます。手先を使う作業は、脳を刺激するので認知症予防にも効果的。まずは介護スタッフが手本となり、レクチャーしていきましょう。レクリエーション後も、便利に使用できる実用性も嬉しいポイント。ご家族へのプレゼントにも喜ばれます。手先を動かせる利用者さんが多い施設で、ぜひ取り入れみてください。

    おすすめ5:牛乳パックとストローで完成「やわらか竹とんぼ」

    高齢者なら誰もが遊んだことのある竹とんぼも、牛乳パックとストローで工作できます。上手くできれば思いのほかちゃんと飛ぶものができるので、高齢者の方も夢中になれるレクリエーションです。本物より柔らかい素材でできているため、当たってケガをしてしまうという危険性が少ないのも嬉しいポイント。場所を広く確保できる場合は、誰が一番飛ばすことができるか、を競ってみるのもおすすめです。童心にかえることができるレクリエーションなので、介護スタッフも一緒に盛り上がりましょう。

    おすすめ6:高く積んでグラグラドキドキ「牛乳パックタワー」

    カットした牛乳パックを積み上げるだけというシンプルなタワーゲーム。牛乳パックは輪っかの状態のまま、さまざまな幅に切って準備しましょう。牛乳パックをカットする作業は力が必要なため、介護スタッフで事前準備しておくと安全です。高く積みあがるほど、徐々にグラグラとし始めるため、ドキドキ感も味わえます。輪っかのサイズによって違う点数をつけておけば、対戦することも可能。勝った!と思ったら制限時間直前に倒れてしまった…そんなハプニングも楽しめるレクリエーションです。

    おすすめ7:男性の利用者さんにおすすめ「メンコ」

    お菓子の空き箱や段ボールの板を切り、数枚重ねてテープや接着剤で固定するだけで完成するメンコも、簡単にできる工作レクリエーションです。特に、高齢者の男性が懐かしいと感じる遊びではないでしょうか。介護スタッフより利用者さんの方がルールを理解している場合もあるので、教えてもらいながら一緒に楽しみましょう。メンコの表面には、好きな文字やイラストを書いてもらいオリジナルメンコで勝負!個人戦、チーム戦など対戦方法を工夫すれば、ゲーム参加意欲を掻き立てることができるかもしれません。

    おすすめ8:コミュニケーションのきっかけになる「糸電話」

    糸電話を使うレクリエーションは、利用者さん同士でコミュニケーションをとるきっかけになり高齢者施設で人気です。糸電話は紙コップとタコ糸で作ります。紙コップを2つ用意し、底に爪楊枝で穴をあけましょう。紙コップに穴をあける工程は、爪楊枝の先が指などに刺さると危ないため、介護スタッフが行いましょう。あけた穴にタコ糸を通し、結んだり爪楊枝で固定したりして2つの紙コップをつなげると糸電話の完成です。利用者さんには、完成した糸電話に絵を描いたり飾りをつけたりしてもらうと、オリジナルの作品として楽しんでもらえるでしょう。糸電話で伝言ゲームをするなど、ゲームに活用するのもいいですね

    おすすめ9:絵ハガキ作りにもピッタリ「紙スタンプ」

    紙タオルや段ボールを好きな形に切り、切ったものをスタンプにして楽しむ工作レクリエーションです。好みの形の紙スタンプを作ったら、絵の具をしっかりとのせ、画用紙やハガキに押し付けましょう。季節のモチーフを全員で作り、大きめの画用紙に押して一つの作品に仕上げても良し、ハガキに押して大切な方への絵ハガキにしてもらうも良し。筆で絵を描くのとは異なる風合いが楽しめますよ。ハサミを使うのが難しい利用者さんには介護スタッフがサポートしましょう。

    おすすめ10:シンプルな作業で個性あふれる作品を「布リース作り」

    100円ショップなどに売っている発泡スチロールのリースと編み物用の棒針、5センチ角にカットした布でリース作りが楽しめます。作り方は、発泡スチロールの台の上に布をのせ、布の真ん中を棒針で刺して台に押し込んでいくというシンプルなもの。そのさい、布にボンドをぬっておけば布を固定しやすくなります。用意する布の色や質感によって雰囲気の異なる作品を作ることができ、七夕やクリスマスなどのモチーフを飾れば季節の工作レクリエーションにもなるでしょう。丸い発泡スチロールを土台にすればかわいいボール型の置物にもなります。介護スタッフがサポートすれば片麻痺のある利用者さんにも参加してもらえるため、さまざまな介護施設で活用できるレクリエーションと言えるでしょう。

    https://www.youtube.com/watch?v=BFGel4_qH4Q

    工作レクリエーションで心も身体も元気になろう

    作る工程から参加できる工作レクリエーションは、完成した!という達成感から充実感へつながりやすいと言われています。普段生活しているだけでは味わえない充実感は、心の健康にも良い影響を与えるでしょう。また、高齢者の方でも扱いやすい制作物が工作できるのも嬉しいポイント。手軽に工作できるレクリエーションをお探しの介護スタッフの方は、この記事を参考にお試しください。

  • 【オムツ介助の注意点】介護職が知っておきたい負担軽減の方法とコツ

    【オムツ介助の注意点】介護職が知っておきたい負担軽減の方法とコツ

    オムツ介助は介護で避けられないケアのひとつです。しなければならない動作に加えて注意点が多く、慣れない排泄物の処理に苦手意識を感じている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、オムツ介助を負担なくスムーズに進めるための方法やコツ、これだけは押さえておきたい注意点などをまとめて解説します。オムツの処理ばかりにとらわれていると忘れてしまいがちな注意点ばかりなので、改めて確認しておきましょう。

    【オムツ介助の注意点】負担に感じる理由は?

    介護スタッフがオムツ介助を負担に感じる理由は大きく分けて3つあります。詳しく解説していきましょう。

    介護スタッフの身体的負担

    オムツ介助は夜間も含めて、1日でひとり当たり5~10回、もしくはそれ以上の回数を行うことも。また介護スタッフには、オムツ介助が必要な利用者さんの状態によって、オムツを履いてもらうために身体を持ち上げる動作や、身体の向きを変える動作などが求められます。
    オムツ介助において、介護する側が睡眠不足で体調を崩さないようにする点や、体力が必要となる点が、介護スタッフが負担を感じやすい部分です。

    利用者さんの精神的負担

    オムツ介助は人の尊厳に関わるデリケートなケアのため、[btp_line]「恥ずかしい」「申し訳ない」「失禁を知られたくない」[/btp_line]など、利用者さんの精神的負担は計り知れません
    また、夜間の交換があると利用者さんもしっかりと眠ることができず、体調を崩しやすくなることもあります。
    オムツ介助は、利用者さんにとって精神的負担とともに身体的負担も抱えてしまう作業なのです。

    排泄物の処理が苦手

    排尿・排便そのものが起因する負担もあります。尿は時間の経過とともにアンモニア臭がきつくなりますし、排便は見た目・臭いのどちらも慣れないものなので処理は苦手、という介護スタッフは多いのです。

    【オムツ介助の注意点】負担を軽減する方法をチェック

    両者に負担はあるものの、オムツ介助は必要なことです。ここからは、オムツ介助の負担を軽減する方法と注意点を3つご紹介します。簡単な事前準備で改善できることばかりなので、すぐに取り入れてみてください。

    臭い対策をしっかりする

    まずは排泄物の臭い対策をしておきましょう。すぐできる臭い対策には、窓を開けて換気・空気清浄機や消臭剤の設置といった方法があります。また、防臭効果のあるオムツ袋に入れて処分するとき、新聞紙やビニール袋などで二重に包んでから処分するのも効果的です。
    オムツ介助をする際には、利用者さんにあからさまに対策していることを気付かれないように意識しましょう。


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    排泄回数や時間を把握する

    利用者さんの排泄回数や時間を把握するとオムツ介助の回数が少なくなるため、介護スタッフだけでなく利用者さんの負担も減ります
    介助さえあればトイレで排泄できる場合、介護スタッフがオムツの処理をする必要がなくなり、利用者さんの生活の質も向上するでしょう。また、必ずオムツ介助が必要な場合、毎日決まった時間に実施されるとわかれば気持ちの整理がつき、介護スタッフも慌てることなくオムツ介助ができます。
    夜間の排泄が気になる場合、寝る前の水分量の調節や日中のうちに排便ケアをしてスッキリしておくのも有効な方法です。
    オムツ介助の回数を少なくする場合、オムツが濡れていなくとも適宜交換することが注意点として挙げられます。皮膚がオムツ内の湿気に刺激され、皮膚病や感染症を引き起こしてしまう場合があるからです。吸収力のあるオムツを使用する場合には、特に注意しておきましょう。

    漏れや身体への食い込みがないようにする

    身体に合わせたオムツを使用し、漏れや身体への食い込みがないようにすることも大切です。オムツが身体に合っていなければ、オムツが擦れて皮膚トラブルに繋がったり、漏れてしまってオムツ介助により負担がかかったりと、利用者さんと介護スタッフどちらにもデメリットが生じます。排泄量やギャザーの幅などを考慮し、利用者さん一人ひとりに合ったオムツを用いましょう。
    注意点は、サイズの合ったオムツを使っていても、テープ位置など正しい使用方法がとられていないと漏れや食い込みが起こってしまうということ。テープの貼り方、フィット感、オムツと身体の中心が合っているかという点も確認しておきましょう。

    【オムツ介助の注意点】スムーズに進めるコツ

    ここからは、オムツ介助をスムーズに進めるコツをご紹介します。前述したオムツ介助の方法や注意点と併せて実践してみてください。

    声かけで利用者さんと連携を

    オムツ介助は力勝負です。利用者さんへ声をかけて連携をとり、サポートしてもらうようにしましょう。声かけは、介護スタッフの身体的負担を減らすだけでなく、利用者さんの羞恥心や罪悪感を払拭する手立てにもなります


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    利用者さんの健康状態やプライバシーに気を配る

    手早くオムツ介助をするためには、利用者さんのプライバシーを守りながら健康状態を的確にチェックすることが必要です。
    陰部の状態や皮膚の発色といったポイントを確認することに加え、今日の飲食物や使用した薬などを把握しておくと、排泄物が変わっているときに異常がすぐわかります。
    また、オムツに対して抵抗感がある方は、言葉ひとつでオムツを拒否して勝手に脱いでしまうなど、介護スタッフの負担が増えてしまうことも。「紙パンツ」「尿パッド」など言葉を変えてみる、他の利用者さんにオムツ交換をすることが気付かれないようにするなど、利用者さんの尊厳とプライバシーを守りながら行いましょう。

    段取りが何より大切

    オムツ介助をスムーズに進めるためには、[btp_line]とにかく段取りが大切[/btp_line]です。介助しやすいようにベッドの高さを変える、臭いがこもらないよう換気する、使用済みオムツをすぐに処分できるよう新聞紙やビニール袋を広げて準備しておくなど、物品準備と環境整備を行っておきましょう。また、利用者さんへ今からどういう流れでオムツ介助をするか一言伝えておくだけで、利用者さんが心の準備できるだけでなく、オムツ介助する際に身体を動かしてもらえるなど連携がスムーズに進みます

    オムツ介助を両者の負担なく進めるためにコツと注意点を確認しておこう

    オムツ介助を利用者さんと介護スタッフ両者の負担なく進めるためには、段取りや手順といったコツを押さえて行うことが大切です。また、プライバシーや健康面への配慮、利用者さんそれぞれに合わせたオムツ介助を行うなど、注意点を踏まえておくと、よりスムーズに実施することができます。今回ご紹介したのはオムツ介助にすぐに取り入れられるポイントばかりなので、早速次回から実践してみてはいかがでしょうか。

  • 回想法を活かした認知症リハビリとレクの実践方法

    回想法を活かした認知症リハビリとレクの実践方法

    昔の写真や音楽などを活用する“回想法”。介護施設では、認知症の利用者さんへのリハビリとしてレクリエーションに取り入れられています。認知機能が低下すると、日常生活に支障が出て不安を感じる利用者さんもいるでしょう。そこで今回は、回想法の認知症リハビリへの効果、回想法を取り入れたレクリエーションの実例をご紹介します。介護施設で回想法を実施する際のポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。

    回想法とは?

    回想法は、[btp_line]認知症のリハビリに用いられる心理療法[/btp_line]です。昔懐かしい写真・音楽・馴染みのある道具などを使い、見て、触れて過去の経験や思い出を語り合います。回想法では利用者さんが過去を思い出すためにさまざまな“物”を使うこともありますが、会話のみで行うことも可能。語り合う相手とコミュニケーションを取りながら、分かち合うことで充実した時間を過ごすのが回想法の狙いです。
    [btp_line]回想法は個人でもグループでも実施できる[/btp_line]ので、介護施設のレクリエーションに取り入れやすいと言えます。認知症リハビリとしてはもちろん、コミュニケーションを促すことを目的に実施するのもおすすめです。

    認知症リハビリへの効果

    続いて、回想法が認知症リハビリにもたらす効果を解説します。

    【認知症リハビリへの効果その1】自己の再確認

    回想法で過去を思い出すと、これまで歩んできた人生や自身の存在について再確認する機会を作れます。高齢になると、今置かれている状況や周囲と自身の関係性を見失い、不安になることもあるでしょう。利用者さんの“自己の再確認”のきっかけになることは、回想法で期待できる効果のひとつと言えます。

    【認知症リハビリへの効果その2】昔~未来をつなぐ

    昨日から今日、さらに明日、といった時間の流れは、認知症により見当識が混乱することもあります。回想法で時間の流れをたどることは、認知症の利用者さんが“昔~未来をつなぐ”効果も期待できるでしょう。

    【認知症リハビリへの効果その3】自信と希望を取り戻す

    認知症リハビリの効果として、“自信と希望を取り戻す”ことも期待できると言われています。認知症を患うと、自分でできることが減ったり、失敗が多くなったりすることから、情けなさや失望を感じる方もいるでしょう。過去を思い出すことで多くを成し遂げてきた自身の人生を振り返れば、[btp_line]明日への活力を見出すことができます[/btp_line]。

    【認知症リハビリへの効果その4】相互理解を深める

    同世代を生きる利用者さん同士で交流し、相互理解を深めることも効果のひとつです。共通の話題で盛り上がれば、不安や孤独感が和らぎ、自分の話を聞いてもらえる満足感も得られます。

    回想法を介護施設で行う場合のポイント

    回想法を介護施設で行う場合は、秘密保持や本人の尊厳を守ることなど、いくつか注意すべきポイントがあります。

    <回想法の基本事項>

    • 秘密保持
    • 本人の尊厳を守る
    • タブーに触れない
    • 無理強いしない
    • 気持ち良く終える

    これらの基本事項をふまえたうえで、利用者さんが充実した時間を過ごせるよう配慮しなければいけません。特に、利用者さんのプライベートにおいて重要な話題に関しては、介護職員同士で情報を共有し、プライバシーの保護に配慮することが大切です。回想法の実施中に利用者さん同士で論争が起きそうな場合は、適度なタイミングで話を切り上げたり、話題転換をしたり、介護職員がフォローするといいでしょう。

    回想法を取り入れたレクをご紹介!

    回想法を取り入れたレクリエーションはいくつもありますが、ここでは2つの実例をご紹介します。

    【回想法を取り入れたレクその1】“昔遊び”の再現

    お手玉や花札、あやとりなどを使って“昔遊び”を再現します。道具を手に取って遊ぶだけでなく、遊び方や道具に関する思い出を語り合うとより盛り上がるでしょう。「よく遊んだのはいつ頃?」「どんな遊び方が好きだった?」と、介護職員が話題提供するのもおすすめです。

    【回想法を取り入れたレクその2】写真や曲で“昔クイズ”

    昔懐かしい写真を見せたり、曲を流したりするクイズ形式のレクリエーションです。利用者さんがクイズに回答する際は、合わせてエピソードもたずねると話題が広がります。集団レクリエーションとして楽しめるので、介護施設で取り入れやすいでしょう。

    回想法を取り入れてみよう

    回想法は、認知症リハビリに効果が期待できる手法のひとつです。自己の再確認や相互理解を深めるなどの効果をふまえたうえで、介護施設でどのように取り入れれば良いか考えてみましょう。回想法についてはこちらの記事でもご紹介しています。


    回想法を取り入れたレクリエーションを実施する場合は、基本事項や配慮すべきポイントにも注目して行ってください。
  • 【高齢者の排泄ケア(コンチネンスケア)】介護職が知っておきたいポイントは

    【高齢者の排泄ケア(コンチネンスケア)】介護職が知っておきたいポイントは

    介護の仕事において、排泄ケアは欠かせない仕事のひとつです。しかし、本来なら一人で行うはずの排泄がうまくできなくなることは、利用者さんにとって尊厳に関わるデリケートな問題になります。そのため、本人のプライバシーと自尊心を尊重しつつ、適切なケアを提供しなければなりません。今回は、排泄ケアで介護職が知っておきたいポイントを確認していきましょう。

    排泄ケア(コンチネンスケア)とはいったい何?

    排泄ケアについて詳しく確認していきましょう。

    排泄ケア(コンチネンスケア)とは

    排泄ケアは、別名コンチネンスケアと呼ばれることもあります。コンチネンスとは排泄がきちんとコントロールできる状態を表す言葉。よって、排泄ケア(コンチネンスケア)とは、快適な排泄ができるようサポートし、排泄にまつわるトラブルをできるだけ改善、予防することです。

    加齢とともに日常生活動作能力が衰えてしまうのは避けられない自然の流れですが、誰しも認めたくないことでもあります。特に失禁などの排泄障害は、自尊心を傷つける出来事です。「トイレが近くて不安だからできるだけ外出しない」など、生活範囲を狭めるきっかけになることもあり、生活の質の低下につながります。

    排泄ケアにはさまざまなアプローチ方法があり、原因に見合った対処法により改善を図ることも可能です。

    排泄ケア(コンチネンスケア)の流れ

    トイレの声かけや同行で排泄できる段階から、トイレに誘導しないとできない、おむつとの併用が必要というように、一般的に[btp_line]排泄障害は段階的に進行していきます[/btp_line]。そこで重要になるのが、利用者さんそれぞれの状態の見極めです。利用者さんにとってどの排泄方法が適しているのかを判断し、どこまでできるのか、どこまで介助するのかを明確にしておく必要があります。

    排泄ケア(コンチネンスケア)で重要なポイントは

    排泄ケアで重要なポイントについて、詳しく確認していきましょう。

    プライバシーを確保できる排泄環境を整える

    介助しなければならない場合であっても、排泄している様子が周りの目に触れないようプライバシーが確保できる排泄環境が理想です。例えば手すりがあれば、利用者さんのサポートになり、介助の負担も軽減できます。ポータブルトイレを使う場合も、カーテンなどで仕切ってリラックスできる空間を作りましょう。

    加えて、転倒などの事故が起きないよう、段差をなくす、ドアは引き戸もしくは外開きにするなど、安全に配慮した空間にすることも大切です。

    排泄ケア時の声かけや視線に気を配る

    排泄介助の間は、楽しい会話を意識するのが良いでしょう。見られていることを意識させないよう、排泄中の視線にも気を配る必要があります。何か異常がないか判断するために排泄物や皮膚をチェックする必要がありますが、排泄物の量や臭いについての言及は避けておきましょう。

    できるだけ自分でやってもらう

    利用者さんの自立排泄を促すため、手を出し過ぎないようにすることも大切です。トイレに座る、ズボンの上げ下ろしなど、自分でできる部分は手伝わず見守るようにしましょう。そのためには、利用者さんの状態を正しく見極めなくてはなりません。会話ができる利用者さんなら、どこまでサポートするべきか話し合っておくのがおすすめです。

    排泄サイクルを把握しておく

    利用者さんの排泄サイクルを把握しておくことも大切です。トイレに誘導するタイミングをある程度決めておくなどルーティン化すると、失敗の頻度も減らせるかもしれません。

    利用者さんの排泄サイクルを把握できるよう排泄記録をつけるのもひとつの方法です。排泄のタイミングやかかる時間、量、状態を記録してスタッフ間で共有しておけば、トイレに誘導するタイミングもつかみやすくなるでしょう。

    利用者さんを急かさない

    加齢により腹圧が弱まると、トイレに座っているのになかなか用が足せないこともあります。しかし、利用者さんを急かすような言葉かけをするのはNGです。プレッシャーがかかってしまったり、トイレに行くことを嫌がるようになってしまったりすることもあるかもしれません。焦らないような声かけを意識して、出るまで待ってあげましょう。

    こまめな水分補給を促す

    利用者さんの中には、排泄介助への申し訳なさから水分を控えようとする方もいます。しかし、きちんと水分補給しておかないと、脱水症状や便秘になってしまうこともあるかもしれません。水分を控えることがないよう、こまめに水分補給を促しましょう。

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    排泄ケア(コンチネンスケア)にまつわる民間資格3つ

    [btp_line]適切な排泄ケアができるようになるため、資格取得を目指す[/btp_line]のもひとつの方法です。排泄ケアにまつわる代表的な民間資格を3つご紹介します。

    排泄機能指導士

    排泄機能指導士は、NPO愛知排泄ケア研究会と名古屋大学排泄情報センターが実施する認定資格です。全10回の講習会を受け、試験に合格すると排泄機能指導士として認定されます。排泄機能指導士は、適切な排泄ケアを行うことに加え、尿失禁にまつわる技能も備えた存在です。介護や看護の現場で広く活躍できるでしょう。

    コンチネンスアドバイザー

    コンチネンスアドバイザーは、排泄ケアのスペシャリストであることを認定する資格。日本コンチネンス協会が認定する排泄ケア専門員(コンチネンスケアワーカー)のトップにあたります。排泄ケアの教育や啓発にも貢献し、排泄ケアの重要性を広める役目でもある存在です。

    おむつフィッター

    「おむつフィッター」は、排泄用具の情報館むつき庵が行う認定資格です。3級、2級、1級の3段階があり、おむつフィッター研修を受講しテストに合格すると、おむつフィッターの認定を受けることができます。おむつだけでなく、医療や住環境、食事といった広い視点から、排泄にまつわる困りごとに対応できる排泄ケアのスペシャリストです。

    利用者さんの尊厳を守る排泄ケアを提供しよう

    適切な排泄ケアは、利用者さんの尊厳を守るために欠かせないポイントのひとつです。プライバシーや羞恥心に配慮しつつ、安心して排泄できる状態を整えることが、介護職の役目。急かしたり手を出し過ぎたりすることのないよう、利用者さんそれぞれの状況に合わせて、必要な排泄ケアを提供することが大切です。

  • 【座ってできる運動】介護レクリエーション14選

    【座ってできる運動】介護レクリエーション14選

    介護施設で働く職員にとって、レクリエーションの内容を考えることも重要な仕事です。利用者さんには車いすの人や体を自由に動かせない人などがおり、それぞれの状況は異なります。そこで、今回ご紹介するのは、多くの利用者さんが参加できる、座ってできる運動。椅子に座った状態なら転倒するリスクも少なく、安心して取り組むことができるはず。介護施設で座ってできる運動を取り入れて、利用者さんが元気に過ごせるようサポートをしていきましょう。

    椅子に座ったままできる運動はどんな施設におすすめ?

    椅子に座ったままできる運動は、車いすや足元がおぼつかない[btp_line]利用者さんでも参加でき[/btp_line]、座っている安心感から[btp_line]集中して取り組むことができる[/btp_line]のが大きな特徴。レクリエーションを楽しめることで、活力にもつながるはずです。またスタッフ目線で考えても、レクリエーション中のケガや転倒のリスクが少なく、見守りに注力しすぎることもありません。

    座ってできる運動は、

    • 老人保健施設(老健)
    • グループホーム
    • 介護付有料老人ホーム
    • 通所介護
    • 通所リハビリテーション

    と、[btp_line]どんな介護施設でもおすすめ[/btp_line]です。

    また、個人単位でできる体操であれば、訪問リハビリテーションや在宅介護支援事業所など、自宅に赴くような介護施設においても、座ってできる運動をレクリエーションとして、気軽に取り入れることができるでしょう。

    座ってできる運動1.グーパー体操

    「手を前に突き出したときはパー、胸元に置いたときはグーにする」これを合図とともに入れ替えて繰り返すのが、グーパー体操です。慣れないうちは上手くできない利用者さんも多いはず。慣れてきたらパーとグーを入れ替えたり、歌のリズムに合わせたりすると、難易度が高くなり盛り上がるでしょう。

    座ってできる運動2.ボールを使ったストレッチ

    椅子に座ったままできるストレッチもたくさんあります。今回ご紹介するのは、ボールを使って内ももの筋力を鍛えるストレッチです。ボールはバレーボール大の柔らかいもの。椅子に浅く座って膝にボールをはさみ、ボールを中心に向かって押すように力を入れて5秒キープしたら、ボールを落とさないように両膝の力を抜きます。これを数回繰り返してもらいましょう。

    座ってできる運動3.旗揚げゲーム

    号令に合わせて紅白の旗を上げ下げする旗揚げゲームは、反射神経や判断力を養うことにつながります。旗は新聞紙とテープを使って簡単に作ることもできますよ。色の違いがはっきり分かるのであれば、旗でなくても構いません。利用者さんに旗を配ったら、「赤上げて、白下げて」と、指示を出していきましょう。はじめはゆっくりと指示を出し、徐々にテンポを早めていきます。ひっかけるような指示を加えると、盛り上がるはず。失敗したら脱落して、最後の1人になるまで続けると、ゲーム性が高まります。

    座ってできる運動4.輪投げ

    単純だけど盛り上がるのが、輪っかを投げる力と目標物を狙う集中力が必要になる輪投げです。用意するものは、輪っかと目標物。目標物はペットボトルや洗濯バサミ、人形など、何でもOKです。目標物を並べ、輪っかが入った数をみんなで競います。目標物の距離に応じて、あらかじめ点数を振っておくのもいいでしょう。難易度を上げて、輪っかを投げる手を右手のみ、左手のみと、制限をつけるのもおもしろいかもしれません。

    座ってできる運動5.風船バレー

    風船を使ったバレーボールは、適度な運動にもなりケガのリスクも少ないおすすめの運動。用意するものは風船のみ。利用者さんに円になって座ってもらい、その状態で風船を落とさないように打っていきます。風船はゆっくり落ちてくるため、元気な利用者さんには物足りないこともあるかもしれません。難易度を上げるため、しりとりをしたり風船に書かれた文字を当てたりと、脳トレを交えてみるのもおすすめです。

    座ってできる運動6.ボーリング

    レクリエーションの定番ボーリングも、座ったまま行うことができます。水を入れたペットボトルをピンとして並べ、その直線状に置いた椅子に座ってもらいましょう。座ったままボールを転がし、倒したピンの数を競います。椅子とピンの間に障害物としてさらに椅子を置いたり、ピンごとに点数を決めたりするのもいいでしょう。ペットボトルなら、水の量で重さを調節できるのもポイント。利用者さんのレベルに合わせて調節してください。

    座ってできる運動7.玉入れ

    運動会でおなじみの玉入れも、レクの定番です。チームごとに円になって座ってもらい、その中央にカゴを設置。そのカゴをめがけて玉を投げてもらい、入った数を競います。カゴを逆さに持った傘にするのもいいでしょう。傘を動かすことで、難易度もアップします。カゴや傘を大きくしたり小さくしたりと、バリエーションに変化を持たせることもできます。

    座ってできる運動8.タオル綱引き

    足指の筋力は、普段なかなか鍛えるのが難しい箇所。足で引っ張る、たぐり寄せる運動ができるのが、タオル綱引きです。長めのタオルを用意し、事前準備としてタオルと床の中心に印をつけておきます。2人ずつペアになって向かい合い、床に置いたタオルを足で引っ張り合って、制限時間の合図でタオルの中央が近い利用者さんの勝ちです。椅子から転倒しないように注意しながら進行してください。

    座ってできる運動9.棒サッカー

    用意するものは、柔らかいボールと利用者さん全員分の新聞で作った棒、そしてゴールになる箱2つ。蹴るのではなく、棒でボールを打ってゴールを狙います。利用者さんを2つのチームに分け、向かい合うようにいすを並べ、列の端に箱を置きましょう。一番端がキーパー役となります。どちらのゴールを狙うのかを説明し、真ん中にボールを置いてゲーム開始!箱にボールが入れば1点獲得で、時間内にどちらのチームが多く点を獲れるかを競います。座って棒を振る動きは、腕の力に加えて、反射神経や動体視力を刺激することにもつながるそう。

    座ってできる運動10.バタ足ボール

    足をしっかり動かすバタ足ボールは、下半身のいい運動になります。用意するのは、両足が入る大きな箱と、たくさんのカラーボール。箱の中にカラーボールを入れ、利用者さんに両足を入れてもらい、準備完了。合図とともに足をバタバタと動かし、カラーボールを箱の外に出してもらいます。制限時間の間に、できるだけ多くのボールを出すのが目標。みんなで競うレクリエーションにして、ゲーム性を持たせるのもおすすめです。

    座ってできる運動11.ティッシュあおぎ

    うちわを使ってティッシュペーパーをあおぎ、自分の近くで落ちないようにするゲームです。使うものはティッシュとうちわだけなので、簡単にできますよ。机を囲い個人戦で戦うのもいいですし、机の真ん中に線をひき、チーム戦で相手の陣地に入れ合って戦うのも楽しいでしょう。ティッシュあおぎは、座位バランスの向上と腕の筋肉強化の効果が期待できるゲームです。

    座ってできる運動12.ピンポン玉リレー

    利用者さんたちに、椅子に座って横一列に並んでもらいます。そして、一人ひとりに紙コップを渡しましょう。先頭の利用者さんにピンポン玉を渡し、スタートの合図で自分の紙コップから隣の利用者さんの紙コップにピンポン玉を送ってもらいます。この工程を繰り返し、ピンポン玉が最後の利用者さんにたどり着いたらゴールです。いくつかチームを作り、ゴールまでのタイムを競い合うときっと盛り上がるでしょう。紙コップを料理で使う“おたま”に替えると難易度があがりますよ。ピンポン玉リレーは、手の運動と共に、利用者さん同士のコミュニケーションをとるきっかけにもなるレクリエーションです。

    座ってできる運動13.スリッパ飛ばし

    いくつか並べたペットボトルに向け、座った状態からスリッパを飛ばして倒すというゲームです。スリッパは軽く足を動かすだけで飛び、空のペットボトルは少し触れただけでも倒れるので、脚の筋力が低下している利用者さんでも楽しめるでしょう。ゲームを行うことで、脚の筋力向上の効果が期待できるので、リハビリとして取り入れるのもおすすめ。利用者さんとペットボトルの距離を遠くしたり、ペットボトルに水を入れ重さを加えたりすることによって、難易度を上げることもできます。一人ひとりの利用者さんに合わせて、難易度を変えてみてくださいね。

    座ってできる運動14.割りばし掴み

    フェルトやコットンを丸めたものをいくつか皿にのせ、割りばしで掴んで違う皿に移動させるレクリエーションです。タイムを計り、自己記録を更新させて遊んだり、2人同時に行いどちらが早く移し終わるか競い合ったりするのがおすすめ。競争方式なら勝つためにより素早く動こうとするので、器用さや脳の活性化につながるでしょう。慣れてきたら、移動させるものを豆やビー玉などに変えてみるのもいいかもしれません。

    DVDやYouTubeの動画も参考にして!

    座ってできる運動やレクリエーションはたくさんあり、多くの介護施設でも取り入れられています。座ったままでもしっかり体を動かす機会を作り、介護施設で過ごす利用者さんが元気に過ごせるようサポートしていきましょう。また、座ってできる運動やレクリエーションは、流れや動きが分かりにくいこともあるかもしれません。そんなときは本だけでなく、DVDやYouTubeの動画を活用するのがおすすめです。

  • オーラルフレイルはチェックリストで対策!口腔機能低下の早期発見に役立てよう

    オーラルフレイルはチェックリストで対策!口腔機能低下の早期発見に役立てよう

    高齢になるにつれて増えてくるのが、オーラルフレイルと呼ばれる口腔機能の低下です。「むせやすい」「硬いものが食べにくい」「口の乾きが気になる」といった口の中の違和感がある方は、オーラルフレイルかもしれません。本記事では、オーラルフレイルの症状やセルフチェックリストについて解説します。オーラルフレイルは早期発見・早期対処が重要。介護職や看護師のみなさんは、ぜひ利用者さんの普段の様子を思い返しながら読んでみてください。

    オーラルフレイルは早期発見が重要!

    そもそもオーラルフレイルとはどういう状態なのか、解説します。

    オーラルフレイルとは?

    オーラルフレイルとは“口の虚弱”という意味の造語で、[btp_line]口腔機能が低下した状態[/btp_line]のこと。例としては、

    • むせやすくなる
    • 食べこぼしが増える
    • 食欲が落ちる
    • 滑舌が悪い

    といった症状が挙げられます。一見すると、オーラルフレイルは口にまつわる“ささいな衰え”に感じられるかもしれません。しかし、オーラルフレイルを放置するとやがて心身にまで影響を及ぼし、要介護状態にまで深刻化する可能性も。そのため決して甘く見ず、早期発見が重要とされています。

    ※関連記事※

    オーラルフレイルを早期発見すべき理由

    オーラルフレイルの早期発見が重要視されるのは、口腔内の衰えが心身全体の衰えにつながる重要なサインとされているからです。

    そもそもオーラルフレイルの“フレイル”とは、高齢になるとともに身体的・心理的・社会的な問題が重なって、虚弱になった状態のことをいいます。これは加齢とともに自然と衰えていく「老化」とはまったく別のもの。さまざまな心身の問題が影響しあい、段階的に衰えていくのがフレイルの特徴で、初期段階で適切に対処すれば回復可能な場合もある点が老化との大きな違いです。

    この初期段階というのが、オーラルフレイル。口腔機能の衰えが積み重なることで、筋力低下や栄養の偏り、社会性の減退につながり、だんだんと心身機能が衰えていくといわれています。つまり、[btp_line]オーラルフレイルは“負の連鎖”が始まる予兆[/btp_line]。そのため、オーラルフレイルを早期発見して適切に対処し、心身全体の機能低下を未然に防ぐことが大切なのです。

    オーラルフレイルを早期発見するための方法とは?

    オーラルフレイルに早期に気づく方法としては、次の2つがあります。

    オーラルフレイルのチェックリストを活用する

    オーラルフレイルを早期発見するためには、次のようなチェックリストを活用してみましょう。こちらは「東京大学高齢社会総合研究機構」が作成したオーラルフレイルのチェックリストです。「はい/いいえ」から選んで点数を加算し、合計点を出してください。

    質問事項はい/いいえ
    半年前と比べて、堅い物が食べにくくなった2点/0点
    お茶や汁物でむせることがある2点/0点
    義歯を入れている2点/0点
    口の乾きが気になる1点/0点
    半年前と比べて、
    外出が少なくなった
    1点/0点
    さきイカ・たくあんくらいの
    堅さの食べ物を
    噛むことができる
    0点/1点
    1日に2回以上、歯を磨く0点/1点
    1年に1回以上、歯医者に行く0点/1点
    (出典:東京大学高齢社会総合研究機構  田中友規、飯島勝矢)

    オーラルフレイルのチェックリストの合計点数から、次のような結果が分かります。

    • 0~2点:オーラルフレイルの危険性は低い
    • 3点:オーラルフレイルの危険性あり
    • 4点以上:オーラルフレイルの危険性が高い

    なお、オーラルフレイルのチェックリストは「第一三共ヘルスケア」など企業が独自に作成したものもあります。オーラルフレイルの可能性をより正確にはかるためにも、さまざまなチェックリストを活用してみるといいかもしれません。

    噛むときに動く筋肉を指で触って確認する

    オーラルフレイルはチェックリスト以外でも、簡単にセルフチェックが可能です。それは、噛むときに動く2つの筋肉、「咬筋」「側頭筋」を触って確かめる方法。実際に、奥歯で何回か噛みながら、頬にある咬筋と、こめかみにある側頭筋が動いているか確かめてみてください。このとき、筋肉の動きが弱い、または指先に動きが感じられないときは噛む力が弱くなっている証拠。つまりオーラルフレイルの可能性が高いといえるでしょう。

    オーラルフレイルのチェックリストで危険性が高いときは?

    もし、オーラルフレイルのチェックリストで「危険性が高い」という結果になったら、次の対策方法をぜひ実践してみましょう。

    口の中を清潔に保つ

    口の中が不衛生だと、虫歯や歯周病リスクが上がり、健康な歯が抜け落ちやすくなります。その結果、食事や会話といった口腔機能の低下を招いてしまうこともあるでしょう。そのため口の中を清潔に保つことはオーラルフレイルの一番の予防策となります。歯ブラシはもちろん、歯間ブラシやデンタルフロスなども習慣として取り入れながら、丁寧にケアしていくことが大切です。また、定期的にかかりつけの歯医者を受診し、歯の状態をチェックしてもらうといいでしょう。

    口まわりや舌、喉の筋力トレーニングを習慣化する

    口腔機能の低下を防ぐためには、口まわりや舌、喉あたりの筋力が衰えないように日頃からトレーニングすると効果的です。

    例えば、唇を「ウー」「イー」といいながら動かしてみたり、うがいするように頬を膨らませてしぼませる動きを繰り返したり、意識的に口まわりを動かしてみてください。舌の先を顎や鼻の頭にくっつけるように大きく動かすのも、誤嚥やむせの予防につながります。また、早口言葉もオーラルフレイル予防のトレーニングとして効果的。声を出すことは口腔機能低下を防ぐためにも有効なので、ぜひ隙間時間で実践してみましょう。

    オーラルフレイルの早期発見にチェックリストを活用しよう!

    オーラルフレイルは老化と違って、適切な処置を早期に行えば改善が見込める状態です。心身のフレイルは“要介護予備軍”とも呼ばれているため、オーラルフレイルの段階で早期に食い止めなければいけません。介護職のみなさんは利用者さんの健康寿命を延ばすためにも、オーラルフレイルのチェックリストを活用しながら“負の連鎖”のサインを見逃さないように気をつけましょう。

  • 口腔体操の目的はオーラルフレイルの予防にあり!行うときのポイントは

    口腔体操の目的はオーラルフレイルの予防にあり!行うときのポイントは

    オーラルフレイルの予防のため、口腔体操を取り入れている介護施設も多いでしょう。食事前の誤嚥防止以外にも、のどの筋肉を鍛える、唾液の分泌を促すなどさまざまな効果が期待できる口腔体操。しかし、口腔体操の目的をきちんと理解していない方もいるかもしれません。そこで今回は、オーラルフレイル予防の重要性と口腔体操の目的について詳しく解説していきます。

    口腔運動の目的はオーラルフレイルの予防!まずは基本知識を理解して

    口腔運動を行う目的は、[btp_line]オーラルフレイルの予防[/btp_line]にあります。まずは基本知識を押さえていきましょう。

    フレイルとは

    フレイルは、虚弱を意味する「Frailty」の日本語意訳で、健康と要介護の中間にあたり、加齢により心身の活力が低下した状態を差します。病気や事故などで突然要介護状態になる方もいますが、多くの高齢者は[btp_line]要介護状態に至るまでにフレイルの時期を経ている[/btp_line]というのが最近の考え方。フレイルの状態が続くと生活の質が落ちたり、病気を引き起こしたりといったリスクがあります。しかし、フレイルの段階で対策することで、進行を予防しもとの元気な状態に戻ることも可能です。

    口腔体操の目的であるオーラルフレイルとは

    フレイルはオーラルフレイルから始まるといわれています。オーラルフレイルとは、噛む、飲み込む、話すなどの口腔機能が衰えている状態のこと。口腔機能が衰えてしまうと食生活に支障をきたすだけでなく、会話を避けるようになり社会との関わりが減ってしまうなど、フレイルを進行させる要因になることもあります。

    オーラルフレイルの原因と症状

    オーラルフレイルの原因は、口腔機能の衰えにあります。加齢による口周りの筋肉量の低下に加え、虫歯や歯周病などの疾患が原因になることも。定期的な検診や早めの治療が大切です。

    以下の症状が見られると、オーラルフレイルの可能性があります。

    • 食べこぼしが増える
    • むせやすい
    • 柔らかいものばかり食べる
    • 口が渇きやすい
    • 活舌が悪い

    オーラルフレイルの初期段階で多いのは、咀嚼機能の衰えです。咀嚼機能とは食べ物を噛んで唾液と混ぜ、飲み込める状態にする一連の動作のこと。咀嚼機能が衰えると食べられるものが制限されるようになります。はじめは些細なトラブルですが、食事の楽しみが失われる、会話が楽しめなくなるなど、生活の質にも影響を及ぼすでしょう。

    オーラルフレイルが進行するとどうなるの?

    オーラルフレイルには4つの段階があり、徐々に進行していくといわれています。

    <オーラルフレイルの進行段階>

    1. 口の健康意識が低下し口腔状態が悪化する
    2. 口の些細なトラブルにより食習慣が悪化
    3. 口腔機能の低下が進行
    4. 咀嚼機能の低下

    オーラルフレイルの初期段階は、人に会わないから歯磨きを怠るなど、社会から離れ自分の健康に興味が薄れていくこと。それをきっかけに、徐々に上記の見出しで挙げたようなトラブルが現れるようになります。

    オーラルフレイルの進行により食欲が低下すると、食事からの栄養が十分に取れなくなり、栄養不足に陥る可能性も十分にあるでしょう。2もしくは3の段階で適切に対処できれば、もとの状態に戻すことも可能ですが、4まで進行してしまうと栄養・運動障害に陥ってしまい、改善が困難になるそう。些細なトラブルを感じた段階で対処することが大切です。

    ▽関連記事

    口腔体操をするとこんなメリットがある!

    [btp_line]口腔体操の目的は、オーラルフレイルの予防[/btp_line]です。口腔体操で口周りや舌を動かすことで、利用者さんの口腔機能の低下を防ぐことにつながります。口腔体操の種類によっても異なりますが、以下のような効果が期待できるでしょう。

    ・口や舌の動きをスムーズにする
    ・飲み込む力をつける
    ・噛む力をつける
    ・滑舌をよくする
    ・舌の力をつける

    どれも食事や会話を楽しむために欠かせない要素ばかりです。オーラルフレイルを予防するため、口腔体操を日常的に取り入れると良いでしょう。

    口腔体操をするタイミングや注意点はある?

    口腔体操の目的が理解できたら、行うタイミングや注意点についても確認していきましょう。

    口腔体操のタイミングは毎日の食事の前

    [btp_line]口腔体操するベストなタイミングは、毎日の食事の前[/btp_line]。食事の前に口腔体操をして唾液を分泌しやすくすることで、嚥下をスムーズにするのが目的です。食事が食べやすくなると、誤嚥の防止にもつながります。顔周りを動かすだけなので、車いすの利用者さんも含めみんなで行うことができるでしょう。

    オーラルフレイル予防におすすめの口腔体操は

    口腔体操にはさまざまな種類があります。その一部をチェックしてみましょう。例えば、「あー」「んー」の体操。口を大きく開ける、口を閉じ奥歯を噛みしめる動きを繰り返すことで、口と舌の筋肉を鍛えることができます。むせることが多い利用者さんにおすすめなのは、パタカラ体操。パタカラをそれぞれ連続で発音し、口周りの筋肉や飲み込む力を鍛えます。

    また、普段しているうがいもオーラルフレイル予防の一環になります。ブクブクうがいは頬や舌をスムーズに動かすトレーニングに、ガラガラうがいは舌の奥の筋力を高めるトレーニングになり、普段から意識して行うことが大切です。

    https://www.youtube.com/watch?v=vT4CqcClDO0

    口腔体操と同じく口腔ケアにも力を入れて

    オーラルフレイルの予防には、口腔体操に加え[btp_line]口腔ケアも重要[/btp_line]です。口腔ケアとは、その名の通り口の中をきれいにして清潔を保つこと。唾液の分泌を促進したり、虫歯や歯周病を予防したり、味覚を改善したりと、健康につながるさまざまな効果が期待できます。

    口腔体操と合わせてうがいや歯みがき、舌の清掃などの口腔ケアを習慣にして、利用者さんのオーラルフレイルの予防に努めることが大切です。

    オーラルフレイルの予防に口腔体操を取り入れよう

    口腔体操を行う目的は、オーラルフレイルの予防にあります。オーラルフレイルが進むとフレイルが進行してしまう可能性が高いので、口腔体操でしっかり予防することが大切です。口腔体操にはたくさんの種類があるので、利用者さんごとの目的に応じて選ぶのも良いかもしれません。楽しい気持ちで取り組めるよう、声掛けや口腔体操のバリエーションを工夫してみるのもおすすめです。

  • 【レクリエーション実例】介護施設で行うボールレクおすすめ14選

    【レクリエーション実例】介護施設で行うボールレクおすすめ14選

    介護施設で行われるレクリエーションには、頭を使うものや体を使うもの、指先を使うものなど、色々な種類があります。今回ご紹介するのは、体や頭を使って楽しむことができる、ボールを使ったレクリエーション。一口にボールと言っても、大きなものから小さなものまでいろいろな種類があり、遊び方もさまざま。利用者さんの状態に合わせて、楽しく遊べるボールレクを選びましょう。介護施設でできるおすすめのボールレクを10個紹介していきます。

    ボールを使ったレクリエーションがおすすめ!その理由は?

    介護施設で行われるレクリエーションの目的のひとつに、[btp_line]運動機能の維持[/btp_line]が挙げられます。ボールを投げたりキャッチしたりついたりするという単純な動作も、筋力や握力、動体視力、反射神経と、さまざまな運動・感覚能力を使うもの。体の衰えを防止するため、定期的な運動の一環としてボールを活用したレクリエーションは有効です。

    また、転がす、潰す、ひっぱる、回すなど、さまざまな動きをするボールは、ただ触っているだけでも楽しく、体だけでなく脳にもいい刺激を与えてくれます。レクリエーションとして続けることで、認知症対策にもなるでしょう。ボールの種類はさまざまですが、直径15cm~20cmほどの掴みやすいサイズと、高齢者の握力を配慮し空気を少し抜いた柔らかさを満たしたものがおすすめです。

    ボールを使ったレクがおすすめなのはどんな施設?

    レクリエーションでボールを使うことも多いですよね。ボールを使ったレクリエーションがおすすめなのは、以下の介護施設です。

    • 老人保健施設(老健)
    • グループホーム
    • 介護付有料老人ホーム
    • 通所介護
    • 通所リハビリテーション

    利用者さんの状態に合わせたたくさんの遊び方があるため、レクリエーションやリハビリを行う介護施設であれば、ボールを使ったレクは有効です。個別のレクリエーションであれば自分のペースでできるボール遊び、大勢でのレクリエーションなら競い合うゲーム形式と、規模や介護状態に合わせたボール遊びを選定するといいでしょう。ボールを使ったおすすめのレクリエーションを紹介していきます。

    おすすめ1.みんなでボールつき

    円になって座ってもらい、円の中心でまずスタッフがボールをつきます。使うボールは、軽くて柔らかいものがベスト。ボールをつく回数を5回などと決めておき、5回目でワンバウンドして1番目の利用者さんにパス。パスされた人は決められた回数ボールをつき、ワンバウンドでスタッフに返します。これを繰り返して、全員とボールつきをするのが初級編。慣れてきたら、利用者さん同士でパスを回したり、椅子の間隔を広げて難しくしてみたり、ボールをつく回数を多くしたりするのもおすすめです。

    おすすめ2.バタ足ボール

    小さなボールをたくさん入れた段ボール箱を準備します。そこに利用者さんに両足を入れてバタ足をしてもらい、足だけでボールを箱の外に出してもらいましょう。レクに参加している全員にやってもらい、最も多く出せた利用者さんの優勝です。簡単に楽しく足の筋肉や腹筋を鍛えることができます

    おすすめ3.転がし玉入れ

    用意するのは色の違うフラフープとカラーボール。円になるよう椅子を置き、円の中央にフラフープを並べて置きます。利用者さんは2つのチームに分かれてもらい、それぞれのチームカラーのフラフープの中に入るよう、カラーボールを転がしてもらいましょう。フラフープの中で留まるようにするためには、絶妙な力加減で転がす必要があり、手指や腕の運動になります

    おすすめ4.後ろ向き玉入れ

    肩やひじの関節可動域が広い利用者さんには、後ろ向き玉入れもおすすめです。段ボール箱を2つ用意し、利用者さんの座る椅子の背中側から1〜1.5m程離れたところに置きます。利用者さんを2チームに分け、2人ずつ対戦。椅子に座ってもらいカラーボールを渡し、見えない箱に向かってカラーボールを投げ入れて、多く入った方の勝ちとなります。他の利用者さんやスタッフからは、「もっと右!」「手前に」などと声掛けを送ってあげるようにしましょう。握力がなくカラーボールが上手く投げられない場合は、飛距離が伸びやすいお手玉を使うのもおすすめです。

    おすすめ5.バランスゲーム

    卓球ラケットとボールでバランスゲームもいいでしょう。利用者さんにそれぞれラケットとボールを渡し、スタートの合図でラケットにボールを乗せてバランスを取ってもらいましょう。制限時間までボールを落とさずにいられた利用者さんの勝ちです。回数をこなして、誰が一番長く落とさずにいられるかを競うのもおすすめ。ボールの重さを変えると手にかかる負荷が変わるため、利用者さんの筋力に合わせたリハビリにもなります

    おすすめ6.ボール落とし

    50cm×30cmくらいの大きさの平面段ボールに、小さめのボールが落ちる穴を5つくらいあけ、それぞれに点数を振っておきます。2人1組になった利用者さんに段ボールの両端を持ってもらい、ゲームスタート。スタッフがボールを段ボールの上に置き、2人で高い点数の穴に落とせるよう、段ボールを動かしてもらいましょう。点数の高い穴は、他の穴よりも小さめにするのがおすすめ。マイナスポイントの穴を作るのもいいかもしれません。複数のチームで高い得点を出せたチームが優勝です。

    おすすめ7.ボーリング

    ボーリングも定番のボール遊びのひとつ。ペットボトルで作ったピンとボールを使い、何本倒せるかを競います。ペットボトルなら水の量で重さを調節できるので、利用者さんの状態に合わせて調整してください。ピンに点数をつけておき、倒れたピンの合計得点を競います。手で投げるのが難しい、かがむ動作が辛いなどといった利用者さんがいるなら、椅子に座った状態でボールを蹴ってピンを倒す、キックボーリングにするのもいいでしょう。

    おすすめ8.みんなでボール運び

    ブルーシートとビーチボールを用意して、みんなで協力してボールを運ぶ遊びです。椅子を2列に向き合うように並べ、端にボールの入る大きさの段ボールを設置。利用者さん全員でブルーシートの両サイドを持ち、スタッフがスタート!と声をかけて段ボール箱を置いた反対側にボールを投げ入れます。利用者さんがそれぞれブルーシートの端を動かして、ボールを箱に向かって動かし、箱に入れることができれば成功です。はじめは大きめのボールにして、次は普通サイズのボール、最後に小さくする、数を増やす、風船にするなど、難易度を上げていくといいでしょう。2チームに分け、どちらが先に箱に入れられるかを競うのもいいかもしれません。

    おすすめ9.思い出ボール回し

    6人ほどの少人数でテーブルを囲んで行う、思い出ボール回しもおすすめ。音楽がスタートしたらボールを回し、音楽がストップしたタイミングでボールを持っていた人が、司会者の質問に答えるというゲームです。質問の内容は、好きな食べ物や好きだった遊び、初恋の相手など、利用者さんのいい思い出にまつわること。利用者さんの知らない一面を知る機会にもなり、利用者さんたちが打ち解けるきっかけになるかもしれません。

    おすすめ10.玉入れ

    玉入れに使うのは、スタッフが持ち手を上にして掲げる傘。利用者さんを2つのチームに分け、小さなボールを手渡します。スタートの合図で、スタッフは傘を持って動き回り、利用者さんは傘の中にボールが入るように投げ入れていきます。制限時間終了後、全員で数を数え、玉が入った数が多い方が勝ち!傘をめがけてコントロールする力が必要になり、いい運動にもなるでしょう。

    おすすめ11.ゴルフ

    紙コップを横にし、床に貼りつけてカップに見立てます。紙コップの口をめがけて、パターや棒を使ってゴルフボールを利用者さんに入れてもらいましょう。入ると良い音がして、気持ちいいですよ。カップとボールの距離は、それぞれの利用者さんに合わせて変えてみてくださいね。棒で打つことが難しい利用者さんには、手で転がしてもらうのがおすすめ。紙コップを複数並べて配置することで、カップインしやすくなりますよ。

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    おすすめ12.的当てゲーム

    的にボールを当て、点数を競い合うゲームです。的は、大きめの紙に真ん中に近づくほど点数が高くなる円を描いたものや、紙コップをタワーのように積み上げたものなどがおすすめ。カラーボールや新聞紙を丸めたボールなど投げやすいものを用意し、利用者さんに的に向かって投げてもらいましょう。一人ひとり点数を競い合っても楽しいですが、人数が多い場合は、チーム戦にして合計得点を競い合うのもいいですね。

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    おすすめ13.しりとりボール送り

    しりとりをしながら、次の人にボールを渡すゲームです。参加する利用者さんが輪になり、しりとりの最初の言葉を言いながら次の人にボールを渡します。受け取った人は、最初の言葉に続くしりとり言葉を言って次の人に渡してください。この流れで、どんどん進めていきましょう。しりとりを間違えたり、ボールと落としたりすると負けです。ボールを投げて渡したり、次に渡す順番を決めず、受け取った人が答えたりするルールにすることで、難易度を高くすることもできますよ。しりとりボール送りは、同時に2つのことを行うので、脳を活性化し認知症予防にも効果的なレクリエーションです。

    おすすめ14.ボール体操

    ボールを潰す・ひっぱる・投げる・回すなどの動作で行う体操はいかがですか?ボール体操は、高齢者の筋力や柔軟性を高め、認知症予防の効果が期待できます。ボール体操は座ったままでもできるため、起立困難な利用者さんでも参加してもらえるのがメリット。いつもの体操と違うと、利用者さんに楽しんで取り組んでもらえるのではないでしょうか。利用者さんたちが上手くできれば、定期的に取り入れてもいいかもしれません。

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    運動能力や握力アップ、リハビリにボール遊びを活用!

    ボールを使ったレクリエーションは、[btp_line]運動能力の向上やリハビリに効果的[/btp_line]。さらに、ゲーム性を持たせて勝ち負けのあるレクにすれば、勝つにはどうすればいいかと頭を使うため、[btp_line]脳トレにつながることも期待できる[/btp_line]でしょう。ボールを使ったレクは、WebサイトやYouTubeでもたくさん紹介されています。介護施設のレクリエーションにボールを活用して、簡単で楽しい体力作りをサポートしてください。

  • 【口腔体操7選】早口言葉やパタカラ以外の体操も紹介

    【口腔体操7選】早口言葉やパタカラ以外の体操も紹介

    高齢者の口腔機能の低下を防ぐため、多くの介護施設や病院で、口腔体操が行われています。今回は、よく行われているパタカラ体操や早口言葉のほか、手軽に取り入れられるパタカラ以外の口腔体操もご紹介。実際に行ってみて、効果の違いややり方を工夫しながら日々の体操に取り入れてみてください。

    口腔体操がおすすめの理由は?

    パタカラ体操や早口言葉などの口腔体操は、高齢者の日々の生活に積極的に取り入れたいものの一つ。具体的にどのような効果があるのか、詳しく解説していきましょう。

    口腔機能低下の対策に最適

    パタカラ体操や早口言葉などの口腔体操では、舌や頬、喉などの筋肉を意識的に動かすのがポイントです。こうすることで、唾液の分泌を促して誤嚥を起きにくくする、発声・発音練習になる、鼻呼吸を促すなど、[btp_line]口腔機能の低下を防ぐ効果があります[/btp_line]。嚥下・咀嚼機能が向上すると、[btp_line]食事がしやすくなる他、構音障害の改善や予防も期待できる[/btp_line]ため、積極的に取り入れていきましょう。

    簡単なので導入しやすい

    口腔体操には、よく知られたパタカラ以外にも多くの体操がありますが、どれも簡単な手順で導入しやすい体操ばかりです。口腔体操は、単発で行うのではなく長期にわたって行うと、効果をより実感しやすくなります。特別な準備も不要で、食事の前などタイミングを決めて行うと習慣化しやすいのもメリットです。

    【口腔体操7選】パタカラ体操や早口言葉、パタカラ以外も!

    ここからは、食事前などに行う口腔体操としておすすめしたい、口周りの体操を7つご紹介します。ポイントは、決まったメニューをこなすのではなく、楽しみながらリラックスして行うこと。パタカラ体操や早口言葉の方法についても詳しく解説するので、読みながら実際に行ってみてください。

    パタカラ体操

    https://youtu.be/gvcf__7YKZ0

    口腔体操の中でも代表的な「パタカラ体操」。舌の動きをスムーズにする運動として誤嚥の予防に役立ちます
    やり方は、パ・タ・カ・ラの4音を発音するだけです。「パタカラ」の音が入った文を発音する他、よく知っている歌の歌詞を「パタカラ」の4音だけで歌うという方法もあります。ポイントは単音で発音する・連続で発音する・文で発音するという3種類の発音を意識することです。

    あいうえお体操

    「あいうえお体操」は、「あいうえお」の4音を大きく口を動かしながら発することで、滑舌を良くする体操です。表情を明るくしたり、舌の位置を正したりするのにも役立ちます。
    やり方は、「あいうえお」をはっきりと5回繰り返して発音するだけです。「あ・い・え」はなるべく口の形を変えずに舌の動きを意識します。「う」は口を思い切りすぼめて、「お」は鼻の下を伸ばして発音するよう意識して発音しましょう。

    早口言葉

    「早口言葉」は、口やのどのストレッチができ、滑舌改善に役立ちます
    やり方は、「生麦生米生卵」や「じゅげむじゅげむ」など、有名な早口言葉を2~3回程度繰り返します。ポイントは、舌の動きを意識しはっきりと言葉として発音すること。スピードではなく、表情が作れているか、発音がしっかりできているかという点に注目して行いましょう。

    嚥下体操

    口腔体操でパタカラ以外の体操を取り入れるなら、「嚥下体操」がおすすめです。嚥下機能の向上をはかる体操で、食事中にむせてしまうのを防ぐ効果が期待できます
    反復唾液嚥下テストをアレンジした体操で、利用者さんに自分で飲み込んだ数を数えてもらいましょう。自分ののどに指2本を当ててもらい、唾液を飲み込む動作を30秒間でできるだけ多くしてもらいます。最後に、利用者さんへ何回できたか確認してみましょう。利用者さんの嚥下機能を簡単に評価し把握できるので、スタッフさんにもメリットがある体操です。

    舌圧訓練

    「舌圧訓練」は、舌と頬の筋力アップや、舌の動きをスムーズにする効果が期待できる運動で、日本歯科医師会も推奨しています。
    やり方は、片方の頬を内側から舌で強く押し、頬の上から抵抗するように指を押し付けます。各10回、両頬で行いましょう。

    のどの体操

    食事前や空き時間に手軽に取り入れるなら、「のどの体操」がおすすめです。嚥下機能を向上させ、食事中にむせてしまうのを防ぐ効果が期待できます
    やり方は、おへそを覗き込むように下を向き、抵抗するようにおでこを掌底で押し上げ5秒間キープします。1日5~10回を目安に行ってみましょう。

    口腔体操の他に口腔ケアも大切

    口腔機能の維持や向上には、口腔体操の他に口腔ケアも大切です。高齢者の歯や舌、口の粘膜を清潔に保つことは、唾液の分泌を促す他、誤嚥性肺炎や歯周病の予防にも役立ちます。パタカラ体操や早口言葉といった口腔体操と合わせて、適切な歯磨きとうがいの実施を進めていきましょう。

    関連記事:

    利用者さんの状況や悩みに合わせて体操をアレンジするのもおすすめ

    ご紹介した7つの口腔体操の他にもさまざまな体操があります。パタカラ体操や早口言葉など代表的な体操だけでなく、利用者さんに合わせた口腔体操を取り入れましょう。パタカラ以外の体操で、利用者さんが理解しやすい体操を新しく生み出すのもおすすめです。単発で行うのではなく、習慣化して行えるよう工夫してみてください。

  • 道具なしでOK!高齢者向けレクリエーション14選【介護スタッフ向け】

    道具なしでOK!高齢者向けレクリエーション14選【介護スタッフ向け】

    介護施設では、利用者さんが楽しめるよう、さまざまなレクリエーションが行われています。認知機能や身体機能の維持・向上に役立つとも言われているレクリエーションは、今後もより多くの介護施設で積極的に取り入れられていくことでしょう。この記事では、道具なしでできるレクリエーションを14個ご紹介。準備の必要がないので、いつでも手軽に行うことができます。レパートリーを広げて、利用者さんに介護施設を楽しく利用してもらいましょう。

    道具なしでできるレクリエーションを導入したいおすすめの介護施設は?

    道具なしでできるレクリエーションには、話したり、身体を動かしたりするものも多いため、寝たきりの方から自立した方まで多くの方に楽しんでもらえます。したがって、ほぼ全ての介護施設で活用できるレクリエーションと言えるでしょう。準備の必要がないため、利用者さんの様子などに合わせてレクリエーションを選び、隙間時間に適宜提供することもできます。

    おすすめ1:全身または上半身の体操

    身体を動かしながら楽しめる体操は、身体機能の維持や向上が見込めるレクリエーションです。体操を覚えてしまえば、道具なしでできるため、多くの介護施設で取り入れられています。単純に体操をするだけでなく、音楽に合わせて行う体操もおすすめ。高齢者なら知っている方が多い、千昌夫さんの名歌「北国の春」など、馴染みのある曲や懐かしい曲を利用するとよいでしょう。音楽に合わせて行う体操動画がYouTubeに多数アップされているので、ぜひ参考にしてください。

    おすすめ2:伝言ゲーム

    道具なしで盛り上がるレクリエーションのひとつに伝言ゲームがあります。その名の通り、耳打ちしながら伝言をしていくという単純なレクリエーションです。最後の方に発表してもらい、伝言の内容が正しく伝わっているか参加者全員で確認します。きちんと伝えていくのは至難の業かも?!介護スタッフも参加して一緒に楽しみましょう。

    おすすめ3:後出しじゃんけん

    後出しじゃんけんのレクリエーションも、道具なしで手軽に行うことができます。介護スタッフが出した手を見てから、勝ち・負け・あいこといった条件に沿って手を出してもらうゲームです。目で見て瞬時に判断し手を出す、という作業は脳を刺激するため、脳トレにもなる嬉しい効果も。思いのほか白熱するゲームなので、喜ばれる利用者さんも多いレクリエーションです。

    おすすめ4:いぬ・ねこ鳴き声レクリエーション

    「いぬ」と言ったら「ワン」、「ねこ」と言ったら「ニャー」と言ってもらう、簡単なレクリエーションです。「ワン」と言ったら「いぬ」と、答えてもらう逆バージョンも織り交ぜれば難易度アップ。単純ですが、聞いた言葉を瞬時に理解する必要があるため脳トレになるゲームです。こちらも介護スタッフが言葉で指示するだけで楽しめるため道具は不要。いろいろな動物に応用しても楽しいので、チャレンジしてみてください。

    おすすめ5:グーパー体操

    椅子や車いすに座った状態で、両上肢のみを動かすレクリエーションです。左右の腕で違う動きをするのがポイント。前に出す手は「パー」、出していない手は「グー」といったように、介護スタッフの合図に合わせて出す腕を交互に入れ替えていきます。ゲームに慣れてきたら、前に出す手をグーにした逆バージョンや、腕を入れ替えるタイミングに手拍子を入れるなどアレンジして難易度アップするのもおすすめです。

    おすすめ6:口腔体操

    道具なしで可能な、口腔体操のレクリエーションはいかがでしょうか。介護スタッフがお手本になって口を動かし、利用者さんにマネをしてもらいます。時間がかからないレクリエーションのため、食事前などの隙間時間に取り入れることも可能。誤嚥を防げるという嬉しい効果もあるため習慣的に行うのが望ましいです。口腔体操を学べる専門的な資格に、介護予防運動指導員や介護予防指導士があるので、興味のある方は資格の取得を目指してみてください。

    おすすめ7:会話

    コミュニケーションが少なくなりがちな寝たきりの利用者さんにおすすめのレクリエーションが会話です。日々の業務に追われがちな介護スタッフにとって、利用者さんとゆっくり会話する時間を作ることはなかなか難しいもの。ゆっくりと向き合って会話をすることで、反応が少ないと思っていた方へ刺激を与えることや、わずかな変化に気付けるきっかけにもなります。当たり前と思うようなことも、対象者によってはレクリエーションになることを念頭に置いておきましょう。

    おすすめ8:しりとり

    しりとりも道具なしで行えるレクリエーションのひとつです。普通にするのでは幼稚な印象を与えてしまいやすいため、3文字の言葉や、食べ物に限定するなどルールを設け、難易度をアップさせて行いましょう。ルールを設定することで、より頭を回転させる必要があり、脳トレにつながります。ルールを変更することでさまざまな応用が利くレクリエーションなので、利用者さんを飽きさせない工夫が可能です。

    おすすめ9:笑いヨガ

    笑いの体操とヨガの呼吸法を組み合わせた笑いヨガ。「はははは」と笑いながら身体を動かしていくことが特徴です。笑うことは医学的にも身体に良いと言われており、プラス思考になれたり、ストレス発散につながったりする効果も期待できます。笑いヨガで検索すると、複数の動画が見つかるので、ぜひマスターして利用者さんと一緒に楽しんでみてください。

    おすすめ10:タクティールケア

    スウェーデン発祥のタクティールケアも、レクリエーションになります。タクティールとは、「触れる」という意味をもつラテン語由来の言葉。相手の手や背中をやさしく包み込むように触れることで、精神的な不安や、痛みの軽減につながるとされています。利用者さんの要介護度に関係なく、場所や時間をかけずに取り入れられるレクリエーションです。日頃からタクティールケアを心掛けてみるのもいいかもしれません。

    おすすめ11:〇×ゲーム

    お題に対し〇か×を選ぶ〇×ゲームは、高齢の利用者さんでも挑戦しやすいレクリエーションです。道具なしで行う場合は、介護スタッフが出題し、「〇だと思う方は?」と利用者さんの挙手を促すやり方がいいでしょう。他にも、「〇だと思う方は窓側へ、×だと思う方は廊下側へ移動してください」など運動要素を加えるのもおすすめ。参加する利用者さんの身体状態に合わせて、全員で楽しめるやり方を考えましょう。

    おすすめ12:連想ゲーム

    発想力や想像力を刺激する連想ゲーム。介護スタッフがお題を出し、利用者さんに回答してもらいます。利用者さんは一人ずつ順番に回答していくことになるので、前の人と回答が被らないようにしなければいけません。出題者は回答順が毎回同じにならないように配慮しましょう。また、限定的なお題は連想の範囲が狭まるので、回答のハードルを下げるために“連想しやすいお題”を用意するのがおすすめです。

    おすすめ13:ジェスチャーゲーム

    ジェスチャーゲームでは、声を出さずに動作だけでお題を表現します。介護施設のレクリエーションでジェスチャーゲームをするなら、高齢の利用者さんにとってわかりやすいかどうかに注目しましょう。ポイントは“大きな動作”です。細かい動作は利用者さんに伝わりづらいので、大げさなくらいがちょうどいいかもしれません。利用者さんが見逃しやすい速い動作も避けながら、見やすさを意識してジェスチャーゲームを楽しみましょう。

    おすすめ14:季節クイズ

    季節クイズは、レクリエーションを通じて“季節”を感じられるところが魅力です。たとえば春にレクリエーションを行うなら、「春に旬を迎える野菜は?」「ひな祭りは何を目的に始まったもの?」など。最初は出題のみ、様子を見ながら選択肢を出して…と利用者さんの様子を見ながら進めましょう。季節を感じられるレクリエーションとして制作を行う介護施設も多くありますが、まずは道具なしで気軽に実施できる季節クイズに挑戦してみるのはいかがでしょうか。

    道具なしでできるお手軽レクを楽しんでもらおう

    道具なしでできる高齢者向けのレクリエーションを14個ご紹介しました。介護施設の利用者さんを飽きさせないために、手軽にできるレクリエーションは何個でも知っておきたいもの。高齢者向けのレクリエーションを紹介したDVD付きの参考本も多く発売されているのでおすすめです。

  • 自助具で片麻痺の方や高齢者をサポート!通販・手作り紹介サイト5選

    自助具で片麻痺の方や高齢者をサポート!通販・手作り紹介サイト5選

    自助具は、病気で片麻痺になった方や体を自由に動かすことが難しい高齢者の日常的な動作をサポートできる器具です。そのため、介護の現場でも活躍する場面は多いでしょう。今回は自助具を導入したい介護スタッフに向けて、自助具の購入サイトや手作り方法を紹介しているサイトをまとめました。利用者さん一人ひとりに適した自助具を提案できるよう、便利なサイトを活用してみましょう。

    「自助具」は片麻痺の方や高齢者をサポートする道具

    自助具とは、[btp_line]体を自由に動かすことが難しい方の日常的な動作をサポートする器具[/btp_line]です。

    自助具を使うのは、

    • 病気や障がいによって片麻痺がある
    • 加齢によって身体機能が低下している

    といった方。ただし、自助具は介護スタッフや家族などが使うのではなく、[btp_line]本人が自ら使います[/btp_line]。今まで介助がないとできなかったことが自分自身でできるようになれば、気持ちが前向きになり、[btp_line]自立した生活を促すことにもなる[/btp_line]でしょう。また、介護者の負担軽減になるというメリットもあります。

    専門メーカー製だから安心!自助具販売サイト

    自助具を購入するなら、[btp_line]専門メーカーの通販サイトがおすすめ[/btp_line]です。中でも、機能的な自助具を開発し、片麻痺の方や高齢者に寄り添った製品販売を行っているサイトをピックアップしてみました。

    くぅぽの(ユニチカトレーディング株式会社)

    熱を加えることで形状変化する特殊繊維を3Dプリンターで成形した自助具「くぅぽの」の販売を行うサイトです。「くぅぽの」の自助具は、手元に届いてからもドライヤーや温水などの熱を加えれば、形状を微調整することが可能。そのため、利用者さんの体にぴったり沿うようにカスタマイズして使うことができます。「くぅぽの」の製品開発は、介護の現場で3Dプリンターなどのワークショップを開いている作業療法士が担当。「くぅぽの」の自助具には、片麻痺の方や高齢者の日々の苦労が、しっかりと活かされています。

    ▶「くぅぽの」公式サイトはこちら

    有限会社 フセ企画~とことん自助具~

    “とことん自助具”の商標を持つフセ企画は、片麻痺の方や高齢者向けの自助具・介護用品の製造~販売を手掛ける会社です。公式サイトでは、自助具のデジタルカタログが閲覧できます。購入方法は、メール・電話・FAXの3パターン。取り扱っているのは、主にスプーンやフォーク、お皿などの食事用アイテムです。フォークなどのカトラリーは柄が曲げられるようになっていたり、お皿はすくいやすいように大きな丸みのある角にしてあったりと、使いやすさにこだわって開発されています

    ▶「有限会社 フセ企画~とことん自助具~」公式サイトはこちら

    工房SERA

    自助具やリハビリ器具を開発・製作・販売している「工房SERA」のサイトです。工房SERAの自助具は、介護福祉施設や病院などで片麻痺の方や高齢者のサポートに活用されています。
    開発には利用者さんの声を積極的に採用し、ずっと使い続けてもらえるようにシンプルで機能的な商品製作を心掛けているそうです。そのユニークで画期的なオリジナル自助具は、介護専門誌や新聞などのメディアで取り上げられたことも。全国各地で開かれる介護用品の展示会にも積極的に参加しています。

    ▶「工房SERA」公式サイトはこちら

    身近なものを使って製作!手作り自助具紹介サイト

    実は、手作りも可能な自助具。次に挙げたサイトでは、身近な材料を使った簡単な自助具の作り方が紹介されています。

    手作り自助具 | 北九州市立介護実習・普及センター 福祉用具プラザ北九州

    北九州市立介護実習・普及センター「福祉用具プラザ北九州」が公開する、手作り自助具の作り方紹介ページです。自助具の材料は100円ショップや手芸店などで簡単に安価で購入できるものばかり。写真付きで紹介されており、誰でも簡単に作ることができます。作り方はPDF形式でダウンロードできるため、スタッフへ配布したいときにも便利でしょう。

    ▶「福祉用具プラザ北九州」公式サイトはこちら

    「自由研究で自助具を作ろう!」 | 公益社団法人 静岡県作業療法士会

    静岡県作業療法士会がYouTubeで無料公開しているのは、手作り自助具の作成方法を紹介する動画です。公開中の動画は5つあり、公式サイトでは各動画へのリンクがまとめられています(※2024年1月現在)。もともとは学生の自由研究題材として提供されているため、作り方は難しくありません。材料も100円ショップなどで簡単に揃えられます。動画形式のため作成の流れが分かりやすく、巻き戻して確認も可能です。介護スタッフの研修などで動画を流しながら、取り組んでもいいかもしれません。

    ▶「静岡県作業療法士会」公式サイトはこちら

    自助具を上手に取り入れて片麻痺の方や高齢者の自立心を高めよう

    自助具は片麻痺の方や高齢者にとって、自立した生活を促してくれる道具です。介護スタッフとしては、利用者さんにも積極的に提案していきたいサポートツールでしょう。クオリティの高さで選ぶなら、専門メーカーが自社開発した自助具はまずチェックしておきたいところ。ただ、身近な材料だけで簡単に手作りすることも可能です。今回紹介したサイトも日々確認しながら、自助具について考える機会を増やしていきましょう。

  • 高齢者向け脳トレレクリエーション14選【介護スタッフ向け】

    高齢者向け脳トレレクリエーション14選【介護スタッフ向け】

    楽しみながら脳を刺激することができる脳トレレクリエーション。多くの介護施設で高齢者向けに脳を刺激するレクリエーションが取り入れられています。この記事では、認知症予防としても注目される脳トレレクリエーションを14個ピックアップ。道具の準備が不要なものや、継続しやすい簡単なものなどをご紹介します。利用者さんも介護スタッフも一緒に盛り上がることのできる脳トレレクリエーションを探している方は、参考にしてください。

    脳トレのレクリエーションはこんな介護施設におすすめ

    脳トレレクリエーションは、楽しみながら認知症予防にもなるため、デイサービスや老人ホームなど、多くの介護施設で実施されています。ボール運びなど体を動かすレクリエーションに比べ、頭を使う脳トレレクリエーションには、座ったり横になったりした状態で楽しめるものも多いため、より多くの方が参加可能です。脳トレを行うことで認知症の進行を遅らせる効果も期待できるため、認知症高齢者のグループホームも、脳トレを取り入れるのにおすすめの施設と言えるでしょう。

    おすすめ1:指遊びや指先体操

    指先は第2の脳と言われるほど、脳につながる神経が多くある部位。[btp_line]指先を動かすレクリエーションは脳を刺激することができます[/btp_line]。介護スタッフと一緒に指先を動かすだけなので、大がかりな準備は不要。指の曲げ伸ばしをする簡単な体操から、高齢者の方にも馴染みのある「おちゃらかホイ」など、楽しく指を動かす遊びを行いましょう。YouTubeでも指遊びや指体操動画が多数アップされているので、参考にしてみてください。

    おすすめ2:なぞなぞ

    なぞなぞも脳を使うレクリエーションのひとつです。なぞなぞの答えを考えるという作業は、普段とは異なる脳の使い方をします。[btp_line]頭の回転が速くなり、想像力をかき立てる効果も[/btp_line]。また、解答できたときの達成感は脳へ心地良い刺激を与え、ストレス解消につながるとも言われています。レベル別のなぞなぞ本も多く出版されているので、1冊持っておくと便利かもしれません。

    おすすめ3:しりとり

    しりとりも脳トレレクリエーションになります。今回ご紹介するのはユニークしりとり。まずは介護スタッフがお題となるワードを発表。そのワードにつながる言葉を参加者全員で考えます。ポイントは、ほかの人が思いつかないユニークな言葉を考えるという点。それぞれ準備された紙に考えた言葉を記入し、全員が書き終えたら順次発表していきます。発表された言葉と同じ言葉が出たら脱落、最後まで残る言葉を考えた方が勝ちというゲームです。そのほか[btp_line]絵しりとりなども盛り上がるのでおすすめ[/btp_line]ですよ。

    おすすめ4:計算ゲーム

    単純に計算問題を解くだけでも脳トレになりますが、お金や時間など日常生活に関連したテーマで行う計算ゲームなら、より楽しいレクリエーションになります。高齢者にとって懐かしいそろばんを使った計算ゲームは、指先を動かすため、さらに効果的な脳トレに。[btp_line]難しいものより簡単な足し算、引き算問題を繰り返すほうが脳の活性化につながるとされている[/btp_line]ので、簡単かつ問題数を少し多めにして、達成感を味わってもらいましょう。

    おすすめ5:間違い探しゲーム

    間違い探しゲームも脳トレに適したレクリエーションです。参加者には早い者勝ちで答えてもらうことがポイント。[btp_line]早く正解しようと脳をフル活用するので、観察力や集中力を鍛える[/btp_line]ことができます。イラストだけではなく同じ漢字を並べて、ひとつだけ違う漢字が紛れているといった形式も良いでしょう。介護スタッフより早く間違いを発見できる利用者さんがいたりするので、盛り上がるゲームです。

    おすすめ6:歌クイズ

    千昌夫さんの名曲「北国の春」など、高齢者の方なら誰でも知っている歌を選んで、曲名を当てるゲームです。10曲程度録音した音源を用意して流し、ホワイトボードなどに歌の一節を書くといったヒントも加えながらレクリエーションを行います。ピアノやキーボードがあれば生演奏をするとより盛り上がるでしょう。歌詞は分かるけど…と、[btp_line]思い出せそうで思い出せないときはヒントを増やし、最終的には利用者さんが答えるようにすることがコツ[/btp_line]です。正解できたという充実感と達成感を得ることができます。

    おすすめ7:後出しじゃんけん

    世代を問わず認知されているじゃんけんも、少し工夫をすると脳トレレクリエーションになります。後出しじゃんけんは、相手が出した手を見てから、決められた条件で後出しをするという遊びです。後出しをした方が必ず勝つパターンや、あいこになるパターンなど条件はさまざま。始めはゆっくりとスタートさせ、徐々にスピードアップさせると難易度が上がります。さらに「勝つ→負ける→あいこ」と順番まで決めるとより難しくすることも。[btp_line]2人でできるレクリエーションなので、介護スタッフと一緒に隙間時間に楽しめるレクリエーション[/btp_line]です。

    おすすめ8:足踏み体操

    椅子に座ったまま、歩くように腕を振って足踏みをするレクリエーションです。足と腕の動きが一緒にならないよう注意しましょう。足踏みに慣れてきたら、腕の動きを「右、左、手拍子」となるよう難易度を上げていきます。声に出しながら「1、2、3…」と数えて行うこともポイント。手拍子を入れるタイミングを変えれば、さらに難しくすることも可能です。[btp_line]頭・口・腕・足を同時に使うレクリエーションなので、脳への刺激が期待[/btp_line]できます。介護スタッフもお手本として参加して一緒に脳トレを楽しみましょう。

    おすすめ9:ことわざクイズ

    古くから言い伝えられてきたことわざは、高齢者にとって馴染み深いもの。そんなことわざを活用した脳トレも高齢者が楽しめるレクリエーションになります。例えば「善は急げ」なら、「善は」と「急げ」に分け、バラバラに記載。3~4個程度ことわざを選び、同様に句を解体して同じ用紙やホワイトボードなどに記載していきます。そして「善は」に続く下の言葉を考えてもらうといったレクリエーションです。[btp_line]ついでにことわざの意味まで発表してもらうことで、より効果的な脳トレに[/btp_line]。ことわざに詳しい方も多いと思うので、介護スタッフも教えてもらいながら参加するとより盛り上がるのでおすすめです。

    おすすめ10:点つなぎ

    人と触れ合うレクリエーションより、1人で黙々とするものを好む高齢者の方には、点つなぎの脳トレがおすすめ。アルファベットや数字が書かれた点を順番につないでいくと、一筆書きの絵が完成するというレクリエーションです。難易度によりでき上がる絵柄はさまざま。順番に点をつなぐだけというシンプルな遊びですが、1、2、3と探しながら手を動かし、[btp_line]でき上がる絵柄を想像することは脳への刺激になります[/btp_line]。また、勝ち負けのないレクリエーションのため、ご自分のペースでリラックスして楽しんでもらえるでしょう。

    おすすめ11:連想ゲーム

    特定のお題から連想される言葉をつないでいく連想ゲームも脳トレにぴったりのレクリエーションです。[btp_line]ひとつの言葉からイメージを膨らませることは、発想力や想像力が必要[/btp_line]になります。「古今東西ゲーム」というリズムに合わせて答える形式にすると、より盛り上がるかもしれません。お題はバリエーション豊富に用意することができるので、慣れるまでは簡単なお題にし、少しずつ難易度を上げていくのもおすすめです。最初はうまくいかなくても、続けていくうちに柔軟な発想力が養われ、次第に楽しくなっていくでしょう。

    おすすめ12:漢字クイズ

    漢字を使ったクイズでは、日常ではなかなか使用しない言葉を記憶の中から探し出さなければいけません。そのため、[btp_line]記憶力や想像力などの訓練になり、認知症予防にも適している[/btp_line]と言われています。漢字クイズには、空白になっている部分に何の漢字が入るのか考える「穴埋め」や、反対の意味をもつ言葉を答える「対義語当てクイズ」、共通の部首を探す「部首探しクイズ」など、バリエーションがたくさん。いろいろな漢字クイズを行うことによって、利用者さんは飽きることなく脳トレができるでしょう。

    おすすめ13:都道府県当てクイズ

    介護スタッフが出すヒントをもとに、利用者さんが都道府県名を答えるクイズです。各都道府県を象徴する名産品や人物、観光地などをヒントに、そこから記憶力や連想力を働かせて正解を導き出します。都道府県当てクイズは、認知機能の活性化が期待できる脳トレです。また、「行ったことがある」など、昔のできごとが会話のきっかけとなり、[btp_line]利用者さん同士のコミュニケーションを深める[/btp_line]こともできるでしょう。

    おすすめ14:ジグソーパズル

    バラバラになったピースを組み立てて、絵柄を完成させるジグソーパズル。「置く場所はここかな?」と[btp_line]思考を巡らせながら進めることによって、脳に刺激を与える[/btp_line]ことにつながります。また、手先を使ってピースを組み立てるので、[btp_line]身体機能の向上も期待できる[/btp_line]でしょう。ジグソーパズルにはさまざまな難易度があるので、参加する利用者さんに合わせたものを用意してください。販売されているものでもよいですし、介護スタッフや利用者さんが手作りしたものでも盛り上がること間違いなし。完成品をプレゼントしたり、部屋に飾ったりすると、達成感も味わえてよいでしょう。ひとりでも、複数人で協力しても取り組めるレクリエーションです。

    利用者さんが楽しめる脳トレを提供しよう!

    高齢者向けの脳トレレクリエーションを14個ご紹介しました。介護スタッフとしてレクリエーションを準備する際に役立つ情報を得ることができたでしょうか。[btp_line]高齢者向けの脳トレに興味を持った方には、認知症予防脳トレ士という資格もおすすめ[/btp_line]です。脳トレを紹介しているDVD付きの本も多く出版されているので、ぜひ参考にしてみてください。

  • 片手で着れる服とは?片麻痺があっても着やすい服を扱うブランド4選

    片手で着れる服とは?片麻痺があっても着やすい服を扱うブランド4選

    利用者さんの中には、脳梗塞などが原因で体に麻痺が残り、片手が動かせないという方もいます。片麻痺がある方にとって、衣服の着脱は悩みのひとつ。衣服の着脱が自力でできれば、利用者さんのプライバシーや自尊心を守るだけでなく、リハビリとしても役立ちます。そこで今回は、片麻痺がある方も片手で着れる服を扱うブランドを4つピックアップしました。着脱しやすいおしゃれ服をお探しの方は参考にしてみてください。

    自力で着やすいお役立ちアイテム!片手で着れる服って?

    [btp_line]片手で着れる服とは、自力で更衣がしやすいように伸縮性や留め具などが改良された服のこと[/btp_line]です。片手で着れる服の利用は、介護する側もされる側も着脱介助にかかる負担が減るとともに、利用者さんの体の機能維持・回復にもなるなど特徴があります。改良された服とはいえ、おしゃれで一般的な衣服と変わりない見栄えの服が多いため、症状が改善後も使えるのでおすすめのアイテムです。
    片麻痺の症状には、顔のゆがみや手足の力が入らないこと以外に、話すのが難しくなる、皮膚の感覚が過敏または鈍麻になるなどが挙げられます。服選びの際には、自力で着やすいという点だけでなく、服の素材や形、手入れのしやすさなどにも注目しましょう。

    片手で着れる服を扱うおすすめブランド

    片手で着れる服を扱うブランドの中から、ファッション性や機能性に優れた服を扱うブランドを4つピックアップしました。通販サイトを持つブランドばかりなので、服選びの参考にしてみてください。

    ボタンがあるのに着脱しやすい「Three Rivers」

    前開きのきれいめシャツやポロシャツを扱っています。注目したいのは、その伸縮性です。
    アームホールはスイカが1玉通るほど、袖口は甘夏が通るほど伸びるため、肘を曲げたままでも通しやすく袖がまくりやすい仕様になっています。留め具は穴あきボタンのため、しっかりとシャツらしさを残しながらも、大きめの掴みやすいボタン・ホールと伸縮性のあるゴムを使用しているので、片手だけで着脱が可能です。
    生地は綿95%使用で伸縮・吸湿に優れており、肌触りはふんわりしっとりとしています。きれいめファッションが好みの方におすすめのブランドです。

    マグネットやワンタッチテープで着やすい「G&B」

    出典:G&B

    機能的で片手で着れるおしゃれなカジュアル服や肌着、パジャマを扱っています。特徴的なのは豊富な商品数です。
    穴あきボタン、マグネット、スナップ、マジックテープ、ファスナーと留め具の種類が幅広く、留め具の好みや使いやすさで服選びをすることができます。洗濯機使用OKの服も多く扱っているためお手入れも簡単です。
    G&Bでは通販サイトからの個別購入以外に、施設事業者向けにまとめ買いの相談窓口を設けているため、利用者さんの服をまとめて注文することができます。カタログ注文もできるので、片手で着れる服を探している利用者さんやご家族への紹介もしやすいブランドです。

    前後着用OK!リラックスウェアなら「Care Fashion Online」

    片手で着れるリラックスウェアをお探しなら、おすすめのブランドです。前後どちらで着用しても違和感なく着れる服や、袖や脇がガバッと開く服など、片麻痺でも腕を通しやすい工夫が凝らされた洋服を扱っています。
    生地そのものもよく伸びるので、袖を開かずに被って着ることも可能です。ズボンはウエスト調節のひもがサイドにあるため、片手でサイズ調整がしやすくなっています。
    ったりとしたつくりの服が多く、車いすや装具を使う方にもピッタリです。

    「OHK」で着心地もファッション性もこだわる

    出典:OHK

    片手で着れる女性用のおしゃれ服を扱っています。ナチュラル系の服装が好みの方におすすめです。
    コットンやリネンを用いた生地は吸湿性と速乾性に優れており、着心地も快適。ブラウスに施されたシャーリングや背中のふくらみは体型隠しや着やすさを、舟形ボタンは片手での着脱しやすさを叶えながら、服のファッション性を高めています。ストリングがついているのでワンステップで服をまとめることも可能。
    年齢を選ばないデザインなので、おしゃれにこだわりのある利用者さんやご家族へおすすめしやすいブランドです。

    片手で着れる服は他にもたくさん!利用者さんに合った服の提案を

    片麻痺の方でも片手で着れる服を扱うブランドは、今回ご紹介した以外にもたくさんあります。利用者さんの体の状況や好みに合わせて服を選ぶことも可能です。介護する側、される側の両者の負担を減らし、利用者さんのQOLを上げるためにも、こういった着脱しやすい服を提案してみてはいかがでしょうか。

  • 【介護スタッフ向け】寝たきりの方も楽しめるレクリエーション14選

    【介護スタッフ向け】寝たきりの方も楽しめるレクリエーション14選

    気晴らしや癒しになるレクリエーション。利用者さんの認知能力や身体機能に良い影響を与えられるため、多くの介護施設で取り入れられています。楽しみながら脳や身体を活性化させることができるレクリエーションは、要介護状態の方も楽しむことが可能です。この記事では、寝たきりの方でも楽しめるレクリエーションを11例ピックアップ。介護度の高い方も楽しめるよう、ベッド上でできるものをメインにご紹介します。寝たきりの方でも楽しめるレクリエーションをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

    要介護4~5の利用者さんを想定したレクリエーション

    今回ご紹介するレクリエーションは、寝たきりに該当する要介護4~5の方に適しています。そのため、要介護3以上の方を受け入れている特別養護老人ホームや、要介護5の方まで受け入れている介護施設での導入がおすすめです。要介護5まで受け入れている介護施設は、介護老人保健施設・介護医療院・ケアハウス(介護型)・介護付き有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・グループホームなどが挙げられます。

    それでは、おすすめのレクリエーションを紹介していきましょう。

    おすすめ1:カラオケ大会

    カラオケは、寝たきりであっても会話ができる方であれば参加できるレクリエーションです。要介護度の高い方は寝たままでもOK。ハッキリと話すことができない方は鼻歌での参加も可能です。[btp_line]DVDやCDを活用すれば、より本格的になります[/btp_line]。懐かしい歌を歌って青春時代を回想すれば、その後の会話も盛り上がることでしょう。

    おすすめ2:アロマセラピー

    ディフューザーなどを準備し、アロマオイルの香りを楽しむレクリエーションです。好みの香りを選んでもらい、マッサージオイルに数滴混ぜて手足をマッサージするというレクリエーションもおすすめ。[btp_line]香りによる脳への刺激は、認知機能の低下を予防する効果も期待できる[/btp_line]と言われています。ベッド上でできるレクリエーションのため、要介護5の方でも無理なく楽しんでいただけるでしょう。

    おすすめ3:歌や曲に合わせた手遊び

    身体は動かせなくても手が動かせる方なら、手遊びのレクリエーションはいかがでしょうか。[btp_line]手を動かす作業は脳を活性化させます[/btp_line]。歌や曲に合わせて左右の手指を交互に動かす体操が効果的です。YouTubeなどに歌や曲に合わせた手遊び動画が多数紹介されているので、ぜひ検索してみてください。

    おすすめ4:楽器の演奏

    楽器の演奏は、片手だけ動かせる方も参加できるレクリエーションです。鈴やタンバリン、ベルなど、音が出やすく軽いものがおすすめ。[btp_line]握る力がなくても、バンドなどで固定すれば少し振るだけで音を出すことができます[/btp_line]。利用者さんの年代を考慮した曲を選んで、介護スタッフも一緒に演奏をして楽しみましょう。

    おすすめ5:手足の体操

    音楽に合わせて行う体操もおすすめです。YouTubeには、歌手・千昌夫さんの「北国の春」など、高齢者に人気の高い楽曲に合わせた体操の動画が数多くアップされています。高齢者の方にも認知されている名曲のため、[btp_line]口ずさみながら楽しめる体操[/btp_line]です。上半身だけでもできるため、ベッド上でギャッジアップ保持が可能な方、短時間でも車椅子に座れる方にも楽しんでいただけます。

    おすすめ6:手品や楽器の演奏などの催し物

    手足が動かせない寝たきりの方も、[btp_line]見るだけ、聴くだけといった催し物なら問題なく参加できます[/btp_line]。手品や楽器の演奏、歌など、地域との交流イベントとして取り入れられることも多く、歌や演奏、ダンスなどを高齢者施設で披露しているボランティアの方々もいます。施設での生活は刺激が少なくなりがちなため、喜ばれるレクリエーションのひとつです。

    おすすめ7:ネイルケア

    女性の高齢者に喜ばれるレクリエーションにネイルケアがあります。何歳になっても女性はおしゃれをしたいもの。[btp_line]爪をキレイにするだけで、心が明るくなります[/btp_line]。また、高齢者は巻き爪や肥厚爪といったトラブルを抱えている方も多く、定期的なネイルケアはとても大切です。ネイルケア関連の資格を保有している方は、ぜひレクリエーションに取り入れてみてください。

    おすすめ8:アニマルセラピー

    動物アレルギーの利用者さんがいない場合は、アニマルセラピーのレクリエーションもおすすめです。トラブルを避けるため、しつけされた動物を管理している外部の団体に依頼すると良いでしょう。介護スタッフが抱きかかえることで、寝たきりの方でも動物とのふれあいが可能です。[btp_line]愛らしい動物とのふれあいは、心の癒しになります[/btp_line]。特に自宅で動物を飼っていたという利用者さんには、非常に喜ばれるレクリエーションです。

    おすすめ9:会話

    日常に取り入れることができるレクリエーションに会話があります。「レクリエーションになるの?」と思う方も多いかもしれませんが、忙しい介護の現場では、利用者さんと向き合って話す時間を作ることはなかなか難しいものです。[btp_line]ゆっくりと向き合う時間を作ることで、反応が少ない利用者さんの変化に気づくきっかけになることも[/btp_line]。隙間時間ができたときは、寝たきりの利用者さんと会話をするというレクリエーションを行ってみてはいかがでしょうか。

    おすすめ10:タクティールケア

    スウェーデン発祥のタッチケアを「タクティールケア」といいます。タクティールとは、ラテン語を由来とする「触れる」という意味をもつ言葉。タクティールケアは相手の手や背中をやさしく包み込むように触れることで、精神的な不安の軽減や、痛みの軽減につながるとされています。[btp_line]場所や時間をかけずに取り入れられるレクリエーション[/btp_line]であり、利用者さんの要介護度も関係ないため、日頃からタクティールケアを心掛けてみるのも良いかもしれません。

    おすすめ11:絵本の読み聞かせ

    認知症予防として取り入れられるレクリエーションに、絵本の読み聞かせがあります。ポイントは利用者さんが幼いころに読んだことのある絵本・ストーリーであること。[btp_line]印象に残っていることを回想すると、認知症の予防に役立つと言われています[/btp_line]。聞いてもらうだけなので、寝たきりの方も参加しやすいレクリエーションです。読むときは、大きな声で感情を込めましょう。話せる方なら朗読してもらうのも効果的なため、促してみるのもおすすめです。

    おすすめ12:映画鑑賞

    映画好きの利用者さんなら、映画鑑賞もおすすめのレクリエーションです。昔好きだったり流行ったりした映画や、最近のヒット作で分かりやすい内容の作品であれば、きっと楽しんでもらえるでしょう。あらかじめ利用者さんにみたい映画を聞いておくのも良いかもしれません。ただし、高齢者の方にとって長く集中力を保つことは難しいと言われています。そのため、60~90分程度の短編映画を選ぶことがおすすめです。映画鑑賞は、[btp_line]感動したりやる気が出たり、好奇心が湧き出たりと、見た方の心を動かします[/btp_line]。利用者さん同士で鑑賞後に感想を聞いたり、映画の内容について話し合ったりすることで、コミュニケーションを深めることもできるでしょう。

    おすすめ13:クイズ

    クイズは高齢者施設で人気のあるレクリエーションです。寝たきりの方でも参加することができ、[btp_line]脳の活性化や認知機能向上の効果が期待できます[/btp_line]。さまざまな利用者さんが楽しめるように、いくつか難易度を用意しておくとよいでしょう。話すことができる利用者さんには会話をしながら答えてもらいます。会話が難しい利用者さんには○×式や選択式のクイズにして、正解だと思う方を指差ししてもらうという方法を取り入れるとよいでしょう。

    おすすめ14:季節湯

    季節湯とは、旬の植物をお湯に入れて季節を感じながら入浴を楽しむ方法のこと。寝たきりの利用者さんの入浴で行う寝浴でも可能です。季節湯として一般的によく知られているのが柚子湯や菖蒲湯ですが、1月は松湯、2月は大根湯、3月はよもぎ湯と、月ごとに12種類あります。それぞれ作り方や効能が異なるので、利用者さんに説明して入浴してもらうと、[btp_line]知識も増えてより入浴を楽しんでもらえる[/btp_line]のではないでしょうか。施設内に寝浴の設備がない場合は、短時間でも座位が保てる方には足湯にしたり、難しい場合は手湯にしたりして、季節湯を楽しんでもらうのもおすすめです。

    寝たきりの方も楽しめるレクリエーションを行おう

    寝たきりの方も楽しめるレクリエーションを14例ご紹介しました。介護スタッフとして、利用者さんの日々の楽しみを考えることも大切な仕事です。施設という環境は利用者さんにとって安全な反面、刺激が少ないというデメリットもあります。ストレス発散や、気分転換になるレクリエーションを行って、利用者さんに心も身体も健康的に生活してもらいましょう。

  • ソーシャルワーカーになるには?役割や必要な資格を紹介

    ソーシャルワーカーになるには?役割や必要な資格を紹介

    介護業界で働いていると、ソーシャルワーカーという言葉を耳にするはずです。しかし、実際にはどんな役割があるのか、ソーシャルワーカーになるにはどんな資格が必要なのかなど詳しいことをご存知ない方も。そこで今回は、ソーシャルワーカーの仕事内容や必要な資格などについて紹介します。またソーシャルワーカーは、介護分野だけに携わる職種ではありません。各分野におけるソーシャルワーカーの役割についても見ていきましょう。

    ソーシャルワーカーとは?

    まずはソーシャルワーカーの基本情報について紹介します。仕事内容だけではなく、ソーシャルワーカーになるにはどういった資格が必要なのかチェックしていきましょう。

    ソーシャルワーカーの仕事内容

    そもそもソーシャルワーカーとは、[btp_line]生活相談員の総称[/btp_line]です。生活相談員とは、生活をするうえでさまざまな問題や悩みを抱えている方のサポートを行う職業のことを言います。

    具体的には、[btp_line]困っている方のサポート・病院や施設などと連携して必要な支援が行われるように調整する[/btp_line]などです。

    ソーシャルワーカーになるために必要な資格

    ソーシャルワーカーとして働くだけであれば、資格はいりません。ただし、無資格の場合ソーシャルワーカーとは名乗れないため注意が必要です。

    より専門的にソーシャルワーカーとして働きたいと思うのであれば、以下のような資格を取得しておくと良いでしょう。

    • 社会福祉士:社会福祉の専門職
    • 社会福祉主事:社会福祉のサポートを行うための資格
    • 精神保健福祉士:精神障害を持つ方のサポートを行うための資格

    社会福祉士と精神保健福祉士は国家資格社会福祉主事は、特定の職に就いた際に効力を発する任用資格です。

    いずれかの資格を持っておくと即戦力として評価を得られやすいでしょう。また、転職やキャリアアップにもつながりやすいです。

    ソーシャルワーカーはさまざまな分野で活躍

    介護分野でソーシャルワーカーと聞くと、生活相談員や支援相談員をイメージする方もいらっしゃるでしょう。しかし実際には、[btp_line]さまざまな分野で活躍する職種の総称[/btp_line]であって、介護分野のみの話ではありません。

    次からは、分野別のソーシャルワーカーの役割について見ていきましょう。

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    <分野別>ソーシャルワーカーの仕事内容

    社会福祉に関わる分野にはそれぞれにソーシャルワーカーがいます。例えば、介護分野では生活相談員や支援相談員というソーシャルワーカー。医療現場では医療ソーシャルワーカー、学校ではスクールソーシャルワーカーなどです。

    各分野のソーシャルワーカーが何と呼ばれているのか、またどんな仕事内容なのかを紹介します。

    介護現場のソーシャルワーカー

    介護現場におけるソーシャルワーカーは主に生活相談員と支援相談員のことを言います。主な仕事は、利用者さんや利用者さんの家族からの相談にのり、必要な機関への連絡や調整を行うことです。

    入退所の手続きや、ケアマネジャーと連携してケアプランを作成することもあります。

    医療現場のソーシャルワーカー

    医療現場でのソーシャルワーカーは、MSWと呼ばれています。主な仕事は、患者さんや患者さんの家族の相談にのり、医師・自治体などとの連携や調整を行うことです。

    病院だけではなく、在宅介護支援センターや老人保健施設で勤務する場合もあります。

    同じ医療現場であっても、精神障害のある方のサポートは精神科ソーシャルワーカーが実施。PSWや精神保健福祉士と呼ばれ、主な仕事は精神障害のある方をサポートし、社会復帰に向けた支援を行ったり関係各所との連携を行ったりします。

    学校のソーシャルワーカー

    学校や児童養護施設などでも、SSWと呼ばれるソーシャルワーカーが活躍。主な仕事は、小学校・中学校・高等学校・保育所・児童養護施設などで起こる問題を解決に向けてサポートすることです。

    例えば、いじめや不登校、虐待など子供が抱える悩み、教職員向けの研修なども行います。

    地域のソーシャルワーカー

    地域社会で人々をサポートするためのソーシャルワーカーもいます。CSWと呼ばれ、社会福祉協議会や地域包括支援センターなどで勤務。主な仕事としては、高齢者や子育て中の方、障害のある方など支援を必要とする方のサポートをしています。

    公的機関のソーシャルワーカー

    役所や福祉事務所、児童相談所などで働くソーシャルワーカーも。公的機関のソーシャルワーカーはケースワーカー(CW)と呼ばれています。

    主な仕事は、心身の不調などにより日常生活を送ることが困難な方の相談にのったりサポートをしたりすることです。必要な場合は、生活保護の手続きや法的援助のサポートなどを行います。

    今後ソーシャルワーカーの仕事は注目される!

    これから日本は高齢化が進み、介護施設でも地域においてもソーシャルワーカーの役割が重要視されるでしょう。ソーシャルワーカーになるには、特に資格は必要ありませんが、専門性を高めて自身のキャリアアップを図るために、関係する資格取得を目指すと良いかもしれません。

  • ソーシャルワーカーとケアマネジャーの違いは?仕事内容や資格、給与を比較

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーの違いは?仕事内容や資格、給与を比較

    介護福祉業界で活躍する、ソーシャルワーカーとケアマネジャー。現役のケアマネジャーやケアマネジャーを目指す方の中には、ソーシャルワーカーに興味を持つ方も少なくないようです。そこで今回は、ソーシャルワーカーとケアマネジャーの違いについて、仕事内容や資格、給与などさまざまな観点から解説していきます。

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーの違いは仕事内容にあり!

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーは、仕事内容に違いがあります。それぞれの仕事内容について、確認していきましょう。

    ソーシャルワーカーの仕事と活躍の場

    ソーシャルワーカーとは、生活相談員の総称。介護だけでなく医療や福祉、教育などの現場で問題や悩みを抱える方の相談に乗り、必要に応じて関連機関への連絡や調整を行うのが仕事です。問題を解消するために使える制度やサービスを検討し、サービスを受けるための橋渡しをします。

    働く場所により呼び名が変わるのも、ソーシャルワーカーの特徴です。介護施設であれば生活相談員や支援相談員と呼ばれるケースが多いよう。利用者さんやその家族の相談援助や入退所の手続きといった介護施設の窓口としての役割を担います。

    ケアマネジャーの仕事と活躍の場

    ケアマネジャーの正式名称は、介護支援専門員。要介護・要支援認定を受けた利用者さんのケアマネジメントを行うのが仕事です。具体的には利用者さんや家族からの相談を聞く、希望に沿った介護保険サービスの提案する、利用者さんのケアプランを作成するといった業務が挙げられます。

    ケアマネジャーが働く場所は、居宅介護支援事業所や介護保険施設、有料老人ホームなど。利用者さんの家族とサービス事業所をつなぐ調整役として働くのがケアマネジャーの役目です。

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーの必須資格の違いは?

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーの必須資格にも違いがあります。

    ソーシャルワーカーに必要な資格

    ソーシャルワーカーは、一般的に[btp_line]社会福祉士という国家資格[/btp_line]を保有して働く方を指します。社会福祉士の就業先は幅広く、ソーシャルワーカーの代名詞のような資格です。2023年の社会福祉士国家試験の合格率は44.2%と、簡単に取得できる資格ではないでしょう。また、受験資格を得るためには、福祉系大学で指定科目を履修する、一般養成施設で学ぶなどの要件を満たさなければなりません。ほかにも、障がい者福祉分野なら精神保健福祉士、公務員として社会福祉に関わる社会福祉主事といった資格を有しソーシャルワーカーとして活躍している方もいます。

    資格がなくても働けるケースもありますが、ソーシャルワーカーには法律や制度など専門性の高い知識が必要です。そのため、資格の保有を応募条件にしている求人も多い傾向にあります。

    ケアマネジャーに必要な資格

    ケアマネジャーとして働くには、[btp_line]介護支援専門員の資格[/btp_line]が必要です。介護支援専門員の受験資格には、医療や介護の国家資格を取得しており、それに準ずる業務経験が5年以上かつ900日以上という条件を満たさなくてはなりません。2023年の介護支援専門員試験の合格率は21.0%となっており、介護資格の中でも難易度は高めです。

    また、介護支援専門員試験を突破にしたあとは、介護支援専門員実務研修を受ける必要があります。

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーの年収の違いは?

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーの年収の違いを見ていきましょう。厚生労働省が提供している職業情報提供サイト「jobtag」によると、[btp_line]福祉ソーシャルワーカーの平均年収は415.7万円[/btp_line]です。それに対して[btp_line]ケアマネジャーの平均年収は405.8万円[/btp_line]となっています。勤務先や就業年数によっても違いがあり一概には言えませんが、ソーシャルワーカーの方がケアマネジャーよりも若干年収が高い傾向にあるようです。

    ソーシャルワーカーとケアマネジャー、どちらがおすすめ?

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーの違いを理解したところで、最後にそれぞれ向いている方を見ていきましょう。

    ソーシャルワーカーに向いているのは、社会福祉に関わる仕事がしたい方。とくに社会福祉士の資格を保有していれば、介護はもちろん医療や教育など幅広い仕事に携わることができます。試験の合格率はケアマネジャーよりも高く、国家資格であるため目指す価値はあるでしょう。

    一方ケアマネジャーは介護を専門とした仕事です。介護施設のリーダー的ポジションとして利用者さんに関わっていきたいなら、ケアマネジャーがいいでしょう。試験を受けるには実務経験も必要で難易度も高いですが、その分やりがいは十分。中にはソーシャルワーカーを経験してケアマネジャーを目指す方もいるようです。

    ソーシャルワーカーとケアマネジャーの違いを理解しよう

    社会福祉全般についての相談援助を行うソーシャルワーカーに対し、介護保険法に基づき要介護・要支援者をサポートするケアマネジャー。介護福祉サービスに関わる仕事という点は同じですが、業務内容にはそれぞれ違いがあります。ケアプランを扱うときなど、ケアマネジャーとソーシャルワーカーが連携するケースもあるでしょう。両者の違いをきちんと理解して、業務に取り組んでいきましょう。

  • ケアマネジャーが行うモニタリングとは?実施時のポイントを解説

    ケアマネジャーが行うモニタリングとは?実施時のポイントを解説

    利用者さんと介護サービス事業所の架け橋となるケアマネジャー。その仕事内容は多岐にわたります。ケアを必要とする利用者さんの状況はそれぞれ異なるため、一人ひとりにあわせたケアプランの作成は重要な業務の一つです。そして、ケアプラン作成と同様、とても大切な業務にモニタリングというものがあります。この記事では、ケアマネジャーが行うモニタリングの概要や目的、注意点などを解説していますので、参考にしてみてください。

    モニタリングとは?

    モニタリングとはどんな業務なのでしょうか。その概要や目的について確認していきましょう。

    モニタリングの概要

    モニタリングとは、「観察する」という意味です。介護業界では、ケアプランに沿った介護サービスが提供されているかを把握し、ご家族の意向やニーズ、利用者さんの健康状態に見合っているかを定期的に確認することをモニタリングといいます。モニタリングは、ケアマネジャーの重要な業務です。

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    モニタリングの目的

    モニタリングには、主に3つの目的があります。

    • ケアプランに基づく取り組みが、利用者さんの健康状態の維持や向上に効果的かつご家族の生活状況の改善に役立てているかを評価する
    • 変化する利用者さんの心身状態やご家族の生活状況に対して、現在のケアプランとのミスマッチが生じていないかを確認し、必要であれば修正や調整をする
    • 気温の変化など外的要因や体力、認知力低下などに応じて心身状態が悪化するリスクを予測し、適切な対応をする

    利用者さんやご家族の最新の状況を知ることで、[btp_line]ミスマッチやリスクを回避[/btp_line]し、[btp_line]最適な介護サービスの提供[/btp_line]が可能になります。モニタリングを行う際は、目的をしっかりと把握しておきましょう。

    モニタリングの手順について

    ここでは、モニタリングを実施する際に知っておきたい進め方のポイントやコツを解説します。

    モニタリングを実施するタイミングや頻度

    ケアプランには、提供された介護サービスによって達成すべき予防や改善したいことを記載する短期目標があります。

    この目標は通常、1~3ヶ月と設定されており、モニタリングの実施も目標設定の終了時期に行うのが望ましいでしょう。

    しかし実際は、[btp_line]月1回以上[/btp_line]の頻度でモニタリングを実施する事業所が多いようです。

    モニタリング実施時のポイント

    モニタリングにあたっては、利用者さんやご家族、介護スタッフなどへ聞き取りを行います。どのような点に着目すべきかを5つにまとめましたので、聞き取りの際に参考にしてみてください。

    • 介護サービスがケアプランに沿って行われたか
    • 利用者さんやご家族のニーズに対して満足度はどうか
    • 利用者さんやご家族の要望や必要なサービスに変化はないか
    • ケアプランで設定した目標が達成できているか
    • 介護スタッフ側と利用者側からの意見に相違がないか

    モニタリングは、利用者さんやその家族、介護スタッフとの[btp_line]信頼関係を築く[/btp_line]のにとても良い機会です。ケアマネジャーとの信頼関係があると本心を話しやすくなるので、利用者さんやご家族の[btp_line]精神的な面にも配慮[/btp_line]しながら聞き取りを行いましょう。

    モニタリングシートへ記録するときのコツ

    モニタリングを行うときに必要なのがモニタリングシートです。モニタリングシートには、利用者さんやご家族、介護スタッフからヒアリングした内容を記録します。さらに、実際に利用者さんが介護サービスを受けているときの様子をケアマネジャー自身がしっかりと観察して記録することも大切です。

    モニタリングシートには、規定の様式はありません。記録内容は誰の目から見ても分かりやすいように、記号や箇条書きなどを用いて明確に記載しましょう。

    モニタリングシートの記入例は、こちらを参考にしてみてください。

    記入日20〇〇年〇月〇日
    利用者名〇〇〇〇様
    短期目標(期間)転倒せずに10メートル歩行できる(3ヶ月)
    サービス実施状況週2回のデイサービス利用時に歩行訓練をする
    達成度と評価達成度:△ ・開始直後に比べて歩行が安定している ・3メートルは安全に歩行できる
    今後の課題・歩行距離の目標を5メートルに設定する ・目標達成をめざしてもう3ヶ月リハビリを継続する

    サービスを実施したことによる利用者さんの心の変化や、ご家族からの要望なども必要に応じて加筆するとよいでしょう。

    将来はテレビ電話などでも実施可能に?オンラインモニタリングとは

    2023年11月、厚生労働省により居宅介護支援のオンラインモニタリング実施を認める提案がなされました。一定の要件を満たせば、ケアマネジャーはテレビ電話などを利用したオンラインモニタリングの実施が可能になります。[btp_line]ケアマネジャーの負担が軽減される[/btp_line]点は、メリットといえるでしょう。

    しかし、対面でのモニタリングと比較してオンラインモニタリングで得られる情報は限定的です。提案には、最低でも2ヶ月に1回(介護予防支援の場合は6ヶ月に1回)は利用者宅を訪問するという要件も含まれています。

    ケアマネジャーとして定期的なモニタリングが不可欠

    利用者さんやご家族のニーズに合わせて、最適な介護サービスを提供するためには、定期的なモニタリングが必要です。ケアマネジャーとして積極的にコミュニケーションをとり、意見や要望を引き出してみてはいかがでしょうか。モニタリング次第で質の高いケアプランの作成にも役立てられるでしょう。



  • ノーマライゼーションの理念とは?介護スタッフが知るべき考え方

    ノーマライゼーションの理念とは?介護スタッフが知るべき考え方

    ノーマライゼーションは、主に障がい者の自立と社会参加の促進を図ることを目的とした理念ではありますが、高齢の方に接する場合にも必要です。また、介護現場に関わらずすべての方が心に留めておきたい概念でもあります。では、ノーマライゼーションの理念とはどういうものなのでしょうか?実は介護職員初任者研修でも学ぶ内容であり、介護スタッフは必ず理解しておきたい理念です。そこで今回は、ノーマライゼーションの理念や問題点などを見ていきましょう。

    ノーマライゼーションとはどういう理念なのか?

    まずは、ノーマライゼーションがどういう理念なのか、また提唱者や歴史についても紹介します。さらに、介護現場におけるノーマライゼーションについても考えていきましょう。

    ノーマライゼーションとは?

    そもそもノーマライゼーションとは「障がいがある方もない方も同じ生活と権利が保障される社会や環境を目指す」という考え方を指します。ノーマライゼーションについては、厚生労働省でも推進しており、日本に限らず世界各国で提唱されていることです。

    また障がいがある方だけが対象ではなく、年齢や心身の状態に関係なくすべての方が目指すべき理念であるとも言われています。

    ノーマライゼーションの歴史

    ノーマライゼーションの理念は、1950年代にデンマークで生まれました。その頃デンマークでは、知的障がいを持った子供が非人間的な扱いを受けており、その親たちが「知的障がい児親の会」を結成。

    知的障がい児親の会のなかで掲げられたスローガンをきっかけに、エルス・エリク・バンク=ミケルセンがノーマライゼーションの理念を提唱しました。

    1951年に始まった運動は実を結び、1953年には「知的障がい者福祉政策委員会」が設置されます。1959年には「知的障がい者福祉法」が成立し、世界に先駆けてノーマライゼーションという言葉を用いました。

    その後ノーマライゼーションの理念は世界に広まり、1980年代以降に日本の社会福祉においても導入するようになったのです。

    介護現場におけるノーマライゼーションとは?

    ノーマライゼーションの理念は、介護現場でも必要になります。主役は利用者さんです。まずは利用者さんがどのような生活を希望しているのか、また生きづらさを抱えていないかなどを考えてみましょう。

    実際に利用者さんにヒアリングして気持ちを聞くことも大切です。そしてノーマライゼーションの理念をもとに、利用者さんを取り巻く環境を整えていきましょう。

    介護スタッフには、利用者さんが望む環境を整備してサポートする役割があります。介護現場では、ノーマライゼーションの理念は必要不可欠なものと言えるでしょう。

    ノーマライゼーションの8つの原理

    当たり前の日常を送るために、ベンクト・ニィリエが「ノーマライゼーションの8つの原理」を提唱しました。どういった原理があるのか見ていきましょう。

    • 1日のノーマルなリズム
    • 1週間のノーマルなリズム
    • 1年間のノーマルなリズム
    • ライフサイクルにおけるノーマルな発達経験
    • ノーマルな個人の尊厳と自己決定権
    • ノーマルな性的関係
    • ノーマルな経済水準とそれを得る権利
    • ノーマルな環境形態と水準

    朝起きたら身支度をして食事をするなどの1日のリズムを大切にし、1週間単位や1年単位での変化を楽しむことはごく当たり前のことです。

    もっと広い目で見ると、人が誕生して死ぬまでの過程においてもさまざまな経験を積んで身も心も成長していきます。そういった[btp_line]当たり前のことを誰もが当たり前にできる環境にすべきだと提唱している[/btp_line]のです。

    個人の尊厳や決定を大切にしながら、他者との交流を持つことも含まれます。すべての方に社会保障を受ける権利があり、経済的な安定の確保や自分が望む環境に住まいを構えることも当たり前に行われなければならないのです。

    介護現場ではノーマライゼーションの考え方を意識

    「ノーマライゼーションの8つの原理」は子供も大人も意識すべきことですが、介護現場でも必要な考え方です。介護現場でノーマライゼーションの考え方を意識するとどんなことができるのでしょうか?具体例を紹介します。

    例えば、介護施設に入居されている利用者さんの場合、寝衣のまま1日を過ごすことも。ノーマライゼーションの理念を意識すれば、朝起きたら「着替えて朝食を摂る」と行動したほうが自然です。

    もちろん利用者さんが望まなければ意味がありませんが、おしゃれを楽しむことで気持ちが前向きになれる方もいるでしょう。また「今日はどの服を着ましょうか?」や「上の服がこのデザインならズボンはこちらも良いかもしれませんね」などと会話を楽しむこともできます。

    他にも、施設で使う食器はプラスチックなどの割れにくいものを使っているケースもあるでしょう。落としたり割れたりしたときのことを考えれば、割れにくいものを使用することが適切です。

    しかし利用者さんの立場に立って考えた場合、果たして納得できるでしょうか?プラスチック製の食器だと食事が楽しめないという方もいるはずです。

    万一に備えて介護スタッフが見守りや介助に入ることで、利用者さんに合った食器を使うことは可能になります。[btp_line]できるだけ当たり前の生活を続けられるようにサポートする[/btp_line]ことが介護スタッフの役割と言えるでしょう。

    ノーマライゼーションの問題点

    最後にノーマライゼーションの問題点について紹介します。主な問題点は以下の通りです。

    • 言葉が浸透していない
    • 国の取り組みが不十分

    日本におけるノーマライゼーションの理念の導入は、世界各国と比べて遅かったこともありますが、まだまだ言葉が一般的に浸透していません。また国の取り組みでも、障がいを持った方へのノーマライゼーションが中心です。

    これから高齢化がますます進む日本では、介護を必要とする方も増えるでしょう。利用者さんの満足度を高めるには、ノーマライゼーションの理念に基づいたサービス提供が欠かせなくなるかもしれません。

    介護分野にもノーマライゼーションの浸透を

    介護現場にて、当たり前の日常を当たり前に提供することは難しいものです。しかしサポートや声がけで、利用者さんの心がパッと晴れることもあります。利用者さんがどうしたいと思っているのかを質問すると介護サービス向上のヒントを見つけられるかもしれません。ノーマライゼーションの理念を学んで、介護サービスのなかで積極的に実践していきましょう。

  • 高齢者福祉施設で盛り上がる!3月のひなまつりレクリエーション8選

    高齢者福祉施設で盛り上がる!3月のひなまつりレクリエーション8選

    3月を前にすると、商店街やお店などの多くは桃の節句、ひなまつりの装いに変わってきます。ひなまつりは女の子、女性のイベントのイメージですが、福祉施設でも季節行事のひとつとして行われているところが多いです。
    せっかくひなまつりムードを味わうなら、季節を感じるだけでなく、利用者さんにも良い刺激になるよう工夫をこらしたレクリエーションがおすすめです。今回は、3月のひなまつりに合わせた高齢者向けのレクリエーションを8つご紹介します。

    ひなまつりレクリエーション1:ひな人形づくり

    作った後も飾って楽しめるひな人形づくりは、頭と指先を使うので良い刺激をもたらします。折り紙や紙コップを使って簡単につくれるものが取り組みやすいですね。

    <材料>

    • 紙皿 1枚
    • マスキングテープ お好みのものを1本
    • ひな人形の顔パーツ 1つ:女雛か雄雛★
    • 人形の持ち物パーツ 1つ:扇や笏(しゃく)★
    • はさみ
    • のり

    ※★は事前にスタッフが作っておいてください。

    <作り方>

    1. 紙皿を半分に折り、縁の部分をホタテ貝のように波形にハサミで切り落とします。
    2. 人形の衿部分をマスキングテープで作ります。テープを4~5センチ、2カット分用意して衿のあたりにV字になるように貼ってください。
    3. 2より1~2センチほど長いテープを2カット用意します。2のテープの外側に再びV字で貼り、襟の合わせを作りましょう。
    4. 胸部分に人形の持ち物パーツをのりで貼りつけます。
    5. 最後に顔のパーツを真ん中に貼りつけたら完成です。

    お好みのひな人形を1つ作って飾っても良いですし、せっかくであれば雄雛と雌雛の両方を作って並べると素敵ですね。ハサミを使う工程が難しいようであれば、そのままカットなしでも飾れます。スタッフがフォローしてカットするなど、工夫してください。

    ひなまつりレクリエーション2:貝合わせ

    貝合わせは、ひなまつりの伝統食、はまぐりのお吸い物にちなんだ遊びです。神経衰弱に似ていて頭の体操になり、盛り上がりますよ。はまぐりの貝殻の用意が難しければ、厚紙や段ボールを代用して作れるので用意しやすいものを選んでください。

    <材料>

    • はまぐりの貝殻 2枚1組になったものをお好みの数
    • 貝殻に貼りつけるイラスト 同じものが2枚、合計で貝殻の枚数分
    • 接着剤

    <作り方>

    はまぐりの貝殻に接着剤でイラストを貼りつけていきます。貝殻の縁からイラストがはみ出さないように注意してください。

    <遊び方>

    1. イラストが見えないように貝を全て裏返しておきます。
    2. 同じイラストの2枚の貝を当てていき、最後に1番多く貝を取った方が勝ちです。

    ひなまつりレクリエーション3:桜餅づくり

    料理で手先を使うと良い刺激になります。レクリエーションで桜餅を作る場合は、巻いて作りやすい関東風桜餅がおすすめです。なお、食べるときは誤嚥に十分注意してください。

    <材料>

    • 白玉粉 70グラム
    • 薄力粉 90グラム(振るっておく)
    • 水 200ミリリットル
    • 砂糖 18グラム
    • 食紅(赤) 少々
    • お好みの餡 200グラム
    • サラダ油 少々
    • 桜の葉 お好みで

    <作り方>

    1. ボウルに白玉粉、砂糖を入れ、水100ミリリットルを加えて溶かします。
    2. 薄力粉と残りの水100ミリリットルを加え、混ぜ合わせます。
    3. よく混ざったら濾(こ)し器などで濾してください。
    4. お好みで、食紅で色をつけます。水に溶いたものを少しずつ加えて混ぜ、色味を確認しながら調整してください。
    5. 熱したフライパンまたはホットプレートにサラダ油をひき、4の生地を小さな楕円形に流し入れて弱火で焼きます。
    6. 焦げないように両面焼き、焼けたらお皿に取り上げて冷ましてください。
    7. 餡を6の生地で巻いたら完成です。お好みで桜の葉で巻くと見栄えがよく素敵ですよ。

    ひなまつりレクリエーション4:思い出語りや歌

    ひなまつりをテーマにした「思い出語り」や「歌」のレクリエーションは準備が簡単で、良い刺激をもたらします。
    思い出語りでは、利用者さんにひなまつりの思い出話をお互いに話してもらいましょう。これは回想法というレクリエーションで、頭の刺激になります。昔を思い出すことは、心の穏和や自信を取り戻すきっかけにもなるそうです。
    レクの定番の歌では、ひなまつりの歌から春の歌まで広げると盛り上がるのではないでしょうか。『うれしいひなまつり』や『春よ来い』など、馴染みのある曲をいっしょに歌うと気持ちも晴れやかになります。

    ひなまつりレクリエーション5:ひなまつりクイズ

    ひなまつりにちなんだ問題を作成し、利用者さんが回答するレクリエーションです。ひなまつりの由来やひしもちの色の並び順など、意外と知らないことや忘れてしまっていることも多いため、定番のようでも盛り上がるでしょう。

    大人数で行う場合は、ホワイトボードを使用すると準備物が少なく、スタッフと利用者さん両者の負担が少なくなります。クイズは大きく張り出して、選択肢を設けるのがポイントです。

    利用者さん同士のコミュニケーションを図るために、チーム制にしても楽しいかもしれません。

    ひなまつりレクリエーション6:ひしもちタワー

    トイレットペーパーの芯を使った、ジェンガのようなゲームです。やり方は簡単で、ひしもちに見立てて切ったトイレットペーパーの芯を、順番通りにどれだけ高く積み上げられるかを競います。

    レクリエーションに集中することで認知機能が上がる他、高さが出てくると立ち上がる動作が必要になるため下半身の筋力トレーニングとしても有用です。
    事前準備は、トイレットペーパーの芯を2センチ程の幅に切り揃え、ひしもちのように白・緑・ピンクに塗るだけ。崩れても軽くて大きな音が立たず、ケガのリスクが少ないため気軽に取り入れられます。

    ひなまつりレクリエーション7:ひな壇イラスト合わせ

    脳トレとしても有用なレクリエーションです。提示した絵の通りに紙コップに書かれたひな人形を並べ替え、その速さを競います。

    イラスト合わせは、介護スタッフが利用者さんの現在の認知機能や心身の状況を把握したり、利用者さん同士のコミュニケーションを促して心身を活性化したりするのに効果的です。

    準備するのはティッシュやお菓子の箱で作ったひな壇と、紙コップのひな人形、見本の絵の3点。紙コップのイラストは印刷して貼りつけるだけなので、準備に負担がかかりません。

    一度用意しておけば、ひなまつり以降も定期的にレクリエーションとして実施でき、イラストを変えるだけで他のイベントでも使えます。ポイントは見本のイラストを大きく印刷しておくこと

    人形に使うのは、紙コップではなくカップ麺や牛乳パックなど手に入りやすく並べやすいものでOKです。

    ひなまつりレクリエーション8:ひなまつりの歌体操

    ひなまつりや春に関連した歌に合わせて、歌いながら身体を動かすレクリエーションもおすすめです。

    選曲はひなまつりの定番曲『うれしいひなまつり』だけでなく、『春よ来い』『どこかで春が』など、春らしさを感じられる曲を取り入れるとマンネリ化を防げます

    歌体操で声を出して歌いながら身体を動かすことには、脳トレやストレス発散、緊張をほぐすなどの効果があるので、アイスブレイクとして取り入れるのもおすすめです。

    ひなまつりはいろいろなレクリエーションで楽しめる

    ひなまつりは、女の子や女性が主役のイメージがあるかもしれません。

    しかし、レクリエーションにすると男女関係なく楽しめるものになります。頭を使うもの、利用者さんどうしの交流が深まるものなど、工夫して楽しいイベントを計画してみてください。

    利用者さんにとって、新しいひなまつりの楽しみができますよ。

  • 高齢者の「怒りっぽい」「キレる」は病気の可能性も?関わり方を解説

    高齢者の「怒りっぽい」「キレる」は病気の可能性も?関わり方を解説

    業務で日常的に高齢者と接していると、怒りっぽい方や思わぬタイミングでキレる方と出会うことがあります。「なぜすぐ怒るのか」「自分に非があるのでは」と思い悩む介護スタッフの方もいますが、年齢的な要因や病気が潜んでいるケースもあるのがポイントです。この記事では高齢者がキレる理由や怒りっぽい方と関わる際のコツを分かりやすくお伝えします。施設利用者さんとの関係にお悩みの方は参考にしてください。

    高齢者がキレる理由1:環境の変化

    高齢者が怒りっぽいときは、環境的な要因が隠れている場合があります。2つの例を解説していきましょう。

    居場所の変化で怒る姿が目立っているだけ

    第一に、高齢者ご本人はいつも通りでも居場所が変わったことで怒る姿が目立ってしまうケースが挙げられます。

    自己主張が強い方や物言いがきつい方を思い浮かべてみましょう。こうした方は、職場のような多様な人員がいる環境では“ちょっと気難しい人”程度で馴染める場合がほとんどです。しかし、高齢者が中心の介護施設では “怒りっぽい人”として一目置かれてしまう傾向があります。

    高齢者扱いが不快

    第二に、これまで普通に生活してきた方が退職や介護施設への入居などで周囲から急に高齢者扱いされて不快感を覚えるケースが挙げられます。

    家族や介護スタッフによる高齢者を労わる姿勢が“子供に接するような態度”や“年寄り扱い”に感じ、プライドが傷つきキレるのです。

    高齢者がキレる理由2:ホルモンバランスの変化

    高齢者が怒りっぽいときはホルモンバランスの変化が原因の可能性も。男性も女性も更年期があり、男性であれば男性ホルモン(テストステロン)、女性であれば女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下が心身に影響を与えます。

    男性は女性より加齢にともなうホルモンバランスの変化が少ないと言われますが、ストレスや環境の変化で症状が進行する場合もあるため注意しましょう。

    高齢者がキレる理由3:機能低下や病気が原因

    高齢者が怒りっぽくなる背景に体の機能低下や病気が潜んでいる可能性もあります。

    体の機能が低下している

    体の機能低下が高齢者に与える影響は無視できません。たとえば、怒りの抑制に関与する前頭葉の機能が加齢とともに低下し、感情のコントロールが難しくなるケースが代表的です。聴力や視力の低下で「よく聞こえない」「よく見えない」といった場面が増え、意思疎通が上手くいかずイライラしやすくなる高齢者も散見されます。

    ▶関連記事:高齢者と「話が通じない・噛み合わない」…理由からひも解く対処法

    リクルートメント現象が関係している

    怒りを誘発する要因としてリクルートメント現象も挙げられます。内耳に難聴のような障害があるときに起こりやすいとされる、音の大きさの変化に敏感になる現象です。これにより一般的に気にならない音でもうるさく感じて怒りを覚える高齢者がいます。

    認知症の影響

    認知症が理由でキレる頻度が高くなる場合もあります。物忘れが増えてイライラしたり、感情のままに行動して怒りが抑えられなかったり、認知症の影響は多様です。

    感情失禁の影響

    脳卒中や脳梗塞などの影響で高次機能障害を抱える高齢者のなかには、感情失禁の方もいるかもしれません。感情のコントロールが上手くいかず、小さな刺激で喜怒哀楽が激しく表に出ることがあります。

    怒りっぽい高齢者と関わるときの3つのコツ

    高齢者と接するなかで、怒りっぽい、キレる頻度が高い、といった方に出会ったらどう対処すべきでしょうか。3つのコツをまとめました。

    <怒りっぽい高齢者と関わるコツ>

    • 傾聴の姿勢を心がける
    • 人間関係を広げる手助けをする
    • 自身の怒りをコントロールする

    怒りっぽい方と接する際は、まずは相手の話を親身になって聞く“傾聴の姿勢”を心がけましょう。[btp_line]相手を尊重して否定せずじっくりと話を聞く[/btp_line]と心を開いてもらえる可能性が高まります。また、高齢者の人間関係を広げる手助けをするのも良い手段です。新しい出会いが脳を刺激し、心を落ち着かせるのを助けます。

    怒りっぽい方やキレる頻度が高い方と接する際は、[btp_line]自身の怒りのコントロールも大切[/btp_line]です。相手の怒りに飲まれて雑な態度をとってしまうと、高齢者さんとの関係は悪化の一途をたどります。怒りを感じた瞬間に6秒我慢する、怒る必要があるか俯瞰的に考えるなどアンガーマネジメントの手法も取り入れながら怒りを抑える工夫をしましょう。

    ▶関連記事:アンガーマネジメントとは?介護職のための「怒り」のコントロール術

    高齢者が怒っているときは必ず理由がある

    日常的に接する高齢者が、怒りっぽい、キレる頻度が高い、といったときは対応に困りがちです。しかし、短気となる背景にホルモンバランスの変化や病気など高齢者ならではの理由がある点に目を向けると気持ちがラクになるかもしれません。関わり方に悩んだら、良好な関係を保つために相手を尊重する姿勢を心がけましょう。自身の感情のコントロールもカギとなります。

  • デイサービス送迎マニュアル作成のススメ!手順や注意点を解説

    デイサービス送迎マニュアル作成のススメ!手順や注意点を解説

    送迎業務はデイサービスにおいて欠かせない業務のひとつです。送迎サービスがあれば、交通手段がない、体が不自由といった利用者さんもデイサービスが利用しやすくなるでしょう。しかし、送迎業務は交通事故や体調不良などにより、トラブルが発生しやすい場面でもあります。そのために欠かせないのが、デイサービス送迎マニュアルです。マニュアル作成の手順や注意点を解説していきます。

    デイサービスの送迎にまつわる基本ルール

    デイサービス送迎マニュアルを作成する前に、まずは送迎にまつわる基本ルールを確認していきましょう。

    デイサービス送迎業務の内容は?

    デイサービスでは、交通手段がない、介助が必要といった方も利用できるよう、事業所が定めた範囲に限り車で送迎を行います。運転ドライバーが1人で実施することもあれば、介助スタッフが同乗していることもあり、方法はさまざまです。

    デイサービスの送迎は必須ではありませんがもともと利用料金に含まれており、利用しない場合は減算しなければなりません。そのため、送迎をサービスのひとつとして提供する事業所がほとんど。送迎業務は運転だけではなく、利用者さんの乗降介助や家族との情報共有なども含まれます。

    送迎業務に必要な資格は?

    デイサービスの送迎で使うのは、軽自動車や普通自動車、リフト付きの福祉車両などで、普通免許さえあれば特別な免許がなくても運転できます。タクシーのような旅客運送の場合「普通二種免許」が必要ですが、デイサービスの場合送迎にかかる費用が利用料金に含まれており乗車賃の支払いが発生しないため、旅客運送には当てはまりません。

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    どこまで送迎するの?

    介護保険制度の運営基準に基づき、デイサービスの送迎にはルールが定められています。デイサービスの送迎範囲は、利用者さんの自宅と事業所の区間のみ。病院、駅など自宅以外の場所への送迎は基本的にできません。利用者さんや家族の事情が認められれば自宅以外の場所に向かうこともありますが、例外時の介護報酬に関わる判断は各自治体への相談が必要です。

    また、送り届けるときは利用者さんの安全が確保できるところまで対応するのが基本です。利用者さんによっては、玄関やベッドまでの移動を介助する必要もあるでしょう。一人暮らしで認知症がある利用者さんは、いくつかの条件を満たした場合のみ着替えや戸締りなどのサポートも認められます。

    デイサービス送迎マニュアルの必要性

    デイサービス送迎業務は、利用者さんごとに必要な介助をしつつ家族からの伝達事項を確認するなど、さまざまな配慮が求められます。また、福祉車両の場合リフトやスロープ、車椅子のロックなど、普段の車とは異なる操作も必要です。

    さらに、送迎中に事故に巻き込まれた、利用者さんの容体が急変したなど、何かしらのトラブルが発生することも多々あります。送迎業務はリーダーや管理者不在の状態でスタッフが個々に対応する場面も多く、指示がスムーズに届かないこともしばしば。対応方法が決まっていないと、スタッフの裁量により思いがけないトラブルに発展することもあるでしょう。デイサービス送迎マニュアルを作成しても想定外のトラブルはつきものですが、あらかじめ対応を決めておくことで安心して業務に臨むことができます

    また、行政による運営指導項目のひとつに送迎も含まれていますが、デイサービス送迎マニュアルを作成し共有しておくことが、適切に送迎を行っている根拠にもなります。

    デイサービス送迎マニュアルを作ろう!手順を解説

    デイサービス送迎マニュアルの作成方法を、順を追って解説します。

    Step1.デイサービス送迎マニュアル作成の目的を明確にする

    まずは、デイサービス送迎マニュアルを作成する目的を明確にします。いつ、誰が、どのような目的で使うマニュアルなのかを考えることで、現場に即した内容になるでしょう。デイサービス送迎マニュアルの目的には、以下のような内容が考えられます。

    • 人材育成を効率的に行う
    • 送迎にまつわるルールを社内で共有する
    • サービスの質を一定に保つ
    • 安全運転の意識を強化する
    • 事故の防止に役立つ

    まずは目的を設定し、マニュアルに落とし込んでいくといいでしょう。

    Step2.送迎マニュアルに盛り込む内容を検討する

    デイサービス送迎マニュアルに盛り込む項目の規定は特に設けられていません。事業所の事情も踏まえつつマニュアル作成の目的が達成できる内容を検討していきましょう。基本の項目には以下のような内容が挙げられます。

    [btp_box]・送迎準備(ルート確認、所要時間、道路規制の有無、車両チェックなど)
    ・送迎(到着時の対応、乗降介助、リフトの操作方法、乗車中の対応など)
    ・送迎後(乗降介助、車両点検など)
    ・車両点検(日常の車両点検、業者点検など)
    ・トラブル発生時(事故対応、急変時対応など)[/btp_box]

    たくさんある項目のうち、特に取り入れておきたい項目をピックアップして解説します。

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    取り入れたい項目1.安全対策

    車両管理は安全な送迎に欠かせません。日常点検に加えて定期的なメンテナンスの手順と頻度を具体的に記しておきましょう。また、利用者さんの安全のため、交通ルールの遵守は当然です。しかし、スムーズに送迎できないと時間に間に合わないという焦りから一時停止を無視したり黄色信号を突破したりする可能性も。交通ルール遵守が最優先であることをきちんと共有しておくのがおすすめです。

    取り入れたい項目2.トラブル時の対応

    デイサービス送迎マニュアルで特に重視したいのが、トラブル発生時の対応についてです。交通事故の初期対応や情報共有の方法などを細かく明記しておきましょう。送迎時に体調が悪くなった、自宅で倒れていたといった利用者さんの急変に備えた対応も重要です。さまざまなケースを想定したうえで検討してみましょう。

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    取り入れたい項目3.福祉車両の操作方法

    福祉車両を使用する場合は、別途操作マニュアルを作成するのがおすすめです。使い方を口頭で指導している場合、伝えもれが発生する恐れがあります。口頭に加えて、正しい操作方法をマニュアル化しておくと安心です。

    Step3.フローチャートやチェックリストを作成する

    送迎業務の手順は、文章だけでは分かりにくいこともあるでしょう。フローチャートにすると、流れが理解しやすくなります。特に焦ってしまいがちな事故や緊急時の対応方法は、ミスを減らすためにも視覚的な分かりやすさを重視しましょう。

    デイサービス送迎マニュアル通りにできているかどうか確認するため、チェックリストを作成するのもおすすめです。理解度を測ることに加え、チェック率が低い項目は記載方法を見直すきっかけにもなります。

    デイサービスの送迎で注意したいこと

    デイサービスの送迎にまつわる注意点を確認しておきましょう。

    送迎ドライバーの注意点

    送迎ドライバーは、利用者さんの命を預かる立場です。荒い運転は事故の原因になるだけでなく、利用者さんの体調悪化の原因になる可能性もあります。常に優しい運転を心がける必要があるでしょう。車両の扱いに慣れておくのも重要なポイントです。特に福祉車両は、使い方を間違ったまま操作して万が一事故が起こった場合、過失を問われる可能性もあります。操作方法を事前に確認し、スムーズに介助できるよう努めましょう。

    介助スタッフの注意点

    介助スタッフは何かあればすぐに対応できるよう、利用者さんの状態を常に観察する必要があります。利用者さんの家族との積極的なコミュニケーションも、介助スタッフの重要な役目です。家族の方が介護にストレスを感じているケースもあるため、何気ない会話から様子を探ることも大切です。

    管理者の注意点

    管理者の役目は、利用者さんとスタッフの安全に気を配りながら、どんな状況にも柔軟に対応できる仕組みを作ることです。運行表などで全体を管理できるようにして、状況がすぐに判断できるようにしておきましょう。事故や体調不良などのトラブルを事前に想定し、万が一のときにとるべき行動をスタッフ間で共有しておくことも大切です。

    デイサービス送迎マニュアルを作成しよう!

    デイサービスに欠かせない送迎業務ですが、送迎中は思わぬ事故や体調不良といったトラブルが発生する可能性もあります。何が起きても焦らず対応できるよう、デイサービス送迎マニュアルを作成してスタッフに共有することが大切です。作成手順を参考に、事業所の事情に即したマニュアルを作成しましょう。

  • 高齢者施設向け脳トレ×笑いのホワイトボードレクリエーション3選

    高齢者施設向け脳トレ×笑いのホワイトボードレクリエーション3選

    “脳トレ”と“笑い”は、認知機能やQOLの向上など、高齢者にとって良い影響をもたらすといわれています。それならば、脳トレと笑いの両方を掛け合わせたレクリエーションを、ホワイトボードで実施してみませんか?今回は、高齢者にとって脳トレと笑いがそれぞれどのような効果をもたらすのかをご紹介します。併せて、ホワイトボードを使ってできる簡単なレクリエーションネタ3選をピックアップしたので、こちらも参考にしてみてください。

    笑いが高齢者にもたらすメリット

    [btp_line]笑いには、認知機能の低下を防ぐ効果がある[/btp_line]ことが知られています。ポジティブな気持ちを引き寄せたり、アルファ波が増えて脳がリラックスしたりと、気分転換にも有効です。
    さらに、笑うことで唾液の分泌量の増加による口腔機能の維持や、血管を拡張して血圧低下・血行促進させるなど、健康上さまざまな良い効果ができ、生活の質(QOL)の向上にもつながります。笑うことは、高齢者にとってメリットが大きい行為なのです。

    脳トレが高齢者にもたらすメリット

    対して[btp_line]脳トレは、認知機能を高める効果が期待[/btp_line]されます。記憶力、注意力、見当識、計算力、言語能力など、それぞれ以前よりも衰えてきている認知機能に対し、早期から継続的にアプローチしていくことで、認知機能の低下や認知症の予防につながると考えられているのです。

    笑いを生み出すレクリエーションのコツ

    何か面白い話を聞いたとき、若い人が理解して笑うまでのスピードと、高齢者が理解して笑うまでのスピードでは違いがあります。わかりやすい内容を、ゆっくりと説明しながら話せば笑顔を引き出しやすくなるでしょう。
    また、ちょっとした会話に自虐ネタを挟むことがあるかもしれませんが、高齢者にはなじみが薄く、かえって「笑ってはいけないのでは」と思わせることも。マイナスなネタを使うときには笑っても大丈夫なことを事前に伝えておくと、安心感につながり、笑ってもらいやすくなるでしょう。
    クイズならみんなが答えられそうな簡単な問題から出したり、ヒントは小出しにしたりすることで、問題にチャレンジすることに対してストレスや苦痛を感じにくくなります。チーム対抗制にすれば利用者さん同士のコミュニケーションの機会にもなり、楽しい雰囲気で自然と笑顔も生まれるでしょう。

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    高齢者向け脳トレと笑いを組み合わせたホワイトボードレクリエーション3選

    ここからは、高齢者向けに脳トレと笑いを組み合わせたレクリエーションを3つご紹介します。脳トレをレクリエーションの一環としておこなう場合、ホワイトボードを使えばスタッフが準備するものも少なく、かつ大人数で一斉に取り組みやすくなるためおすすめです。大人数でもできる簡単なレクリエーションばかりなので、現場でネタに困っている方はぜひ参考にしてみてください。

    判断力を鍛える!シルバー川柳穴埋めクイズ

    高齢社会・高齢者の生活に関した川柳を集めた「シルバー川柳」を穴埋めクイズにして楽しむレクです。

    [btp_box back=”on”]例:
    ①○○○○ 付いているから 食べたはず
    答え:ご飯つぶ


    ②冬の日の ○○○○は 命がけ
    答え:一番風呂[/btp_box]
    出典:社会法人 全国有料老人ホーム協会

    やり方は簡単。川柳の一部分を空白にしてホワイトボードに掲示し、空欄部分を誘導しながら利用者さんに答えてもらいます。老いとともに現れる悲観的なできごとを、ユーモラスに表現している川柳を選ぶのがポイントです。
    どんなことが詠まれたのかを当てる楽しさだけでなく、利用者さん自身の経験と照らし合わせて川柳を読み解くことで笑いを生み出すレクとなっています。理解力や判断力を使うため、認知症予防に取り入れるのもおすすめ。川柳に共感することで、[btp_line]老いに関する不安を解消させる狙い[/btp_line]もあります。

    言語能力を鍛える!チーム対抗言葉集めゲーム

    ひらめき力や言語能力を鍛えるゲームです。

    やり方は2種類あります。1つはお題となる1文字をホワイトボードに大きく書き、チーム対抗でいくつ単語を作り出せるかを競う方法。もう1つは、お題となる1文字をホワイドボードに書き、ジャンルまで指定して単語を集める方法です。

    [btp_box back=”on”]例:
    ①「と」のつく単語を集めよう!
    答え:とびら、トランプ、時計、トースターなど


    ②「き」のつく「食べ物」は?
    答え:きなこ、きしめん、きくらげ、きざみわかめなど[/btp_box]

    お題の組み合わせを変えたり、範囲を「食堂内にあるもの」と指定したりと、アレンジ次第で楽しみ方が無限に広がります。チーム対抗でおこなえばコミュニケーションが生まれ、[btp_line]利用者さん同士が仲良くなるきっかけ[/btp_line]をつくることもできるでしょう。

    思考力を鍛える!絵しりとり

    ホワイトボードに絵を描き、絵でしりとりをつなげていくゲームです。相手が何を描くのか、自分が何を描こうかと、[btp_line]思考力を養いながら楽しめます[/btp_line]。目標個数を決めておこなうのがおすすめです。時には「じょうずに描けない!」「何を書いているかわからないよ!」といった会話で笑いが起こり、盛り上がるでしょう。
    しりとりであればルールを知っている人も多いため、絵を描くことに抵抗がなければ気軽に参加できるレクといえます。絵が苦手な方には介護スタッフがサポートすると良いでしょう。また、[btp_line]絵を描くことで手指の運動にもつながるのも、このゲームのメリット[/btp_line]です。

    高齢者にとって笑いと脳トレは良いことづくし

    高齢者にとって笑いと脳トレはメリットが多く、魅力的な行為であることを解説しました。ホワイトボードを使ったレクリエーションなら大人数で実施できるので、一人ひとりに介護スタッフが個別についておこなう内容よりも負担が少なく実施できます。どれも簡単かつ応用の利くゲームばかりですので、日々のレクリエーションのネタに困った場合には思い出してみてください。

  • 介護現場で考える身体拘束!介護職が知っておきたい基礎知識や防止法

    介護現場で考える身体拘束!介護職が知っておきたい基礎知識や防止法

    高齢者への虐待相談件数は年々増加しており、虐待を防ぎ高齢者を守るために2005年に高齢者虐待防止法が制定されました。一般的に、高齢者に対する身体拘束は虐待に該当します。介護現場では、利用者さんを守るためにとった行動が身体拘束につながってしまうことも。そこで今回は、介護職が知っておきたい身体拘束の定義や身体拘束を防ぐためにできることなどを見ていきましょう。

    厚生労働省が定める身体拘束の定義

    まずは、厚生労働省が定める身体拘束の定義について紹介します。

    身体拘束とはどういうことか

    厚生労働省では身体拘束とは、高齢者を車椅子やベッドに縛りつけるなどの[btp_line]身体の自由を奪う行為[/btp_line]としています。身体拘束は、人権擁護の観点だけでなく、高齢者の生活の質を根本的な部分から損なう危険が高いものです。

    なぜなら、身体拘束によって身体の自由を奪われると身体機能が著しく低下します。場合によっては圧迫部位が傷になったり、寝たきりにつながったりすることも。さらには、精神的苦痛を与えて死期を早めてしまう恐れもあるのです。

    身体拘束となる要件

    決して行ってはいけない身体拘束ですが、厚生労働省が定める3要件を満たせば身体拘束は「やむを得ない」としています。それは、認知症などの影響で利用者さん自身や他の利用者さんに危険が迫っている場合です。3つの要件とは以下の通りです。

    • 切迫性…利用者さん自身や他の利用者さんの生命や身体が危険にさらされる可能性が極めて高い
    • 非代替制…身体拘束のかわりとなる介護方法がない
    • 一時性…一時的な拘束であること

    身体が危険にさらされる可能性が極めて高く、身体拘束以外に方法がないこと。そして身体拘束が一時的であることが要件になっています。

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    これも身体拘束?具体例をチェック

    そもそも身体拘束に該当する行為にはどのようなものがあるのでしょうか?以下の事例を確認してみてください。意外と「介護現場で見かけたことがある」と感じる方もいるかもしれません。

    • ベッドから降りないようにベッドを柵で囲む
    • 徘徊を防ぐためにベッドや椅子に四肢をひもなどで縛る
    • ベッドから転落しないようにベッドに四肢をひもなどで縛る
    • 点滴のチューブを抜かないように四肢をひもなどで縛る
    • 自身で立ち上がれる方に対して、立ち上がりを防ぐような椅子を使用させる
    • 利用者さん自身で開けられない居室に隔離する

    介護スタッフから考えると、利用者さん自身や他の利用者さんを守るために仕方がないことかもしれません。しかし、身体拘束によって利用者さんのさらなる認知機能低下を招き、より強い身体拘束が必要になるなど、悪循環に陥ってしまうこともあります。

    身体拘束が現場でなくならない理由

    そもそも身体拘束が医療や介護の現場でなくならない理由は何なのでしょうか?主な理由は身体拘束に対する一般的な「神話」や介護スタッフ不足です。

    身体拘束に対する一般的な神話とは、以下のようなものです。

    • 高齢者は転倒しやすく転倒すると大きなケガにつながるため拘束すべき
    • 傷害から利用者さんを守るのは看護者の道徳的な義務である
    • 拘束しないと、万一転倒してケガをした場合、スタッフや施設側の責任問題になる
    • 拘束しても高齢者はそれほど苦痛ではない

    考えられない内容のものもありますが、「身体拘束は仕方がない」と考えていた以前の体制下では、こういった考えを基本としていたのです。

    身体拘束は、日本だけの問題ではなく海外でも問題になっていました。昔は「身体拘束はやむを得ない」という考えもありましたが、現在では身体拘束を行わないことがスタンダードです。

    イギリスでは、数十年近く身体拘束は規制されておりほとんど行われていません。またアメリカでも1980年代から1990年代にかけて規制され、身体拘束が改善されています。

    ペンシルベニア大学のEvans博士やStrumpf博士らの文献研究によって、身体拘束に対する一般的な神話が反証されたことも一つの要因でしょう。

    このように世界的に身体拘束防止の動きがあり、日本でも高齢者虐待防止法が施行されるなど身体拘束防止への機運は高まっていますが、医療や介護の現場レベルで考えるとまだまだ「神話」が残っているようです。

    また、スタッフ不足を理由に身体拘束は仕方ないとする施設もあるのが現状。この場合、利用者さんのケアにかかる時間を数値化し、それに対応できるスタッフを確保・配置するなど、施設として工夫することが必要になるでしょう。

    身体拘束をしないためにできること

    最後に、[btp_line]身体拘束をせずに行うためのケア「3つの原則」を意識した取り組み[/btp_line]を見ていきましょう。

    <3つの原則>

    • 身体拘束が必要になる原因を探して除去する
    • 5つの基本ケアの徹底
    • 身体拘束廃止によるより良いケアの実現

    まずは利用者さんの立場に立ち、なぜそのような行動を起こすのかを考えて問題を解決していきましょう。そして5つの基本ケア(起きる・食べる・排泄する・清潔にする・活動する)に立ち返り、利用者さん一人ひとりに合ったケアを徹底することが大切です。

    そして、介護スタッフ1人で考える問題ではなく、介護施設全体で考えなければならない課題だということを認識して、施設全体で身体拘束廃止の取り組みをしていくべきでしょう。

    どのような状況でも身体拘束はNG!

    やむを得ず、厚生労働省が定める3要件を満たせば、一時的な身体拘束は認められています。しかし身体拘束によって、利用者さんはもちろん介護スタッフも精神的苦痛を感じることも。介護施設全体の雰囲気が悪化しかねない身体拘束は、絶対になくすべきです。なぜ利用者さんがそのような行動をするのかを考え、問題行動を抑制する方法を考えましょう。

  • 【レクリエーション】介護施設におすすめの1000円以内でできるレク11選

    【レクリエーション】介護施設におすすめの1000円以内でできるレク11選

    介護施設で行っているレクリエーションには、身体機能や脳機能の活性化やコミュニケーション、生活の質の向上などの目的があります。時間や予算が限られている場合、利用者さんが楽しめるレクリエーションの企画に頭を悩ますこともあるでしょう。この記事では、1000円以内でできるレクリエーションをピックアップしました。レクリエーションを企画する際に、費用面がわかると参考にしやすいと思ったことがある介護スタッフの方は、参考にしてください。

    おすすめ1「えもんかけに飾りをつけよう」

    • 予算:1000円程度
    • 準備物:ハンガー、リボン、飾り(お好みで)、のり、両面テープなど

    針金ハンガーにリボンや毛糸を巻いて、オリジナルハンガーを制作するレクリエーションです。手先を使い、集中して行うため、[btp_line]脳機能の活性化[/btp_line]に効果が期待できます。

    作り方は、好きな色のリボンを選んで針金ハンガーに巻きつけていき、仕上げに飾りをつければ完成。ハンガーの先に両面テープを貼って、うまく先端を隠すことできれいな仕上がりになりますよ。認知症や車いすの利用者さんも参加可能。完成したハンガーは日常生活で活用できるため、創作意欲を促しやすいでしょう。

    おすすめ2「私物語」

    • 予算:1000円程度
    • 準備物:スケッチブック、マジック、クレヨン、色鉛筆など

    利用者さんに今までの人生を振り返っていただき、思い出深いシーンを絵日記のように絵と文章で書いてもらいます。時間に余裕があるときには、みんなの前で発表してもらうのもいいでしょう。利用者さん同士のコミュニケーションにもつながります。

    描くシーンは、幼少期・好きな食べ物・小さな頃の夢・これからやりたいことなど、テーマを決めて行うのもおすすめです。過去を振り返ることで、脳に適度な刺激を与えることができます。

    また、思い出に浸りながら今後のことを考えることで、生きがいの発見にもつながるでしょう。

    おすすめ3「石鹸サシェ」

    • 予算:500円程度
    • 準備物:石鹸、ピーラー、レースの巾着袋、リボンなど

    サシェとは、フランス語で香り袋のこと。石鹸の香りが癒し効果にもつながる石鹸サシェのレクリエーションはいかがでしょうか。
    作り方は、まず石鹸をピーラーで細かく削ります。レースのような薄い生地の巾着袋に入れ、リボンで口を閉じれば完成です。ほのかに石鹸の香りがするため、枕元に置いたり、引き出しの中に入れたりするのがおすすめ

    おすすめ4「ゆらゆらキャンドル」

    • 予算:1000円程度
    • 準備物:LEDキャンドル、紙コップ、折り紙、マジック、のり、キリなど

    紙コップの中でゆらゆら揺れるキャンドルの光がムード満点の工作レクリエーションです。[btp_line]世界でたった一つのオリジナルキャンドル[/btp_line]の光に癒され、リフレッシュ効果が期待できます。

    作り方は、紙コップに好きな色の折り紙を巻き、顔やマークなど模様を描いていきましょう。LEDキャンドルの光が通るように、紙コップにキリで穴を開け、LEDキャンドルに被せれば完成です。ハロウィンや雪だるまなど、季節に合わせたキャラクターで作るのもおすすめ。

    おすすめ5「ハエたたきゲーム」

    • 予算:400円程度
    • 準備物:ハエたたき、マジックテープ、ハエの的

    ハエたたきを使って、ハエの的を叩きいくつゲットできるか競うゲーム集中力や瞬発力を高め、上肢のリハビリにも効果的です。
    作り方は、画用紙でハエの的を作り、マジックテープをつけ、テーブルに並べましょう。ハエたたきにもマジックテープをつけ、制限時間内に獲得したハエの的の数を競います。ハエに得点をつけて得点の合計点を競ったり、利き手ではないほうの手でやったりと、臨機応変にルールを変えても盛り上がるでしょう。

    おすすめ6「風船バレー」

    • 予算:200円程度
    • 準備物:風船(巨大な風船を作る場合は、90リットル程度のゴミ袋)

    巨大な風船を床に落とさないように、バレーボールのようにトスを続けるゲームです。ケガのリスクも少なく、体を動かすため適度な運動になります。トスは手のみ、手足OKなど利用者さんに合わせて介護スタッフがルールを決めると、多くの方が参加しやすいでしょう。
    また、たくさんの風船を大きめのゴミ袋に入れて、巨大な風船で行う風船バレーもおすすめ。風船をたくさん膨らませて、ゴミ袋に入れましょう。ゴミ袋がいっぱいになったら口を閉じ、丸い形になるよう風船の形に整えます。透明なゴミ袋にカラフルな風船を入れると、見た目もきれいですよ。

    おすすめ7「魚釣りゲーム」

    • 予算:1000円程度
    • 準備物:クリップ、紙皿、クレヨン、棒、紐、磁石、ブルーシートなど

    紙皿で作った魚の口にクリップをつけ、釣竿の先につけた磁石で魚を釣り上げるゲーム。ゆらゆら揺れる磁石で釣り上げるのはなかなか難しく、手先の器用さや集中力を養うことが可能です。
    作り方は、紙皿に魚の絵を、裏に点数を書き、口部分にクリップをつけてテープで留めます。ラップの芯や丸めた新聞紙などの棒に50センチほどの紐をつけ、紐の先に磁石を取りつけ、釣竿を作ってください。ブルーシートに魚を並べ、釣竿を使って魚を釣り上げ、裏面にある点数の合計点を競います。個人戦でもチーム戦でも楽しむことが可能。紙皿にイラストを描くのではなく、魚の写真を貼りつけると、リアル感が増してさらに盛り上がるでしょう。

    おすすめ8「新聞紙と毛糸で作るてまり」

    • 予算:500円程度
    • 準備物:毛糸、不要になった新聞紙や裏紙、輪ゴム、セロハンテープ、ハサミなど

    新聞紙に毛糸を巻くだけで、手軽にコロンとした形がかわいいてまりが制作できるレクリエーションです。柔らかくてまんまるなてまりは、心を穏やかにする癒し効果が期待でき、手先の器用さや独創性の向上に役立ちます。
    まず、新聞紙や裏紙を丸めさらに上から紙を重ねて丸めるという作業を数回繰り返し、ベースとなる球体を作成しましょう。球体がちょうどいい大きさになったら、テープと輪ゴムをつけ、上から毛糸で巻いていきます。紙が見えなくなるまで巻いたら、毛糸の色を変えて模様をつけるようにさらに巻いていけば完成。

    毛糸の組み合わせを変えればいろいろな模様を作ることができ、利用者さん一人ひとりの個性あふれるてまりに仕上がります

    おすすめ9「糸電話で伝言ゲーム」

    • 予算:500円程度
    • 準備物:紙コップ、タコ糸、爪楊枝、セロハンテープ、ハサミ

    糸電話を使って話し手が聞き手に、正確に言葉を伝えるゲーム。糸電話の作り方は簡単ですが、ハサミを使ったり、爪楊枝で紙コップに穴を開けたりするので、念のためあらかじめ介護スタッフが作成しておくのがおすすめです。

    糸電話を使った伝言ゲームのコツは、糸がピンと張るまで遠ざかること。2人1組でも、大人数でチーム分けしても楽しめるゲームです。利用者さん同士の会話にもつながるので、コミュニケーションを深めることができるでしょう。立つことが困難な利用者さんも、座って参加できます。

    おすすめ10「ちぎり絵」

    • 予算:1000円程度
    • 準備物:台紙、和紙や折り紙、のり、下絵

    ちぎり絵は、手でちぎった紙を台紙に貼っていき、絵を完成させる工作です。一見単純なレクリエーションに見えるかもしれませんが、紙をちぎって貼る作業は手先の運動になり、下絵に合わせて色を選んだり手指を動かしたりすることで脳の活性化も期待できます。

    また、その時期に合った絵を制作することで、利用者さんは季節を感じることができるでしょう。
    一人ひとり好きなちぎり絵を作って利用者さん同士発表し合うのも良いですし、全員で一枚の大きなちぎり絵を完成させて、食堂などに飾るのもおすすめです。

    下絵の手書きが難しい場合は、無料でダウンロードできるサイトもあるので、利用してみてください。

    おすすめ11「お手玉遊び」

    • 予算:1000円程度
    • 準備物:お手玉

    お手玉遊びは、手指や上半身の運動にピッタリのゲームです。高齢の利用者さんにとって、お手玉は懐かしい遊びのひとつではないでしょうか。

    手に持つと、昔のことを思い出す利用者さんもいるはず。お手玉は、100円均一ショップやネットなどで購入できます。数個セットで購入できるので、利用者さんの人数を考えた数を手配しましょう。


    お手玉遊びは、一人でも数人でも行えます。お手玉が得意な利用者さんは、何回連続で投げられるか記録を出していくと楽しいかもしれません、また、数人で行うなら、大きさの異なる段ボールや筒をランダムに積み上げて、そこにお手玉を投げて乗せていくゲームもおすすめ。

    段ボールや筒が倒れるまで積み上げ、お手玉をいくつ積み上げられるか挑戦すると盛り上がりますよ。

    利用者さんが楽しめる1000円以内でできるレクを企画しよう

    レクリエーションには、身体機能や脳機能の維持・向上や生活の質の向上という目的があります。

    介護施設でレクリエーションを企画する際には、利用者さんが楽しみながら手先を使ったり、体を動かしたりするような内容にすることが重要です。リーズナブルな1000円以内でできるレクリエーションで、利用者さんが満足できるものを企画してみてくださいね。

  • 春の歌8選!高齢者施設で喜ばれるメロディを紹介

    春の歌8選!高齢者施設で喜ばれるメロディを紹介

    高齢者施設で音楽レクリエーションを取り入れると、認知症の予防やストレス解消などの効果を期待できます。今回は“春の歌”をテーマに、高齢者施設の利用者さんに喜ばれるメロディをご紹介!童謡・唱歌&歌謡曲のカテゴリ別に、全部で8曲ピックアップしました。「レクリエーションに使える春の歌を探している」「高齢者施設で歌を通して利用者さんに季節を感じてほしい」そんなシーンの参考にしてください。

    【春の歌】高齢者施設で喜ばれる童謡・唱歌

    童謡や唱歌なら、利用者さんが子供の頃を懐かしみながら歌えます。春の歌で高齢者施設を盛り上げるならぜひ試してみましょう!

    春が来た

    『春が来た』は、日本の歌百選に選ばれている童謡です。「春が来た、春が来た…」という歌い出しで“春らしさ”は抜群!短いフレーズとおだやかで歌いやすい曲調が、高齢の方でも歌いやすいポイントです。曲自体は3番までありますが、全体で見ると短いので1曲通して歌っても難易度は高くないでしょう。

    <参考動画>

    滝廉太郎の『花』は、一度は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。童謡や唱歌として親しまれている曲ですが、実は『納涼』『月』『雪』と合わせた4曲で構成されています。それぞれの季節を感じられる素敵な曲ばかりなので、“季節の歌を楽しむ”という目的で花以外の曲も聞いてみるといいでしょう。

    <参考動画>

    さくらさくら

    春の童謡を代表する曲、といわれるほど多くの方に親しまれている『さくらさくら』。ゆったりとした美しいメロディが魅力の曲なので、歌うのはもちろん聞くだけでも楽しめるでしょう。動画サイトで簡単な手遊びが紹介されているので、高齢の方と一緒に楽しむのもおすすめです。

    <参考動画>

    早春賦

    『早春賦』は春の初めに作られた曲で、寒さの残る時期にぴったりです。歌ったり聞いたりするのもおすすめですが、歌詞の意味を考える楽しみ方もできます。歌詞の一部をピックアップして、介護職員から利用者さんへクイズを出すのはいかがでしょうか。

    <参考動画>

    【春の歌】高齢者施設で喜ばれる歌謡曲

    カラオケの音楽レクリエーションにぴったりな歌謡曲。歌い手は気持ちが穏やかになり、聞き手も参加したくなる雰囲気になるでしょう。歌謡曲のカテゴリから春の歌を選ぶなら、高齢者施設の利用者さんになじみのある人気の曲を選ぶのがおすすめです。

    野に咲く花のように

    ドラマ『裸の大将放浪記』の主題歌である『野に咲く花のように』。春のあたたかな雰囲気を思わせる歌詞とメロディが、気持ちをおだやかにしてくれるでしょう。ゆったりとした曲調で歌いやすいところも魅力です。

    <参考動画>

    さんぽ

    ジブリ映画『となりのトトロ』のオープニング曲として、幅広い世代の方に親しまれる『さんぽ』。あたたかくなってくる春の時期に、思わず散歩に出かけたくなるような曲です。明るい曲調とリズミカルなテンポが特徴なので、曲に合わせて手や足を動かすのもおすすめ

    <参考動画>

    幸せなら手をたたこう

    『幸せなら手をたたこう』は、1964年に坂本九が歌い大ヒットした歌謡曲です。童謡としても親しまれる曲なので、高齢の方でも歌いやすいでしょう。「手をたたこう」「肩たたこう」などのフレーズに合わせて利用者さんとコミュニケーションを取れる、春の音楽レクリエーションにぴったりな曲です。

    <参考動画>

    なごり雪

    『なごり雪』は、「今 春が来て 君はきれいになった」のフレーズで知られる歌謡曲です。昭和を代表する名曲のひとつで、なじみのある利用者さんも多いでしょう。ゆったりとしたメロディと印象的な歌詞が魅力の曲なので、レクリエーションや運動シーンのBGMとしてもおすすめです。

    <参考動画>

    春の歌で高齢者施設を盛り上げよう

    今回ご紹介した春の歌は、高齢者施設でカラオケや手遊び、イントロクイズなどさまざまな音楽レクリエーションに活用できます。利用者さんご自身に歌ってもらうのはもちろん、介護職員が一緒に歌ってコミュニケーションを取るのもおすすめ!春の歌を高齢者施設内で流して、雰囲気をぱっと明るくしてみませんか?

  • 3000円以内でできるレクリエーション10選|介護施設でおすすめレクを紹介

    3000円以内でできるレクリエーション10選|介護施設でおすすめレクを紹介

    介護施設で毎日のように行われるレクリエーション。新しいレクを準備する際は、費用面も考慮するポイントではないでしょうか。この記事では、3000円以内でできるレクリエーションを10個ご紹介。3000円の予算を準備できれば、カードゲームや工作など多くのレクを企画できます。レクを予算内でおさめたい方や、どんなレクがあるのか気になる介護スタッフの方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ1:四字熟語合わせ

    四字熟語の上2文字と下2文字を神経衰弱のように合わせて遊ぶ、「四字熟語合わせ」。1500円前後で手に入るカードゲームのため、3000円以内でできるレクリエーションです。古くから言い伝えられている四字熟語だからこそ、介護スタッフより利用者さんのほうが詳しいなんてこともあるかもしれません。四字熟語の意味も発表してもらえば、より脳を活性化させるレクリエーションになります。
    チーム戦にすれば10人以上でプレイすることも可能。カードに点数をつけ、難しい四字熟語は高得点にするなど、工夫次第でより深く楽しめるところもおすすめポイントです。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ2:リバーシ(オセロ風ゲーム)

    手先を使って、白黒のコイン状の石を裏返しながら遊ぶ「リバーシ(オセロ風ゲーム)」も3000円以内でできるレクリエーションのひとつです。利用者さん同士はもちろん、介護スタッフと真剣勝負してもOK。昔からある遊びのため、ルールを知っている利用者さんも多いのではないでしょうか。
    相手の動きを予測しながら進めるリバーシは、手先だけでなく頭もフル回転!高齢者の認知症予防や、メンタル面にも良い影響をもたらすと言われています。市販のリバーシは1000円台で購入できるものが多いうえ、繰り返し使えるボードゲームなのでコスパも優れているレクリエーションです。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ3:マナー豆(匠)

    お箸のマナーを学ぶグッズとして販売されているアイアップのマナーシリーズ「マナー豆(匠)」。おもちゃの豆を専用の箸でつまみ、容器に入れるスピードや数を競うといったレクリエーションに活用できます。
    箸で豆を移動させるだけなので、ルールは簡単。対戦中は介護スタッフと一緒に「マメッ♪マメッ♪」などの掛け声で応援すれば、さらに盛り上がることでしょう。豆の形は4種類あり、中にはつまみにくい形をしているものも。難易度に合わせて豆に点数をつけ、獲得点数で競うといった方法も可能です。
    マナー豆シリーズは数種類発売されていますが、マナー豆(匠)は対戦できる仕様になっているので、レクリエーションにおすすめ。誰が一番多く豆を移動させられるか、施設内の「マメ王」をぜひ探してみてください。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ4:季節の野菜で作るぬか漬け

    これまでご紹介したゲーム系ではなく、3000円以内でできる料理系のレクリエーションはいかがでしょうか。ご紹介するのは、1人1つずつマイぬか床を準備して作る「ぬか漬け作り」のレクリエーションです。利用者さんの中には、昔は自分で作っていたという方もおられることでしょう。普段の生活の中でやっていたことを思い出しながら、介護施設での生活に取り入れて、長い期間楽しめますよ
    捨て漬け野菜は、介護スタッフで数種類準備し、利用者さんにお好みのものを選んでもらうと良いでしょう。1人3000円の予算があれば可能なので、ひと味違ったレク企画の候補におすすめです。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ5:オリジナルフォトスタンド

    「オリジナルフォトスタンド」を制作するレクリエーションも、3000円以内という予算であればステキなものが制作できます。色とりどりの造花や、ステンドグラス風のミニタイル、大きめのビーズなどさまざまな飾りを準備。市販のシンプルなフォトスタンドに、利用者さん好みの仕様になるようデコレーションしてもらいましょう。
    完成後はお気に入りの写真を入れてもらい、介護施設内の廊下に展示して写真展を開き、多くの方に見てもらっても良いですね。自分の作品が飾られているのを見たり、ほかの利用者さんが作ったものを鑑賞したりすることは、新たな創作意欲にもつながりやすくなります。3000円以内でできるレクとして挑戦してみてはいかがでしょうか。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ6:おでかけイベント

    自立度の高い利用者さんが多い場合は、季節ごとに咲く花や催し物の見物などへ外出する「おでかけイベント」もおすすめ。人数により移動手段を考慮する必要がありますが、1人3000円の予算があれば、公園などの施設への入場料だけでなく、昼食代をまかなうことも可能です。施設の近所にある喫茶店にコーヒーを飲みに出かけるというだけでも、利用者さんに喜ばれるイベントになります。
    インターネットで検索すれば、おでかけレクリエーションを実施した介護施設の体験談なども多数掲載されているので、参考にしてみてください。植物公園や、天候に左右されない水族館など、非日常が味わえるイベントとして企画してみてはいかがでしょうか。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ7:お部屋で使えるアミアミかご

    アミアミアミーゴというキットを利用した、居室で使えるアミアミかごの制作も、3000円以内でできるレクのひとつです。作り方は少し複雑ですが、小学生の工作としても人気なので、高齢者のレクリエーションにもおすすめ。考えながら手先も動かすレクなので、認知機能低下の予防にも役立ちますよ。
    まずは、介護スタッフが作り方をマスターし、利用者さんにレクチャーするようにしましょう。素材は紙紐ですが思いのほか強度があるため、小物入れやペン立て、大きいものはバッグなど幅広く活用できます。完成後どのように使いたいか、利用者さんへの質問タイムを設けてみるのも良いでしょう。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ8:クッキー作り

    利用者さんと介護スタッフが協力してクッキーを作るレクもおすすめです。クッキーは、砂糖と無塩バター、薄力粉があれば、すぐに作ることができます。材料を混ぜて伸ばし、型をとる工程を、利用者さんに行ってもらいましょう
    クッキーの型は、いくつか種類を用意しておくと、利用者さんも好みのものを選べて楽しいかもしれません。また、春には桜、クリスマスにはジンジャーマンなど、その季節に合わせた型があるとイベントとしても楽しめますよ。高齢者の方はやけどの危険性があるので、オーブンで焼く工程はスタッフが行うと良いでしょう。できたクッキーを、おやつの時間に食べるのもおすすめです。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ9: 箱の中身は何でしょう

    ダンボールに手が入る大きさの穴を開け、そこから手を入れて中身を触り、中に何が入っているかを当ててもらうゲームです。簡単なルールなので、利用者さんたちは参加しやすいでしょう。当てる側はもちろん、見ている側も楽しめますよ。
    クイズは、個人でもチームでも行うことが可能です。箱の中に入れるものは、簡単に当てられるものから、触ってもなかなか分からないようなものまで、さまざまな難易度のものを用意しておくのがおすすめ。ただし、触ってもけがをする危険性のないものにしてください。

    【3000円以内でできるレク】おすすめ10:フェルトでコースター作り

    色や柄の異なるフェルトを何枚か用意し、利用者さんにコースターを作ってもらうレクはいかがでしょうか。フェルトは、ハサミで切りっぱなしにしてもほつれてこない生地なので、手芸初心者の利用者さんでも簡単に扱うことができます
    利用者さんに好きなデザインを考えてもらい、デザイン通りにフェルトをハサミで切っていきましょう。土台となるフェルトができたら、あとは好きなように、違うフェルトや毛糸、ビーズなどを貼り付けたり、裁縫が得意な利用者さんは糸で縫ったりして飾り付けます。フェルト同士を貼り付けるには、フェルト用ボンドを使うのがおすすめ。フェルト用ボンドは市販で数百円で購入することができますよ。完成したものは、飾ったり実際に使ったりして楽しんでみてはいかがでしょうか。

    費用面も考慮したレクリエーションの企画を

    3000円以内でできるレクリエーションを7つご紹介しました。毎日レクを実施している施設では、マンネリ化しつつあるなと感じられる場合も多いことでしょう。しかし、介護現場では費用面の把握も重要です。この記事を参考に、施設側の負担も配慮しつつ、利用者さんが新鮮に感じられる新しいレクを企画してみてくださいね

  • 【高齢者の膝の痛み】対処法は?原因・予防法についても解説

    【高齢者の膝の痛み】対処法は?原因・予防法についても解説

    高齢者から膝の痛みに関する悩みを聞く機会は多いでしょう。寒い時期にはひどくなりがちです。内閣府の発表した平成30年版高齢社会白書によると、65歳以上の要介護者が、介護が必要になった原因の第4位として挙げられているほど、手足の関節の痛みは高齢者にとって重い悩みなのだそう。そこで今回は、高齢者の膝の痛みに対する対処法についてご紹介します。原因や予防法についても併せて解説するので、参考にしてください。

    高齢者の膝の痛みはこれが原因だった!

    痛みにアプローチするためには、痛みの根源を知ることが大切です。まずは高齢者の膝の痛みの原因を見ていきましょう。

    膝関節の軟骨・半月板の摩耗

    膝は4つの骨から成り立っており、継ぎ目の周りは関節軟骨と半月板に守られています。加齢が進むと、軟骨や半月板は摩耗していき、炎症を起こしやすくなるのです。その結果、膝が腫れる、熱を持つといった症状が起こり、膝痛になってしまいます。
    炎症症状による痛みは、動くと悪化する恐れがあるので、病院の早めの受診がおすすめです。

    肥満・運動不足・活動量の低下

    肥満や運動不足、活動量の低下も原因の一つです。体を動かす機会が減ると体の活動量が低下してしまい、筋肉量や体力、持久力などの減少をもたらします。膝関節をバランスよく支えることができなくなり、膝への衝撃や負担が増えて、痛みへと繋がるのです。さらに、動かないことが体重の増加に繋がり、ますます動けなくなってしまうという負のループにも繋がります。

    体や脚のゆがみ

    膝の痛みを訴えている方に、体や脚のゆがみはないでしょうか。O脚やX脚といった脚のゆがみは、関節軟骨の極端な摩耗を引き起こします。また、外反母趾や偏平足といった足の変形も、足裏で吸収するはずだった衝撃を膝が受けてしまうことになり、膝へのダメージが増えていくのです。

    膝痛の放置

    膝が腫れた後にも注目しましょう。膝の炎症が落ち着いた後も、膝痛が継続する場合があります。これは膝関節が炎症後、関節包という膝関節の周りを包んでいる膜が固くなり、膝の動きに対応できなくなってしまうからです。スムーズに歩くことができず、さらに関節包が無理に引っ張られるため痛んでしまいます。

    高齢者が膝の痛みを感じたときの対処法

    要介護にも繋がるほど、高齢者にとって深刻な悩みの一つである膝の痛みですが、痛みを和らげるための対処法がないわけではありません。ここからは、膝の痛みを感じたときの対処法をご紹介します。

    膝や体を温める

    膝が冷えると、血行不良になり筋肉や関節の動きが固くなることで、痛みを引き起こします。特に高齢者は血行不良が起きやすいのです。膝や体を温めれば血行が促進され、筋肉がほぐれて膝の痛みも和らぎます
    膝を温める方法には入浴の他、カイロや蒸しタオル、サポーターなどが有効です。特におすすめなのがサポーターで、冬場に冷えがちな膝を温めるだけでなく、膝周りの筋肉にかかる負担を軽減させる効果もあります。
    しかしながら、関節が腫れている、熱を持っているという場合は逆効果になることがあるので対処法として取り入れる場合には注意しましょう。

    膝の体操をおこなう

    膝の体操をするという方法もあります。高齢者は膝の痛みを感じると動かなくなりがちですが、膝の関節の可動域を広げるためのストレッチや、下半身の筋トレ、ウォーキングなど、主に有酸素運動を使った運動療法は、痛み止めと同じくらい効果的な対処法です。高齢者が膝の痛みが強くて動けない場合でも、薬やサポーターなどを使いながら適した方法で根気よく運動を続けることが膝の痛みを緩和するためには大切です。
    体操などで体を動かすことは筋力アップや減量にも繋がり、痛みが引いた後もさらに歩きやすくなり、好循環が生まれるでしょう。

    マッサージも効果的

    膝のマッサージも効果的な対処法です。膝の痛みを感じる部分を中心に、周囲の筋肉を揉みほぐすように行います。
    膝裏は力を入れすぎず両手で、次にふくらはぎは下から上へとらせん状に揉みあげ、太ももから足のつけ根へはさすり上げるように揉みましょう。最後に、両手の人差し指と親指で円をつくるようにして膝のお皿を囲み、お皿そのものを上下左右に軽く動かすようにしてマッサージすれば完了です。
    血行を促進するようなアロマオイルを使用すれば、リラックス効果も得られ、介護する側もされる側も気分転換になります。

    薬や病院を利用する

    齢者の膝の痛みには病気が隠れている場合もあるため、まずは病院で診察を受けることも対処法として大切です。痛みが軽症の場合、炎症や痛みをとるために薬物療法を用いることもありますが、病気そのものを治せるわけではありません。やはり第一には運動療法と考えられており、その上で薬物療法、そして最終手段として膝関節の手術と段階が上がっていきます。医師の判断を仰ぎながら、適切な対処をしていくことが今後の生活のためにも重要です。

    高齢者が膝の痛みを感じないための予防法

    そもそも高齢者が膝の痛みを感じないために予防していくことも大切です。ここからは、膝の痛みを感じないために簡単に実施できる予防法をご紹介します。施設でのレクリエーションにも以下の点を取り入れてみてください。

    適度な運動で筋肉と柔軟性を高める

    まずは日頃から適度な運動を行い、脚の筋肉をつけるとともに膝周りの柔軟性を高めておきましょう。適度な運動はコラーゲンの生成を促進し、関節軟骨に栄養が行き渡りやすくなることが知られています。
    ただし、長時間の運動や負荷の高い運動を行うと、逆に膝に負担をかけてしまうことになります。適正な運動量を見極め、血流を促すとともに筋力アップを目指しましょう

    適度な体重をキープする

    人が歩くとき、膝には瞬間的に体重の7倍負荷がかかるといわれています。そのため、適度な体重を維持することは、膝の痛みを予防する方法として有効です。
    食事量のコントロールも大切ですが、お散歩や早歩きなどの有酸素運動を取り入れて、カロリーを消費する運動を行うようにしましょう。お散歩は1回20分~30分を週に2回以上行うのが理想です。

    普段から膝の負担を軽減させておく

    階段や急な坂を避けるというように、普段から膝の負担を軽減させることも有効です。正座や和式トイレが避けられるのはこのためですが、座っているときに足を組まないようにして関節や筋肉バランスを崩さないようにしてみましょう。また、静かに歩いたり、手すりを利用したりという方法も、膝の負担を軽減します。

    レクリエーションをうまく利用して膝の痛みの対処・予防を心がけよう

    高齢者の膝の痛みを軽減するには、施設で対処法や予防法を踏まえたレクリエーションを行うことが大切です。利用者さんそれぞれの症状や状態を見極め、個別で適切な処置をすることは重要ですが、利用者さんを集めて一斉にできるレクリエーションであれば、膝の痛みだけでなく他の症状に対しても効果があり、対処や予防にかける時間を削減できます。高齢者の膝の痛みを訴える方が減るよう、内容を意識して対処法や予防法として取り入れてみてはいかがでしょうか。

  • 加湿器でレジオネラ菌が発生!?介護職が知っておきたい注意点

    加湿器でレジオネラ菌が発生!?介護職が知っておきたい注意点

    日本医師会では、かゆみの予防策として入浴時間や肌着の選び方とともに、部屋の湿度低下に加湿器を使用することを提示しています。しかしながら、加湿器のタンク内でレジオネラ菌が繁殖し、レジオネラ症に感染してしまう事例もあとを絶ちません。そこで今回は、加湿器でレジオネラ菌が発生する仕組みと、レジオネラ菌を絶つ加湿器のお手入れ方法をご紹介します。利用者さんだけでなく、現場で働くスタッフに健康被害を及ぼさないためにも、しっかりと注意しておきましょう。

    加湿器とレジオネラ菌の関係性は?

    家庭の加湿器でも起こりうるレジオネラ菌による感染症、その関係性を知っておけば、対策も考えやすいものです。まずはレジオネラ菌とは何か、レジオネラ菌を原因とした感染症についてみていきましょう。

    レジオネラ菌とは

    レジオネラ菌とは、河川や温泉、土壌など、自然界で生きている細菌です。
    抵抗力が弱まっている高齢者や赤ちゃんが感染すると、レジオネラ症を発症します。このレジオネラ症は、呼吸困難や意識障害などを引き起こして重篤化する場合もある恐ろしい病気です。
    未消毒の水や溜まった水、水温20~50度前後の水に混入すると、レジオネラ菌は増殖する恐れがあります。給水・給湯設備や、循環式浴槽、加湿器などから発見されることがあり、介護施設で冬場に加湿器を使用する際には注意が必要です。

    加湿器のレジオネラ菌が原因で死亡するケースも

    レジオネラ菌は、腐葉土の粉塵を吸い込んだり、温泉浴槽内で水を誤飲したりといった経路で感染する他、エアロゾル感染といって加湿器などからレジオネラ菌に汚染された水の粒子を吸い込むことで感染する場合もあります。過去に介護施設で使用していた加湿器からエアロゾル感染し死亡したケースもあるため、冬場の加湿器の利用には細心の注意が必要です。

    こんな加湿器には注意!レジオネラ菌が繁殖しやすい加湿器とは

    スチーム式やハイブリッド式、気化式など、加湿器で空気を加湿する方法にはさまざまありますが、その中でも最も注意が必要となるのが超音波式の加湿器です。
    他の加湿器は水を気化させてから加湿したり、加熱して加湿したりと、万が一レジオネラ菌に汚染された水だったとしても空気中に放出する可能性は低いでしょう。しかし、超音波式は水を霧状にして噴霧し加湿するため、感染源になる確率が高いのです。レジオネラ菌による感染症を引き起こさないためにも、面倒であっても加湿器やタンクは毎日しっかりとお手入れして使うようにしましょう。

    加湿器からレジオネラ菌をばらまかないためにしたいこと

    加湿器からレジオネラ菌をばらまかないために抑えたい、3つのポイントをご紹介します。超音波式の加湿器に限らず、すべての加湿器で注意すべきことなので、しっかりと確認しておきましょう。

    加湿器の水は毎日取替える

    タンクの水は毎日入れ替えましょう。水道水は、飲み水としても利用できるよう塩素などで消毒してあります。カビや雑菌の繁殖をある程度の時間は抑えることができるので、加湿器に使う水はミネラルウォーターや浄水器の水よりも水道水がおすすめです。そうはいっても、放置していると水道水に含まれる成分が汚れの原因になってしまうこともあります。フィルターの目詰まりを起こして消費電力が増えるといった弊害も生じる可能性があるため、加湿器の水は毎日交換するようにしましょう。

    トレイやフィルターの定期的な掃除

    タンクや給水トレイ、フィルターは定期的な掃除をしましょう。トレイやフィルターに水垢がついていると、悪臭の原因や加湿能力の低下などを引き起こします。Panasonicによると濡れた状態の加湿フィルターは1~3日で多くの細菌が繁殖することもあるため、汚れやぬめりが生じないように掃除をおこないましょう。給水タンクは毎日水の入れ替えの際に振り洗いを、トレイやフィルターは2週間に1回柔らかいスポンジで洗うというのが目安です。気化フィルターは月に1回浸け置き洗浄をするようにすると、なお良いでしょう。

    吹き出し口にも要注意

    意外と見落としやすいのが、吹き出し口です。吹き出し口に水滴が付着している場合、そこから雑菌が繁殖してしまうこともあります。加湿器の使用後は水分を拭き取り、定期的にすべて乾燥させる時間を作りましょう。レジオネラ菌は乾燥に弱いため、繁殖の予防に繋がります。

    加湿器の正しいお手入れでレジオネラ菌による健康被害を予防しよう

    加湿器からレジオネラ菌に感染する事例はあるものの、正しいお手入れをしていれば、感染を予防しながら使うことはできます。高齢者にとって皮膚の乾燥は大敵です。利用者さんが快適な生活を送るためにも、加湿器の注意点をしっかりと把握し、効率よく保湿をおこないましょう。

  • 高齢者の低体温症に注意!介護職として知っておきたい予防方法は

    高齢者の低体温症に注意!介護職として知っておきたい予防方法は

    「熱中症は危険」という認識は広がっていますが、低体温症の危険性はあまり知られていません。しかし、低体温症が重症化してしまうと、命に危険を及ぼす可能性があります。低体温症は身体機能が衰えている高齢者に多く、冬場は特に注意しなければなりません。そこで今回は、低体温症について詳しく解説します。症状や予防法を把握しておき、トラブルを未然に防ぎましょう。

    低体温症とはどんなもの?

    低体温症は、深部体温が低くなった状態を指します。体温が低いほど死亡率が高まる危険な状態です。深部体温は体の中心に近い部分を測定したもので、脇の下などで測る皮膚体温とは異なります。平均の深部体温は、肝臓なら38.5℃、直腸なら38℃ほどと、皮膚体温よりも高いのが普通。[btp_line]深部体温が35℃以下になると、低体温症

    低体温症は、深部体温が低くなった状態を指します。体温が低いほど死亡率が高まる危険な状態です。深部体温は体の中心に近い部分を測定したもので、脇の下などで測る皮膚体温とは異なります。平均の深部体温は、肝臓なら38.5℃、直腸なら38℃ほどと、皮膚体温よりも高いのが普通。[btp_line]深部体温が35℃以下になると、低体温症[/btp_line]と診断されます。

    と診断されます。

    低体温症の症状は

    低体温症になると、[btp_line]激しい震えや意識障害[/btp_line]が生じます。体が震える理由は、体が熱を発生させようとする生理現象シバリングによるもの。意識はあるものの比較的長く身震いするような状態は、軽度の低体温症です。

    低体温症が進み中程度になると、反対に震えは収まり、意識が朦朧としたり判断力が低下したりするなどの症状が見られるでしょう。さらに症状が悪化すると心拍や呼吸数の減少、血圧の低下などの症状が顕現。深部体温が28℃以下になると昏睡状態に陥り、命を落とす危険性が高まります。

    低体温症での死亡者は

    厚生労働省が発表している人口動態調査を見てみると、2022年に凍死(=低体温症)で死亡した方の数は、1,450人。熱中症は1,477人となっており、熱中症で亡くなる方と同じくらい低体温症で亡くなっている方がいることが分かります。

    そのうち65~79歳は446人、80歳以上は773人と、凍死で亡くなった方の大半が高齢者です。低体温症は特に高齢者が注意したい疾患であるといえるでしょう。

    高齢者は家の中で低体温症になることも

    低体温症は極端に寒い屋外で起こるものと思われがちですが、屋内で低体温症になることも珍しくありません。例えば寒い部屋の中で長時間動かずにいるだけで低体温症になることもあります。[btp_line]特別なシチュエーションでなくとも起こる[/btp_line]ため、一人暮らしの高齢者は低体温症に注意が必要です。

    高齢者が低体温症になるリスクは高い!その理由は?

    低体温で死亡している方の大半は高齢者であることからもわかる通り、高齢者の方は特に低体温症に注意が必要です。その理由を確認していきましょう。

    低体温症になりやすい持病がある

    以下に挙げる持病を持っていると、低体温症になりやすいとされています。

    • 糖尿病
    • 甲状腺機能低下症
    • 心疾患、血液疾患

    例えば糖尿病の場合、体温調節にかかわる自律神経の働きに影響が起こります。寒いと血管が収縮して体温を保つ働きが低下することに加え、低血糖になると意識を失う危険性があり、低体温症にならないよう注意が必要です。
    甲状腺ホルモンも体温を調節する働きがあるため、病気により減ると熱が産生されなくなり低体温症になりやすいでしょう。心疾患や血液疾患も血流が悪くなるため、低体温症のリスクが高まります。

    これらの病気がある高齢者の方は、低体温症の可能性も含めて注意する必要があるでしょう。

    身体機能が衰えている

    上記に挙げたような持病がなくても、高齢者は加齢により身体機能が衰えています。熱を生み出す作用がある筋肉量が減るなどの理由で、体温が低くなりがちです。加えて皮下脂肪が減り体の熱が放散されやすく、体温が下がりやすくなっています。

    また、暑さや寒さの認識が乏しくなっており、低体温症の症状に気が付くのが遅くなりやすいという側面もあるでしょう。

    気温が低い環境にいる

    高齢者が低体温症になる代表的な理由は、気温の低い場所にいることです。冬の寒い時期に長時間外にいると、低体温症を発症しやすくなります。冬の山登りやマラソン大会といった状況がイメージしやすいでしょう。寒い場所で身動きが取れないと、自ら熱を生み出せず、低体温症に陥ります。

    また、冬でも暖房器具を使わず過ごしている、災害時の避難所で暖が取りにくいなどといった場合は、室内でも低体温症になる可能性があるため注意が必要です。

    低体温症の予防方法は?

    低体温症の予防方法を確認しておきましょう。

    室内温度は20℃以上にする

    低体温症を防ぐには、室内環境を整えることが大切です。普段過ごす室内は、[btp_line]20℃以上[/btp_line]に整えておきましょう。高齢者の方は寒さを感じにくい傾向があり、20℃以下でも特に違和感なく過ごせるかもしれませんが、実際は体が冷えていることも少なくありません。高齢者の方の体感温度に関わらず、室温は20℃以上になるよう調整しましょう。

    体を動かす習慣をつける

    [btp_line]体を動かして筋肉をつける[/btp_line]のも、低体温症の予防の一環です。筋肉には熱を生み出す作用があるため、適度な筋肉があれば体も冷えにくくなります。冬の運動は暖かい室内でできる体操やストレッチなどがおすすめです。気が向いたときに頑張るのではなく、日ごろから体を動かす習慣をつけ無理なく続けるのがベストでしょう。運動の習慣づけにより骨粗しょう症や腰痛などの予防にもつながります。

    温かい飲み物やたんぱく質を摂る

    温かい飲み物やたんぱく質を意識的に摂り入れるのもおすすめです。温かい飲み物は、体を内側から温めてくれます。温かい飲み物を摂取するおすすめのタイミングは、[btp_line]深部体温が低くなっている起床後[/btp_line]。起きてすぐに飲むことで、効率的に体温を上げられます。

    体の中で熱を生み出すたんぱく質を積極的に摂るようにすることも、低体温症予防に効果的です。たんぱく質も含め、栄養バランスのとれた献立を意識するといいでしょう。

    入浴時には湯船に浸かる

    湯船に浸かり体を温める習慣をつけるのもおすすめです。湯船につかると毛細血管が広がり血行がよくなるため、体温を上げることにつながります。無理のない範囲で構いませんが、血液が全身を巡る20分ほどぬるめのお湯に浸かるのが理想的。

    ただし、入浴中は思った以上に汗をかきやすいため、脱水状態に陥りやすくなります。入浴の前後は忘れずに水分補給することも大切です。

    低体温症かもと思ったときの対応方法は

    利用者さんに低体温症と思われる症状が出ているときは、どのような対応をするのがいいのでしょうか。

    まずは意識があるか確認する

    低体温症が疑われる場合は、まず[btp_line]意識の有無を確認[/btp_line]しましょう。呼びかけてみて意思疎通ができるかどうかという点に注目します。反応がない場合は、瞳孔が開いていないかも確認しましょう。

    意識がない場合は低体温症が中度以上に進行している可能性があるため、すぐに救急車を呼びます。同時に、窒息を防ぐために気道を確保しておきましょう。

    急激に体温を上げるのはNG

    低体温症の疑いがある場合は体を温める必要がありますが、温め方は状況により異なります。初期症状の場合は、暖かい場所に移動する、ヒーターなどで体を温める、温かい飲み物を飲むなどの方法で問題ありません。衣類が濡れていたら脱がせて髪の毛や体は水気をふき取り、積極的に体を温めてあげましょう。

    症状が中度以上の場合は、積極的に体を温めると冷えた血液が心臓に一気に流れ込み、[btp_line]心室細動を引き起こすリスク[/btp_line]があります。ヒーターなどではなく毛布などで緩やかに温めるようにしましょう。少しの刺激でも不整脈などを引き起こす恐れもあるので、体を動かさないようにすることも大切です。呼吸や心拍をチェックしながら、救急車が到着するのを待ちましょう。

    高齢者に多い低体温症に注意して!

    夏の熱中症と同じく、冬は低体温症に注意が必要です。「電気代がもったいない」「寒さは我慢できる」などと暖房をつけずに過ごす高齢者も多いですが、その考えが低体温症の原因になることもあるでしょう。高齢者の方は寒さを感じにくい傾向にあり、気づいたときには症状が進行していたというケースも少なくありません。低体温症についてきちんと理解したうえで、できる対策をしておきましょう。

  • 雪の日のデイサービス送迎で考えられるリスクと安全対策

    雪の日のデイサービス送迎で考えられるリスクと安全対策

    冬に気になることと言えば雪です。普段から雪が降る地域の方は、比較的雪に対する対策を理解しているでしょう。また利用者さんも雪に慣れていることから、雪道の歩き方なども注意しているはずです。しかし、雪があまり降らない地域の方の場合、介護スタッフも利用者さんも慌てふためくことに。慌てるだけならまだしも、転倒によって大ケガにつながることもあります。そこで今回は、雪の日のデイサービス送迎で考えられるリスクや安全対策について見ていきましょう。

    雪の日の送迎で考えられるリスク

    どういった危険があるのかがわかれば、対策につなげられます。まずは、雪の日のデイサービス送迎で考えられるリスクについて考えていきましょう。

    転倒

    雪の日は、雪が氷のようになって滑りやすくなります。また、雪が深いことで思うように足を動かせないケースも。こういった状況では転倒しやすくなるため注意が必要です。[btp_line]転んだ拍子に手をついたり、お尻を強く打ったりすることで骨折してしまう[/btp_line]こともあります。

    凍結

    一見すると凍っていないようでも、実際は凍っており滑りやすくなっていることも。道路の凍結は、歩行だけでなく車の運転も気をつけなければなりません。

    • 例えば以下のような場所に注意しましょう。
    • 横断歩道やマンホール
    • 家やビルの日陰となっている場所
    • 歩道の脇
    • 歩道橋
    • バスやタクシーの乗降場所
    • 駐車場
    • 家や施設の入り口

    横断歩道の白い線の部分やマンホールは滑りやすくなっています。日陰は太陽が当たりにくいため、凍結しやすいです。また、歩道の脇や歩道橋、乗降場所などは「人が歩いているので大丈夫」と感じやすいですが、実は滑りやすい場所。

    [btp_line]氷と水が混ざったような状態だったり、溶けた水がまた凍って氷になっていたりする[/btp_line]ことがあるためです。

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    積もった雪の崩落

    高く積もった雪にも注意しなければなりません。降ったばかりの雪はやわらかく、[btp_line]ちょっとした衝撃で崩落することも[/btp_line]。特に軒先は、屋根に積もった雪が落ちてくる可能性もあります。

    送迎時の安全対策

    雪のデイサービス送迎ではどういった安全対策ができるでしょうか。

    介護スタッフを増員

    まず考えられる方法は、介護スタッフの増員です。できれば利用者さん1人に対して介護スタッフ2人という状態にして、利用者さんの安全確保をしながら移動できると安心でしょう。

    介護スタッフの増員が難しい場合は、施設内のスタッフに手伝ってもらうと良いかもしれません。

    事前に除雪

    基本的にはデイサービス送迎の前に除雪してから移動するとは思いますが、利用者さん宅へ迎えに行って戻ってきたらまた施設前に雪が積もっている、または凍っているということがあります。

    そのため、車から降りて移動する前に再度除雪作業や点検をして、安全を確保してから利用者さんの移動を行うのもおすすめです。

    スコップ携帯

    雪がたくさん降る場合、あっという間に雪が積もることも。いつでも雪かきができるようにスコップを携帯しておくと良いでしょう。

    利用者さんにも共有したいこと

    介護スタッフだけが気をつければ安全確保できるのかというと、そうではありません。日頃から利用者さんにも共有しておきたいことがあります。ここでは、雪の日のデイサービス送迎で利用者さんにも守ってほしい注意点について見ていきましょう。

    服装や靴

    服装は、暖かく動きやすいもの。長靴や滑り止めなどがついた滑りにくい靴の着用を促しましょう。[btp_line]両手を自由にするために手袋の着用は必須[/btp_line]です。

    もし荷物がある場合には肩掛けや手で持つことはせず、リュックサックを利用するように伝えてください。

    足元に気をつける場所

    前述した凍結しやすい場所について共有することも大切です。[btp_line]凍結しやすい場所は雨の日に滑りやすい場所[/btp_line]でもあります。しかし日頃から伝えていても、忘れてしまうことも。雪の日に送迎する前に改めて確認するなど、しっかり注意喚起しましょう。

    歩き方

    雪が降る、道路が凍結しているときの歩き方はペンギン歩きです。[btp_line]歩幅を小さく足裏全体を地面につけるイメージ[/btp_line]。しっかり踏みしめることで滑りにくくなるでしょう。寒さから急いで向かおうとする利用者さんもいるかもしれませんが、「安全のためにゆっくり歩きましょう」と伝えてください。

    どんなに対策してもし過ぎることはない

    慣れない雪の日は不安なことも多いでしょう。利用者さんも介護スタッフもケガなく過ごすには、事前の対策が大切です。雪の日のデイサービス送迎を安全に行えるように、気をつける場所や雪の日の歩き方など、日頃から利用者さんや介護スタッフで共有しておきましょう。

  • 介護記録における禁止用語とは?避けるべき表現について詳しく解説

    介護記録における禁止用語とは?避けるべき表現について詳しく解説

    利用者さんに提供したケアや、利用者さんの日々の様子を記入する介護記録。プライバシーに関わることを記載する書類のため、[btp_line]表現方法には注意が必要[/btp_line]です。何気なく記載した内容が、利用者さんやご家族を傷つける結果になることも。多くの方と共有し、記載内容の正確性が求められる介護記録だからこそ、倫理観のある書類でなければなりません。この記事では介護記録における禁止用語や避けるべき表現について解説しています。記録の書き方に不安のある方は、ぜひ参考にしてください。

    【簡単に】介護記録とは?

    介護記録とは、利用者さんの日々の様子や変化を記載するだけでなく、正当なケアを提供したことを証明する大切な書類です。利用者さんを支援するほか、スタッフ(看護師や医師、ケアマネジャーなど)やご家族と情報を共有するツールという役割もあります。さらに介護記録は「転倒後に利用者さんが頭をぶつけ、その後容体が急変してしまった」といったトラブルがあったときにも備えることが可能。どのような状況で、どのように対応したかを記すことで、利用者さんと介護スタッフを守るための証拠にもなります。したがって介護記録は、誰が読んでも伝わる用語や表現で記載されることが求められていると言えるでしょう。

    記入する用語には最大限の注意が必要

    介護記録の作成では、使用する用語選びも重要なポイントです。ケアプランを再検討する際は、利用者さんの日々の状態が把握できる介護記録が大いに役立ちます。しかし、逆を言えばそれだけ利用者さんのプライバシーに関わることを記載する書類ということです。多くのスタッフやご家族、利用者さんも閲覧することを想定し、[btp_line]誰が読んでも不快に感じない用語を選びましょう[/btp_line]。誤解や不安を与える表現をできるかぎり避けることが大切になります。
    では、誰が読んでも伝わる記し方、誤解や不安を与えない介護記録とはどんなものでしょうか。ここからは禁止用語や避けるべき表現を詳しく解説していきます。

    【侮辱表現】は使用しないこと

    介護記録の禁止用語として、侮辱表現が挙げられます。

    侮辱表現の例

    • ボケ症状がある
    • しつこく話をする
    • 勝手にトイレへ行く

    これらは、利用者さんの人格を無視した表現です。また、「ボケ症状」は客観的な表現ではないため、実際の様子が分かりません。「しつこく」や「勝手に」も記載したスタッフの主観的表現になるため、介護記録作成時の禁止用語として念頭に置いておきましょう。曖昧な表現や、侮辱と受け取られる可能性のある表現は避けることが鉄則です。

    [btp_box]改善例

    • ボケ症状→食事をしたのに、30分後には食事をしていないと言う。
    • しつこく話をする→15分の間に5回、介護スタッフに同じ内容の話をする。
    • 勝手にトイレへ行く→トイレへ行く際はスタッフに声かけをするよう伝えているが、声かけなく自発的にトイレへ行く。[/btp_box]

    上記例のように、利用者さんの状況を、具体的かつ分かりやすく記載するとよいでしょう。

    【指示用語】は上下関係を連想させるのでNG

    「~させた」「促した」といった指示用語も、介護記録で避けるべき禁止用語のひとつです。利用者さんの危険を回避するために声かけした場面などで思わず使用してしまいがちなので、注意しましょう。
    例えば、歩行が安定しない利用者さんへ「トイレに行きたいときはスタッフへ知らせてくださいね。一緒に行きましょう。」と、声かけしたとします。しかし、気づくと利用者さんは一人でトイレに向かっている、という場面で記載例を解説していきましょう。

    指示用語を使用した例
    「トイレへ行く前はスタッフに知らせるよう促していたが、気づくと一人でトイレに向かって歩いていた。転倒はなかった。」

    一見、問題のない文章に感じますが、「促したが利用者さんはやらなかった」というニュアンスが強く、介護スタッフと利用者さんの間に上下関係があるような印象を与えます。また、発見した後のスタッフの行動が記載されていません。

    [btp_box]改善例
    「トイレへ行く前はスタッフに知らせてほしいと声かけを実施。30分後、一人でトイレへ向かっている姿を発見。スタッフ見守りのもとトイレまで歩行。ふらつきなし。転倒もしなかった。」[/btp_box]

    改善例のように、利用者と介護スタッフが対等であるように捉えられる記録が大切です。また、どのように対応したか、結果どうだったのかまで客観的に記載すると、場面の状況がよく分かります。今後、スタッフが利用者さんへどのような対応をしていくか検討をする際の情報源にもなるため、状況が見える記録を心がけましょう。

    【専門用語】は分かりやすく言い換えよう

    介護では、一般的には使用しない専門用語を日常的に使うことが多くあります。例えば、医療関係者なら当たり前のように使う「徘徊」「傾眠」といったワードも、一般の方には理解しづらい専門用語です。知らない単語を記録に使用することは、読む方に不安を与える要因になってしまうため、できるだけ使用しないようにしましょう。

    [btp_box]改善例

    • 徘徊→自室とトイレの間を20分ほど往復していた。
    • 傾眠→ソファで、穏やかな表情で1時間程度ウトウトとしていた。[/btp_box]

    このように表現することで、専門家でなくても利用者さんの状況を理解することができます。どのくらいの時間、どうだったのかという[btp_line]分かりやすい表現で専門用語を言い換え[/btp_line]、利用者さんの様子を客観的に伝えていきましょう。

    【医学的用語】医師の診断を根拠にして記載する

    医学的用語を使用する際はとくに注意が必要です。例えば、利用者さんが急に発熱したとします。発熱に伴う症状として、呼吸困難の訴えや、喘鳴、咳などがある場合、肺炎ではないか?と疑うこともあるでしょう。しかし、ここで肺炎というワードを記録内に記載するのは絶対にNG。なぜなら、肺炎は診断名のため医師の診察による確定診断が必要だからです。そのほかにも骨折や打撲、血尿といった客観的表現のような用語には注意が必要。介護スタッフが安易に医学的用語を使用することで、利用者さんやご家族だけでなく、ほかスタッフを混乱させる可能性もあります。介護記録では[btp_line]診断名につながる医学的用語は禁止用語[/btp_line]として念頭に置いておきましょう。利用者さんやご家族にとっては、介護スタッフも医療従事者のひとりです。介護記録には責任が取れる客観的な内容のみ(傷なら外見上の感触や、変色の範囲など)記載しましょう。

    利用者さんやご家族に配慮した記録作成を心がけよう

    介護記録で避けるべき表現や、禁止用語について理解を深めることができたでしょうか?分かりやすく、不快感のない介護記録は、利用者さん本人だけでなく、ご家族の安心感にもつながります。信頼のある介護スタッフとして寄り添うためにも、とても重要なツールであることは間違いありません。この記事を参考に、倫理観のある記録作成を心がけましょう。

  • 介護記録とは?内容や作成する目的について知ろう

    介護記録とは?内容や作成する目的について知ろう

    介護記録とは、その名の通り、提供した介護サービスの内容を記録したものです。介護スタッフが作成し介護施設にて保管します。事業所での保管期間は2年ですが、地域によっては5年のところも。このように長期間保管する義務がある介護記録は、介護スタッフであれば、作成が当たり前のものだと思っているかもしれません。しかしそもそもどうして介護記録が必要なのでしょうか?今回は、介護記録とはどういうものなのか、そして、介護記録を作成する目的について紹介します。

    【わかりやすく解説】介護記録とは?

    介護記録とは、介護スタッフが行った介護サービスの内容や利用者さんの健康状態、普段と違う様子はなかったかなどを記録に残すものです。手書きで作成する施設もあれば電子化され、スマホやタブレット、パソコンなどに入力するケースもあります。

    介護記録の作成および保存は、介護保険法によって義務付けられていますが、例文やテンプレートがあるわけではありません。電子化された介護記録ではテンプレートなどがあるケースもありますが、手書きの場合は介護スタッフが一から記入することになります。そのため、介護スタッフによって書き方や内容が異なることも。

    また、介護記録は、法律で作成を義務付けられているからという理由だけではなく、その他にもさまざまな目的があって作成されるものです。介護記録作成の目的がわかれば、介護記録を作成する際に必要な項目を漏れなく記入できます。「何を書いたら良いのかわからない」ということが減り、作成時間短縮にもつながるでしょう。

    ここからは、介護記録作成の目的について見ていきます。

    目的1 提供サービスの報告

    介護事業所では、適切なサービスや運営が行われているかをチェックするために、定期的に実地指導や監査が行われます。その際に、介護記録は、[btp_line]提供サービスの内容をチェックするために利用[/btp_line]されているのです。

    介護記録がなければ、いくら介護スタッフがサービスを提供したとしてもそのサービスを証明するものがありません。口頭で報告してもサービスを提供していない可能性があり、また報告内容を改ざんされる可能性もあるため、記録として残すように求められています。

    介護記録は、提供したサービス内容の報告の意味合いと介護スタッフが仕事をした証明にもなるものです。詳細に、そしてわかりやすく記入しましょう。

    目的2 利用者さんの様子や変化の観察

    介護記録では、介護サービスの基本である利用者さんの[btp_line]バイタルチェックの内容[/btp_line]も記録として残します。体温や血圧、脈拍、食事の様子など内容はさまざまです。

    その他にも利用者さんの生活の様子やいつもとは違う変化などを記します。たとえば、「食欲がないようだった」や「傾眠の傾向が見られた」などの状況を記入しておけば、体調が大きく変化した際に、いつから症状が出ていたのかを確認できるからです。

    目的3 スタッフ間での情報共有

    介護の現場では、介護スタッフだけでなく医師や看護師、ケアマネジャーなどさまざまな職種の職員が関わります。一人ひとりに口頭で利用者さんの様子を伝えるのは現実的ではありません。

    利用者さんが多い大規模施設では口頭での伝達は機能しないでしょう。また小規模施設であっても、伝達もれが生じ、適切なサービス提供ができない可能性が高いです。介護記録を残しておけば、[btp_line]いつでも誰でも確認でき、利用者さんに最適な質の高いサービスを提供できる[/btp_line]ようになるでしょう。

    また、スタッフ間でサービス内容を統一する目的もあります。介護スタッフによって利用者さんに提供するサービス内容が異なると、利用者さんが戸惑い、ストレスに感じることも。安定したサービスを提供するためにも介護記録は必要なのです。

    介護スタッフとなって間もない新人スタッフにとっては、どういったサービスを提供する必要があるのか、どのように介護記録を残したら良いのかを知る機会にもなるでしょう。

    目的4 万一の際に利用者さんと介護スタッフを守る

    介護サービスの現場では、転倒などの事故が発生する可能性があります。その際に適切な対応ができたのか、利用者さんの状況はどうだったのかなどを介護記録に残しておけば、後々利用者さんや介護スタッフを守ることにつながるでしょう。

    たとえば、利用者さんが一人のときに転倒して頭をぶつけていたとします。そのことを知った介護スタッフが、医師に診察してもらいその内容を介護記録に残しておけば、その後利用者さんの体調が変化した際に介護スタッフによる事故でないことが証明でき、利用者さんの治療もスムーズに行われるでしょう。

    目的5 利用者さんやその家族との情報交換に利用

    介護記録では、利用者さんの様子はもちろん利用者さんの健康状態なども記録します。利用者さん自身にサービス内容をチェックしてもらい、[btp_line]足りないものはないかサービス内容は適切だったかのチェックをしてもらえる[/btp_line]でしょう。定期的に自分の健康状態を把握することで、利用者さんのモチベーションがアップするかもしれません。

    また、遠隔地にいる利用者さんのご家族が定期的に介護記録をチェックすれば、利用者さんの体調の状態や変化を確認でき安心できます。もし介護記録で、利用者さんのご家族が不安を感じた点があれば、介護スタッフや介護事業所と共有して利用者さんを見守ることもできるでしょう。

    目的6 ケアプランを活用し最適なサービスを提供

    介護サービスにおいては、毎回ケアプランにそって介護サービスを提供しています。しかし利用者さんの健康状態が良くなったり悪化したりした場合には、ケアプランの内容と乖離してしまうケースもあるでしょう。

    介護記録があれば、定期的に利用者さんの様子を確認でき、ケアプランの内容が利用者さんにとって最適なものなのかをチェックできます。万一乖離していれば、ケアプランの修正が簡単にでき、利用者さんが求める介護サービスを提供できるでしょう。

    目的7 正当な介護報酬を得るため

    介護サービスは介護保険の一部が使われています。そのため、提供したサービスによって介護報酬が計算され、報酬を得る仕組みです。口頭ではサービス内容を証明することができないため、[btp_line]介護記録は介護サービスを証明する重要な書類[/btp_line]といえるでしょう。

    正当な介護報酬を得るには、介護記録が必須のため、漏れがないように正確に記録してください。

    介護記録とは重要な書類!正確にわかりやすく記入しよう

    介護記録とは、利用者さんはもちろん、介護スタッフや事業所スタッフなどさまざまな立場・役職の関係者が閲覧し活用する重要な書類です。誰が見てもわかりやすいように、専門用語をできるだけ使わず理解しやすい内容で、正確に記録しましょう。

    介護記録作成の目的を知れば、どんな内容を介護記録に記載すれば良いのかを理解できます。ぜひ次回からの介護記録作成時に活かしてください。

  • 通所介護計画書とは?目的から様式、作成時のポイントまで詳しく解説

    通所介護計画書とは?目的から様式、作成時のポイントまで詳しく解説

    通所介護の利用時に必要な通所介護計画書。ケアプランや利用者さんの状況に合わせて目標を立案し、どのようなサービスを提供するのかを記載する大切な書類です。利用者さんへサービス内容を明確に提示することはもちろん、報酬の算定にも必要不可欠となっています。この記事では通所介護計画書について詳しく解説し、作成の目的や流れ・ポイントも紹介していきます。通所介護計画書の作成を苦手とする方は、ぜひ参考にしてみてください。

    通所介護計画書を作成する目的とは?

    通所介護計画書とは、[btp_line]通所介護いわゆるデイサービスにおける支援内容を記載した書類[/btp_line]です。ケアマネジャーから提示されるケアプランに基づき、通所介護利用開始時に作成されることが特徴。利用者さん一人ひとりの状態に合わせた支援計画が分かりやすく記載されています。では、通所介護計画書を作成する目的とはなんでしょうか。

    基本報酬を算定するため

    基本報酬の算定には、通所介護施設の規模に応じた人員基準を満たすほか、通所介護計画書の作成が必要となります。さらに個別機能訓練計画書に相当する内容を記載しておけば、個別機能訓練加算を算定することもできる書類です。

    利用者さんとその家族に安心を与えるため

    通所介護計画書は作成後、利用者さんとその家族へ内容を説明し、同意を得てからサービス提供を開始するよう運営基準で定められています。説明責任を果たさなければ基本報酬を得ることができません。しかし、実際に提供するケア内容を明確にすることで、利用者さんとそのご家族は安心感を得ることができます。報酬のためと思わず、サービスを提供する側として責任を持つ意味でも、説明が大切であることを認識しておきましょう。

    スタッフのサービス向上のため

    通所介護計画書は利用者さんに合わせて個別に計画を立てています。ひとつとして同じものはないため、スタッフは利用者さんごとのアプローチの仕方や目標を把握することが必要です。通所介護では毎回同じスタッフが対応するとは限りません。スタッフ間で情報共有し、利用者さんに対する声掛けやアプローチ方法などを統一させる役割を通所介護計画書は担っています。あくまでチームでサービス提供をおこなっているという自覚を忘れず、[btp_line]サービス向上を目指すツール[/btp_line]として活用していきましょう。

    厚生労働省から出されている通所介護計画書の様式とは?

    通所介護計画書には[btp_line]指定された様式はない[/btp_line]ため、事業所ごとに書式がバラバラということも。主には厚生労働省から出されている「通所介護計画書(別紙様式4)」を基準に作成されているようです。内容は利用者さんの氏名や年齢、病歴といった基礎情報から始まり、サービス利用目標やサービス提供内容を記載する欄が設けられています。

    通所介護計画書の作成の流れ

    通所介護計画書は利用者さんのさまざまな情報をもとにアセスメントし、計画を立てていきます。多くの場合、通所介護の生活相談員が中心となり、看護・介護職員などとミーティングをして、目標設定や実施する時間、方法などの計画を立案しているようです。では、通所介護計画書作成の流れを解説していきます。

    まずは担当のケアマネジャーが立案したケアプランから情報収集を行います。要介護度や、健康状態(疾患名や既往歴を含む)、医学的リスクなどの基本情報を得ることが可能です。基本情報を得たのち、利用者さんとそのご家族と会い、現在の生活状況や居住環境に関する情報を聴取します。デイサービス時の送迎が必要か、実際のADL状況も同時に確認をする場合が多いようです。その後、得た情報をもとにアセスメントを行い、課題や目標を立案。設定した目標をもとに必要なケア内容をミーティングし、サービス内容を検討します。10~20分単位で具体的にサービス内容を記入し、通所介護計画書の作成は終了です。作成後、利用者さんとそのご家族へ提供するサービスについて説明し、同意を得てサインをもらったのちに通所介護サービスの提供をスタートさせることが可能になります。
    さらにサービス提供開始後は、期間内にどのような変化があったかを評価。状況に合わせて目標変更を行い、よりよいサービス提供へとつなげていきます。

    通所介護計画書の作成のポイントとは

    通所介護計画書の作成では、次の4つのポイントを押さえておきましょう。

    ポイント1:基本情報を書く

    基本情報はケアプランからの情報収集と、利用者さんとそのご家族からの直接聴取、または観察した情報をもとに記載していきます。計画作成者の欄には、主に事業所の生活相談員の名前を記入する場合が多いようです。

    ポイント2:サービス計画(目標)を書く

    目標はケアマネジャーから提示されるケアプランの中で、通所介護を利用する目的や目標に沿って検討します。利用者さんとその家族から直接得た情報もプラスし、より具体性のある目標立案を目指しましょう。目標はおよそ3ヶ月後に達成とする短期目標と、およそ6ヶ月後に達成とする長期目標の2つに分けられます。[btp_line]ICF(国際生活機能分類)の考え方を取り入れると目標を整理しやすい[/btp_line]ためおすすめです。

    ポイント3:サービス提供内容を書く

    サービス提供内容には、まずは目的と提供方針、その内容を記載。そして評価項目を記入していきます。期間内にどの程度実施できたか、そして達成できたかをチェック。サービス提供による効果や満足度も評価します。1日のプログラムの流れを記入する欄では10~20分単位で記入し、送迎の有無も忘れず記載しましょう。

    ポイント4:特記事項・実施後の変化を書く

    特記事項へは、利用者さん本人の趣味や嗜好、注意事項などを記入します。とくにない場合も「特記事項なし」などの記載が必要です。実施の変化では、サービス実施後にあった変化を記入します。利用者さんやそのご家族も読む書類のため、専門用語を使わず記載することが望ましいです。

    ポイントを押さえて通所介護計画書を正しく作成しよう

    通所介護計画書とは何か、目的や作成の流れ、押さえるべきポイントをご紹介しました。通所介護計画書の必要性や、作成方法について理解することができたでしょうか。的確な計画書の作成はケアマネジャーや看護師といったほかの支援者だけでなく、利用者さんとそのご家族への信頼へとつながります。介護報酬にも直接関与する書類なので、正しく分かりやすい作成を心がけていきましょう。

  • レクリエーションで盛り上がる!介護施設におすすめの体操10選

    レクリエーションで盛り上がる!介護施設におすすめの体操10選

    介護予防の観点から、レクリエーションの中に体操を取り入れている介護施設は多くあります。立ち上がって体を動かすのが難しい利用者さんのために、椅子に座ったままでもできる体操があります。今回はYouTubeの動画をふまえて、おすすめの体操を紹介していきます。特別な道具は必要なく、すぐに取り組めるものばかりです。介護現場で働かれている方や興味がある方はぜひ参考にしてくださいね。

    体操はどんな介護施設におすすめ?

    利用者さんの健康状態に合わせてレベルは調整できるので、体操のレクリエーションはどんな介護施設にもおすすめです。ところで、施設で行われる体操には、どんな効果があるのでしょうか。ここでは主に4つの効果を解説します。

    • 前向きな気持ちになれる
    • 運動習慣が身に着く
    • 孤立感の解消
    • ADL(日常生活動作)の維持・向上

    身体を動かすことは身体面だけでなく、精神面にも良い影響を与えます。最初はレクリエーションに積極的でなかった人も、やっていくうちに笑顔が見られることもあります。また、介護予防の体操を定期的に続けていくことで、ADLの改善も期待できます。痛みの緩和や脳トレを目的にしたものなど、いろいろな種類のバリエーションを知り、適宜取り入れていきましょう。それでは、おすすめの体操を10個紹介します!

    おすすめ1.歌詞に合わせて踊りやすい「北国の春」

    利用者さんにとって馴染みのある千昌夫の曲「北国の春」に合わせて踊るレクリエーションです。「南風」では手をゆらゆらさせたり、「帰ろかな」では足踏みをしたり、[btp_line]歌詞に合った動き[/btp_line]を取り入れているため、一般的な体操よりも覚えやすいのが特徴です。もちろん椅子に座ってできる体操なので、要介護の利用者さんでも安全に取り組めます。

    【にこにこ体操】北国の春 体操バージョン 大笑 ちょいレク

    おすすめ2.歌のテンポを変えてメリハリをつける!「富士の山」

    「富士の山」は「北国の春」と同じく歌を使った体操です。深呼吸や身体こすりなどの準備体操や歌の説明もふまえて[btp_line]10分程度[/btp_line]で取り組めます。歌詞に合わせた動きがあるので、脳トレにも効果が期待できます。1番はゆっくり、2番はテンポを速くすることでメリハリを出し、飽きさせない工夫ができます。

    【高齢者向け 介護体操】歌体操編2「富士の山」【座ったままできる歌体操♪デイサービスなど介護施設での体操やご自宅での介護予防にぜひ by ふくくる】

    おすすめ3.認知症予防に期待できる!「グーパー体操」

    掌を前に突き出し、握りこぶしを作ったり、開いたりする運動を繰り返す体操です。最初は両手とも同じ形を作りますが、慣れてきたら左手はグー、右手はパーを作り、交互に前に出していきます。単純な動作ですが、頭を使う必要があるので、[btp_line]認知症予防にも効果が期待できます。[/btp_line]「難しいですね」「うまくできなくても大丈夫ですよ」など利用者さんに寄り添う声かけも意識したいですね。

    【高齢者向け介護体操 グーパー体操編】新井先生のじゃんけん体操 脳トレ・認知症予防・介護予防におすすめです デイサービスなどの介護現場でぜひお使いください by ふくくる

    おすすめ4.飲み込む力を鍛える「口腔・嚥下体操」

    口腔・嚥下体操は加齢や病気によって嚥下(飲み込む動作)が難しい方に最適です。首を前後・左右にゆっくり動かす運動、口を閉じて頬を膨らませる運動、舌を左右に動かす運動などを行います。飲食物をしっかり飲み込める力が付くと誤嚥防止につながるので、[btp_line]食事前にぜひ取り入れたいレクリエーションですね。[/btp_line]

    【高齢者向け 口腔体操】食事前の口腔・嚥下体操【デイサービスなどの介護施設や高齢者施設での介護予防にぜひ!by ふくくる】

    おすすめ5.椅子に座ったまま下半身の運動ができる「転倒予防体操」

    座っていることが多い利用者さんには下半身の活動を取り入れ、転倒予防をはかる必要があります。転倒予防体操では、つまさき上げやかかと上げ、太もも上げなどから始まり、お尻をあげて骨盤に働きかけていきます。[btp_line]利用者さんの状態に合わせて体操の数や難易度を調整[/btp_line]し、飽きさせないレクリエーションにしたいですね。

    高齢者のための認知症・座位症候群予防トレーニング|日本通所ケア研究会

    おすすめ6.首こり・肩こりの方にぴったり「首と肩の体操」

    人間の頭の重さは体重の10%程度と言われています。重い頭を支える首や肩は自然とこりやすく、猫背の姿勢になってさらに首や肩を痛めてしまう高齢者の方もいます。そんな方のために取り入れたいのが「首と肩の体操」を取り入れたレクリエーションです。[btp_line]筋肉を伸ばす体操では息を止めないことが大切。[/btp_line]正しい姿勢を身につけ、介護予防のきっかけにしたいですね。

    【高齢者運動#6】肩こりに!首と肩の体操|

    おすすめ7.数字で盛り上がる「すうじ体操」

    1~3の数字にそれぞれ動作を付け、いろいろな組み合わせを楽しむ体操です。動作を覚えるのが難しい方もいるので、集団でのレクリエーションに向いています。初めは数字の数を少なくして難易度を下げ、徐々に組み合わせる数字を増やしたり、順序を入れ替えたりして難しくしていきます。介護現場では、[btp_line]利用者さんが動作を間違えてしまっても安心できるよう、なごやかな雰囲気を作りましょう。[/btp_line]

    【高齢者】すうじ体操で盛り上がる!集団体操・ごぼう先生

    おすすめ8.思わす笑顔があふれる「笑顔鉄板体操」

    「笑顔鉄板体操」は1~5の数字を使って手を叩くレクリエーションです。[btp_line]手を叩くだけなので、要介護の利用者さんも気軽に楽しめます。[/btp_line]まず、利用者さんに好きな数字を選んでもらい、その数字が呼ばれたときだけは手を叩かないというルールを決めます。司会が1~5の数字をランダムに言うのに合わせて、利用者さんは指定の数字以外で手を叩いていきます。シンプルなゲームですがうっかり間違えることもあり、皆が楽しみながら取り組める体操です。

    ごぼう先生【笑顔鉄板体操】介護施設向け

    おすすめ9.転倒予防に取り入れたい「バランス改善体操」

    高齢者の方は加齢が原因で筋肉が衰えることがあります。小さな段差でつまずいたり、こけたりすることのないよう、転倒防止にはバランス感覚の改善が必要です。バランス改善体操では、身体を丸めて起こす[btp_line]体幹ストレッチや骨盤を前後に動かす骨盤運動[/btp_line]などを行い、体幹を鍛えます。レクリエーションで楽しみながら、介護予防に取り組んでいきたいですね。

    【高齢者向け 介護体操】デイサービスなど介護現場におすすめ! バランス改善体操 1 イスに座ったままできる介護予防体操 転倒予防にも役立ちます by ふくくる

    おすすめ10.立位の痛みを和らげる「膝痛予防体操」

    高齢者の方で膝の痛みを抱える方は多いのではないでしょうか。膝の痛みの主な原因は、膝関節のクッションがすり減ることによって起こる変形性膝関節症です。膝痛予防体操は、ふくらはぎや太もも、膝をもんだり、膝の皿を動かしたりすることで、[btp_line]膝の痛みを和らげる効果が期待できます。[/btp_line]立ったり歩いたりする動作には膝の動きが不可欠なので、定期的に取り入れたいレクリエーションです。

    【高齢者向け 介護椅子体操】膝痛予防に役立つ体操 2 高齢者運動におすすめです。いっしょに介護予防 by ふくくる

    動画や本を参考に体操レクリエーションで楽しく介護予防!

    今回は介護施設でできるレクリエーション・体操を紹介しました。椅子に座ったままでも足や手を動かし、運動習慣を身につけることで介護予防も期待できます。レクリエーションのバラエティーを増やしたい方は、YouTubeだけでなく本や動画、DVDなどを探してみてくださいね。なかにはリハビリテーションにあたる理学療法士の資格を持つ方が書いた本もあるので、ぜひ参考にしてください。

  • 老人ホームのイベントまとめ!1月の企画、行事・レクのおすすめは?

    老人ホームのイベントまとめ!1月の企画、行事・レクのおすすめは?

    老人ホームのイベント担当の方向けに1月におすすめの企画を紹介します。1月の行事といえば、お正月ですが、それ以外の行事はピンとこないイベント担当者も多いのでは?そこで今回は、1月のイベントを企画するのに役立つ、記念日や行事の由来を紹介。企画時のポイントもまとめました。この記事を読めば、[btp_line]老人ホームの利用者さんに安全に楽しんでいただける1月のイベントを企画できますよ![/btp_line]老人ホームで1月のイベント企画を担当されている方はぜひチェックしてみてくださいね。

    行事やレクの企画に役立つ1月の記念日や歳時

    まずは、老人ホームのイベントを考えるうえで知っておきたい1月の記念日や歳時をご紹介します。

    伝統的な行事だけでなく、中には意外な記念日も。レクリエーションの企画だけでなく、[btp_line]利用者さんとの会話の小ネタにもなりま[/btp_line]すので、参考にしてみてくださいね。

    1月1日お正月、元日、初詣
    1月2日初夢、書初め
    1月3日瞳の日
    1月5日いちごの日、囲碁の日
    1月7日松納め、七草の節句
    1月9日クイズの日、
    1月10日110番の日、明太子の日、十日戎
    1月11日鏡開き、塩の日
    1月15日小正月、いい碁の日
    1月17日おむすびの日
    1月19日カラオケの日、のど自慢の日
    1月22日カレーの日、ジャズの日
    1月24日すき焼きの日
    1月25日ホットケーキの日
    1月31日愛妻の日

    老人ホームでよく行われている1月の行事

    ここからは、老人ホームで行なわれることの多い1月の行事を紹介します。

    ◇お正月

    1年の始まりであるお正月は、地域差はあるものの、松の内(1月7日)や、小正月(1月15日)までを指すのが一般的です。

    お正月には、さまざまな風物詩がありますが、その多くが新年を司る年神様(としがみさま)をお迎えし、[btp_line]五穀豊穣や家内安全を願う[/btp_line]のが目的とされています。

    特に居住型の施設の場合、老人ホームで新年を迎える利用者さんも多くいらっしゃいますので、寂しさを感じることがないよう、[btp_line]温もりを感じられるお正月の企画[/btp_line]を考えたいですね。

    ◇書初め

    お正月行事の定番、書初めは、平安時代の宮中儀式「吉書の奏(きっしょのそう)」が由来とされています。正式には事始めにふさわしい1月2日が書初めの日ですが、[btp_line]日付にこだわらず、新年最初のレクリエーションとして[/btp_line]、書初めを毎年の定番にしている老人ホームも多いようです。利用者さんに一年の目標や豊富をしたためてもらいましょう。

    ◇七草の節句

    1月7日は七草の節句。七草がゆというと、「お正月の食事に疲れた胃腸をいたわるための食べ物」といったイメージをお持ちの介護スタッフの方も多いのでは?実は、七草がゆを食べる[btp_line]本来の目的は、邪気を払い、無病息災を祈ること[/btp_line]。中国から伝わった風習のひとつです。

    以下、春の七草をご紹介します。

    • せり
    • なずな
    • ごぎょう(ははこぐさ)
    • はこべら
    • ほとけのざ
    • すずな
    • すずしろ(大根)

    ただ七草がゆを食べるだけでなく、レクリエーションのクイズとして出題するのもおすすめですよ。嚥下機能が低下し、お正月のお餅は食べるのが困難な利用者さんも、七草がゆなら、食事を通じて季節を感じられます。

    老人ホームでよく行われている1月のレクリエーション

    1月のレクリエーションは、お正月遊びを筆頭に、行事にちなんだものがたくさんあります。頭・身体・手先を使った1月の代表的なレクリエーションをご紹介しましょう。

    ◇絵馬づくり

    絵馬づくりは、実際に[btp_line]初詣に行けない利用者さんにもお正月気分を味わっていただける[/btp_line]レクリエーションです。

    段ボールや厚紙で作った絵馬に、ペンで新年の抱負を書いてもらいましょう。できあがった絵馬を施設内に飾れば、お正月の雰囲気を演出できます。

    ◇かるた大会

    かるたは頭と身体を使うレクリエーションのひとつ。[btp_line]介護度に合わせて、グループ分けをする[/btp_line]ように配慮しましょう。

    ◇坊主めくり

    百人一首の絵札だけを使う坊主めくりは、和歌を覚えていなくても、参加できる遊びです。通常のかるたや百人一首と違って瞬発力は必要ないので、[btp_line]それぞれのペースで楽しめます。[/btp_line]

    ◇羽子板

    羽子板は、遊んでも飾っても楽しめるお正月遊びです。制作系のレクリエーションとして、利用者さんにデコレーションしていただくのもよし、羽子板をうちわ、羽は紙風船にして、[btp_line]職員がサポートすれば、車いすの利用者さんも安全に遊べます。[/btp_line]

    ◇福笑い

    目隠しをして、顔のパーツを組み合わせる福笑いは、大勢で盛り上がるレクリエーションのひとつ。通常は手でパーツを動かしますが、ストローを使って吸い上げて動かすルールにすれば、[btp_line]口腔機能のトレーニングにも[/btp_line]なりますよ。

    ◇囲碁大会

    1月15日の囲碁の日にちなんで、囲碁大会はいかがでしょうか。認知症予防には、脳の部位の中でも思考力や集中力を司る前頭葉の活性化が大切。手先と頭を使う囲碁は、[btp_line]脳の活性化[/btp_line]にぴったりです。

    ◇カラオケ大会

    1月19日はのど自慢の日。この時期に合わせてカラオケ大会を開催する施設も。1人で歌うもよし、スタッフとデュエットするもよし、みんなで合唱するもよし。[btp_line]スタッフ出演ののど自慢大会や、歌手をゲストに呼んでの催し[/btp_line]も盛り上がりそうですね。

    1月のイベントを企画する際のポイント

    1月のイベントで注意したいのが、お餅による誤嚥事故です。

    東京消防庁の調査によると、1年のうち、お餅の誤嚥による救急搬送がもっとも多いのは1月。お正月にお餅を食べるのを楽しみにしている利用者さんもいらっしゃいますが、提供する際は、十分な対策が必要です。

    東京消防庁の公式サイトの内容をもとに、誤嚥事故を防止するため、老人ホームでできる取り組みをご紹介します。

    • お餅や団子は小さく切って提供する
    • ゆっくり噛んでから飲み込むよう説明する。
    • お餅だけでなく、飲み物も一緒に提供する
    • 介護スタッフは、万が一に備えて、応急手当の方法を理解しておく

    また、お餅の代わりに白米や芋、白玉粉などの食材を使うことで[btp_line]粘り気を減らし、窒息のリスクを軽減することもできます。[/btp_line]

    1月のイベントを成功させて、笑顔で新年をはじめよう!

    老人ホームで行なわれるイベントの中から、1月におすすめの企画をご紹介しました。1月は1年の最初の月。利用者さんが、これからはじまる1年に向けて、[btp_line]明るい展望や抱負を抱けるようなレクリエーション[/btp_line]を提供できるよう、工夫したいですね。

  • 介護職が知っておきたい個人情報保護!漏洩事例から対策も

    介護職が知っておきたい個人情報保護!漏洩事例から対策も

    介護施設には、利用者さんや入居者さんのさまざまな個人情報が集まります。そのため、個人情報の取り扱いや管理について、細心の注意を払うことが必要です。今回は、介護施設における個人情報保護がなぜ大切なのかについて、個人情報を保護する際のポイントや、漏洩事例などと併せてご紹介します。介護現場での個人情報の取り扱いについて、再度考えるきっかけにしてみてください。

    個人情報保護はなぜ大切なのか

    まずは介護の現場における、個人情報保護の大切さについて解説します。

    介護現場では個人情報保護法にもとづくガイドラインを守る義務がある

    介護現場では、個人情報保護法について厚生労働省が定めた「医療・介護関係事業者における個人情報の適正な取扱いのためのガイドライン」「福祉関係事業者における個人情報の適正な取扱いのためのガイドライン」を守ることが必要です。内容は細かく分かれていますが、大きく分けて以下の3つを守ることが義務付けられています。

    • 情報の適正な取得と正確性の確保
    • 情報の利用方法
    • 情報漏洩に関する安全対策と報告

    情報の適正な取得と正確性の確保という点に関しては、必ず本人の了承を得たうえで情報を取得し、具体的なルールを策定して最新の状態を保つことが義務付けられています。また、情報の利用方法という点に関しては、利用目的を特定し本人に通知すること、目的を外れて情報を使用しないことに留意し、情報を扱わなければいけません。そして情報の漏洩に関する点では、漏洩をしないために情報に関する安全管理措置を行うことや、従業者や業務委託先の監督漏洩が判明した際には速やかに通知することなどが義務付けられています。

    介護現場における個人情報の範囲に注意

    では、介護現場において個人情報とはどこまでが含まれるのでしょうか。
    実は個人情報とは、氏名・生年月日・住所など基本的なものだけではありません。ケアプランやリハビリ評価表などの個人の身体に関する記録や評価、デイサービスの送迎票や利用者リスト、訪問介護予定表など、サービスの利用情報も含まれます

    現場で職員同士の会話にも注意が必要

    こうしてみると、介護サービスでは事業のほとんどの場面で個人情報を扱っていることが分かります。就業中は意識することが少ないかもしれませんが、スタッフ同士での会話や取引業者とのやり取りの際には意識しておくことが必要です。
    また、施設のアピールとしてSNSで施設の情報を発信するということもあります。写真や動画を載せる際には、個人の携帯を使用して撮影しないこと、利用者さんを撮影する場合は本人とご家族に同意を得るなど、細心の注意を払って行いましょう。

    介護現場で個人情報を保護するポイント

    それでは、介護現場で個人情報を保護するためにどんなことに注意すれば良いのでしょうか。ここからは、個人情報を保護するために重要なポイントを3つご紹介します。

    利用目的以外の使用をしない

    まずは利用目的以外に情報を使用しないことです。情報は、一度手にすると何度でも使えるうえ、複製することができます。そのため、つい必要のないことまで施設だよりで公開してしまったり、本人の同意を得ないままに関係機関で情報をやり取りしてしまったりということがあるのです。利用目的をしっかりと特定するとともに、[btp_line]閲覧できる範囲に制限をかける、利用目的は本人にも伝わるようにするなどを遵守[/btp_line]しましょう。

    個人情報は正確かつ最新の情報を適切に取得する

    個人情報の取得方法や更新履歴にも注意が必要です。基本的には病歴や普段の様子などは、本人や本人同席の上でご家族から情報を得るでしょう。しかしながら、他の事業関係者や連携している外部業者などから知る場合もあります。その場合、提供元がきちんと法を遵守しているかを確認するとともに、不正な手段で取得された情報でないかということも確認するよう務めなくてはいけません。保管期間を過ぎた個人データは遅滞なく消去するなど、[btp_line]情報の最新化にも留意[/btp_line]しましょう。

    情報開示の範囲と方法

    個人情報の開示に関する項目については、2022年度の個人情報保護法の改正で細かく規制された部分でもあるため注意が必要です。最も大きく影響しているのは、[btp_line]本人の開示請求や利用停止請求[/btp_line]に関する部分でしょう。本人からの請求であれば、事業者側の判断は関係なく、第三者提供の情報であっても、本人に関する個人情報の開示や利用停止を行うことができます。とにかく情報に関しては、利用者さん本人の意思や承諾が最重要だということを意識しておきましょう。

    個人情報漏洩が起こった事例から学ぶ対策

    個人情報保護といっても、介護現場でどのような例が漏洩となるのか判断が難しいという方も多いのはないでしょうか。ここからは、起こりやすい情報漏洩の事例とその対策をご紹介します。施設で漏洩を事前に防げるよう、注意すべき点として参考にしてみてください。

    個人情報の記載された書類をそのまま廃棄

    紙ベースのデータや書類を扱う施設では特に注意しておきたい事例です。
    介護保険では、介護サービスが終了してから2年間がデータの保存期間とされています。ペーパーレス化が進みデータ化されている場合であれば廃棄もしやすいですが、紙ベースのものであればシュレッダーや溶解処理して確実に内容が分からない状態にすることが必要です。しかしながら、適切な廃棄方法を取らなければいけないところを他の書類と一緒にそのまま資源ごみへという事例も後を絶ちません。利用者さんの情報が書かれたメモ帳や申し送りノートなども個人情報書類に含まれるので、安易に捨てるのではなく、施設のルールに則って処分するようにしましょう。

    個人情報を含む書類やUSBメモリの紛失・盗難

    データをUSBメモリなど外付けのデータ保存媒体で管理している施設や、訪問介護などで書類を持ち歩くことがある施設では特に注意しておきたい事例です。移動に使う車や電車にカバンを置き忘れて盗難にあったり、データを保存したUSBメモリの所在が分からなくなったりと、意外と身近な情報漏洩の事例でもあります。
    情報が漏洩してしまった場合は、該当の利用者さんへすぐに通知する他、再発防止策の検討が必要となります。データや書類の持ち出しには返却期限を設ける、データの入ったUSBメモリやスマホにはロックをかけておくなど、データを管理しているという意識を持つことが大切です。

    個人情報を含むメールや書状を誤送信

    サービス提供票や通知書、請求書の誤送信などがこれにあたります。管理システムへの入力ミスや、ファックスの電話番号の打ち間違い、閲覧範囲ボタンの操作ミスなど、小さな人的ミスが情報漏洩という大きなミスへとつながるパターンです。
    これに関しては、普段からセルフチェックはもちろん、他のスタッフとダブルチェックを行うようにする、送信の際には2回入力が必要な設定へ変えるなど、[btp_line]確実にミスに気付けるように工夫[/btp_line]して防いでいくしかありません。

    介護現場は個人情報だらけ!自分のこととして個人情報保護に関する対策を

    ご紹介したように、介護の現場は個人情報が溢れているため、個人情報保護は施設運営側の問題に限りません。介護に関わるスタッフはもちろん、実習生やボランティア、外部の委託業者に至るまで、施設に関わるすべての人が自分のこととして個人情報を扱っているという意識を持つことが大切です。介護事業者に課せられる守秘義務を果たすためにも、今一度施設の個人情報保護に関するルールを見直すとともに、厚生労働省の発しているガイドラインを確認してみましょう。


  • ポリファーマシーのガイドラインとは?介護職が知っておきたいこと

    ポリファーマシーのガイドラインとは?介護職が知っておきたいこと

    利用者さんのなかには、さまざまな病気を抱えて複数の薬を服用されている方もいるでしょう。薬一つひとつに問題はなくても、多種類の薬を服用することで副作用をもたらすリスクがあります。その状態のことをポリファーマシー(多剤併用)と呼び、医療業界で問題視されおり、ガイドラインも作成されています。そこで今回は、ポリファーマシーとは何か、具体的な症状や介護スタッフができることなどについて見ていきましょう。

    ポリファーマシーとは何か?

    [btp_line]ポリファーマシーとは、複数の種類の薬を服用している状態[/btp_line]のこと。「多剤併用」「多剤服用」などとも呼ばれています。

    医療業界においてもポリファーマシーについては対応すべき問題だと捉えられており、さまざまな対策を実施。

    そのなかでも、ポリファーマシーを防ぐために、厚生労働省や日本老年医学会、日本薬剤師会などの公的機関がガイドラインや指針を公表しています。

    厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用の指針」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/kourei-tekisei_web.pdf
    https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000162475.pdf

    日本老年医学会「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」
    https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/20170808_01.pdf

    日本病院薬剤師会
    https://www.jshp.or.jp/activity/guideline/20230911-1.pdf

    ポリファーマシーは薬によって起こること

    そもそもポリファーマシーとは、[btp_line]「Poly(多くの)」と「Pharmacy(調剤)」を合わせた言葉[/btp_line]です。単純に「薬が多い」ということを表しているのではなく、多種類の薬の服用によって副作用を起こす可能性がある状態のことを指します。

    医師によって処方されているため、異なる種類の薬を飲むこと自体は悪くはないのですが、飲み合わせによっては[btp_line]身体に悪影響を及ぼす可能性があるということ[/btp_line]です。

    「〇種類の薬の服用になることでポリファーマシーに」という定義はありません。ただ、薬が6種類以上になると副作用が起きるリスクが高まると言われています。

    ポリファーマシーはなぜ起きる?

    ポリファーマシーの主な原因は、高齢になり複数の慢性疾患を抱えてしまうこと。高齢になれば仕方ないことですが、新たな病気に罹患するたびに薬の種類も増える可能性が高いでしょう。

    また、病気によって受診する病院を変えている場合、それぞれの病院で薬が処方されます。そのため、各病院の医師は自身の処方以外にどんな薬が処方されているのか知らないケースもあるのです。

    病院や薬局では「他の病院で薬を処方されていませんか」と質問されることもありますが、質問することを忘れていたり、利用者さんが服用している薬について失念したりすることも。ポリファーマシーにならないためにも、医師や薬剤師に服用中の薬の共有をすることは重要です。

    要注意!ポリファーマシーを見逃すことも

    ポリファーマシーによって、高齢者特有の症状が出ることも。老年症候群と呼び、ふらつきや認知機能障害などが現れます。老年症候群のうち、ポリファーマシーや薬剤を原因とするものが[btp_line]薬剤起因性老年症候群[/btp_line]です。

    「高齢者だから少しくらいは仕方がない」と思っていると、ポリファーマシーを見逃してしまうことも。ここでは、具体的な症状や原因となる可能性がある薬について紹介します。

    *厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用の指針」より引用。

    ふらつき

    ふらつきや転倒を引き起こす可能性がある薬は以下の通りです。

    • 降圧薬(特に中枢性降圧薬、α遮断薬、β遮断薬)
    • 睡眠薬
    • 抗不安薬
    • 抗うつ薬
    • てんかん治療薬
    • 抗精神病薬(フェノチアジン系)
    • パーキンソン病治療薬(抗コリン薬)
    • 抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
    • メマンチン

    食欲低下

    食欲低下を引き起こす可能性がある薬は以下の通りです。

    • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)
    • アスピリン
    • 緩下剤
    • 抗不安薬
    • 抗精神病薬
    • パーキンソン病治療薬(抗コリン薬)
    • 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
    • コリンエステラーゼ阻害薬
    • ビスホスホネート
    • ビグアナイド

    便秘

    便秘を引き起こす可能性がある薬は以下の通りです。

    • 睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン)
    • 抗うつ薬(三環系)
    • 過活動膀胱治療薬(ムスカリン受容体拮抗薬)
    • 腸管鎮痙薬(アトロピン、ブチルスコポラミン)
    • 抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
    • αグルコシダーゼ阻害薬
    • 抗精神病薬(フェノチアジン系)
    • パーキンソン病治療薬(抗コリン薬)

    排尿障害

    排尿障害や尿失禁を引き起こす可能性がある薬は以下の通りです。

    • 抗うつ薬(三環系)
    • 過活動膀胱治療薬(ムスカリン受容体拮抗薬)
    • 腸管鎮痙薬(アトロピン、ブチルスコポラミン)
    • 抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
    • 睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン)
    • 抗精神病薬(フェノチアジン系)
    • トリヘキシフェニジル
    • α遮断薬
    • 利尿薬

    抑うつ

    抑うつを引き起こす可能性がある薬は以下の通りです。

    • 中枢性降圧薬
    • β遮断薬
    • 抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
    • 抗精神病薬
    • 抗甲状腺薬
    • 副腎皮質ステロイド

    せん妄

    せん妄を引き起こす可能性がある薬は以下の通りです。

    • パーキンソン病治療薬
    • 睡眠薬
    • 抗不安薬
    • 抗うつ薬(三環系)
    • 抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)
    • 降圧薬(中枢性降圧薬、β遮断薬)
    • ジギタリス
    • 抗不整脈薬(リドカイン、メキシレチン)
    • 気管支拡張薬(テオフィリン、アミノフィリン)
    • 副腎皮質ステロイド

    記憶障害

    記憶障害を引き起こす可能性がある薬は以下の通りです。

    • 降圧薬(中枢性降圧薬、α遮断薬、β遮断薬)
    • 睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン)
    • 抗うつ薬(三環系)
    • てんかん治療薬
    • 抗精神病薬(フェノチアジン系)
    • パーキンソン病治療薬
    • 抗ヒスタミン薬(H2受容体拮抗薬含む)

    介護スタッフができる予防策とは

    介護スタッフが薬の処方をすることはできません。だからと言ってポリファーマシーに気をつけなくて良いわけではなく、医療職と介護スタッフが協力することで、ポリファーマシーの予防ができることも。

    最後に、介護スタッフができるポリファーマシーの予防策について見ていきましょう。

    情報共有

    介護スタッフは、薬の用意や薬をきちんと飲んだかを確認することもあり、利用者さんの服用状況を知り得る立場にあります。服用によって、普段とは違う症状が出ることがあれば、速やかに医師や看護師に相談するなどして情報共有しましょう。

    また、新しい薬が追加される、他の薬に変更したなどの変化があれば、介護スタッフ間で情報共有することも大切です。

    利用者さんへの声かけ

    多種類の薬を服用している利用者さんに限らず、服用によって体調の変化がないかを積極的に質問するようにしましょう。

    利用者さんはあまり気にしていなくても、質問されたことで「そう言えば…」と考えるきっかけにもなるためです。

    処方薬の内容を確認

    医師と薬剤師で処方薬の内容を確認していますが、念のため普段と違う薬が入っていないかをチェックするようにしましょう。

    また、処方薬のなかには、前述した薬剤起因性老年症候群を引き起こす可能性がある薬が含まれていることもあります。事前に処方薬の内容を認知しておけば、万一に備えられるでしょう。

    利用者さんの服用の悩みを相談

    「錠剤が大きくて飲みにくい」や「回数が多くて大変」など、利用者さんの服用の悩みを聞いて医師に相談するのも介護スタッフの役割です。そうすることで、服用薬剤数を減らしたり用法を単純化できたりすることもあります。

    また、悩みを聞くことで、ポリファーマシーの予兆を察知することもできるかもしれません。

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    ポリファーマシーの予防には普段からのサポートが大切

    ポリファーマシーの認識を浸透させるために、まずは厚生労働省などが公表しているポリファーマシーのガイドラインを介護スタッフで読み合わせすると良いでしょう。そのうえで、ポリファーマシーに注意するために、日頃から利用者さんに服用に関する悩みがないか、普段と違う様子はないかなどを確認するようにしてください。少しでも不安なことがあれば、速やかに医師や看護師に相談することをおすすめします。

  • 【高齢者向け】節分工作アイデア9選!鬼のお面や紙で作る恵方巻など

    【高齢者向け】節分工作アイデア9選!鬼のお面や紙で作る恵方巻など

    2月といえば古くから行われている伝統的な行事、節分があります。「鬼は外、福は内」のかけ声で豆まきをしたり恵方巻を食べたりする恒例行事に、なじみのある高齢者の方も多いはず。寒くてなかなか外出できないこの時期は、工作など部屋の中でできるレクリエーションで季節を感じてもらうといいでしょう。今回は節分工作のアイデアを9つご紹介します。ご紹介したアイデアを参考に、2月の工作レクを企画してみてください。

    鬼のお面作り

    毎年恒例の鬼のお面作りですが、今年は張り子で作ってみるのはいかがでしょうか。ふくらませた風船にちぎった紙を水のりで貼って乾かし、鬼の顔の色の画用紙を重ねて貼っていきます。乾いたら風船の口の部分をカットしてしぼませ、できた張り子を半分にするとお面のベースが2つ完成です。

    お面の目の部分を丸くくりぬき、顔や角をつけていきます。毛糸を髪の毛に見立てて、最後にゴムひもをつければ、鬼のお面の完成!意外と簡単に本格的なお面ができるので、高齢者の方にもおすすめの節分工作です。

    お多福のお面作り

    節分といえば鬼のお面のイメージが強いですが、豆まき用の豆にはお多福のお面がセットでついていることもあります。節分で呼び込む「福」は、縁起のいいお多福を表しているそう。お多福も節分には欠かせないもののひとつです。

    そんなお多福のお面を折り紙で作ってみるのもいいでしょう。折り紙2枚と輪ゴムがあれば、お面のバンドの部分まで作ることができます。折り紙で作れる鬼のお面もあるので、お多福のお面と一緒に挑戦してみるのもおすすめです。

    鬼の角バンド

    鬼のお面でなく、角だけを作るという方法もあります。ヘアバンドのように頭につけるだけで鬼の角になるので、気軽に節分気分を高めてもらえそうです。こちらも折り紙3枚と輪ゴムがあれば、あとははさみやのりなどの道具のみで作れます。

    折り紙の色次第で赤鬼にも青鬼にもなれるので、利用者さん好みの鬼にの好きな色 の鬼になってもらうといいでしょう。

    鬼の豆入れ

    節分レクで豆まきを予定している施設も多いでしょう。毎年定番の行事のため、楽しみにしている高齢者の方も多いはず。豆まきのときの豆入れを節分工作で用意するのもおすすめです。

    用意するのは、紙コップとモール、お花紙、そして毛糸です。紙コップに穴あけパンチで手持ち用の穴をあけモールを固定すれば、持ち手のついた入れ物が簡単にできます。鬼の顔と髪の毛、そして角をつけて、鬼モチーフの入れ物の完成!自分の作った豆入れなら、豆まきもより楽しくなりそうです。

    折り紙で作るかわいい鬼

    節分工作として、折り紙で鬼を作るのもおすすめです。金棒を持った鬼も、小さいサイズならなんともかわいい!必要なものは、好きな色の折り紙2枚と腹巻用の黄色い折り紙を1枚、金棒用の黒い折り紙を1枚です。

    顔と体を別々に作り、最後にくっつけます。角は1本と2本どちらでもOK!最後に利用者さんに顔を描いてもらえば完成です。工程が多くて大変かもしれませんが、完成したかわいい鬼にほっこりしてもらえるでしょう。

    鬼の壁飾り

    家に飾れるような鬼の壁飾りの節分工作もおすすめです。好きな色の画用紙と黒の画用紙を用意して、黒の画用紙の中央を鬼の形に切り抜きます。裏から別の画用紙を重ねて、顔のパーツを貼るだけで鬼の完成!周りを千代紙で飾れば、おしゃれな壁飾りになります。

    凝った壁飾りですが意外と簡単にできるので、高齢者の方でもチャレンジしやすいでしょう。画用紙をくしゃくしゃにもんで、和紙のような雰囲気にするのがポイント。顔のパーツを用意しておき福笑いのように表情を作ると、楽しい節分工作の時間になりそうです。

    紙で作る恵方巻

    節分の食べ物と言えば、恵方巻。その年の福を司る神様のいる方角を向いて黙々と食べるのが作法です。そんな恵方巻を節分工作で恵方巻を作ってみるのも楽しいかもしれません。用意するのは、キッチンペーパーに黒画用紙、そして赤、黄色 、緑、ピンクの折り紙を半分に切ったもの半分に切った折り紙 です。

    具材に見立てて縦長にした折り紙をごはんに見立てたキッチンペーパーで巻いてテープで止め、最後にのりに見立てた黒画用紙でくるりと巻けば、恵方巻の完成!普段料理をしない高齢者の方も、工作なら簡単です。

    柊鰯

    柊鰯(ひいらぎいわし)は節分飾りのひとつで、柊の葉がついた枝に鰯の頭を刺したもののことです指 したものを指します 。柊鰯には魔除けや厄除けの意味があるとされており、節分に用意していたという高齢者の方もいるかもしれません。柊鰯の意味を説明しつつ、節分工作してみるのもいいでしょう。

    鰯の頭と柊を折り紙で作り、最後に組み合わせて柊鰯にします 。1人で全部作るのはもちろん、利用者さんで手分けしてそれぞれのパーツを作り、最後に組み合わせて柊鰯にするのもおすすめです。作った柊鰯は節分の日まで飾って施設の魔除けや厄除けにするといいでしょう。

    節分吊るし飾り

    動画はこちらでチェック!
    https://www.youtube.com/watch?v=qg6Qk431j2Q

    いろいろな節分モチーフの折り紙を組み合わせてを折り紙で作り、吊るし飾りを作るのもいいでしょうおすすめです。作るモチーフは鬼、鬼のパンツ、柊鰯、恵方巻。季節の花として、梅の花 を加えるのもおすすめです。。ひとりでたくさん作るのは大変でも、みんなで協力すればそう時間はかからないでしょう。作ればそう時間もかからないでしょう。

    折り紙でモチーフを作ったら、鬼や鬼のパンツには顔や模様を描いていきます。それぞれ違う表情になるのも、みんなで作る醍醐味です。モチーフがたくさんできたら紐に貼り付けていきましょう。壁にたくさん並べて飾るとなかなかの迫力です。

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    2月は高齢者も楽しい節分工作を取り入れよう

    節分は高齢者の方にもなじみのある行事のひとつ。寒くて部屋の中で過ごすことが多くなる時期なので、節分工作で手と頭を動かしてもらいましょう。節分の日のレクリエーションが楽しくなるようなアイテムを作ってもらうのもおすすめです。今回ご紹介した節分工作アイデアを参考にして、利用者さんに楽しい時間を提供してはいかがでしょうか。

  • 「ミドルステイ」とは?ショートステイとの違い、利用目的を解説

    「ミドルステイ」とは?ショートステイとの違い、利用目的を解説

    最近増えているのが、ミドルステイを提供する介護施設です。ショートステイよりも滞在期間が長いことは予想できても、介護サービスとしての定義や対象者など、意外とよく知られていません。そこで今回は、ミドルステイについて詳しく解説します。ショートステイとの違いや利用目的についてもチェックしていきましょう。

    ミドルステイとはどんなもの?

    まずは、ミドルステイの基本知識を解説します。

    ミドルステイとは

    ミドルステイとは、[btp_line]数ヶ月の期間限定で介護施設に入居すること[/btp_line]を指します。介護サービスとして定義されていないものの、介護現場で耳にすることもあるでしょう。ミドルステイの期間は1~3ヶ月ほどになるケースが多いようです。利用できるサービスは施設により異なりますが、一般的な入居型施設と同じサービスを受けられます。

    ミドルステイが利用できる対象者や施設

    ミドルステイを提供しているのは、企業が運営する有料老人ホームや自治体が運営する特別養護老人ホーム、軽費老人ホームなどです。内容や費用は施設ごとにさまざま。また、介護老人保健施設(老健)の場合はそもそも3~6ヶ月の期間限定で入居するため、利用者さんにとってはミドルステイと同じような形で利用いただけます。

    自治体が運営する老人福祉施設のミドルステイは滞在期間が比較的短く、入居条件が厳しい傾向にあるよう。民間企業が運営する施設のミドルステイは融通が利きやすく、長期間入居できたり入居条件の制限がなかったりするところもあります。

    ミドルステイとショートステイの違い

    ミドルステイとショートステイの違いは入居期間の長さです。ミドルステイは1ヶ月以上介護施設に入居できますが、ショートステイの入居期間は30日までで、1日単位でも利用できます。

    有料老人ホームの場合、ショートステイは介護保険適用外になり、介護サービス部分が自己負担となるケースが多いよう。一方ミドルステイの場合、1ヶ月以上の入居であれば介護サービス部分に介護保険が適用になります。

    ミドルステイの利用目的は?

    利用者さんがミドルステイを利用する目的はさまざまですが、以下のようなケースが挙げられます。

    介護する家族のレスパイトケア

    介護する家族のレスパイトケアとしてミドルステイを利用する方法もあります。レスパイトケアとは、家族が介護を休んでリフレッシュするために介護サービスを利用すること。ショートステイよりも長い期間利用できるため、介護者の心身をしっかり休めることができるでしょう。

    介護する家族の都合による一時的な預かり先

    家族の都合で自宅での介護が難しいときの一時的な預かり先としてミドルステイを利用される方もいます。例えば家族の長期出張や体調不良などというケースも珍しくないでしょう。自宅が災害を受けリフォームする、孫の夏休み、仕事の繁忙期などの理由で、一時的にミドルステイに入居されるといったケースもあります。

    在宅復帰を目指すリハビリケア

    リハビリができる施設なら、集中的にリハビリして在宅復帰を目指すという活用方法もあります。ミドルステイであればある程度の期間集中してリハビリできるのが魅力。自宅に戻ったときに自分でできることが増えると、利用者さんも家族も楽になる可能性があるでしょう。

    入居を検討する施設をお試し

    施設へのお試し入居のためにミドルステイを利用するのもひとつの方法です。一時預かりやショートステイではどんな施設か把握しきれないケースもあるでしょう。ミドルステイならほかの利用者さんと同じように数ヶ月間生活できるので、施設の良し悪しを判断してもらいやすくなります。

    別の施設に入居するまでのつなぎ

    施設への入居を希望していても、空きがなく待機の状態になるケースも少なくありません。入居待ちで自宅での介護が難しい場合に、ミドルステイを一時的なつなぎとして利用することもあるでしょう。待機の期間も介護サービスが利用でき、家族も安心できます。

    豪雪地域の冬期間のみの入居

    豪雪地域に住んでいる方が、冬季のみミドルステイで入居されるといったケースもあるようです。雪下ろしが大変、雪の中外出が難しいなどといった場合に、冬季の数か月だけミドルステイを利用します。冬の寒さが厳しいエリアでは、「越冬プラン」など冬季のみ入居するプランを用意している施設もあります。

    ミドルステイについてきちんと理解しよう

    今回はミドルステイについて解説しました。ミドルステイは介護サービスとしての明確な定義はありませんが、利用者さんや利用者さんのご家族が困ったときの頼れるサービスのひとつ。ショートステイよりも長く入居することを指し、生活拠点はあくまでも自宅です。あなたが働いている介護施設がミドルステイのサービスを提供している場合は、内容を再度確認しておきましょう。

  • 介護施設で喜ばれるバレンタインスイーツ9選!嚥下が不安な方にも◎

    介護施設で喜ばれるバレンタインスイーツ9選!嚥下が不安な方にも◎

    バレンタインといえばチョコレートですが、介護施設で過ごす利用者さんのなかには、食べにくいと感じる方もいるスイーツといえます。そこで今回は、高齢者向けのバレンタインスイーツを9つご紹介。嚥下に不安がある方が安心して食べられるものもピックアップしました。高齢者に人気のスイーツや、嚥下しにくいものの特徴にも触れています。バレンタインイベントを盛り上げるスイーツをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

    利用者さんが喜ぶお菓子とは?

    普段、スイーツでご褒美感を楽しむ方もいるように、介護施設で過ごす利用者さんにとっても、甘いお菓子は癒しの1つです。高齢の利用者さんが好むお菓子は以下の3つのジャンルに分けられます。

    • 冷たいもの…アイスクリーム・ゼリー・プリン・ババロア など
    • やわらかい焼き菓子…バウムクーヘン・カステラ・マドレーヌ など
    • 和菓子…おせんべい・お餅・お団子 など

    ただし、介護施設で過ごす利用者さんは、嚥下に不安がある方も多いことが特徴です。では、嚥下しにくいスイーツとはどんなものかチェックしていきましょう。

    嚥下しにくいスイーツってどんなもの?

    まずは、口の中の水分を奪い口腔内にはりつきやすいパサパサしたもの(カステラやクッキー、さつまいもなど)が挙げられます。お餅やお団子など、粘りが強いものも喉に詰まらせやすいため注意が必要です。また、噛み切れないほど弾力があるもの(こんにゃくゼリーなど)もNG。嚥下機能が低下している方にとっては、[btp_line]どれも窒息してしまう要因になるため注意[/btp_line]しておきましょう。

    また、意外なものとして、寒天やさらっとした液体(水やジュースなど)もあります。寒天ゼリーは噛むと口の中でバラバラになってしまい、飲み込みづらいと訴える方が多いようです。水やジュースといったさらさらした飲み物は、飲み込む前に気道に入ってしまい誤嚥するリスクあります。普段よりむせ込みがある利用者さんには、トロミを付けるなどの工夫をすると安心です。

    介護施設でおすすめのバレンタインデースイーツ9選

    では、介護施設のバレンタインイベントに適したスイーツをご紹介します。どれも簡単に作れるものばかりなので、要チェックです。

    ホットケーキ

    高齢者の方が好む焼き菓子の1つであるホットケーキ。プレーンだけでなく、バレンタインっぽさのあるココア生地も作ってみてはいかがでしょうか。洋菓子はちょっと…という利用者さんには、餡子のトッピングなど和菓子風にもアレンジが可能です。混ぜて焼くだけの簡単工程なので、利用者さんにも参加してもらうと良いでしょう。

    チョコレートフォンデュ

    最近はバレンタインのイベントで、チョコレートフォンデュをする介護施設もあります。切ったフルーツやお菓子にチョコソースを付けるだけで完成する手軽さが魅力。子供や若い女性が好きなイメージのあるチョコレートフォンデュですが、高齢の利用者さんにも喜ばれるお菓子です。通販サイトではチョコレートファウンテンも販売しているので、よりイベント感を出したい場合は購入を検討してみるのもいいかもしれません。

    ババロア

    嚥下に不安がある方にもおすすめなのが、チョコレート味のババロアです。適度な粘り気がある形態のババロアは、嚥下機能障害がある方も食べやすいことが特徴。高齢の方に人気の冷たいスイーツでもあるので、バレンタインイベントで提供してみてはいかがでしょうか。

    生チョコ

    チョコレート好きにはたまらない生チョコも、高齢の方におすすめのバレンタインスイーツ。口どけの良さが特徴の生チョコは、歯がない利用者さんも食べやすいお菓子です。市販のものなら糖質制限タイプも販売しているので、糖尿病の利用者さんにも喜ばれることでしょう。

    チョコレートムース

    飲み込みに不安がある方にも楽しんでもらいやすいバレンタインスイーツに、チョコレートムースもあります。ムース食という嚥下機能障害がある方向けの食事としても選ばれる形態のため、飲み込みやすさはお墨付き。介護施設の利用者さんにも安心して提供できるスイーツといえるでしょう。

    スフレ

    チョコレート味のスフレは、ふわっとやわらかい食感で、噛む力が弱い高齢の方でも食べやすいスイーツです。生クリームの代わりに牛乳や無糖のヨーグルトを使えば、さっぱりとした味わいに仕上がります。スフレは、冷めるとしぼんでしまうので、温かいうちに提供するのがおすすめです。

    チョコレートドリンク

    寒い季節に身体が温まる、チョコレートドリンクはいかがでしょうか。ドリンクに生姜やシナモン、クローブを入れると、より身体を温めるドリンクができます。チョコレートドリンクはアイスでも楽しめるので、利用者さんの好みやそのときの体調に合わせて作っても良いでしょう。板チョコから作るレシピもありますが、混ぜるだけで簡単にできるチョコレートドリンクベースも販売されていますよ。

    チョコバナナ

    バナナはやわらかく口の中でまとまりやすいため、高齢者の方も食べやすい食材の1つです。その性質を利用して、バレンタイン風にチョコレートバナナをおやつにするのはいかがでしょうか。あらかじめ介護スタッフで作っても良いですが、レクリエーションとして利用者さんと一緒に作るのもおすすめ。バナナを溶かしたチョコレートに浸して、チョコレートスプレーなどを自由にトッピングしてもらいましょう。利用者さんが食べやすいよう、バナナを短くカットしておくと良いでしょう。

    アイスクリーム

    アイスクリームは冷たくて口当たりも良く、口に入れると溶けるため、食欲があまりないときにもおすすめしやすいデザートです。嚥下が苦手な利用者さんでも食べやすいというメリットもあります。バレンタインには、チョコレートアイスや、チョコレートソースやカラースプレーをトッピングしたアイスクリームを提供してみてはいかがでしょうか。

    安全に楽しめるスイーツでバレンタインデーを盛り上げよう!

    介護施設のバレンタインイベントにおすすめのスイーツを9つご紹介しました。バレンタインだからこそ、甘いチョコレートを使用したお菓子を楽しめるイベントにしたいですよね。安心安全なイベントにするためにも、飲み込みのしやすさにも配慮し、利用者さん、スタッフともに楽しめるスイーツを選んでみてください。

  • 冬は脳梗塞に注意!厳しい寒さとの関係や前触れを知って素早く対応を

    冬は脳梗塞に注意!厳しい寒さとの関係や前触れを知って素早く対応を

    夏の暑さが年々厳しくなり、健康に影響を与えると問題視されていますが、冬の寒さにも注意が必要です。なぜなら、冬は高齢者の脳梗塞のリスクが高まる季節と言われているから。脳梗塞脳は血管が詰まることで身体機能の麻痺や死にも至る恐ろしい病気で、年齢を重ねると発症しやすくなると言われています。介護スタッフの中にも、冬場は特に利用者さんの様子に注意しているという方もいらっしゃるのでは?そこで今回は、冬の寒さと脳梗塞の関係について見ていきましょう。

    冬の寒さと脳梗塞の関係とは?

    まずは、脳梗塞とはどういう病気なのか、冬の寒さと脳梗塞がどのように関係しているのかを解説します。

    そもそも脳梗塞とはどんな病気?

    脳梗塞とは脳卒中の1つで、何らかの要因で脳内の血管が詰まることで起きる病気です。発症すると脳に障害が残って麻痺や失語といった障害が残ることも。脳卒中にはこの他に、脳出血やくも膜下出血などがあります。以前は脳出血によって亡くなる方が多かったですが、最近は脳梗塞の方が多いようです。

    脳梗塞の原因の1つである動脈硬化は、高血圧や脂質異常、糖尿病などの生活習慣病により引き起こされます。これらの生活習慣病によって動脈硬化が進み、脳の血管が細くなったり詰まったりして起こるのが脳梗塞です。動脈硬化は、喫煙や飲酒によって促進することもわかっているため注意しなければなりません。

    また、心臓でできた血栓が脳の血管を詰まらせることで発症する脳梗塞(心原性脳塞栓症)は、冬に多くなると言われています。

    冬に高齢者の脳梗塞が起きやすい背景

    国立循環器病研究センターが行った研究結果によると、脳梗塞の発症自体に季節差はあまりないものの、冬は他の季節に比べて75歳以上の高齢者の発症がやや多くなることがわかっています。

    ではどうして冬に高齢者の脳梗塞が起きやすいのでしょうか?主な理由は以下の通りです。

    • 温度差が大きくなる
    • 水分補給が減り血液の粘度が高まる
    • 心臓にできた血栓が原因の心原性脳塞栓症が増える

    暖かい部屋から急に寒い部屋に行くと、体内の熱をとどめようとして血管が収縮するため、血圧が高くなります。血圧の上下が大きいと心臓や血管に負担をかけることになるのです。

    また、冬は寒いためにのどの渇きに気づきにくく、こまめに飲水しないことで血液の粘度が高まり、血栓ができやすくなります。心臓にできた血栓が不整脈によって血流に乗り、脳の血管を詰まらせるのが心原性脳塞栓症ですが、不整脈は冬に多く発症する傾向に。そのため冬は心原性脳塞栓症が起こりやすくなるのです。心原性脳塞栓症は突然発症して重症化し、後遺症が残ることが多いため問題視されています。

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    脳梗塞の前触れを把握しておこう

    脳梗塞などの脳卒中は、治療の遅れが命にかかわります。利用者さんの些細な変化を見逃さないためにも、脳梗塞の前触れについて把握しておきましょう。

    運動障害

    利用者さんに身体の片方だけ力が入らないという症状は見られませんか?

    例えば、両腕を上げたままキープできない、茶碗や箸を持てない・落とす、歩くと傾いていく、顔の片方が下がるなどです。

    感覚障害

    「身体の片方だけ違和感がある」と訴える利用者さんはいませんか?

    例えば、手や足の先がしびれる、感覚が鈍くなるなどです。

    視覚障害

    目の見え方が悪くなっている利用者さんはいませんか?

    例えば、急に視野が狭くなる、物が二重に見えるなどです。

    言語障害

    利用者さんは普段通り言葉を話せていますか?

    例えば、言葉が出てこない、ろれつが回らないなどです。

    バランス障害

    利用者さんはバランスを取れていますか?

    例えば、立ったときにふらつく、足元がおぼつかない、めまいがするなどです。

    冬の脳梗塞を防ぐ方法

    最後に、冬の脳梗塞を防ぐ方法について紹介します。介護施設において対策が必要な箇所があれば、冬に備えて介護スタッフ同士で共有し改善しておくと良いでしょう。

    異常を感じたらすぐに受診

    治療の遅れが命にかかわるため、利用者さんの言動に異常を感じたら、すぐに病院や救急車へ連絡してください。脳梗塞の場合、治療が早ければ深刻な後遺症が残らないケースも。症状や発症時刻がわかればメモしておきましょう。

    温度差を作らない

    日頃からできる対策としては、施設内で温度差を作らないこと。トイレや浴室、脱衣室、廊下に小型ヒーターを設置してどこに行っても温度が一定であると安心です。

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    こまめな水分補給

    冬は寒いため夏のように水分補給が必要だと感じにくい傾向にあります。また、高齢者は体内の水分量が減っても「喉が渇いた」と認識しにくくなっていることも。そうすると、血液の粘度が高まってドロドロになり血栓ができやすくなります。

    この血栓が脳の血管に入ったり、脳の血管で血栓ができてしまったりすると血管が詰まり脳梗塞に。こういった状況を防ぐためにも、利用者さんにこまめな水分補給を促しましょう。

    「〇分ごとに水分補給を呼びかける」など介護スタッフ間で話し合っておくと良いかもしれません。

    定期的な健康診断とともにできる対策を

    冬は脳梗塞が起きやすい季節です。万一に備えるために、病院への連絡ルートの確認や施設内の温度差を作らないなど、脳梗塞を防ぐ対策をしておきましょう。早めの対処で命が救えることはもちろん、後遺症を防ぐことにもつながります。また定期的な健康診断や持病のチェックも大切です。利用者さんに合った対策を考えましょう。

  • 【2月】高齢者施設向け節分レクリエーションアイデア8選

    【2月】高齢者施設向け節分レクリエーションアイデア8選

    高齢者施設では1年を通してさまざまなレクリエーションを行うため、新しいネタが思いつかない…と頭を悩ませている介護スタッフも多いのではないでしょうか?企画のマンネリ化を防ぎ、利用者さんに新鮮な気持ちで楽しんでもらうためには、季節の要素や新しいアイデアを取り入れることなどが重要です。そこで今回は、節分要素満載の2月におすすめしたいレクリエーションアイデアを8つご紹介します。

    丸めて投げて鬼退治!紙玉豆まき

    節分といえば、豆まきは外せません。「紙玉豆まき」は、通常の豆まきに的をしっかり狙うというゲーム性をプラスしたレクリエーションです。その名のとおり、紙を丸めた紙玉を豆に見立て、鬼の的を目掛けて投げます。利用者さんには、紙を丸める作業から行ってもらうのがおすすめです。紙なら何でも構いませんが、新聞紙だと柔らかく扱いやすいでしょう。

    的は、玉が当たると倒れる仕様にします。まず、500ミリリットル入りのペットボトルに100ミリリットル程度の水を入れたものを用意しましょう。そのペットボトルに鬼のイラストを描いた画用紙を貼り付けたら完成です。水の重みにより、的は簡単には倒れません。しっかり狙って投げてもらいましょう。ペットボトルに入れる水の量や鬼のイラストの大きさを変えることで、難易度の調整も可能です。

    鬼の口めがけて!玉入れゲーム

    豆まきをイメージした「玉入れゲーム」もおすすめです。段ボールに口を大きく広げた鬼のイラストを描きます。そして口の部分をカッターなどで切り抜き、的を作りましょう。玉は市販の柔らかいボールを複数個用意してもよいですし、新聞紙などを丸めた紙玉でも構いません。

    チーム対抗形式で、鬼の口により多くの玉が入ったチームの勝利です。チーム対抗にすることで、ゲームが白熱し、盛り上がります。なお「玉入れゲーム」の場合、用意する的の数は少なくてもよい代わりに、玉はたくさん必要になる点は押さえておきましょう。

    速さと正確性がカギ!お箸で豆運び競争

    豆まきの豆を使って行う「お箸で豆運び競争」は、集中力の強化や指先の運動などに効果的なレクリエーションです。豆30個程度・お箸・皿2枚を用意しましょう。皿を左右に並べ、利用者さんの利き手と反対側の皿に豆をすべて入れます。そして、箸を使ってもう片方の皿に1粒ずつ豆を移していくゲームです。30秒・1分など時間を区切り、移せた豆の個数で競い合います。時間内ですべての豆を移せた場合は、タイムの速かった方が勝利です。箸がうまく使えない利用者さんは、スプーンなどで行ってもよいでしょう。

    豆まき用にもぴったり!風船で作る鬼のお面工作

    「風船で作る鬼のお面工作」は、豆まき前にぴったりのレクリエーションです。さまざまな色の風船を準備し、介護スタッフが事前に膨らませておきます。利用者さんには、マジックで描く、または顔のパーツを描いた画用紙を両面テープで貼り付けるなどして、鬼の顔を作ってもらいます。

    次に、画用紙で三角錐を作り、色鉛筆やクレヨンで色って鬼の角を作りましょう。角をテープで風船に貼りつけたら完成です。目が1つの鬼や角が3本の鬼など、自由な発想で鬼のお面を作ってもらいましょう。工作後、完成したお面目掛けて、豆まきをするのもおすすめです。

    おしぼりと輪ゴムを使って!恵方巻き作りゲーム

    節分に恵方巻きを食べるという古くから大阪にある文化が、今や全国区のイベントとなっていますよね。この恵方巻き作りをヒントに考案したのが、「恵方巻作りゲーム」。食べ物の恵方巻きを作るのではなく、おしぼりと色画用紙で作った恵方巻きをより多く作った方が勝利というおもしろいレクリエーションです。

    シャリに見立てたおしぼりと海苔に見立てた黒画用紙、さらにきゅうりや卵・かんぴょう・えびなどに見立てた細長い色画用紙、輪ゴムを用意します。おしぼりに具材に見立てた色画用紙を乗せてくるくると巻き、そのおしぼりを海苔に見立てた黒画用紙で巻いて輪ゴムで留めたら完成!時間を区切って、何本作れるかを競うのがおすすめです。

    完成品を飾ろう!節分塗り絵

    高齢者施設のレクリエーションとしておなじみの塗り絵。塗り絵は、手先を動かすことで脳の活性化やストレス発散の効果が期待できます。節分のレクリエーションにするなら、鬼やおたふくなどの節分にちなんだ題材を塗り絵にするのはいかがでしょうか。準備するものは、節分のモチーフが描かれた図案と色鉛筆だけで良いので、気軽に行うことができるでしょう。塗り絵が完成したら、部屋に飾って季節感を楽しむのもおすすめです。

    図案は介護スタッフがあらかじめ手作りで絵を描いても良いですし、無料でダウンロードできるサイトを利用しても良いでしょう。

    転がして倒そう!鬼退治ボーリング

    ボールを転がして鬼に見立てたボーリングのピンを倒す、鬼退治に見立てたボーリングのレクリエーションです。トイレットペーパーの芯や画用紙で作ったピンに、鬼のイラストを貼り付けましょう。ボールを投げる時に「鬼は外」と声を掛けることで、より節分の雰囲気を楽しむことができます。

    利用者さんの身体や力に合わせて投げる距離や投げ方を変えると、みんなで楽しむことができますよ。手を使うことが難しい場合は、足で蹴ってボールを転がしてもOK。身体を使うゲームなので、良い運動になるでしょう。

    鬼を倒して景品ゲット!鬼のくす玉割り

    みんなで協力してくす玉を割るレクリエーションです。まずはくす玉を作りましょう。同じ大きさのザルを2つ用意して並べ、1カ所をガムテープでとめてくっ付けます。ガムテープでとめていない側にそれぞれ紐を通し、ザルが開いた状態でバランスよく吊り下げられるようにしましょう。ザルに画用紙などを貼り付けて、鬼の顔の装飾をします。中に紙吹雪や景品などを入れてくす玉を閉じ、マスキングテープで軽くとめたら完成です。くす玉を高いところから吊り下げたら、鬼のくす玉に向かってボールを投げて鬼退治を行います。くす玉が割れた時、落ちてきた中身が当たって利用者さんがけがをしないよう、軽い物を入れるのがポイントです。

    みんなで協力してくす玉を割ることで、利用者さん同士が自然にコミュニケーションを取ることができるでしょう。また、思い切りボールを投げることによって、運動にもなりますよ。

    2月は節分にちなんだレクリエーションで盛り上がろう

    2月は、鬼・豆まき・恵方巻きなど節分にちなんだレクリエーションで季節感を演出しましょう。より盛り上がりを重視するなら、「お箸で豆運び競争」や「恵方巻き作りゲーム」など、ゲーム性の高いレクリエーションもおすすめです。工作系・運動系をうまく組み合わせ、利用者さんの心身機能の向上や維持、脳の活性化につながるよう心掛けましょう。

  • 【介護施設の誕生日プレゼント】スタッフから贈る!手作りアイデア5選

    【介護施設の誕生日プレゼント】スタッフから贈る!手作りアイデア5選

    介護施設の利用者さんに手作りの誕生日プレゼントを贈ってみませんか?今回はおすすめの手作りアイデアを5つご紹介。[btp_line]材料と工程が少なく、難易度の低いものをピックアップ[/btp_line]しました。「日々の業務が忙しい…なるべく簡単に作れるものはある?」「複数人の利用者さんに送るから材料費を安く抑えたい」そんな方の参考になる情報をお届けします。[btp_line]介護施設の利用者さんに、とっておきの誕生日プレゼントを[/btp_line]贈りましょう!

    介護施設の誕生日プレゼントその1 メッセージカード

    マスキングテープをろうそくに見立ててメッセージカードを飾ります。カラフルなマスキングテープを使えば、簡単なのに華やかな仕上がりに!作成時間があまりかからない介護施設の誕生日プレゼントを探している方におすすめです。

    <材料>
    メッセージカード台紙、マスキングテープ、色鉛筆やマジック

    <作り方>

    • メッセージカード台紙にマスキングテープを縦に貼り付けます。高さの異なるろうそくが複数並んでいるように貼り付けるのがコツ。
    • 色鉛筆やマジックでろうそくの炎を書いたら完成です。

    ポップな柄や和柄など、使うマスキングテープによって仕上がりの印象が変わります。もちろん無地でもOK!シールやリボンなどの飾りを足して、さまざまなアレンジを楽しんでください。

    介護施設の誕生日プレゼントその2 折り紙の花束

    誕生日を華やかに彩るアイテムといえば花束!折り紙で簡単に作れるものなら手作りのハードルがぐっと下がります。

    <材料>
    折り紙、割りばし、セロテープ、フローラルテープ

    <作り方>

    • 折り紙を半分に切ります。
    • 折り紙の色の面を外側に、細長い形になるように半分に折ります。
    • 輪になっている方に切り込みを入れます。上側が1センチ程度残るようにしましょう。切り込みの幅が細かいほど花びらが多い仕上がりになります。
    • 切り込みを入れた方が上側になるように折り紙を置き、端から割りばしに巻き付けていきます。そのまま巻くと折り紙がずれるので、セロテープを使いましょう。少し巻く、セロテープで留める、と繰り返すイメージです。
    • 花の根本部分と割りばしの境目が隠れるようにフローラルテープを巻き付けます。割りばしの先端まで巻き付けたら完成。仕上げに花びら部分の開きを手で整えるとよりきれいに仕上がります。

    フローラルテープを使うので、花の茎部分への着色は不要!花の固定と着色を同時にできます。カラフルな折り紙で花を複数本作り、素敵な花束を完成させましょう。

    介護施設の誕生日プレゼントその3 フォトフレーム

    飾るタイプの誕生日プレゼントならフォトフレームもおすすめ。紐を付ければ壁掛けタイプになります。

    <材料>
    画用紙、両面テープ、飾り(シールやマスキングテープ)

    <作り方>

    • B5サイズの画用紙を半分に折り、一旦広げて片側に写真用の穴をあけます。
    • もう一度画用紙を半分に折り、折り目と反対側のふちを両面テープでくっつけます。
    • 写真の台紙を作ります。さきほど作ったフレームに合わせて画用紙をカットし、四隅に切り込みを入れます。(写真を固定するための切り込み)
    • 写真を固定した台紙をフレームにセットし、飾り付けたら完成です。

    強度が必要なら厚手の紙や段ボールで補強しましょう。リボンやボタンなど立体的なパーツを使う場合はボンドで固定します。

    介護施設の誕生日プレゼントその4 しおり

    読書が趣味の利用者さんにおすすめなのがしおり。和紙や押し花を使って、見た目も楽しめるデザインに仕上げましょう。

    <材料>
    画用紙、ラミネート(手貼りタイプ)、和紙や押し花、紐

    <作り方>

    • 画用紙を好みの大きさにカットします。長方形以外でもOK!
    • 画用紙に和紙や押し花を貼り付けて飾ります。メッセージやイニシャル入りデザインもおすすめです。
    • 画用紙をラミネートします。空気が入らないようにしっかりと密着させましょう。
    • 上部に穴をあけ、紐を通したら完成です。

    リボンやレザーコードなど、紐を変えるだけで仕上がりの印象が変わります。飾り付けにシールを使ってもOKですが、厚みがあるとラミネートしにくくなるので気を付けましょう。

    介護施設の誕生日プレゼントその5 コースター

    実用的な誕生日プレゼントならコースターはいかがでしょうか。ティータイムのお供にしたり、花瓶の下に敷いたりと、さまざまな使い方を楽しめます。

    <材料>
    コルクコースター、好みの飾り(レースやリボン)

    <作り方>

    • 市販のコルクコースターに好みの飾りを貼り付けるだけ。レースやリボンなら、布用両面テープで簡単に接着できます。

    100円ショップにあるコルクコースターを使えば、飾り付けるだけで簡単に作れます。丸以外の形にしたい場合は、コルクボードをカットして切り口を紙やすりで処理しましょう。

    誕生日プレゼントは“何を選ぶか”も大切

    介護施設の利用者さんに誕生日プレゼントを贈るときは、どんなものが喜ばれるかイメージしてみましょう。その方の性格や普段の生活にヒントに、ぴったりなものを選ぶのがポイントです。誕生日プレゼントにメッセージを添えるとより“心のこもったプレゼント”になります。こちらの記事が参考になるのでぜひチェックしてください。


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  • 【2月】介護施設で楽しめる!バレンタインレクリエーション10選

    【2月】介護施設で楽しめる!バレンタインレクリエーション10選

    まだまだ寒さが厳しい2月は、バレンタインをテーマにしたレクリエーションで、心をほっこりさせてみては?定番のチョコレート作りはもちろん、ハート形のモチーフを使ったゲームなども人気のバレンタインレクリエーションです。そこでこの記事では、2月に介護施設で楽しめるバレンタインレクリエーションを10個紹介していきます。2月ならではのレクリエーションを提案したい介護職の方は、ぜひご一読を!

    1.ハート型の風船で楽しむ「風船バレー」

    日頃のレクリエーションで取り入れている介護施設も多い「風船バレー」を少しだけアレンジ。ハート形の風船を使うことで、バレンタインバージョンのレクリエーションとして楽しみましょう。風船ならば弱い力で簡単に浮かんでくれるため、幅広い利用者さんが一緒に楽しめます。

    使用するハート型の風船は、インターネット通販や100円均一の店舗などで購入できるよう。さまざまな色や大きさのハート型風船が発売されているため、高齢者の方でも使いやすいものを選んでおきましょう。

    2.チョコレートをかけた「じゃんけん大会」

    チョコレートをかけて勝ち負けを競う「じゃんけん大会」も盛り上がりやすいバレンタインレクリエーションです。普通のじゃんけんで勝敗を競っても楽しいですが、「負けたら勝ち」など脳トレの要素を取り入れるのもおすすめ。「残念!勝ってしまった」「負けたから、勝ちだよな」など、利用者さん同士の会話も弾みやすくなります。

    賞品のチョコレートはハート形も良いですが、金メダル型にしてみるとじゃんけん大会の雰囲気をより高めてくれるかもしれませんね。

    3.みんなでやるから楽しめる「お菓子作り」

    チョコレートなどの甘い「お菓子作り」を行うのもバレンタインレクリエーションにぴったりです。料理が苦手な方でも簡単に作りやすい生チョコや、ミックス粉を使ったホットケーキだとみんなで楽しみやすいでしょう。料理が得意な利用者さんは、率先して動いてくれるかもしれませんね。

    また、料理中はちょっとしたハプニングがつきもの。生地が足りない、溶かし過ぎてしまったなどの出来事も、楽しい思い出になるはずです。最後には作ったお菓子をみんなで美味しく食べて、お腹も心も満たしてみてはいかがでしょうか。

    4.ハートを射抜く!「的当てゲーム」

    腕の運動を兼ねたバレンタインレクリエーションなら、ハートを射抜く「的当てゲーム」がおすすめ。的をハート型にすることで、バレンタインの雰囲気を加えてみましょう。事前に、ハート形に切り取った色紙を紙コップなどに貼りつけておくと、バレンタインバージョンの的が簡単に作れます。

    投げる球は、当たってもケガをしにくいカラーボールや柔らかいボールだと安全です。座ったままでも行えるレクリエーションのため、車いすの利用者さんも一緒に楽しめるでしょう。

    5.チームワークが肝心「ハート乗せゲーム」

    「ハート乗せゲーム」は、テーブル上に広げた大きなハートの中に、花紙で作った小さなハートを乗せていくゲームです。大きなハートの周囲にちりばめたたくさんの小さなハートを、うちわであおぐだけでどれだけ乗せられるか、チームで競っていきます。

    大切なのは同じテーブルの方とのチームワーク。あおぐ力を調整することで、上手に小さなハートを乗せてもらいましょう。

    6.大切な方への想いをのせた「バレンタインメッセージ」

    大切な方への想いをつづった「バレンタインメッセージ」も、この時期ならではのレクリエーションの1つ。ハートの形に切り取った色紙を利用者さんに渡し、大切な方へのメッセージをつづってもらいましょう。

    「相手に伝えたいこと」「いわれたら嬉しい言葉」など、テーマを決めておくと、メッセージが書きやすくなる利用者さんが多いかもしれません。実際にこのレクリエーションを行った施設では、ほとんどの方がご家族への感謝や愛を伝えるメッセージを書いたといいます。書き終えたメッセージカードは、施設の壁や柱などに掲示してみるのもおすすめです。

    7.日頃の感謝を込めて「バレンタインプレゼント競争」

    「バレンタインプレゼント競争」は、紐をつけたうちわの上にプレゼントを乗せ、反対側からその紐を巻き上げてもらうレクリエーションです。利用者さんに2人以上で並んで座ってもらい、誰が早くプレゼントを手元に引き寄せられるかを競争してみるとさらに盛り上がるでしょう。

    巻き上げの動作には手首のスナップが欠かせないため、生活リハビリにもぴったり。プレゼントは、チョコレートや焼き菓子など、バレンタインならではのものを選ぶと利用者さんに喜んでもらえるでしょう。

    8.日頃の感謝を込めて「バレンタインプレゼント競争」チョコレートを釣ってゲット!「チョコレート釣り」

    魚釣りゲームは、高齢者施設で人気のあるレクの1つです。バレンタインバージョンとしてチョコレート釣りとしてアレンジするのもおすすめ。チョコレートにクリップを貼りつけたり、ジュースなどの缶にチョコレートを詰めたりしてターゲットを準備をしたら、棒の先に糸と磁石をつけた釣り竿を使って釣り上げましょう。

    釣りゲームは、集中力や手先の感覚を養う効果が期待できます。釣れたチョコレートをバレンタインデーのおやつにするのもおすすめ。欲しいおやつをゲットするために、思わず真剣になってしまう、楽しいゲームです。

    9.特別感のあるおやつ時間「チョコレートフォンデュ」

    フルーツやマシュマロ、カステラなどさまざまな食べ物を、チョコレートに絡ませて食べるチョコレートフォンデュ。楽しくて見た目もオシャレなおやつは、いつもと違う特別感を演出することができるでしょう。ホットプレートの上でチョコレートを溶かしたり、保温効果のある入れ物にチョコレートを入れておいたり、さまざまな方法があります。

    このとき介護スタッフは、利用者さんが火傷しないよう、十分に注意することが大切です。火を使わずにチョコレートを溶かす専用の調理器具もありますよ。チョコレートが苦手な利用者さんは、フォンデュせずにそのまま食べてもらっても良いでしょう。

    10.脳トレしながらバレンタインについて知る「クイズ大会」

    バレンタインにちなんだクイズ大会も、おすすめのレクリエーションです。バレンタインはもともと海外の文化なので、詳しく知っている方は少ないかもしれません。そのため○×形式や3択クイズなど、利用者さんが答えやすい形にすると良いでしょう。チーム制にして正解数を競い合うのも盛り上がるかもしれません。優勝者にはバレンタインにちなんだ景品をプレゼントとして用意しておくのもおすすめです。

    クイズは正解を考えながら答えるため、脳トレ効果が期待できます。また、利用者さん同士で相談しながら行うことでコミュニケーションを取ることもできるので、親睦も深まるのではないでしょうか。

    2月はバレンタインならではのレクリエーションで楽しもう!

    お菓子作りやチョコレート争奪じゃんけん大会など、2月はバレンタインを意識したレクリエーションがおすすめ。いつものレクリエーションにハート型のモチーフを加えるだけで、一気にバレンタイン気分が盛り上がります。プレゼントを用意したり、ゲーム性を取り入れたりしながら、この時期ならではのレクリエーションを楽しんでみてはいかがでしょうか?