カテゴリー: 知識

介護施設やデイサービス等で、明日から使える「高齢者向けレクリエーション」や「トラブルの対処法」などのお役立ち情報をまとめています。福祉美容師や福祉ネイリストなど、介護に関する仕事内容についてもご紹介。毎日の仕事に使える情報やヒントが盛りだくさんです。

  • 2024年の干支は辰!辰年生まれの利用者さんにおすすめのお祝いは?

    2024年の干支は辰!辰年生まれの利用者さんにおすすめのお祝いは?

    来たる2024年の干支は、辰です。介護施設では年明けに向けて、年男・年女の利用者さんをお祝いする予定を立てているところもあるのでは?そこで今回は、辰年にちなんだ贈り物やお祝い、年始におすすめのレクリエーションについてご紹介します。利用者さんとの会話のネタにもぴったりな辰年の豆知識もまとめているので、ぜひ読んでみてください。

    2024年の干支は「辰」!辰年ってどんな年?

    辰年の由来

    2024年の干支である辰は、[btp_line]十二支の中で唯一、実在しない空想上の生き物[/btp_line]です。十二支の由来といえば「神様が元旦に動物たちを集め、そのうちの1から12番目までの動物を順番に十二支に決めた」という昔話が有名ですが、辰が十二支に選ばれた理由には謎が多く、さまざまな説があるようです。

    「竜」や「龍」ともいわれる辰は、古代中国で神獣や霊獣のように扱われ、権力の象徴とされていました。辰が十二支に選ばれたのも、縁起が良い動物と考えられていたからかもしれません。辰は天候を操るほど強大な力を持つとされていたことから、[btp_line]辰年は時代が大きく動く「激動の年」[/btp_line]ともいわれています。

    辰年生まれの人に多い性格

    辰年生まれには、常識にとらわれない自由な感性を持つ人が多いといわれています。また、先見の明に優れた人が多く、誰も思いつかないような発想で周囲を驚かせることも。大きな目標に向かって突き進む力と行動力も持ち合わせているため、一つの道を極める人も多いようです。

    辰年生まれの有名人

    “天才肌”といわれることも多い辰年生まれには、芸術やスポーツの世界でプロとして結果を残す人も多くいるようです。


    例えば、

    • 芥川龍之介(小説家)
    • 坂本龍一(音楽家)
    • さだまさし(歌手)
    • 王貞治(野球選手)
    • 田中将大(野球選手)
    • 伊藤美誠(卓球選手)
    • 池江璃花子(水泳選手)

    といった著名人も辰年生まれです。

    辰年の利用者さんにおすすめの贈り物

    2024年の年始には、干支である辰にちなんだ企画がおすすめです。介護施設では、辰年生まれの利用者さんへ贈り物を贈るのはいかがでしょうか。
    辰年生まれさんへの贈り物は、2024年の干支である辰のモチーフがあしらわれたものや辰にちなんだものが喜ばれそうです。2023年の年末から2024年の年始にかけては、新年の干支である辰に関連した商品をお店で見かける機会も多くなるでしょう。

    干支にちなんだグッズとしてよく見かけるものには、

    • お菓子
    • 置きもの
    • ぬいぐるみ
    • カバンやポーチ
    • 衣服

    などがあります。また、衣服やカバンなどの既製品に利用者さんのお名前や干支のイラストをプリントしてプレゼントしても喜ばれるかもしれません。贈り物には、辰のイラストなどをあしらったお祝いカードも添えると、より心のこもったプレゼントになりそうです。

    辰年にちなんだレクリエーションは?

    2024年最初のレクリエーションは、干支である辰を取り入れた楽しい企画もおすすめです。例えば、辰年生まれの利用者さんへ贈り物を渡すお祝い会を開くのはいかがでしょうか。年男・年女の利用者さんに歌や絵など、得意なことを披露してもらってもいいですね。

    2024年の始まりには干支の辰モチーフの飾りつけをして、辰年の始まりを祝う雰囲気を演出するのもおすすめです。レクリエーションも兼ねて、辰年にちなんだ壁面飾りや置き物などを利用者さんと一緒に制作してみてもいいでしょう。ぜひ、介護スタッフ同士でさまざまなアイディアを出し合ってみてください。

    辰年生まれさんのお祝いから楽しく新年をスタートしよう!

    2024年の干支は辰です。介護施設の利用者さんの中にも辰年生まれの方がいるのではないでしょうか。「1年の計は元旦にあり」という言葉もあるように、新年のスタートをどう切るかは大切なこと。新年を楽しく迎えられるように、2024年の干支である辰も取り入れた楽しい辰年のお祝いを企画してみましょう。

  • 高カカオチョコレートが認知症に良い?理由や注意点を知っておこう

    高カカオチョコレートが認知症に良い?理由や注意点を知っておこう

    チョコレートには健康に良いとされる成分が豊富に含まれているため、健康に有益だと言われています。そんな中、チョコレートと認知機能の関係を調べる研究が行われました。すると、習慣的にチョコレートを食べていると認知機能に関連する記憶や学習機能が高まることがわかったのです。つまり、認知症の予防になる可能性があるということ。そこで今回は、チョコレートと認知症の関係や摂取の際に注意したいことなどを紹介します。

    チョコレートが良いとはどういうこと?

    世界では、チョコレートと健康に関するさまざまな研究がされています。今回はその中から、2つの研究内容と結果を見ていきましょう。

    <その1>チョコレート摂取の研究内容

    まずは、South Australia大学の研究内容です。これまでチョコレートと循環器に対する研究は多く行われ、さまざまなデータが蓄積されています。一方で、認知機能に関しては一貫したデータがありませんでした。そこで、認知機能との関係を分析する研究を行うことに。

    その中でも今回紹介する研究は、習慣的なチョコレートの摂取頻度と認知機能の関係を分析したものです。

    <概要>

    • MSLS(認知機能と循環器の疾患リスク因子との関係を調べた研究)に参加した23~98歳までの968人が対象
    • 広範な認知機能検査の結果を調査
    • MMSE(ミニメンタルステート検査)のスコアとチョコレート摂取頻度の関係を調査

    結果については次で見ていきましょう。

    <その1>研究結果

    研究結果は、チョコレート摂取頻度が高い方ほど認知機能スコアが高い傾向に。

    視空間記憶や言語記憶、探索と追跡などのチェックをする総合スコアはもちろん、言語記憶以外のすべての指標スコア、認知症診断に用いられるスコアなどの項目でチョコレート摂取が効果的であることを示していたのです。

    <その2>チョコレート摂取の研究内容

    チョコレートと認知症の研究は、海外だけではありません。日本でも行われました。

    <概要>

    • 愛知県蒲郡市内外の45~69歳の男女347人を対象
    • 4週間カカオポリフェノールを多く含むチョコレートを毎日一定量摂取
    • 量は1日25g、約150kcal
    • カカオ72%のチョコレートを使用

    日本人を対象にしたこの研究は、愛知学院大学と愛知県蒲郡市、株式会社 明治の共同で実施しました。

    <その2>研究結果

    研究結果では、チョコレート摂取によりBDNFという栄養因子が上昇することが判明したのです。BDNFとは脳由来神経栄養因子のことで、アルツハイマー型認知症や記憶・学習などを司る認知機能と関係が深いことがわかっています。

    そして今回の結果では、チョコレート摂取後にBDNFが上昇することを見つけました。この他にも、血圧の低下やうつ病の予防など心の健康に役立つこともわかりました。

    どのくらいの量を食べると良いの?

    チョコレートに含まれるフラバノールの量を調べるのは難しいですが、フラバノールはポリフェノールの一種です。つまり、ポリフェノールの含有量が高い高カカオチョコレートを摂ることが有効だと考えられます。

    量は、前述の「研究内容その2」を参考に、カカオ72%のチョコレートを1日25gを目安にすると良いでしょう。

    ★関連記事はこちら

    チョコレート摂取で注意したいこと

    最後に、チョコレート摂取で注意したいことについて紹介します。チョコレートの選び方にもふれていますので、参考にしてみてください。

    チョコレートの選び方

    日常的にチョコレートを摂取すると血流を良くしたり運動機能低下を防いだりする役割が期待できるなど、さまざまな健康効果が期待できます。こういった効果を効率的に得ようとするのであれば、食べるチョコレートを選ばなければなりません。

    健康や認知症予防のために摂取する場合は、カカオの含有率が70%以上のチョコレートを選ぶようにしてください。

    持病のチェック

    高カカオチョコレートであれば糖分が抑えられていますが、高カカオチョコレート以外のミルクチョコレートなどは、糖分が多い傾向にあります。糖尿病など持病がある場合には注意が必要です。

    食べ過ぎに注意

    1日25gのチョコレートを食べるとすると、カロリーは150kcalほど。そのため、毎日チョコレートを食べたとしても肥満の原因になることは考えにくいです。しかし食べ過ぎてしまうと、肥満の原因になることもあるため注意しましょう。

    また、チョコレートに含まれるポリフェノールは、食べるとすぐに吸収されるため効果が持続しにくいです。1日分を1回ですべて食べず、数回にわけて食べると良いでしょう。

    認知症予防にチョコレートを摂るのもあり!

    さまざまな研究結果により、高カカオチョコレートの定期摂取が認知症予防につながることがわかりました。介護施設では、利用者さんの認知機能を高めるレクレーションとともに定期的なチョコレート摂取を行うと良いかもしれません。ただしその場合は、チョコレートの種類や持病、量に注意するようにしてください。

  • 【老人ホームのイベント】2月の企画アイデアまとめ

    【老人ホームのイベント】2月の企画アイデアまとめ

    老人ホームの介護スタッフにとって、季節ごとのイベントを企画・運営することも大きな仕事のひとつ。入居者さんにより楽しんでもらえるイベントやレクリエーションを企画できないかと、思い悩んでいる方も多いでしょう。そこで今回は、老人ホームの入居者さんに喜ばれる2月のおすすめイベントや企画案をピックアップします。節分や鬼にちなんだ楽しいレクリエーションもご紹介。イベントの企画担当の方はぜひ参考にしてください。

    【2月】行事やレクリエーションの企画に役立つ記念日や歳時記

    2月の主な記念日やイベント、歳時記を以下にまとめました。なお、年によって一部日付が異なる場合もあります。

    • 3日:節分
    • 4日ごろ(節分の翌日):立春
    • 11日:建国記念の日
    • 14日:バレンタインデー
    • 23日:天皇誕生日
    • 29日:うるう年(4年に一度、次回は2024年)

    このうち[btp_line]2月の2大イベントといえば、節分とバレンタインデー。[/btp_line]老人ホームなどの介護施設でも、節分やバレンタインデーを題材にしたレクリエーションや企画が盛んに行われます。

    暦の上で春が始まる日、“立春”を迎えるのも2月。冬が終わり、春を迎えるにあたって、施設内の壁画や制作物などにも春を感じられる明るめの色を取り入れるのがおすすめです。大きなイベントや行事というわけではありませんが、2月に花をつける梅や椿、スイセンなどをモチーフにした製作物を一緒に作るなどのレクリエーションも楽しめるでしょう。

    【2月】老人ホームでよく行われている行事

    老人ホームなどの介護施設で2月に行われている行事を3つご紹介します。2月には外せない行事ばかりなので、ぜひチェックしてみてください。

    スタッフが鬼に扮して登場!節分会・豆まき

    節分とは、季節が変わる日のことを意味するそうです。そして古来より、季節の変わり目には悪いものが家に入りやすいとされています。そこで、悪いものを退治=魔(ま)を滅(めっ)するの語呂合わせから「まめ」をまくようになったそうです。節分に用いる豆は「福豆」とも呼ばれ、縁起がよいものとされています。

    老人ホームの入居者さんの中にはよくご存知の方も多いかもしれませんね。節分を迎えるにあたって、豆まきを行う由来などをお話しすると、会話が弾むのでおすすめです。

    入居者さんに無理のない範囲で、実際に豆まきを行うとよいでしょう。多くの介護施設では、[btp_line]スタッフが鬼に扮して節分会を盛り上げている[/btp_line]ようです。

    入居者さんと一緒に行う恵方巻作り

    恵方巻とは、縁起をかついで節分に食べる太い巻き寿司のこと。1970年代(昭和50年代)に関西地方を中心にひろまった風習ですが、今や全国的に、節分ならではのイベントとなっています。そのため、恵方巻作りを2月の行事のひとつとして取り入れている老人ホームも多いようです。恵方巻を一緒に作ることで、[btp_line]地域の節分の習わしや恵方巻の具材・食べ方の違いなどを話す機会となり、会話も弾む[/btp_line]でしょう。

    ハート型をちりばめて楽しませよう!バレンタイン献立

    2月の企画でおすすめなのが、バレンタイン献立です。バレンタインと聞くと、高齢者には興味を持たれないのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし、「ハートのチョコレートで好きな方や大切な方に感謝の気持ちを伝える日」と伝えると、多くの方は楽しそうに喜んでイベントに参加してくださいます。

    バレンタインにちなんだ行事で、よく行われるのがバレンタイン献立。ハンバーグの形をハートにしたり、スープのトッピングの生クリームやデザートにかけるソースをハート型にしたりするだけで、バレンタイン献立のできあがり![btp_line]デザートにチョコレートを使用したプリンやムースを提供するのもおすすめ[/btp_line]です。

    【2月】老人ホームでよく行われているレクリエーション

    続いて、2月に老人ホームで実施されているおすすめのレクリエーションを3つご紹介します。

    鬼めがけて豆を投げる!的当てゲーム

    節分のレクリエーションとして、鬼に向けて豆を投げる的当てゲームが定番です。お面に向かって投げるだけでも楽しめますが、[btp_line]スタッフが扮した鬼に向かって投げると、よりワクワク感が増す[/btp_line]でしょう。

    鬼に扮したスタッフの体に、粘着面を外側に向けたガムテープを体に巻き付けておくと、投げた豆がくっついて“当てた感”が出ておすすめです。豆が小さくて投げにくい場合は、丸めた新聞紙を使うものよいでしょう。豆や新聞紙を投げる際には、上半身や上腕を使うので適度な運動にもなります。

    節分豆の箸つかみ・豆リレー

    節分豆を箸でつかんだり、運んだりするレクリエーションは、[btp_line]手指訓練や認知症予防のトレーニングとしても効果的[/btp_line]です。箸を使って節分豆を皿から皿へ移すだけでも十分効果は得られるでしょう。そのほか、大小さまざまな大きさの皿を用意しておき、皿の大きさによって獲得できるポイントが異なるルールを設けるなどもよいアイデアです。時間内で移動できた豆の数で競ったり、チーム制で豆リレーをしたりと、ゲーム性を持たせてもよいでしょう。

    バレンタインデーのチョコレートファウンテン

    食事系のレクリエーションで最近よく行われているのが、バレンタインデーにちなんだチョコレートファウンテン。チョコレートファウンテンとは、[btp_line]手軽にチョコレートフォンデュが楽しめるグッズ[/btp_line]です。溶けたチョコレートが噴水のように上から流れ落ちてくる様子は、インパクト抜群!

    ひと口大にカットしたバナナやいちご、ベビーカステラなどの食材を串に刺し、チョコレートにくぐらせて食べます。食材を串に刺す工程も、入居者さんと一緒に行うと楽しさも倍増するでしょう。

    老人ホームの2月のイベントを企画する際のポイント

    老人ホームのイベントでは安全に行えることが何より大切です。高齢者が楽しめる行事やレクリエーションを企画するのはよいことですが、以下のポイントに気をつけましょう。

    不意の行動や急な運動によるケガを防ぐ

    節分会や豆まきのレクリエーションでは、鬼に扮したスタッフが登場したり、鬼をめがけて思いっきり豆を投げたりと、普段とは違うエキサイティングな要素が強いものが多くあります。熱中して急に立ち上がってしまったり、鬼を追って豆を投げる際の不意な運動で体に負荷がかかりすぎたりといったケースもあるでしょう。その可能性を企画段階から考慮し、鬼は決まったコースを移動する、立ち上がらないよう事前に伝えるなどの対策を取っておくのがおすすめです。

    誤嚥による事故を防ぐ

    恵方巻やバレンタインにちなんだ食事なども、普段食べている介護食とは形状や食感が異なる場合があるため、注意が必要です。気持ちが高揚したり、会話が弾んだりしている中で、普段と異なる食事を摂ると誤嚥などの事故が発生する可能性もあります。食事の際には、普段以上に注意して介助しましょう。

    2月のイベントは節分とバレンタインデーで決まり!

    老人ホームで行う2月のイベントの企画では、節分とバレンタインデーの2つは外せない行事と言えるでしょう。邪気をはらって福を呼んだり、大切な方に感謝の気持ちを伝えたりと、2月はハッピーな行事が盛りだくさん!今回ご紹介したものを参考に、入居者さんが楽しめるイベントやレクリエーションを企画してください。

  • 冬が旬の白菜レシピ5選!高齢者に喜ばれるメニュー

    冬が旬の白菜レシピ5選!高齢者に喜ばれるメニュー

    冬野菜の代表ともいえる白菜。火を通すとやわらかくなるので、高齢の利用者さんも食べやすい野菜です。旬だからこそ、今利用者さんに食べてもらいたいと考える介護スタッフもおられるはず。そこで今回は、白菜を使った高齢者向けメニューを5つご紹介。噛む力や、嚥下能力に不安がある方におすすめできる、トロミがついたレシピも登場します。利用者さんに冬の訪れを感じてもらえる白菜レシピをお探しの方は、参考にしてください。

    白菜は風邪予防にも役立つ万能野菜!

    11月から2月が旬の白菜は、まさに冬の味覚ともいえる野菜です。100gあたり13キロカロリーとヘルシーなうえ、免疫力アップ、風邪予防に役立つビタミンCが豊富に含まれています。白菜といえば鍋の具材のイメージが強いですが、煮物、サラダなど多彩なアレンジが可能なところも魅力ポイントといえるでしょう。

    高齢者が喜ぶ白菜レシピ5選

    では、高齢の利用者さんにおすすめの白菜レシピをご紹介していきましょう。

    白菜のとろとろ煮

    <材料(4人分)>

    • 白菜 4枚(320g程度)
    • えのきだけ 1/2袋
    • だし 300ml
    • 塩 小さじ2/5
    • 片栗粉 大さじ1
    • 水 大さじ3

    <作り方>

    1. 白菜とえのきだけをひと口大に切る
    2. だしに1の材料を加え、やわらかくなるまで煮る
    3. 塩で味付けする
    4. 片栗粉を水に溶かし、かき混ぜながら流し入れる
    5. さらに1分程度過熱し、まんべんなくトロミがついたら完成

    白菜のクリーム煮

    <材料(4人分)>

    • 白菜 1/4株(500g程度)
    • ベーコン 60g
    • ごま油 小さじ4
    • 牛乳 200ml
    • 水 300ml
    • 鶏ガラスープの素 小さじ2
    • 酒 大さじ2
    • 塩、コショウ 少々
    • 片栗粉 大さじ2

    <作り方>

    1. 白菜とベーコンをひと口大に切る
    2. フライパンにごま油をなじませたら、まずはベーコンを炒め、そのあと白菜を加える
    3. 白菜がしんなりとしたら、牛乳、水、鶏ガラスープの素、酒を加えて煮る
    4. 塩、コショウで味を整えたら、少量の水(分量外)で溶いた片栗粉を流し入れ、とろみがついたら完成

    白菜入りポテトサラダ

    <材料(4人分)>

    • 白菜 1/4株(500g程度)
    • きゅうり 3本
    • 市販のマッシュポテト 85g
    • 熱湯 適量
    • ハム (お好みで)
    • マヨネーズ 適量
    • ビニール袋 2枚
    • 塩麹もしくは塩 適量

    <作り方>

    1. 市販のマッシュポテトに熱湯を入れ、少し硬めになるように混ぜ合わせたら冷ましておく
    2. 白菜は細切り、きゅうりはスライスし、それぞれをビニール袋に入れ浅漬け状態にする
    3. お好みでハムを1cm幅に切っておく
    4. 浅漬けした白菜を取り出し、さらに粗みじん切りにしてしっかりと水分を絞る
    5. きゅうりもしっかりと水分を絞り、冷めたマッシュポテトに加える
    6. 白菜、ハムも加えて、マヨネーズで味付けしたら完成

    白菜と鶏ひき肉の味噌煮

    <材料(4人分)>

    • 白菜 1/2株(1kg程度)
    • 鶏ひき肉 500g
    • にんにく、生姜 各1.5片程度
    • コンソメ 適量
    • まいたけ 2袋
    • 焼き豆腐 2丁
    • 味噌 適量(めんつゆでも可)
    • 人参 0.5本

    <作り方>

    1. 鶏ひき肉に、すりおろしたにんにく、生姜、みじん切りにした人参を加え、よく混ぜ合わせる
    2. 白菜をひと口大に、まいたけは荒く割き、材料が浸るほどの水に入れて沸騰させる
    3. ひと口大に丸めた1を入れて、アクを取り除きながら煮る
    4. アクが取れたら、ひと口大に切った焼き豆腐を加える
    5. 味噌、もしくはめんつゆを適量入れて味をつけたら完成

    白菜豆乳グラタン

    <材料(4人分)>

    • 白菜 1/2株(1kg程度)
    • 豆乳 適量
    • コンソメ 適量
    • めんつゆ 適量
    • ゆでたまご 適量
    • チーズ 適量

    <作り方>

    1. 白菜は芯から4等分に切り、ばらけないようにして、ひたひたの水で煮る
    2. 白菜が柔らかくなったら、コンソメ、めんつゆで味付けする
    3. 白菜の芯に箸を刺して通るか確認したら、豆乳を加える
    4. 沸騰したら火を止めて、冷ましておく
    5. トッピング用にゆで卵を作り、スライスする
    6. ④が冷めたら、白菜を取り出し食べやすい大きさに切ってグラタン皿に取り分ける
    7. ゆで卵、チーズを乗せてオーブンで焼いたら完成

    冬野菜の代表ともいえる白菜を使ったレシピで旬を感じてもらおう!

    白菜をたくさん使うレシピを5つご紹介しました。生でも過熱しても食べられる白菜は、あらゆる料理に活用できる万能野菜です。しっかりと煮込めば、歯で噛む必要がないほどやわらかく仕上げることができるので、高齢の利用者さんにもぴったりな野菜といえるでしょう。白菜レシピにマンネリを感じている方は、ご紹介したレシピをぜひ参考にしてくださいね。

  • 知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「れ~わ」一覧

    知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「れ~わ」一覧

    介護の現場では数多くの専門用語が使われており、これまで知らなかった言葉に出会うことも少なくありません。こうした言葉を少しずつ知っていくと、職員同士のやり取りがスムーズになるなど、仕事によい影響が現れることもあるでしょう。そこで今回は、「れ~わ」で始まる介護・医療用語から、現場で使われやすい言葉を一覧でまとめました。介護・医療用語「れ~わ」の中で、知らない単語や略語があったときには、ぜひチェックしてくださいね。

    【介護・医療用語「れ~わ」】「れ」から始まる専門用語一覧

    まずは、介護・医療用語「れ~わ」のうち、「れ」から始まる専門用語を一覧で見ていきましょう。

    レクリエーション

    直訳では、ゲームや遊びを指す言葉です。介護施設などでは、ゲームや遊びを通じて利用者さんの運動機能の向上や、社会参加などを促進する取り組みをレクリエーションと呼んでいます。体を動かす体操や口の機能を鍛えるカラオケなどもその1つです。略語のレクと呼ばれることもあります。

    レスパイトケア

    高齢の方などを自宅で介護しているご家族の疲労を癒すために、一時的にケアを代替することで、リフレッシュしてもらうサービスのことです。ショートステイやデイサービスも、レスパイトケアの1つ。また、自治体によっては介護をするご家族を温泉に招待するなど、積極的なケアを行うところもあります。

    レスピレーター

    人工換気装置や人工呼吸器のことです。主に、自分の力で呼吸ができなくなった方や要介護者などに対して使われます。

    レセプト

    診療報酬明細書のことです。医療機関が患者さんに行った診療を、自治体や健康保険組合などに請求するときに発行する明細書のことを指します。

    連続的携帯式腹膜透析(れんぞくてきけいたいしきふくまくとうせき)

    慢性腎不全の患者さんに対し、一般的に行われている腹膜透析の方法です。持続的携帯型腹膜透析(CAPD)とも呼ばれています。1日数回、1回30分程度かけて、透析液のバッグを交換して行われます。

    レンドルミン

    睡眠導入薬の1つで、商品名です。一般的にはブロチゾラムと呼ばれています。

    【介護・医療用語「れ~わ」】「ろ」から始まる専門用語一覧

    ここからは、介護・医療用語「れ~わ」のうち、「ろ」から始まる専門用語を一覧で見ていきましょう。

    老健(ろうけん)

    介護老人保健施設のこと。病状が安定している要介護度1~5の、リハビリテーションが必要な方を対象に、自立した日常生活が送れるよう在宅復帰のサポートをする施設です。看護や介護の専門スタッフによる医療ケアと、作業療法士などによるリハビリテーションが施設内で受けられることが特徴です。

    老人病院(ろうじんびょういん)

    療養型病院(病床群)の俗称です。急性期の治療を終えた患者さんが、リハビリテーションや療養を目的に入院生活を送ります。慢性疾患で長期入院する高齢者も多いことから、かつてはこの俗称で呼ばれていました。

    老人福祉施設(ろうじんふくししせつ)

    老人福祉法第5条の3で規定された施設のことです。老人デイサービスセンターや軽費老人ホーム、養護老人ホームなどが該当します。

    老人福祉センター(ろうじんふくしセンター)

    老人福祉法で定められている、老人福祉施設の1つです。主に、生活における各種相談や、健康増進のためのレクリエーションの機会などを設けています。高齢者の生きがいや社会参加をサポートするため、地域単位で置かれることが多い施設です。

    老人保健法(ろうじんほけんほう)

    国民の老後の健康保持と、適切な医療の確保をはかるため、1982年に制定された法律です。疾病予防や治療、機能訓練などの保健事業を総合的に実施することを目的としています。2008年に「高齢者医療の確保に関する法律」に改正されました。

    弄便(ろうべん)

    大便を壁や寝具に塗る、手でこねるといった、排泄物を弄(もてあそ)ぶ行為を指します。認知症高齢者に見られる問題行動の1つです。

    老齢基礎年金(ろうれいきそねんきん)

    国民年金加入者が、原則65歳になったら支給される年金のことです。現在は10年以上保険料を納めていること(保険料免除期間なども含む)が受給条件になっています。

    老齢厚生年金(ろうれいこうせいねんきん)

    厚生年金保険加入者が、老齢基礎年金に上乗せするかたちで支給される年金のことです。受給資格は、1年以上厚生年金保険に加入していること。支給が始まる時期は、生年月日によって異なります。

    老齢福祉年金(ろうれいふくしねんきん)

    国民年金が発足した1961年にすでに高齢で、受給資格期間が満たせず受給できなかった方を救済する目的で設けられた年金制度のことです。給付費用は国庫によって賄われており、本人や配偶者、扶養者などに一定の所得がある場合は、一部または全額支給停止になります。

    老老介護(ろうろうかいご)

    高齢の要介護者を、高齢の身内が介護することです。介護を行うのは、配偶者や子供、兄弟などさまざまパターンがあります。高齢の介護者にかかる負担が大きいため、十分な介護が行えないといった在宅介護の社会問題の1つです。第三者の手を借りたり、施設介護へ切り替えたりなど、対応策が必要だと言われています。

    ロールプレイ

    特定の場面を想定しながら、与えられた役割に沿った行動を行うことです。イベントなどを開催するときに、準備段階で問題がないかを確認するときなどに使われます。また、開催後に問題があったかどうかを振り返る際にも有効な手段です。

    ROM(ろむ)

    体の関節の可動域のことです。肩やひじ、ひざなどの関節が動く範囲を指します。ROMは、Range of motionの頭文字をとった呼称です。

    【介護・医療用語「れ~わ」】「わ」から始まる専門用語一覧

    ここでは、介護・医療用語「れ~わ」のうち、「わ」から始まる専門用語を一覧で見ていきましょう。

    ワッサー

    蒸留水のことです。主に医療従事者が使う業界用語。ドイツ語のWasser(水)に由来しています。

    ワンストップサービス

    行政上のさまざまな手続きを、一度に行うサービスのことです。介護保険制度上では、ケアマネジャーがこの役割を担っています。介護の現場以外でも、複数の場所や担当者に分散していた関連業務を、1ヶ所にまとめるときに使われている言葉です。

    介護・医療用語「れ~わ」の専門用語を調べて仕事に活かそう!

    介護の現場で使われやすい、医療用語「れ~わ」をご紹介してきました。今回紹介した言葉以外にも、さまざまな介護・医療用語があると思います。もし、分からない言葉があったときには、ぜひ本サイトの別ページも参考にしてみてくださいね。専門用語を活用しながら、よりスムーズに仕事を行っていきましょう。

  • インボイス制度の影響は?介護保険サービスにおける消費税を解説!

    インボイス制度の影響は?介護保険サービスにおける消費税を解説!

    介護保険サービスの消費税は基本的に非課税ですが、例外的に課税対象となるものもあります。介護職の皆さんのなかには、2023年10月からスタートしたインボイス制度との関係について気になっている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、介護保険サービスの課税・非課税の範囲、介護事業者とインボイス制度の関係についてまとめました。

    介護保険サービスの消費税は基本的に非課税

    介護保険サービスは、原則、消費税が課税されません。それは、社会政策的な配慮から課税対象に適さないとみなされているからです。
    しかし、すべての介護保険サービスが非課税に該当するわけではありません。例えば、介護サービス利用者の希望によって提供される特別食や特別サービスなどのように、例外的に消費税の課税対象となるものもあります。

    消費税が非課税の介護保険サービス

    まずは、消費税が非課税となる介護保険サービスの具体例について見ていきましょう。

    消費税非課税の居宅介護サービス

    以下に、消費税が非課税となる居宅介護サービスを挙げました。

    • ケアプラン作成
    • 訪問介護
    • 訪問入浴介護
    • 訪問看護
    • 訪問リハビリテーション
    • 居宅療養管理指導
    • 通所介護
    • 通所リハビリテーション
    • 短期入所生活介護
    • 短期入所療養介護
    • 特定施設入居者生活介護

    基本的な居宅介護サービスの大部分は、非課税であると考えていいでしょう。地域密着型の介護保険サービス、要支援者を対象とした介護予防サービスについても、原則、消費税は非課税です。通所系サービス利用の際に時間延長が発生した場合にも、追加発生した負担額について消費税が課されることはありません。
    消費税の課税・非課税はサービス内容によって決まるため、介護保険の給付額を超えたとしても非課税対象のサービスを利用した場合であれば超過分に対して課税されることはない仕組みとなっています。

    消費税非課税の施設介護サービス

    以下に挙げた施設入所系の介護保険サービスも、消費税は課税されません。

    • 介護福祉施設サービス(特別養護老人ホーム)
    • 介護保健施設サービス
    • 介護医療院サービス

    施設で利用するおむつや食事といった日常生活に関わる費用は、介護保険適用外であっても非課税です。

    消費税が課税される介護保険サービス

    一方、消費税が課される介護保険サービスにはどのようなものがあるのか、具体例を見ていきましょう。

    • 福祉用具貸与・購入
    • 住宅改修
    • 事業区域外の事業者を利用した際の送迎・公共交通機関の利用
    • 介護サービス利用者の希望によって利用する特別室や特別食のサービス
    • 訪問入浴介護の際の浴槽水使用
    • 介護保険の対象外となるサービス

    基本的に特別なサービスを希望した場合には課税対象となります。ただし、どこまでを課税対象とするかは施設によっても異なるようです。

    インボイス制度と介護保険サービスの関係は?

    消費税の課税・非課税については、インボイス制度との関係も気になるところ。ここからはインボイス制度の概要と介護保険サービスへの影響について見ていきましょう。

    2023年10月からインボイス制度がスタート

    2023年10月からスタートしたインボイス制度では、消費税を支払った取引に対して仕入れ税額控除を受ける際に「適格請求書(インボイス)」の保存が必須となります。適格証明書は、「適格請求書発行事業者」として承認されなければ発行できません。

    介護事業者にインボイス制度が適用されるケースは?

    本来、介護保険サービスは消費税非課税のため、個人向けサービスの提供がメインとなる介護事業者はインボイス対応の必要はないでしょう。
    しかし、法人向けサービスを提供する介護事業者で、

    • 取引先に課税事業者がいる
    • 介護保険外のサービスを提供している
    • 製品販売を行っている

    といった場合には、インボイス発行を求められる可能性があります。トラブルを招かないためにも、適格請求書発行事業者の登録を済ませておくと安心でしょう。ただし登録すると、消費税の申告義務が発生するばかりか、消費税を納める必要も出てきます。インボイス制度対応するかどうかは、慎重な判断が必要となるでしょう。

    インボイス制度と介護保険サービスの関係は介護職必須の知識!

    インボイス制度の施行により、消費税計算や請求書作成に対して今まで以上に正確性が求められるようになりました。介護事業所のなかには、インボイス対応の手続きが必要となるところもあります。介護の現場で請求書作成に関わる立場の方は、今のうちにしっかりと知識を身につけておきましょう。

  • 知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「ら~る」一覧

    知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「ら~る」一覧

    介護現場では、医療機関との連携が必須です。しかし、新人介護スタッフには聞き慣れない用語を耳にすることもあるでしょう。その際に、毎回先輩介護スタッフに聞いていては、他のスタッフに迷惑をかけてしまいます。そこで、介護現場でぜひ知っておいてほしい介護・医療用語・略語を紹介。今回は「ら~る」で始まる言葉を一覧にしました。定期的にチェックして、少しずつ覚えていきましょう。

    「ら」から始まる介護・医療用語一覧

    まずは、「ら」から始まる介護・医療用語を一覧にしました。

    ライフサイクル

    人間の一生のこと。生まれてから亡くなるまでの過程を指します。

    ライフスタイル

    生活様式のことを言います。介護保険においては、要支援や要介護状態になった利用者さんでも、住み慣れた地域でこれまでの生活様式を大きく変化させずに、自立した生活ができるように支援していくことが求められています。

    ライフステージ

    人の一生を、年齢や人生の節目によって段階に分けたものを指します。乳幼児期や児童期・青年期・壮年期・老年期などのように年齢に応じて区分されるほか、入学や卒業・就職・結婚・出産・退職などの節目で区分されることも。

    ラポール(rapport)

    もともとはフランス語に由来する心理学用語で、セラピストとクライアントの間で築かれる信頼関係のこと。介護現場では、主に利用者さんと介護スタッフの間に生まれる信頼関係を指します。

    ランゲルハンス島

    すい島とも呼ばれる、膵臓の組織内にある内分泌腺組織のことです。血糖値を上げるグルカゴンと血糖値を下げるインスリンを分泌し、血糖値を調整する役割があります。

    「り」から始まる介護・医療用語一覧

    次に、「り」から始まる介護・医療用語を見ていきましょう。

    理学療法士(りがくりょうほうし)

    国家資格を持つ、リハビリテーション技術者のことを言います。身体の動作機能の回復を目的に運動療法や物理療法を実施。「PT」と呼ぶことも。

    離床(りしょう)

    寝たきりだった方が、自分の力で起き上がり、排泄をしたり食事をとれるようになったりすることを指す言葉です。

    リスクマネジメント

    危機管理をすること。介護の現場で行われるリスクマネジメントとしては、利用者さんの転倒や誤嚥など、起こり得る事故を洗い出して予防対策を実施したり、万一事故などが起きた際に、迅速に対応できるようにマニュアルを作っておいたりすることが挙げられます

    立位(りつい)

    直立した状態。立った姿勢を指します。

    リネン

    シーツや枕カバーなど、寝具に使う布製品のこと。

    リハビリテーション

    ケガや病気などによって低下した機能を改善するために行う機能回復訓練のことを言います。リハビリやリハと略されるケースも。身体の機能回復を目指す医学的側面だけでなく、教育的・職業的・社会的リハビリテーションも含まれます。
    基本的に、リハビリテーションは医師の指示のもと、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士といった専門家が担当します。

    リバースモーゲージ

    所有している不動産を担保にして、銀行や自治体から融資を受けること。亡くなった際に、担保の不動産を売却して一括返済に充てるため、借金が残らない点がメリットです。

    リビング・ウィル

    終末期の医療方針について、判断能力があるうちに、自分の希望を書面で残しておくことです。署名や捺印をするのが一般的で、「できるだけ痛みを取り除くようにしてほしい」などと具体的に記します。
    家族や親族がいたとしても、本人の気持ちは本人にしか分かりません。判断能力があるうちに、意思を表明しておくことで、看取りの現場で介護スタッフや家族・親族が困らないように準備します。自分らしく生涯を終えるために必要な手段と言えるでしょう。

    リファーラル

    紹介するという意味です。介護の現場では、利用者さんに適したサービスを提供する施設や機関を紹介することを指します。 

    リフト

    歩くことが難しい利用者さんを移動させたり車に乗せたりする際に使う機器。台座式や懸吊式など、さまざまな種類があり、目的や使用場所によって機器を使い分けます。

    リフトバス

    車椅子に乗った状態で乗り降りできるリフト装置を備えたバスのことです。

    留置カテーテル(りゅうちカテーテル)

    自力で尿を排出できない方のために、膀胱内に挿入している管のこと。膀胱内留置カテーテルとも言います。

    流動食(りゅうどうしょく)

    咀嚼しなくても食べられる液状の食事のことを言います。たとえば、重湯やくず湯などです。消化器系の病気を持つ方や咀嚼力が低下している利用者さんに用いられます。

    リンパ球(りんぱきゅう)

    白血球の一種で、体内にウイルスやがん細胞があると攻撃して排除しようとします。ヒトの免疫反応を司るものです。

    「る」から始まる介護・医療用語一覧

    最後に、「る」から始まる介護・医療用語をチェックしていきましょう。

    涙液(るいえき)

    簡単に言うと、涙のことです。涙腺から分泌され、眼を守る役割があります。

    涙腺(るいせん)

    涙液を分泌する腺のことです。上まぶた付近にあります。

    ルゴール液(ルゴールえき)

    ヨウ素にヨウ化カリウムを加えた水溶液のこと。甲状腺腫や歯科治療の際などに使用します。ルゴール液にグリセリンなど他の成分を加えることで、複方ヨードグリセリンになり、殺菌消毒に利用。咽頭炎や扁桃炎などを引き起こしている際に用いられます。

    流注(るちゅう)

    結核によって発生した膿(うみ)が、病巣以外の場所にたまること。

    ルミナール

    催眠薬「フェノバルビタール」の商標。中枢神経系に作用し、催眠作用や鎮静・抗けいれん作用があります。そのため、抗てんかん薬として用いられることも。

    ルンゲ

    ドイツ語で「Lunge(ルンゲ)」と言い、肺のことです。肺結核を指す場合もあります。

    「ら~る」の介護・医療用語一覧を定期的に振り返ろう

    聞いたことはあるものの、正しい意味を理解していなかったという介護・医療用語もあったのではないでしょうか。いざというときに慌てないためにも、「ら~る」の介護・医療用語一覧をチェックして、少しずつ覚えていきましょう。もしわからない場合でも、この介護・医療用語一覧を確認すれば、きっと探している用語が見つかるはず。ぜひ参考にしてみてください。

  • 高齢者の入浴拒否。声掛けなど対応を紹介

    高齢者の入浴拒否。声掛けなど対応を紹介

    多くの介護スタッフが経験したことのある利用者さんの入浴拒否。どう声掛けすればスムーズに入浴を促せるのか、対応法を知りたいと思っている方も少なくないことでしょう。そこで今回は、[btp_line]高齢者の方が入浴拒否をする理由[/btp_line]や、[btp_line]シーン別での対応法[/btp_line]を詳しくご紹介。認知症で入浴という言葉そのものを忘れてしまっているときの声掛けや、入浴拒否時に絶対やってはいけないことにも触れています。利用者さんの入浴拒否時の対応を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

    高齢者が入浴拒否をする理由

    まずは、高齢者の方が入浴を拒否する理由を確認していきましょう。

    入浴の必要性を感じていない、もしくは面倒くさい

    そもそも、入浴の必要性を感じていない高齢者の方は意外と多いです。認知症ではない利用者さんも「どこにも出かけてないからキレイ」「今日は汗をかいてない」などを訴え、入浴を拒むケースがあります。認知症の方なら、記憶の時系列にずれが生じ「さっき入ったじゃない」といい出すことも。

    これらの発言の根本には、入浴という行為が負担に感じ、面倒くさいと思っている可能性があります。服を脱ぐ、身体を洗う、浴槽をまたぐなど、やるべき動作が多いのも入浴の特徴です。入浴は入ってしまえば気持ちのいい行為ですが、億劫になっている利用者さんもいることを理解しておきましょう。

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    入浴に対し嫌悪感がある

    利用者さんのなかには、自立しているようでも、できないことが増えている方もおられます。「おむつ内の失禁」や「下着の汚れ」「入浴の手順が分からない」など、人に知られたくない事実を介護スタッフに見られ「嫌だ」と感じてしまう場面も。そのほか「無理やりお風呂に誘導された」経験は、介護スタッフが付き添う入浴に対し嫌悪感を抱く原因になりやすいです。前回は入浴をしたのに今回は嫌がる、ということがあれば、上記のような場面がなかったか、振り返ってみるとよいでしょう。

    入浴自体が理解できず不安がある

    入浴自体が理解できない不安で拒否をするケースは、認知症の利用者さんに多いです。「入浴」そのものの言葉が理解できないため、どこに行き、これからなにをするのか分からないことが不安となり、入浴を拒否してしまうようです。

    裸を見られることに抵抗がある

    介護施設での入浴は介護スタッフが付き添うため、裸を見られることに抵抗がある利用者さんも少なくありません。「服を脱ぐ=無防備になる」と感じ、恐怖心を抱く方もおられます。

    さらに、認知症の方は「物盗られ妄想」という症状が現れ、脱いだ服を盗まれてしまうのではないかと考えることも。どうすれば安心して入浴してもらえるのか、利用者さんのプライベートに配慮した対応を考える必要があるでしょう。

    身体の不調がある

    入浴を拒否する原因には、身体の不調が隠れていることがあります。いつもは入浴拒否がないのに、突然嫌がるという場合は、このケースに当てはまりやすいです。風邪っぽい、痛いところがあるなどの不調があっても口には出さず、入浴したくないとだけ訴えていることがあるので、注意しましょう。

    【シーン別】高齢者の入浴拒否に効果的な声かけや対応法

    では、入浴拒否にはどのような声掛けや対応が効果的なのでしょうか。シーン別で解説していきます。

    入浴の必要性を感じていないとき

    「汗をかいてないから大丈夫」と入浴拒否をしているときは、「お風呂に入りましょう」とストレートかつしつこい声掛けは逆効果になりかねません。そんなときは、「昨日と同じ服装になるので着替えだけでもしませんか?」「湿布薬の張替えだけでもしませんか?など、別の理由を作って脱衣所に誘うのがおすすめです。そして、服を脱いだタイミングで「ついでにお風呂に入りませんか?」と声を掛けると意外とスムーズに入浴できることがあるので、試してみてください。

    入浴に対し嫌悪感があるとき

    入浴に対し嫌なイメージがある利用者さんには、自尊心に配慮した対応が求められます。無理やり入浴をさせるのではなく、利用者さんのペースを尊重した声掛けで、ゆっくりと誘導しましょう。

    また、自分でできることは自分でやってもらうことも大切です。何もかも介護スタッフが手伝うのではなく、自尊心を傷つけない対応を目指しましょう。

    入浴自体が理解できず不安があるとき

    認知症の利用者さんで「入浴」という言葉の意味が理解できないときは、違う言葉で分かりやすく説明する、お風呂の絵を見せて理解してもらうなどの対応方法があります。風呂桶やタオルなど、入浴グッズを見せてみるのも効果的です。

    「入浴」「お風呂」といった言葉を使わなくても、脱衣所へ行き、お湯が貯まったお風呂を見れば「今から入浴するのか」と理解が進むこともあります。まずは、利用者さんが理解できるワードで脱衣所へ誘導してみるのがおすすめです。

    裸を見られることに抵抗があるとき

    裸を見られることに抵抗があるときは、普段よりもプライバシーに配慮した対応が求められます。いつも同じ介護スタッフが対応する、ほかの利用者さんとは別の入浴時間を設けるなどの工夫をしましょう。

    身体の不調があるとき

    身体の不調があっても、介護スタッフにうまく伝えられず入浴拒否に至っているケースでは、入浴前の血圧や体温などの健康チェックが大切です。そのほか、歩く動作、食事量などいつもとは違う様子がないかなども、注意深く観察しておきましょう。

    高齢者の入浴拒否でしてはいけない対応とは

    最後は、利用者さんの入浴拒否でしてはいけない声掛けや対応についてです。

    無理やり入浴させない

    入浴拒否している利用者さんに強い口調で入浴を求める無理やり脱衣所へ連れていく、といった対応はやめましょう。嫌なお風呂体験は今後の入浴拒否に繋がります。今日は入れても次回以降は拒否し続けることになってしまうので注意しましょう。

    叱らない

    何度も入浴拒否をされるとイライラがつのり、つい叱り口調になってしまうケースもあるでしょう。しかし、叱るという対応も嫌悪感に繋がるため絶対にNG。平常心で対応できないときは、一時的にでもほかスタッフに対応を変わってもらうなど、まずは自分の心を落ち着かせる行動をとるようにしましょう。

    利用者さんの入浴拒否は対応次第で解決できる可能性あり

    利用者さんが入浴拒否をする理由はさまざまです。まずは何か原因で拒んでいるのか観察してみるとよいでしょう。原因が分かれば、適切な声掛けや対処法が見つけやすくなります。しかし、何度も拒否をされれば、イライラがつのることもあります。感情的な対応は絶対にNGなので、冷静になる方法も見つけておくと、より対応しやすいでしょう。

  • 知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「や~よ」一覧

    知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「や~よ」一覧

    介護スタッフとして仕事に従事する中で、耳にする機会が多い介護・医療用語。先輩スタッフの言っていることが分からない…というのは、誰もが一度は経験しているのではないでしょうか。この記事では、介護の現場でよく使われる介護・医療用語について解説。今回は「や~よ」で始まる用語をピックアップしました。スタッフ間で円滑なコミュニケーションを取るためにも、介護・医療用語をぜひ再確認しておきましょう。

    「や~よ」>「や」から始まる介護・医療用語一覧

    「や~よ」の介護・医療用語のうち、まずは「や」で始まるワードについて見ていきます。

    夜間対応型訪問介護(やかんたいおうがたほうもんかいご)

    介護が必要な利用者さんが、24時間安心して自宅で生活ができるよう、夜間に提供される介護サービスのこと。定期巡回型と、随時訪問型の2種類があります。

    夜間せん妄(やかんせんもう)

    夜間に出現するせん妄のこと。昼間は落ち着いていることが多いのが特徴です。認知症や脳血管障害などの症状として出ることがあります。発熱などの体調不良が要因で出現する場合は、原因が取り除かれると(解熱するなど)軽減します。

    「や~よ」>「ゆ」から始まる介護・医療用語一覧

    次は、「ゆ」が頭につく介護・医療用語をチェックしていきます。

    友愛訪問(ゆうあいほうもん)

    ボランティアの訪問員が高齢者宅を回り、安心して生活できるようにする奉仕活動のこと。安否確認も兼ねてお世話をする場合もあります。

    有料老人ホーム(ゆうりょうろうじんホーム)

    高齢者が介護サービスを受けながら生活する施設のこと。大きく3つのタイプ「住宅型」「健康型」「介護型」があります。

    ユニット型個室(ユニットがたこしつ)

    10名程度で生活するユニットタイプの施設にある個室のこと。プライバシーが保たれるよう完全個室となっているのが特徴です。

    ユニットケア

    介護施設などの入居者を10名程度の小グループ(ユニット)に分け、自宅に近い環境の中で、一人ひとりのリズムや個性を尊重しながら行われる介護のこと。ユニットタイプの施設で提供されるケアを指します。

    ユニバーサルデザイン(Universal Design)

    年齢や性別、国籍、文化、障害の有無などに関係なく利用しやすいよう工夫された製品、建物などのデザインのこと。誰もが暮らしやすい社会になることを目指す考え方を表す場合も。略語で「UD」と表記されます。

    ユマニチュード

    フランス発祥の認知症ケア技法のひとつ。認知力の向上を目指して行われるケア・コミュニケーション技法のことです。

    「や~よ」>「よ」から始まる介護・医療用語一覧

    最後に、「よ」から始まる介護・医療用語を確認しておきましょう。

    要介護更新認定(ようかいごこうしんにんてい)

    要介護認定を受けた方が12ヶ月ごとに受ける更新手続きのこと。

    要介護者(ようかいごしゃ)

    要介護状態にある65歳以上の方や、特定疾患により身体や精神の障害を認められた40~65歳までの方のこと。

    要介護状態(ようかいごじょうたい)

    身体や精神の障害により食事や排泄、入浴などに支障をきたし、6ヶ月以上継続して介護が必要と認められた状態のこと。

    要介護度(ようかいごど)

    別名「要介護状態区分」とも呼ばれる、要介護認定で判定された区分のこと。非該当(自立)、要支援1・2、要介護1~5があり、介護の必要度合を表しています。

    要介護認定(ようかいごにんてい)

    介護保険を利用して、介護サービスを受けるために行われる調査のこと。行政から派遣される職員により、介護がどの程度必要が調査され、認定を受けます。

    要介護認定等基準時間(ようかいごにんていとうきじゅんじかん)

    どの程度の介護が必要かを時間換算して、介護の手間を表す指標のこと。介護認定・要支援認定の基準を示すために用いられます。

    要介護認定有効期間(ようかいごにんていゆうこうきかん)

    要介護認定の有効期間のこと。介護サービスの提供を受け続けるためには、有効期間ごとに更新手続きが必要になります。

    養護老人ホーム(ようごろうじんホーム)

    環境・経済的理由で在宅生活が難しい65歳以上の高齢者を受け入れ、社会復帰を支援する施設のこと。介護施設とは異なり、介護サービスは含まれないこと、長期的には利用できないことが特徴です。

    要支援者(ようしえんしゃ)

    要介護認定により要支援と判定された方のこと。今後、要介護状態となる可能性の高い方が多いことが特徴です。

    要支援状態(ようしえんじょうたい)

    要介護認定により要支援と判定された状態のこと。要支援者の状態を指します。

    抑うつ(よくうつ)

    気分が落ち込んでしまい、何もする気になれない状態のこと。高齢者が陥りやすい状態のひとつです。

    予後(よご)

    病状の今後の見通しや、余命を表す言葉。予後3ヶ月と使用される場合は、余命3ヶ月という意味になります。

    横出しサービス(よこだしサービス)

    市区町村が必要と認めて独自に提供する、介護保険適用外の介護サービスのこと。配食サービスやおむつ支給など生活に直結するものが多いことが特徴です。

    予防給付(よぼうきゅうふ)

    要支援(1、2)認定を受けた方を対象とする介護保険給付のこと。給付は現物(介護サービス)給付で、1ヶ月ごとに支給基準限度額が設定されています。

    「や~よ」で始まる介護・医療用語をおさえて介護の現場で活かそう

    今回は、介護現場で使用されることの多い介護・医療用語のうち「や~よ」で始まる語を一覧にして解説しました。介護の現場では、日常会話では使用しない用語が多く登場します。この記事で紹介した「や~よ」の介護・医療用語を理解し、日々の業務の中で活用していきましょう。

  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは?人員基準、一体型・連携型の違いも

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは?人員基準、一体型・連携型の違いも

    2012年に創設された[btp_line]「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」[/btp_line]。比較的新しいサービスのため、詳しく知らないという方もいることでしょう。そこで今回は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の仕事内容や人員基準について詳しく解説。一体型事業所と連携型事業所の違いや、メリット・デメリットにも触れました。定期巡回・随時対応型訪問介護看護が気になる方、人員基準などを知りたい方は、ぜひご一読ください。

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは、介護と医療が一体になり、365日、24時間体制で介護や看護を提供するサービスです。これまでの訪問介護・訪問看護のような定期訪問だけでなく、必要な場面で随時サービスを受けられることが最大の特徴となっています。

    1回の訪問は10~20分程度と短時間なため、1日のうち複数回ケアが必要な要介護者さんに対応することができます。服薬管理や体位交換介助・インスリン注射など、1日を通じて必要なサービスを提供することが可能です。

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護の仕事内容

    では、もっと詳しく定期巡回・随時対応型訪問介護看護の仕事内容について解説していきましょう。

    定期巡回による介護

    定期巡回は、事前に立案する訪問介護の支援計画書に応じて定期的に訪問します。1日の訪問回数は利用者さんの状態に合わせた、必要な回数で設定が可能。サービス内容の指定はないので、排泄介助のため、安否確認のため、ナイトケアのためなど、必要に応じたサービスを細かく提供できます。利用者さんの生活リズムに合わせた対応もできるので、個々に寄り添ったサービスが可能です。

    訪問看護の提供

    訪問看護は、医師の指示に従いながら看護師が定期訪問を行います。血圧・体温測定・点滴・リハビリ・内服管理など、利用者さんに合わせた医療サービスを実施。介護だけでなく、医療面も細かく支援できるので、医療依存度が高い利用者さんも安心して自宅での生活を続けることができます。

    随時対応サービス

    随時対応サービスでは、24時間あらゆる相談を電話で受け付けます。基本的にはオペレーターが対応し対処法を提案しますが、緊急性が高いと判断されれば救急車を要請したり、職員への対応が求められたりします。利用者さんはスマートフォンなどの機器を持っていなくても、無償で通報専用装置が貸し出されるため、スムーズなサービス導入が可能です。

    随時訪問サービス

    随時対応サービスにより訪問が必要とされたときに提供されるのが、随時訪問サービスです。状況に応じて、介護職や看護職が訪問します。随時対応と同じように、365日・24時間利用できるので、利用者さんだけでなく、ご家族も安心できるサービスといえるでしょう。

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護の人員基準と条件

    つぎに、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の人員基準とその条件をご紹介していきます。

    訪問介護員

    【人員基準】

    訪問介護員の人員基準は「定期巡回サービス」「随時訪問サービス」で異なります。

    定期巡回サービス:訪問頻度や交通事情を配慮したうえで、適切なサービスが提供できる人員数の配置が必要です。

    随時訪問サービス:随時訪問サービスを常時対応できる介護職を、常に1人以上確保できる人員数が求められます。

    利用者さんへの対応に支障がでない場合は、どちらのサービスも兼務することが可能です。さらに要件を満たせばオペレーターとしても働くことができます。

    【従事条件】

    訪問介護員になるには、以下の資格のうち、いずれかの取得が必要です。

    • 実務者研修修了者
    • 初任者研修修了者
    • 介護福祉士
    • 旧介護職員基礎研修
    • 旧訪問介護員1級
    • 旧訪問介護員2級

    オペレーター

    【人員基準】

    サービスを提供している時間帯を通じて、1人以上配置できる人員数が必要です。さらに兼務できる職種は以下のものが挙げられます。

    • 定期巡回サービス
    • 訪問看護サービス
    • 随時訪問サービス

    当該事業所の他職種・訪問介護事業所および夜間対応型訪問介護事業所の職務(保健師・看護師もしくは准看護師の場合に限る)

    【従事条件】

    随時対応サービスに対応するオペレーターは、下記資格を保有していることが要件です。さらに1年以上の訪問介護のサービス提供責任者として従事していた経験も必要となっています。

    • 介護福祉士
    • 社会福祉士
    • 介護支援専門員
    • 看護師
    • 准看護師
    • 保健師
    • 医師

    計画作成責任者

    【人員基準】

    資格要件はオペレーターと同じで、資格を保有するスタッフを1名以上配置しなければなりません。

    【従事条件】

    計画作成責任者で働くために必要な資格はオペレーターと同じなので、参考にしてください。

    管理者

    【人員基準】

    管理者の人員基準はありません。

    【従事条件】

    資格要件はなく、常勤者なら誰でも管理者になることができます。さらに専従であることが望ましいとされていますが、当該事業所の職務や併設事業所の管理者などの兼務は認められています。

    看護職員

    【人員基準】

    看護師・保健師・准看護師を合わせて2.5人以上配置そのうち1人以上は常勤の保健師か看護師と定められています。併設訪問看護事業所がある場合は、合算した職員数でカウントが可能。オペレーターと兼務することもできます。

    【従事条件】

    訪問看護サービスを行う職員として働くためには、以下の資格が必要です。

    • 看護師
    • 保健師
    • 准看護師
    • 理学療法士(PT)
    • 作業療法士(OT)
    • 言語療法士(ST)

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護の報酬と併用できるサービス

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護は報酬面や併用可能なサービスにも特徴があるのでチェックしていきましょう。

    基本的には月額の定額制

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用料金は月額制です。随時対応や随時訪問を利用しても追加費用は発生しません。利用者さんの自己負担は原則1割ですが、所得が一定以上ある方は2~3割の負担になります。

    併用できるサービス

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護はデイサービスやショートステイなど通所系・短期入所系サービスとの併用が可能です。在宅で介護をするご家族のリフレッシュ期間を設けることができるので、利用者さんだけでなく、ご家族にも配慮されたサービスといえます。

    一体型事業所と連携型事業所では何が違うの?

    定期巡回・随時対応型訪問介護看護では、一体型事業所と連携型事業所の2種類の事業所が存在します。ではどのような違いがあるのか、メリット・デメリットも併せて説明していきましょう。

    一体型事業所と連携型事業所の違い

    一体型事業所は、訪問介護と訪問看護を同じ事業所でサービス提供をしています。一方、定期巡回・随時対応型訪問介護の事業所が、訪問介護事業所と連携してサービス対応を行っているのが連携型事業所です。訪問介護と訪問看護が同一の事業所かどうかが、この2つの事業所の違いになります。

    一体型事業所のメリット・デメリット

    一体型事業所は、訪問介護・訪問看護とも同じ事業所で提供されているため、情報交換や連携が取りやすいところがメリットです。一体的なサービス提供ができるので、利用者さんも安心感を得やすいでしょう。

    デメリットは、お願いしたい一体型事業所を見つけても、エリア外だと利用できない点が挙げられます。定期巡回・随時対応型訪問介護看護は地域密着型サービスのため、住民票と同じ区域の事業所を選ばなければなりません。

    連携型事業所のメリット・デメリット

    連携型事業所のメリットは、複数の事業所が連携して定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供します。そのため、地域全体の幅広いネットワークを活用でき、あらゆる情報を得やすい傾向にあるのが特徴です。

    連携型事業所は訪問介護・訪問看護サービスを同じ事業所が提供していないため、スムーズかつ密な連携が取りにくいことがデメリットです。事業所間の情報交換が不十分だと、一体的なサービス提供が難しくなるため、どのように連携をとるのかが課題になりやすいでしょう。

    ニーズが高まっている定期巡回・随時対応型訪問介護看護で働こう

    365日・24時間対応で訪問介護・訪問看護を受けられる定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、利用者さんの希望に沿いやすいサービスといえます。住み慣れた自宅で過ごしたいと考えている方に、無駄が少ない介護や看護提供ができる定期巡回・随時対応型訪問介護看護であなたも働いてみませんか。まずは、人員基準や従事条件をチェックして、転職活動の参考にしてくださいね。

  • 知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「ま~も」一覧

    知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「ま~も」一覧

    介護の現場で使われる機会の多い、介護・医療用語。先輩スタッフの言っていることが分からない…というのは、誰もが一度は経験しているのではないでしょうか。この記事では、現場で使用されやすい介護・医療用語について解説。今回は「ま~も」で始まる用語をピックアップしました。スタッフ間で円滑なコミュニケーションを取るためにも、介護・医療用語をぜひ再確認しておきましょう。

    「ま~も」>「ま」から始まる介護・医療用語一覧

    「ま~も」の介護・医療用語のうち、まずは「ま」で始まるワードについて見ていきます。

    マーゲン

    ドイツ語で胃(Magen)のこと。胃へ直接栄養剤を流すチューブを「マーゲンチューブ」と呼ぶため、このチューブ自体を略してをマーゲンと呼ぶことも多いです。

    まだら認知症(まだらにんちしょう)

    認知症の症状が出たり出なかったりすること。認知症の種類ではなく、症状の呼び名です。物忘れはあるものの、思い出してできるときもある場合に使用します。

    マンパワー

    仕事などで活躍する人間の労働力のこと。

    「ま~も」>「み」から始まる介護・医療用語一覧

    次は、「み」が頭につく介護・医療用語をチェックしていきます。

    ミキサー食(ミキサーしょく)

    ミキサーにかけてペースト状、液体状にした食事のこと。噛む力、飲み込む力が弱くなった方に提供される食事です。

    看取り(みとり)

    自然の流れで亡くなる過程を見守ること。身体的・精神的苦痛を取り除きながら、苦痛が少ない状態で最期を迎えられるよう支援することを表します。

    看取り介護加算(みとりかいごかさん)

    回復の見込みがないと医師が判断した方に対して、看取りをする場合に算定できる加算のこと。特別養護老人ホーム、グループホーム、特定施設入居者生活介護が、算定できる施設として定められています。

    見守りサービス(みまもりサービス)

    遠方で生活する高齢者の安全を見守るサービスのこと。安否確認や緊急時の対応など状況に応じた対応をしてくれます。

    民間事業者(みんかんじぎょうしゃ)

    国や地方自治体など公共の団体ではない事業者のこと。社会福祉法人、NPO法人などを指します。

    民生委員(みんせいいいん)

    民生委員法に基づいて各市区町村に置かれる民間奉仕者。任期は3年で、各都道府県知事の推薦により、厚生労働大臣が委嘱するものです。

    「ま~も」>「む」から始まる介護・医療用語一覧

    では、「む」から始まる介護・医療用語を確認していきましょう。

    無床診療所(むしょうしんりょうじょ)

    入院する施設のない診療所のこと。

    無尿(むにょう)

    成人の場合で、1日の尿量が100ミリリットル未満の状態のことを指します。

    「ま~も」>「め」から始まる介護・医療用語一覧

    「ま~も」で始まる介護・医療用語のうち、「め」にはどんなものがあるでしょうか。

    メタボリックシンドローム

    内臓脂肪の蓄積に加え、高血圧や脂質代謝異常、高血糖のうち2つ以上該当している状態のこと。放置すると動脈硬化が進み、将来的に脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすリスクが高まることが特徴です。

    メディカルソーシャルワーカー(Medical Social Worker)

    医療機関に所属するソーシャルワーカーのこと。別名「医療ソーシャルワーカー」とも呼ばれます。利用者さんや家族が抱える悩みを心理的、社会的側面からアプローチし解決する役職です。略語で「MSW」と表記することも。

    免疫(めんえき)

    自分自身の身体を守るために、体内に侵入したウイルスや病原菌などを排除しようとする、身体の防御機能のこと。侵入したウイルスを攻撃したり、妨害したりするための「抗体」を作り出す機能も持ち合わせています。

    メンタルヘルス

    精神的健康のこと。心の健康といわれることも。仕事や家庭、日々の生活におけるストレスに対応でき、心の健康が保てている状態を表します。

    「ま~も」>「も」から始まる介護・医療用語一覧

    最後に、「も」から始まる介護・医療用語をご紹介していきます。

    妄想(もうそう)

    現実ではないことを確信し、訂正できない状態。統合失調症(とうごうしっちょうしょう)などの精神疾患で現れやすい症状のひとつです。

    燃え尽き症候群(もえつきしょうこうぐん)

    仕事や何かしらの役割などに一生懸命取り組んでいた方が、急に意欲や熱意を失った状態になること。別名「バーンアウト」とも呼ばれます。

    モジュラー型車椅子(モジュラーがたくるまいす)

    使用する方の体格や障害、生活環境に合わせて、座面の高さや幅、車輪などが調整できる車椅子のこと。別名「モジュール車椅子」とも呼ばれます。

    持ち込み褥瘡(もちこみじょくそう)

    施設などに入所する前からある褥瘡(床ずれ)のこと。

    モニタリング

    実施、評価のこと。介護計画やサービスが適切に提供されているかを評価、検証を行うことを指します。

    「ま~も」で始まる介護・医療用語をおさえて介護の現場で活かそう

    今回は、介護現場で使用されることの多い介護・医療用語のうち「ま~も」で始まる語を一覧にして解説しました。介護は専門性の高い仕事であるため、日常会話では使用しない用語が現場では多く登場します。この記事で紹介した「ま~も」の介護・医療用語を理解し、日々の業務の中で活用していきましょう。

  • 看護師のオンコール勤務とは?過ごし方や待機手当、ストレス解消法を紹介

    看護師のオンコール勤務とは?過ごし方や待機手当、ストレス解消法を紹介

    24時間体制で利用者さんのケアを行う有料老人ホームや特別養護老人ホームなどでは、医師や看護師が必ずしも常駐している必要はありません。その代わりに、夜間や休日など看護師がいないタイミングに、持ち回りでオンコール勤務をすることがあります。求人票に「オンコール勤務あり」などと記載されていることも。今回の記事ではオンコール勤務について解説しているので、どんなものなのか詳しく確認していきましょう。

    看護師のオンコール勤務とは?

    看護師のオンコール勤務について押さえていきましょう。

    オンコール勤務は緊急時に備えた待機のこと

    オンコール勤務は、看護師が常駐していない時間帯に緊急事態があった場合にすぐ対応できるよう待機しておく勤務形態を指します。職場によっては、「待機」や「電話当番」などという名称で呼ばれることもあるでしょう。24時間対応している介護施設などずっと看護師を配置しておくのが難しい場合に、オンコール対応しているケースが多いようです。

    オンコール勤務の際は、自宅にオンコール用の携帯電話を持ち帰り、何かあったときに駆けつけられるようにしておくのが基本。万が一電話に出られなかったときに備え、メインとサブの2人体制のところもあります。ただし、電話がかかってきたからといって必ずしも出勤するとは限らず、電話のみで解決することもあるでしょう。

    ただし、オンコール勤務をする方は、職場の近くに住んでいなければなりません。出勤に時間がかかる場合は、当直室で待機の可能性もあるでしょう。

    通常勤務の前後に割り当てられることが多い

    勤務体制は働く施設により異なりますが、通常勤務の前後にオンコール勤務が割り当てられるケースが多いようです。オンコール勤務の翌日は代休が認められていたり、時差出勤できたりという施設もありますが、通常勤務のあとにオンコール勤務し翌日も通常勤務ということもあるでしょう。転職する施設を探しているなら、どのような形でオンコール勤務が行われているか確認しておくことも大切です。

    オンコール勤務中の看護師の過ごし方は?

    オンコール勤務中の看護師の過ごし方は、基本的に普段通りです。しかし、以下のような注意点もあります。

    携帯電話は手放せない

    オンコール勤務中は、どんなタイミングでも電話に出られる状態にしておきます。肌身離さず携帯電話を持っておく、もしくは鳴ったときに気づける場所に置いておくなどの対策をすると良いかもしれません。また、会社から支給されたオンコール用の携帯電話の操作方法を一通り理解しておき、近場であっても映画館など携帯電話の電源を落とさなければならない場所にはいかないようにしましょう。

    いつでも出勤できる状態にしておく

    オンコール勤務の際に電話がかかってきて出勤になる可能性も十分にあります。「30分以内に駆け付ける」などの決まりが設けられている施設もあるので、いつでも出勤の準備ができるような状態で過ごすのが基本です。必要な荷物をまとめておくなどして、すぐ出られるように準備しておきましょう。

    遠出や飲酒はできない

    オンコール勤務中は外出してはいけないというわけではありませんが、目安として勤務先に30分以内には到着できる場所にいる必要があります。オンコール勤務中の遠出は避けておいた方が賢明でしょう。さらに、オンコール勤務中には医療にまつわる判断が求められることもあります。判断能力が損なわれないよう、飲酒も避けておきましょう。

    オンコール勤務の待機手当や回数はどれくらい?

    オンコール勤務は仕事をしているわけではないため、給与は発生しません。その代わりにオンコール手当や待機手当という名目で手当が支給されます。オンコール手当の額は、職場により異なりますがオンコール勤務1日当たり1,000円~2,000円ほどのところが多いよう。メイン担当とサブ担当がいる場合は、メイン担当のオンコール手当の方が高く設定されているのが特徴です。急遽出勤になった場合は、出勤した分の給与が時間外扱いとして支給されます。

    また、オンコール勤務の回数は、職場や対応できるスタッフの人数により差があるでしょう。勤務する看護師が持ち回りで担当するケースがほとんどなので、看護師の人数を30で割ると、1ヶ月当たりのオンコール勤務のおおよその頻度が把握できます。転職する施設を検討している場合は、面接時にオンコール勤務についても確認しておくと安心です。

    オンコール勤務のストレスを軽減する方法は?

    オンコール勤務中は普段通りに過ごせる分、職場に常駐するよりも自由度は高めです。しかし、職場からいつ呼び出されるか分からない状態のため、寝れない、家にいても何も手につかないなど、ストレスを感じる方もいるでしょう。ストレスを最小限に抑えられるよう、オンコール勤務時の過ごし方を工夫する必要があります。

    例えば、普段晩酌をしているなら、ノンアルコールドリンクで晩酌気分を味わうのもいいでしょう。家族と一緒に暮らしている方は、家事や子どものお世話などを協力してもらえる体制を整えておくと、余計なストレスを減らせます。

    睡眠中にも電話が鳴るかもしれないというプレッシャーで、眠りが浅くなる、寝れないといった方もいるでしょう。睡眠の質を高めるためにも、寝る前のカフェインは避ける、自分に合った寝具を使うなど、睡眠環境を整える工夫も大切です。

    オンコール代行サービスを利用する介護施設もある

    オンコール勤務の負担を解消するため、オンコール代行サービスを利用している介護施設もあります。看護師などの有資格者が電話の一次対応を担当するため、現場のスタッフの負担はほとんどありません。オンコール勤務を負担に感じるなら、オンコール代行サービスを利用している施設への転職を検討するのもひとつの方法でしょう。

    介護施設のオンコール勤務について理解しておこう

    看護師のオンコール勤務は、夜間に看護師がいない施設にとって重要な役割を担います。オンコール手当がつくため、給料を増やしたい看護師にはメリットのひとつになります。しかし、オンコール勤務は職場の外にいても緊張感がある、生活が不規則になるなどの理由からストレスに感じる方も少なくありません。オンコール勤務の有無もきちんと確認し、納得したうえで働く施設を探すことも大切です。

  • 知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「へ~ほ」一覧

    知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「へ~ほ」一覧

    介護スタッフとして従事する中で、飛び交う場面の多い介護・医療用語。先輩スタッフの言っていることが分からない…というのは、誰もが一度は経験しているのではないでしょうか。この記事では、現場でよく使われる介護・医療用語について解説。今回は「へ~ほ」で始まる用語をピックアップしました。スタッフ間で円滑なコミュニケーションを取るためにも、介護・医療用語をぜひ再確認しておきましょう。

    「へ~ほ」>「へ」から始まる介護・医療用語一覧

    「へ~ほ」の介護・医療用語のうち、まずは「へ」で始まるワードについて見ていきます。

    平穏死(へいおんし)

    延命治療をせず、自然の流れに任せて平穏に死を迎えること。

    PEG(ペグ)

    経皮内視鏡的胃ろう造設術(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)の略。内視鏡を使って胃ろうをつくる術名です。介護・医療現場では、胃ろう自体をPEGと呼ぶこともあります。

    ヘルスアセスメント

    利用者さんの状態を精神的・身体的・社会的側面から評価を行うこと。

    便秘(べんぴ)

    便が出ず、腸内に便が停滞している状態。残便感がある状態も表します。

    「へ~ほ」>「ほ」から始まる介護・医療用語一覧

    次は、「ほ」が頭につく介護・医療用語をチェックしていきましょう。

    法定後見制度(ほうていこうけんせいど)

    利用者さん・患者さん自身が財産の管理能力や、契約手続きなどの対応能力が不十分になった場合に、家庭裁判所で成年後見人が選ばれる制度のこと。本人、配偶者、4親等内の親族などが申し立てを行い選任されます。

    乏尿(ぼうにょう)

    1日に出る尿の量が400ミリリットル未満の状態のこと(成人における量)。

    訪問栄養食事指導(ほうもんえいようしょくじしどう)

    食事管理が必要な方の自宅へ管理栄養士が定期的に訪問し、食生活についての相談や指導を行うサービスのこと。要介護認定を受けている方は介護保険、そのほかの方は医療保険で受けることができます。

    訪問看護ステーション(ほうもんかんごステーション)

    訪問看護を提供する事業所のこと。略して「訪看(ほうかん)」、表記では「NS」と記されることがあります。

    訪問歯科衛生指導(ほうもんしかえいせいしどう)

    歯科医の指示を受けて、歯科衛生士が居宅を訪問して行う歯科保健指導のこと。在宅で過ごす要支援・要介護者が対象に、口腔ケアなどを指導します。

    訪問診療(ほうもんしんりょう)

    通院できない患者さんの自宅を、医師が定期的に訪問して診療すること。

    訪問調査(ほうもんちょうさ)

    要介護認定を受けるときに、市町村から派遣される職員が自宅などに訪問して行う聞き取り調査のこと。「認定調査(にんていちょうさ)」とも言います。

    訪問入浴介護(ほうもんにゅうよくかいご)

    訪問入浴介護専門の事業者が、利用者さん宅を訪問し、入浴をサポートするサービスのことで、居宅サービスのひとつ。ベッドサイドなどに簡易浴槽を持ち込んで行われます。

    ポジショニング

    ベッド臥床している方や、車椅子に座っている方の姿勢を、専用のクッションなどを使用し、安全かつ快適に過ごせるように保持すること。

    補装具(ほそうぐ)

    障害のある身体の部位を補助または保護するために装着する器具のこと。義手や義足、車いす、歩行器などが含まれます。

    ホスピス

    これ以上治療をしても効果が望めない疾患(がん末期など)の患者さんが過ごす施設。患者さん本人だけでなく、家族の支援も行っていることが特徴です。

    ポータブルトイレ

    持ち運びができる腰かけ便器。トイレまでの歩行が困難な患者さんのベッドサイドに設置して使用する場合が多いです。

    発赤(ほっせき)

    皮膚が赤くなること。主には、長時間同じ姿勢で過ごしたときに皮膚が圧迫されることで生じる赤み(紅斑または初期の紫斑)のことを指す場合が多いです。

    ホテルコスト

    部屋代や光熱費といった居住費、食費、日用品など、介護サービス以外の費用のこと。公的保険外の自費で支払う部分の多くを占めます。

    ボディメカニクス

    身体の各部位の特徴を理解し、効率よく動かす身体力学のこと。身体力学を介護に取り入れることにより、介護者の身体への負担を減らすことができると言われています。

    ホームヘルパー

    高齢者や心身障害者の自宅を訪問し、生活援助(入浴や排泄、食事、着替えなど)を行う専門職。訪問介護員とも言います。

    ホームヘルパー1級

    介護に関する高度な知識や技術を習得できる「訪問介護員養成研修1級」という資格。2012年度で廃止され、2013年度より「実務者研修」や「介護職員初任者研修」という資格に変更されています。

    ホームヘルプサービス

    訪問介護、居宅介護のこと。ホームヘルパーが利用者さんの自宅を訪問して、食事や入浴、排せつなどの介護や、生活サポートを行うサービスを指します。

    よく使われる「へ~ほ」の介護・医療用語をおさえて作業効率をアップ

    今回は、介護現場で使用されることの多い介護・医療用語のうち「へ~ほ」で始まる語を一覧にして解説しました。介護スタッフは医療という専門性の高い仕事であるため、日常会話では使用しない用語が現場では多く登場します。この記事で紹介した「へ~ほ」の介護・医療用語を理解し、日々の業務の中で活用していきましょう。

  • 障害者グループホームとは?4種類ある施設をわかりやすく解説

    障害者グループホームとは?4種類ある施設をわかりやすく解説

    グループホームというと、一般的には認知症の高齢者向け施設のことです。ただ厳密には、認知症高齢者向けのグループホームと障害者向けのグループホームにわけられます。介護スタッフの中には、障害者向けグループホームについて「あまり知らない」という方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、障害者向けグループホームに着目し、どんな種類の施設があるのか、利用条件などについても併せて見ていきましょう。

    グループホームの分類について

    まずは、グループホームの分類について詳しく紹介。グループホームは少人数で共同生活を行い、生活に必要なサポートを介護スタッフから受けるという仕組みです。前述しましたが、グループホームは認知症高齢者向けと障害者向けの2種類に分類できます。

    認知症高齢者向けグループホームでは、入居者3人に対して介護スタッフ1人という人員配置が義務付けられており、24時間体制の介護サービスを提供。利用者さんは、無理のない範囲で料理や買い物などの家事を行うこともあります。

    一方、障害者向けグループホームは、知的障害や身体障害、精神障害のある方が共同生活を送る場です。障害のある方が病院や施設を出たあとに、地域生活へ移行するためのサポートとして行う目的もあります。

    障害者グループホームについては、次で見ていきましょう。

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    障害者向けグループホームとは?

    障害者向けグループホームには4種類あります。ここでは、どんなサービスを受けられるのか紹介します。

    介護サービス包括型

    夜間や休日に、食事や入浴、排泄などの介護サポートを行うグループホームです。その他には、利用者さんの勤務先や日中活動している施設との連絡調整などを行うこともあります。障害者向けグループホームの4種類の中で最も多いグループホームです。

    外部サービス利用型

    外部サービス利用型は、介護サービス包括型と似ているのですが、介護スタッフに違いがあります。外部サービス利用型では、グループホームの職員がサポートするのではなく、委託契約を締結した外部の介護スタッフが担当する点が特徴です。

    サービス内容は、介護サービス包括型と同じように、夜間や休日に利用者さんの日常生活のサポートを行います。

    日中活動サービス支援型

    日中活動サービス支援型は、介護サービス包括型や外部サービス利用型のように夜間や休日のサポートだけではなく、日中の介護も実施。日常生活において常時サポートが必要な方を対象にしているため、24時間のサポートを受けることが可能です。

    日常生活のサポート以外にも、勤務先や日中活動している施設との連絡調整、在宅で生活する障害者の方の一時的な緊急宿泊場所という役割もあります。

    サテライト型

    サテライト型は、2014年に施行された比較的新しい制度です。基本的にはグループホームの近くにあるサテライト型住居で一人暮らしを行い、困ったことがあればサポートするという仕組み。

    日常生活のサポート以外に、グループホームに入居されている他の利用者さんと食事をするといった交流の場を提供することもあります。利用期限は原則2年間。将来的に一人暮らしを考えている利用者さんにおすすめのグループホームです。

    障害者向けグループホームの利用条件について

    障害者向けグループホームの利用条件はあるのでしょうか?ここでは、利用対象者や年齢、期限などの利用条件について紹介します。

    利用対象者

    障害者向けグループホームの利用対象者は、障害者総合支援法によって規定されており、以下の通りです。

    • 知的障害の方
    • 身体障害の方
    • 精神障害の方
    • 発達障害の方
    • 難病の方

    介護スタッフのサポートがあれば自立した生活ができ、共同生活についても支障がない方が対象。また、原則「療育手帳」や「精神障害者保健福祉手帳」、「身体障害者手帳」といった障害者手帳を持ち、障害支援区分1から6に認定されている必要があります。

    また、グループホームによって対象の障害や区分が違うため注意が必要です。

    年齢

    入居対象の年齢は18歳以上。例外的に15歳以上の児童の利用を認めるケースもあります。15歳以上の児童が利用するには、児童相談所長が許可しなければなりません。身体に障害がある方の場合は、以下の項目も条件になります。

    • 65歳未満
    • 65歳の誕生日前日までに障害福祉サービスの利用がある

    また、障害を持つ利用者さんにとって65歳の壁というものが存在します。65歳以上の障害者は介護保険の介護給付が受けられますが、障害福祉サービスと介護保険サービスが競合した場合には、介護保険が適用されるというものです。

    介護保険を適用すると「自己負担額が増える」、「サービスが減る」といった問題があります。介護保険サービス利用に際しては、障害者グループホームから他の施設に移らなければならない可能性も。

    日本では、高齢化社会に向けて老人ホームなどの介護施設数は増えています。しかし障害者グループホームについては、まだ需給のバランスが整っていない状況です。介護スタッフとしては、障害者グループホームにおける注意点も知っておく必要があるでしょう。

    期限

    原則、入居期限はありません。ただし、施設によっては入居期限や更新料を設定しているところもあります。

    障害者向けグループホームを利用するためには?

    障害者向けグループホームの利用手続きや費用、補助について見ていきましょう。

    手続きの流れ

    一般的な手続きの流れは以下の通りです。

    • 障害者手帳の申請と交付
    • 障害福祉サービスの支給を申請
    • グループホームを選定
    • グループホームと契約

    介護スタッフとしては、障害者手帳は交付までに2~3ヶ月かかること、障害者向けグループ選定には事前見学ができるため、じっくり検討したほうが良いことを知っておきましょう。

    費用面

    障害福祉サービスにかかる費用は、原則1割負担です。さらに前年の世帯年収によって自己負担額の上限月額も設けられています。

    • 生活保護受給世帯の負担上限月額は0円
    • 市町村民税非課税世帯の負担上限月額は0円
    • 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)の負担上限月額は9,300円
    • 上記以外の負担上限月額は3万7,200円

    世帯によって負担額は異なりますが、自己負担額は最大でも3万7,200円です。

    補助はある?

    自己負担額には限度があるとはいえ、毎月の支出となると負担になります。補助制度はないのでしょうか?

    実は、障害者向けグループホームの利用については、家賃補助制度があります。補助制度を利用できる方は、市町村民税非課税世帯や生活保護を受けている方です。

    補助制度の内容は、1万円を上限に補助するというもの。家賃が1万円未満の場合は、実費を補助してくれます。家賃補助制度の利用には事前申請が必要です。

    障害者向けグループホームは今後拡大するかも

    障害者向けグループホームにはさまざまな種類がありますが、まだまだ不足しています。そのため、今後障害者向けグループホームの数が増える可能性も。介護スタッフとして就労を検討している方は、障害者向けグループホームに関する知識を増やしておくと良いでしょう。

  • 【冬の歌10選】高齢者に人気の歌謡曲を10曲紹介!冬のレクにおすすめ

    【冬の歌10選】高齢者に人気の歌謡曲を10曲紹介!冬のレクにおすすめ

    寒い季節は、外出の機会が減り、運動量が少なくなりがち…。そんなときは冬の歌を使ったレクリエーションで、高齢者さんに身体を動かしてもらうのもおすすめです。一方で、介護スタッフの方の中には、「高齢者の方が好む曲がわからない…」「歌謡曲に詳しくない…」という方もいるはず。そこで今回は、冬の歌の中から、高齢者に人気の歌謡曲を10曲紹介します。

    石川さゆり「津軽海峡・冬景色」

    「津軽海峡・冬景色」は、1977年発売の石川さゆりの代表曲です。夜行列車で東京を発ち、津軽海峡を越え故郷・北海道に帰る女性の切ない心情を歌っています。この曲は、第19回日本レコード大賞歌唱賞を受賞。青森県の外ヶ浜町には、津軽海峡を見下ろす高台に歌謡碑があり、楽曲の世界を体感できるのだそうです。曲の内容に加え、大みそかの紅白歌合戦でもたびたび歌われることから、冬の歌といえば「津軽海峡・冬景色」を連想する高齢者の方も多いはず。歌謡曲に詳しくない介護スタッフの方でも、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

    都はるみ「北の宿から」

    「北の宿から」は、1975年にリリースされた都はるみのシングル曲。恋人が去り、北国に残された女性の未練や悲しみを歌い上げた冬の歌です。この曲をもとに同名の映画も製作されています。1976年の日本レコード大賞と日本有線大賞、それぞれ大賞を受賞。両大賞の同時受賞は史上初の快挙だったため、印象に残っている高齢者の方も多いでしょう。

    森昌子「越冬つばめ」

    山口百恵・桜田淳子とともに、“花の中3トリオ”として高い人気を誇った森昌子。1983年には「越冬つばめ」で、日本レコード大賞の最優秀歌唱賞を受賞しました。作曲を手がけたのは、自身も歌手として活躍する円広志(篠原義彦)です。「越冬つばめ」といえば、つばめの鳴き声を模した特徴的なフレーズではないでしょうか。歌謡曲全体の歌詞は知らなくても、この部分を聞けば思わず一緒に口ずさんでしまう高齢者の方も多いはずです。冬の冷たい風や、つばめの鳴き声、歌詞の中の“私”の心情と重なる切ない冬の歌となっています。

    森進一「冬のリヴィエラ」

    「冬のリヴィエラ」は、1982年にリリースされた冬の歌です。歌い手である森進一は、今も高齢者から高い人気を誇る演歌歌手ですが、この曲の作詞・作曲を手がけたのは、当時を代表するJPOPのヒットメーカー、松本隆・大瀧詠一コンビ。大人の切ない恋愛模様を60年代アメリカンポップふうの歌謡曲に仕上げ、大ヒットにつながりました。タイトルの“リヴィエラ”とは、イタリア語で“海岸”を意味するそうです。

    北島三郎「風雪ながれ旅」

    「風雪ながれ旅」は演歌界の大御所・北島三郎のシングル。紅白歌合戦でもたびたび披露されてきた冬の歌です。歌の舞台は、冬の東北地方。実在の人物である、津軽三味線奏者の高橋竹山が歌詞のモデルとされており、厳しい冬の寒さを必死で生き抜く、主人公の力強い姿を描いています。

    吉幾三「雪國」

    1986年発表の「雪国」は、吉幾三の代表曲のひとつです。作詞作曲ともに、吉幾三本人が手がけています。北国を舞台に、恋する女性の心情を描いた冬の歌で、高齢者の方にも人気の歌謡曲です。他アーティストにカバーされることも多いため、「吉幾三の曲と知らなかったけれど、曲は知っている!」という介護スタッフの方もいるかもしれませんね。

    伍代夏子「雪中花」

    「雪中花」は1992年に発表された伍代夏子のシングル曲です。冬の歌は切ない恋心を歌っているものが多いですが、この歌謡曲が描くのは子から親への慕情。タイトルの「雪中花」とは水仙の別名です。冬の寒さの中、凛と咲く水仙の花と、女手ひとつで子供を育てる母の姿を重ね合わせています。

    細川たかし「北酒場」

    軽快な前奏で始まる「北酒場」は、1982年にリリースされた細川たかしの大ヒット歌謡曲です。同じフレーズが何度も繰り替えされ、口ずさみやすい歌詞が印象的な楽曲。冬を連想させる北海道を舞台に、男女の恋物語が描かれています。
    冬は落ち着いた曲が多いですが、「北酒場」は手拍子をしながら楽しく歌えるので、盛り上がること間違いなし。思わず体を揺らしたくなるメロディラインも魅力のひとつです。歌い終わったら利用者さんの若い頃の恋のエピソードを聞いたりして、さらに楽しんでもよいでしょう。

    松尾和子&和田弘とマヒナスターズ「お座敷小唄」

    東京オリンピックが開催された1964年の大ヒット曲「お座敷小唄」も冬のレクリエーションにおすすめです。この曲も男女の恋物語が歌われていますが、冒頭に雪のフレーズが出てくるため、冬の曲とされています。
    当時は空前の大ヒット曲だったようで、老若男女を問わず親しまれていました。その証に、新聞に掲載されていた4コマ漫画「サザエさん」にこの曲が2度も登場したのだとか。冬のレクリエーションにこの曲を登場させれば、懐かしいと感じてくれる利用者さんも多いことでしょう。「ドドンパ」のリズムが繰り返される分かりやすい曲調なので、みんなで一緒に楽しんでみてください。

    北島三郎「まつり」

    夏の歌のように感じる北島三郎の「まつり」も、実は冬のレクリエーションにおすすめの曲です。北島三郎さんはNHK紅白歌合戦の大トリを何度も飾ってきました。そのなかで1番多く歌っている曲がこの「まつり」。この歌を聴くと大晦日を思い出すという方が実は多いのです。
    寒い季節は気持ちが落ち込みがちですが、明るく力強い曲なので、歌えば心身ともに元気が湧いてくることでしょう。年末に企画するレクリエーションなら、紅白歌合戦と称して利用者さんに歌ってもらうのもよいのでは。大トリ曲は「まつり」で〆て、明るくお正月を迎えるのもおすすめです。

    冬の歌で高齢者さんに楽しんでもらおう!歌謡曲の豆知識は会話のきっかけにも

    冬の歌の中から、高齢者の方に人気の歌謡曲を10曲紹介しました。メロディや歌詞だけでなく、ちょっとした知識も知っておくと、施設の利用者さんとの会話も弾みやすくなりますよ。冬のレクリエーションを担当する介護スタッフの方は、ぜひ企画の参考にしてみてください。

  • おやつレクにも最適!高齢者に喜ばれる栗おやつレシピ5選

    おやつレクにも最適!高齢者に喜ばれる栗おやつレシピ5選

    ホクホクとした食感と優しい甘さが特徴の栗は、炊き込みご飯にしたりスイーツにしたりと、味わい方もいろいろ。栗は栄養価も高く、介護施設での食事に積極的に取り入れたい食材のひとつです。そこで今回は、介護施設でのおやつにぴったりの栗レシピを5つ紹介します。栗スイーツを利用者さんに味わってもらうおやつレクの機会を、ぜひ設けてみてはいかがでしょうか。

    栗をおやつに!栗の豆知識をチェック

    まずは、栗の豆知識をご紹介します。

    実は栄養たっぷり!栗に含まれる栄養素は

    栗は美味しいだけでなくたくさんの栄養が含まれている食材です。栗の代表的な栄養素には、以下のようなものが挙げられます。

    • ビタミンB1…疲労物質が溜まるのを防止する
    • ビタミンC…肌の弾力を保つ
    • 食物繊維…水に溶けにくい不溶性食物繊維で腸内環境を改善
    • カリウム…体内の余分なナトリウムを排出する働きで高血圧やむくみ対策に効果的

    これ以外にもさまざまな栄養素が含まれている栗は、老化や高血圧、肥満の防止など、高齢者の方にうれしい効果もたくさん。栗の美味しい時期には、積極的に取り入れたい食材です。

    また、渋皮はポリフェノールのひとつであるタンニンが豊富です。老化を防ぐ、動脈硬化を予防するといった働きもあるため、渋皮を一緒に食べられるよう調理するのもいいでしょう。

    美味しい栗の選び方と保存方法

    美味しい栗は、皮と重さで見分けます。皮はふっくらとしてハリや光沢があるものを選びましょう。色が濃く虫食い穴がないものがおすすめです。古い栗は水分が減って重みが減っています。重みがあるものは鮮度が高く美味しい可能性が高いでしょう。

    生の栗は乾燥しやすく、常温でそのまま置いておくとやせて風味も抜けてしまいます。栗を保存するときは、冷蔵もしくは冷凍しましょう。冷蔵の場合は、新聞紙などに栗を包み、ジップ付きビニール袋などに入れてチルド保存です。2~3日に1回新聞紙を取り替えると1ヶ月ほど保存できます。栗は皮をむいてしまうと保存期間は2~3日ほどと日持ちしないので、すぐに食べないなら皮つきのまま保存するのがおすすめです。

    栗を皮つきのまま冷凍すると、半年ほど保存できます。よく洗って水気を取った栗を新聞紙で包み、ジップつきビニール袋などに入れて冷凍庫に入れましょう。事前に茹でておくと、調理の時短にもなります。茹でた栗の粗熱を取り、水気をふき取ったらラップなどで包み保存容器に入れて冷凍庫で保存。なお、茹でた栗を冷凍する場合、保存期間は3ヶ月ほどと皮つきのものよりも短くなります。

    利用者さんも喜ぶ!栗を使った手作りおやつ

    栗を使った手作りおやつのレシピをいくつかチェックしていきましょう。

    おすすめ栗おやつレシピ1.栗プリン

    市販のマロンペーストを使えば、栗風味のプリンが簡単に作れます。

    <材料/2個分>

    • マロンペースト 100グラム
    • 生クリーム 100ミリリットル
    • 牛乳 100ミリリットル
    • ゼラチン 5グラム
    • 水 50ミリリットル

    <作り方>

    1. 水の入った耐熱器にゼラチンを振り入れ、電子レンジで30秒ほど加熱してゼラチンを溶かす
    2. マロンペーストと生クリーム、牛乳を入れて混ぜる
    3. ゼラチンを加えてよく混ぜたらカップに流し入れる
    4. 冷蔵庫で1~2時間冷やして完成

    生クリームやフルーツ、ミントなどでトッピングするのもおすすめです。

    おすすめ栗おやつレシピ2.モンブラン

    作るのが難しそうな印象のモンブランは、簡単なレシピで取り入れてみましょう。

    <材料/3個分>

    • 市販の蒸しパン 3個
    • むき甘栗 120グラム
    • 水 大さじ2
    • 砂糖 大さじ2
    • 牛乳 大さじ4
    • バニラエッセンス 3滴
    • 市販のホイップクリーム 適量

    <作り方>

    1. 耐熱ボウルにむき甘栗と水を入れラップして電子レンジを600wで3分加熱する。
    2. やわらかくなったら1と砂糖、牛乳、バニラエッセンスをフードプロセッサーに入れて滑らかになるまで混ぜる
    3. 蒸しパンにホイップクリームを絞る
    4. 2のモンブランクリームを絞り袋に入れ、ホイップクリームの上に絞って完成

    市販の蒸しパンにモンブランクリームを絞るだけの、簡単モンブラン!生クリームやモンブランクリームを絞る工程は利用者さんにお任せ。むき甘栗は全部クリームにせず、いくつか残しておいて上に乗せるのもいいでしょう。

    おすすめ栗おやつレシピ3.栗のパウンドケーキ

    栗の甘露煮を使えば、いつものパウンドケーキが簡単に栗の味わいに。

    <材料/横16.5×縦7×高さ5.5センチのパウンド型1台>

    • ホットケーキミックス 150グラム
    • 栗の甘露煮 8粒
    • 無塩バター 90グラム
    • 砂糖 40グラム
    • 卵 2個

    <作り方>

    1. 栗の甘露煮を半分粗く刻む
    2. ボウルに無塩バターと砂糖を入れよく混ぜる
    3. 溶いた卵を3回に分けて入れ、さらに混ぜる
    4. 3が白っぽくなったら1とホットケーキミックスを入れ、ゴムベラでさっくりと混ぜる
    5. 型の半分まで生地を入れ、刻んでいない栗の甘露煮を並べて残りの生地を流し入れる
    6. 170℃に温めたオーブンで10分焼き、包丁で表面の真ん中に切れ目を入れて再度オーブンで25分焼いたら完成

    焼きあがったあとは竹串を刺し、生地が付いてこなければOKです。刻んだ栗と丸ごとの栗を両方入れると、どこを食べても栗が楽しめます。

    おすすめ栗おやつレシピ4.栗きんとん

    材料は3つのみというシンプルな栗きんとんは、栗の自然な甘さを楽しむおやつです。

    <材料/15個分>

    • むき栗 350g
    • 砂糖 40g
    • 塩 少々

    <作り方>

    1. 耐熱容器に栗を入れふんわりラップをかけて600wの電子レンジで2分加熱する
    2. 1に砂糖と塩を入れ、粒が少し残るくらいに潰す
    3. ラップで包み丸くして完成

    工程も少なく簡単なので、利用者さんと一緒に作るおやつレクにするのもおすすめです。パサつくようなら水を足して、お好みの硬さになるよう調整してみましょう。

    おすすめ栗おやつレシピ5.栗ぜんざい

    肌寒い季節にぴったりのぜんざいに栗を入れ、ひと味違った味わいを楽しむのもいいでしょう。

    <材料/2人分>

    • むき栗 お好みで
    • 茹であずき缶 1缶(165グラム)
    • 水 150ミリリットル
    • 塩 少々

    <作り方>

    1. 茹であずきを水が入った鍋に入れ火にかける
    2. 沸いたら中火にしてアクを取りながら煮詰めてとろみがついたら火を止め、塩を少々入れる
    3. むき栗を入れて完成

    甘みが足りないようなら砂糖を加えましょう。利用者さんの食形態に合わせてまるごとの栗や細かく刻んだ栗、ペーストの栗を用意して、ぜんざいにトッピングするといいかもしれません。

    栗スイーツでおやつレクを楽しもう!

    栄養たっぷりの栗は、利用者さんにも積極的に食べてもらいたい食材のひとつ。そのままの栗が食べにくい利用者さんには、ペーストにしたり刻んだりと工夫するといいでしょう。和のおやつや洋のおやつと、調理次第で全く違う味わいが楽しめるのも栗の魅力です。今回のレシピをおやつレクに活用して、栗をおいしく味わってもらいましょう。

  • 【老人ホームの新年会】出し物のおすすめ10選!メリットも解説

    【老人ホームの新年会】出し物のおすすめ10選!メリットも解説

    年が明けて老人ホームでの最初の大きなイベントといえば、新年会です。新しい年を良い形でスタートするためにも、新年会の出し物で利用者さんの気持ちを盛り上げたいですよね。しかし、新年会にふさわしい出し物とはどのようなものなのか、選ぶのが難しいとお悩みの方も少なくないはずです。そこで今回は、そもそも老人ホームの新年会で行う出し物にはどのようなメリットがあるのか、老人ホームの新年会におすすめの出し物を厳選してご紹介します。

    老人ホームの新年会で出し物をするメリットは?

    老人ホームで開催される新年会で、出し物をする主なメリットは3つです。どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

    季節の変化を感じることができる

    老人ホームの場合、利用者さんは施設内で過ごす時間が長いため、外出する機会が少なくなりがちです。外出が減ることで日々が単調になり、季節を感じにくくなっている場合もあるでしょう。新年会を開催し新年にふさわしい出し物をすることで、利用者さんに季節を感じてもらえるメリットがあります。出し物を通して、明るく楽しく過ごし、これから始まる1年をより良いものにしようと前向きな気持ちでスタートできるでしょう。

    認知症予防や筋力低下の抑制などに繋がる

    老人ホームの新年会では、ただ楽しいだけの出し物ではなく、日常生活の中で使わない頭を使うもの、または体を少しでも動かすものなどを選ぶと良いでしょう。季節を感じながら頭を使う出し物をすれば、脳が活性化され認知症の予防にも繋がるメリットがあります。または、季節を感じながら体を動かす出し物をすれば、筋力の低下を抑制する効果も期待できるでしょう。頭を使う出し物・体を動かす出し物を通じ、利用者さんが若々しい気持ちを取り戻すことができるはずです。

    コミュニケーションの促進

    住み慣れていた自宅や家族とも離れて老人ホームで生活をしている利用者さんたちは、日頃から寂しさや孤独を感じている場合もあるでしょう。老人ホームでの生活の中でも、新年会の出し物にみんなで参加することによって、介護スタッフと利用者さんや、利用者さん同士のコミュニケーションの促進になるメリットがあります。出し物を通して、自然に参加者同士が交流を深めることで、老人ホームでの生活がより充実したものになるでしょう。

    老人ホームの新年会におすすめの出し物10選

    ここからは、老人ホームの新年会の出し物のおすすめを10個紹介します。どれも簡単にできるものなので、高齢の利用者さんでも挑戦しやすいものばかりです。ぜひ、老人ホームの新年会の出し物の参考にしてくださいね。

    新年の抱負や目標を書く「書初め」

    年に1度行われる書初めは、高齢の利用者さんにも馴染み深い日本の正月行事です。書初めは、年が明けて初めて毛筆で文字を書くことで、これからスタートする1年の目標や新年に向けた抱負などを決める意味があります。老人ホームの利用者さんたちが、それぞれ思い思いの新年にぴったりな言葉を考えることで、頭を使うこともできるでしょう。また、毛筆で文字を書くことによって指先に集中し、手を動かすことで脳の活性化も期待できます。

    1年の願いを込めて「絵馬書き」

    絵馬は、祈願するときや願いが叶った際のお礼として奉納するもので、初詣に行う方が多いものです。絵馬書きでは、絵がプリントされた表面ではなく、無地の裏面に願いを書きます。老人ホームで生活している利用者さんは、なかなか神社やお寺に行けないため、新年会で絵馬書きを行うことで、初詣に行った気分を味わうことができるでしょう。書初めと同様、絵馬に書く言葉を考え、手を動かすことで脳の活性化に繋がります。

    新年の運勢をみんなで占う「おみくじ」

    初詣などの参拝でおみくじを引き、運勢を占う方も多いですよね。老人ホームの新年会でおみくじをすれば、絵馬書きのように神社やお寺に初詣に行ったような気分を味わうことができるでしょう。実際のおみくじでは、大吉から凶までの運勢が記載されていますが、老人ホームの新年会ではアレンジしたおみくじを作るのもおすすめです。例えば、景品つきのおみくじにして、利用者さん同士でどんな景品が出るのか会話をしながら楽しんでもらっても良いでしょう。アイデア次第で、さまざまな楽しみ方ができそうです。

    新年の初笑いに「福笑い」

    お正月の定番の遊びとして知られる福笑いは、高齢の利用者さんも懐かしさを感じる方が多い遊びでしょう。一般的には、おかめやおたふくの顔の輪郭を描いた用紙の上に、目・鼻・口などの顔パーツを散らして、目隠しをした方がそれぞれ好きな位置にパーツを置くゲームです。目隠しをしているため、予想もしなかった場所に顔パーツが配置され、思わず参加者みんなで笑ってしまいます。完成した福笑いの顔の面白さを笑い合う遊びです。笑うことで、利用者さんたちの気持ちも前向きになり、体と健康にも良い影響を与えるでしょう

    お正月の縁起物「こま回し」

    こまは真っ直ぐに芯が通って回り続けるため、物事が円滑に回る・お金が回るなど、縁起物として考えられ、昔からお正月遊びとして取り入れられていました。子供の頃にこま回しをしていた高齢の利用者さんも、少なくないはずです。こま回しをする際は、長く回すために指先や腕の動きに集中するため、脳の活性化にも繋がるでしょう。

    脳トレにも最適なお正月遊び「カルタ・百人一首」

    日本で昔から愛されてきた伝統的なお正月遊びが、カルタや百人一首です。和歌やことわざが書かれたカルタや百人一首は、頭を使いながら楽しむゲームなので、脳トレにもぴったり。読手が読む短歌の上の句を聞き、相手よりも先に札が取れるか競うものなので、老人ホームの新年会では、勝った方に何か景品を用意しておくのも良いでしょう。

    懐かしの歌で盛り上がる「新春カラオケ大会」

    老人ホームの出し物として人気の高いカラオケ。感情表現が苦手な利用者さんも歌うことで笑顔になるきっかけを与えてくれます。また、歌うことで脳に刺激を与えて認知症の予防に繋がり、心肺をしっかり使うため、身体機能を活性化することも期待できるでしょう。新年会でカラオケの出し物をするなら、新年カラオケ大会がおすすめ。高齢の利用者さんたちからのリクエストを聞き、懐かしの歌を歌ってもらうと良いでしょう。

    お正月といえば「餅つき大会」

    お正月に欠かせないものといえば、お餅。せっかくなら、杵と臼を準備して餅つき大会はいかがでしょうか。介護スタッフと利用者さんで、大きな掛け声を出しながら餅つきをすると、ストレス発散にもなりますよ。また、利用者さんのなかに餅つきができそうな方がいらっしゃったら、ケガに気を付けながら実際に餅つきをしてもらうのもおすすめです。杵と臼が準備できない場合は、餅つき機を使って餅を作り、みんなで餅をこねるというのも楽しいでしょう。
    ただし、つきたてのお餅を食べる際は、喉に詰まらないように、注意喚起をするとともに、小さく切るなどの工夫をして提供するようにしてください

    段ボールで簡単に作れる?!「獅子舞」

    獅子舞は日本の伝統芸能で、獅子に頭を噛まれると邪気や厄を払ってくれて縁起が良いといわれています。また、初詣で獅子に噛まれると、1年間幸せに暮らせるといういい伝えも。これは「噛みつく」が「神つく」ともいい換えられることにも関係しています
    そのため獅子舞は、新年会のイベントにぴったり。しかし、本物の獅子舞を購入しようと思うと費用がかかってしまいます。そこでおすすめの方法が、段ボールで作る獅子舞です。段ボールを組み合わせて獅子の頭を作り、色紙や布、ビニール紐などでデコレーションすれば、簡単に作ることができます。

    みんなで初笑い「落語」

    「笑う門には福来る」ということで、新年の初笑いのために落語イベントを開催するのもおすすめです。「笑う」という行為は、健康につながるともいわれています。
    実際に落語家さんや落語イベントを開催している方を呼ぶのも良いですが、介護スタッフが落語を練習して披露するのも盛り上がって良いでしょう。身近な方が頑張る姿を見ると、みんなで応援したくなるものです。また、落語に興味のある利用者さんにお願いし、落語の練習をして披露してもらうというのもおすすめ。練習に前向きに取り組むことで、利用者さんがポジティブになれるかもしれません。他の利用者さんが、利用者さんの落語で刺激を受けることもあるかもしれませんね。

    老人ホームの新年会は出し物で楽しく演出しよう!

    老人ホームの新年会におすすめ出し物を10個ご紹介しました。今回紹介した出し物は、準備物も少なく気軽に挑戦できるものばかりです。出し物には、季節を感じてもらうためや認知症予防・筋力低下の抑制、またはコミュニケーション促進などのメリットがあります。出し物を楽しんでもらうことで、利用者さんが新年を明るく楽しい気持ちで迎えることができるはずです。ぜひ、参考にしてくださいね。

  • 介護施設のおやつレクにも!高齢者に喜ばれる【柿おやつ】5選

    介護施設のおやつレクにも!高齢者に喜ばれる【柿おやつ】5選

    濃厚な甘さと程よい渋みが美味しい柿。実は、栄養価も高いことはご存知でしょうか。熟れ方や調理法によってさまざまな楽しみ方ができる柿は、介護施設の食事にも積極的に取り入れたい食材のひとつです。今回は、そんな柿を使ったおやつレシピをご紹介します。これを読めば、柿が一番美味しくなる時期や柿の栄養価についても詳しくなれるはず。介護施設のおやつレクとしてもおすすめなので、ぜひ参考にしてみてください。

    柿の旬はいつ?

    柿といえば秋の味覚のイメージがありますが、旬の時期は9月~12月頃で秋から冬にかけて美味しくなる果実です。特に、10月~11月頃になると出荷量が増え、スーパーなどでも多く見かけるように。国内の生産量トップを誇る品種「富有」も11月~12月頃の晩秋から冬にかけて旬を迎えます。

    柿にはどんな栄養がある?

    柿は美味しいだけでなく、栄養満点なことでも知られています。柿の主な栄養成分についてご紹介しましょう。

    柿に含まれる栄養素

    柿には、次のような栄養が含まれており、それぞれによい働きがあります。

    ・ビタミンC …免疫力アップ・抗酸化作用など
    ・カリウム …むくみ改善・高血圧予防など
    ・タンニン …抗酸化作用など
    ・β-カロテン …風邪予防・抗酸化作用など
    ・食物繊維 …腸内環境の改善など

    柿に含まれる栄養成分を見ると、その多くが抗酸化作用を持つものであることが分かるでしょう。抗酸化作用とは体内の活性酸素の増加を抑える働きであり、生活習慣病予防・老化予防が期待できます。これは、介護施設の利用者さんにはぜひ積極的に摂ってもらいたい栄養素といえるでしょう。

    また、体外に排出されやすいビタミンCや水に溶けやすいカリウムなどは必要量を補給するのが難しいとされる栄養成分です。そのため生でも美味しく食べられる柿は、効率的に栄養を摂りやすい食材でもあります。ただし、タンニンは摂りすぎると胃石という病気の原因になることも。食べ過ぎには注意しましょう。

    柿の栄養を効率的に摂る方法

    柿の栄養を少しでも多く摂取したいなら、皮をむかずに食べることをおすすめします。ただ、高齢の方にとって柿の皮は固く、食べにくいと感じられることもあるかもしれません。その場合は、できるだけ皮を薄くむくといいでしょう。

    また、柿の葉には果実以上のビタミンCが含まれています。加熱すると美味しく食べられるので、ぜひ天ぷらや柿の葉茶など施設の食事にも活用してみてください。

    干し柿や完熟柿になると栄養成分が変化する?

    柿は干し柿にすると、ビタミンCは減るものの、β‐カロテン・カリウム・食物繊維の3つが大幅に増えます。これは干したことで水分量が減り、栄養成分が凝縮されるためでしょう。
    一方、完熟柿は栄養に変化はありません。ただ、食物繊維の一種であるペクチンが完熟化する過程で不溶性から水溶性に変化して溶け出し、食感がやわらかくなって甘みが増します。

    高齢者におすすめの柿を使った手作りおやつ5選

    最後に、柿を使った手作りおやつを5つご紹介しましょう。高齢の方でもやわらかくて飲み込みやすいレシピばかりなので、介護施設の食事やおやつレクにぜひ取り入れてみてください。

    柿プリン

    柿を使ったおやつとして定番なのが「柿プリン」です。作り方は、柿・牛乳・砂糖をミキサーで攪拌し、容器に入れて冷蔵庫で冷やすだけ。ペクチンが作用してちょうどいいとろみがつくのでゼラチンも必要ありません。やわらかくて優しい甘さは利用者さんにも喜んでもらえるでしょう。

    柿と柚子のゼリー

    柚子ジャムと柿に粉ゼラチン・砂糖・水を加えて冷やし固めると、爽やかな口当たりのゼリーになります。レシピのポイントは完熟柿を使うこと。甘みが増してトロっとした柿の食感が美味しさをより引き立てます。やわらかくのど越しもいいので、高齢の方でも食べやすいでしょう。

    柿の寒天菓子(寒天よせ・ミルク寒天)

    柿の上品な甘さが楽しめる寒天菓子は、施設の利用者さんにも喜ばれるはず。きび砂糖を使うとよりコクが出て美味しくなります。作り方は、鍋でひと煮立ちさせた水と粉寒天に柿や砂糖、ミルク寒天なら牛乳を加え、冷蔵庫で冷やし固めるだけ。寒天よせなら、あらかじめ柿と砂糖を和えておきましょう。どちらも手軽に作れるので、おやつレクにもおすすめの柿おやつです。

    柿のマフィン

    柿入りカラメルがポイントのマフィンは、柿の甘さと香ばしさが味わえるおやつ。ホットケーキミックスを使えば、少ない材料で簡単に仕上がります。大きめのカップで作れば、施設の朝食メニューにもなりおすすめです。

    柿ようかん

    柿ようかんの材料は、たったの2つだけ。本来、ようかんには寒天を使いますが、柿とグラニュー糖だけでもしっかりと固まります。しっとりした口当たりと柿そのものの素朴な甘さは、利用者さんの茶菓子にぴったりでしょう。

    柿は高齢者に嬉しい栄養の宝庫!旬の時期は美味しい柿おやつを楽しもう

    「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、柿はさまざまな栄養素が含まれている食材です。干しても完熟になっても美味しい柿は、おやつにも取り入れやすく、さまざまな楽しみ方ができるところも魅力でしょう。今回ご紹介した柿おやつはどれも簡単ですぐにできるものばかり。ぜひ利用者さんとの食事やおやつレクに取り入れてみましょう。

  • 【1月レクリエーション】介護施設におすすめの年明けレク10選

    【1月レクリエーション】介護施設におすすめの年明けレク10選

    1年の始まりとなる1月は、多くの方が新たな気持ちになりやすい、季節感ある時期です。介護施設の利用者さん中には、「季節行事に参加する」という動機から、レクリエーションに参加しやすくなる方も少なくありません。そのため介護職員の方は、この時期ならではのレクリエーションを行おうと思案を巡らせているのではないでしょうか。そこでこの記事では、1月にぴったりの年明けレクリエーションを10個紹介していきます。

    お正月の定番遊びを「風船羽子板」

    「風船羽子板」は、お正月に行う定番の遊び、羽子板を介護施設でも行いやすいよう工夫したレクリエーションです。用意するものは、うちわと紙風船。うちわを羽子板に、紙風船を羽根に見立てて、羽根つきを楽しみます

    紙風船であれば、打ち上げてもゆっくりと落ちてくるため、高齢の利用者さんでも楽しみやすいことがポイントです。落ちた紙風船を介護職員が拾うといった周りのサポートがあれば、車いすの利用者さんにも楽しんでもらいやすいでしょう。

    ダンボールを使って「かるた大会」

    お正月の定番といえる「かるた大会」は、利用者さんに合わせてさまざまな工夫を凝らせるレクリエーションです。例えば、ある程度自由に動ける利用者さんが多い介護施設であれば、ダンボールで大きめのかるたを作ってみましょう。広いスペースを利用すれば、歩きながら行うかるた大会が楽しめます。

    さまざまな要介護度の方がいらっしゃる施設では、4人くらいずつに分かれて行う、テーブル上でのかるたがおすすめです。このとき、できるだけ同じ身体機能レベルの利用者さん同士が対戦できるようにすると、多くの方が楽しみやすいでしょう。

    百人一首の絵札を使って「坊主めくり」

    カードを使ったレクリエーションでは「坊主めくり」もおすすめです。使うのは百人一首の絵札のみのため、和歌を知らない利用者さんも気兼ねせず参加してもらえます。ルールは簡単で、テーブル上の絵札がすべてなくなったときに、持っている札が1番多い方が勝ちです。それまでは、出た絵柄によって次のように手札を扱ってもらいます。

    • 男性の絵札→手札を自分の手元に残す
    • 坊主の絵札→手札をすべて捨てる
    • 姫の絵札→ほかの方が捨てた手札をすべてもらえる

    何度か繰り返すと、ルールに慣れて楽しんでくれる方も増えるでしょう。

    お正月気分を演出「絵馬づくり」

    「絵馬づくり」は、初詣に出かけられない方が多い介護施設にもぴったりのレクリエーションです。利用者さんの新年の抱負などを、絵馬に書いてもらいましょう。近隣に神社がある施設であれば絵馬を購入することもできますが、ダンボールや厚紙を使えば作ることも可能です。

    絵馬の形に切り、上部に穴をあけて飾り紐を通せば、簡単に絵馬が作れます。オリジナルの絵馬で、施設を彩ってみましょう。展示スペースを作っておけば、レクリエーション後に絵馬を飾ってお正月気分も味わえそうですね。

    笑顔で福を呼び込もう「福笑い」

    「福笑い」のレクリエーションは、笑い声で福を呼び込むのにおすすめのレクリエーションです。ダンボールなどでそれぞれのパーツを大きめに作っておけば、たくさんの利用者さんが見て・遊んで、一緒に楽しめます

    また、目隠しをせずに、いすに座ってパーツを投げる「フライング福笑い」も介護施設で行いやすい方法の1つです。利用者さんには、輪郭の描かれた大きな紙めがけて、目や口などのパーツを思いきり投げてもらいます。どんなにめちゃくちゃな顔ができても笑い飛ばして楽しむことで、たくさんの福を呼び込みましょう

    新年の抱負をつづる「書初め」

    新年の抱負をつづるレクリエーションには、「書初め」もあります。墨汁と筆を使って、半紙にそれぞれの思いを書き上げてもらいましょう。テーマが決まらない利用者さんには、干支を表す1文字や「初日の出」といった書きやすい文字を提案してもよいかもしれません。

    書初めは、松の内(※)を過ぎた後、お正月の飾りなどと一緒に近くの神社でお焚き上げしてもらう慣習があります。可能であれば、近くの神社などに依頼してみるとよいでしょう。

    ※1月1日~7日まで(地域によっては1月15日まで)

    身振り手振りを見て楽しむ「落語鑑賞」

    お正月の笑い初めには、「落語鑑賞」もぴったりです。身振り手振りを交えて語られる落語は、多くの利用者さんにその面白さが伝わります。介護施設に落語家の方を招いたり、DVDで観賞したりしながら、お正月気分を味わってもらいましょう。

    また、もし介護職員の中に落語が好きな方がいたときには、得意な演目を披露してもらうのも1つのアイデアです。介護施設ごとに可能な方法で、利用者さんに落語鑑賞を楽しんでもらいましょう。

    作って遊べる「凧づくり」

    お正月遊びのひとつである凧あげ。利用者さんに凧を作ってもらうレクリエーションはいかがでしょうか?

    用意するのは、竹ひご・半紙・凧糸・絵具。凧の型紙を用意しておくとスムーズに作れます。制作が難しい利用者さんには、半紙に絵具で模様を描く係を担当してもらいましょう。利用者さんの中に凧づくり経験者がいれば、サポートをお願いするのもおすすめです。

    完成したら、介護スタッフが安全をしっかり考慮したうえで利用者さんと一緒に凧あげを楽しみます。ご自身で作った凧が空高くあがる様子を見れば、利用者さんの気持ちも晴れるでしょう。

    クイズ形式で場を盛り上げる「お正月クイズ」

    お正月をテーマにした問題を作り、回答してもらうレクリエーションです。問題を考えるときは、高齢の利用者さんでも答えやすいかどうかに注目しましょう。問題の内容はもちろん、見やすさや聞き取りやすさもポイント。例題をいくつかご紹介します。

    問題選択肢 ※が正解
    元旦から三が日の間に飲む薬酒は?➀御神酒(おみき)
    ➁御屠蘇(おとそ)
    ③養老酒
    おせち料理の黒豆にはどんな意味がある?➀豊作祈願
    ➁厄除け
    ③商売繁盛
    昔はお年玉の代わりに何を渡していた?➀餅
    ➁飴
    ③薬草

    栄養満点!アレンジも楽しめる「甘酒づくり」

    甘酒づくりは、必要な材料や調理器具が少ないので介護施設のレクリエーションにおすすめです。「お正月に神社で飲んだことがある」「手作りしたことがある」など甘酒になじみのある利用者さんもいるでしょう。

    作り方はいくつかありますが、手軽さを考えて炊飯器を使います。まずはやわらかめに米を炊き、水を加えて炊飯器に入れたまま冷ましましょう。次に米麹を加えて釜に濡れ布巾をかけ、蓋を開けたまま保温します。ペースト状になったら完成!口当たりをなめらかにしたいなら、ブレンダーで攪拌してみましょう。

    好みで甘みを足したり、料理に使ったりすることもできます。甘酒づくりのあと、利用者さんと一緒にアレンジ方法を考えるのも楽しみ方のひとつです。

    1月は新年の始まりを感じさせるレクリエーションで楽しもう!

    1月のレクリエーションは、お正月の晴れやかな気分を味わえるようなものを行うと、利用者さんに楽しんでいただけます。笑う門には福来る、といわれるように、みんなで笑えて楽しい気分になれるようなものを提案したいところです。記事を参考に、それぞれの施設の利用者さんに合った1月のレクリエーションで盛り上がってみてはいかがでしょうか。

    https://archive.andaid.me/knowledge/1/
  • 【さつまいもおやつ】高齢者に人気レシピ5選|優しい甘みを楽しもう

    【さつまいもおやつ】高齢者に人気レシピ5選|優しい甘みを楽しもう

    ほっこりとした甘さが楽しめるさつまいもは、高齢者に積極的に摂ってほしい栄養素が豊富に含まれる健康食材です。今回は、さつまいもの健康効果を解説するとともに、和洋のさつまいもおやつの人気レシピをご紹介します。レンジやオーブンで手軽に作れて口当たりが良い、高齢者におすすめのレシピばかりです。作る楽しみも味わえるおやつレクのアイデアにもご活用ください。

    健康食材のさつまいもは高齢者のおやつにぴったり!

    戦後の食糧難時代に主食とされていたさつまいもは、腹持ちが良く栄養豊富で、自然な甘みがあるため砂糖の摂りすぎの防止にもなります。まずは、さつまいもの健康効果と、おやつレクへ取り入れるアイデアを見ていきましょう。

    さつまいもの高齢者にうれしい健康効果とは?

    利用者さんの中には、便秘の悩みを抱える方も多いでしょう。さつまいもには、腸の動きを促し便通をスムーズにする「食物繊維」が、じゃがいもの2倍含まれているといわれ、便秘の改善が期待できます。また、ナトリウムを体外に出す働きがある「カリウム」も豊富で、高血圧やむくみ予防に効果的です。病気に対する抵抗力向上が期待できる「ビタミンC」も、みかんに肩を並べるほどの量が、加熱しても壊れにくいかたちで含まれていることも特徴。おかずはもちろん、おやつや軽食として美味しく栄養補給できるでしょう。

    おやつレクにも楽しく取り入れられる

    高齢者も親しみやすい味わいのさつまいもは、おやつレクにもおすすめです。ビニール袋に蒸したさつまいもを入れてつぶし、成型する工程を楽しんでもらっている高齢者施設もみられます。「どのくらいなめらかになった?」といった会話をしながら、和気あいあいとした時間を過ごしてもらえるでしょう。

    レクリエーションにも!さつまいもおやつの人気レシピ5選

    ここからは、さつまいもを使ったおやつレシピをご紹介しましょう。食べるときに口内の水分を取られがちなさつまいもですが、プリンやようかんにすると口当たりがなめらかになり、飲み込みやすくなります。また、ホットケーキ・もち・大学いもといった水分量が少ないおやつは、メイプルシロップやはちみつ、たれをからめると食べやすくなるでしょう。ぜひ利用者さんの嚥下能力に配慮しながら作ってみてください。

    さつまいもプリン

    オーブンで蒸し焼きにして作る喉ごしの良いプリンです。調理レクの際、さつまいもの裏ごしには根気がいりますが、その分達成感を味わってもらえるでしょう。

    【材料】 2人分

    さつまいも…1/4本(約75グラム)
    卵…1個
    牛乳…75ミリリットル
    グラニュー糖…小さじ5
    植物性生クリーム(A)…小さじ5
    植物性生クリーム(B)…大さじ2
    メイプルシロップ…適量

    【作り方】

    1. オーブンは160℃に予熱し、牛乳と植物性生クリーム(A)は火にかけて温めておきます。
    2. 皮をむいた2センチ角のさつまいもをレンジで加熱し、つぶして裏ごししましょう。
    3. 溶き卵とグラニュー糖を混ぜ、1の牛乳と植物性生クリーム(A)を加え、ゆっくりと混ぜ合わせてください。
    4. 2と3を混ぜて耐熱性のカップに入れます。オーブンの天板に60℃ほどのお湯を1/3の高さまで注いでキッチンペーパーを敷き、アルミ箔をかぶせたカップを並べてください。
    5. オーブンで15分ほど蒸し焼きにします。竹串を刺してみて何も付かなければ蒸し上がりのサインです。
    6. 粗熱がとれたあと冷蔵庫で2時間ほど冷やします。
    7. 仕上げとして、プリンの表面にメイプルシロップを塗り、植物性生クリーム(B)を泡立てて作ったホイップを飾ったら完成です。

    芋ようかん

    しっとりとした口当たりと素朴な味わいに心和んでもらえそうな芋ようかん。材料3つで手軽に作れますよ。

    【材料】 2人分

    さつまいも…中サイズ2本(約430グラム)
    砂糖…70グラム
    塩…2グラム

    【作り方】

    1. 皮むきしたさつまいもを輪切りにして水にさらします。
    2. 竹串がすっと通るまでレンジで加熱してください。
    3. 2を砂糖・塩とともにミキサーに入れ、つぶしてなめらかにしましょう。
    4. 水で濡らした型に3を隙間なく詰め、ラップをかぶせて押しながら形を整えます。
    5. 粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やし、食べやすい大きさにカットして完成です。

    さつまいももち

    さつまいもとはちみつの甘み、モチモチの食感が楽しめるやさしい味わいのおやつです。つぶして丸める工程は利用者さんと楽しんでも良いですね。

    【材料】 2人分
    さつまいも…約130グラム
    水…適量
    (A)片栗粉…大さじ1と1/2
    (A)砂糖…大さじ1/2
    (A)牛乳…30ミリリットル
    有塩バター…5グラム
    はちみつ…大さ

    【作り方】

    1. 皮むきしたさつまいもを一口大に切り、水に5分ほどさらしたあと水気を切ります。
    2. ラップをかけ、レンジで5分程度加熱してください。
    3. 温かいうちにつぶして(A)を加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜましょう。
    4. 一口大に丸めて、5ミリほどの厚さになるようつぶします。
    5. 有塩バターを溶かしたフライパンに4を並べ、両面を焼いてください。
    6. 焼き色がついたら皿に盛り付け、はちみつをかけたら完成です。

    揚げない大学いも

    フライパン1つでできるお手軽な大学いも。カリカリ感と甘じょっぱさはそのままに、少ない油でヘルシーに仕上がりますよ。

    【材料】 2人分

    さつまいも…250グラム
    水…適量
    (A)砂糖…大さじ1
    (A)みりん…大さじ1
    (A)しょうゆ…大さじ1/2
    (A)黒いりごま…大さじ1/2
    サラダ油…大さじ1

    【作り方】

    1. 皮つきのさつまいもを1センチ幅の輪切りにしたあと、1センチ幅のスティック状にカットしてください。
    2. 水に10分ほどさらしたあと水気を拭き取ります。
    3. 熱したフライパンにサラダ油をひいて2を入れ、火が通ってカリッとするまで焼きましょう。
    4. (A)を加えてなじませ、お皿に盛り付けたら完成です。

    さつまいもホットケーキ

    材料を混ぜて焼くだけのふんわり感がやみつきになるホットケーキ。焼いている間にただようさつまいもの香りも、利用者さんに楽しんでもらえるでしょう。

    【材料】 2人

    さつまいも…1本(約150グラム)
    ホットケーキミックス…200グラム
    卵…1個
    牛乳…150ミリリットル
    メイプルシロップまたはバター…適量

    【作り方】

    1. さつまいもはレンジで加熱して皮をむき、ボウルに入れてつぶします。
    2. 1のボウルに卵と牛乳を入れて混ぜたあと、ホットケーキミックスを加えてさらに混ぜましょう。
    3. フライパンを熱し、いったん濡れ布巾の上で冷まします。
    4. フライパンに生地を流し入れ、弱火で約3分焼いてください。
    5. 裏面に焼き色がついたら、ひっくり返してフタをして弱火で約4分焼きます。
    6. お好みでメイプルシロップかバターをのせて完成です。

    優しい甘みを楽しんでもらおう!さつまいもおやつの人気レシピ

    高齢者施設におすすめのさつまいもおやつの人気レシピをご紹介しました。さつまいもおやつは、豊富な栄養を美味しく補給でき、調理方法によって和・洋の美味しさを楽しめることが魅力です。レンジやオーブンを活用することで、忙しい介護スタッフさんも少ない負担で準備できるでしょう。安全に食べられる工夫もしながら日々のおやつやレクリエーションに取り入れてみてください。

  • 高齢者施設向けお正月におすすめのレクリエーション8選

    高齢者施設向けお正月におすすめのレクリエーション8選

    高齢者施設で働くスタッフにとって、レクリエーションの企画を立てることは大切な仕事のひとつです。特にお正月には、年始を感じられるようなレクリエーションで利用者さんを楽しませたいもの。そこで今回はお正月シーズンにおすすめしたい高齢者施設向けのレクリエーションを8つご紹介します。おみくじや絵馬づくりなど、外出の難しい利用者さんが初詣気分を味わえる企画もあるので、ぜひ参考にしてください。

    高齢者施設で初詣気分!おみくじ

    おみくじ用にポストカードサイズの用紙を用意します。枚数に決まりはありませんが、おみくじを終盤に引く方の選択肢が明らかに少ないという状況にならないよう、参加人数+10枚くらいは用意しておくとよいでしょう。

    利用者さんに1枚ずつおみくじの内容を書いてもらい、用紙を折りたたむところまで行ってもらいます。書くことが難しい方の分や余剰分は介護スタッフが書きましょう。気持ちよく新年をスタートさせるためにも、おみくじの内容はよい運勢だけにするのがポイントです。例えば、「よい出会いがあるでしょう」「失くしたものが見つかるでしょう」など。

    そして、おみくじの紙が見えない箱にすべてのおみくじを入れ、利用者さんに順番に引いてもらいます。さらに紐や細い棒などがあれば、神社さながら読み終わったおみくじを結ぶところまで行うのもおすすめです。

    へんてこな顔がおもしろい!スローイン福笑い

    スローイン福笑いはお正月遊びの定番、福笑いを高齢者向けにアレンジしたレクリエーションです。目隠しをして手元で行う通常の福笑いと異なり、目隠しはせず、巨大な顔の輪郭に巨大な顔パーツを投げて楽しみます。

    一般的なサイズの模造紙を用意し、おかめやひょっとこの顔を描きましょう。顔の各パーツを別の模造紙に描き、輪郭に沿ってカットしたのち、段ボールに貼り付けて強度を高めます。これで準備完了です。

    プレーする際には、輪郭を描いた模造紙を床に置き、約2メートル離れた場所に椅子を設置します。利用者さんは椅子に座り、顔の各パーツを1投ずつ投げて顔を完成させるという流れです。輪郭も顔のパーツも大きいので高齢者でも見やすく、投げやすいのが特徴。また、まわりのギャラリーからもよく見えるため、利用者さんみんなで楽しむのにぴったりの運動系レクリエーションです。

    高齢者施設で初詣気分を味わえる!絵馬づくり

    絵馬づくりもお正月ならではのレクリエーションとしておすすめです。絵馬は厚紙や段ボールなどを絵馬の形にカットし、色紙などを貼るなどの方法で介護スタッフが作っておきます。利用者さんに絵馬とペンを配り、新年の豊富や願いごとを書いてもらいましょう。

    通常のペンではなく、筆ペンや本物の筆を用意するのもおすすめです。筆は力加減や筆づかいが難しいため、手先の訓練にもなるでしょう。完成した絵馬は施設の壁などにディスプレイし、お正月らしさを演出します。

    羽根の代わりに風船を使って!バルーン羽子板

    バルーン羽子板は、うちわを羽子板に、風船を羽根に見立ててプレーする高齢者向けのレクリエーションです。座って行うため、車いすの方も楽しめます。羽子板代わりのうちわはなるべく無地のものを準備し、梅・富士山・だるまなどのお正月らしいイラストをプリントアウトして貼り付けておくとよいでしょう。

    1対1で風船が落ちるまで競い合う、利用者さんに円になってもらい風船が落ちないようにつなげていくなど、人数や体の状態に合わせてルールを調整してください。

    表情豊かに歌おう!お正月にちなんだ歌の合唱

    音楽レクリエーションは、情緒の安定や脳の活性化などさまざまな効果が期待されています。お正月にちなんだ歌を利用者さんみんなで歌うことで、楽しく元気に1年のスタートを切ってもらいましょう。表情豊かに歌えるよう、明るい・しっとり・リズミカルなど、曲調の異なる曲をいくつかピックアップするのがおすすめです。

    • 一月一日
    • たこのうた
    • 餅つき
    • お正月
    • 早春賦
    • 七草なずな など

    知らない曲があれば、YouTubeなどで調べてみてくださいね。

    参加者が多くても盛り上がる!かるた大会

    かるたは日本の伝統的な遊びで、一度はやったことがある人がほとんどでしょう。かるたは、読み札と絵札に分かれたカードを使用します。絵札を机などに広げて置き、読まれた読み札に対応した絵札を取りってその枚数を競い合うゲームです。
    高齢者がかるたをする際は、文字や絵が大きくかかれたものを選ぶのがポイント。市販品でもよいですが、手作りしたものを使っても素敵ですよ。そのさいはダンボールなどかための紙で作成するのがおすすめです。札を読みあげる際は、利用者さんが聞き取りやすいように大きな声で読みましょう。
    かるたは自然と身体を動かすことができ、脳トレにも効果的なレクリエーションです。参加者が多い場合は、グループ戦にすると盛り上がるでしょう。

    抱負や座右の銘を書こう!書初め

    一年の抱負や座右の銘、大切にしている言葉など、利用者さんに思い思いに好きな言葉を書初めしてもらうのはいかがでしょうか。手が不自由な利用者さんは一文字だけにする、あらかじめ考えてもらった文字を印刷するだけにするなど、それぞれの身体能力にあわせて工夫するとよいかもしれません。書き終わったら、利用者さん同士でなぜこの言葉にしたかを発表してもらうのもおすすめです。また、できあがった作品を施設内に展示するのもよいでしょう。
    書初めは指先を使って作業するため、脳の活性化につながります。また、利用者さんに改めてこれからの目標や大切にしている言葉などを考えてもらう、よいきっかけになるのではないでしょうか。

    施設のオリジナル感溢れる!すごろく

    お正月に家族ですごろくゲームをした思い出がある人も多いのではないでしょうか。サイコロで出た数だけマスを進めるすごろくは、誰でも簡単に参加できるゲームです。高齢者施設では文字がよく見えるように、オリジナルで大きな用紙にマスを描くのがおすすめ。各マスには「○○の歌を歌う」や「体操をする」、「好きな○○を発表する」など、利用者さんみんなが楽しんで取り組める内容を書くとよいでしょう。サイコロも、ダンボールなどで大きなものを作ると、手が不自由な利用者さんでも投げやすくなりますよ。大きなサイコロですごろくをすることで、自然と身体を動かすことにもつながるでしょう。

    お正月らしさを演出できるレクリエーションを企画しよう

    お正月のレクリエーションを企画するポイントは、お正月らしさを演出することに尽きます。羽子板や福笑いなど定番のお正月遊びも、少しアレンジを加えることで高齢者レクリエーションとして楽しめるでしょう。利用者さんが新年を迎えられた喜びを感じられるような、楽しいレクリエーションを企画してみてください。

  • 【12月壁画飾り】介護施設に季節感を!おすすめの飾り4選

    【12月壁画飾り】介護施設に季節感を!おすすめの飾り4選

    12月におすすめの壁画飾りをご紹介!介護施設では、利用者さんが季節を身近に感じられるよう“季節をテーマにした飾り付け”を行うことがあります。今回は12月にぴったりな、クリスマスやお正月をテーマにした壁画飾りをピックアップしました。介護職員が作って飾るのはもちろん、レクリエーションとして利用者さんと一緒に制作を楽しむのもアリ!どれも作り方が簡単で挑戦しやすいので、12月壁画飾りのデザインを考えるときの参考にしてください。

    【12月の壁画飾りその1】折り紙で作るサンタクロース&トナカイ

    <サンタクロースの作り方>

    1. 赤い折り紙の白い面を表にして、対角線で半分に折ります。
    2. 折り目が縦方向になるように開き、左右の角から中心の折り目に向けて折りましょう。上側は白、下側は赤の面が表に出て、アイスクリームのような形になります。
    3. 下の角を、上の角に合わせるように折ります。
    4. 裏返して、上の角が一番下の端に合うように折りましょう。船のような形になります。
    5. さらに裏返し、三角になっている部分に沿うように両端部分を折ります。
    6. 裏返したら完成です。白い部分にサンタクロースの目や口を書きましょう。

    <トナカイの作り方>

    1. 茶色の折り紙で、茶色の面が表に出るよう三角に折ります。
    2. さらに半分に折ります。
    3. 一度広げて手順1で折った状態に戻し、てっぺんの角と一番下の端が合うように折ります。
    4. 中心の折り目に向かって、左右の角を上向きに折ります。
    5. 左右の角を中心の折り目に向かって折りましょう。逆さになったアイスクリームのような形になります。
    6. 上側の開く部分がトナカイの耳になります。外側に向かってひねるように折り、角度を調節しましょう。
    7. 裏返してトナカイの目や鼻を書いたら完成です。

    折り紙で作ったサンタクロースとトナカイをベースに、画用紙に貼り付けたり、紐を付けてガーランドにしたり、いろんなアレンジを楽しみましょう。手芸用の綿やリボンを足して華やかに仕上げるのもおすすめです。

    【12月の壁画飾りその2】ちぎり絵で簡単に!クリスマスツリー

    <作り方>

    1. 画用紙にツリーの枠線を書きます。
    2. 葉っぱの部分用に緑や黄緑の折り紙を、幹の部分用に茶色の折り紙を細かくちぎっておきます。
    3. 1の枠線に合わせて、隙間を埋めるようにちぎった折り紙を貼り付けます。
    4. てっぺんの星やツリーの飾りを好みで足したら完成です。

    葉っぱの部分の折り紙は、同系色のカラーを数種類使うときれいなグラデーションに仕上がります。利用者さん一人ひとりが作るのはもちろん、複数人で一つの作品を作るのもおすすめ!介護職員が大きな紙にツリーの枠線を書き、利用者さんたちで話し合って飾り付けまで完成させる…といったレクリエーションにもぴったりです。

    【12月の壁画飾りその3】紙皿で作るクリスマスリース

    <作り方>

    1. 紙皿の中心を丸く切り抜いてリースの枠を作ります。
    2. リースの枠を緑にします。折り紙を貼り付けたり、マジックで色を塗ったりしましょう。
    3. リボンやシール、フェルトボールで飾り付けたら完成です。

    リースの枠を用意すればあとは飾り付けるだけなので、簡単な12月の壁画飾りを探しているときにぴったり!より立体的に、華やかに仕上げたいときは、造花やフレッシュな常緑樹の葉、木の実などで飾り付けてみましょう。

    【12月の壁画飾りその4】正月を見据えた和の飾りも!しめ縄

    <作り方>

    1. クラフト紙を2枚用意し、手でつぶすように丸めましょう。広げたらクラフト紙の表面に立体感が出ます。
    2. それぞれを棒状に丸め、テープで1本につなげます。
    3. しめ縄の形に整えてテープで留めます。
    4. 橙や紙垂(しで)などを飾り付けたら完成。折り紙で作った飾りを貼り付けるのもおすすめです。

    新聞紙でしめ縄を作る方法もありますが、色付けの手間を省くならクラフト紙を使いましょう。造花や松、水引など使うパーツによってしめ飾りの印象が変わります。材料は100円ショップなどで気軽に揃えられるので、利用者さんが作るときに選べるよういくつか用意しておきましょう。

    デザインと作り方に注目して選ぼう

    12月の壁画飾りを考えるときは、デザインだけでなく作り方にも注目することが大切です。介護職員が完成まで担当するなら、工程が少なく短時間で作れるものを選ぶと負担が少なくなります。利用者さんと一緒に作るなら、難易度の低いものを選ぶと楽しみながら作れるでしょう。利用者さんの介護施設での生活が“明るく、楽しくなる”ように、12月の壁画飾りを考えてみてください。

  • 【冬の童謡5選】高齢者施設のレクで歌おう!

    【冬の童謡5選】高齢者施設のレクで歌おう!


    寒さが厳しく、日照時間も短くなる冬。活動量が減ることで食欲減退にもつながり、高齢者にとっては、免疫力が落ちやすくなる時期です。そんな冬は、楽しいレクリエーションで乗り切りたいものですね。レクリエーションの定番といえば歌。冬の風物詩が登場する童謡を取り入れ、季節を感じながら歌って免疫力アップを目指しましょう。今回は、レクリエーションにおすすめの冬の童謡を5曲紹介します。ぜひ曲選びの参考にしてみてください。

    レクリエーションで童謡を歌うメリット

    レクリエーションに歌を取り入れることで、どのような良い効果があるのでしょうか。ここでは、[btp_line]童謡を歌うメリットを解説[/btp_line]します。

    身体機能の維持に役立つ

    歌うときは、普段話しているときよりも大きく口を開け、しっかりと呼吸します。これにより、年齢とともに衰えてくる口腔機能や心肺機能の維持・向上が期待できるのです。また、リズムに乗って手拍子をしたり簡単な振り付けで踊ったりと、身体を使った動きを取り入れれば、身体機能がアップする効果も見込めるでしょう。

    認知症予防が期待できる

    歌詞を見て意味を考える、音程をとりながら声を出す、リズムやテンポを意識するなどの行動は脳の刺激になります。また、レクリエーションでは複数人のグループで童謡を歌うので、人とつながるきっかけになり、コミュニケーションの機会が増えるでしょう。脳の刺激や人とのコミュニケーションは、認知症の予防にもなります。

    気持ちが落ち着く

    童謡などのゆったりとした音楽には、リラックス効果があるといわれています。冬は室内で過ごすことが増えますが、楽しい歌詞を思い浮かべながら歌うことで自然と笑顔になり、イライラして沈みがちな気持ちを落ち着かせてくれます。

    童謡選びのポイント

    童謡の曲選びにおいて、いくつかのポイントを説明します。

    有名な童謡を選曲する

    童謡は、一般的に子供のころから親しまれてきた歌です。レクリエーションでは、誰もが知っていて有名な曲を選びましょう。慣れ親しんだ曲は耳なじみがよく、懐かしい気持ちになれます。高齢になり久しぶりに歌おうとすると、歌詞を忘れているかもしれません。しかし、幼いころから幾度となく口ずさんできた曲は、不思議と歌詞が思い出されるものです。

    リズムに乗りやすい曲を選ぶ

    高齢の方でもリズムに乗りやすい曲選びが大切です。集団で歌って美しいハーモニーが奏でられると、一体感が生まれて楽しさが倍増します。また、歌に合わせたリズム運動も取り入れやすいでしょう。

    高齢者施設のレクにぴったり!冬の童謡5選

    [btp_line]レクリエーションは、季節感のある童謡で楽しく盛り上げましょう。[/btp_line]冬の風物詩をモチーフにした童謡を紹介します。

    「雪」

    【歌い出し】♪雪やこんこ あられやこんこ

    冬の風物詩の代表ともいえるのが雪。タイトルから冬の訪れを感じさせます。文部省唱歌のうちの一曲で、かつては音楽の教科書にも掲載されていました。軽快なテンポで、冬の寒さを吹き飛ばすように元気に歌うと楽しいですね。

    「ジングルベル」

    【歌い出し】♪走れそりよ 風のように
    【サビ】♪ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る

    1857年にアメリカの教会で歌われたのが始まりとされています。日本でもクリスマスソングの定番です。クリスマスにあまりなじみのない利用者さんでも、知っている方は多いのではないでしょうか。クリスマス会ではサンタクロースやトナカイなどの衣裳を着て歌うとより一層盛り上がるでしょう。

    「お正月」

    【歌い出し】♪もういくつねるとお正月

    瀧廉太郎の名曲です。お正月が来るのが待ち遠しいという子供などの気持ちが歌詞に表現されています。凧あげやこままわしなど昔の遊びが登場し、利用者さんにとっては懐かしい日々がよみがえるでしょう。

    「豆まき」

    【歌い出し】♪おにはそと ふくはうち 

    節分の時期に歌われる童謡です。全体的に短く、幼児でも歌いやすいため保育園などでも取り入れられています。「ぱらっ ぱらっ」という豆まきをする擬音が歌詞に入っており、利用者さんもお孫さんと一緒に楽しく歌える一曲です。

    「たき火」

    【歌い出し】♪かきねの かきねの 曲がり角

    戦前から戦後にかけてNHKのラジオ番組で放送され、全国に広まった童謡です。ゆったりとしたリズムが心地よく、「こがらし」「北風」「しもやけ」といった言葉が秋から冬にかけての寒さを連想させます。また「たき火」という言葉で暖かさや安心感もえられるでしょう。

    季節感を取り入れて、みんなで楽しく歌おう!

    レクリエーションでは、みんなが楽しめる選曲をする工夫が必要です。多少年齢の異なる利用者さんがいても、童謡なら安心して歌うことができるでしょう。室内で過ごすことが多い冬は、[btp_line]風物詩をモチーフにした童謡をレクリエーションに取り入れ、季節感を大切にしてみてはいがかでしょうか。[/btp_line]

  • 【工作・体操・歌など】介護施設におすすめの秋のレクリエーション7選

    【工作・体操・歌など】介護施設におすすめの秋のレクリエーション7選

    今回は、秋におすすめのレクリエーション7選をご紹介します。介護施設のレクリエーションにはこの時期ならではの季節感を楽しめるような企画がおすすめ。肌寒さで利用者さんが体調を崩しやすい季節でもあるので、心身の健康につながるような活動も喜ばれるでしょう。介護スタッフの皆さんはぜひ、日々の企画出しに取り入れてみてください。

    秋のレクリエーションを企画するポイント

    秋のレクリエーションは次のようなポイントに気をつけながら考えてみましょう。

    秋のモチーフを取り入れて季節感を出す

    秋は、キノコや大根、秋鮭など旬を迎える美味しい食材が豊富な季節です。紅葉も少しずつ深まり、冬に向かう季節の変化も楽しめるでしょう。そのため、秋の食材やどんぐり、落ち葉などの[btp_line]自然のモチーフを取り入れてみる[/btp_line]と季節感を味わえて喜ばれそうです。

    秋の行事に合わせた企画を考える秋には、さまざまな祝日や記念日があることはご存知でしょうか。

    例えば、

    • 敬老の日(9月の第3月曜日)
    • 秋分の日(9月23日)
    • スポーツの日(10月の第2月曜日)
    • 文化の日(11月3日)
    • 勤労感謝の日(11月23日)

    といった国民の祝日が制定されており、その他にも「和食の日」(11月24日)・「将棋の日」(11月17日)などの記念日もあります。また、重陽の節句やお月見など[btp_line]日本文化に触れられる行事[/btp_line]もあり、最近ではハロウィンにちなんだ企画も喜ばれるんだとか。これらの行事や記念日もレクリエーションを考えるきっかけとなりそうです。

    気温差による体調の変化に気をつける

    冬に近づくにつれて気温がぐっと下がる日が増えてくるでしょう。寒くなると免疫力が下がり、風邪を引きやすくなるといわれています。そのため、気温の低い日でも室内で楽しめる企画や[btp_line]心身の健康につながるようなレクリエーション[/btp_line]もおすすめです。

    介護施設向け!秋におすすめのレクリエーション7選

    工作や体操、歌など、秋におすすめのレクリエーションをご紹介します。

    陶芸体験

    “芸術の秋”にちなんだ活動としては、陶芸体験がおすすめです。無心になって粘土をこねる陶芸は、リラックス効果があり、ストレス解消にもなるといわれています。作品は短時間でも完成できる小さい器や湯呑など、簡単なものがおすすめです。

    秋にちなんだ和歌や俳句

    秋をテーマにした和歌や俳句を詠むことは、脳への良い刺激になります。また、百人一首などの有名な句をなぞり書きしても良いでしょう。文化の日にもぴったりの企画です。

    木の実や落ち葉を使った作品づくり

    どんぐりや落ち葉を拾ってきて、作品づくりの材料にするのもおすすめです。どんぐりゴマやアクセサリーの制作、落ち葉アートなど、アイディア次第でいろいろと活動が広げられるでしょう。

    栗拾いゲーム

    栗拾いゲームは秋に人気のレクリエーションで、紙を小さく切ったり丸めたりして落ち葉を作り、制限時間内に“栗”を探すゲームです。栗はピンポン玉や丸めた紙を使うと安全に遊べるでしょう。チーム制にしたり、景品を用意したりするとより盛り上がります。

    秋の童謡や歌謡曲に合わせてダンス

    肌寒い日には、秋にちなんだ童謡や歌謡曲に合わせてダンスを踊り、体を温めるのも良いでしょう。体の不自由な方でも参加しやすいよう、激しい動きの少ない簡単な振り付けがおすすめです。ダンスは頭の体操や運動不足の解消にもつながるため、ぜひ取り入れてみてください。

    カラオケ大会

    世代が近い利用者さんが集まる場ではカラオケ大会もとても盛り上がります。思いっきり歌えば、寒い日でも体がポカポカと温まってくるはず。利用者さんに人気の秋の歌謡曲には「夕陽の丘」(石原裕次郎・浅丘ルリ子)や「秋桜」(山口百恵)があります。大きく息を吸うことで心肺機能を鍛えることもできるでしょう。

    合唱や楽器による演奏会

    演奏会は人気のレクリエーションのひとつですが、さまざまな楽器を掛け合わせることでより一層盛り上がります。介護スタッフと利用者さんが一緒になって演奏できる楽器を持ち寄り、ひとつの曲を演奏するのも楽しいでしょう。楽器が演奏できない方も歌で参加できるよう、合唱曲や歌謡曲を選ぶのもおすすめです。

    秋のレクリエーションは季節のイベントにちなんだ企画がおすすめ!

    秋は祝日や記念日、行事が多いため、それらにちなんだレクリエーションにすると季節感も取り入れられるのでおすすめです。「今日は何の日でしょうか?」と利用者さんに問いかければ、会話も広がるのではないでしょうか。今の時期、レクリエーションに悩んだらぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 【1時間以上のレクリエーション】介護現場で使える所要時間別レク5選

    【1時間以上のレクリエーション】介護現場で使える所要時間別レク5選

    レクリエーションを企画するとき、確保できる時間に合わせて内容を決定している介護施設も多いでしょう。本記事では、1時間以上というまとまった時間で実施するのにおすすめのレクリエーションを5つご紹介します。「レクリエーションのネタに困っている」「利用者さんが飽きないレクを探している」「1時間くらいのレクリエーションが知りたい」といった介護施設の方にぜひ読んでいただきたい内容です。

    1時間以上のレクリエーションのメリット&現場での注意点とは

    まずは、1時間以上のレクリエーションを実施するメリットと、注意点を確認していきましょう。

    メリット1【コミュニケーションの時間を充分にとれる】

    1時間以上確保できる際のレクリエーションでは、レクリエーション参加者同士で話をする時間を十分に取れます。進行を焦る必要もありません。ゆっくりと会話をしながら・反応を見ながら、参加者同士や介護スタッフと参加者間のコミュニケーションを重視した内容にすることが可能です。

    メリット2【難易度が高い企画や時間がかかる企画にも挑戦できる】

    1時間以上というまとまった時間があれば、企画の説明時間もたっぷりと確保することができます。「説明に時間がかかるから避けていた…」といったような難しい企画や、制作手順が多い手芸系の企画、さらには調理系の企画なども取り入れることが可能です。

    注意点1【参加者を飽きさせない&孤立させない工夫が必要!】

    1時間以上のレクリエーションだと、途中で飽きてしまう方もいるかもしれません。盛り上がりに欠ける企画だと、参加者さんにとって苦痛な時間となってしまいます。また、輪に入れない方がいたら積極的に声をかけるなどの配慮も必要です。いつもの企画よりもメリハリを重視したり、適度にリフレッシュタイムを設けたり、飽きのこない工夫を加えることも必要でしょう。

    注意点2【無理をしないように注意!】

    1時間以上集中し続けることは、高齢の方にとって負担となるかもしれません。適度に休憩をはさむ、参加者の判断で自由に休めるような雰囲気をつくる、トイレ休憩や水分補給の時間を確保する、などの対応が必要です。[btp_line]負担とならないよう気を配ることもポイント。[/btp_line]

    それでは、1時間以上で内容たっぷりのレクリエーションを5つ紹介します。

    【おすすめ1】頭をたっぷり使って考える「謎解き」クイズ

    1時間間以上のレクリエーションなら、考える時間を充分に確保できるため、普段と少し違った脳トレクイズなどを企画するのがおすすめ。近年話題の「謎解き」要素を取り入れたクイズは大変盛り上がります。

    例えば「升×9はなんと読む?」「万万万万万はなんと読む?」といった問題は、さまざまな角度から物事を考えるので脳への良い刺激となるはず。参加者の興味も引くことができるでしょう。(ちなみに、答えはマスクとマンゴーです)

    問題例は、謎解きサイトや謎解き関連の書籍などを参考にすると良いでしょう。

    【おすすめ2】鮮やかな色で気持ちも明るく!「大人の塗り絵」

    塗り絵はさまざまな色を塗り分ける作業で頭を使い脳トレになります。また腕や手指を動かす、細かいパーツを塗る、といった動作が[btp_line]リハビリの一環[/btp_line]にもなりますよ。

    「塗り絵は子供の遊びでは?」「簡単すぎるのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、近年「大人の塗り絵」が大人気。おしゃれなモチーフやリアルな絵画、細かく塗り分けができるモチーフなどが充実しています。難易度も簡単なものから難しいものまで、参加する方に合わせて個別に選ぶことが可能。時間を忘れて没頭できるレクリエーションです。

    塗り絵関連のサイトで図案をダウンロードできるので、ぜひ参考にしてください。塗り絵のほかにも、写経や写仏など、集中して取り組めるレクリエーションもあります。

    【おすすめ3】おやつも大事な栄養源「スイーツ作り」

    1時間以上の時間が確保できるレクリエーションでは、定番のスイーツ作りもおすすめです。旬の食材や高齢者が好む食材を取り入れたおやつを作り、参加者全員で食べるところまでを楽しむレクはどこの介護施設でも大人気。特に果物や野菜を取り入れたおやつは、不足しがちなビタミン類や食物繊維などを摂取できるので、介護施設でのレクリエーションにぴったりです。

    春から夏にかけては旬のフルーツを取り入れたゼリー、冬場はかぼちゃやサツマイモを使用したカップケーキやスイートポテトなどはいかがでしょうか。参加者のコンディションに合わせて、喉ごしが良いおやつや、食べやすいおやつをセレクトするのがポイントです。

    【おすすめ4】編み物の定番!「かぎ針編み」

    1時間以上のレクリエーションなら、編み物も候補にしてみては?コツコツと集中して編み進めるのも楽しいものですが、介護スタッフや仲間とおしゃべりを楽しみながらゆったりと編んでいくのもいいものです。「編み物をしていると昔を思い出す…」という方は実は多く、思い出話に花が咲くかもしれません。おすすめは、初心者も挑戦しやすいかぎ針編みです。

    <準備物>

    • 毛糸
    • かぎ針
    • とじ針

    <作品例>
    かぎ針編みで作品を作るなら、実用的なアイテムを選ぶと暮らしのなかでも役立ちます。たとえば「エコたわし」や「コースター」はレクリエーションの定番。編み物上級者は鍋敷きやポットカバーなど、少し大きなものに挑戦してみてもいいですね。

    【おすすめ5】懐かしの作品や話題作を!「映画鑑賞」

    1時間以上の時間確保が可能な場合は、映画鑑賞も良いレクリエーションになります。短編映画であれば、集中して最後までご覧いただけるでしょう。日本映画なら「男はつらいよ」シリーズはテッパンの人気作品。美空ひばりさん主演の「伊豆の踊子」もおすすめです。話題の映画や、介護施設に近いエリアが舞台となっている映画なども、興味を持ってもらいやすいでしょう。

    介護施設のレクリエーションで映画鑑賞を導入する場合は、音量が小さすぎないか・映像が小さすぎないか・見えづらくないかといったポイントを事前に確認しておくことが成功のコツです。

    1時間以上のレクリエーションはじっくりと楽しめる企画を

    介護施設で1時間以上のレクリエーションを取り入れるなら、頭脳系や制作系のレクリエーションがおすすめです。参加者同士でコミュニケーションをとりながらじっくりと集中できる企画は満足感を得られます。たっぷり時間があるときは映画鑑賞もいいですね。ぜひ介護スタッフも施設利用者さんと一緒に楽しい時間を過ごしてみては。長時間のレクリエーションは適度な休憩を入れることを忘れずに。

  • 全世代型社会保障とは?介護現場の生産性向上が急務に

    全世代型社会保障とは?介護現場の生産性向上が急務に

    全世代型社会保障とは、[btp_line]持続的な社会の実現[/btp_line]を目指すための施策です。近い将来、日本はさらなる高齢化や人口減少など、大きな問題に直面します。医療・介護業界にもその影響が及ぶことは明白でしょう。介護現場で働く方にとっても、今後の政策の動向は見過ごせないはずです。そこで今回は、全世代型社会保障とは何かを解説するとともに、具体的な取り組みや、介護現場にもたらす変化をご紹介します。

    全世代型社会保障とは?

    全世代型社会保障とは、制度そのものの名称ではなく、これからの日本社会が目指すテーマのようなものです。ニュースなどで「全世代型社会保障会議」や「全世代型社会保障改革」といった言葉を目にしたことがある方も少なくないでしょう。
    国では全世代型社会保障の考え方をもとに、保育・介護・障害福祉・医療などを含む社会保障全般について、制度の見直しや改革を議論。
    全世代型社会保障の構築完了は2040年頃を想定しており、緊急性や重要性、地域ごとの課題などを考慮しながら、計画的に進められています。2021年11月から2023年2月まで開催された全13回の会議ではさまざまな制度が議題にあがり、法案の改正や体制の整備が行なわれてきました。

    全世代型社会保障を進める目的

    全世代型社会保障とは、これから目指す社会の構造であると説明しました。では、具体的な目標や、基本の考え方を見てみましょう。

    人口減少の流れを食い止める

    少子化による人口減少は、日本の経済活動を縮小させ、国の存続危機をもたらします。この先子供を生みたいと思える社会、また生んでからも安心して子育てができる社会の実現は、今まで以上に不可欠です。全世代型社会保障では、これ以上人口が減るのを防ぐため、子育て支援の強化や子育て費用を社会全体で担う仕組みの整備を進めます。

    超高齢社会に備える

    人口減少を防ぐとともに重要なのが、今後さらに深刻になる超高齢社会への備えです。厚生労働省の『第12回全世代型社会保障構築会議報告書』によると、75歳以上の人口は2042年にピークを迎え、一度は減少するものの、その後も比率は増え続けると予想されています。そのような状況下でも社会を維持するには、労働力の確保や、給付と負担のバランスが取れた社会保障制度を整えることが重要です。
    例えば女性や高齢者でも希望通りに働ける制度の構築や、社会全体で社会保障給付を支える仕組みづくりなど、議論される対策は多岐にわたります。

    地域で支え合う社会を構築

    この先すべての世代で独居者が増え、孤立や孤独、日常生活の維持困難などがより深刻になる見込みです。その背景には、不遇の時代に直面した就職氷河期世代の高齢化や、人口減少が進む地域の支え合い機能低下などがあります。
    全世代型社会保障では、人々が地域と繋がり、支え合いながら安心して生活ができる社会の実現を考案。地域ごとに、医療・介護・福祉などの包括的なケアが提供できるよう、体制を整えようとしています。また、住まいの確保なども今後の課題です。

    全世代型社会保障の医療・介護分野における取り組み例

    全世代型社会保障をもとにした、医療・介護分野における具体的な施策案を一部ご紹介します。

    医療保険制度や医療体制の見直し

    国は増加する高齢者の医療費を現役世代だけが支えるのではなく、負担に応じてすべての世代で公平に担う方針を固めました。後期高齢者医療制度の見直しや、前期高齢者の医療費の負担を健康保険組合で調整するなど、全世代で高齢者を支える制度が確立されつつあります。
    また、地域によって大きく差がある医療・介護の需要にも対応しなければいけません。そこで、都道府県別の医療機関のデータベース構築や、身近な地域で健康管理や医療提供を受けられる「かかりつけ医機能」の強化も進められています。
    かかりつけ医機能が浸透すれば、在宅医療や介護施設との連携がスムーズになるなど、効率的な医療体制を築けるでしょう。

    地域包括ケアシステムの強化と介護現場の改革

    介護保険にかかる費用は、医療保険を大きく上回るペースで増加しています。今後は要介護認定率も上がる見込みで、都市部では介護ニーズが急増するでしょう。一方で、介護業界の人手不足はますます深刻になっていきます。
    そこで、高齢者が住み慣れた地域で医療・介護サービスや生活支援などをまとめて受けられる「地域包括ケアシステム」の強化がより求められるように。単身、独居や要介護度の高い高齢者が、自宅でサービスを受けられる体制づくりが急いで行われています。
    また、認知症の方とその家族が安心して長く暮らせる環境づくりも重要です。今後も地域と行政が一丸となり、介護予防や社会との繋がりを維持できる体制を増強していきます。
    同時に、介護現場の生産性向上や、労働環境の改善も進めていかなければなりません。介護分野へのテクノロジーの導入や、働き方改革など、さまざまな対策が実施されています。

    今後求められる介護サービスとは?

    介護現場が高齢化の課題に応えるには、個々の介護ニーズに柔軟に対応していくことが大切です。例えば介護スタッフが要介護者を送迎し、ついでに簡単な家事など生活支援を行うとしましょう。利用する側は効率的にサービスを受けられ、事業者側は介護スタッフの生産性や賃金を引き上げられるメリットがあります。
    実際に、全世代型社会保障会議でも「複合型サービス」の創設が認められました。今後の介護現場では、異なる複数のサ-ビスを掛け合わせた、新しい在宅サービスの提供が普及するかもしれません。

    全世代型社会保障が進むと介護現場はどう変わる?

    最後に、全世代型社会保障が進むと、介護現場にどのような変化がもたらされるのかご紹介します。

    介護スタッフの待遇アップ

    すでに国では、介護福祉士の資格を持つ方をはじめとした、介護スタッフ全般の給料を上げる政策を2019年に打ち出しています。その後も給料は増加傾向にありますが、2024年度には新たに介護報酬改定や処遇改善加算の見直しがされる予定です。明確な内容はまだ発表されていませんが、複合型サービスの新設や、未だ解消されない人手不足を考慮すれば、待遇改善の見直しは今後ますます活発になるでしょう。

    介護現場の業務効率化で負担軽減

    政府は介護現場の業務効率化を図るため、介護ロボットの導入支援や、行政手続きのデジタル化、在宅介護や福祉用具へのテクノロジー導入を促進しています。
    また、外国人スタッフをはじめとした多様な人材の採用や育成、介護職の魅力発信にも注力。介護業界のあり方が変われば介護スタッフの負担も軽減され、より良い労働環境への変化が期待できるでしょう。

    全世代型社会保障の実現で介護現場が大きく変わる!

    全世代型社会保障とは、人口減少や超高齢化社会を克服するための施策です。社会全体の仕組みが構築されるとともに、介護業界も雇用やサービス提供を維持していかなければいけません。介護スタッフの生産性向上や効率化を図るとともに、介護事業者の経営状況の可視化など、新しい体制づくりが急いで求められています。

  • 【60分以内のレクリエーション5選】介護施設で導入も簡単!

    【60分以内のレクリエーション5選】介護施設で導入も簡単!

    レクリエーションを介護施設で企画するとき、どのような基準で内容を選んでいますか?1日のタイムスケジュールの中でレクリエーションのために確保できる時間が決まっていて、「所要時間を考慮して内容を決めている」という施設もあることでしょう。そこで、この記事では区切りの良い「60分以内でできるレクリエーション」をピックアップしてお届けしていきます。ぜひ参考にしてくださいね。

    60分以内のレクリエーションのメリット&介護現場での注意点とは

    60分以内のレクリエーションにはどのようなメリットがあるのでしょうか。また介護現場で60分以内のレクリエーションを取り入れる際の注意点も気になるところです。それぞれ分かりやすくまとめました。

    メリット1【充分にレクを満喫できる】

    「60分以内」は、レクリエーションを満喫するのに充分な時間です。介護施設の利用者さん同士でコミュニケーションタイムをたっぷりと確保できる、時間に縛られることなくレク内容に集中してもらえる、といったメリットがあります。じっくり取り組める手芸系のレクリエーションの実施もおすすめです。

    メリット2【進行しやすい】

    60分という単位はキリが良いので、「10分毎に交代して4セット行う」「20分を2回行う」など、体を動かすレクや競争するようなレクで時間を区切りやすいポイントも魅力。レクリエーションを進行しやすいメリットがあります。

    注意点1【中だるみに注意!】

    「60分」という時間は意外に長いものです。途中でレクリエーションの内容に飽きてしまう利用者さんもいるかもしれません。介護スタッフは企画の際に飽きのこない内容を検討する、適度にリフレッシュできる場面を作る、といった工夫が必要です。

    注意点2【無理をしないように注意!】

    60分間つねに集中し続けることや、動き続けることは、高齢の方にとって大きな負担となります。適度に休憩をはさむ、体を動かすレクリエーションであれば交代制にする、などリラックスできる時間も組み込んでいくことがポイントです。

    それでは、60分以内でできるレクを5つご紹介していきましょう!

    【おすすめ1】フープ作りから楽しむ!「新聞紙フープリレー」&「新聞紙輪投げ」

    「新聞紙フープリレー」は、参加者数人で手をつなぎ、新聞紙で作った輪っか(フープ)を落とさないようにリレーしていくレクリエーションです。「新聞紙輪投げ」はペットボトルなどを的にしてフープを投げるおなじみの遊び。新聞紙でフープを手作りする段階と、リレー&輪投げの2段階で行います。大人数で参加できるレクリエーションです。

    <準備物>

    • 新聞紙
    • テープ
    • ペットボトル

    <遊び方>

    • フープ作り
      まずは新聞紙でフープを作成します。新聞紙を広げてくるくると巻いて棒状にしましょう。輪にしやすくするため、右手の親指と人差し指で潰し、潰した部分から90度回転させて、今度は左手での親指と人差し指で潰していきます。これを繰り返し、輪にしてテープで止めたら完成です。
    • 新聞紙フープリレー
      参加者を2チーム以上に分けて、チームごとに手をつなぎます。端の方から順に、手をつないだ状態でフープに手を入れて、ゴールの方までフープを届けていきましょう。もっとも早くフープを届け終えたチームの勝ちです。
    • 新聞紙輪投げ
      ペットボトルを的にして、新聞紙で作ったフープで狙いましょう。一人5投など回数を決めて何回成功するか競ったり、介護職員が的となって棒でフープをキャッチするルールに変更したり、輪投げの方法を工夫すると盛り上がります。

    【おすすめ2】思わず笑ってしまう?!「笑顔鉄板体操」

    「笑顔鉄板体操」は1~5の数字とともに手を叩く、脳トレとなるレクリエーションです。手を叩く簡単な動作がメインのため、介護度が高い施設利用者さんにも気軽に楽しんでもらえます

    <準備物>
    なし

    <遊び方>
    始めに手を叩かないときの数字を決めます。これがレクリエーションをおもしろくするコツ。参加者に数字を選んでもらい、その数字がコールされたときだけは手を叩きません。進行役の介護スタッフや職員が1~5の数字をランダムに言い、参加者はその数字の回数分、手を叩きます。
    考えながら手を叩くので、脳への良い刺激となります。手を叩かないときの数字がコールされたときに引っかかってしまったり、うっかり回数を間違えてしまったりすることもあり、ワイワイ盛り上がりながら取り組める体操です。

    【おすすめ3】懐かしの名曲を思い出す!「イントロクイズ」

    「イントロクイズ」は、曲の出だし部分をスピーカーなどで流し、利用者さんにその曲名を当ててもらうゲームです。昭和の懐かしの名曲や、平成のヒット曲、童謡など、高齢者の間で有名な曲をセレクトして当ててもらいましょう。

    <準備物>

    • 音源
    • スピーカー

    <遊び方>
    介護スタッフや職員が、選んだ音源の冒頭部分のみを参加者全員に聞こえるようスピーカーで流します。参加者には早押し形式で、分かった時点で挙手をして回答。チームに分かれて対戦形式にするとさらに盛り上がりますよ。白熱しすぎて60分以内では時間が足りないかもしれません。

    【おすすめ4】体をたっぷり動かせる「ボーリング」

    ボーリングは10フレームまでやると時間がかかるスポーツ。60分以内という時間設定のレクリエーションであれば、しっかり最終フレームまで楽しむことができるでしょう。全身運動になりますし、車いすの方にも楽しんでいただける企画です。スコアの計算は脳トレにもなります。

    <準備物>
    ボーリングのピン
    ボール

    <遊び方>
    ピンを10本並べ、ボールを転がして倒していきます。参加者に合わせてピンと投げる位置を調整したり、チーム制にしたり、ルールを調節すると良いでしょう。ピンを10本以上多めに立てて倒しても楽しめます。

    【おすすめ5】難易度が高い作品に挑戦「折り紙」

    とてもシンプルな折り紙ですが、指先を使うので脳への良い刺激となります。座ってできるレクリエーションなので、体調面に不安がある方や、認知症の方にも挑戦しやすいという特徴も。季節の行事に合わせたモチーフを折って介護施設に飾る、といった楽しみ方もおすすめです。

    <準備物>
    折り紙

    <遊び方>
    基本の折り方以外の作品に挑戦するのがおすすめです。たとえば「祝い鶴」は難易度がやや高く、完成したときの達成感を味わえます。また「星」モチーフの制作は、七夕やクリスマスといったイベントの飾りで重宝するでしょう。

    60分以内のレクリエーションは企画内容重視!

    60分以内のレクリエーションは、介護施設の利用者さん同士でコミュニケーションをたっぷりとれる、時間を区切って進行しやすい、といったメリットがあります。普段は少し時間が足りないかな、と感じるような難易度が高めの企画や時間を要する企画、手芸系の企画を取り入れるのもおすすめです。休憩タイムも忘れずに入れてくださいね。

  • 認知症基本法で介護現場の何が変わる?ポイントをわかりやすく解説

    認知症基本法で介護現場の何が変わる?ポイントをわかりやすく解説

    2023年6月に「認知症基本法」が成立しました。認知症の方との共生社会を実現するために成立した法律ですが「介護現場では実際に何が変わるの?」といった介護職の声は少なくありません。そこで、この記事では認知症基本法とはどんな法律か、またそれによって介護現場では何が変わるのかについてわかりやすく解説していきます。認知症の利用者さんに接する機会が多い方は、ぜひご覧ください。

    認知症基本法とは

    認知症基本法とは、認知症の方との共生社会実現を目指し、2023年6月に可決された法律です。制定された目的は、以下のように示されています。

    <共生社会の実現を推進するための認知症基本法の目的>

    • 認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、認知症施策を総合的かつ計画的に推進
    • 認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力ある社会(=共生社会)の実現を推進

    引用元:「共生社会の実現を推進するための認知症基本法について(厚生労働省)」

    簡単にいうと、認知症の当事者だけでなく、誰もが自分事として認知症を考える社会を目指しましょうという指針が国から示されたということです。

    認知症基本法で介護現場の何が変わる?

    認知症基本法の制定により、今後は介護現場でも変化が起きることが予測されます。とはいえ、今回制定されたのはあくまで国としての考え方を示す「基本法」のため、全体を通して抽象的な内容しか書かれていません。

    つまり、認知症基本法には介護現場で何が変わるのか具体的な変更点が書かれているわけではないのです。では、いつ介護現場に直接関わる変更点が示されるのでしょうか……。

    それは、今回成立した認知症基本法を考慮しながら今後検討されていく介護報酬改定や介護保険法改正などの場面です。ここでは、今回成立した認知症基本法の内容に則して具体的な変更点が示される可能性があります。

    そのため、現時点で介護職におすすめしたいのは、認知症基本法によって目指す社会について知っておくことです。今後の介護現場に関わる改定には、認知症基本法も考慮されるため今のうちから理解を深めておくと良いでしょう。

    認知症基本法で定める8つの基本的施策とは

    ここからは、介護職が知っておきたい認知症基本法の8つの基本的施策について解説していきます。今後はこれらの基本的施策に則した活動が業務に加わる可能性もあるため、あらかじめチェックしておきましょう。

    1.認知症の人に関する国民の理解の増進等

    1つ目は、誰もが認知症に対する知識や正しい理解を深める活動を推進する施策です。具体的には、学校や街、企業などが認知症への理解を深める取り組みを推奨しています。

    そのため、認知症の利用者さんと接している介護職が、学校や企業などに出向いて講義を行うことがあるかもしれません。このように、介護職の経験や気づきを地域に還元していくような活動が今後はより一層求められる可能性があるでしょう。

    2.認知症の人の生活におけるバリアフリー化の推進

    2つ目は、認知症の方が自立した生活を送れるような地域づくりの推進です。この施策では、国や自治体が主導し、認知症であったとしても自立した暮らしが送れる対策の必要性が示されています。

    例えば、自治体が認知症の方でも買い物に行きやすい交通手段の確保を図ること。また、スーパーのレジや銀行の窓口など認知症の方が困りやすい仕組みの見直しを図ることも該当するでしょう。これらの実現を通して、認知症の方の生活における障壁をなくすことを目指していきます。

    3.認知症の人の社会参加の機会の確保等

    3つ目は、認知症になったとしても社会との交流や活動、発信を行う機会を確保するための施策です。これは認知症の方も生きがいや希望を持って暮らすため、国や自治体が主導して推進される施策で、意欲や能力に応じた雇用の継続も含まれています。

    具体的には、認知症の方が自身の経験を語るなどの社会参加の機会を確保すること。また、雇い主である事業者に若年性認知症や認知症の方への理解を深める働きかけを行い、意欲や能力に応じた就職が叶うような社会づくりを目指していきます。

    4.認知症の人の意思決定の支援及び権利利益の保護

    4つ目は、認知症の方の意思や権利の保護を示した施策です。認知症の当事者はこれまで「判断能力がない」と決めつけられ、尊厳を損なわれる対応が取られていた過去がありました。こうした事例を受け、今回の認知症基本法により、認知症の方の意思や権利を守ることが法で明文化されたのです。

    この施策では、認知症の方が何かを決めなければいけないときは、本人に必要な情報を伝え意思を引き出し「決める支援」を行うこと。また、本人だけの情報を間違って取り扱うことにより、不利益が起こらないよう権利を守ることなどが求められています。

    5.保健医療サービスおよび福祉サービスの提供体制の整備等

    5つ目は、どこに住んでいても適切な医療・福祉サービスが受けられる環境整備を目指す施策です。国や自治体が主導し、認知症専門の医療や在宅医療に必要な体制の充実を図っていくことが示されています。

    これに伴い介護現場では、保健・医療分野との協力をより求められる可能性があるでしょう。また、今後は認知症に対する専門知識や技術を持つ人材の養成・研修にも力を入れていく考えが示されています。

    6.相談体制の整備等

    6つ目は、認知症の当事者やその家族が困ったときに相談できる場所を整備する施策です。保健所や病院、介護事業所などがつながり合いながら、一人ひとりの事情や思いに配慮して相談にあたれる仕組みづくりが求められています。

    主導するのは国や自治体ですが、現場に必要とされているのは、認知症の当事者や家族が孤立しない言葉かけや情報提供です。こうした相談は介護職でも受ける可能性があるため、日頃からどのような提案ができるか意識しておくと良いでしょう。

    7.研究等の推進等

    7つ目は、認知症の研究を推進する施策です。これは、認知症の予防や治療といった症状に対するものから、社会参加施策の検証といった広義なものまで含まれています。また、実現しようとする共生社会がどれだけ進んだのかを調査し、より良い環境を整えるために必要な施策を講じる考えです。

    8.認知症の予防等

    8つ目は、認知症予防の取り組みに対する施策です。この施策では、国や自治体が主導し、希望する方が科学的知識や経験に基づいた認知症予防に取り組める環境づくりを促していきます。

    具体的には、認知症や軽度認知機能の障害を防ぐために必要な情報提供をスムーズに行うことで、早期発見・早期診断につなげる考えです。地域包括支援センターや医療機関、民間団体などとも協力しながら必要な施策を行うことが示されています。

    認知症基本法で何が変わるのかを理解しておこう!

    認知症基本法の成立により、介護現場でもさまざまな変化が起こると予測されています。そのため、まずは認知症基本法への理解を深めておくことが大切です。その上で、今後の介護報酬改定や介護保険法改正を見ていくと、介護現場で何が変わるのかが分かりやすいでしょう。認知症の利用者さんと関わる方は、理解を深めてこれからの仕事に役立ててみてはいかがでしょうか。

  • 30分以内でできるレクリエーション企画の参考に!おすすめレク5選

    30分以内でできるレクリエーション企画の参考に!おすすめレク5選

    多くの介護施設では、ゲームや制作活動、運動などさまざまなレクリエーションをほぼ毎日実施しています。毎日行われるレクリエーションを企画するのは、なかなか大変なもの。参加する利用者さんやその日のスケジュールによって、レクリエーションに割く時間も異なるでしょう。この記事では、30分以内でできるレクリエーションをピックアップしました。短時間でも楽しめるレクリエーションを企画する際に参考にしてください。

    30分以内でできるレクリエーションのメリットや注意点とは

    レクリエーションには、利用者さん同士のコミュニケーションだけでなく、身体機能や脳機能の維持・活性化、生活の質の向上など、さまざまな目的があります。忙しい業務の中で、利用者さんが楽しめるようなレクリエーションの企画や、準備を行うことは大変ですよね。企画する際には時間配分も考え、限られた時間内で実施できるよう工夫しなければいけません。

    30分以内でできるレクリエーションは、[btp_line]利用者さんが飽きずに楽しめる[/btp_line]というメリットがあります。長時間のレクだと、はじめは楽しんで参加していても、集中力を持続させることが難しく、だんだん飽きてくる方もいるでしょう。30分以内というのは、飽きずに楽しめ、「またやりたい」と思ってもらえるのにちょうどいい時間と言えます。

    しかし、レクリエーションの種類などによっては、30分以内だと短いと感じることがあるかもしれません。ゲームや制作などを行うと、思ったより時間が長引いてしまう場合もあるでしょう。そんなときは無理やり中断するのではなく、うまく終了に持っていけるよう注意が必要です

    それでは、30分以内に行えるおすすめのレクリエーションを紹介します。

    おすすめ1「うなぎ釣りゲーム」

    うなぎ釣りゲームとは、細長く切った新聞紙をたくさん用意し、棒を使って釣りのようにすくい上げるゲームです。ゲームや運動の要素を含んでおり、身体機能維持に役立ちます

    用意するもの…新聞紙、長い棒

    広げた新聞紙を横方向に切り、細長い形状をたくさん作ります。切る際、細すぎるとすくいにくいため、5~10センチ程度の幅にするといいでしょう。切った新聞紙を、ビニールプールや段ボールで作った大きめの箱に入れ、長い棒を使って新聞紙をすくい上げていきます。座っていてもできるため、車いすの利用者さんも楽しめるレクです。時間制限を設け、チーム対抗戦にしても盛り上がるはず。参加人数によって時間を調整できる点もメリット。土用の丑の日などに開催すると、一層楽しんでもらえるのではないでしょうか。

    おすすめ2「じゃんけんゲーム」

    じゃんけんゲームは、グー・チョキ・パーのイラストに合わせて、同じ手(あいこになる手)や、勝てる手・負ける手を出してじゃんけんを楽しむゲームです。手先を動かすため、脳の活性化が期待できます

    用意するもの…グー・チョキ・パーのイラストを描いたカード(画用紙や段ボールなど大きめが良い)

    グー・チョキ・パーのイラストが描かれたカードを介護スタッフがランダムに提示し、利用者さんはイラストと同じ手、勝てる手や負ける手など、事前に決めたお題どおりの手を出していきます。
    このゲームはテンポよく進めるのがポイント。最初は、考える時間が持てるようゆっくりしたスピードでカードを提示し、徐々にスピードを上げていくと一層盛り上がるでしょう。
    座ったまま楽しめますし、介助があれば認知症の方も参加できるレクです。

    おすすめ3「折り紙」

    30分以内のレクリエーションを企画するなら、手先を使い、折り方を考えながらできる折り紙がおすすめ。折り紙は、季節の植物やおもちゃ、動物などさまざまな種類からテーマを選ぶことが可能です。
    完成したら、利用者さんたちが作った折り紙を壁にひとつの作品として飾ってみましょう。制作自体は個別でも、共同作業のような一体感が生まれ、コミュニケーションや社会性の向上にも役立ちます。完成したときに、達成感や作る喜びを感じられる点も折り紙のメリットのひとつです。体力を必要としないレクなので、ベッドから移動することが難しい方や年齢の高い方でも楽しめます。

    おすすめ4「牛乳パック工作」

    牛乳パックは、水に強く丈夫な上、ハサミで切りやすいため、介護施設でのレクにぴったりの素材です。牛乳パックを使った工作ではさまざまなものを作れますが、30分以内に終わらせるなら、比較的簡単なものを選びましょう。小物入れやパッチンカエルなどがおすすめです。

    パッチンカエルは、開いた牛乳パックを適当なサイズにカットし、輪ゴムを引っかけ、折り曲げて手を離すとカエルのようにパッチンと勢いよく飛び跳ねるおもちゃのこと。イラストを描いたり、利用者さん同士で誰が一番高く飛ぶか競ったりして楽しめます。

    小物入れは、牛乳パックを適当な高さで切り、色つきの折り紙や画用紙、フエルトなどでまわりを飾りつければ完成。牛乳パックを開いて組み立てて三角形にしたり、複数組み合わせたり、いろいろなバリエーションの小物入れを作ることもできます。利用者さんそれぞれの個性あふれる作品ができるでしょう。

    おすすめ5「ペットボトルボーリング」

    ペットボトルボーリングは、ペットボトルをピンに見立てて並べて、ボールを転がしてボーリングを楽しむレクです。ボールをつかんで転がすという動作は、腕の力が必要なので、身体機能の維持につながります。利用者さんの中には、ボーリング経験のある方もいるでしょう。懐かしい気持ちになりながら楽しんでもらえるはずです。

    用意するもの…ペットボトル、ボール

    ペットボトルを三角形になるように等間隔に並べます。水を少し入れると重さ調整ができるため、利用者さんに合わせて調節してください。ボールは、柔らかいものを選びましょう。個人種目としても楽しめますが、人数が多いときにはチーム分けをして団体種目にしても楽しめます。床に並べたペットボトルを倒すのが難しい利用者さんには、テーブルの上に並べるなどアレンジするといいでしょう。

    おすすめ6「イントロクイズ」

    イントロクイズは、曲を流しイントロを聞いて曲のタイトルを当てるクイズ形式のレクです。曲を思い出すために、[btp_line]思考力や集中力を養う効果が期待できます[/btp_line]。使う曲は、利用者さんたちの思い出の曲や、有名な童謡や歌謡曲がおすすめです。イントロクイズのあとは、その歌を流してみんなで歌うのもいいですね。

    音楽を使ったレクは、ストレス解消や心身のリラックスなどを目的に行われます。イントロクイズは、脳機能の維持・向上だけでなく、気持ちのリフレッシュにも効果的ですよ。

    30分以内でも利用者さんが楽しめるレクリエーションを企画しよう

    介護施設で行うレクリエーションには、身体機能や脳機能の活性化・気分転換など、さまざまな目的があります。中でも、もっとも重要なことは利用者さんが楽しめるかどうかです。時間制限がある中でのレクリエーション企画は大変でしょう。今回紹介した30分以内でできるレクリエーションを参考に、利用者さんが楽しめるレクを企画してみてださい。

  • 認知症治療薬の新薬「レカネマブ」を国内承認!特徴や副作用とは?

    認知症治療薬の新薬「レカネマブ」を国内承認!特徴や副作用とは?

    2023年8月、厚生労働省の専門部会で、認知症治療薬の新薬「レカネマブ」が国内承認されました。日本においてアルツハイマー型認知症に対する薬はなく、対症療法のみだったため、レカネマブが承認されたことは認知症治療の大きな一歩となります。そこで今回は、認知症治療薬の新薬レカネマブの概要や臨床結果、副作用、その他の新薬の情報などについて見ていきましょう。

    新薬「レカネマブ」が国内承認!

    [btp_line]認知症患者の7割ほどがアルツハイマー型[/btp_line]といわれています。また、今後の高齢化を考えると、さらなる認知症患者が増えることが予想されており、アルツハイマー型認知症の治療薬の開発が進められていました。

    アメリカでは2021年に承認された認知症治療薬「アデュヘルム」がありますが、医療保険での適用が受けられず高額という理由で浸透していません。また、ヨーロッパや日本では承認されませんでした。

    そういった中、日本の製薬会社エーザイとアメリカの製薬大手バイオジェンとの共同開発にて、認知症治療薬の新薬レカネマブが登場。2022年秋の試験では、レカネマブがアデュヘルムを上回る結果を出したと発表し、注目されました。

    その後、エーザイは2023年1月に、医薬品医療機器総合機構に承認申請。厚生労働省も優位性を考慮して、審査を短期間で終わらせる優先審査品目に指定するほどでした。

    結果、8月の専門部会で認知症治療薬レカネマブが新薬として承認されました。

    新薬「レカネマブ」について

    認知症治療薬の新薬レカネマブが認知症の進行スピードを緩やかにすることがわかっていますが、具体的にはどういうことなのでしょうか?また、アデュヘルムとの違いについて見ていきましょう。

    レカネマブとは

    認知症治療薬の新薬[btp_line]レカネマブは、認知症の根治につながる薬ではありません[/btp_line]。また、投与対象の方は日常生活に支障がない早期の患者さんに限定されている点がポイントです。

    そもそもアルツハイマー型認知症は、アミロイドベータと呼ばれるたんぱく質が原因で発症するといわれています。アミロイドベータが脳内に蓄積して神経細胞を壊していき、認知症の症状が進行するという仕組みです。

    レカネマブは、このアミロイドベータを除去することを目的としています。アミロイドベータが固まる前に、人工的に作り上げた抗体を結合させることで、神経細胞が壊れるのを防ぐ役割があるのです。

    しかし、壊れてしまった神経細胞は再生できません。そのため、アミロイドベータが脳内に蓄積し始めた軽度認知症の方が対象というわけです。

    レカネマブの臨床結果

    エーザイとバイオジェンは、日本やアメリカだけでなく、ヨーロッパやアジアの235の医療機関で臨床試験を実施しました。早期のアルツハイマー型認知症の患者に対して、レカネマブを2週間に1回点滴するというものです。

    18ヶ月後、レカネマブを投与した方と偽薬を投与した方とを比べると、レカネマブを投与した方の症状の悪化が27%抑制されました。また、アミロイドベータの蓄積度を示すセンチロイドも大幅に減ったことがわかっています。

    レカネマブとアデュヘルムの違い

    アルツハイマー型認知症進行の原因物質アミロイドベータに着目して開発されたレカネマブとアデュヘルムですが、両者の違いは何なのでしょうか?

    そもそもアミロイドベータは、重なり合ってアミロイド繊維を作っています。この繊維が塊になることで老人斑として脳内に蓄積し、アルツハイマー型認知症が進行するという仕組みです。

    アデュヘルムの場合は、アミロイド繊維や老人斑に働きかけます。一方レカネマブは、アミロイド繊維になる前のアミロイド凝集体に作用。この点が相違点です。

    レカネマブによる副作用と課題

    認知症治療薬の新薬レカネマブは、早期のアルツハイマー型認知症の方への効果が期待されていますが、副作用や課題はないのでしょうか?ここでは、レカネマブの副作用や課題について紹介します。

    副作用

    臨床試験において脳のむくみや出血が副作用としてあげられましたが、安全性に重大な問題はないとして承認されました。

    ただし、レカネマブ投与の前に出血傾向にないかどうかを検査したり、血栓を溶かす薬を服用している方へ投与する際には注意したりするようにと伝達されています。

    課題

    レカネマブに対する課題は2つ。アルツハイマー型認知症の早期発見と価格です。

    レカネマブは前述したように、初期の認知症患者でなければ使用できません。しかし、アミロイドベータが蓄積されていることを検査できる施設は限られ、健康診断で診断することも難しいでしょう。つまり、レカネマブ投与に間に合う初期の認知症患者を見つけることが、現在の医療体制では困難なのです。

    価格面については、一足先に承認されたアメリカでは、1人当たり年間26,500ドルかかります。1ドル140円で計算すると、約370万円に。日本ではまだ薬価算定が確定していませんが、同程度になると考えられています。

    レカネマブが日本の医療現場で使われる時期は?

    認知症治療薬の新薬レカネマブは、2023年8月の専門部会で承認されましたが、薬価算定をしなければなりません。

    算定についての議論は、承認より原則60日から90日といわれています。そのため、最短で10月から11月。上手くいけば、2023年内に使用できるようになる可能性があります。

    今後注目の新薬とは?

    レカネマブによって認知症治療薬に注目が集まったのですが、今後期待される新薬はあるのでしょうか?

    実は「ドナネマブ」という薬がすでに開発されています。ここでは、認知症治療薬の新薬ドナネマブがどういう薬なのか、レカネマブに与える影響について見ていきましょう。

    ドナネマブについて

    ドナネマブはアメリカ製薬大手のイーライリリーが開発した認知症治療薬で、アミロイドベータを除去する作用が期待されています。レカネマブと同じく、アミロイドベータに作用することで認知症の進行を緩やかにするという薬で、認知症初期の方に投与可能です。

    ドナネマブがレカネマブに与える影響

    ドナネマブがレカネマブに与える影響は大きいと考えられます。これはアルツハイマー型認知症の発症原因が、アミロイドベータの蓄積によるものだという証明の後押しになるためです。ドナネマブとレカネマブは同じアミロイドベータに着目して作られているため、ドナネマブの効果が認められれば、レカネマブの効果の信憑性を高められるでしょう。

    また、同じような種類の新薬を開発することで、エーザイとバイオジェン、イーライリリーが手を組んで包括的な研究ができれば、さらなる新薬の期待や、その他の認知症関連事業へのビジネスチャンスが広がるかもしれません。

    新薬承認で知っておきたい高額療養費制度

    認知症治療薬のレカネマブを使う場合、新薬のため高額になる可能性が高いです。しかし政府は、社会的要請を鑑みて[btp_line]高額療養費制度の適用を検討[/btp_line]しています。

    高額療養費制度とは、医療費の負担を軽減するための制度です。病院や薬局で支払う医療費が1ヶ月間で上限を超えた場合、超えた額を支給するというもの。上限は年齢や所得によって違いますが、高額療養費制度が適用されれば、自己負担金額は先ほど紹介したような高額にはならない見込みです。

    今後も認知症治療薬開発に期待大!

    研究によって認知症治療薬開発も日々進化しています。新薬レカネマブが日本で使用できるようになる日もあとわずか。軽度認知症の方やそのご家族にとってはとても明るいニュースです。介護施設においても問い合わせがあるかもしれません。どんな薬なのかということを知っておくと、話のきっかけになるでしょう。

  • 10分以内でできるレクリエーションとは?介護現場で役立つ豆知識

    10分以内でできるレクリエーションとは?介護現場で役立つ豆知識

    介護施設では毎日何かしらのイベントやレクリエーションを行っていることが多いですよね。イベントが早く終わってしまい、「少し時間が余ってしまった」という経験はありませんか?そんなときに使える短時間レクリエーションを紹介します。今回紹介するのは、介護現場で、10分以内でできるレクリエーションです。時間別で選べると、企画する際にも計画を立てやすくなり、便利ですよ。

    10分以内でできるレクリエーションのメリットや注意点

    10分というと比較的短く感じるかもしれませんが、レクリエーションをするには、意外とちょうど良い時間でもあります。まずは、介護施設で行う、10分以内でできるレクリエーションのメリットや注意点を見ていきましょう。

    10分以内でできるレクリエーションのメリット

    介護施設で、10分以内でできるレクリエーションのメリットは以下の通りです。

    • 余った時間にできる
    • 手軽にできる
    • レクリエーションに集中できる
    • 毎日継続できる

    予定していたよりもイベントが早く終わってしまったというときに、隙間時間にできるレクリエーションを知っておけば、サッと行うことができます。

    もちろん、早く終わったときだけではありません。イベントの主催者が遅れて開始時間が押している・他の利用者さんの準備に時間がかかっていて、他の利用者さんに待ち時間が生じているなどの場合にも有効です。

    10分以内でできるレクリエーションは、主に道具を使わない、または使ったとしても簡単なものを使用することがほとんど。[btp_line]手軽にできる[/btp_line]というメリットもあります。

    さらに、集中力は人それぞれですが、10分以内であれば誰もが集中して楽しめるでしょう。いつもと同じレクリエーションであっても、上手に誘導すれば盛り上がるため、利用者さんの気を引くように元気に明るい調子でやってみてください。

    10分以内のレクリエーションであれば、食事の前にみんなで行ったり、利用者さんがお部屋で、1人で楽しんだりもできるでしょう。介護現場で行うレクリエーションは、脳を刺激したり身体機能の低下を防いだりする役割もあります。継続することで効果を高められるでしょう。

    10分以内でできるレクリエーションで注意するポイントは?

    介護現場で、10分以内のレクリエーションをする際に注意したいポイントについて紹介します。以下のような点に気をつけましょう。

    • 複雑なものにしない
    • 道具は必要最低限に
    • 介護度に関係なくできるものを行う
    • 利用者さんが楽しめているかチェック

    10分以内で行うレクリエーションとなると、複雑なルールや道具を必要とするものはあまり適しません。サッと始められることがメリットのため、できるだけ簡単で分かりやすいルールのものをチョイスしましょう。

    基本的には、施設の利用者さん全員が参加すると思います。さまざまな介護度の利用者さんがいる大規模な施設であれば、介護度に関係なく楽しめるレクリエーションにすることがポイント。利用者さんのゲームレベルが同じになるような工夫をしましょう。

    レクリエーションは利用者さんが楽しむために行うものです。すべての利用者さんが楽しめているか必ず確認してください。ただし、レクリエーションが苦手な利用者さんもいるため、無理強いは禁物です。レパートリーを増やして、レクリエーションが苦手な方も楽しめるようなものを見つけられると良いですね。

    座ったままできる体操系レクリエーション「じゃんけん体操」

    椅子に座ったままできる体操系レクリエーションです。準備運動の時間もあり、体をほぐしてから本番へという流れのため、利用者さんもスムーズに行えるはず。
    やり方は、手をじゃんけんのグーにしたりパーにしたりして体操を行います。左右で違う動きをし、足を前に出したり引っ込めたりするため、頭の体操にもなるでしょう。

    YouTubeで動画がアップされているため、検索して試してみてください。利用者さんだけでなく介護スタッフもハマるかもしれませんよ。

    頭を使って身体も動かせる!「すうじ体操」

    1~3の数字に動作をつけて、介護スタッフが言った数字に合った動作をするという簡単なレクリエーションです。座ったままでき、動きや内容もシンプル。最初は数字と動作を合わせることが難しい利用者さんもいるはずなので、数字を言う際は1つから始めると良いでしょう。
    例えば、「1」は頭を触る、「2」は手をたたく、「3」は足をたたくといった動作です。慣れてくれば、「1→2→3」や「3→2→1」などと複数の数字を組み合わせると頭の体操になります。

    数字をランダムにしたりスピードを速くしたりすると難易度も上がるため、状況を見ながら調整しましょう。

    つい漢字を読んでしまう?!「色を答えてゲーム」

    色紙とペンがあれば、いつでも簡単にできるレクリエーションです。
    色紙に色紙と違う色の名前を漢字で書いておきます。そして介護スタッフが色紙をランダムに見せて、利用者さんに色紙の色を答えてもらうといったものです。人は、つい色紙に書かれた漢字を読んでしまうため、頭の体操になります。

    ルールも簡単なため、ちょっとした隙間時間にサッとできるゲームと言えるでしょう。
    小道具は1度作っておけば、何度も再利用できる点も嬉しいポイント。しかし、利用者さんが慣れてしまうと、色と漢字の組み合わせを覚えてしまうこともあります。定期的に作り直すか別のパターンの色紙を使うと良いでしょう。

    フタが開くタイミングをチェック「お手玉パックンゲーム」

    フタつきの箱にお手玉を投げ込む玉入れゲームです。目標をさだめてお手玉を投げ込むため、腕の力を使ったりタイミングを見極めたりしなければなりません。

    フタつきの箱を使うことで、フタを開けるとみせかけて開けないなどフェイントをかけるとさらに盛り上がるでしょう。お手玉を投げるのが上手な利用者さんは箱から遠くに、苦手な利用者さんは近くに座ってもらうようにすればハンデもつけられます。

    どれだけ早く正解が言える?!「イントロクイズ」

    テレビ番組でもあるようなタイトルを答えるイントロクイズも、レクリエーションとしておすすめです。最近は曲をスマホで検索し、その場で音楽を鳴らすこともできます。こうしたツールを使えば、事前に音源を準備する必要がないという点もメリットでしょう。

    利用者さんが好きな音楽を事前にアンケートなどで聞いておくことで、答えやすいイントロクイズができます。もう少し難易度を上げたいときは、「次の歌詞は?」といった問題を出すのも良いかもしれませんね。問題数を調整すれば好きな時間で組めるのもポイントです。

    短い時間でもレクリエーションを楽しもう

    10分以内にできるレクリエーションを知っておくと、介護現場のさまざまなシーンで調整できるため便利ですよ。レクリエーションを行うときは、利用者さんがケガや転倒をしないように、介護スタッフで事前に練習して、注意点を見つけておくと安心です。またレクリエーション後に、利用者さんに感想を聞いて改善できる所を調整するとさらに楽しめるでしょう。

  • 【介護報酬改定2024】何がどう変わる?介護職が知っておきたいポイント

    【介護報酬改定2024】何がどう変わる?介護職が知っておきたいポイント

    介護報酬改定が2024年4月に行われます。介護報酬は、事業者が要介護者・要支援者へ介護サービスを提供したときに支払われる報酬です。介護保険制度改定において定期的に見直されており、2024年は介護報酬だけでなく診療報酬・障害福祉サービス等報酬も含めて「トリプル改定」としてその動向が注目されています。介護を取り巻く環境がどう変わるのか、動向をチェックしていきましょう。

    ※内容は2023年9月現在のものです。

    2024年度「介護保険制度改定(介護報酬改定)」のポイント

    2024年度の介護保険制度改定(介護報酬改定)は、持続可能な社会保障制度のための重要なものです。日本では2025年以降、[btp_line]高齢者が急増[/btp_line]し、[btp_line]現役世代の急減[/btp_line]が見込まれ、2040年には高齢者が現役世代を上回る予測が立てられています。社会保障の財源確保社会保障サービスにおける人材不足が大きな課題です。

    介護保険制度改定(介護報酬改定)の根源にあるのは「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律」です。2023年5月に、改正の概要として以下の4つが公布されました。

    〈「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律」改定概要〉

    • こども・子育て支援を拡充させる
    • 全世代で公平に支え合えるよう高齢者医療制度を見直す
    • 医療保険制度の基盤を強化する
    • 医療と介護の連携機能と提供体制などの基盤を強化する

    介護保険制度改定(介護報酬改定)においては、4つ目の「医療と介護の連携機能と提供体制などの基盤を強化する」が命題となっています。

    介護保険制度(介護報酬改定)の主な改正事項

    介護保険制度改定(介護報酬改定)においては、2024年は以下のポイントに重きがおかれます。

    〈介護保険制度改正(介護報酬改定)のポイント〉

    • 介護情報の基盤を整備
    • 介護サービス事業者の財務状況を見える化へ
    • 生産性向上のための取組を強化
    • 看護小規模多機能型居宅介護のサービス内容の明確化
    • 地域包括支援センターの体制整備

    それぞれ詳しくご紹介していきましょう。

    介護情報の基盤を整備

    介護保険制度改定(介護報酬改定)では、現在は分散している介護情報を収集・整理して、自治体・利用者・介護事業所そして医療機関が閲覧できるデータベースを整える方向で議論されています。介護情報とは、介護レセプトや要介護認定情報、ケアプラン情報、LIFE情報などです。

    これにより、介護施設と医療機関や自治体との連携がよりスムーズになることが期待されます。また、利用者さん自身が介護情報を確認できることで、自立支援や重度化防止への関心を深め、対策を講じることにもつながるでしょう。

    介護サービス事業者の財務状況を見える化へ

    近年話題となっていますが、全ての介護サービス事業者において詳細な財務状況の報告が義務付けられ、情報が公表されることもポイントです。各事業所や施設の財務状況を把握して政策に活かすため、財務状況を分析できるデータベースの整備が進められています。介護現場の処遇改善への一手としても期待できるでしょう。

    生産性向上のための取組を強化

    介護現場における生産性の向上に関してより一層の取り組みの推進も行われます。2024年度からは、以下が決定しました。

    • 都道府県に対して努力義務規定を新設
    • 都道府県介護保険事業支援計画に生産性の向上に関する項目を追加

    介護サービス事業所における生産性の向上については、「ムリ・ムダ・ムラ」をなくし、効率をアップさせることが重要です。介護現場革新に関するワンストップ窓口の設置、介護ロボットやICT機器の導入支援、処遇改善加算の見直しや介護サービス施設の大規模化など、さまざまなテーマが議論されています。

    看護小規模多機能型居宅介護のサービス内容の明確化

    看護小規模多機能型居宅介護は訪問看護と、「泊まり」や「通い」および自宅での介護に対応した小規模多機能型居宅介護を組み合わせた幅広いサービスを提供します。「看多機」とも呼ばれ、利用者さんやご家族のニーズをくみ取ったサービスを提供できるのがメリットです。

    これを複合型サービスの「一類型」として、法律で位置付けることになります。今後はサービス拠点での「泊まり」や「通い」においても看護サービスが提供される旨を明確にして、さらなる普及を進めていくことになりました。

    地域包括支援センターの体制整備

    地域包括支援センターと地域にある施設が連携をとりながら地域住民の支援を行えるよう体制が整備されるのもポイントです。

    要支援者への介護予防支援総合相談支援業務は、これまで地域の拠点である地域包括支援センターが行ってきました。しかし、介護保険制度改正(介護報酬改定)により2024年からは居宅介護支援事業所(いわゆるケアマネ事業所)も市町村から指定を受け、こうした業務を請け負います。

    結論が先送りとなっている項目

    これまで議論が続けられていますが、2024年の介護保険制度改正(介護報酬改定)で結論が見送りとなった項目や、引き続き議論に時間をかけている項目も明らかになってきました。

    結論が見送りとなった項目

    今回の改定では結論を出さない、とされた項目の例がこちらです。

    [btp_box]

    • ケアプランの有料化
    • 要介護1・2における生活援助サービスへの給付[/btp_box]

    これらは2027年の改定に向けて結論が先送りとなりました。

    議論に時間をかけていて現段階で結論が出ていない項目

    2023年9月時点で議論中の項目の例がこちらです。

    [btp_box]

    • 自己負担2割・3割対象者の見直し
    • 1号保険者のあり方
    • 介護老人保健施設における多床室費用の自己負担化[/btp_box]

    介護保険制度では、介護サービスを受けたときの利用者負担は所得によって異なり、1割~3割です。自己負担1割が大部分を占めますが、財源確保のため「自己負担2割以上の範囲を拡大しては…」と検討されてきました。また1号保険者のあり方についても議論されています。しかし、慎重に判断すべき事項として現段階では結論に至っていません。

    また、老健施設や介護医療院について、多床室の室料の自己負担化が議論されていますが検討中となっています。

    介護保険制度改定(介護報酬改定)で2024年から変化あり

    2024年度の介護保険制度改定(介護報酬改定)について、詳細が明らかになってきた項目をご紹介しました。介護情報をデータベース化して関係各所が閲覧できる仕組み作りや、財務状況の見える化に関しては、多くの施設に影響する項目でしょう。財務状況の見える化は介護現場の処遇改善にもつながります。改定にスムーズに対応できるよう、今後の動向にも注目していきましょう。

  • 歌のレクリエーションが介護施設で人気!脳トレになるアレンジ方法は?

    歌のレクリエーションが介護施設で人気!脳トレになるアレンジ方法は?

    歌を使ったレクリエーションは、介護施設などでも人気です。歌うことで心肺機能が高まることはもちろん、気持ちを明るくしてくれる効果も期待できます。また、歌と一緒に体を動かせば、脳のトレーニングにもなることも。この記事では、歌のレクリエーションを行う際のポイントやレクリエーションのアレンジ方法について紹介していきます。歌のレクリエーションを取り入れたい介護職員の方は、ぜひご覧ください。

    歌のレクリエーションは幅広い介護施設で人気!

    声に出して歌を口ずさむことは、心肺機能を高めたり維持したりする働きがあります。また、懐かしい歌を聞くと、その時代を思い出すきっかけになるもの。若々しい気持ちを取り戻したり、気持ちを安定させたりする効果があると言われています。歌や音楽がもつ特徴を活かしたレクリエーションは、さまざまな介護施設で人気です。

    さらに、かつて親しんだ歌を思い出して口にすることは[btp_line]脳を活性化し、認知症の予防やリハビリにもつながる[/btp_line]といいます。空気をたくさん吸い込んで大きな声で歌えば、抑うつ的な感情の発散にもなるでしょう。歌がきっかけとなり、利用者さん同士のコミュニケーションが弾むようになれば、孤独感を和らげる助けにもなるはず。さまざまな効果が期待できる歌のレクリエーションを、ぜひ介護施設で活用してみましょう。

    歌のレクリエーションを行うときのポイント

    ここからは、歌のレクリエーションを行う際のポイントについて見ていきましょう。

    誰もが明るく楽しめる歌がおすすめ

    歌のレクリエーションを行うときには、誰もが聞いて楽しめる歌を選ぶことがおすすめです。同じ介護施設の利用者さんであっても、年齢は70代~90代頃までとバラバラなことも少なくありません。昭和の時代に流行した歌であっても、世代によっては知らないという利用者さんもいるはずです。年代によっては戦時中の軍歌しかなじみがないという方もいます。

    こうしたことから、世代を意識しすぎると曲選びが難しくなってしまうことがあるでしょう。そのため、選曲を行うときにはあまり年代を意識しすぎず、誰もが明るく楽しめるような歌を選ぶことがおすすめです。

    新しい歌を選曲してもOK

    高齢者の方だからといって、古い時代の曲ばかりを選ばなければいけない、というわけではありません。テレビをよく見ている方などは、近年流行した歌やCMに使われている曲をよく知っていることも多いもの。少し前に流行した歌などをあえて加えてみると、意外に喜ばれることもあるでしょう。

    こうしたことを踏まえて、次からは歌を用いたレクリエーションや介護施設におすすめのアレンジ方法を見ていきましょう。

    季節や行事に合わせて「わらべ歌や童謡を歌う」

    歌のレクリエーションの基本は、大きな声で歌うこと。1人では恥ずかしいという利用者さんでも、みんなで歌えば声を出しやすいという方もいるでしょう。全員で一緒に歌うときに使いやすいのが、「わらべ歌」や「童謡」です。季節や行事に合わせて、次のような歌を利用者さんと一緒に歌ってみましょう。

    <季節や行事に合わせた歌>

    • 春:「春の小川」「さくらさくら」「茶摘み」「みかんの花咲く丘」
    • 夏:「炭坑節」「われは海の子」「あめふり」「夏の思い出」
    • 秋:「紅葉」「七つの子」「赤とんぼ」「うさぎうさぎ」
    • 冬:「雪」「お正月」「まめまき」「たき火」

    タイトルだけでは思い出せないものでも、曲が始まると不思議と口ずさめる歌が多いのがわらべ歌や童謡です。歌のレクリエーションの導入などで活用してみてもよいでしょう。

    流行したあの曲のタイトルは?「イントロクイズ」

    テレビ番組などでも行われることが多い「イントロクイズ」は、利用者さんと盛り上がれる歌のレクリエーションの1つ。ルールは簡単で、曲の冒頭であるイントロを流し、その曲のタイトルを利用者さんに答えてもらいます。1番早く曲のタイトルを当てた方が勝利となるレクリエーションです。イントロクイズでは、1度は耳にしたことがある、次のような曲を選んでみましょう。

    <イントロクイズにおすすめの曲>

    • 365歩のマーチ
    • リンゴの唄
    • 川の流れのように
    • 青い山脈
    • 少年時代
    • ズンドコ節
    • 上を向いて歩こう

    イントロクイズでは、いち早く正解した方にみんなで拍手を送ると、レクリエーションも一層盛り上がります。間違えた場合でも介護職員が「惜しかったですね」「次こそは頑張りましょう」などの声をかけると、利用者さんの恥ずかしさも軽減されるでしょう。

    頭と体を同時に使う「もしもし亀よ 肩たたき体操」

    童謡の「もしもし亀よ」を口ずさみながら、自分の肩をリズムよくたたく体操が「もしもし亀よ 肩たたき体操」です。童謡を歌うだけでなく、体も同時に動かすため、脳のトレーニングにもぴったり。次の手順で行ってみましょう。

    <もしもし亀よ 肩たたき体操の手順>

    1. 「もしもし亀よ」を口ずさみながら、リズムに合わせて右肩を8回たたく
    2. 右肩をたたき終えたら、続けてリズムに合わせて左肩を8回たたく
    3. 以降も右肩、左肩の順番でそれぞれ「4回→2回→1回」の回数で左右の肩をたたく
    4. 歌い終わりと同時に、胸の前で両手を「パンッ」と合わせる

    一見簡単そうにも見えますが、実際に行ってみると意外と難しいのが肩たたき体操です。利用者さんがルールを覚えるまでは、レクリエーションを担う介護職員が手本となりながら行っていきましょう。

    みんなで一緒に歌って踊る「リズム体操」

    歌を口ずさみながら、足や手を音に合わせて動かす「リズム体操」も、たくさんの利用者さんが一緒に楽しめるレクリエーションの1つ。リズム体操は、高齢者の方もよく知っている曲を中心に考案されたものが動画投稿サイトなどで閲覧できます。次のような曲のリズム体操がありましたので、それぞれの介護施設の利用者さんに親しまれそうなものを活用してみてくださいね。

    <リズム体操>

    • 北国の春
    • 青い山脈
    • 川の流れのように
    • ズンドコ節
    • 春が来た
    • ふるさと

    曲のテンポがゆっくりなものから、ノリのよいものまで幅広くあるため、利用者さんに合わせたリズム体操を選びましょう。

    懐かしい歌を口ずさみながら「思い出カルタ」

    童謡や懐かしの歌の歌詞が書かれた「思い出カルタ」を使って、歌のレクリエーションを行うこともできます。事前にカルタの準備が必要ですが、少人数の利用者さんで歌のレクリエーションを楽しみたい介護施設にもぴったりです。次の手順で行っていきましょう。

    <準備するもの>

    • 童謡や懐かしの歌の「最後の歌詞」を書いた札

    <思い出カルタの手順>

    1. テーブルに準備したカルタを並べ、読み手が歌を歌う
    2. 読み手が歌った曲の最後の歌詞が書かれた札を利用者さんがとる

    基本的な手順はカルタと同じですが、利用者さんは曲を聞きながら、最後の歌詞を思い出すことが必要です。札の裏側に点数を書いておけば、枚数をたくさんとるだけが勝利の要素にならないため、ゲーム的な楽しみも増えるでしょう。

    歌のレクリエーションを介護施設で活用しよう!

    歌を使って行うレクリエーションは、大きな声で歌うだけでなく、リズムに合わせて体も動かすことで脳のトレーニングにもなります。また、歌が好きな方も多く、人気のレクリエーションです。歌詞を書いたカードを使うなど、さまざまなアレンジができることも魅力の1つ。この記事も参考に、歌のレクリエーションを介護施設で活用しましょう。

  • レクリエーションとして介護施設で人気の塗り絵!おすすめ題材7選

    レクリエーションとして介護施設で人気の塗り絵!おすすめ題材7選

    手軽に取り入れやすいレクリエーションとして、介護施設でも人気の「塗り絵」。手を動かすトレーニングになることはもちろん、心にも体にもよい働きがあると言われています。この記事では、なぜ塗り絵はレクリエーションとして介護現場で人気なのか、またおすすめの題材についても紹介。レクリエーションに塗り絵を取り入れたい方や、塗り絵の題材選びに迷っている介護職の方は、ぜひご覧ください。

    認知症の予防やリハビリにも塗り絵がおすすめ!

    少し前までは「塗り絵は子供がするもの」と思われがちでしたが、近年は大人向けの塗り絵本が発売されるなど、幅広い年代に親しまれています。目の前の塗り絵と向き合い、無心になって色を塗っていくことで、[btp_line]心が整いリラックスできる[/btp_line]というのが人気の理由のようです。塗り絵の魅力は年齢を重ねても色あせることはなく、高齢者からも人気を集めています。そのため、レクリエーションとして活用する介護施設も増えているのです。

    さらに、指先を細かく動かす塗り絵には、脳を活性化させる働きも。「色を塗る」という動作1つをとっても、構図を確かめて塗る順番や色を決めていくなど、さまざまな箇所の脳を活発に使います。こうしたことから、塗り絵は認知症の予防やリハビリにもぴったりのレクリエーションです。多くの介護施設や病院などでも、積極的に取り入れられています。

    塗り絵をレクリエーションとして介護現場で行う際の注意点

    認知症の予防やリハビリにも効果的な塗り絵。レクリエーションとして介護に取り入れるときには、次のポイントに注意しましょう。

    利用者さんの能力に合わせる

    塗り絵には、さまざまな絵柄や大きさがあり、難易度も幅広く設定されています。そのためレクリエーションとして介護に塗り絵を取り入れるときは、利用者さんの能力に合ったものを選ぶことが大切です。ある利用者さんにとっては簡単すぎる塗り絵でも、別の利用者さんにとっては難しいこともあるかもしれません。レクリエーションとして塗り絵を楽しんでもらえるよう、一人ひとりに合ったものを選びましょう。

    楽しめる題材を選ぶ

    レクリエーションとして介護に塗り絵を取り入れるときには、「題材選び」も大切です。利用者さんの価値観に合った題材を選ぶことができれば、より夢中に取り組みやすくなるでしょう。昔ながらのことが好きなのか、それとも現代的なものが好きなのかなど、利用者さんの好みを知っておくことも有効です。次からおすすめの塗り絵題材も紹介していきますので、ぜひテーマ選びの参考にしてみてくださいね。

    四季の移り変わりを楽しむ「季節の塗り絵」

    「季節の塗り絵」なら、3月はひな祭り・5月は鯉のぼりなど、四季の移り変わりを絵柄とともに楽しめます。毎月塗り絵をレクリエーションに取り入れている介護施設でも、季節の絵柄は迷わず選びやすい題材でしょう。インターネット上で無料ダウンロード可能な塗り絵も多く、簡単なものから難しいものまで難易度も幅広いことが特徴。塗り絵を初めて行う利用者さんでも、比較的取り組みやすい題材でしょう。

    例:「ぬりえWEB」
    https://www.nurieweb.com/pub/senior.html

    記憶を辿りながら色づけ「花の塗り絵」

    100円均一のお店などでも販売されている「花の塗り絵」は、利用者さんそれぞれの能力に応じた塗り込みが楽しめる題材の1つ。複数の色を重ねていけば、より本格的な塗り絵ができます。また、記憶を辿りながら花の色を思い浮かべて色づけしていくことは、脳の活性化にもぴったり。塗る場所が大きな絵柄から細かいものまで、さまざまな種類の塗り絵が手に入りやすいことも魅力です。絵柄を選ぶときには、花言葉もヒントにしながら選んでみるのもよいでしょう。

    誰かに送りたくなる「動物の塗り絵」

    上手に描けた塗り絵は、身近な方にプレゼントしてみるというアイデアも。近年発売されている塗り絵の中には、ポストカードサイズのものもあります。季節や花の題材はもちろん、犬やうさぎなどの「動物の塗り絵」は気持ちも和やかにしてくれるでしょう。古くから世界的に親しまれている可愛らしい絵本のキャラクターなどは、お孫さんなどへのお手紙にもおすすめ。ポストカードサイズであれば、レクリエーションが終わった後も自宅や介護施設に飾りやすいでしょう。

    思い出を振り返りながら「昭和の塗り絵」

    現代の日本では見かけなくなった風景を、思い出しながら楽しめる題材が「昭和の塗り絵」です。利用者さんが幼少期や成人期の情景を思い出せる題材を選ぶことも、塗り絵のよさと言えるでしょう。目の前の塗り絵に集中しながらも、懐かしの日を思い浮かべることができれば、脳の活性化にもよい影響があるかもしれません。昔ながらのものを大切にする利用者さんに、おすすめしたい塗り絵です。

    例:プランティングフラワー協会「高齢者のための塗り絵」
    https://plantingflower.jp/nurie/

    お出かけ気分で「旅の塗り絵」

    かつて旅した場所や、行ってみたいところに思いをはせながら取り組める「旅の塗り絵」。国内外のさまざまな観光地や名所を、塗り絵で楽しめます。利用者さんが暮らしたことのある街や訪れたことのある場所ならば、思い出話にも花が咲きそうですね。塗る箇所が細かいものも多いため、塗り絵のレクリエーションが好きな方にとくにおすすめでしょう。

    例:Brother「大人の塗り絵」
    https://online.brother.co.jp/ot/dl/Contents/hobby/nurie/

    絵描きな利用者さんには「名画の塗り絵」

    塗り絵のレクリエーションを介護施設で楽しむ利用者さんの中には、絵が得意・好きという方もいるかもしれません。そんな方には「名画の塗り絵」もおすすめ。世界的に有名な絵画を再現した塗り絵などがあり、それぞれの感性をいかんなく発揮できます。細かい箇所が多いものがほとんどですが、絵が好きな利用者さんがいる介護施設の方は知っておいて損はないでしょう。

    <番外編>線を削ると色が出てくる「スクラッチアート」

    「色を塗るのは苦手だけれど、線をなぞることならできる」という利用者さんには、「スクラッチアート」という提案も。スクラッチアートは、真っ黒のスクラッチ面に描かれた線を専用のペンでなぞることで、色鮮やかな絵に変えていくアートのこと。海外でブームになっており、近年は日本でも手軽に手に入るようになってきました。塗り絵だと抵抗がある利用者さんでも、線をなぞるだけならハードルがぐっと下がり、取り組んでいただけるかもしれません。指先を使ったレクリエーションに迷ったときには、ぜひ選択肢に加えてみてくださいね。

    レクリエーションとして介護現場でも塗り絵を活用しよう!

    塗り絵のレクリエーションは、手軽に取り入れやすく、介護現場でも人気です。指先のリハビリになるだけでなく、脳の活性化を促す働きも期待されます。大切なのは、利用者さんの能力や価値観に合った題材を選ぶこと。この記事も参考に、塗り絵のレクリエーションを介護現場で活用していきましょう。

  • 【ユニットリーダー研修】実地研修とは?「私の行動計画書」についても解説

    【ユニットリーダー研修】実地研修とは?「私の行動計画書」についても解説

    介護の需要が高まっている近年、少人数制で介護を行うユニット型の施設も増えている傾向です。そこで、介護業界で注目されているポジションの一つが「ユニットリーダー」。より細やかな介護を行うための知識や技術、マネジメント力を身につける必要がある仕事です。今回は活躍の場が広がっているユニットリーダーが、どのような仕事をするのか、また、ユニットリーダーになるために受ける実地研修などについて詳しくご紹介しましょう。

    ユニットリーダーの概要

    まずは、ユニットリーダーがどのような仕事を行うのかを詳しくご紹介します。

    ユニットケアとは

    ユニットリーダーの主な職場はユニット型の介護施設です。ユニット型介護施設では、10人程度の少人数の利用者さんを1ユニットとし、専任のスタッフが個別ケアを実施します。まるで自宅で生活しているかのようなライフスタイルを重視しているため、個室を完備したり、食事や入浴の時間が利用者さんそれぞれで異なっていたりするのが特徴です。個人の自立性や尊厳、プライバシーを重んじたケアを提供する施設といえるでしょう。

    ユニットリーダーとは

    ユニットリーダーは、ユニットケアを行う施設で各ユニットに配置されるリーダー職です。介護スタッフとして利用者さんのケアを行いつつ、ユニット内のスタッフを束ねるマネジメント役でもあります。この2つの役割のうち、比重は施設によって異なりますが、介護スタッフと利用者さん双方にとって重要な役割を果たしているポジションです。施設で働く介護スタッフと管理職のちょうど間の立場にあたります。

    ユニットリーダーの主な仕事内容

    ユニットリーダーの主な仕事内容は、利用者さんのケアはもちろん、ケア方法の決定やイベントの企画、利用者さんのご家族との連絡調整や相談対応などです。また、スタッフの教育指導やシフト調整、スケジュール管理なども含まれます。どこまでの仕事をこなすのかは施設によって異なりますが、利用者さんが安心して過ごせる環境と、介護スタッフがより働きやすい環境を整えるのが、ユニットリーダーの大きな役割です。施設に関わる方々の信頼関係構築に大きく関わる立場といえるでしょう。

    ユニットリーダーに必要な資格

    ユニットリーダーになるには、介護職に就く際に基本的な知識と技術を身につける介護職員初任者研修や、介護福祉士の国家試験の受験資格を得るために必要な介護福祉士実務者研修などの介護資格が必要です。多くのユニットリーダーは、福祉の三大国家資格ともいわれる介護福祉士の資格を保持している傾向があります。さらに、1年以上の実務経験が必要で、介護におけるより豊富な知識と技術、経験が求められる仕事といえるでしょう。

    ユニットリーダーに必要な研修

    ユニットリーダーになるには、さきほどご紹介した必要資格に加え、講義・演習・実地研修を行うユニットリーダー研修を受ける必要があります。どのような内容なのか、詳しくご紹介します。

    eラーニング

    eラーニングは、ユニットリーダー研修1日目に行われる座学です。オンラインで配信される動画を視聴する研修で、場合によっては、特定の会場に集まり集合研修という形で行われることもあります。主にユニットケアを取り巻いている社会的な背景や理念、特徴といった基本的な内容の他に、高齢者の生活に対する理解を深めるための講習を実施。合計210分の研修で、eラーニング開始前に事前課題に取り組んでおかなければなりません。

    研修

    ユニットリーダー研修2~3日目には、ユニットリーダーの役割についての講義・演習を行います。ユニットケアにおける自立支援や個別ケア、ユニットのマネジメントなどについて学習し、ユニットリーダーの知識を深める内容です。休憩を含めて1日あたり7時間程度の研修を受け、受講後には日本ユニットケア推進センターに課題を提出します。

    実地研修

    ユニットリーダー研修の講義・演習を終えたら、自身が勤務する介護施設で2~4週間程度の実務と、3日間以上の実地研修を行います。ユニットケアに関するマネジメント方法や考え方、実践方法などをより深く理解するために行われるのが実地研修です。実地研修は全国各地で指定された介護施設で開催されます。
    中四国エリアの実地研修施設一覧は下記の通りです。

    ▼中四国エリアの「実地研修施設」一覧

    都道府県名施設名公式ホームページ
    鳥取県よなご幸朋苑https://www.kohoen.jp/
    鳥取県ゆうらくhttps://yuraku-houki.net/
    島根県眺峰園https://www.ssw.or.jp/facilities/seniors/chohoen
    岡山県きのこ老人保健施設https://kinoko-group.jp/
    岡山県天神荘http://www.tenjinkai.org/
    広島県ふかわ・くにくさhttps://www.kunikusa.or.jp/
    山口県ぺあれんとhttps://familand.jp/
    山口県賀宝の里 白松苑https://www.hakusyoen.jp/
    高知県絆の広場https://hata-dialife.jp/

    上記施設のうち、広島県のふかわ・くにくさを運営する「あと会グループ」について下記の記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。

    「私の行動計画書」の作成

    ユニットリーダー研修の実地研修では、実習の課題の一つである「私の行動計画書」を作成します。指導者に助言してもらいながら、現場に戻った際にしっかり実践できるよう、学んだことをまとめる作業です。「私の行動計画書」でまとめた内容を発表し、実習生同士で意見交換をする場合もあります。複数人の意見に耳を傾けることで、自分では気づけなかった点が発見でき、より実務に活かせる「私の行動計画書」が作成できるでしょう。

    ユニットリーダー向きの人とは

    ユニットリーダーには、どのような特徴を持った人が向いているのかをチェックしておきましょう。

    リーダーシップがある

    ユニットリーダーは、同じ施設内で働く介護スタッフを束ねる役割を担っています。また、利用者さんが暮らしやすい環境を整えるため、介護スタッフをはじめ栄養士や看護師など、施設内にいるさまざまな職種のスタッフとの連携が取れるようまとめるのもユニットリーダーの仕事です。そのため、リーダーシップがある人に向いているといえるでしょう。より効果的にリーダーシップを発揮するため、高いコミュニケーション能力も求められます。

    常に冷静な判断ができる

    利用者さんやその家族と密接に関わる介護の現場では、予想外のトラブルが発生する可能性もあります。そのトラブルを解決するために、他のスタッフに指示を出すのはユニットリーダーの仕事です。そのため、どんなときでも落ち着いて的確な指示が出せる冷静さが求められます。感情に左右されすぎると、的確な判断ができず、利用者さんやその家族との信頼関係が崩れてしまう恐れがあるため、ユニットリーダーを目指している人にとって冷静さは重要なポイントの一つです。

    利用者さんとスタッフに目が配れる

    ユニットリーダーは、利用者さんが快適に生活できるように、そして介護スタッフが気持ちよく働けるように導く働きを担っています。そのため、利用者さんとスタッフ双方に目が配れるかどうかも大切です。周囲のちょっとした変化に気づき、行動に移すフットワークの軽さがある人も向いているでしょう。困っているスタッフや利用者さんにいち早く気づき、サポートする思いやりのある人も適しているといえます。

    介護リーダーとの違い

    介護リーダーは、介護の現場において施設や介護スタッフを取りまとめる仕事を任されています。いわば介護現場の調整役のようなポジションで、仕事内容としてはユニットリーダーとほとんど同じです。大きな違いとしては、厚生労働省によって人員配置基準が設けられているかどうか。介護リーダーは各施設に必ず配置しなければならない決まりはありません。一方、ユニットリーダーはユニットごとに1名配置するよう義務づけられています。

    ユニットリーダーを目指そう!

    ユニットリーダーになるには、介護に関するより高度な技術と知識に加え、マネジメント力も必要です。普段のケアからはもちろん、ユニットリーダー研修で講義・演習や実地研修を受け、必要なスキルを身につけましょう。ユニットリーダーはユニット型の介護施設において欠かせないポジションで、需要も高く就職や転職に有利といわれています。ユニット型介護施設で働くなら、ぜひ目指してみてはいかがでしょうか。

  • ユニットケアの理念は個別ケア!考え方やメリット・デメリットを解説

    ユニットケアの理念は個別ケア!考え方やメリット・デメリットを解説

    最近増えてきているのが、ユニットケアを取り入れている介護施設です。ユニットケアは個別ケアを前提とし、少人数での共同生活を行います。しかし、ユニットケアも増えつつありますがまだ従来型の施設も多く、違いや働き方が把握できないという声もあるよう。そこで今回は、ユニットケアの理念や考え方について解説していきます。自分の働き方を検討しているなら、ぜひ参考にしてみてください。

    ユニットケアとはどんなもの?

    まずは、ユニットケアについての基本事項を押さえていきましょう。

    ユニットケアの定義とは

    ユニットケアの定義は、利用者さん一人ひとりの生活リズムに合わせてサポートする介護ケアのこと。10人ほどの少人数をひとつのユニットとして、固定された利用者さんと介護スタッフが共同生活を送ります。プライベートの時間は個室で過ごし、リビングスペースではユニットの仲間や介護スタッフと交流するといったように、利用者さんは介護ケアを受けながらも自宅での生活とあまり変わらない住環境で過ごすことができるのが特徴です。

    ユニットケアが本格的に取り入れられるようになったのは2001年から。比較的新しい介護の形です。ユニットケアは主に特別養護老人ホーム(特養)で取り入れられていますが、現在はほかの介護施設でも導入が進められています。

    ユニットケアの理念は個別ケアの実現

    介護が必要になっても、今まで通りの生活を送りたいと望む利用者さんもたくさんいます。ユニットケアの理念は、一人ひとりのプライバシーと尊厳を大切にすること。助けが必要なところはサポートしながら、好きな時間に寝て好きな時間に起きる、趣味の時間を持つ、家族との食事など、これまでの暮らしを継続できる環境を目指します。自宅と近い環境の中、利用者さんそれぞれの生活リズムを把握し、利用者さんらしいライフスタイルを保てるよう個別ケアを行う、これがユニットケアの特徴です。

    ユニットケアの実践には3つの要素が必要

    ユニットケアを上手く機能させるためには、ハード(環境面)、ソフト(生活のサポート)、システム(運営の仕組み)の3つの要素が重要になります。この3つが上手くかみ合うことで、快適な暮らしの提供につながるでしょう。

    ハード(環境面)

    利用者さんそれぞれの個室があることは、ユニットケアの大前提です。共有空間を囲うように個室を配置することで、利用者さん同士がコミュニケーションをとりやすくなるそう。利用者さんのプライベート空間である個室は、これまで使っていた家具などの持ち込みなどにより、なじみのある環境作りを目指します。

    ソフト(生活のサポート)

    ユニットケアは、利用者さんのこれまでの暮らしを把握し継続できるようサポートするのが目的です。働く介護スタッフがユニットケアの理念を理解したうえで、個別ケアを行う必要があります。社会とのつながりも感じられるよう、利用者さん同士のコミュニケーションをサポートするのも重要な役目です。

    システム(運営の仕組み)

    ユニットケアで重要になるのが、組織力と自立してケアを提供できる介護スタッフです。スタッフがそれぞれ力を発揮できる環境と個々の力を組織として取りまとめる仕組み作りが、ユニットケアを実践するための最重要ポイントになります。結果として効率的な組織運営につながるでしょう。

    ユニットケアと従来型の違いとは?

    ユニットケアが個別ケアを行うのに対し、従来型は集団ケアを行います。ユニットケアと従来型の施設の大きな違いは、ハード面である部屋の構造。従来型はひとつの部屋を複数人で利用する多床室が主ですが、ユニット型は完全個室で共有スペースを囲むような配置となっています。また、従来型の場合、効率的に介護できるようスケジュールはすべて管理された集団ケアです。それに対してユニット型は、スケジュールの決定権は利用者さんにあり、タイムスケジュールは比較的ゆるやかな傾向があります。

    ▷関連記事:

    ユニットケアのメリット

    ユニットケアを行う施設で働く介護スタッフにとってのメリットを確認していきましょう。

    利用者さんのプライベートが保てる

    従来型の多床室の場合、カーテンで区切られた個人スペースがあるだけで、利用者さんのプライベートはないに等しいケースがほとんどです。それに対し完全個室のユニットケアは、利用者さんのプライベートが確保しやすいのがメリット。おむつ交換や服の着替えといった場面のプライバシーを守れるため、介護スタッフとしても安心です。

    ユニット内の距離が近い

    ユニットケアはユニット単位で介護スタッフが固定されており、基本的に同じメンバーです。少人数のため、利用者さんも介護スタッフもお互いにどんな人か理解しやすくなり、距離も縮まりやすいでしょう。信頼関係が構築しやすく家族のような関係性を築けるのは、ユニットケアのメリットのひとつです。

    利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアができる

    利用者さんそれぞれに合わせた個別ケアが提供できるのは、ユニットケアの大きなメリット。見守る人数が少ない分目も行き届きやすく、一人ひとりをしっかりと見て状況に合わせたきめ細かな対応ができます。ユニットケアでは利用者さんが生活スタイルを決めるため、一律に対応するわけではありません。必要に応じて柔軟な対応ができるため、質の高いケアを提供しやすくなります。

    ユニットケアのデメリット

    ユニットケアのデメリットについてもきちんと把握しておきましょう。

    距離が近い分人間関係のトラブルの対処が難しい

    距離が近いのはユニットケアならではの特徴でいいことでもありますが、問題になるケースもあります。例えばユニット内で人間関係のトラブルが起きた際、距離が近い分対処が難しくなるでしょう。一度問題が起こると居心地の悪さを感じるようになり、日常生活に支障をきたす可能性もあります。利用者さん同士だけではなく、利用者さんと介護スタッフ間でトラブルが生じることもあるでしょう。

    介護スタッフの負担が大きい

    ユニットケアは少人数の介護スタッフで対応していくため、ひとりの負担が大きくなりがちです。個別ケアは効率よりも利用者さんのペースが優先になるため、ひとりで複数のケアを同時に行うような場面も少なくありません。効率的に動くにはどうすればいいか、介護スタッフの自立した対応力が必要になります。

    ユニットケアで働くときに意識したいことは?

    ユニットケアの施設で働く場合、以下のような点を意識しましょう。

    困ったらすぐにユニットリーダーに相談

    1~2ユニットを1人で対応する場面もあり、自分で判断して対応しなければならないこともあります。介護業務の傍らユニットを取りまとめるのが、ユニットリーダーの役目です。どうすればいいか判断できない場合は、すぐにユニットリーダーに相談して判断を仰ぐようにしましょう。ユニットリーダーを頼りながら経験を積んでいくことが、スキルアップにつながります。

    少人数だからこそこまめなコミュニケーションは欠かせない

    利用者さんとのつながりが重要なユニットケアでは、些細な変化を敏感に察知することが求められます。そのためには、こまめなコミュニケーションが欠かせません。利用者さんをよく観察し対話をすることが、些細な変化を見逃さないためのポイントです。コミュニケーションを通して得た利用者さんの情報は、きちんと記録し介護スタッフ同士で共有できるようにしておきましょう。

    個別ケアに魅力を感じたらユニットケア導入の施設を検討して!

    ユニットケアは家で過ごすような環境で過ごしてもらえる、介護の新しいスタイル。現状課題はありますが、ユニットケアを行う施設は今後主流になると言われています。利用者さんとの距離が近い分従来型とはまた違った対応が必要な場面もありますが、やりがいも大きいでしょう。アットホームな空間で利用者さんに合わせたサポートをしたい方には、ユニットケアを導入している施設での仕事を検討するのもおすすめです。

  • 【認知症の徘徊対策・対応編】利用者さんが行方不明になったら即するべきこと4つ

    【認知症の徘徊対策・対応編】利用者さんが行方不明になったら即するべきこと4つ

    認知症の方の行方不明事故は、徘徊対策をしていても完全に防ぐことは難しいもの。利用者さんの行方不明に直面したとき、どのように対応していいか分からないという方もいらっしゃることでしょう。そこで今回は、利用者さんが行方不明になったら即やるべき対応について詳しく解説しました。併せて、認知症の方が徘徊してしまう理由にも触れています。行方不明事故が発生したらどうすればいいのか知りたい方は、ぜひ一読ください。

    認知症の利用者さんが徘徊してしまう理由

    認知症の方は、外へ出た際に徘徊してしまい、行方不明になるケースが多いです。では、なぜウロウロと歩き回ってしまうのか、まずは理由をチェックしていきましょう。

    居場所を探していた

    記憶障害が進むと、施設にいる介護スタッフや、ほかの利用者さんの顔を忘れてしまいます。すると「知らない人が家にいる」と不安になり、安心できる場所を求めて、外へ出てしまうのです。

    さらに、認知症になると感情のコントロールが難しくなり、あらゆることに不満を持ってしまいます。「こんな場所では暮らせない」と、施設を抜け出し居場所を求めて徘徊しているケースもあるようです。

    帰宅したかった

    見当識障害により施設にいることを忘れて「帰宅しなきゃ」と、どこかへ帰ろうとする動きも、認知症の方によくある行動のひとつです。また、歳をとってからの記憶が抜けて、自分は若いと勘違いし、実家へ帰ろうとする認知症の方もいます。

    しかし、外へ出ても昔の記憶とは街並みが変わっている、そもそも実家がなくなっていることも多く、徘徊に至ってしまうようです。

    なぜここにいるのか分からなくなってしまった

    目的があって外出をしても、記憶障害や見当識障害により道順や目印を忘れてしまった、そもそも自分がどこにいるのか忘れてしまう事態も起こりがちです。

    このような症状は屋外だけでなく、施設内でも出現します。トイレの場所が分からなくなり、廊下や食堂をウロウロしてしまう、排泄したかったことすら忘れてしまうケースもあるので注意しておきましょう。

    過去の習慣が影響している

    働いていたころの記憶がよみがえり、朝になるとスーツを着て、出勤しようと外へ出てしまうこともあります。今の生活状況を忘れ、過去の記憶や習慣で行動してしまい、結果徘徊になるパターンも認知症の方によく見られる動きです。

    利用者さんが行方不明になったら!即するべきこと4つ

    利用者さんが行方不明になってしまったら、どのような行動をとるべきなのでしょうか。ここでは初期対応としてするべき4つの行動をご紹介します。

    まずは施設内を探す

    認知症の利用者さんは施設内で迷子になり徘徊していることもあるため、まずは施設内をくまなく捜索します。介護スタッフだけでなく、あらゆるスタッフに声をかけて、10~20分を目安に探していきましょう。敷地外に出てしまっていることも想定して、できるだけ時間をかけないことが大切です。

    つぎに敷地内を探す

    施設内で見つからないときは、探す範囲を敷地内に広げます。ここでも捜索には時間をかけず、探すエリアを分担しながら効率よく行いましょう。捜索時間の目安は10分です。

    それでも見つからない場合は、ご家族、施設責任者に連絡し、警察へ捜索願を出す

    敷地内で見つからないときは、ご家族、施設の責任者に連絡し、警察に捜索願いを出します

    警察への届出は大ごとのように感じるかもしれませんが、施設スタッフだけで長時間探す行動はNG。徘徊している利用者さんが事故に遭った場合「不祥事を隠すために、警察への連絡が遅れた」とご家族に考えられてしまう可能性があるからです。

    外に出てしまったと分かったら利用者さんをなるべく早く見つけられるよう、迅速な初期対応を心がけましょう。

    捜索に協力してくれる外部機関にも依頼する

    行方不明になった利用者さんを探す手段は、警察だけに限りません。自治体に連絡し、防災無線で迷い人を呼びかけてもらう、徘徊などのSOSを共有するネットワークを利用するなどの手段があります。さらに地域包括支援センターに連絡すれば、管轄内の事業所へ行方不明になった利用者さんの情報をすばやく広げてもらうことも可能です。

    そのほか自治会、町内会、タクシー会社、学校にも協力を依頼することで、目撃情報などが得られやすくなります。利用者さんの安全を第一に考え、素早く捜索体制を整える行動をとりましょう。

    徘徊発生時の初期対応は細かくルール化しておくと安心

    利用者さんの行方不明が発覚すれば、誰もが動揺してしまうものです。探しに行きたいけれど、利用者さんはほかにもたくさんいるため、通常業務をおろそかにすることはできません。しかし、徘徊している利用者さんの安全を考えれば、迅速かつ的確な初期対応が重要になります。したがって、徘徊発生時の初期対応は細かくルール化しておくのがおすすめです。

    • 通常業務をするスタッフ、探しに行くスタッフはどのような振り分けにするのか
    • 施設内を効率よく探せるよう、分担エリアを決めておく
    • 捜索時間の設定
    • どこに連絡し協力を仰ぐのか、施設外、外部機関など、連絡先はまとめておく

    など、分かりやすい行動指針を決めておきましょう。ルールが決まっていれば、新人介護スタッフでも動きやすくなるので、職員による対応スピードの差も出にくくなります。

    認知症の徘徊対策は「いないことに素早く気づく体制づくり」も大切

    認知症の徘徊に迅速に対応するためには、利用者さんの不在にいち早く気づく体制づくりも重要です。いつ施設を出たのかが不明だと、どこまで遠くに行っているのか検討がつきません。日頃から徘徊リスクのある利用者さんをピックアップし、制度の利用(徘徊SOS ネットワークなど)やハード面の強化(GPSを靴に取り付ける、玄関のセキュリティを強化するなど)を積極的に検討していきましょう。

    認知症の徘徊対策は発生後の初期対応がカギ!

    認知症の徘徊対策は、発生後の初期対応が大切です。歩ける方なら、わずかな時間で遠くまで徘徊してしまう可能性も。不在に気づいたら、すぐに捜索体制を取れるよう、施設でのルールを決めておくと安心でしょう。行方不明は施設の監督責任が問われる事故のひとつです。迅速な対応こそが利用者さんの安全につながることを認識して動いてくださいね。

  • 介護・医療用語「は~ふ」で始まる用語一覧!半座位・プラセボなど

    介護・医療用語「は~ふ」で始まる用語一覧!半座位・プラセボなど

    介護の現場では、日常生活ではあまり使用しない介護に関する専門用語が飛び交います。また、医師や看護師などの医療従事者と会話をする機会も多いため、医療分野の専門用語も理解しておく必要があるでしょう。そこで今回は、介護現場で働く方のために「は~ふ」で始まる介護・医療用語について詳しく解説します。押さえておくべき頻出用語から、難易度高めの略語まで登場するので、ぜひチェックしてください。

    「は」から始まる介護・医療用語一覧

    「は~ふ」のうち、まずは「は」から始まる介護・医療用語について解説していきます。

    徘徊(はいかい)

    あてどなく歩きまわることです。認知症の代表的な行動障害の1つとしても知られています。認知症の患者さんに見られる徘徊は、一般の方が自身の意思で目的なく歩きまわるものとは異なるのが特徴。記憶障害や見当識障害などにより、結果的にさまよい歩いてしまう行動の異常を指します。

    バイタルサイン(vital signs)

    生命(vital・バイタル)の徴候(signs・サイン)のこと。略して、バイタルとも言います。主に体温・脈拍(心拍数)・呼吸数・血圧の4項目を指し、これらの数値情報から利用者さんや患者さんの病態状況を把握・表現します。ヒトの生命に関する基本的かつ重要な情報です。
    なお、バイタルサインの主な4項目については、以下の略語がよく使われるので覚えておきましょう。

    • 体温:KT(Korper Temperatur・ドイツ語)、 BT(Body Temperature・英語)
    • 脈拍(心拍数):P(Pulse)
    • 呼吸数:RR(Respiratory Rate)
    • 血圧:BP(Blood Pressure)、BD(BlutDruken・ドイツ語)

    排尿(はいにょう)

    尿を体外に排出すること。膀胱・尿道(男性の場合は前立腺を含む)・尿道括約筋などによる下部尿路の機能です。一般的に1日の正常な排尿量は、1,000~1,500ミリリットル。1回量は、200~400ミリリットルと言われています。

    排便(はいべん)

    消化・吸収した食物の残りを肛門から体外に排出することです。1日の排便量の平均は、100~200グラムほど。また排便回数の正常範囲は、1日3回~1週間に3回程度と言われています。

    バリデーション(Validation)

    介護現場では、「共感的理解療法」の意味で使われます。1963年、アメリカ人のSW(ソーシャルワーカー)ナオミ・ファイルさんによって提唱された、認知症の方とのコミュニケーション法の1つです。
    認知症の方の一見、支離滅裂な言動にも明確な意味があるという考えのもと、その言動を受け入れ、汲みとることでコミュニケーションを図ることを主軸とするのが特徴です。バリデーションはアメリカやスウェーデンを中心に広まり、日本国内でも多くの施設で取り入れられています。

    ハルン(Harn)

    尿のこと。Harnはドイツ語です。

    半座位(はんざい)

    ベッド上の上半身を45度程度起こした体位。ファーラー位ともいいます。呼吸・嚥下・痰の排出などがしやすい体位の1つです。

    「ひ」から始まる介護・医療用語一覧

    「は~ふ」のうち、続いては「ひ」から始まる介護・医療用語を押さえていきましょう。

    ピアサポート(peer s)

    医師と患者さんのような垂直的な関係で行われるサポートとは異なり、同じ悩みや病気を抱えている方同士が助け合うこと。問題解決に役立つ具体的な情報を得られるだけでなく、同じ悩みを抱く仲間と出会うことにより、疎外感や孤独感が緩和されるなど、心理的な効果をもたらすとの報告もあります。

    BS(ビー・エス)

    Blood Sugarの略語で血糖値のことです。

    非言語コミュニケーション(ひげんごコミュニケーション)

    顔の表情・アイコンタクト・ジェスチャーなどで思いを伝達する、言葉を用いないコミュニケーションのことです。ノンバーバルコミュニケーションとも言います。特に言葉で自身の思いや意見を伝え合うことが難しくなる認知症の方とコミュニケーションを行う際に有効な方法です。対義語は、言葉を用いた言語コミュニケーション。

    頻尿(ひんにょう)

    尿をする回数が多い、尿が近いこと。一般的には、起床から就寝までの尿の回数が8回以上の場合を頻尿と言います。ただし、1日の排尿回数には個人差があるため、8回以下であっても自身が多いと感じる場合には頻尿と判断される場合もあるようです。

    「ふ」から始まる介護・医療用語一覧

    「は~ふ」のうち、最後に紹介するのは「ふ」から始まる介護・医療用語です。

    不穏(ふおん)

    突如興奮し、落ち着きがなくなったり、情動不安になったりすること。不穏を引き起こす病気にはいろいろありますが、認知症もその1つです。また、高齢の方や持病のある方などに、環境の変化やストレスなどが加わった場合に起きやすいと言われる「せん妄(もう)」も不穏の原因になります。

    腹圧(ふくあつ)

    腹腔内の圧力のこと。内臓の働きを保ち、内臓や全身に血液を流すとともに、背筋や腹筋を支えるなどが腹圧の主な働きです。また腹圧は、体幹を構成する腹直筋や横隔膜などの弛緩と収縮により変化します。排尿・排便・分娩を助ける役割も腹圧上昇の働きの1つです。

    腹臥位(ふくがい)

    顔を横に向け、腹ばい(うつ伏せ)に寝た姿勢のことです。伏臥位(ふくがい)とも言います。基底面が広いため、緊張感が少ないことが特徴。貯留している分泌物の排出の促進や、舌根沈下による気道閉塞の防止などに適した姿勢です。
    腹臥位を取る際は、圧迫によるしびれを防ぐため、上肢は肘関節を顔の横で軽く屈折させる、体幹に沿わせるように伸展させることもあります。

    浮腫(ふしゅ)

    組織間隙(かんげき)に過剰な水分が貯留した状態のこと。一般的には、むくみともいいます。水腫(すいしゅ)も同義語です。

    プラセボ/PO

    有効成分を含む対象薬と見分けはつかないが、有効成分を含まない薬剤のこと。偽薬(ぎやく)とも言います。薬理作用のない乳糖やテンプンなどを錠剤やカプセル剤などにし、薬のように見せたものです。介護の現場では、認知症の方の過剰服薬を防ぐ目的で使われることがあります。

    「は~ふ」から始まる介護・医療用語を押さえておこう

    介護現場では、介護と医療の両方が必要な利用者さんも多く、医療の知識はどうしても必要になります。介護はもちろん、医療についての基本的な知識を身に付けておくことで、より利用者さんに寄り添ったサポートの提供につながることもあるでしょう。今回ご紹介した「は~ふ」の介護・医療用語をきちんと理解して、日々の業務の中で活用してみてください。

  • パワーリハビリとは?効果や危険性など指導員向けの情報をチェック

    パワーリハビリとは?効果や危険性など指導員向けの情報をチェック

    パワーリハビリとは、高齢者の老化に対するリハビリテーション手法のひとつです。高齢になると、「身体を動かしにくい」と感じやすくなり、その結果身体を動かす機会が減ってくる方も少なくありません。パワーリハビリは、身体的な不調の改善や予防を考える高齢者に効果的とされています。今回はパワーリハビリをメインテーマに、効果や危険性など指導員に向けた情報をチェックしていきましょう。

    パワーリハビリとは

    パワーリハビリは、老化により低下した身体・心理の活動性を回復させるもの。高齢者の自立性とQOLの向上を目指すリハビリです。軽負荷のマシントレーニングを通じて高齢者の普段使われていない筋肉を動かす内容で、一般的な筋力トレーニングとは異なります。
    パワーリハビリに使うのは、高齢者の身体に過剰な負担がかかりにくい、安全で効果的なマシンです。軽負荷の運動からはじめ、“やや楽に感じられる程度”を目安に徐々に負荷を増やしていきます。そのため、一人ひとりに合わせた運動量を見極めることが大切です。

    パワーリハビリの効果は?

    パワーリハビリには、主に4つの効果があります。

    自立支援と介護量の軽減につながる

    パワーリハビリは対象者の幅が広いという特徴があります。サポートの必要がない介護予防の方をはじめ、要介護度1~5の方が対象です。要介護度の低い方にとっては自立支援に、要介護度の高い方にとっては介護量の軽減につながります。

    身体的な回復を期待できる

    高齢者の動作性が低下するのは、“使わなくなった筋肉”と“過剰な負担のかかった筋肉”のアンバランスが原因です。パワーリハビリで使わなくなった筋肉にアプローチし、使える状態に誘導することで、バランスが取れるようになり動作性が向上します。筋肉のバランスが取れれば身体を動かすことを楽に感じられるので、行動範囲も広がるでしょう。

    <パワーリハビリの改善事例>

    • 杖を使って歩行していたが、杖が不要になった
    • 立つ、座る動作が楽になった
    • 腕が上がりやすくなった
    • 猫背が改善された

    病気や障害への成果

    パワーリハビリは、病気や障害に対する効果を期待できます。
    たとえば認知症や陳旧性脳卒中の麻痺、腰痛、膝の痛みなど。脳卒中で動かなくなった手足が、パワーリハビリの反復的な動きにより動くようになるケースもあります。また、パワーリハビリを行うと姿勢が良くなるので、腰や膝の痛みに不安のある方にも効果的と言えるでしょう。

    行動に良い変化をもたらす

    パワーリハビリによって動作や体力が改善してくると、「身体が動くようになった」「疲れを感じにくくなった」と実感でき、自信につながります。自信は行動に変化をもたらすので、鬱の改善など心理面への効果も期待できるでしょう。

    パワーリハビリはどんな方に有効なのか

    パワーリハビリは身体に不安のある高齢者を対象としますが、特にこれらの項目に該当する方に有効とされます。

    • 脳梗塞などの後遺症で腕や脚に麻痺のある方
    • 神経難病で筋力が低下している方
    • 骨折などの手術後で、リハビリが必要な方
    • 長期臥床や手術後に体力が低下し、リハビリが必要な方
    • 膝や腰の痛みから身体を動かす機会が減った方

    その他、認知症やパーキンソン病、パーキンソン症候群の方にも有効とされています。

    高齢者の筋力トレーニングにはさまざまな危険性が!

    高齢者に軽負荷のパワーリハビリを推奨するのは、筋力トレーニングに危険な要素があるとされているからです。こちらをチェックして、軽負荷で行うパワーリハビリの大切さを再認識しましょう。

    骨折や関節の損傷

    高齢になると骨粗しょう症の方が増えます。筋肉から骨や関節に伝わる負荷は大きく、骨折したり関節を損傷したりすることもあるでしょう。要介護度の高い方ほど普段の活動量が少ないので、骨粗しょう症も重く危険度が増します。

    脳梗塞や心筋梗塞につながる

    力を入れて手を動かす、重い物を持ち上げる、などの動作には“いきみ”が伴うもの。いきむと肺の圧力が高まり、交感神経が興奮状態になって血管が収縮し、血流が止まります。筋肉に強い負荷をかけることが脳や心臓の血流を止める原因になり、脳梗塞・心筋梗塞を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

    不整脈になる

    高齢者の心臓は激しい運動に応える力が弱くなっており、規則正しいリズムが乱れて不整脈になりかねません。不整脈で血栓が生じれば、脳梗塞や肺梗塞につながる可能性もあるでしょう。

    安全に行うために…パワーリハビリ指導員の心得

    パワーリハビリを安全かつ効果的に行うには、指導員として3つの項目を意識することが大切です。

    パワーリハビリと筋力トレーニングの違いを理解すること

    筋力トレーニングと比較すると、パワーリハビリは運動によるリスクが少ないものです。パワーリハビリを通じて高齢者が運動することの快適さと効果を実感できるよう、筋力トレーニングとの違いを理解したうえで取り組む必要があります。

    パワーリハビリの技術を習得すること

    パワーリハビリで大切なのは、正しいフォームと一定のリズムです。普段使われていない筋肉を動かすには、正しいフォームでパワーリハビリを行う必要があります。リズムは“往”と“復”で乱れがないように心がけましょう。
    負荷の上限を意識して一人ひとりていねいに指導することも、指導員に欠かせない技術のひとつです。高齢者がご自身でフォームとタイミングを把握するのは困難なので、指導員が適切に指示を出しましょう。

    適切なマシンを選ぶこと

    パワーリハビリに使うマシンは、上肢・下肢・体幹をバランス良くトレーニングできるものを選びましょう。身体の一部にアプローチするのではなく、全身の普段使われていない筋肉に対し同時に再活動化を図ることが大切です。

    レッグエクステンション起立・歩行の安定、膝関節周りの可動性・安定性の向上に効果的。
    チェストプレス身体を支える動作、肩関節および胸郭の可動性・安全性の改善に効果的。
    ホリゾンタルレッグプレス起立・歩行の安定、膝関節周りの動作向上に効果的。 体重負荷をかけることなく起立訓練ができる。

    パワーリハビリに使用されるマシンは、他にもいくつか種類があります。より効果的に筋肉へアプローチできるよう、それぞれの特徴をふまえたうえで使用するマシンと組み合わせを考えましょう。

    指導員として高齢者をしっかりサポートしよう

    パワーリハビリの狙いは、高齢者の身体を動かしやすくして生活に自信を持ってもらい、行動範囲を広げることです。実施することで楽しみや生きがいを感じられるようになれば、QOLが上がって“日々の充実度”が増します。指導員としてしっかりサポートできるよう、知識と技術を身に付けてパワーリハビリに取り組みましょう。

  • 介護スタッフが知っておきたいバイタルチェックの基本と注意点

    介護スタッフが知っておきたいバイタルチェックの基本と注意点

    バイタルチェックは、医師や看護師だけが行うものではなく、介護スタッフも行います。バイタルチェックによって、利用者さんの体調の変化を察知することもできるため、とても大切な作業です。そのため、定期的なバイタルチェックが欠かせません。そこで今回は、介護スタッフが知っておきたいバイタルチェックの基本や注意点などについて見ていきましょう。

    バイタルチェックとは?

    そもそもバイタルチェックとはどういう意味なのでしょうか、また、どうしてバイタルチェックをするのでしょうか?ここでは、バイタルチェックの意味について紹介します。

    バイタルサインをチェックする行為のこと

    バイタルチェックとは、バイタルサインを確認する行為のことです。バイタルサインには、生命の兆候や生きているサインなどの意味があります

    そして、体温や脈拍などのバイタルサインを、機器を使いながら計測することをバイタルチェックと呼んでいるのです。

    なぜバイタルチェックをするのか?

    バイタルチェックをする理由は、主に2つあります。健康状態の把握と変化の確認です。利用者さんのバイタルチェックを記録していくことで、今までの測定値とどんな違いがあるのかを確認できます。

    その際に、測定値が大きく変化するようなことがあれば、速やかに必要な処置をすることができるというわけです。また、薬の服用や運動量を見直す際に、測定値の推移を利用することもできます。

    バイタルチェックで測定する内容

    異常の早期発見や病気の予防に役立つバイタルチェックですが、何を測定すれば良いのでしょうか?一般的なバイタルチェック項目は以下の5つです。

    • 脈拍
    • 血圧
    • 体温
    • 呼吸
    • 意識レベル

    これ以外に、酸素飽和度や尿量を調べることもあります。追加項目は、利用者さんの病状によって異なるケースも。ここでは、各項目について詳しく説明していきます。

    脈拍

    脈拍は、心臓の拍動によって末梢血管に到達する波動のことです。手首にある橈骨動脈に指を当てて測定。機器を使って測定することもあります。安静時の脈拍数は、1分間に60~100回です。

    1分間に50回未満の場合を徐脈、100回以上を頻脈と呼びます。

    血圧

    血圧とは、血管内部の圧力のこと。一般的には、上腕式電子血圧計を使って測定します。正常値は、120/80mmHg以下です。病院での測定値が140/90mmHg以上、または家庭での測定値が135/85mmHg以上は高血圧としています。

    体温

    体温の基準値は36~37℃。体温といっても表面温度や深部温度など種類がありますが、医師が用いるのは深部体温です。深部温度は、体温計を使って腋窩最深部にて測ります。

    呼吸

    呼吸は、1分間にどれだけ呼吸しているのかを計測します。呼吸数を数えることを利用者さんに伝えると、意識してしまうため、脈拍を測りながら一緒に計測すると良いです。基準値は、1分間に16~20回。

    意識レベル

    全身状態を確認するために、声をかけたり刺激を与えたりして意識レベルを調べます

    バイタルチェックの際に注意したいこと

    最後に、バイタルチェックの際に注意したいことについて見ていきましょう。

    日頃の数値を把握する

    利用者さんへのバイタルチェックは毎日行います。そのため、前日やこれまでの数値と大きく乖離していないかを、毎回確認するようにしましょう。異常値が出ればすぐに対応できるでしょうが、些細な数値の変動でも気を配るようにしてください。

    測定のタイミングを合わせる

    利用者さんによってバイタルの数値が違うのはもちろんのこと、同じ利用者さんであっても1日を通してみれば数値が変わります。そのため、バイタルチェックのタイミングは決めておきましょう

    また、動いた直後や入浴後などは、正しい数値が計測できません。時間をおいてから計測するようにしてください。

    利用者さんへの声かけをする

    バイタルチェックは、いつも行っていることだからと、流れ作業のようにしてはいけません。急に測定を始めて、利用者さんが驚くことがあります。配慮のないバイタルチェックによって、利用者さんが今後のバイタルチェックを嫌がるようになることも。

    「測定の時間ですよ」などと声をかけてから、バイタルチェックをしましょう。

    数値だけにとらわれない

    バイタルチェックも大切ですが、数値にあらわれない体調の変化もあります。姿勢が悪くなる、食事の量が減る、表情が暗いなど、些細なサインを見逃さないようにしましょう。

    バイタルチェックに関する正しい知識を持っておこう

    バイタルチェックは、利用者さんの健康を守り、異常を早期に発見する1つの手段です。利用者さんの健康状態を確認する際は、数値だけを見て判断するのではなく、これまでの数値の変化や表情などを見て総合的に判断するようにしてください。気になる点があればそのままにせず、周りのスタッフや医師、看護師に相談するようにしましょう。

  • 介護施設でおすすめクリスマス工作!高齢者が楽しめるアイデア8選

    介護施設でおすすめクリスマス工作!高齢者が楽しめるアイデア8選

    工作は、介護施設でおすすめのレクリエーションのひとつ。手や指先の機能訓練やリハビリにつながったり、自分で作りあげることで大きな達成感が味わえたりするといったメリットがあります。そこで今回は、利用者さんが楽しめるクリスマス工作のアイデアを5つご紹介。毛糸やペットボトル、おりがみなど100均で手に入る材料を使い、高齢者でも手軽に作れるアイデアをピックアップしました。

    まつぼっくりで作る!クリスマスツリー

    自然のものに触れることで、喜ばれる利用者さんも多いですよね。冬の時期、まつぼっくりが身近で手に入るなら、まつぼっくりでミニクリスマスツリーを作ってみては?

    まず、まつぼっくりの各鱗片の先を好みの絵具でペイントします。絵具が乾くまでの間に、ツリーの土台作り。ペットボトルのフタの内側に、少し盛り上がるくらいの量の紙ねんどを詰め込みます。そして、紙ねんどの表面に接着剤をたっぷり塗布し、まつぼっくりツリーをセット!最後に、鱗片の先に接着剤を塗り、ピンセットなどを使ってスパンコールやビーズをデコレーションしたら完成です。

    絵具は雪をイメージして白一色にするもよし、赤や緑を使ってツリーの電飾を再現するもよし。かわいく仕上がるよう、画材やデコパーツを準備しましょう。

    毛糸と紙皿で作る!クリスマスリース

    ドアや壁などに飾れる、かわいいクリスマスリース。クリスマスリースを紙皿と毛糸で作るアイデアをご紹介します。

    事前準備として、介護スタッフがカッターで紙皿の中央をくり抜く作業を済ませておきましょう。これがリース本体になります。工作手順は、まずドーナツ状になった紙皿の内輪に穴開けパンチで等間隔に8個の穴を開け、緑色の絵具やペンなどで紙皿を色付けしましょう。次に、赤い毛糸を穴に通し、対角線を結びながらリース中央に網を作っていきます。最後に、ベルやリボン、丸や星にかたどった色画用紙などを飾り付けたら完成です。

    特に穴に毛糸を通す作業は、手先の機能訓練にもなるでしょう。

    ペットボトルで作る!プチスノードーム

    プチスノードームは、乳酸飲料などでよく使われている容量110ミリリットル程度の小さいペットボトルで作ります。そのほか、用意する材料は洗濯のりや精製水、キラキラのデコパーツ各種など。

    まず、ペットボトルの中に好みのデコパーツを入れます。重さや素材が違うパーツをミックスするのがポイントです。次に、洗濯のり:精製水=5:5くらいになるよう混ぜ合わせてドーム液を作ります。ドーム液をペットボトルの飲み口ギリギリまで入れ、しっかりとフタをし、液が漏れないようビニールテープなどを巻いたら完成です。

    洗濯のりと精製水を決まった分量に計ったり、ペットボトルにゆっくり注いだりする作業も、集中力を養えそうですね。

    おりがみで作る!ツリーオーナメント

    ツリーに飾るオーナメントをおりがみで作るのもよいでしょう。おりがみを折る作業は、脳トレや指先の機能訓練になるのでおすすめです。

    クリスマスらしいおりがみ作品といえば、サンタクロース・トナカイ・ベル・星・プレゼントボックス・リース・ローソクなど。三角形のパーツを大人数でたくさん作り、つなげて飾るパーティーフラッグ作りも楽しいですよ。

    作品によって難易度が異なるので、利用者さんの体の状態に合わせて作ってもらう作品を選びましょう。

    樹脂ねんどで作る!雪だるま飾り

    樹脂ねんどで小さな雪だるまを作る工作をご紹介します。

    立体的な作品は作るのが難しいのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし雪だるま飾りなら、ねんどを手の平でコロコロ転がす作業さえできれば作ることができます。高齢者でも行える方は多いと思うので、ぜひチャレンジしてみてください。

    必要なのは、樹脂ねんど・黒いストーン(雪だるまの目)ペーパーカップ・ひいらぎのピック・ねんどベラ(割りばしなどでもOK)など。樹脂ねんどは、一般的な紙ねんどよりやわらかく扱いやすいのでおすすめです。

    まず、ペーパーカップに収まるくらいの大きさと、それより小さいサイズのねんど球を作り、2個を重ねてゆきだるまを作ります。次に、黒いストーンを目の位置に埋め込みましょう。ねんどベラで、ゆきだるまの口をかたどり、ひいらぎのピックを刺して飾れば完成です。仕上げに赤い毛糸をマフラーのように巻いてもかわいく仕上がりますよ。

    牛乳パックで作る!サンタブーツ

    サンタクロースからのプレゼントが入る、夢のようなサンタブーツ。そんなサンタブーツは、牛乳パックで簡単に作ることができます。

    牛乳パックを2つ用意し、1つは底から20センチ程のところでカットします。もう1つは切り口が斜めになるよう、底から16センチと9センチほどのところにそれぞれ2ヵ所ずつしるしを付けてカットしましょう。

    斜めにカットした部分に、もう片方の牛乳パックを垂直に組み合わせてブーツの形を作ります。ブーツができたら好きな色のフェルトや画用紙を牛乳パックに貼って、サンタブーツを仕上げましょう

    折り紙などで作ったクリスマスモチーフを貼るなど、利用者さんがそれぞれ好きなようにデコレーションするのもおすすめです。

    クリスマス当日にそのサンタブーツの中にお菓子やちょっとした小物を入れてプレゼントすれば、利用者さんはきっと喜んでくれるでしょう。なお牛乳パックのカットは怪我をする可能性があるので、あらかじめ介護スタッフが用意しておくと安心です。

    マスキングテープで作る!クリスマスカード

    マスキングテープを貼るだけで、素敵なオリジナルクリスマスカードが作れます。ハサミやカッターを使わないので、細かい作業が困難な利用者さんでも安心して取り組める工作です。

    まずは台紙となる紙を用意します。その紙にクリスマスをイメージした図柄を描き、その上からマスキングテープを貼り絵のように貼っていくだけ。長さの違うマスキングテープを数枚並べて組み合わせれば、クリスマスツリーやプレゼントボックスをデザインしたカードが簡単に作れますよ。

    貼り付ける物はマスキングテープだけではなく、ボタンやリボン、シールなどを用意しておくと、より華やかなクリスマスカードが作れるでしょう。できたカードにメッセージを書いて、家族や利用者さん同士など大切な人に送るのもよいですし、部屋に飾っておくのも素敵ですよ。

    アルミホイルで作る!ステンドグラス風の飾り

    ガラスのステンドグラス作りはハードルが高いですが、アルミホイルと透明セロファンを使えば安全かつ簡単に飾りを作ることができます

    まず透明セロファンの下に好きな絵柄を敷き、その絵柄を太い黒のマジックでなぞり書きします。透明セロファンはチャック付きのビニール袋でも代用可能です。絵柄を書いたセロファンを裏返して、カラーペンで色を塗っていきましょう。

    最後にクシャクシャに丸めて広げたアルミホイルを、絵を書いた透明セロファンに貼り合わせれば完成です。このままでもよいですが、段ボールなどの厚紙を貼り合わせれば、壁などに飾りやすくなります。

    アルミホイルのステンドグラスは室内の照明でもキラキラと反射します。飾るだけで一気にクリスマスの雰囲気が漂う作品です。

    クリスマス工作を作って、飾って楽しもう!

    クリスマス工作は作ることはもちろん、飾る楽しみがあるのもよいところ。大きなツリーを用意してみんなで作ったオーナメントを飾ったり、個室のドアに手作リースを取り付けたりと、いろいろな楽しみ方があります。利用者さんの体の状態や要介護度に合わせ、作りやすいものからチャレンジしてみてくださいね。

  • 介護施設で高齢者に喜ばれるクリスマスプレゼントの選び方

    介護施設で高齢者に喜ばれるクリスマスプレゼントの選び方

    介護施設では季節イベントを実施しているところが多く、冬のクリスマスも定番です。クリスマスといえば、サンタクロースからのプレゼント。子供向けのイメージがあるかもしれませんが、プレゼントを貰うのはいくつになっても嬉しいものです。ぜひクリスマイベントで利用者さんたちへプレゼントを贈り、より喜んでもらえる内容にしてみませんか。今回は、介護施設でクリスマスプレゼントを用意する際の注意点やおすすめアイテムをまとめました。

    高齢者へのプレゼント選びで気を付けたいポイント

    介護施設で用意するクリスマスプレゼント選びでは、「高齢者へ贈る」という視点を持つことが大切です。プレセントには、高齢者が使いやすいものや、思い出に残るもの個人の体調や状況に配慮できるものを選ぶようにしましょう。
    匂いのある香水や芳香剤は好みもあるうえ、他の利用者さんとのトラブルの元にもなりやすいため避けるのが無難。生きている植物も、日々の水やりなどのお手入れが必要となるためあまりおすすめできません。湯のみなどの食器も選ばれやすいですが、落としてケガをしてしまう可能性があります。食器を含め、割れやすいものは避けるようにしましょう。
    また、プレゼントの予算にも注意してください。利用者さん全員に贈るプレゼントであれば、1人当たり500円前後が一般的です。

    プレゼントを贈るタイミングは?

    クリスマスプレゼントはクリスマス当日にそのまま渡しても良いですが、クリスマス会などのイベントに盛り込むのもおすすめです。ゲームイベントなどを企画し、全員に渡すプレゼントとは別に景品を用意するのも良いのではないでしょうか。その際は、全員向けのプレゼントよりも少し予算を上げた内容にすると盛り上がりそうですね。

    高齢者におすすめのプレゼント11選

    高齢者におすすめのクリスマスプレゼントを11つご紹介します。全員向けのリーズナブルなものや、ゲームの景品などで選びたい、少し予算が高いものもピックアップしました。

    タオルハンカチ

    日常使いしやすく、用意もしやすいプレゼントのひとつです。男女問わず使える実用品でもありますよ。クリスマスらしいラッピングにすると、小物でも印象がアップします。

    写真立てやフォトアルバム

    お気に入りの写真を飾れる写真立てや、好きなときに写真を眺められるフォトアルバムもプレゼントの定番です。家族がいない、入れる写真がない方などには、介護施設でのイベント時の記念写真を撮って入れてあげるなどの配慮も忘れないようにしましょう。

    防寒具

    お出かけの際に使えるマフラーや帽子、日常使いしやすいブランケットなどは男女ともに重宝します。車椅子の方はとくに冷えやすいので、喜ばれそうですよ。

    写真入りマグカップ

    写真立ての良さと、実用性を兼ね備えたプレゼントです。印刷する写真には、家族や孫、ペットなど、個々で喜ばれそうなものをピックアップすると良いでしょう。

    プリザーブドフラワー

    生花は管理が必要なため難しいですが、枯れないお花は水やり不要で扱いやすく、高齢者でも手軽に楽しめます。お部屋も明るくなり、長く楽しんでもらえますよ。

    色鉛筆と塗り絵

    最近は大人にも塗り絵が人気で、介護施設のレクとして取り入れられることもあります。塗り絵の好きな利用者さんには、色鉛筆と塗り絵の本をセットでプレゼントすると喜ばれるでしょう。花や風景、動物、マンダラなど、さまざまなジャンルの塗り絵本があり、利用者さんの好みに合わせて選ぶのもおすすめです。

    懐かしい音楽CD

    懐かしい音楽は、昔の記憶をよみがえらせてくれるアイテムでもあります。利用者さんが聴きおぼえのある音楽CDをプレゼントすると、喜んでもらえるかもしれません。最近は年代ごとの懐メロがたくさん入ったCDも販売されています。昭和歌謡や演歌、童謡と、利用者さんに合わせて選ぶのも楽しみのひとつです。

    お笑いDVD

    お笑いDVDで笑いをプレゼントするのも良いでしょう。綾小路きみまろさんの漫談やザ・ドリフターズ、吉本新喜劇などが高齢者の方に人気のよう。字幕機能のあるDVDを選べば、耳が悪い利用者さんでも楽しめます。

    手作りキット

    作るのが好きな利用者さんには、手作りキットも良いかもしれません。ちぎり絵や絵つけなど、難しすぎず気軽にチャレンジできるようなキットをプレゼントしてみましょう。作る楽しみもあり作品も残るので、利用者さんにも喜んでもらえるはずです。

    脳トレ本

    クイズの好きな利用者さんには、脳トレ本をクリスマスプレゼントにするのも良いでしょう。クロスワードパズルや間違い探し、迷路、ナンプレなどの本なら、ゲーム感覚で楽しめます。計算や漢字などのドリルも、頭を使う良い機会になるかもしれません。難しすぎるとやる気がなくなるので、少し簡単な内容がおすすめです。

    クッション

    クッションは車いすの背もたれ部分に置いたり寝るときに足の下に入れたりと、用途の広いプレゼント。男女問わず重宝されるでしょう。定番のスクエアクッションだけでなく、動物の絵柄がプリントされていたりファーがついていたりと、種類も豊富。インパクト重視でおもしろい形や柄のクッションを探すのも良いかもしれません。

    クリスマスはプレゼントを用意してより思い出に残る1日に

    介護施設では、スタッフの出し物やクリスマスらしい食事の用意など、施設によって工夫を凝らしたイベントを開催しています。そのような準備の中でクリスマスプレゼントを用意するのは少し手間がかかりますよね。しかし、プレゼントはイベントの中で唯一「形に残る思い出」になるのではないでしょうか。利用者さんたちの喜ぶ顔を想像しながら、ぜひ素敵なプレゼントを用意してみてくださいね。

  • 介護報酬とは?誰が決める?今さら聞けない介護保険の基本を解説!

    介護報酬とは?誰が決める?今さら聞けない介護保険の基本を解説!

    介護報酬とは、介護事業所の貴重な収入源であり、介護職の給料の財源となるものです。ただ、その仕組みには国や地方自治体が関わることもあり、複雑に感じられることも多いでしょう。そこで今回の記事では介護報酬にまつわる基本的な知識を解説します。2024年に迫る介護報酬改定についても分かりやすくまとめているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

    介護報酬とは?

    まずは、「介護報酬とは?」について概要をお伝えします。

    介護報酬とは「サービスへ支払われる費用」

    介護報酬とは、介護事業者が要介護・要支援の利用者さんに介護サービスを提供したときに、対価として支払われるサービス費用のことです。介護事業者にとって介護報酬は事業収入にあたり、介護職にとっては給料の財源となります。

    介護報酬の流れ

    厚生労働省が公開する「介護報酬について」によると、「介護報酬は、介護保険法上、厚生労働大臣が社会保障審議会(介護給付費分科会)の意見を聞いて定めることとされている」とあります。つまり、介護報酬を決めるのは国であり、事業所が勝手に決めることはできません。

    介護報酬が支払われる流れは、こちらの厚生労働省が公開している図をご覧ください。

    介護報酬とは、介護保険の被保険者である利用者さん・サービスを提供する介護事業者・保険者である市町村の3つが関わる制度です。

    要介護・要支援の利用者さんへ介護保険サービスが提供された場合、サービス費用の1~3割は利用者さんから事業所へ自己負担分として支払われます。そして、残りの7割~9割については事業所から市町村へ請求が行われ、それを受けて市町村から介護給付費として事業所へ支払われるのです。

    なお、この市町村が支払う介護報酬のうち半分は介護保険料から、もう半分は公費からまかなわれています。これは介護報酬の基本的な知識として覚えておきましょう。

    介護報酬が決まる仕組み

    介護報酬とは、介護保険サービスごとに厚生労働省が設定する基準によって算出される費用です。仕組みとしては、基本金額をベースに、各事業所のサービス提供体制や利用者さんの状況などに応じて加算や減算が行われます。

    介護報酬を決めるのは、

    • 厚生労働省が定める「地域区分」
    • 提供される介護サービスの種類(人件費)
    • 利用者さんの要介護度(要支援度)

    といった要素です。これらの条件を掛け合わせることで、実際の介護報酬額や自己負担額が割り出されています。

    介護報酬の単位とは

    介護報酬とは金額表示されるものではなく、「単位」と呼ばれる独自の表示形式によって設定されています。単位とは、地域区分やサービスの種類などによって決められた点数のことです。この点数に1単位ごとの単価(1単位=10円)を掛け合わせたものが介護報酬であり、計算式にすると「単位数×単価=介護報酬」で求められます。ただし、単価は一定ではありません。地域やサービスの種類の違いによって最大11.4円まで加算される場合があります。

    なお、介護報酬が単位換算を採用しているのは、地域による物価や人件費の格差を埋めるため。物価や人件費は年々変動していくため、3年毎に見直しが実施されています

    介護報酬の計算方法

    介護報酬の算出に必要な単価を決めるのは、地域区分と各サービスの人件費割合の2つです。

    地域区分とは、1級地から7級地、その他の地域の計8区分のことを指し、区分の数字が小さければ小さいほど単価への上乗せ額が上がる仕組みです。
    例えば、1級地である東京都23区の場合、上乗せ割合は20%に設定されています。中四国地方でみてみると、広島県の広島市・府中町が最も高い5級地で、上乗せ割合は10%です。島根県・鳥取県・愛媛県・徳島県・高知県の5県は“その他の地域”に区分されているため地域区分による加算はありません。
    また、奄美群島や小笠原諸島といった離島・北海道などの豪雪地帯では特定の介護サービスを提供する場合に限り、特別地域加算が追加されるようです。

    次に、各サービスの人件費割合を見てみましょう。介護報酬の算出には、地域によって物価や人件費が違うことを考慮し、単価による調整が必要です。この人件費の加算率は、70%・55%・45%・0%の4つの区分に分けられます。
    例えば、訪問介護や訪問看護といったサービスでは、人件費割合が70%に設定されています。このサービスを1級地に該当する地域で提供した場合、地域区分の上乗せ割合が20%となるため、単価(10円)×上乗せ割合×人件費割合=10×0.2×0.7=1.4円が加算額です。つまり、単価は10円+1.4円=11.4円となります。
    なお、居宅療養管理指導や福祉用具貸与など、介護報酬に人件費が含まれないケースでは人件費割合は0%です。

    その他にも、介護報酬の算出にはあらゆる条件を掛け合わせる必要があり、難しいと感じる方も多いでしょう。その場合には厚生労働省が公開する「介護サービス概算料金の試算」がおすすめです。無料で利用できるので、ぜひ活用してみましょう。

    介護報酬は3年ごとに改定される

    介護報酬は、2006年からの介護保険制度の施行以来、3年毎に改定されています。

    これまでの改定内容

    直近2回にあたる、2018年・2021年の改定では、介護報酬がプラスに改定されました。その背景には現場の人材不足や物価上昇などの影響があると考えられています。介護サービスを必要とする高齢者数も年々増えているため、介護報酬の値上げは介護施設経営者や介護職にとって重要な改定であると言えるでしょう。

    厚生労働省の「平成30年度介護報酬改定の主な事項について」によると、2018年の介護報酬は+0.54%の改定率でした。
    その他にも、

    • 地域包括ケアシステムの推進
    • 自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現
    • 多様な人材の確保と生産性の向上
    • 介護サービスの適正化・重点化を通じた制度の安定性・持続可能性の確保

    という4つの軸で整備されています。

    続いて、2021年の改定では、厚生労働省「令和3年度介護報酬改定の主な事項について」によれば、介護報酬は+0.70%の改定率でした。
    この年の改定では、

    • 感染症や災害への対応力強化
    • 地域包括ケアシステムの推進
    • 自立支援・重度化防止の取組の推進
    • 介護人材の確保・介護現場の革新
    • 制度の安定性・持続可能性の確保

    について整備され、新型コロナウイルス感染症の拡がりや各地を襲った大災害の影響で新たに追加された取り組みもありました。

    なお、2022年には臨時改定として、介護職などの給料を3%程度引き上げることが行われています。

    次回は2024年!どう改定される?

    次回の介護報酬改定は2024年に予定されています。この年には、介護報酬だけでなく、医療保険や障害者総合支援法の改定も同時に行われるため、国の制度に大きな変化が起こる年とも言われているようです。

    改定が間近に迫った今、活発に議論がなされている最中ですが、その中でも以下のようなポイントが重視されています。

    • 在宅サービスの基盤整備
    • 財務状況等の見える化
    • 住まい支援システム構築
    • 利用者負担額の判断基準の見直し
    • 科学的介護(LIFE)の推進

    2025年には“団塊の世代”が75歳以上になり、さらなる介護人材不足や介護保険料の増加が懸念されています。2024年度の改定はそういった状況への抑制策となるか、注目が集まっているようです。

    介護の現場が大きく変わる!2024年の介護報酬改定に注目しよう

    介護報酬とは介護事業所や介護職にとってとても身近な制度です。しかし、詳しい内容までしっかり把握できていないという方も多いでしょう。3年ごとの改定内容にまで注目すると今後の介護の現場がどう変わっていくか予測できるため、改定の動向に注目していくことをおすすめします。今回お伝えした内容をもとに、ぜひ介護報酬の知識を深めてみてください。

  • ACP(人生会議)とは?介護職が知っておきたい人生最期の迎え方

    ACP(人生会議)とは?介護職が知っておきたい人生最期の迎え方

    利用者さんと、そのご家族が悔いの少ない最期を迎えるために役立つACP。人生をどう終えるかを話し合う「人生会議」と呼ばれる大切な取り組みです。今回は、ACPとはなにか、介護職としての役割や、ACPの進め方について解説しました。介護職として押さえておきたい、利用者さんの思いに寄り添うポイントにも触れています。人生の最期という大切な場面を全力でサポートできるよう、ACPについて知りたい方はぜひ参考にしてください。

    ACP(人生会議)とは?

    ACPはアドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning)の略で、人生会議とも呼ばれています。ご家族の死を経験した方の大半が、人生の最期について本人と話し合っておけばよかった…と後悔をしているのだとか。人生の終わりは重要な決断を迫られることが多いです。そのため、事前に本人の希望を確認し、その人らしい最期を迎えることが大切という考えが、ACPの取り組みが重要とされる理由になっています。

    ACP(人生会議)の目的

    人はいつ人生の最期を迎えるか分かりません。高齢の利用者さんなら、なおさらです。そんな「もしものとき」に備え、利用者さんが望む医療やケアを事前に話し合い、意思表明することがACPの目的になります。

    ACPは利用者さんの思いがメインですが、ご家族の思いを適宜反映させることも大切です。もっとこうしてあげたかった…といった後悔が少なくなるよう、利用者さんの希望に沿いながら、ご家族の要望も取り入れていきましょう。ご家族も一緒に利用者さんの最期を考えることが、グリーフケアにも繋がるようです。

    ACP(人生会議)における介護職の役割

    介護職は、利用者さんの希望や人柄、人生観に寄り添った対応が求められます。利用者さんらしい納得のいく最期を迎えられるよう、適宜話し合いの場を設けながら、利用者さんをサポートすることが介護職の役割です。

    ただし、ACPはあくまでも利用者さんの意思により行うもの。今からそんなことを考えるなんて不吉だ…と拒絶反応を示す利用者さんもいることでしょう。そんなときは無理にACPを進める必要はありません。人生の最期について考えたくないという利用者さんの気持ちを尊重することも忘れないようにしてください。

    ACP(人生会議)の進め方

    ACPは人生の最期をどのようにプランニングしておくかが重要です。では、ACPの進め方をご紹介していきます。

    1.どんな最期を迎えたいかを考える

    まずは利用者さんに、最期を迎えるうえで大切にしたいことや、どの様に過ごしたいのかを考えてもらいます。

    • 身内にできるだけ負担をかけたくない
    • 仕事や趣味を続けたい
    • 家族のそばにいたい

    など、具体的に意思表明してもらうことが大切です。ここでヒアリングしたことは、利用者さんが意思疎通できない状況になっても、最優先事項として周囲が動く指標になります。どのような希望があるのか、利用者さんの思いを率直に表出してもらいましょう。

    2.考えた内容を信頼できる人と共有する

    考えた内容は、利用者さんが信頼する人と共有する必要があります。意思疎通が難しくなったときに備え、自分の代わりにプランニングした内容を周囲へ伝える役割をする人(ご家族など)を選んでもらいましょう。どんなときでも利用者さんの思いを尊重できる人を選ぶことが大切です。

    3.主治医に今後の治療やケア、経過を確認する

    利用者さんの思いを聞いたうえで、今後予想される病状の変化や、必要な治療・ケアについて主治医に確認します。今後起こりうる変化を知ることで、利用者さん自身も、自分の体に対する正しい認識を持ちながら生活を送ることが可能に。健康への知識を深めることにも役立ちます。

    4.治療やケアに対する希望を医療・ケアスタッフと話し合う

    今後の状況を踏まえながら、治療やケアに対する希望を、利用者さん、医療・介護スタッフだけでなく、代理人(共有すると決めた人)も含め話し合います

    • 施設で過ごしたい
    • 最期は自宅へ戻りたい
    • 人工呼吸器はつけない
    • 口から食べられなくなっても経管栄養はしない

    など、利用者さんの素直かつ、具体的な思いを出してもらいます。利用者さんの希望に沿えるよう、介護職としてどのようなサポートが可能かを、ご本人やご家族に説明しておくと、安心に繋がりやすいでしょう。

    5.書面に記録し、周囲と共有しながら、適宜見直しをする

    話し合った内容は書面にまとめ、利用者さんにかかわるスタッフと共有します。これでプランニングは終了ですが、ACPは利用者さんの状況に合わせた変更が必要です。時間の経過とともに利用者さんの希望は変化するため、適宜見直し、このサイクルを繰り返しおこなうようにしましょう。

    介護職として利用者さんのACP(人生会議)に寄り添うポイント

    日々の生活の中で利用者さんとのかかわりが多い介護職だからこそ、ACPに寄り添うポイントがあります。介護職として、利用者さんの意思決定をサポートするにはどのようなことが大切か確認していきましょう。

    定期的に利用者さんとの話し合いをおこなう

    利用者さんの思いは、病状や時間の経過とともに変化します。利用者さんの状態や、心情の変化を見極め、定期的にACPを見直す話し合いの場を設けましょう。

    ほかスタッフとの仲介役になる

    施設で過ごす利用者さんにとって、介護職は家族に近い存在になることがあります。毎日のケアの中で得られる利用者さんとご家族の情報は、かかわりが深い介護職だからこそ把握できることも多いです。ACPを実現させるために必要な情報は、介護職が仲介役になり、ほかスタッフと共有していきましょう。

    多職種との連携を図る

    利用者さんやご家族の希望により、介護職だけでなく、医師や看護師、リハビリスタッフ、栄養士など他職種との連携が必要になることケースが多いです。どの職種と連携すれば、利用者さんのACPを叶えられるかを考えていきましょう。他職種との連携を図ることも介護職の重要な役割になります。

    利用者さんらしい生き方をサポートしよう!

    利用者さんらしい最期を迎えるためには、その方の人柄や考え方を尊重することがなにより大切です。普段から利用者さんの考えや、どんな人生観を持っているか、日常のかかわりの中で理解を深めておくようにしましょう。まずは、あなた自身のACP(人生会議)をおこない、人生の最期について考えてみてはいかがでしょうか。

  • 高齢者施設向けクリスマス会のアイデア8選!演奏会やスライドショーなど

    高齢者施設向けクリスマス会のアイデア8選!演奏会やスライドショーなど

    高齢者施設では普段からさまざまなイベントやレクリエーションが行われますが、1年を締めくくる一大イベントといえば、クリスマス会ですよね。利用者さんに喜んでもらうための企画やアイデアを知りたい!と考える介護スタッフも多いのではないでしょうか。そこで今回は、高齢者施設におすすめのクリスマス会のアイデアを5つご紹介します。職員が利用者さんへお披露目するもののほか、利用者さんといっしょに楽しむものもピックアップ!

    音楽を楽しもう!ハンドベルでクリスマスソングの演奏会

    ハンドベル演奏は高齢者施設に関わらず、クリスマス会定番の出し物の1つ。職員から利用者さんへのプレゼントとして、演奏をお届けするのがおすすめです。ハンドベルの数に余裕があれば、利用者さんに簡単なパートの演奏をお願いしたり、タンバリンやカスタネットなどでリズムを取ってもらったりと、いっしょに演奏を楽しむのもよいでしょう。

    老人ホームやデイサービスで喜ばれるおすすめの楽曲

    • もろびとこぞりて
    • ジングルベル
    • おめでとうクリスマス
    • きよしこの夜
    • アメイジング・グレイス
    • 喜びの歌(第九)
    • きらきら星 など

    どの曲も1オクターブ8音のみで演奏できる、ハンドベルで演奏に向いたクリスマスソングです。ハンドベル用の楽譜もあるので、ネットで検索してみてください。クリスマス会の職員からの出し物・企画として、毎年1~2曲ずつ順繰りに演奏してみてもよいかもしれませんね!

    大きな声で歌おう!クリスマス&お正月ソングの合唱

    職員と利用者さん、全員で参加できるクリスマス会のイベントとして、外せないのが合唱。大きな声を出して歌うことにより、ストレス発散効果や自律神経を安定させる効果などが期待できるそうです。そしてクリスマス会だからといって、クリスマスソングだけに絞りすぎないこともポイント!高齢者の誰もが知っていて、楽しく歌える曲を選ぶことが重要なので、お正月ソングや明るくテンポがよい歌謡曲などを盛り込んでもよいでしょう。

    介護施設のクリスマス会で盛り上がる合唱曲

    • 赤鼻のトナカイ
    • ジングルベル
    • きよしこの夜
    • 冬の夜
    • 冬景色
    • お正月
    • 上を向いて歩こう
    • 365歩のマーチ
    • 幸せなら手をたたこう など

    クリスマス会の企画書を作成する段階で、利用者さんに好きな楽曲のアンケート取り、好みや人気のある曲を調査したうえで合唱曲を選ぶのもおすすめです。

    1年の振り返り!思い出写真のスライドショー

    クリスマス会が1年を締めくくる最後のレクリエーションという高齢者施設も多いのではないでしょうか。そこでイチオシなのが、1年を振り返る思い出写真のスライドショーの上映です。職員が事前に準備していたスライドショーを鑑賞するという、利用者さんにとって受け身の出し物になります。しかし写真を通して過去を振り返ったり、利用者さん同士で思い出話をしたりすることで、脳の活性化につながるそうです。

    スライドショーは、一般的なパソコンに入っている「フォト」機能で簡単に再生することができます。そのため、スライドショーで流したい写真さえ1つのフォルダに格納されていれば、事前準備の手間がほとんどかからないのもうれしいポイントです。普段からクリスマス会用のフォルダを作成しておき、施設での活動の写真をフォルダに入れておく習慣をつけておくとスムーズでしょう。また、見て楽しむスライドショーは、コロナが気になる時期でも比較的安心して実施できるため、もしも他の企画ができなくなった場合の代替案として準備しておくことも1つのアイデアです。

    衣装もそろえて楽しませよう!マジックショー

    高齢者施設のクリスマス会では、職員によるマジックショーもおすすめです。マジックショーといっても難しいマジックをする必要はありません。ネタが単純でわかりやすいものほど、高齢者には喜んでもらえます

    高齢者施設のクリスマス会でおすすめのマジック

    • 手の中でコインが消える
    • コインがグラスを貫通する
    • 相手が選んだカードを当てる
    • トランプに空いた穴がふさがる
    • 千円札が一万円札に変わる
    • ハンカチの縦しまが横しまになる
    • 新聞紙から水が出てくる
    • スプーン曲げ など

    どれも古典的なマジックなので、ネタが知りたい方はネットで検索してみてくださいね。マジック経験がない方でも、少しの練習でできるようになるでしょう。また、クリスマス会のマジックショーなので、ちょっとくらいの失敗はご愛敬。失敗が逆に笑いにつながることもあるかもしれませんよ!

    高齢者施のクリスマス会を盛り上げるポイントは、マジックを披露する方がしっかりマジシャンになりきること!マジシャンのコスチュームを着用したり、マジシャンらしい口調や決め台詞などを使ったりするだけで、マジックショームードをグンとアップさせられるでしょう。

    やっぱり外せない!サンタクロース登場&プレゼント贈呈

    クリスマス会ならではの企画として、サンタクロースの登場は外せません!サンタクロースに扮する職員は、サンタクロースのコスチュームが似合う恰幅のよい方のほうが、雰囲気が出るかもしれません。また、高齢者施設の利用者さんにもサンタの帽子をかぶってもらったり、クリスマスソングをBGMとして流したりするのもおすすめです。

    サンタクロースを登場させるのであれば、プレゼントの贈呈もセットで行うと喜ばれます。高齢者施設のクリスマス会のプレゼントとしては、ハンドタオル・ハンカチタオル・お箸のギフト・ルーペなど、実用的なものがおすすめ。コロナが気になる時期なら、マスクケースなどもよいでしょう。予算に合わせて、プレゼントを選んでみてくださいね。なお、クリスマス会の別企画としてビンゴゲームなどを行う場合は、ゲームの景品とサンタクロースからのプレゼントが同じものにならないよう注意しましょう。

    正解したらクリスマスプレゼント贈呈!ジェスチャーゲーム

    クリスマスプレゼントをそのまま渡すのではなく、ゲームの景品にするのもよいでしょう。例えばジェスチャーゲームで初めに正解した利用者さんにクリスマスプレゼントを渡すルールにすれば、やる気もアップするかもしれません。スタッフがジェスチャーをして、利用者さんに何を表すお題だったかを当ててもらうのが基本の進め方ですが、利用者さんにジェスチャーしてもらうのもおすすめ。動作や動物、芸能人、スポーツなどの定番のお題に加えて、サンタクロースなどのクリスマスらしいお題を織り交ぜてもよいかもしれません。無音にならないよう、クリスマスらしいバックミュージックをかけておくなどして工夫しましょう。

    自分で作ると楽しさ倍増!クリスマスケーキ作り

    クリスマス会のおやつレクとして、クリスマスケーキ作りはいかがですか?ケーキと言ってもここで使うのはホットケーキ!利用者さんの前でスタッフがホットケーキを焼き、利用者さんにはフルーツや生クリームで各自トッピングしてもらいましょう。これならやけどなどの心配もなく、簡単におかし作りが楽しめます。上に向かって小さいサイズのホットケーキを重ねるようして、クリスマスツリーのように盛り付けるのが理想的。そのほかにもタコ焼き機でまんまるのホットケーキを作り、ツリーのようにデコレーションするのもよいでしょう。星形に切ったフルーツやクッキーを用意しておくのもおすすめです。

    年末を意識して!カラオケで紅白歌合戦

    みんなで歌う合唱もおすすめですが、点数をつけて競うのど自慢大会も利用者さんに人気の出し物の1つです。介護施設にカラオケ設備がない場合でも、アプリや動画で手軽にカラオケ大会ができます。スタッフが歌って利用者さんに点数をつけてもらい競ったり、歌自慢の利用者さんに参加してもらったりして盛り上がるのもよいでしょう。年末を意識してチーム対抗の紅白歌合戦にするのもおすすめです。スタッフが歌う場合、利用者さんも知っている定番の曲を選ぶのがポイント。クリスマス会ということで、歌う人はサンタクロースのコスチュームを身につけるなどすると雰囲気もばっちりです。

    おもしろい企画でクリスマス会を盛り上げよう!

    ハンドベル演奏会やマジックショー、合唱など、事前の準備や練習が必要なものもあります。しかし年に1度のクリスマス会!高齢者施設の利用者さんへの日頃の感謝の気持ちを伝える意味でも、職員一丸となって取り組んでみてはいかがでしょうか。コロナ対策として、思い出写真スライドショーを上映するのもおすすめです。素晴らしいクリスマス会になることを祈っています。

  • 介護・医療用語「ね~の」で始まる用語を一覧にして紹介!

    介護・医療用語「ね~の」で始まる用語を一覧にして紹介!

    介護業界では、日常生活であまり使うことがない専門用語や略語を使う場面が多々あります。臨機応変な対応やスピードを要する介護の現場において、専門的な介護・医療用語の習得は必須でしょう。ここでは、介護業界に携わる方なら知っておきたい、介護・医療用語のうち「ね~の」で始まる用語をご紹介します。これから介護職に就く方はもちろん、すでに介護業界で働いている方もぜひ参考にしてくださいね。

    「ね」から始まる介護・医療用語一覧

    「ね~の」のうち「ね」で始まる介護・医療用語を紹介しましょう。

    ネグレクト

    介護が必要な高齢者に対し、長時間の放置や食事を与えないなど、介護や生活の世話を放棄すること。ネグレクトというと一般的には、子供に対する育児放棄というイメージがあるかもしれませんが、子供に限らず高齢者や障がい者などに対しても使用する言葉です。病院を受診させない、寝たきり高齢者の入浴や着替えを放棄する、排泄の世話をしないなどの行為も、ネグレクトに含まれます。たとえ意図的ではなくても、介護の放棄によって、生活環境や身体状態を悪化させることもネグレクトのひとつです。

    寝たきり高齢者(ねたきりこうれいしゃ)

    「寝たきり」に明確な定義はありませんが、一般的にケガや病気などが原因で6ヶ月以上寝たきりの状態にあり、介護を必要とする高齢者のことを指します。

    寝たきり度判定基準(ねたきりどはんていきじゅん)

    障がいのある高齢者や認知症の高齢者が、どの程度自立した日常生活を送れるのかを判定しランクに分けて評価したもの。正式名称は「日常生活自立度判定基準」です。障がいのある高齢者の判定基準は4段階、認知症高齢者の判定基準は9段階で判定されます。要介護認定を受けるときの判定指標となったり、ケアプラン・介護計画書などの基本情報として活用されたりします。利用者さんがどのくらいの日常生活を送れるのか把握できる指標なので、介護・医療の現場で広く使われている用語です。

    熱中症(ねっちゅうしょう)

    高温多湿の環境などにより、体温調節ができず身体に熱が溜まることによって生じる、めまいや頭痛、けいれんなどの症状のこと。屋内外問わず起こる可能性があり、生命の危険を伴うこともあります。高齢者は特に、こまめに室温をはかったり、水分補給を行ったりすることが大切です。

    熱布浴(ねっぷよく)

    熱いタオルや布で身体を覆うこと。皮膚への温熱刺激によって、入浴したような爽快な気分が味わえるほか、血液循環を良くする効果もあります。

    ネブライザー

    吸入療法の際に用いられる装置のこと。薬液を霧状にして、呼吸と一緒に薬剤を肺や気管、鼻の奥に送りこみます。加圧式ネブライザーや超音波ネブライザーなどの種類があり、家庭で行うことも可能です。

    「の」から始まる介護・医療用語一覧

    「ね~の」のうち「の」で始まる介護・医療用語を紹介しましょう。

    ノイローゼ

    精神的ショックや不安感など、心理的要因によって起こる精神障害のこと。「神経症」とも呼ばれていますが、現在では「不安障害」という名称が使われています。代表的な症状は、イライラ感と不安感です。高齢者がノイローゼになると重症化するケースもあり、認知症を悪化させる原因となる可能性もあります。言葉数が減ったり、倦怠感を訴えたり、機嫌が悪いことが多いときは、早期に専門家に相談するようにしましょう。

    脳幹(のうかん)

    大脳を支える幹のような部分のこと。間脳・中脳・橋(きょう)・延髄(えんずい)に分けられます。生命維持に関与する呼吸や意識・循環の調節など、脳幹の役割はとても重要です。万が一、脳幹に障害が生じると、脳死を引き起こす可能性もあります。

    脳外科、脳神経外科(のうげか、のうしんけいげか)

    神経系に生じる疾患を扱う診療科のこと。脳腫瘍や脳動脈瘤・慢性硬膜下血腫など脳の疾患に対して手術または処置を行います。神経内科で症状を診断し、処置や手術が必要な場合は、脳神経外科や脳外科が対応することが一般的です。

    脳血管性認知症(のうけっかんせいにんちしょう)

    脳出血や脳梗塞などの脳血管障害によって、脳内の酸素や栄養が不足し、脳細胞が死滅することで起こる認知症。おもな症状は、記憶障害や言葉・動作などの認知機能障害が挙げられます。糖尿病や高血圧などの生活習慣病や心臓病などの治療で、発症リスクの軽減や予防が可能です。手足のマヒ・歩行障害・夜間せん妄などの症状が早期に見られることもあります。

    脳死(のうし)

    脳幹を含め、脳全体の機能が失われた状態のこと。脳死になってしまうと、どんな治療を行っても回復する可能性はありません。人工呼吸器などによって心臓を動かすことは可能ですが、多くの場合数日以内に心停止します。

    能力障害(のうりょくしょうがい)

    歩行や食事、衣服の着脱など、日常生活を遂行する能力が制限されたり、低下したりすること。

    ノーマライゼーション

    高齢者や障がい者などが、社会の中で区別されることなく、ともに社会生活を送れるように、福祉環境や社会的インフラの整備を行うことを目指すという考え方。北欧諸国で1950年代に始まった社会理念のひとつで、福祉政策の基本的理念として、日本でも定着しつつある考え方です。ノーマリゼーションともいいます。

    ノロウイルス

    感染性胃腸炎を発症させるウィルスの一種。感染すると、はげしい腹痛や下痢・嘔吐を引き起こします。抵抗力の弱い子供や高齢者は重症化しやすく、冬に流行を迎えることが多いです。飛沫感染・接触感染・経口感染など、拡散力が強いウィルスと言われています。

    介護・医療用語をきちんと身に付けておこう

    介護の現場では、専門用語を知っていることが前提として使われることが多いため、介護・医療用語をきちんと理解していないと、周りに迷惑をかけてしまう可能性もあります。今回ご紹介した「ね~の」から始まる用語は、介護・医療用語のほんの一部です。介護業界に転職を考えている方はもちろん、すでに介護職に就いている方も、今一度、介護・医療用語について確

  • 介護・医療用語「な~ぬ」を簡単に解説!専門用語一覧をチェック

    介護・医療用語「な~ぬ」を簡単に解説!専門用語一覧をチェック

    介護の現場ではさまざまな専門用語が使われており、これまでに出会わなかった言葉を知ることも少なくありません。言葉の意味を理解することで、仕事が円滑に進み、職員同士のやり取りがスムーズになることもあるでしょう。そこで今回は、現場でよく使われる介護・医療用語のうち「な~ぬ」で始まる語を一覧にまとめました。介護や医療用語の「な~ぬ」の中で、分からない言葉や略語があったときには、ぜひ参考にしてくださいね。

    【介護・医療用語「な~ぬ」】「な」から始まる専門用語一覧

    ここでは、介護・医療用語「な~ぬ」のうち、「な」から始まる専門用語を一覧で見ていきましょう。

    難病(なんびょう)

    原因が分からず、治療方法が確立していない病気のことです。

    難病認定(なんびょうにんてい)

    厚生労働省が指定する難病に罹っていると認定されること。申請手続きを行うと、医療費の助成などを受けることが可能です。ただし、特性や段階に応じて認定の可否が判断されるため、難病に罹っている患者さんすべてが対象ではありません。

    ナーシングホーム

    主に医療と介護が一体となり、看取りまでを行う老人ホームのことを指しています。ただし、ナーシングホームは欧米での呼び名であり、日本での明確な定義づけはされていません。主に、介護サービスだけでなく、看護師を中心にした医療サービスも提供している施設に使う呼び名です。新たなターミナルケアの形として注目されています。

    ナースコール

    病院や介護施設などで、利用者さんが看護師および介護職員を自室に呼ぶための機器です。

    ナースセンター

    看護師など看護職の人材確保を促進するために設置された機関です。47都道府県に必ず各1つ設置されています。

    ナイトケア

    夜間のみ、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などに入所して介護サービスを受けられる制度です。高齢者や認知症の方など、夜間介護が困難な場合に利用します。

    【介護・医療用語「な~ぬ」】「に」から始まる専門用語一覧

    ここでは、介護・医療用語「な~ぬ」のうち、「に」から始まる専門用語を一覧で見ていきましょう。

    二次判定(にじはんてい)

    市区町村が設置する介護認定調査会にて行われる、要介護認定審査のことです。事前に行われる、介護保険申請の際の認定調査とコンピュータによる一次判定、医師の意見書などの結果をもとに審査されます。

    二次医療(にじいりょう)

    地域内の中規模~大規模の一般病棟で行われる専門性の高い医療のことです。

    日常生活動作(にちじょうせいかつどうさ)

    食事や着替え、入浴などの日常生活を送るうえで最低限必要な動作のことです。ADL(Activities of Daily Living)とも呼ばれており、高齢者の日常生活レベルや身体能力を示す指標として、介護報酬にも加算項目が設けられています。

    日常生活用具(にちじょうせいかつようぐ)

    高齢者が自立した日常生活を送るために必要な用具のことです。紙おむつや介護用ベッドなどが該当します。

    日内変動(にちないへんどう)

    24時間の体調の波のことです。心拍数や体温、睡眠などの生体リズムが、体内時計により1日の中で変動することを指します。

    入居一時金(にゅうきょいちじきん)

    有料老人ホームに入居するときに支払う費用のことです。月額利用の料金とは別に必要になることがほとんどで、金額は施設によって幅があります。

    入浴サービス(にゅうよくサービス)

    自宅で入浴することが難しい方を対象に、介護職員や看護師などの専門スタッフがサポートして入浴を行うことです。利用者さんの居宅に訪問し、移動式浴槽などを用いて入浴を行います。訪問入浴介護や訪問入浴サービスとも呼ばれ、介護保険の居宅サービスの1つです。

    尿とりパッド(にょうとりパッド)

    おむつの中に入れて使う、吸収パッドのことです。尿とりパッドを入れておくと、排泄があった場合でもパッドの交換のみで済むため、外側のおむつを汚すことが減ります。利用者さんの肌を衛生的な状態に保ちながら、業務効率も上がり、おむつ代の節約にもつながることがメリット。尿とりパッドは、インナーと呼ばれることもあります。

    認知症対応型共同生活介護(にんちしょうたいおうがたきょうどうせいかつかいご)

    軽度~中度の認知症のある方が、住み慣れた地域で生活できるよう支援する介護サービスのことです。同じ症状をもつ方が、食事や入浴、排泄などの介護サービスを受けながら少人数で共同生活をします。グループホームと呼ばれる施設で行われることがほとんどです。

    認知症対応型通所介護(にんちしょうたいおうがたつうしょかいご)

    認知症の方を対象にした、専門的なケアを実施するデイサービスのことです。少ない人数で落ち着いた環境の中、食事や入浴、機能訓練などの介護サービスを行います。

    認定区分変更(にんていくぶんへんこう)

    要介護認定を受けて介護サービスを利用する方が、心身の急激な変化があった場合に、要介護度を見直してもらうことです。主に、必要とする介護サービスが、利用限度額を超える場合などに行われます。認定期限内でも、認定区分変更申請を行えば見直しを行ってもらうことが可能です。

    認定調査(にんていちょうさ)

    介護保険の申請時に、要介護認定に関する内容について行われる、聞き取り調査のことです。主に市区町村の職員が調査員として申請者の居宅を訪問し、本人とその家族に面接を行います。訪問調査とも呼ばれているものです。

    【介護・医療用語「な~ぬ」】「ぬ」から始まる専門用語一覧

    ここからは、介護・医療用語「な~ぬ」のうち、「ぬ」から始まる専門用語を一覧で見ていきましょう。

    布おむつ(ぬのおむつ)

    布でつくられているおむつのことです。ホルダーパンツや布パンツとも呼ばれており、それ自体に吸水性はないため、尿とりパッドと併用して使われることがほとんどです。一般的な紙おむつと比較すると、肌にフィットしやすく通気性が高いため、肌トラブルが少ないといったメリットがあります。

    介護・医療用語「な~ぬ」の専門用語をチェックして仕事に活かそう!

    介護現場では、今回紹介した「な~ぬ」で始まる介護・医療用語がよく使われています。もちろん、今回紹介した以外にもさまざまな介護・医療用語があるかと思いますので、分からない言葉に出会ったらぜひ本サイトの別ページも参考にしてくださいね。専門用語を理解して、仕事に活かしていきましょう。

  • 介護・医療用語「た~つ」で始まる用語を一覧にして紹介!

    介護・医療用語「た~つ」で始まる用語を一覧にして紹介!

    介護や医療の現場では、専門的な用語や略語が多く飛び交っています。未経験者だけでなく、介護に携わっていても、分野が違うと聞き慣れない用語はたくさんあるはず。ここでは介護や医療に携わる際に知っておきたい用語を紹介します。今回紹介するのは「た~つ」で始まる用語まとめです。これから介護や医療の現場で働こうと思っている方や、改めて介護・医療用語について学びたいという方は、参考にしてみてくださいね。

    「た」から始まる介護・医療用語

    まずは、「た~つ」のうち「た」で始まる介護・医療用語を紹介します。

    ターミナルケア

    終末期における介護的・医療的ケアのことです。ターミナルケアは、基本的に延命治療は実施せず、精神的・身体的苦痛を緩和し、生活の質の維持または向上を目指した処置を行います。

    体位変換(たいいへんかん)

    自力で体の向きを変えられない方の体位を変えることです。寝たきりの方が長時間同じ姿勢でいると、血流が妨げられ、床ずれ(褥瘡/じょくそう)や血行障害を引き起こしてしまう可能性があります。これらの症状を防ぐために、定期的に体位を変えて血流を滞らせないようにすることが体位変換の目的です。

    体験入居(たいけんにゅうきょ)

    老人ホームやグループホームなどの介護施設に、数日間入居してそこでの生活を体験してみること。施設の雰囲気や設備など、パンフレットや見学だけではわからないことが確認できます。

    対症療法(たいしょうりょうほう)

    病気によって引き起こされる症状を和らげるための治療。病原そのものを消すという根治を目指した治療ではなく、痛みや不快な症状を取り除くために行う治療です。

    第一号被保険者(だいいちごうひほけんしゃ)

    介護保険における加入者の分類の一種。介護保険では、65歳以上の方が第一号被保険者に分類されます。

    第三者評価制度(だいさんしゃひょうかせいど)

    質の高いサービスを提供するために、介護事業者に対し、事業者や利用者さん以外の公正かつ中立の立場にある第三者機関が、専門的・客観的に評価する制度のこと。

    第二号被保険者(だいにごうひほけんしゃ)

    介護保険における加入者の分類の一種。介護保険では、40歳から64歳までの方で、特定疾病の認定を受けた場合、第二号被保険者に分類されます。

    宅老所(たくろうしょ)

    高齢者が住み慣れた地域で生活ができるよう、介護保険では手が届かない部分にも細かく対応する施設のこと。一般的に、法令に定義がなく、民間で独自のサービスを提供している地域密着型の小規模な高齢者施設を指します。

    脱水(だっすい)

    人間の体内に必要な水分量が不足している状態のこと。摂取水分の減少や、発汗・下痢・嘔吐などで水分喪失量が増加したときに起こりやすい症状です。

    短期入所(たんきにゅうしょ)

    特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの介護施設や医療機関に、数日~1週間程度の短期間入所すること。ショートステイともいいます。

    端座位(たんざい)

    ベッドなどの端に腰かけて、両足を下ろしている状態のこと。

    「ち」から始まる介護・医療用語

    続いて、「た~つ」のうち「ち」で始まる介護・医療用語を紹介します。

    チームケア

    医師や看護師、社会福祉士、保健師、理学療法士、ホームヘルパー、民生委員など、介護関係者・医療関係者に関わらずさまざまな専門家がひとつのチームを組んで介護を要する方のケアを行うこと。それぞれの知識を持ち寄ることで、幅広い視点からケアに取り組めるというメリットがあります。

    チアノーゼ

    皮膚や粘膜が青紫色に変色すること。血中の酸素不足が原因で起こります。表皮が薄く毛細血管の多い、口唇や爪・指先でよくみられる症状です。

    地域支援事業(ちいきしえんじぎょう)

    地域の高齢者が、要支援・要介護状態になることを予防し、要支援・要介護状態になっても、可能な限り自立した日常生活を送れるように、市区町村が行う支援事業のこと

    地域包括支援センター(ちいきほうかつしえんセンター)

    2006年の介護保険法改正に伴い設置された、介護に関する問い合わせや相談などに対応する総合相談窓口のような機関。市区町村が設置主体となり、住民の健康維持や生活の安定などに必要な援助を行い、地域住民を包括的に支援することを目的としています。保健師や社会福祉士など専門知識を持った職員が配置され、介護・医療・福祉などさまざまな側面から高齢者を支える機関です。

    地域密着型サービス(ちいきみっちゃくがたサービス)

    寝たきりや認知症になっても、可能な限り高齢者が住み慣れた地域において生活を継続できるように提供される介護保険サービスのこと。その地域の住民の方が対象で、市区町村が指定した事業者が提供します。

    窒息(ちっそく)

    呼吸ができなくなることにより、血中の酸素濃度が低下し、二酸化炭素の濃度が上昇することで、脳や内臓組織に機能障害を起こした状態のこと。飲み込む力が弱い高齢者は、餅などの食べ物をのどに詰まらせる可能性もあるため、窒息状態にならないよう注意する必要があります。

    中心静脈栄養(ちゅうしんじょうみゃくえいよう)

    食べ物や飲み物を口から摂取できない場合に、静脈から細いチューブを通して栄養補給を行うこと。中心静脈(鎖骨下部や頸部あたり)からカテーテルを挿入して、糖質やアミノ酸・ビタミンなどを含んだ栄養液を投与し、必要な栄養を摂取します。

    聴能訓練士(ちょうのうくんれんし)

    国家資格である言語聴覚士の業務のうち、聴覚の分野に特化した部分を受け持っている専門職のこと。難聴など聴覚に障害がある方に対し、聴力検査や聴覚回復のための治療・リハビリ、補聴器の選択・使い方の指導などを行います。

    「つ」から始まる介護・医療用語

    最後に、「た~つ」のうち「つ」で始まる介護・医療用語を紹介しましょう。

    通所介護(つうしょかいご)

    在宅で生活している高齢者が、日中に通所介護施設に通って、機能訓練や食事・入浴・排泄などの介護、日常生活上の支援などのサービス提供を日帰りで受けること。デイサービスともいい、提供するのは生活サービスが中心です。

    通所リハビリテーション(つうしょリハビリテーション)

    要介護認定を受けている在宅の高齢者に対し、介護老人保健施設や病院などリハビリ専門職のいる施設で、主治医の指示に従った機能訓練や入浴・食事などリハビリに特化したサービスを日帰りで提供すること。デイケアともいい、リハビリ中心のサービスを提供します。

    介護・医療用語をしっかり身に付け現場で活かそう!

    今回は、「た~つ」で始まる介護・医療用語をご紹介しました。介護の現場において、業務の効率化やスピード感はとても重要です。知らない言葉で指示を出される場合や、聞き返せない雰囲気の場合もあるでしょう。自主的に用語を調べて学んでおけば、現場でも役に立ち、スキルアップにもつながります。未経験者の方も、介護業界にいる方も、今一度用語まとめを確認して、これからの現場で活かしてみてはいかがでしょうか。

  • 知って使える介護・医療用語!「せ~そ」で始まる専門用語を解説

    知って使える介護・医療用語!「せ~そ」で始まる専門用語を解説

    介護の現場はさまざまな専門用語が飛び交うところです。施設の利用者さんの健康を守るために、医療に関する基礎知識をおさえておく必要があります。ここでは、介護に携わる際に知って役立つ介護・医療用語を一覧にまとめました。この記事では「せ~そ」で始まる使用頻度の高い用語について解説します。読み方や略語も説明しますので、介護現場に初めて携わる方や介護に興味のある方はぜひ参考にしてくださいね。

    「せ」から始まる介護・医療用語

    「せ」から始まる介護・医療用語について解説していきましょう。

    生活援助(せいかつえんじょ)

    日常生活の援助をすること。調理・洗濯・掃除・買い物など、利用者さんの生活に合わせてさまざまな内容があります。訪問介護のひとつです。

    生活支援員(せいかつしえんいん)

    高齢や障がいのある利用者さんに対して、生活相談や指導のほか、援助全般を行う方のこと。

    生活相談員(せいかつそうだんいん)

    介護施設の利用者さんの援助やご家族との相談などを行う方のことです。社会福祉主事任用資格を有する者またはそれと同等以上の能力があり、職務を適切に行える能力を有すると認められる者とされています。他施設との連絡調整や介護スタッフとして働くなど、施設によって仕事内容はさまざまです。

    生活の質(せいかつのしつ)

    介護のQQL(Quality Of Life)のこと。身体的、心理的かつ社会的に満足した状態にあることが、QQLが良い状態であるといえます。生活を整えて暮らしの質をより良くするという「生活の質」の視点を持つことで、利用者さんの生活の場である介護施設で行う援助もより良くなるでしょう。

    生活保護(せいかつほご)

    生活に困窮する世帯に対して、健康で文化的に最低限度の生活を送ることを保障し、自立の助長を目的とした制度のこと。困窮の程度に応じた保護を行います。
    生活保護の申請は国民の権利であり、必要とする可能性があれば自治体に相談して審査を通過すると、生活保護を受けることが可能です。

    生活扶助(せいかつふじょ)

    生活保護制度による保護のひとつで、日々の暮らしにかかる食費、被服費、光熱費などがもらえる制度のこと。

    清拭(せいしき)

    要介護者、病気やケガなどの理由で入浴ができない利用者さんに、身体をタオルなどで拭いたりして清潔に保つことを指し、全身清拭と部分清拭があります。全身の清拭の場合は、介助者や利用者さんの負担が大きくなるため、数日に分けて行う場合も。
    身体を清潔に保つほかに、血液循環の促進やリラックス効果といった目的もあります。

    精神保健福祉士(せいしんほけんふくしし)

    精神障がい者を対象に、日常生活を送るために必要な支援や相談業務に携わる、国家資格を持った専門職のこと。「精神ソーシャルワーカー」という名前でも知られています。

    成年後見制度(せいねんこうけんせいど)

    認知症や知的障がい、精神障がいなどが理由で判断能力が不十分な方々に対して、不動産や預貯金など財産管理や処分などの意思決定を支援し保護するのが目的の制度のことです。
    成年後見制度には大きく2種類あります。家庭裁判所に成年後見人が選ばれる「法廷後見制度」と、自身に十分な判断能力があるうちに自ら後見人を選ぶ「任意後見制度」です。さらに、法廷後見制度は本人の判断能力の程度に応じて「後見・保佐・補助」の3種類の制度に分けられています。任意後見制度の場合であればその権限も申し立ての対象者本人が決めることが可能です。

    成年後見人(せいねんこうけんにん)

    成年後見制度によって、財産管理や法律行為を被後見人に代わって行う権利が与えられる方のこと。弁護士や社会福祉士などの「専門職後見人」と、家庭裁判所に選任される「市民後見人」があります。

    生理機能(せいりきのう)

    人間が生命を維持するため、もともと身体に備わっている生理的なあらゆる機能のこと。「分解・吸収機能」と「排泄機能」の大きくふたつに集約されます。

    セカンドオピニオン

    主治医以外の医療機関に、治療方法などの意見を求めること。患者さん自身が、納得のいく最善と思える治療法を選べるようにすることが目的です。

    舌苔(ぜったい)

    舌の表面にさまざまなものが付着してできる、白く苔上に見えるもののこと。細菌や食べかす、口腔粘膜のはがれた上皮などが集合体となって構成されます。加齢によって舌の動きが弱くなったり、唾液の量が減ったりすることで、汚れやすくなってしまうもの。
    舌苔は、薄く付着している程度であれば正常ですが、多くなってくると口臭や舌の痛み、味覚障害の原因になってしまうことも。ストレスなどの心理的な原因や免疫力の低下、消化器系の疾患などの原因によっても現れます。

    セラピスト

    心身を癒すために、物理療法や心理療法を用いて治療を行う専門職のこと。国家資格である理学療法士や作業療法士、言語聴覚士のほか、臨床心理士や音楽療法士などのさまざまな職種が含まれます。
    介護施設では、利用者さんの身体の状態に合わせて、コミュニケーションを重視した介護ケアセラピーを行うのが特徴です。

    セルフケア

    健康の自己管理のこと。他者からの支援に頼らず、自身の健康状態の維持に向けて自立的に取り組むことです。また、要介護状態になってしまった場合でも、心身を健全に保つよう自分自身で努めることも指します。

    前期高齢者(ぜんきこうれいしゃ)

    65歳以上75歳未満の高齢者のこと。

    全国社会福祉協議会(ぜんこくしゃかいふくしきょうぎかい)

    社会福祉法人全国社会福祉協議会(略称「全社協」)のこと。各市町村や都道府県、指定都市に設置または運営されている社会福祉協議会(略称:社協)の全国組織として、社会福祉関係者や福祉サービスの利用者さんとの連絡調整や活動の支援、制度改善に取り組む組織です。

    全国老人クラブ連合会(ぜんこくろうじんくらぶれんごうかい)

    略称「全労連」。60歳以上を対象とし、生活を豊かにする活動や地域を豊かにする社会活動などの取り組みを行う全国組織です。各地域の老人クラブの運営をサポートしています。

    専門職後見人(せんもんしょくこうけんにん)

    司法書士や弁護士、社会福祉士といった専門家が後見人になること。近親者に後見人になれる適当な人材が見つからない場合に、専門職後見人を立てることができます。

    喘鳴(ぜんめい)

    呼吸をするときに、「ヒューヒュー、ゼーゼー」と雑音がすること。息を吸うときに音がする場合と、息を吐くときに音がする場合とがあります。聴診器を使わなくても聞こえるのが特徴です。
    喘鳴は、空気の通り道である軌道が何らかの原因で狭くなることによって起こるもの。息は、吸うときには口に近い方が狭く、吐くときには肺の中の気管支が狭くなります。どんなときに喘鳴が聞こえるかによって、狭くなっているのがどの部位か、ある程度推測が可能です。

    せん妄(せんもう)

    睡眠障害や幻覚・妄想、錯覚、見当識障害、情動、気分の障害、神経症状などの意識障害のこと。注意力や思考力が低下して、さまざまな症状が起こります。数日から数ヵ月続く場合もあり、1日の中でも症状の強さには幅がありますが、夕方に悪化する傾向が強いのが特徴です。アルコール性依存症や認知症の患者さんに多く見られます。

    「そ」から始まる介護・医療用語

    「そ」から始まる介護・医療用語について解説していきましょう。

    ソーシャルワーカー

    病気や障がいなどを持つ方とそのご家族に対して、社会福祉の観点から支援や相談を行うスタッフのこと。一般的に社会福祉専門職の総称として使われる用語で、社会福祉士や精神保健福祉士を指す場合が多いです。

    ソーシャルワーク

    介護施設の利用者さんに対して、専門的な知識を持ったソーシャルワーカーが行う支援のこと。社会福祉支援活動や社会福祉援助技術ともいわれます。利用者さん同士の関係性を深めるアプローチをしたり、地域の方々と利用者さんを繋いだりなどもソーシャルワークの一環です。

    側臥位(そくがい)

    横向きで寝た体勢のこと。左右どちらを下にするかによって、「右側臥位」「左側臥位」とそれぞれ呼ばれます。寝衣の交換や排泄援助のときにとることが多い体位です。

    咀嚼(そしゃく)

    食べ物を細かくかみ砕くこと。唾液を分泌させてよく混ぜ合わせ、吞み込みやすい大きさにすることをいいます。食物の消化吸収を高める作業です。

    尊厳死(そんげんし)

    死期が迫っていることが明らかになったとき、本人の延命治療をしないという意思を尊重して自然な流れで死を迎えること。

    介護や医療の知識を豊富に身につけよう!

    「せ~そ」で始まる介護・医療用語について解説しました。高齢の患者さんや利用者さんの生活を支える介護施設では、介護や医療に関する豊富な知識も求められます。医療機関との連携を図りながら介護サービスを提供するためにも、より多くの知識をつけておくことが大切です。必要な用語について少しでも多く学び、介護の現場で活かしていきましょう。

  • 知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「さ~す」一覧

    知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「さ~す」一覧

    介護の現場で働いていると、医療的な専門用語が飛び交うシーンも多々あります。日々変化する介護現場では、新しい用語に遭遇することもあるでしょう。しかし、よく使われる介護・医療用語だけでも身につけて現場に立てば、仕事の効率もアップしますよね。ここでは、介護関連の仕事でよく使われる医療用語を紹介。今回は「さ~す」の介護・医療用語を一覧にしています。略語などもあわせて紹介し、現場でも使いやすいようまとめました。

    「さ~す」>「さ」から始まる介護・医療用語

    ここでは、「さ」から始まる介護・医療用語を解説していきましょう。

    サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

    バリアフリー対応の賃貸住宅。自立~軽度の要介護者を受け入れる施設です。常駐するソーシャルワーカー(生活相談員)による安否確認や生活相談のサービスなどを受けることができます。

    座位(ざい)

    上半身をほぼ90度に起こして座った姿勢のこと。

    座位の種類(ざいのしゅるい)

    ①座位(ざい):上半身を起こした状態
    ②椅座位(いざい):椅子や車いすに座ったときの姿勢。
    ③長座位(ちょうざい):足を伸ばした状態で座った状態。
    ④端坐位(たんざい):ベッドの端などに座った状態。
    ⑤起座位(きざい):テーブルなどに載せた枕やクッションを抱えるような、前かがみの姿勢。

    在宅介護(ざいたくかいご)

    障がいや疾病のため自立生活を行うことができない方に対し、自宅で安心した生活を送れるよう提供される介護サービスのこと。

    在宅介護支援センター(ざいたくかいごしえんせんたー)

    在宅介護を行っている家族が、介護相談をしたり必要な福祉サービスを受けられるよう調整を行ったりする施設。病院や特別養護老人ホーム、老人福祉施設などに併設。介護福祉士や看護師などが常駐しています。

    作業療法士(OT)

    身体障がい者や知的障がい者に対し、応用的動作能力、または社会的適応能力の回復をはかる専門職のこと。日常生活動作や手芸、工作などの作業を通じて訓練、指導を行います。

    サマリー

    要約のこと。入院中の患者さんや要介護者などの様子や、検査結果をまとめたものを指します。

    残存能力(ざんぞんのうりょく)

    障がいを持っている方が、残された機能を使って発揮できる能力のこと。

    「さ~す」>「し」から始まる介護・医療用語

    ここでは、「し」から始まる介護・医療用語を解説していきましょう。

    思考障害(しこうしょうがい)

    考える力や、理解する力が低下すること。

    失禁(しっきん)

    意識障害や麻痺、老化などにより、尿意や便意を自力で抑制できなくなり、意志とは無関係に排尿、排便を行うこと。

    社会的入院(しゃかいてきにゅういん)

    医学的には入院を必要としていない状態で、家庭的な事情や引き取り拒否などにより病院に入院し続けることを指します。

    シャント

    血液が、本来通る血管とは別のルートを流れる状態のこと。また、血液透析を行う際に充分な血液量を確保できるよう、体内または体外で動脈と静脈をつなぎ合わせた血管のことを指します。

    住宅型有料老人ホーム(じゅうたくがたゆうりょうろうじんほーむ)

    有料老人ホームのひとつで、介護保険の適用は、状況やケースによります。入居は比較的しやすい施設ですが、費用が高い場合が多いです。

    初任者研修(しょにんしゃけんしゅう)

    訪問介護または施設で介護の仕事に就く方が対象の研修のこと。

    主任介護支援専門員(しゅにんかいごしえんせんもんいん)

    ケアマネジャーの資質や、専門性の向上を目的とした資格のこと。

    実務者研修(じつむしゃけんしゅう)

    初任者研修の上位資格のこと。初任者研修、実務者研修ともに、履歴書に記入することができます。

    ジェネリック医薬品(じぇねりっくいやくひん)

    開発元の製薬会社が製造した新薬(先発医薬品)の物質(成分)特許の切れた後、新薬と品質や効き目、安全性が同等であると厚生労働省が承認し、製造、販売される医薬品のこと。

    GE(ジーイー)

    浣腸のこと。

    小規模多機能型居宅介護(しょうきぼたきのうがたきょたくかいご)

    利用者さんのニーズに応じ、通所(デイサービス)を中心に短期間の宿泊(ショートステイ)や自宅への訪問などを組み合わせる介護サービスの拠点のこと。

    褥瘡(じょくそう)

    長期間寝たきりでいることで起こる、圧迫壊疽のこと。一般的には、床ずれと呼ばれます。特定の場所に体重がかかり続けることでその部分の血流が悪くなり、細胞が死んで腐敗することを指します。

    振戦(しんせん)

    震えの一種。身体の一部または全身に、本人の意志とは無関係に起こります。遺伝的な要素やストレスが原因とも言われていますが、まだ正確なことは解明されていません。

    「さ~す」>「す」から始まる介護・医療用語

    ここでは、「す」から始まる介護・医療用語を解説していきましょう。

    スーパーバイザー(SV)

    管理者、監督者のこと。介護の現場では、職員のスキルアップ、労働環境の改善を目的とした指導や教育を行う人を指します。職員一人ひとりの“気づき”を開花させるため、専門的な能力が必要です。

    ステート

    聴診器のこと。

    ステルベン

    死亡すること。ドイツ語「sterben」を語源としています。

    ステる

    死亡することを意味します。

    ステロイド

    副腎皮質ホルモンの作用を応用した医薬品。抗炎症作用や免疫抑制作用を持っており、さまざまな疾患の治療に使われます。塗り薬、内服薬、注射薬など、薬のタイプも豊富です。

    ステント

    血管や気管支などの狭くなった部分を広げ、固定するために使う器具のこと。血管がまた狭くならないように支える役割を持ちます。

    ストーマ

    ギリシャ語で、口という意味。お腹の外に出して作った人工肛門や人口膀胱のことです。

    スピーチロック

    言葉によって拘束、抑制すること。主に利用者さんに対する言葉遣いに関するリテラシーのことを指します。

    スポット訪問

    ひとり暮らしをしている高齢者の安否確認や食事介助などのサービスを、短時間の訪問で行うこと。

    よく使われる介護・医療用語を覚えて仕事に活かそう

    今回は、介護の現場でよく使われる介護・医療用語から「さ~す」を一覧にして紹介しました。育休・産休などでブランクがある方や、これまでとは異なる介護施設などで働く前など、用語を確認したい際にぜひ活用してください。後輩指導の立場などに立ったときに、改めて意味をチェックする際にもおすすめです。

  • 介護・医療用語「け~こ」で始まる言葉の意味をまとめて解説!

    介護・医療用語「け~こ」で始まる言葉の意味をまとめて解説!

    病気を抱えた利用者さんも多い介護の現場では、医療的な専門用語が使われることもしばしば。利用者さんの状態にしっかりと寄り添うために、まずは[btp_line]専門用語を理解しておくことが大切[/btp_line]です。そこで今回は、介護施設で働くなら知っておきたい介護・医療用語の中から、「け~こ」から始まるワードについて解説していきます。きちんと理解できていないかも!という方は、ぜひ参考にしてみてください。

    「け」から始まる介護・医療用語一覧

    まずは、「け」から始まる介護・医療用語について押さえていきましょう。

    ケアハウス

    家庭で生活するのが難しい60歳以上の配偶者のある高齢者が、自立した生活を継続するため、食事や洗濯などの介護サービスを低価格で受けることのできる施設。軽費老人ホームのひとつで、軽費老人ホームC型とも称されます。運営しているのは、社会福祉法人や地方自治体、民間事業者です。

    ケアプラン

    介護保険を使ったサービスを利用するために、ケアマネジャーを中心に作成される利用計画書のこと。利用者さんの状況や希望に基づき、サービスの種類や内容、時間配分、限度額を考慮して組み立てられます。

    ケアマネジャー

    介護が必要な方が介護保険サービスを受けられるよう、ケアプランを作成したり、保険や医療、福祉の各サービス事業者との調整をしたりする職業。別名、介護支援専門員ともいわれます。老人ホームや地域包括支援センターのほか、介護サービスを提供する民間企業でも活躍する職業です。

    傾聴(けいちょう)

    耳だけでなく、目や心を傾けて相手の話を聞くこと。話を掘り下げたり、話し方や表情、姿勢、仕草など、言葉以外の部分にも注意を払ったりすることにより、相手を理解するよう努力します。信頼関係が重要な介護の現場において、利用者さんとの信頼関係を築くために必要な力です。

    経管栄養(けいかんえいよう)

    流動食でも誤嚥の可能性がある、機能障害により口から食事が摂れないといった場合に、チューブやカテーテルなどを使い、消化器官に流動食を送ること。胃ろう、腸ろう、経鼻経管栄養といった方法があり、環境により適した経管栄養が選択されます。

    軽費老人ホーム(けいひろうじんほーむ)

    60歳以上で家族による援助は難しく、自立した生活に不安のある方に対し、無料もしくは低価格で、食事や日常生活に必要なサービスを提供する入居施設です。食事サービスのあるA型、食事は自炊するB型、食事と生活支援サービスのついたC型(ケアハウス)と、3つのタイプがあります。今後はケアハウスに一本化される予定。

    傾眠(けいみん)

    声かけなどの周囲からの軽い刺激で意識をとり戻すが、そのまましばらくすると意識が混濁する状態のこと。意識障害の程度のひとつ。ベッドで寝たきりの生活になりやすいといわれています。

    下血(げけつ)

    肛門から血が出ることの総称。排便に混じるケースが多いです。消化器官からの出血と考えられ、赤い血が出るなら血便と呼ばれる肛門近くでの出血、黒い血が出るなら黒色便と呼ばれる胃に近い場所からの出血と、色の違いで出血場所を推測することができます。

    血糖値(けっとうち)

    血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度を示す値のことです。英略語ではBSと表現。ブドウ糖は炭水化物により作られるため、基本的に空腹時には血糖値が下がり、食後には血糖値が上がります。

    血尿(けつにょう)

    尿に赤血球が異常に多く含まれていることです。一見してわかるくらい赤い肉眼的血尿と、淡く濁っているだけで見た目だけでは判断できない顕微鏡的血尿があります。もし利用者さんに血尿の兆候が見られたら、泌尿器科や内科にかかり、原因を調べてもらうようにしましょう。

    幻覚(げんかく)

    実際にないものをあるように知覚すること。誰もいない部屋で亡くなったはずの方に話しかけているなど、認知症の患者さんに多くみられる症状のひとつです。

    健側(けんそく)

    麻痺や障害を持つ方の、障害のない健康な側のこと。反対に、障害のある側は患側(かんそく)です。介護において、健側と患側を考慮しながら介助することが適切だといわれています。

    倦怠感(けんたいかん)

    身体的、また精神的に、疲労感を感じること。動きすぎたときに感じるだるさは、休息により自然と解消しますが、いつまでも続く場合は病気が潜んでいる可能性もあるため注意が必要です。

    見当識(けんとうしき)

    自分の置かれている状況をきちんと認識すること。認知症や意識障害により、人間関係、時間、地理など、日常生活を送るうえで必要な認識ができなくなることが…。自分の置かれている状況が認識できない状態は、見当識障害と呼ばれます。

    「こ」から始まる介護・医療用語一覧

    続いては、「こ」から始まる介護・医療用語を解説していきます。

    誤嚥(ごえん)

    飲食物や唾液などを飲み込んだときに、気管に入ってしまうことを指します。健康な方の場合、反射的にむせたり咳をしたりといった防御反応により喀出されますが、高齢者や嚥下障害がある方の場合、喀出する働きが弱くなることも。

    後期高齢者(こうきこれいしゃ)

    75歳以上の高齢者を指す言葉です。65~74歳は、前期高齢者と呼ばれます。

    拘縮(こうしゅく)

    長く体を動かさないでいたことにより、筋肉や皮膚などの関節周囲の軟部組織が伸縮性を失って硬くなり、関節の動きが悪くなること。関節を動かすときに痛みが出るため、本人も辛いうえに、介護する側の負担も増しやすいことが特徴です。

    高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)

    脳外傷、脳梗塞、脳出血などの脳血管障害や農園・低酸素脳症などの病気により、脳が部分的に損傷を受け、行動・言語・認知・意識・見識などに障害が起こることです。外見からは障害がわかりづらく、本人や家族にかかる負担が大きいといわれています。

    Kot(コート)

    大便を意味する医療用語。由来はドイツ語です。

    介護や医療の専門用語をきちんと理解!

    今回ご紹介したのは、現場で使われることの多い「け~こ」の介護・医療用語です。介護施設では、体に何らかの不調を抱えた利用者さんがたくさん。そんな利用者さんをサポートするためには、医療機関との連携も必要になり、それと同時に医療用語に触れることもあるでしょう。介護により深く携われるよう、介護や医療の専門用語をきちんと理解してくことが大切です。

  • 介護・医療用語「か~く」で始まる言葉をまとめて解説!

    介護・医療用語「か~く」で始まる言葉をまとめて解説!

    介護の現場では、体に何らかの不調があったり持病を抱えたりといった利用者さんもたくさん。利用者さんにしっかり寄り添ったサポートを提供するためにも、医療機関との連携は必須です。そんなとき、聞きなれない言葉を耳にする機会もあるかもしれません。そこで今回は、「か~く」で始まる介護・医療用語について、詳しく解説していきます。今一度理解しておきたい介護用語や覚えておきたい医療用語を、まとめて確認していきましょう。

    「か」から始まる介護・医療用語一覧

    まずは、「か」から始まる介護・医療用語について解説していきます。

    介護アテンドサービス士(かいごあてんどさーびすし)

    介護が必要とされる方に対し、食事や排泄の介助、着替えの手伝い、体位交換、移動補助などに加え、簡単なリハビリ機器を使った介護も行う仕事。厚生労働省管轄、介護労働安定センターの実施する技能試験に合格後、資格取得となります。

    介護移住(かいごいじゅう)

    介護のために住居を変わること。高齢者が子供や孫のもとに移住するケース、もしくは高齢者のもとに子供や孫が住居を移すケースが多いようです。

    介護休業(かいごきゅうぎょう)

    育児・介護休業法に基づき、要介護状態にある家族の介護を理由に、仕事を休むことができる制度のこと。一定期間、無給もしくは有給で休暇を取得し、仕事に復帰します。期間内に仕事と介護が両立できるよう体制を整えてもらうことが目的の制度です。

    介護拒否(かいごきょひ)

    介護が必要な状態にもかかわらず、介護を嫌がり、受け入れようとしない状態のことを指します。その理由は、認知機能の低下や羞恥心の強さ、自立心の高さ、環境や習慣の違いなどさまざまです。

    介護サービス計画(かいごさーびすけいかく)

    介護保険を使ったサービスを利用するために、ケアマネジャーを中心に作成される利用計画書のこと。ケアプランとも呼ばれるものです。利用者さんの状況や希望に基づき、サービスの種類や内容、時間配分、限度額を考慮して組み立てます。

    介護支援専門員(かいごしえんせんもんいん)

    介護が必要な方が介護保険サービスを受けられるよう、ケアプランを作成したり、保険や医療、福祉の各サービス事業者との調整をしたりする職業。別名、ケアマネジャーとも称されます。老人ホームや地域包括支援センターのほか、介護サービスを提供する民間企業でも活躍できる職業です。

    介護付き有料老人ホーム(かいごつきゆうりょうろうじんほーむ)

    24時間介護スタッフが常駐し、身の回りの世話や介助サービスを受けることができる介護施設のこと。民間企業が運営している施設が多く、費用や入居要件は施設によりさまざまです。

    介護認定審査会(かいごにんていしんさかい)

    要介護認定・要支援認定の審査判定業務を行う業務機関。市町村によって設置され、訪問調査とかかりつけ医、もしくは指定された医師の意見書を基に判断します。

    介護保険施設(かいごほけんしせつ)

    要介護認定を受けた方が利用できる居住型施設で、介護保険サービスのひとつ。特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、介護療養型医療施設(療養病床)の3種類があります。

    介護老人保健施設(かいごろうじんほけんしせつ)

    病気やケガで入院し症状が安定した高齢者が、在宅復帰を目指すために入居する施設。看護や介護、機能訓練、日常生活の世話などを行う。老健という略語で呼ばれることもあります。

    ガイドヘルパー

    一人での外出が難しい方のサポートや介助を行う仕事。移動介護従事者とも呼ばれます。自立と積極的な社会参加の促進が目的となるため、生活に必要な外出だけでなく、買い物や旅行、コンサートなどに付き添うことも。

    カテーテル

    検査や治療などのため、体内に入れる柔らかく細い管。体内の貯留水の排出や薬液注入に用いられます。

    カマ

    下剤のこと。酸化マグネシウムの略語です。

    Ca(カルチ)

    上皮細胞由来の悪性腫瘍のこと。カルシノーマの略語となります。

    含嗽(がんそう)

    うがい、口をすすぐこと。

    患側(かんそく)

    麻痺や障害を持つ方の、不自由である側のこと。反対に、障害のある側は健側(けんそく)です。介護において、健側と患側を考慮しながら介助することが適切とされています。

    浣腸(かんちょう)

    便を出すため、肛門に薬液を入れること。腸の壁面を滑りやすくしたり、腸を刺激し動きを活発にしたりします。

    カンファレンス

    ケアプラン作成のため、利用者さん本人や家族、各担当者などがチームを組み、情報共有や検討を行う場です。よりよい支援方法を検討するのが目的で、各施設が自発的に行います。

    「き」から始まる介護・医療用語一覧

    続いて、「き」から始まる介護・医療用語を押さえていきましょう。

    機械浴(きかいよく)

    寝たきり、座位ができないなどといった方が、寝た姿勢や座った姿勢のまま入浴できる装置のこと。機械浴には、専用の椅子と浴槽を使うチェアー浴と、横になったまま入浴できるストレッチャー浴の2種類があります。設置されているのは、特別養護老人ホームや身体障害者施設といった施設です。

    義肢(ぎし)

    病気やケガで手や足を失った方が装着する器具のこと。元の手や足の機能を復元するために用いるものと、外見を回復させるものがあります。

    基底面積(きていめんせき)

    体を支えるために必要となる床面積とその範囲を示す言葉です。介助するときは両足を適度に開き、基底面積を広く確保することで、安定して動くことができるといわれています。

    気道(きどう)

    肺につながる細長い管で、空気を取り入れて肺に送る空気の通り道。鼻腔もしくは口腔から入った空気は、喉頭、気管、気管支へと運ばれます。

    キャリア

    感染しても症状が現れず、自覚なしに感染源となる恐れのある保菌者のこと。抵抗力が低下すると、発症する可能性があります。

    仰臥位(ぎょうがい)

    あお向けで横になっている体位。背臥位(はいがい)と称されることもあります。エネルギー消費が少なく最も安定した体位ですが、長時間続けていると褥瘡(床ずれ)の原因にもなるといわれています。

    居宅介護サービス(きょたくかいごさーびす)

    要介護・要支援の方が自宅で生活しながら受けることができる介護保険サービスのことです。訪問介護や訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所介護、通所リハビリテーションなどがあります。要介護・要支援度ごとに利用料の限度額が決められており、サービスを受けられるのは、限度額の範囲内。1割が自己負担となります。

    禁忌(きんき)

    状態の悪化が予測される治療や、危険な薬物の投与など、行ってはならないこと。

    「く」から始まる介護・医療用語一覧

    最後に、「く」から始まる介護・医療用語です。

    クオリティ・オブ・ライフ

    人間が生きていくうえでの幸福や満足を表す言葉。生活の質や人生の質と訳されるのが一般的です。英語ではQuality Of Lifeとなり、頭文字からの略語でQOLと称されることも。介護分野においては、自分らしく充実した生活が送れることを目指すことにより、QOLを高める取り組みが求められています。

    グリーフケア

    近親者との死別や離別などにより、大切な人やものを失った方に寄り添い、乗り越えていくためのサポートをすること。看取りまで請け負うことのある介護や医療の現場では、グリーフケアの心構えや知識も求められます。

    クリニカルパス

    病気の治療の流れを各段階に分解し、タイムスケジュールを示した治療計画書のことです。作成する目的は、医療内容の標準化やチーム医療の推進、インフォームドコンセントなど。患者さんにとっても過程が分かりやすく、治療に参加しやすいというメリットがあります。

    クレブス

    癌を表す医療用語。本来は癌腫だけを指す言葉ですが、悪性腫瘍、悪性新生物とほとんど同義語として使われています。由来はドイツ語です。

    グループホーム

    認知症の高齢者を対象とした、少人数で共同生活を送る介護施設。グループホームの定員は、最大9人で構成されるユニットと呼ばれる単位で表し、上限は最大4ユニットです。家事などを分担しつつ、家庭的な共同住居の形態で、生活しやすい環境とケアサービスを提供します。

    介護と看護の知識をストックしておこう

    介護と看護の両方が必要な利用者さんも多く、看護の知識はどうしても必要になります。介護はもちろん、看護についての基本的な知識を身に付けておくことで、より利用者さんに寄り添ったサポートの提供につながることもあるでしょう。今回ご紹介した「か~く」の介護・医療用語をきちんと理解して、日々の業務の中で活用してみてはいかがでしょうか。

  • 介護・医療用語「え〜お」で始まるワードを徹底解説

    介護・医療用語「え〜お」で始まるワードを徹底解説

    介護の現場は持病を抱えている利用者さんも多く、医療的な専門知識が求められることがあります。利用者さんの状態に合わせたケアを行うためにも、介護・医療施設などで働くうえで専門的な医療用語の意味をしっかり理解しておきたいものです。今回は、介護に携わる際に知っておきたい介護・医療用語「え~お」をまとめて解説します。略語もあわせて解説するので、介護現場で働いている方や、興味がある方はぜひ参考にしてくださいね。

    「え」から始まる介護・医療用語一覧

    「え」から始まる介護・医療用語をわかりやすく解説していきます。

    エアーマットレス(エアーマット)

    マットを空気で膨らませ、身体の同じ部位に圧力がかからないようにしたもの。床ずれ予防のために使われることがあります。エアーマットレスの素材はビニールやウレタンフィルムのものがありますが、吸湿性がないため、ベッドパッドと併用する必要があります。

    ADL(エーディーエル)

    Actibities of Daily Livingの略で、日常生活動作のこと。日常生活を送るうえで基本的な動作のことを指します。具体的には、食事や排泄、入浴などの身の回りの動作。部屋間の移動や家事などがあります。ADLは高齢者の方の日常生活レベルを測るためのひとつの指標です。

    AED(エーイーディー)

    自動体外式除細動器のこと。心停止状態の人に電気ショックを与えられる器具。学校や医療機関などさまざまな場所に設置されており、一般の方も使用可能です。機械を起動させると自動的に指示が入る仕組みになっています。

    エコマップ

    利用者さんを中心に、人間関係や各種機関との相関関係を表した図のことで、生態地図とも呼ばれています。複雑な人間関係を一目で分かるようにしているため、ケアに活かすことができます。

    壊死(えし)

    身体の細胞や組織の一部が死んでいくこと。血液循環や神経の作用などに起きた障害が原因です。壊死の部分が小さいと吸収されることもありますが、大きいものは潰瘍になることもあります。

    ST(えすてぃー)

    言語聴覚士(Speech Therapy)のこと。言語に障害がある方に対して日常生活で必要な機能を向上させるリハビリテーションを行います。また、飲み込みが難しい嚥下障害の方に対しては、安全な飲み込み方や食事の姿勢を指導します。

    壊疽(えそ)

    四肢の血液循環障害や重度の感染などによって、抹消組織が壊死し、黒や黄色に変色した状態のこと。命に関わる病気に繋がることもあり、壊疽部分を切断しなくてはならないこともあります。

    エビデンス

    証拠や裏付け、科学的根拠の意味。医療や介護現場だけでなく、ビジネスシーンにも幅広く用いられています。医療分野においては、薬や治療法に効果があると結論づけられた科学的根拠や結果のこと。また、会議や介護の記録などを表現することもあります。

    Fx(Fracuture)

    骨折を意味する略語。高齢者の方は転倒しただけで骨折することがあるため、移動の際には注意が必要です。

    MRSA(えむあーるえすえー)

    黄色ブドウ球菌のこと。ヒトや動物が気管や鼻腔などに有している菌で、健康な人には無害ですが、高齢者の方が感染すると重症化する原因になります。施設で働くスタッフは定期的な手洗いやうがいができていれば問題ないと言われています。

    嚥下(えんげ)

    口の中に入れた飲食物を口腔と咽頭の共同運動によって飲み込む行為。

    嚥下困難(えんげこんなん)

    病気や加齢によって嚥下に使う筋肉や神経に問題が起こり、飲食物をうまく飲み込めない状態のこと。誤って飲食物が肺に入ってしまうことで起こる病気もあります。

    エンパワーメント

    障害のある方やその家族が内発的な力を持ち、自立した生活を送れるようになること。

    「お」から始まる介護・医療用語一覧

    「お」から始まる介護・医療用語をわかりやすく解説していきましょう。

    応益負担(おうえきふたん)

    利用者さんの所得の高低に関係なく、提供サービスに応じた利用料金を払う必要があること。

    嘔気(おうき)

    胃の内容物を吐き出したくなる気持ちのこと。吐き気。嘔吐の前に起こる胸がむかむかするような症状をさします。

    嘔吐(おうと)

    胃の内容物を吐き出すこと。脳の病気によって嘔吐中枢が刺激され起こる中枢性嘔吐や、消化器・肝臓などの病気によって起こる末梢性嘔吐があります。ほかにも、ストレスやアレルギーなどが原因になることも。嘔吐後は脱水症状になりやすいため、飲み物による水分補給や点滴が必要です。

    応能負担(おうのうふたん)

    利用者さんの収入や扶養者の納税額に応じて、行政が費用負担額を決定すること。所得が高い方に対しては高い負担額を課すことで、所得の再配分をする働きがあります。

    悪寒(おかん)

    発熱の初期症状で、身体がゾクゾクと寒気を感じること。インフルエンザの代表的な症状の1つですが、まれに薬物などの科学的な刺激や肺炎、食中毒などが原因で起こることもあります。症状が長引く場合はかかりつけ医に相談が必要です。

    OTC医薬品(オーティーシーいやくひん)

    医師の処方する医薬品ではなく、薬局やドラッグストアなどで処方箋なしで買える医薬品のこと。2007年に名称が統一されるまでは大衆薬や市販薬と呼ばれていました。症状が軽い場合に使える医薬品です。

    オストメイト

    病気や事故によって腹部に人工肛門・人口膀胱(ストーマ)を装着している人のこと。適切にストーマを装着していれば排泄物が漏れることもないため、入浴も問題なくできます。

    オートノミー

    外部から影響を受けず、自分が決めた行動を取ることをさします。福祉業界では主体性を意味する言葉です。

    オールド・オールド

    65歳以上を高齢者とした場合、75歳以上の後期高齢者のこと。

    お泊りデイサービス

    日帰りで利用するデイサービスに宿泊サービスを追加したもの。近年では、特別養護老人ホームの空き不足を受け、日中のデイサービスを受けたあと宿泊する方が増えています。デイサービスとは異なり、介護保険は適用されないのが特徴です。

    介護・医療用語を理解して現場に活かそう!

    今回は「え~お」で始まる介護・医療用語を解説しました。語句から意味を推察できるものもあれば、知識がないと意味が分からない介護・医療用語もありましたね。介護施設はケアに伴う専門用語が頻繁に飛び交う場所です。[btp_line]一つひとつの用語をしっかり理解し、日々の業務に活用[/btp_line]しましょう。

  • 認知症の帰宅願望とは?「帰りたい」原因と対応方法

    認知症の帰宅願望とは?「帰りたい」原因と対応方法

    認知症の方のなかには、夕方になると「家に帰りたい」と言い出したり、突然「家に帰る」と言って、外に出ていこうとしたりするケースがあります。これは、帰宅願望と呼ばれる認知症の方にあらわれやすい症状です。ただし、人によって症状の出るタイミングや対応方法が異なります。そのため、帰宅願望のある利用者さんがいる場合、症状を見極めて適切な対応をしなければなりません。そこで今回は、認知症の方の帰宅願望について、原因や対応方法を見ていきましょう。

    認知症の帰宅願望とは?

    まずは、認知症の帰宅願望がどういうものなのか、具体的にどんな症状が出るのかを紹介します。

    認知症の帰宅願望について

    認知症の帰宅願望とは、その名の通り、住み慣れた場所に帰りたくなる症状のことです。「家に帰りたい」「家族に会いたい」と思う気持ちは誰にでもあるものですが、一般的に、どういったときに「家に帰りたい」や「家族に会いたい」と考えるでしょうか?

    それは不安なときや居心地が悪いと感じたときです。認知症の方も、不安感や居心地の悪さなどが引き金となって、帰宅願望が強くなることがあります。

    具体的にはどんな症状が出る?

    具体的にはどんな症状が出るのでしょうか?2つの事例を紹介します。

    <その1>
    夕方になると「夕飯を作らなきゃいけないから帰りますね」と介護スタッフに伝えて帰ろうとしました。介護スタッフが引き止めると、振り払って出口へと向かって行かれます。

    <その2>
    介護施設に入所してすぐのこと。数日の宿泊のように感じていた利用者さんは、自分が管理していた財布を施設側で管理されることに不安を感じ、「家に帰りたい」や「家族の体調が心配だから帰りたい」と言い始めます。

    いずれも利用者さんの気持ちに寄り添い、原因を探ってケアしていくことで、帰宅願望は和らいでいきました。

    認知症における帰宅願望の原因

    帰宅願望の原因は、人によってさまざまで、シチュエーションも異なりますが、いくつかの原因はわかっています。ここでは、認知症における帰宅願望の原因について見ていきましょう。

    認知症の症状

    認知症の主な症状として、記憶障害や判断力の低下などがあります。

    家族の顔を見ても、誰だかわからなくなってしまう方も。住み慣れた家にいても、長年住んでいる施設にいたとしても、「知らない場所に連れてこられた」という認識になってしまう場合があるのです。

    例えば、ご自身がいる場所や、時間がわからなくなったと仮定してみてください。とても不安な気持ちになって、どうにかして家に帰ろうと考えることもあるはずです。

    このように、認知症が原因となって帰宅願望が強くなると考えられています。

    夕暮れ症候群によるもの

    夕暮れ症候群とは、外が薄暗くなると「家に帰る」と言い出したり、急にそわそわしたりすることです。医学的には解明されていませんが、認知症の方が、毎日過ごしている介護施設を「自分の居場所ではない」と認識してしまうと、起こりやすくなります。

    また「家に帰る」といっても、本当の自宅ではなく、小さい頃に過ごした街を故郷のように感じている・若い頃に過ごした家を指すことも。

    こういった介護スタッフの時間の認識と、認知症になっている利用者さんの時間の認識に乖離がある場合にも、帰宅願望は起こりやすいと考えられています。

    利用者さんを取り巻く環境

    介護施設や自室の雰囲気がしっくりこないという理由でも、帰宅願望が起きやすいでしょう。また、環境とは生活環境のことも指すため、生活するなかで関わる人間関係が影響することもあります。

    例えば、人間関係も居心地も悪い環境に住まなければならないと考えてみてください。認知症の方に限らず、誰でも不安な気持ちになり、その場から逃げ出したくなるはずです。

    帰宅願望の対応には、「自分だったらどんな気持ちになるだろうか」という点を意識すると、解決しやすくなるでしょう。

    その他の要因

    その他の要因として考えられるものは、生理的な欲求が満たされないことです。具体的には、のどが渇いた、眠い、お腹がすいたなどが挙げられるでしょう。生理的な欲求が満たされないと、不安になり、そわそわしたり機嫌が悪くなったりすることがあるのです。

    認知症の症状がない場合、自分がどのようなものを求めているかや、解決方法が分かるため、原因を取り除けます。しかし、認知症の方は、何が原因となって自分の気持ちの安定を崩しているのかが分からなくなっていることもあるでしょう。結果、不安になって帰宅願望が強まるというわけです。

    帰宅願望に対する対処法

    帰宅願望における介護の目標は2つ。不安や焦りを緩和することと、帰宅要求の回数が減り表情が和らぐことです。では、どのように対処すれば良いのでしょうか。

    環境面

    まずは、利用者さんが落ち着けて、安心できる空間を作る必要があります。施設が「居場所だ」と思ってもらえる工夫として、利用者さんが居心地の良く感じる場所を専用の場所とし、席の位置を調整したり、なじみのあるものを近くに置いたりすると良いでしょう。

    自室の扉に表札を掲示することもおすすめ。その際は、利用者さんの目線に合わせて掲示することがポイントです。自宅で使っていた芳香剤を置く、好きな音楽を流してリラックスする環境を整えるなどの工夫も良いでしょう。

    光や音についても注意してください。認知症の方の場合、光や騒音、模様などの生活環境の刺激がストレスになって、過剰反応することがあります。

    ただし、適度な刺激は、気持ちを和らげる効果があるため、まったくないというのはNGです。適度に調整しましょう。

    コミュニケーション面

    帰宅願望の症状が強い場合、徘徊しないようにと施設内に閉じ込めると、逆効果になってしまうケースがあります。

    また、自分の役割を見出せないことから帰宅願望が強くなることも。こういった対策として、施設の外を散歩したり、他の方に何か教えたりするなど、地域の方と交流する場面を作ると良いでしょう。

    行動面

    規則正しい生活はとても良いことですが、生活習慣がかえって帰宅願望を強めていることがあります。そういったケースでは、あえて習慣を崩すようにすると良い場合も。

    例:
    利用者さん「朝は会社に行く」
    介護スタッフ「今日はお休みですよ」

    利用者さん「夕食の準備に帰らなきゃ」
    介護スタッフ「今日は泊っていく予定でしたよ」

    利用者さんを否定しない程度に声かけし、少し生活習慣を崩すことで、利用者さんが不安になることを防げるでしょう。

    帰宅願望のある方に絶対にやってはいけないこと

    最後に、帰宅願望のある方に、絶対にやってはいけないことを紹介します。

    急に利用者さんが「家に帰る」と言い出すと、慌ててしまうはずです。その慌てぶりが、さらに利用者さんが家に帰りたくなる原因になることもあります。以下の内容を参考に、気をつけてみてください。

    ネガティブにとらえる

    帰宅願望自体はごく当たり前のことで、異常行動ではありません。慣れないところに住んで、ホームシックになれば帰りたくなりますよね。コミュニケーションをとれないと不安になるものです。

    帰宅願望をネガティブにとらえたり、過剰に反応したりすることは控えましょう。まずは、帰宅願望の理由や目的が、利用者さんにとって有害かどうかをチェックします。有害と判断すれば、利用者さんの不安や孤独感などを取り除く対策を考えていくと良いでしょう。

    行動を抑制する

    介護スタッフにも言わず外出するようになると、事故の危険があるため、利用者さんを止めなければなりません。だからといって、部屋に閉じ込めたり外に出られないようにしたりすると、ストレスを強めてしまう結果となる可能性があります

    利用者さんへの声かけを工夫する、根本的な理由を見つけ対処する、居心地の良い環境を整えるなどの対応をしましょう。

    ごまかしたりその場限りの行動をしたりする

    利用者さんに強く言われてしまうと、介護スタッフのなかには「今日はやめて明日にしましょう」など、ごまかしたりその場限りの行動をしたりせざるを得ないケースもあります。

    しかし、これでは問題を先送りしただけです。利用者さんはさらに不安になってしまうかもしれません。利用者さんの話を聞いて、利用者さんの気持ちを考えることが、帰宅願望を緩和する近道です。

    利用者さんと向き合うことが重要!

    帰宅願望は、誰にでも起こり得るものです。ないがしろにしたり、部屋に閉じ込めたりすることがあってはいけません。認知症の帰宅願望がある利用者さんに限らず、利用者さんの話に耳を傾けて問題解決する姿勢が大切です。その場限りの言動は、すぐに見抜かれます。帰宅願望の背景にあるものを見つけて、自然な形で利用者さんがリラックスできる環境を整えていきましょう。

  • 知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「あ~う」一覧

    知っておきたい!よく聞く介護・医療用語「あ~う」一覧

    介護の現場では、医療的な専門用語が飛び交うシーンも多くあります。日々変化する介護現場では初めて聞く言葉もあるかもしれません。しかし、最低限の知識は備えたうえで現場に立てば、作業効率もアップしますよね。ここでは、介護関連の仕事に携わる際に知っておきたい用語を紹介。今回は「あ~う」の介護・医療用語を一覧にしています。略語などもあわせて紹介し、現場でも使いやすいようまとめました。

    「あ~う」>「あ」から始まる介護・医療用語

    ここでは、「あ」から始まる介護・医療用語を解説していきましょう。

    IADL(Instrumental Activity of Daily Living)・

    買い物・電話・金銭の管理など、複雑な動作を行う力のこと。

    アウトリーチ

    手を伸ばす、手を差し伸べるという意味。介護の現場では、福祉サービスを拒んだりする方に対し、実施機関がその職権により潜在的な利用希望者に働きかけ、利用につなげるような取り組みを指します。

    アカウンタビリティ

    説明責任のこと。介護の現場では、介護サービス利用者さんに対し、サービス内容を事前に正しく説明し、場合によっては合意を得なければなりません。

    アクセスフリー

    公共の建築物などで、身体障がい者の利用についても考慮された設計のこと。手すりの設置、道幅を広げる、段差の解消や点字案内などが挙げられます。

    アクティビティ・サービス

    日常生活において心身を活性化してもらうための活動(アクティビティ)を提供するサービスのことです。音楽、絵画や書道、演劇などのさまざまなサービスがあります。

    アセスメント

    介護過程の第一段階で、利用者さんが求めていることを正しく知ること。また、それが生活の中のどのような状況から生じているのかを確認することも指します。

    アドボカシー

    権利擁護のこと。自己の意思や権利を主張することが困難な人を支援したり、権利を代弁したりして擁護する活動を行います。

    アドボケイト(アドボケート)

    権利擁護を行う援護者や代弁者のこと。

    アニマルセラピー(Animal assisted activity=AAA、Animal assisted therapy=AAT)

    動物介在療法、動物介在活動の総称。動物との触れ合いを通し、心が休まることを治療に応用したものです。感情の調整や意欲の向上、痛み緩和といった効果が期待できます。

    アメニティ

    介護施設などの入居者さんの住宅環境の快適性を指します。サービスの質も該当することも。

    アロマセラピー

    介護にアロマを活用したリラクゼーション方法です。介護する側、介護される側の双方に効果が期待できるとされています。

    安静臥床(あんせいがしょう)

    心身が安定した状態で、ベッドに横たわっていること。

    安楽死(あんらくし)

    治療による回復が難しく、かつ精神的・身体的苦痛が伴う患者さんに対して、苦痛から解放するために意図的に死をもたらすこと。

    「あ~う」>「い」から始まる介護・医療用語

    ここでは、「い」から始まる介護・医療用語を解説していきましょう。

    移乗動作(いじょうどうさ)

    ベッドと車いすの間、車いすと便器の間などの乗り移りの動作のこと。移動前と移動後で接する平面が変わるときに使います。

    異食(いしょく)

    食べ物ではないものを、口に入れてしまう行動、または食べてしまうこと。

    移送サービス(いそうさーびす)

    高齢者や障がい者(児)、患者さんなどの移動を支援するサービスのこと。

    一次判定(いちじはんてい)

    要介護認定、要支援認定に関する最初の判定のことで、コンピュータ処理による判定です。この後、市町村の介護認定審査会で二次判定が行われます。

    一般浴(いっぱんよく)

    身体の機能に問題がなく、浴檜を使った一般的な入浴のこと。家庭浴ともいいます。

    移動介助(いどうかいじょ)

    自分で身体を動かすことが困難な人や、動かしてはいけない状態の人の移動を補助すること。

    イブニングケア

    利用者さんが快適に就寝できるよう、夕方にベッドを整える、排泄や洗面を済ませる、といった一連のサポートのこと。

    医療ソーシャルワーカー(いりょうそうしゃるわーかー)

    保健・医療機関のソーシャルワーカーのこと。MSW(メディカルソーシャルワーカー)とも言います。

    医療費控除(いりょうひこうじょ)

    1年間で、家族の医療費の合計が10万円以上、または所得金額の5%相当額を超えた場合に、上限額を200万円として所得から控除されること。

    医療法人(いりょうほうじん)

    医療法により定められている、医業を行う法人のこと。 医師、歯科医師などが都道府県知事の許可をもとに設立できます。

    胃ろう(いろう)

    口から食事を摂るのが困難な患者さんの、胃に直接送り込むためのもの。チューブ(カテーテル)によって胃と腹壁の間につくられた、ろう孔を指します。

    インスリン

    血糖値を下げるためのホルモンのことです。

    インターペンション(インターベンション)

    利用者さんの変化や問題の解決を目指して行う、ケアワーカーの働きかけのこと。危機介入、介入とも言います。

    インテーク

    医療施設などにサービスを求めて来訪したクライアントに対して行われる初めての相談のこと。

    インフォームド・コンセント

    患者さんが、病気について十分な説明を受けた上での同意、選択のことを指します。

    「あ~う」>「う」から始まる介護・医療用語

    ここでは、「う」から始まる介護・医療用語を解説していきましょう。

    ウェルエージング(ウェルエイジング)

    健康的に歳を重ねていこう、という考え方のこと。

    ウォーターベッド

    水の入ったマットレスが使われているベッドのこと。褥瘡予防に効果があります。

    うつ伏せ(うつぶせ)

    お腹を下にして寝ている状態のこと。腹臥位(ふくがい)と同義です。

    ウロバッグ

    尿取り器、蓄尿バッグのこと。膀胱留置用のカテーテルにより排出された尿を溜めるために使われます。

    運動療法(うんどうりょうほう)

    身体に障がいのある人に対し、その基本的な動作能力を回復させるための治療のこと。治療体操などの運動を科学的に用い、理学療法に含まれます。

    よく使われる介護・医療用語をおさえて作業効率をアップ

    今回は、介護の現場でよく使われるような介護・医療用語のうち「あ~う」を一覧にして紹介しました。現場を離れてブランクがある方や、これまでと異なる介護の現場で働く前など、用語を確認したい際にぜひ活用してください。指導の立場に立ったときに、改めて意味を確認する際にもおすすめです。

  • 【認知症の徘徊対策・予防編】徘徊事故を防止するためにしておきたいこと5つ

    【認知症の徘徊対策・予防編】徘徊事故を防止するためにしておきたいこと5つ

    セキュリティがしっかりしている施設だから、認知症の徘徊対策はバッチリ!と過信してはいませんか?認知症の方が行方不明になる事故は、どんなに予防策を講じても完全に防ぐことは難しいものです。そこで今回は、徘徊により行方不明になる事故を予防するポイントを解説しました。日常で取り組める予防法にも触れています。どんなことに注意して徘徊対策をすればいいのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

    行方不明を未然に防ぐ!認知症の徘徊事故対策ポイント5つ

    行方不明は完全に防ぐことは難しいですが、発生すれば施設の監督責任が問われる事故のひとつです。したがって施設外に出てしまう徘徊は、できる限り対策し予防していく必要があります。では、認知症の徘徊対策のポイントをご紹介していきましょう。

    施設のセキュリティを過信しない

    エントランスのドアを閉める・認知症の利用者さんが外に出ようとするとセンサーが反応して音が鳴るなど、ハード面で徘徊対策をしている施設は多くあります。しかし、それでも行方不明事故は発生しているのが現状です。外には出られないはず…と、施設のセキュリティを過信するのはNG。施設内に姿がなければ、すぐに外を捜索する体制を取り、対応遅れにならないようにしましょう。

    事務室から出入りする方が絶えず見えるよう工夫する

    エントランスに設置されていることが多い事務室は、利用者さんの徘徊を防ぐ最後の砦といっても過言ではありません。事務室からは、玄関を出入りする方の顔や姿が必ず確認できるよう、工夫しましょう。

    また、徘徊しそうな利用者さんをリストアップし、事務スタッフと共有しておくことも大切です。センサーだけに頼らず、エントランスのドアが開くと音が鳴るよう鈴をつけておく・利用者さんの興味を引くものをドア前に置いておくなど、簡単にできる対策も取り入れて、認知症の徘徊対策を行っていきましょう。

    認知症の方の運動能力を侮らない

    認知症の方は、疲れるという感覚が鈍くなるため、一般の高齢者よりも歩き続けてしまうといった特徴があります。「高齢だからこんなことはできないだろう」「それほど遠くまでは歩けないだろう」と侮ってはいけません。外へ出られる場所は玄関だけでなく、窓もあります。認知症の方が窓から施設を脱出した事例もあるため、簡単に開けられる窓には注意が必要です。

    徘徊リスクが高い利用者さんは見守りを強化しておく

    どんなに認知症の徘徊対策を練っても、完璧に防ぐことは不可能です。したがって、徘徊を未然に防ぐ対策だけでなく、不在に早く気づけるような体制づくりが重要になります。

    とくに夜間はスタッフ数が減るため、見守りの目が減り、行方不明になるリスクが高まる傾向にあります。毎日、徘徊リスクが高い利用者さんをピックアップし、適宜巡回頻度を多くするなど、見守り強化を行いましょう。

    また、短期的に入所している利用者さんは環境の変化から認知症症状が強まる可能性があります。一見穏やかそうな利用者さんも徘徊リスクが高いと判断し、準備しておくのがベターです。

    早期発見するための対策を講じておく

    認知症の徘徊対策は予防が大事ですが、発生後の対応も非常に重要です。できるだけ早く見つけることが利用者さんの安全につながります。

    しかし、行方不明が発覚すると、どのような対応を取ればいいのか冷静な判断が難しくなることもあるでしょう。非効率な捜索をすれば、対応に遅れが生じる可能性も否めません。したがって、明確な初期対応のルールを作成しておきましょう。

    ルール例

    • 施設内を効率よく探せるよう、担当エリアを決めておく
    • 施設内を10分、敷地内を10分など、捜索時間を決める
    • 施設外へ出たと判明したら連絡する場所を、リストアップしておく など

    介護職の経験年数に関係なく、だれでも同じ対応が可能な、分かりやすいルールづくりが大切です。

    認知症の利用者さん一人での外出を防ぐポイント

    認知症の利用者さんが施設外へ出てしまうのは、認知症症状が強く出ている可能性があります。外へ出たいという衝動を抑え、穏やかな生活を送れるよう工夫することも徘徊対策につながるので、ぜひ取り組んでいきましょう。

    適度に運動を促す

    夜の徘徊は、昼間に運動を取り入れることで改善する傾向があります。昼間に適度な運動をしてエネルギーを発散すれば、心地良い疲労感や充実感を得られ、外に出たいという衝動を抑えられることがあるようです。

    また、徘徊時に遠くまで歩いてしまう原因には、活動する体力が余っているという側面も。昼間に運動すれば、適度に体力を消耗するので、徘徊対策に有効といえます。

    さらに運動は、徘徊予防だけでなく、介護予防、施設周辺の道や交通ルールを忘れないためのトレーニングにも効果的です。機能面、認知面どちらにも働きかけができるので、体が動かせる認知症の方には、適度な運動を促していきましょう。

    生活リズムを整える

    朝は起きて、夜は寝るといった規則正しい生活リズムは、心身を健康に保つための重要なポイントです。生活リズムが乱れると、便秘になる・昼寝をしすぎて夜の眠りが浅くなる・眠れないといった事態になりかねません。便意を感じてトイレに行こうとした結果、場所が分からなくなりウロウロ…というように、徘徊へとつながってしまうのです。

    不眠が続けばストレスがたまり、認知症を進行させる原因になる可能性があります。生活リズムを整えることは徘徊対策だけでなく、認知症の進行を抑える効果も期待できるので、生活リズムを意識してかかわりを持ちましょう。

    趣味や仕事などを取り入れる

    昼間に起きていても、何もやることがない、話し相手もいないという状況は、認知症の方を不安にさせてしまいます。「自分はここにいてはいけない」「ここはどこ?」と考え、落ち着く居場所ではなくなってしまうのです。

    そんなときは、若いころにしていた仕事や趣味を活かして、利用者さんが集中できる作業に取り組んでもらいましょう。専業主婦だった利用者さんなら、調理や掃除の手伝いなどをお願いするのがおすすめ。夢中で手を動かす時間ができれば、充実感が生まれ、外に出たい欲求も治まるかもしれません。

    認知症の徘徊は予防するところから始めていこう!

    認知症の徘徊対策は、生活リズムを整える、適度な運動を促すなど、日常生活から取り組めることがたくさんあります。センサーの設置などハード面のほか、介護スタッフの目を使う、ドアに鈴をつけるなど、ちょっとした工夫でできる予防法も多いです。あらゆる視点から利用者さんの安全を守っていきましょう。

  • 介護施設で喜ばれるハロウィンのレクリエーション10選

    介護施設で喜ばれるハロウィンのレクリエーション10選

    10月のイベントには、ハロウィンが挙げられます。しかしながら、「利用者さんにはハロウィンはなじみがない…?」と、レクリエーションに取り入れるか否か、悩んでいる施設もあるかもしれません。そこで今回は、介護施設で喜ばれるハロウィンのレクリエーションをまとめてご紹介。どう進めるべきなのか、どんなレクがあるのか、詳しく確認していきましょう。

    ハロウィンイベントやレクリエーションの進め方

    日本でも2000年頃から若い世代を中心にハロウィンイベントが開催されていますが、利用者さんにはなじみがない可能性もあります。その状態でハロウィンイベントをしても、ピンとこない利用者さんもおり楽しめないかもしれません。ハロウィンイベントをする前に、ハロウィンとは何かを紹介する時間を設けておくのがおすすめです。

    ジャック・オー・ランタンを見せたり、「トリックオアトリート!」という言葉の意味を紹介したりと、ハロウィンがどのようなものなのか解説。実演してみるのもいいかもしれません。ハロウィンといえばかぼちゃが多用されることが多いため、かぼちゃを使う由来など、ハロウィンにまつわる豆知識を伝えるのもおすすめです。

    海外ではクリスマスツリーにハロウィンの飾りつけをして、ハロウィンツリーとして飾ることも多いよう。ジャック・オー・ランタンやおばけを飾ったり、黒やオレンジなどハロウィンカラーを取り入れたりと、飾り方は自由です。飾り付けは100円ショップなどでも購入可能。ツリーのてっぺんには魔女の帽子やオレンジ色のリボンをあしらい、アクセントにするのもいいでしょう。普段よりも少し早めにツリーを出し、ハロウィン仕様に飾りつけしてみるのもおすすめです。

    介護施設におすすめのハロウィンレクリエーション

    どんなハロウィンレクリエーションを取り入れるか悩んだら、以下のようなレクリエーションはいかがでしょうか。

    折り紙でジャック・オー・ランタン作り

    ハロウィン前には折り紙でジャック・オー・ランタン作り!利用者さんに作ってもらったジャック・オー・ランタンで壁面を飾ると、それだけで楽しい雰囲気になるでしょう。それ以外にもおばけやクモの巣、こうもりなど、ハロウィンらしいモチーフはたくさんあります。モビールとして吊るしてみるのもおすすめです。

    仮装してもらう

    ハロウィンと言えばやっぱり仮装!ハロウィンイベントの日は、利用者さんに仮装してもらうのもいいでしょう。仮装は手の込んだものでなくても非日常感を出すことができます。魔女の仮装なら、黒いビニール袋を広げてマントにし、帽子と杖を持ってもらうだけと簡単です。同じマントで男性の利用者さんはドラキュラに仮装してもらうのもいいですね。最近は100円ショップでも仮装アイテムが販売されており、気軽に購入することができます。

    早着替え仮装ゲーム

    ただ仮装してもらうだけでも楽しいですが、ゲーム性を取り入れてみるのもおすすめです。いくつかの仮装アイテムと仮装する内容が書かれたくじを準備。レク当日は利用者さんにくじを引いてもらい、書いてある仮装に早く着替えることができたら勝ちです。人数が多いとより盛り上がるでしょう。

    目玉運びリレー

    ピンポン玉とスプーンで玉運びリレーをしたことのある施設も多いのではないでしょうか。ピンポン玉を目玉に見立てるだけでもハロウィンの雰囲気を味わうことができますよ。ピンポン玉に油性ペンで絵を書いても、消毒用エタノールで拭けば落とすことができます。あとはチームごとにどちらが早くピンポン玉をゴールまで運べるかを競います。仮装をしてやるとよりハロウィン感が出せるかもしれません。

    ジャック・オー・ランタンで福笑い

    お正月の定番、福笑いも多くの施設で取り入れている人気レクのひとつです。福笑いをジャック・オー・ランタンデザインにし、ハロウィン仕様にするのもいいでしょう。福笑いはスタッフが用意するのもいいですが、工作レクをして、そのあと目隠しをして顔を完成させると、二度楽しむことができます。

    かぼちゃでボーリング

    ボーリングのピンに見立てる空のペットボトルにハロウィンらしいモチーフを貼り付けるだけで、ハロウィン感を演出。トイレットペーパーをグルグル巻きにして、ミイラにするのもいいでしょう。ボールをジャック・オー・ランタンにすると、より雰囲気を出せます。事前に利用者さんにピンを作ってもらえば、レクの楽しさも倍増です。

    ハロウィンクイズ

    なじみが薄い利用者さんに向け、クイズを出してハロウィンについて知ってもらう機会にするのもいいでしょう。ハロウィンに仮装する理由や、テーマカラーであるオレンジと黒の理由などといった豆知識を理解すれば、ハロウィンが楽しくなるかもしれません。クイズに正解した利用者さんへの景品は、ハロウィンにちなんでお菓子にするのもおすすめです。

    ハロウィン釣りゲーム

    ハロウィン釣りゲームは、ハロウィンのモチーフを釣り竿で釣り上げるゲームです。まずは画用紙で作ったハロウィンモチーフに、マグネットシートを貼りつけます。釣り竿は割りばしなどの棒に紐を付け、紐の先にクリップを取り付けましょう。ビニールテープを床に貼って池に見立てて、そこにハロウィンモチーフをランダムに置いて準備完了。釣り竿でモチーフを釣り上げていきましょう。モチーフに点数を書いておき、利用者さん同士で点数を争っても楽しいかもしれません。また、釣り上げるモチーフをハロウィンにちなんだお面や帽子、こうもりの羽など、実際に身に着けることができる物にしてもいいでしょう。利用者さん自身が釣り上げたアイテムを身に着け、そのまま食事やハロウィンパーティーをするときっと盛り上がりますよ。

    ハロウィン風船バレー

    風船バレーをハロウィン風にアレンジして行うのもおすすめ!風船バレーは2チームに分かれ、制限時間内に10個ほどの風船を相手の陣地に多く送ったチームが勝ち、というゲームです。スタートの掛け声を合図に、相手チームの陣地へ風船を送ってください。手で打っても、うちわを使って風で送ってもいいでしょう。利用者さんがやりやすい方を選んでくださいね。風船をオレンジや黒いものにして、うちわにおばけやかぼちゃ、魔女などの絵を描いたりシールを貼ったりすれば、ハロウィンの雰囲気を味わえるでしょう。

    ハロウィン輪投げ

    ハロウィンにちなんだアイテムを使って行う輪投げゲームです。魔女の帽子や大きなかぼちゃを的にして、輪っかを投げ入れましょう。魔女の帽子は、ハロウィンシーズンになると100均などで手に入ります。大きなかぼちゃを的にすればハロウィンらしさ満点!用意が難しい場合は、倒れないよう水を入れたペットボトルに画用紙などでイラストを貼り付けて的を作るのもおすすめです。輪っかは、新聞紙などにビニールテープを巻いて作るとコストを抑えられますよ。点数を付けて遊んだり、入った的に書いてあるプレゼントを渡すルールにしたり、いろいろな楽しみ方で遊んでみてください。

    ハロウィンレクも介護施設の定番イベントに!

    今回は介護施設におすすめのハロウィンレクリエーションについて解説しました。利用者さんになじみの薄いハロウィンですが、工夫次第で楽しみ方も広がるでしょう。普段なかなかしない仮装やハロウィンという新しい知識に、脳が刺激される可能性もあります。ハロウィンレクをぜひ介護施設の定番イベントに加えてみてください。

  • 車いすで行ける岡山の紅葉スポット8選!高齢者が安心して楽しめる紅葉レク

    車いすで行ける岡山の紅葉スポット8選!高齢者が安心して楽しめる紅葉レク

    秋と言えば紅葉シーズン。高齢者が過ごす介護施設では、秋のレクリエーションに紅葉狩りを企画することもあるのではないでしょうか。紅葉は山や渓谷などのイメージがありますが、街中など好アクセスのスポットもたくさんあります。その中でも今回は、岡山県内にある、車いすの方でも安心して楽しめるバリアフリーな紅葉スポットを5つご紹介。レクリエーションの一環として、ぜひ紅葉狩りを検討してみてください。

    【岡山県苫田郡鏡野町】中国山地にある広大な自然公園「岡山県立森林公園」

    出典:公式インスタグラム

    岡山県苫田郡鏡野町の「岡山県立森林公園」は、岡山県と鳥取県の県境にある広大な自然公園です。遊歩道が完備されているため、車いすでも散策しやすくなっています。秋には、ブナやカエデなどの美しい紅葉のほか、200本以上のマユミが植えられた「まゆみ園地」では鈴なりになったピンク色の実も見られるのが特徴の紅葉スポット。公園は標高の高い中国山地にある公園なので高山植物の宝庫でもあり、広い敷地内を埋め尽くすようにして紅葉する木々をゆったり観察できるのが魅力です。

    スポット名  岡山県立森林公園
    所在地 岡山県苫田郡鏡野町上齋原332-8
    電話番号  0868-52-0928(森林公園管理センター)
    公式HP  https://www.ombara-kogen.com/sinrin-hp/index.html

    【岡山県岡山市北区】日本が誇る三大名園の1つ「岡山後楽園」

    出典:公式サイト

    日本三大名園の1つ、岡山市北区にある「岡山後楽園」は、カエデや桜、イチョウなど、秋になると日ごとに深まる紅葉を大きな庭園の中で楽しめるスポット。特に、100本のカエデからなる千入の森や唯心山付近は、おすすめの紅葉眺望ポイントです。園内には、車いすでまわれるコースとして段差のない道が紹介されているため、じっくり快適に散策することが可能。正面入り口で申し出れば、無料で車いすをレンタルすることもできます。園内の沢の池や唯心山越しに岡山城を見ることができるビュースポットは必見です。

    スポット名  岡山後楽園
    所在地 岡山市北区後楽園1-5
    電話番号  086-272-1148
    公式HP  https://okayama-korakuen.jp/index.html

    【岡山県備前市】歴史的な建物と見事な紅葉を楽しむ「特別史跡旧閑谷学校」

    出典:公式サイト

    岡山県備前市にある国の特別史跡「旧閑谷(しずたに)学校」は、閑静な山あいにある学校で、現存する中で世界で最も古い「庶民のための公立学校」です。岡山藩主の池田光政によって創建され、講堂は国宝に指定されているほか、ほとんどの建物は国指定の重要文化財となっています。旧閑谷学校のシンボルは、聖廟の前に植えられた大きな2本の楷(かい)の木。学問の木と呼ばれ、秋になると赤や黄と色鮮やかに紅葉して訪れる人を魅了します。敷地内は、平坦な道やなだらかな坂、入り口にはスロープが整備されているため、車いすでも散策可能です。

    スポット名  特別史跡旧閑谷学校
    所在地 岡山県備前市閑谷784
    電話番号  0869-67-9900(保存会事務局)
    公式HP  http://shizutani.jp/

    【岡山県真庭市】豪快な滝と紅葉が楽しめる「神庭の滝」

    出典:公式サイト

    岡山県真庭市にある「神庭(かんば)の滝」は、日本の滝百選にも選ばれた、中国地方を代表する滝。秋には、カエデやカツラなどが赤や橙に色づいた景観とスケールの大きな滝を一緒に見られる紅葉スポットです。滝の形態は、小さな段差の滝がいくつも連なってできる段瀑になっているのが特徴。滝の周辺は岡山県立自然公園に指定されており、渓谷の美しさなど紅葉シーズンだけでなく四季を通して風景の移り変わりを楽しめるのだとか。滝が見える滝見橋までは勾配が続く道のため、車いすの場合は傾斜に気をつけながら介助があれば行くことができます。

    スポット名  神庭の滝
    所在地 岡山県真庭市神庭
    電話番号  0867-44-2701(神庭の滝自然公園管理事務所)
    公式HP  https://www.city.maniwa.lg.jp/site/waterfall-kanba/index.html

    【岡山県井原市】圧倒的な存在感とグラデーション「田中苑 楷の木」

    出典:公式サイト

    岡山県井原市にある「田中苑(でんちゅうえん)」は、近代彫刻界の巨匠、平櫛田中の作品が所蔵された、田中美術館に隣接する日本庭園です。苑内には桜やモミジをはじめさまざまな樹木や草花が植えられており、紅葉シーズンには赤や黄、橙に色づく紅葉スポット。特に井原市民会館側の入り口にある「楷の木」は、見事なグラデーションが楽しめます。駐車場から楷の木周辺までの道はコミュニティ道路となっているため、安心して散策できるでしょう。紅葉の見頃の10月末頃には夜間ライトアップが実施され、昼夜で異なる魅力を堪能できます。

    スポット名  田中苑
    所在地 岡山県井原市井原町315
    電話番号  0866-62-8787(田中美術館)
    公式HP https://www.city.ibara.okayama.jp/denchu_museum/docs/2017021300208/

    【岡山県玉野市田井】ため池に映る紅葉「道の駅 みやま公園」

    岡山県玉野市にある「道の駅 みやま公園」は、広大な敷地内に野菜や鮮魚の直売所やレストラン、散策ゾーンなどのある複合施設です。身体障害者用のトイレや専用駐車場があるので、車いすの方も安心して利用できます。紅葉が楽しめるのは、散策ゾーン。紅葉の時期には「道の駅みやま公園まつり」が開催され、多くの人でにぎわうよう。園内にはため池があり、池と紅葉の組み合わせは絶景です。池沿いには遊歩道もあり、車いすでも通りやすいでしょう。食事や買い物を楽しみつつ、ゆったりと過ごせる場所です。

    また、みやま公園内にある「深山イギリス庭園」のジュンベリーやハナミズキも、例年10月下旬ごろから見ごろを迎えます。雰囲気が異なる2つの庭園で、秋景色を堪能してはいかがでしょうか。

    スポット名道の駅 みやま公園
    所在地岡山県玉野市田井2丁目4464番地
    電話番号0863-32-0115
    公式HPhttps://m-y.jp/

    【岡山県倉敷市真備町】中国風の建造物に紅葉が映える「まきび公園」

    岡山県倉敷市にある「まきび公園」は、古代中国風の公園。中国に吉備真備公の記念碑が建てられたことを記念して作られた公園で、異国に来たかのような雰囲気を楽しみつつ散策ができる場所です。敷地はそう広くないものの、秋には見ごたえのある紅葉が広がります。紅葉が中国風の建造物に映え、ほかとは違った景色を楽しめるでしょう。園内には車いす対応トイレや障害者用の駐車場もあり、安心して訪れることができます。

    スポット名まきび公園
    所在地岡山県倉敷市真備町箭田3652-1
    電話番号【倉敷市】086-426-3030
    公式HPhttps://www.city.kurashiki.okayama.jp/dd.aspx?menuid=3991

    【岡山県岡山市北区】電動アシスト車いすの貸し出しもある「半田山植物園」

    岡山市街を一望できる半田山の丘陵地にあるのが「半田山植物園」です。広大な園内にはたくさんの植物がテーマに分けて植えられており、秋にはドウダンツツジやカエデ、もみじと、秋に色づく紅葉が楽しめます。車いす対応スロープやトイレのほか、電動アシスト車いすの貸し出しもあり。整備された遊歩道もありますが一部傾斜もあるので、電動アシスト車いすを借りて快適に散策するのもいいかもしれません。

    スポット名半田山植物公園
    所在地岡山県岡山市北区法界院3-1
    電話番号086-252-4183
    公式HPhttps://www.okayama-park.or.jp/facility/handayama

    車いすでも行ける岡山の紅葉スポットで、秋を存分に堪能しよう!

    岡山県内には、車いすでも行ける紅葉スポットがたくさんあります。舗装された道路やバリアフリー施設などが整備されているため、高齢者も介助者も安心して散策できるでしょう。紅葉がきれいな場所に行けば、普段は外出が難しい利用者さんも旅行気分を味わえるはず。今回紹介した岡山の5つのスポットを参考に、介護施設での秋のレクリエーションの1つとして、紅葉スポットへのお出かけを検討してみてくださいね。

  • 高齢者に喜ばれるさつまいもメニュー8選!おやつレクにも!

    高齢者に喜ばれるさつまいもメニュー8選!おやつレクにも!

    10月13日は「さつまいもの日」。さつまいもの産地として知られる川越が江戸から13里の距離にあったことから、旬である10月の「13」日を記念日としたそうです。この日にちなみ、介護施設のお食事やおやつにさつまいもメニューを振る舞ってみてはいかがでしょうか。レクリエーションでさつまいもを使ったお菓子を皆さんで作っても良いですね。高齢者が咀嚼しやすい料理や、手作りにピッタリなおやつのバリエーションをご紹介していきます。

    いまが旬!高齢者に喜ばれるさつまいも料理

    さつまいもはお食事メニューと相性良し。介護施設で取り入れるなら、このようなメニューはいかがでしょうか?

    飲み込みやすい!さつまいもポタージュ

    トロリとしてどなたにも飲み込みやすい、高齢者におすすめのメニューが「さつまいもポタージュ」です。さつまいもだけでなく玉ねぎも使うことでコクがでます。

    玉ねぎをじっくりと炒めてから切ったさつまいも、コンソメスープを加えて柔らかくなるまで火を通し、ブレンダーやミキサーで攪拌してから豆乳や牛乳を加えて、塩こしょうで味を整えて温めれば完成です。

    飲み込みやすくて食べ応えもあり!さつまいも味噌汁

    さつまいもの食感を楽しみたいときは、「さつまいも味噌汁」もおすすめです。汁物に入れれば「さつまいもはモソモソとした食感が飲み込みにくい」と感じている高齢者の方も食べやすくなるでしょう。

    好みの大きさに切り、水にさらしておいたさつまいもをほかの好みの具材とともに沸騰したお湯で柔らかくなるまで火を通し、出汁と味噌で味付けをするだけで完成します。日々の食事メニューに簡単に取り入れられる食べ方です。

    たまには揚げ物も!さつまいもコロッケ

    メインディッシュなら、ホクホクとした香ばしいさつまいもを味わえる「さつまいもコロッケ」はいかがでしょう。普段じゃがいもでコロッケを作るレシピをさつまいもに変えてれば、食べ応えのある秋らしいメニューの完成です。

    揚げ物をあまり好まない高齢者さんも、旬のさつまいもなら楽しんでくれるかもしれません。

    大定番!さつまいもご飯

    「さつまいもご飯」にして主食にさつまいもを持ってきても良いですね。炊飯器でご飯を炊くときに、さつまいもと白だしを一緒に炊き込むだけで作れます。

    さつまいもで甘みが増したご飯なら、普段は食が細い方もたくさん食べてくれるのではないでしょうか。

    レクにもおすすめ!高齢者向けさつまいもおやつ

    秋のレクリエーションは、さつまいもの自然な甘みを活かしたおやつ作りが盛り上がります。定番おやつから少し手が込んだおやつまで、4種類ご紹介していきましょう。

    喉ごしなめらか!さつまいもプリン

    高齢者の方々には喉ごしがなめらかなおやつが人気です。そこで、さつまいもを「プリン」にして飲み込みやすくアレンジするのはいかがでしょうか。特別感がありレクリエーションでの手作りスイーツにもおすすめです。

    火を通して裏ごししたさつまいもに、温めた牛乳・生クリーム・溶き卵・砂糖を混ぜたものをあわせて蒸します。冷蔵庫で冷やせば完成です。

    自然な甘さが魅力!さつまいもようかん

    施設利用者さんの中には「和菓子が好き」という方も多いのではないでしょうか。シンプルな材料でおやつを作るなら「さつまいもようかん」がおすすめです。

    蒸したさつまいもを鍋に移し、つぶしながら砂糖、塩、バターで味を整えて型に入れて冷蔵庫で冷やして作ります。どこか懐かしさを感じる素朴な味わいで、施設利用者さんみんなで食べれば昔話に花が咲くかもしれません。

    手作りに大人気!スイートポテト

    さつまいもを使ったおやつの大定番である「スイートポテト」作りもレクリエーションで盛り上がります。手順がシンプルなので、多くの方にご参加いただけるメニューです。

    火を通したさつまいもをマッシュして、砂糖、バター、卵黄、牛乳を混ぜて形を整えてオーブンで焼き上げます。スイートポテトはアツアツでも冷たくてもおいしいのがポイントです。

    材料4つのみでレクにおすすめ!さつまいもクッキー

    さつまいもはクッキーの材料にもなります。さつまいも、砂糖、マーガリン、小麦粉の4つの材料で作るシンプルな「さつまいもクッキー」はいかがでしょうか。

    作り方は簡単で、火を通してマッシュしたさつまいもにマーガリンと砂糖を混ぜます。小麦粉を合わせて成型、焼き上げれば完成です。

    甘いさつまいもで秋を満喫!

    秋が旬のさつまいもはホクホクとした食感でお料理にもお菓子にもよく合います。柔らかさを活かしてミキサーにかけたりマッシュしたりすればより飲み込みやすくなり、多くの施設利用者さんに楽しんでいただけるでしょう。ぜひ今回ご紹介したメニューを介護施設でのお食事やレクリエーションにお役立てください。みんなで秋の味覚を満喫しましょう。

  • 車椅子でも行ける!広島のおすすめ紅葉スポット8選

    車椅子でも行ける!広島のおすすめ紅葉スポット8選

    広島県には紅葉スポットが多く、秋の紅葉シーズンになると各地は多くの見物客でにぎわいます。しかし、紅葉の木々が茂るエリアは道が舗装されていなかったり、山奥にあってアップダウンが激しかったりと車椅子で通るには困難な場所も。今回は、広島の紅葉スポットのうち車椅子でも訪れられる場所を5つご紹介します。介護施設でのお出かけレクの参考にしてくださいね。

    【廿日市市宮島町】移動ルートもバリアフリー対応が充実!宮島「紅葉谷公園」

    出典:公式サイト

    「嚴島神社」を有し、1年を通して観光客の絶えない宮島は、広島の紅葉スポットの定番でもあります。特に公園名にも“紅葉”が冠される「紅葉谷(もみじだに)公園」は紅葉の名所で、ぜひ訪れたいところ。車椅子でも行けるもみじ橋では、頭上を覆うほどの紅葉が壮観です。

    宮島本島へは、本土の宮島口からフェリーで移動しなければなりませんが、道中はバリアフリー対応しているので安心です。フェリー乗り場はスロープがあり、フェリー内も車椅子スペースや車椅子用トイレが整備されています。宮島本島に着いてから公園へのルートも平坦な道が多く、道幅も広い箇所が多い印象。ただし一部は段差など、車椅子での散策には注意が必要な場所もあります。

    スポット名紅葉谷公園
    所在地広島県廿日市市宮島町紅葉谷
    電話番号0829-44-2011(宮島観光協会)
    公式サイトhttps://www.miyajima.or.jp/sightseeing/ss_momiji.html

    【三原市本郷町】約150本の紅葉が圧巻「三景園」

    出典:公式サイト

    三原市の広島空港近くにある「三景園」も、広島の紅葉スポットとして有名です。駐車場は障がい者用のみとなっているため、一般車との混雑を心配することなく訪れられます。広大な園内は道もきれいに整備されているところが多く、車椅子でも快適にまわることができます。三景園のパンフレットでも車椅子ルートが示されているため、周りやすいですよ。園内のもみじ谷では約150本のさまざまなもみじが見られ、毎年11月になると赤~黄色のグラデーションが楽しめます。

    スポット名三景園
    所在地広島県三原市本郷町善入寺64-24
    電話番号0848-86-9200
    公式サイトhttp://www.chuo-shinrin-koen.or.jp/sankei/sankei.html

    【広島市中区】街中で見られる庭園と紅葉のコラボ「縮景園」

    出典:公式サイト

    広島市中区にある「縮景園」は、街中で本格的な日本庭園が楽しめるスポットとして人気です。四季折々の木々や花が美しく、紅葉シーズンもおすすめ。広島の紅葉スポットとしては小さいですが、車椅子で通れるルートも整備されており、コンパクトな空間でゆったりと景色を味わえます。バリアフリートイレは園内入口付近にあるため、散策の前に済ませておくのが良いでしょう。

    スポット名縮景園
    所在地広島県広島市中区上幟町2-11
    電話番号082-221-3620
    公式サイトhttps://shukkeien.jp/

    【三次市三次町】ミニ公園や芝生エリアも「尾関山公園」

    出典:公式サイト

    広島の桜と紅葉スポットで知られる三次市の「尾関山(おぜきやま)公園」。紅葉シーズンには多くの見物客が訪れ、臨時駐車場も設けられるほどです。園内は段差が少なく、散策道も敷かれているため車椅子でも周れます。ただし勾配はあるため、介助は必要でしょう。紅葉は駐車場近くの清心池から山頂まで広がっているため、園全体を周れなくても紅葉狩りは楽しめますよ。

    スポット名尾関山公園
    所在地広島県三次市三次町439-3
    電話番号0824-62-6160(三次市建設部都市建築課)
    公式サイトhttps://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/ozekiyamapark/

    【尾道市瀬戸田町】文化財も紅葉も楽しめる「耕三寺・耕三寺博物館」

    出典:公式サイト

    尾道市の観光スポットとして知られる「耕三寺」は多くの文化財を有しており見ごたえがありますが、季節の花々も見もの。毎年11月中旬~下旬にかけて紅葉が見頃を迎え、紅葉狩りのイベントが開催されます。車椅子でも周れるようにスロープが敷かれているため、スムーズに移動できますよ。博物館ではレンタル車椅子も用意されており、自走式および自走式アシストの車椅子を借りられます。

    スポット名耕三寺・耕三寺博物館
    所在地広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田553-2
    電話番号0845-27-0800
    公式サイトhttps://www.kousanji.or.jp/

    【山県郡安芸太田町】ダムともみじのコラボレーション「温井ダム」

    アーチ式のダムとして日本で2番目の高さを誇る「温井ダム」は、紅葉スポットとしても有名です。秋になると、色づいたもみじがダムに映りこむ壮大な景色を目的に、多くの人が訪れます。ダム周辺に向かう道の途中でも紅葉が楽しめるので、ドライブにもおすすめです。管理庁舎の1階には見学トンネルの入り口があり、120メートル下を見学できます。温井ダムの見学には車いす用の昇降機も備え付けられており、職員がいれば車椅子でも見学可能です。紅葉と併せてダムを見学するのもいいかもしれません。

    スポット名温井ダム
    所在地広島県山県郡安芸太田町大字加計1956-2
    電話番号【温井ダム管理所】0826-22-1501
    公式サイトhttp://www.cgr.mlit.go.jp/nukui/

    【東広島市】池に映る紅葉も見どころ「鏡山公園」

    毛利元就ゆかりの地・鏡山城の跡地にある「鏡山公園」は、東広島市にある最も大きい公園です。春には約500本の桜が咲き誇る、桜の名所としても知られています。公園はJR西条駅から広島大学を結ぶ通り沿いにあり、広島市からもアクセスしやすいでしょう。駐車場は2つあり、どちらも駐車代は無料です。園内には150本ものもみじをはじめ、ケヤキやコナラ、カエデがあり、秋になると迫力のある紅葉を楽しむことができます。園内にはいくつかの池があり、池に映る紅葉にも注目です。遊歩道が整備されているため、車椅子でも移動しやすいでしょう。

    スポット名鏡山公園
    所在地広島県東広島市鏡山2丁目
    電話番号【東広島市役所 都市整備課】082-420-0955
    公式サイトhttps://www.city.higashihiroshima.lg.jp/soshiki/sangyo/12/6_1/1/4/2/3322.html

    【安芸高田市】絵画のようなメタセコイア並木の紅葉「湧永満之記念庭園」

    製薬会社である湧永製薬が保有する庭園が「湧永満之記念庭園」です。広大な園内に植えられている植物の手入れはすべて湧永製薬の社員の方が行う、手作りの庭園。桜やバラ、コスモスやキンモクセイなど四季折々の花が咲く庭園は、入園料がかかりません。園内にはバリアフリーエリアもあり、車椅子でも訪れることができます。秋にはもみじやメタセコイア、カエデ、ドウダンツツジが紅葉。なかでもメタセコイア並木の紅葉は、絵画のような眺めを楽しめるでしょう。

    スポット名湧永満之記念庭園
    所在地広島県安芸高田市甲田町糘地
    電話番号【総合案内】0826-45-5021
    公式サイトhttps://garden.wakunaga.co.jp/

    事前リサーチを万端に、広島の紅葉スポットを楽しもう

    今回ご紹介した広島の紅葉スポットは5つですが、紅葉ときいて思い浮かぶスポットは多いはずです。車椅子で紅葉スポットを訪れる際は、必ず公式ホームページや実際に訪れた方の情報をリサーチするなどして安全を確認してから訪れましょう。秋は天候も変わりやすく、地面が濡れると車椅子の走行もリスクが伴います。ぜひ天気の良い日に楽しい紅葉狩りをお楽しみください。

  • 介護施設で開催してみよう!「芋煮会」で旬を味わうホッコリ幸せ体験

    介護施設で開催してみよう!「芋煮会」で旬を味わうホッコリ幸せ体験

    気温が少しずつ下がり温かい食事が恋しくなる季節の行事として「芋煮会」が注目を集めています。旬の食材を施設利用者さんみんなで味わえるため人気です。地域によっては「秋といえば!」のおなじみのイベントですが、「やったことがない」という施設もあることでしょう。本記事では芋煮会の概要や、介護施設で開催するときのポイントをご紹介していきます。

    介護施設で芋煮会をやってみよう!

    介護施設で秋にイベントを行うなら芋煮会がおすすめです。どのような行事なのか簡単にご紹介していきましょう。

    芋煮会とは?

    芋煮会は東北地方で古くから親しまれている秋の風物詩。山形県や宮城県ではシーズンが到来すると公園や土手など広々とした場所で毎週末のように開催され、温かいお椀を手に和やかに会話を楽しむ人々の姿がおなじみです。

    イベントのメインとなる芋煮は、サトイモとともにお肉やこんにゃく、ネギなどの食材を煮込んだ料理。食材と味つけは地域によって特色があり、牛肉が入った醬油ベースの山形風と、豚肉が入った味噌ベースの仙台風が有名です。

    芋煮会の手順

    芋煮会では、参加者みんなに芋煮が渡るよう大きな鍋で調理し、完成した芋煮を食べながら会話を楽しみます。

    <芋煮会のおおまかな流れ>

    1. 調理
    2. 配膳
    3. 食事会
    4. 片づけ

    介護施設で芋煮会を行う場合は、施設利用者さんがゆったりと過ごせるよう食堂やホール、庭など広いスペースを確保して行いましょう。芋煮の食材や味つけは地域によって異なるため、施設利用者さんの好みに合わせてレシピを検索するのがおすすめです。

    農林水産省のホームページではベーシックな山形風の芋煮の作り方が紹介されています。
    https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/imoni_yamagata.html

    高齢者施設で芋煮会をするときのポイント

    高齢者施設で芋煮会をする際は、施設利用者さんそれぞれがイベントを楽しめるよう進行や会場に気を配ってみてはいかがでしょうか。

    <楽しいイベントにするためのポイント>

    • みんなで調理を分担する
    • 外で食事をする

    イベントをより楽しくする工夫としてこの2つがおすすめです。

    みんなで調理を分担

    施設利用者さんに協力してもらい芋煮を作ると、ただ食べるよりも楽しいイベントになります。また、レクリエーションの企画としてもおすすめです。サトイモやネギ、きのこといった旬の食材を切り分けてもらう、味付けをしてもらう、などのステップはお任せしやすいでしょう。

    外で食事をする

    東北地方の芋煮会は、室内だけでなく外でも行われます。せっかくなら介護施設でも、本場の風習を取り入れて外で開催するのがおすすめです。青空の下で調理し、みんなで芋煮を食べれば本格的な芋煮会気分を味わうことができ、きっと会話も弾みます。

    外での調理が難しいときはテラスや庭などで食事をするだけでも十分です。いつもと少し違う環境はリフレッシュの良い機会となるでしょう。

    芋煮会におすすめのフード

    芋煮を味わうだけでもイベント感をたっぷりと楽しむことができますが、より行事を充実させるなら別の食ベ物も用意してみましょう。

    <芋煮会と相性が良い食べ物>

    • おにぎり
    • 旬のフルーツ

    おにぎりは、白米はもちろん、炊き込みご飯や混ぜご飯を準備してもいいですね。芋煮を作っている間に施設利用者さんに協力してもらい握るのもおすすめです。新米を使ったりきのこご飯にしたり、旬を味わえる工夫をプラスするとより行事が盛り上がるでしょう。

    秋は果物もおいしい季節。デザートに梨やリンゴ、ぶどうなどを準備しても喜ばれそうです。

    芋煮会を開催して秋を満喫しよう

    芋煮会は東北地方に伝わる秋の恒例行事。旬の食材を施設利用者さんみんなでおいしく味わえるため、介護施設でのレクリエーションや行事としても人気です。調理の段階から施設利用者さんに協力を仰ぎ、みんなで完成させるとより思い出に残ります。外で食事をしたり、旬のフルーツを添えたり、施設オリジナルのイベントとして盛り上げてみてはいかがでしょうか。

  • レクリエーションならこれ!介護施設で盛り上がるテーブルゲーム8選

    レクリエーションならこれ!介護施設で盛り上がるテーブルゲーム8選


    レクリエーションは介護施設において利用者さんが楽しみにしているイベントのひとつ。1人で過ごすときと違った刺激を得ることができ、利用者さん同士のコミュニケーションの場としても大切です。レクリエーションには、広いスペースを確保してダイナミックに体を動かすものや、省スペースで頭を使って考えながら行うものなどさまざまなバリエーションがあります。そんな中から、今回はテーブルゲームをピックアップしてお届けしていきます

    テーブルゲームはこんな施設でおすすめ!

    テーブルゲームは工夫次第でどのような施設でも楽しむことができ、レクリエーションに大変おすすめです。まずはテーブルゲームの特徴をお伝えしていきましょう。

    <テーブルゲームの特徴>

    • 室内で楽しめる
    • 広いスペースを確保する必要がない
    • 座った姿勢でも参加できる
    • バリエーションが豊富

    テーブルゲームは室内で楽しむことができます。天候に左右されないため、急な雨などで企画が延期になる心配がありません。基本的にテーブルを囲んで行うため、広いレクリエーションスペースを確保できない介護施設でも気軽に取り入れることができます。歩いたり走ったりといった全身運動ではなく、座った姿勢で参加できることも特徴。特別養護老人ホームなどで、介護度が高い利用者さんに楽しんでもらえるゲームもあります。脳トレ要素を含んだ内容であれば、ゲームを通して物事を考えたり、思い出したりする機会も作れるため、グループホームでのレクリエーションにもおすすめです。

    「みんなで参加できるレクリエーションを企画しないといけない!」
    「介護施設でちょっとした楽しみを提供したい」
    このようなときは、ぜひテーブルゲームから候補を絞ってみてはいかがでしょうか。

    【おすすめ1】うちわで物送り対決ゲーム

    「うちわで物送り対決ゲーム」はアイテムをうちわの上に乗せて、となりの方のうちわに落とさないよう運び、それを繰り返してリレーのようにアイテムを送っていくゲームです。

    <必要なもの>

    • うちわ(参加人数分)
    • 運ぶアイテム
    • かご

    準備物はとてもシンプル。レクリエーション参加者の人数分のうちわと、うちわの上に乗せて運ぶアイテム、ゴールに設置するかごのみです。

    <遊び方>

    まずはチームを作り、うちわを持ってテーブルに着席します。ゴールにはかごを設置しましょう。開始の合図にあわせてアイテムを隣の方へ順にうちわで運び、最後の方は運ばれてきたアイテムをかごに入れます。最後の方がかごにアイテムを入れたら、次のアイテムを乗せてスタート。どのチームが早くすべてのアイテムを運び、かごに入れることができるか競います。

    アイテムは何個に設定してもOK。また、うちわが耐えられる重さであれば、なんでも大丈夫です。

    【おすすめ2】コイン積み上げゲーム

    「コイン積み上げゲーム」はコインを縦に積み上げていくゲームです。コインを倒さないよう慎重に積んでいきましょう。

    <必要なもの>
    コイン(代替品も可)

    <遊び方>
    コインを参加者で順番に積み上げていきます。1枚目のコインに2枚目のコイン、その上に3枚目のコイン…といった流れです。積み上げたコインを崩してしまった方が負けとなります。こちらは座ったままで参加可能。2人の参加者で競っても楽しめますし、大人数で順番に積み上げていくのも盛り上がります。コインを少しずらして重ねて、相手のミスを誘うなど、心理戦も楽しむのもいいですね。集中力を使うゲームです。

    【おすすめ3】キャップ探しゲーム

    「キャップ探しゲーム」は、テーブルの上に被せるように置いた紙コップの中に印をつけたペットボトルのキャップを隠し、それを探し出すテーブルゲームです。

    <必要なもの>

    • 紙コップ(30個ほど)
    • ペットボトルのキャップ(紙コップと同じ数)

    <遊び方>
    2つのチームを作り、チームごとにゲームの準備をしましょう。テーブルの上に被せるように紙コップを置き、それぞれにペットボトルのキャップを忍ばせます。そのうちのひとつに、相手チームに気付かれないよう印をつけておきましょう。印のついたキャップを紙コップで隠してからシャッフルしてもいいですね。準備ができたら、相手チームと陣地を交換します。

    各チームの代表者は、「せーの」で同時に紙コップひとつを持ち上げ、キャップを確認。印のついたキャップを先に見つけたチームが勝利、というルールです。

    【おすすめ4】懐かしの名曲イントロクイズ

    「懐かしの名曲イントロクイズ」は、曲の出だし部分を流し、利用者さんに曲名を当ててもらうゲームです。

    <必要なもの>

    • 音源
    • スピーカー

    <遊び方>
    介護スタッフや職員が、参加者全員に聞こえるようにセレクトした曲の冒頭部分のみを流します。参加者は、曲のイントロ部分だけを聞いて、曲名を当てるレクリエーションです。早押し形式で分かった方が挙手をして回答する、チームに分かれて挑戦し正解人数を競うなど、さまざまな楽しみ方ができます。

    選ぶ曲は、参加者の世代にあわせた名曲、童謡など、有名な曲から選ぶと良いでしょう。懐メロを選べば、きっと参加者さん同士で会話も弾みますよ。介護度が高い方にも楽しんでいただきやすいゲームです。

    【おすすめ5】テーブルカーリング

    冬季オリンピックでも注目を浴びたカーリングをテーブルの上で行うレクリエーションもあります。

    <必要なもの>

    • マスキングテープ
    • コースターやお手玉、紙コップなど、テーブルの上を滑らせやすいアイテム

    <遊び方>
    テーブルの中心部分に的を準備しましょう。マスキングテープで中心部分に小さな円を印して的とし、その周りに2重、3重の円を描きます。難しい場合は正方形でもOKです。準備ができたら、参加者を2つのチームに分けましょう。

    チーム代表者が交互にコースターやお手玉などをテーブルの上に滑らせ、中心の的を狙います。手持ちのコースターやお手玉をすべて滑らせ、的に最も近い場所にそれらを届けられたチームの勝利です。

    【おすすめ6】インディアンポーカー

    「インディアンポーカー」は、プレイヤー全員が1枚のトランプを自分だけが見えないよう額にくっつけるようにして持ち、相手の反応を見ながら勝利を目指す心理戦ゲームです。

    <必要なもの>

    • トランプ

    <遊び方>
    ディーラー役がプレイヤーの利用者さんに一枚ずつトランプを配ります。トランプをもらった利用者さんは、自分のトランプの数字を見ないように額へくっつけるように持ちましょう。他のプレイヤーのカードを見て、自分のカードがみんなより強いか弱いかを予想する、という流れです。

    カードは2が最も弱く、数字が大きくなるにつれて強くなります。K(キング)の次に強いのがA(エース)で、最も強いのがジョーカーです。1分ほどプレイヤー同士でお互いのカードについて話し、駆け引きを行いましょう。自分のカードが弱いと予想した利用者さんには、勝負辞退の合図としてカードを下ろしてもらいます。残ったプレイヤーは、掛け声と共にカードを下ろし、全員のカードを比較しましょう。一番強いカードを持っていた人の勝ちです。

    駆け引きの時間は、利用者さん同士のコミュニケーションに繋がるでしょう。

    【おすすめ7】福笑い

    「福笑い」は複雑なルールがなく、誰もが気軽に楽しめるゲームです。目隠しをした利用者さんに、輪郭だけの顔の上に目や口などのパーツを置いてもらい、顔を完成させましょう。

    <必要なもの>

    • 福笑い(顔の台紙、パーツ)
    • 目隠し用のバンダナやタオル

    <遊び方>
    挑戦する利用者さんの前に、顔の台紙とパーツを並べます。利用者さんが目隠しをしたら、顔の台紙の上へパーツを置いてもらってください。周りの人は「もっと上」など声掛けをして手助けしてあげましょう。全部のパーツを置いたら、目隠しを取って完成した顔を確認してもらいます。

    利用者さんたちの笑顔を、自然と引き出してくれるテーブル遊びです。

    【おすすめ8】ピンポン玉カップイン

    「ピンポン玉カップイン」は、ピンポン玉を点数の書いてあるカップに投げ入れるゲームです。

    <必要なもの>

    • 点数を書いた紙コップ(10個)
    • ピンポン玉(3個ほど)

    <遊び方>
    テーブルの上に、点数を書いた紙コップを並べます。参加する利用者さんに、3個ほどピンポン玉を渡しましょう。紙コップに向けてピンポン玉を一つずつ投げてもらい、入った紙コップの合計得点を出します。参加する利用者さん同士で、合計得点を競い合いましょう。

    楽しみながら自然と身体を動かせるゲームです。シンプルですが、盛り上がりますよ。

    テーブルゲームでコミュニケーション

    テーブルゲームは介護現場でのレクリエーションにとてもおすすめです。ゲームの難易度を調節すれば、ダイナミックに体を動かす運動とは異なり、[btp_line]介護度にかかわらずどんな施設利用者さんでも参加することができます。[/btp_line]ゲームを通して自然に笑顔になれたり、介護施設利用者さん同士でコミュニケーションが進んだり、テーブルゲームには魅力がたっぷり。ぜひ次のレクリエーションではテーブルゲームをセレクトしてみては?

  • 【座ってできる運動会】車椅子の利用者さんも楽しめるプログラム5選

    【座ってできる運動会】車椅子の利用者さんも楽しめるプログラム5選

    スポーツの日がある10月前後に、運動会を企画しようと考えている介護施設は多いのではないでしょうか。身体機能の維持や認知症の予防など、運動会は利用者さんに良い影響をもたらします。とはいえ、中には車椅子のため思うように体を動かせない方もいるでしょう。そこでこの記事では、車椅子の利用者さんも楽しめる運動会のプログラムを紹介していきます。運動会の種目作りに迷っている介護職の方はぜひご覧ください。

    【運動】チーム戦で盛り上がる!「ピンポン玉ゴルフ」

    ピンポン玉ゴルフは、床に置いた紙コップにピンポン玉を投げ入れるゲームです。主に手や指を使う競技のため、車椅子の方でも無理なくチャレンジできます。参加人数によっては個人戦で競い合うこともできますが、運動会の種目にするならチーム戦がおすすめです。

    <ピンポン玉ゴルフのやり方>

    ■準備するもの

    ・ピンポン玉

    ・紙コップ

    ■事前準備

    1.紙コップに点数を書いておく

    2.投げる位置を決め、近い場所から遠い場所まで紙コップを設置する。遠いほうが高得点となるような点数配置

    ■やり方

    1.制限時間を決め、ピンポン玉を紙コップに投げ入れていく

    2.時間が来たら、合計点数を集計

    3.合計点数が高い方の勝利

    【運動】座っていても十分楽しめる「スリッパ飛ばしチャレンジ」

    スリッパ飛ばしチェレンジは、床に置かれたペットボトルを、足で飛ばしたスリッパで倒していくゲームです。片足を少し動かすだけでもスリッパは飛んでいくため、座ったままでも十分楽しめます。足の筋力低下を防ぐ、リハビリテーションの一環としてもぴったりな種目でしょう。

    <スリッパ飛ばしチャレンジ>

    ■準備するもの

    ・スリッパ

    ・ペットボトル

    ・水や砂などの重りになるもの

    ■事前準備

    1.ペットボトルを何本か床に置き、スリッパを飛ばす位置を決める

    2.難易度を調整する場合は、ペットボトルに重りになるものを入れておく。重くすると倒れにくくなるため、身体機能などに応じて調整する

    ■やり方

    1.利用者さんには片足にスリッパを履いてもらう

    2.合図をしたら、スリッパを飛ばしてもらう

    3.倒れた本数が多い方の勝利

    【知力】この野菜は何グラム?「野菜重さ当て」

    介護施設で行う運動会では、必ずしも運動に重きを置く必要はありません。そのため、ちょっとした脳トレのような種目を取り入れるのも良いでしょう。野菜重さ当ては、日頃見慣れた野菜を重さ順に並べてもらうゲームです。野菜を見たり触れたりすることで、五感を刺激しながら、重さ順に並べていきましょう。

    <野菜重さ当てのやり方>

    ■準備するもの

    ・何種類かの野菜(じゃがいも、人参、さつまいもなど)

    ・調理用のはかり

    ■やり方

    1.野菜を置いたテーブルに個人、またはチームで座ってもらう

    2.制限時間を決め、一つひとつの野菜の重さを推定し、重さ順に並べてもらう

    3.時間が来たら、担当者がはかりで野菜の重さを調べて正解を発表し勝者を決める

    【知力】集中力が大事「お手玉くずし」

    お手玉くずしは、中心に立てた旗をいかに箱の外に出さずに、お手玉を取り出していくかを競うゲームです。旗が倒れて箱の外に出てしまったほうが負けとなるため、集中力や手先の器用さが勝敗のカギを握ります。1対1で行う個人戦におすすめの種目です。

    <お手玉くずしのやり方>

    ■準備するもの

    ・箱(サイズは菓子箱程度)

    ・お手玉(箱のサイズが大きいとより多くのお手玉が必要)

    ・旗

    ■事前準備

    1.箱の中にお手玉をつめ、中心に旗を立てておく

    ■やり方

    1.対面でテーブルに座ってもらい、お手玉の入った箱を設置

    2.合図でお手玉くずしをスタート

    3.旗が倒れて箱の外に出してしまったら、その時点で試合終了

    【知力】運動会にちなんだ曲目も「イントロクイズ」

    イントロクイズは、曲の冒頭だけを流して、曲名を当ててもらうゲームです。利用者さんの世代に合わせた曲はもちろん、運動会にちなんで次のような曲を選曲してみるのも良いでしょう。

    【運動会で使われやすい曲】

    ・天国と地獄

    ・ラジオ体操

    ・ずいずいずっころばし

    ・マツケンサンバⅡ

    <イントロクイズのやり方>

    ■準備するもの

    ・音響機器(ステレオの場合はCDも準備)

    ※YouTubeなどの配信サービスで探せる曲もあり

    ■事前準備

    1.あらかじめ出題する曲を決めておく

    ■やり方

    1.出題者となる介護職員が音楽を流す

    2.答えが分かった時点で利用者さんに、答えを発表してもらう

    3.正解数が多い方が勝者となる

    利用者さん全員が輝く運動会を開こう!

    介護施設の利用者さん全員に楽しんでもらうためには、身体機能の差に配慮しながら運動会を企画することが重要です。座ってできる種目にすれば、車椅子の利用者さんでも参加しやすいでしょう。また、脳トレの種目を入れるのもおすすめです。この記事も参考に、利用者さん全員が輝く運動会にしていきましょう。

  • 介護における「バリデーション」とは?認知症ケアのひとつ

    介護における「バリデーション」とは?認知症ケアのひとつ

    バリデーションには、検証や承認などの意味があり、さまざまな業界で導入されています。介護におけるバリデーションとは、認知症の方へのコミュニケーション方法のこと。バリデーションの基本的態度を実践することで、認知症の方とのコミュニケーションがしやすくなるのです。そこで今回は、介護におけるバリデーションの目的や効果、基本態度、知識の習得方法などについて紹介します。

    バリデーションとは?

    まずは、介護におけるバリデーションとはどういうことなのか、また目的や期待できる効果について見ていきましょう。

    介護におけるバリデーションは認知症ケアのこと

    介護におけるバリデーションは、1963年にアメリカ人ソーシャルワーカーが提唱したことで広まりました。日本では、2003年にバリデーショントレーニング協会が講座を開講。日本では比較的新しい取り組みといえます。

    バリデーションは、認知症の方の尊厳を回復して円滑にコミュニケーションをとるために行う方法の1つです。認知症の方に接する場合、穏やかに過ごしてもらうために、認知症の方の感情をできるだけ抑えるような接し方をする場合も。

    間違いではありませんが、認知症の方の感情を抑えようとすると、その方が心に抱えていることにふたをすることになります。それによって、どんどん感情が抑え込まれて引きこもりになるケースも。

    介護におけるバリデーションでは、認知症の方の負の感情を抑え込まず、感情を開放してもらう取り組みのことを指すのです。

    バリデーションを行う目的

    バリデーションによって、認知症の方の感情の変化を読み取れるようになります。認知症の方やそうでない方など含めて、人間関係を構築するためには、信頼関係が大切です。バリデーションを使えば、お互いの感情を表現でき、信頼関係を築きやすくなるでしょう。

    期待できる効果

    バリデーションを使えば、認知症の方のストレスや不安が軽減でき、自尊心を取り戻すことにもつながります。また、心に秘めていた感情をオープンにすることで、行動・心理症状の緩和にもなるでしょう。

    もちろん認知症の方だけでなく、そのご家族や介護スタッフも認知症の方への理解が深まり、信頼関係を築きやすくなります。認知症の方に対して共感できるようになると、日々のストレス緩和にもつながるでしょう。

    バリデーションの基本的態度について

    次にバリデーションの基本的態度について紹介します。基本的態度とは、バリデーション式の認知症の方への接し方のことです。全部で5つあります。

    傾聴

    傾聴とは、耳を傾けて話を聴くことを指します。一般の人間関係でも大切なことですが、傾聴によって相手を慮って話を丁寧に聴くことで、相手は自分を信頼して何でも話してくれるようになるというわけです。

    共感

    認知症の方が感情的になると、表情や呼吸のペースなどが変化するはずです。変化の様子を観察して、相手の気持ちを読み取ろうとすることが共感になります

    ペースを合わせる

    他の仕事が立て込んでいたり、他の利用者さんから呼ばれていたりすると、どうしても目の前にいる利用者さんを急がせてしまうこともあるでしょう。しかしこれでは、相手からの信頼は得られません。

    利用者さんのペースに合わせて行動し、話をするようになると、心を開いてもらいやすくなるはずです。

    強制しない

    認知症の方を認めることがポイントで、相手を否定したり現実に引き戻そうとしたりする強制はNG。むしろ利用者さんの世界観に近づこうとすることで、信頼関係が生まれやすくなります。

    ごまかさない

    認知症の方が感情的になっていると、周りの方はなだめようとするはずです。その際に嘘をついたりごまかしたりすると、認知症の方の感情にふたをすることに。嘘をついたりごまかしたりする行為は、相手との信頼関係を崩すことになりかねません

    バリデーションの知識を得るためには?

    バリデーションの知識は、独学でも習得可能です。独学希望の場合は、本やDVDの視聴でも知識の習得はできます。

    本格的にバリデーションについて学びたいという方は、公認日本バリデーション協会の研修を受講すると良いでしょう。難易度に応じて研修を受け、資格取得も目指せます。

    バリデーションは認知症の方以外でも応用できる

    介護におけるバリデーションは、認知症の方と円滑なコミュニケーションを行うための、認知症ケアのことです。ただし、バリデーションの基本的態度は、認知症の方に限らず、その他の利用者さんや同僚とのコミュニケーションにも応用できます。円滑なコミュニケーション方法として、ぜひバリデーションについて学んでみてください。

  • 秋の歌7選 高齢者施設での10月・11月のレクにおすすめ

    秋の歌7選 高齢者施設での10月・11月のレクにおすすめ

    食欲の秋、読書の秋、芸術の秋。秋はいろいろなところで季節を感じることができる素敵な季節です。だからこそ10月、11月のレクリエーションでは秋がテーマの曲を選びたいですよね。そこで今回は、レクリエーションにおすすめの秋の歌を7曲ご紹介。幼いころを思い出させる童謡から、生活を支えたかもしれない歌謡曲まで幅広く登場します。高齢者に喜ばれる秋の曲をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

    介護レク向け秋の歌3選~童謡編~

    まずは、童謡の中から秋の歌をご紹介します。

    赤とんぼ

    秋を連想させる童謡のひとつの「赤とんぼ」。1927年に「童謡100選集」に掲載されて以来、世代を超えて親しまれています。秋の夕焼け空を飛ぶ赤とんぼを連想させる歌詞は、利用者さんに懐かしさを感じてもらえることでしょう。1番の歌詞が有名ですが、じつは4番まであり、ストーリー仕立てになっています。レクリエーションでは物語も解説して「赤とんぼ」の奥深さに触れてみるのもいいかもしれませんね。

    ちいさい秋みつけた

    同じフレーズの繰り返しが特徴の「ちいさい秋みつけた」は、1955年にNHK『秋の祭典』で制作された歌です。秋の訪れに気づく様子が歌われているので、秋らしさが感じられ始める10月のレクリエーションで歌うのがおすすめ。哀愁漂うメロディーは、どこか切ない気分になる秋にぴったりです。レクリエーションでは秋らしさを感じたエピソードなどを話して盛り上げてみてください。

    まっかな秋

    秋の歌は寂しさや切なさを感じるものが多いですが、「まっかな秋」は明るいメロディーが印象的。赤くなった紅葉やツタの葉など、秋色に染まった身近なものを想像することができます。歌うだけでどこか暖かい気持ちなれる秋の童謡です。実際に赤色になった植物などを見つけて、お散歩途中に高齢者の方と一緒に歌うのも素敵ですね。

    介護レク向け秋の歌4選~歌謡曲編~

    つぎに、高齢者向け秋の歌謡曲を解説するので、ぜひチェックしてみてください。

    リンゴの唄

    「リンゴの唄」は戦後の苦しい生活を明るくする歌謡曲として絶大な人気を誇っていました。高齢者なら若いころに誰もが口ずさんだ名曲といっても過言ではないでしょう。秋に旬を迎えるりんごが登場するため、「食欲の秋」を歌うレクリエーション曲として選んでみてはいかがでしょうか。

    リンゴ追分

    りんご繋がりで、昭和の歌謡界の女王と称される美空ひばりさんの名曲「リンゴ追分」もはずせません。歌うのが難しい曲ですが、この曲がお気に入りという高齢者の方も多いので、流すだけで喜ばれるかも。セリフ部分は介護スタッフが実演すれば、盛り上がる可能性が高いので、ぜひ挑戦してみてください。

    秋桜

    さだまさしさんが作詞・作曲し、昭和を代表するアイドルの山口百恵さんが歌ったことで有名な「秋桜」も秋の歌として高齢者におすすめ。1977年にリリースされ、多くのアーティストがカバーをするなど、世代に関係なく愛されてきました。お嫁に行く娘とのやり取りが描かれた感動的な歌詞は、利用者さん自身が結婚したときの情景を思い出させてくれるかも。この曲を歌ったのちに、お嫁に行ったときのエピソードなどを話してもらうとさらに盛り上がるかもしれませんね。

    365歩のマーチ

    秋の歌?と思われるかもしれませんが「スポーツの秋」を歌うのにぴったりなのが「365歩のマーチ」です。1968年に水前寺清子さんがリリースして以来、自分自身の応援歌として多くの方に歌われてきました。前奏が流れるだけで自然と足踏みをしてしまう軽快なメロディーが魅力。歌に合わせた体操もあるので、運動レクリエーションも兼ねて歌って踊ってみてはいかがでしょうか。

    秋の歌で季節感のある介護レクを目指そう!

    秋を感じる楽曲は多くありますが、利用者さんの世代に合わせたチョイスが肝心です。できるだけ高齢者が知っている曲を選び、歌える、口ずさめる曲を選びましょう。季節感があるレクリエーションを楽しみにしている利用者さんは多いので、ご紹介した曲も参考に、いろいろな秋が感じられる曲を見つけてみてくださいね。

  • 介護施設で喜ばれる!ハロウィンかぼちゃスイーツレシピおすすめ8選

    介護施設で喜ばれる!ハロウィンかぼちゃスイーツレシピおすすめ8選

    毎年10月頃になると、街中がハロウィンの雰囲気になってきます。本来はキリスト教のイベントですが、仮装やかぼちゃランタンのジャック・オー・ランタンなどは宗教に関係なく馴染みのあるものですよね。介護施設でもハロウィンイベントを取り入れているケースは増えてきており、高齢者へのメリットもあるそう。ここでは、介護施設で出すと喜ばれるかぼちゃスイーツレシピをご紹介します。おやつはもちろん、レクリエーション活動の参考にしてみてください。

    ハロウィンを開催する目的は?

    介護施設でのハロウィンイベントは、脳の活性化や体への刺激になるといわれています。ハロウィンは年に一度のイベントで、非日常体験。マンネリ化しがちな毎日の生活に良い刺激をもたらして気持ちが明るくなるだけでなく、認知症の予防にも役立ちます。利用者さんの状況に合わせ、いっしょにおやつ手作りレクリエーションも取り入れるとさらに楽しめ、五感に刺激を与えてくれます。
    ただし、ハロウィンを知らない利用者さんも多い可能性があるため、注意が必要です。もしハロウィンイベントを開催するのであれば、十分な説明を行ってから行うようにしましょう

    ハロウィンの仮装などは高齢者にとってハードルが高いですが、おやつで味わうなら手軽で取り入れやすいのでおすすめです。ここからは、高齢者も食べやすいハロウィンスイーツレシピを紹介していきます。

    【おすすめかぼちゃスイーツレシピ1】かぼちゃ茶巾

    見た目もかわいく食べやすい茶巾のレシピです。

    <材料/2個分>
    かぼちゃ 1/8個
    A:砂糖 大さじ1強
    A:無塩バター 5グラム
    A:バニラエッセンス 2~3滴

    <作り方>
    1.かぼちゃのワタをスプーンなどで取り除き、耐熱皿にのせてラップをかけて加熱します。目安は500ワットの電子レンジで約4分です。
    2.1の粗熱が取れたら、皮の部分をすべて包丁でカットしてください。カットした皮の部分で、かぼちゃの目・鼻・口のパーツを作りましょう。
    3.ボウルに2のかぼちゃの黄色い部分のみ入れ、Aを加えてマッシャーでつぶします。
    4.3を2等分し、それぞれをラップで包んで2つの茶巾を作ります。
    5.2で作った顔のパーツをつけたら完成です。

    【おすすめかぼちゃスイーツレシピ2】かぼちゃのホットケーキ

    作りやすく万人受けしやすいホットケーキも、少しの工夫でハロウィン風スイーツに早変わりします。生クリームを使用しますが、カロリーが気になる場合は植物性のものや豆乳クリームを選んでみてください。

    <材料/3枚分>
    ホットケーキミックス 150グラム
    卵 1個
    牛乳または水 100ミリリットル
    生クリーム お好みの量
    砂糖 生クリーム量に合わせて(目安は生クリーム100ミリリットルに対し砂糖6グラム)
    みかんの缶詰 1缶
    デコペン 1本

    <作り方>
    1.ボウルに卵と牛乳または水を入れ、泡だて器でよく混ぜます。よく混ざったら、ホットケーキミックスを加えて軽く混ぜ合わせてください。
    2.フライパンを熱したら一度ぬれ布巾の上に置き、少し冷まします。1の生地の1/3量を高さ30センチくらいのところから流し入れ、弱火で3分ほど焼きましょう。このとき生地をかぼちゃの形にすると、よりハロウィンらしさが出るのでおすすめです。
    3.生地に小さな泡が出てきたら、一気に裏返してさらに弱火で2分焼きます。残りの生地も2回に分けて、同様に焼いてください。
    4.ボウルに生クリームと砂糖を加えて混ぜ合わせ、ホイップクリームを作ります。
    5.ホットケーキの上にデコペンでかぼちゃの顔を描き、顔のまわりにホイップクリームを添え、上にみかんをのせたら完成です。

    【おすすめかぼちゃスイーツレシピ3】かぼちゃのプリン

    つるんとした食感のプリンは利用者さんを問わず食べやすく、一度に多くの量が作れます。オーブンを使って蒸し焼きにするレシピです。

    <材料/20個分>
    かぼちゃ 600グラム
    生クリーム 120ミリリットル
    卵 4個
    牛乳 480ミリリットル
    砂糖 80グラム
    ココアパウダー 適量

    <作り方>
    1.かぼちゃの皮を剥き、適当なサイズにカットしてやわらかくなるまで茹でます。また、オーブンを150℃に予熱開始してください。
    2.1のかぼちゃを裏ごしし、生クリームを加えます。ペースト状になるまでよく混ぜ合わせてください。
    3.鍋に牛乳と砂糖を入れ、60℃くらいに熱して砂糖を溶かします。
    4.3に少しずつ卵を加えて混ぜ合わせていきます。このとき混ぜ過ぎるとプリンにスが入るため、混ぜ過ぎには注意しましょう。
    5.4に2を加えて混ぜ合わせ、プリン型に流し込んでいきます。
    6.天板に5を並べたら、プリン型の8分目までお湯を注ぎ入れます。
    7.6にアルミホイルで蓋をして、予熱したオーブンで30分焼きましょう。焼けたら一度取り出してプリン型を揺らし、表面全体が揺れていればちょうど良い焼き加減です。中心のみ揺れるようであれば、もう少し焼いてください。
    8.クッキングペーパーにプリンの型のサイズより2周りくらい小さな円を描き、中にかぼちゃの目・鼻・口のパーツを描いたら、顔のパーツを切り抜きます。
    9.7のプリンに8をかぶせてココアパウダーをふりかけ、かぼちゃの顔が描けたら完成です。

    【おすすめかぼちゃスイーツレシピ4】かぼちゃのマフィン

    手で食べやすいマフィンも一度に複数個作れるのでおすすめです。ホットケーキミックスを使った簡単なレシピです。

    <材料/6個分>
    かぼちゃ 正味150グラム
    A:卵 1個
    A:砂糖 大さじ3
    A:牛乳 70ミリリットル
    A:サラダ油 60グラム
    ホットケーキミックス 150グラム

    <作り方>
    1.オーブンを180度に予熱しはじめます。
    2.かぼちゃの皮とワタを取り除き、150グラム計量します。3センチサイズにカットしたら耐熱ボウルに入れて、ふんわりとラップをかけ、500ワットのレンジで約5分加熱してください。
    3.2が熱いうちにマッシャーでつぶして粗熱を取ったらAを加えてよく混ぜ、さらにホットケーキミックスを加えて粉っぽさがなくなるまで混ぜていきます。
    4.マフィンカップに注ぎ入れ、予熱したオーブンで20分焼いたら完成です。

    【おすすめかぼちゃスイーツレシピ5】かぼちゃのフレンチトースト

    見た目もおしゃれなフレンチトーストは、おやつにも朝ごはんにもおすすめのメニューです。フランスパンだと食べづらいという利用者さんには、食パンで代用してみてください。かぼちゃのほんのりとやさしい甘みが美味しいフレンチトーストです。

    <材料/4枚分>
    かぼちゃ 150グラム
    フランスパン(厚さ4センチ) 4枚バター 20グラム
    A:牛乳 300ミリリットル
    A:卵 2個
    A:砂糖 50グラム
    ハチミツ 適量
    生クリーム 適量
    ミント 適量

    <作り方>
    1.かぼちゃの種とワタを取り除き、フランスパンは厚さ4センチにカットしておきます。
    2.かぼちゃの皮をむいて、1センチくらいの薄切りにしましょう。切ったかぼちゃを耐熱ボウルに入れてラップをし、600ワットの電子レンジで約3分、火が通るまで加熱します。
    3.かぼちゃに火が通ったら、ペースト状になるようにつぶして粗熱を取ってください。
    4.粗熱が取れたかぼちゃに、Aを加え混ぜ合わせましょう。
    5.4をバットに移し替え、フランスパンを浸します。途中で裏表をひっくり返しながら約20~30分浸し、全体に液を染み込ませましょう。
    6.フライパンにバターを入れて弱火で熱し、5を並べて両面にこんがりと焼き色がつくまで焼いてください。
    7.お皿に盛り、ハチミツ・生クリーム・ミントをお好みでトッピングすると完成です。

    【おすすめかぼちゃスイーツレシピ6】かぼちゃ白玉

    つるっと食べられる、かぼちゃの白玉レシピです。お好みでみたらしやあんこをトッピングするのもおすすめ。小さく丸めて作れば、高齢者も負担なく食べられるでしょう。介護スタッフは、水分をとりながら急がずゆっくりと食べるよう利用者さんに声かけしてくださいね。

    <材料/4人分>
    かぼちゃ 100グラム
    白玉粉 100グラム
    牛乳 70~100ミリリットル

    <作り方>
    1.かぼちゃの種とワタを取り除き、皮を剥いて一口大に切っておきます。
    2.かぼちゃを耐熱容器に入れ、ラップをして600ワットの電子レンジで約4分加熱してください。加熱したら、熱いうちにかぼちゃをつぶしましょう。
    3.2に白玉粉を加えて混ぜます。牛乳を少しずつ加えながら、やわらかくなるまでこねてください。(耳たぶくらいのやわらかさ)
    4.3を一口大ずつ取って丸め、くぼみをつけます。
    5.鍋にお湯を沸かし、4を入れて約2~3分、白玉が浮き上がってくるのを目安にしてゆでましょう。
    6.ゆで上がったら冷水にとって冷まし、お皿に盛り付けて完成です。

    【おすすめかぼちゃスイーツレシピ7】かぼちゃのようかん

    かぼちゃの甘さがやさしい、ようかんのレシピを紹介します。口当たりのいいようかんは、高齢者に人気の和菓子のひとつ。シンプルな材料で、素朴な味のデザートが作れます。

    <材料/1人分>
    つぶしたかぼちゃ 40グラム
    塩 ひとつまみ
    A:水 20ミリリットル
    A:粉寒天 0.8グラム
    B:砂糖 8グラム
    B:牛乳 20ミリリット

    <作り方>
    1.種とワタを取り除いたかぼちゃを蒸し、皮を取り除きます。かぼちゃをつぶし、裏ごしして塩を合わせておきましょう。
    2.鍋にAを入れて煮溶かしてください。沸騰後約1分加熱し、Bを入れます。このとき、砂糖→牛乳の順に入れましょう。
    3.2に1のかぼちゃを入れて、混ぜ合わせます。
    4.用意した型に生地を流し入れ、荒熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固めてください。固まったら包丁で好きな形にカットして、できあがりです。

    【おすすめかぼちゃスイーツレシピ8】かぼちゃのごま団子

    油を使わずに作る、ごま団子のレシピです。油を使わない分、スタッフは簡単に作ることができますよ。カロリーも揚げるより大幅にカットできるので、利用者さんは負担なく食べられるでしょう。

    <材料/1人分>
    かぼちゃ 50グラム
    砂糖 大さじ2強
    片栗粉 大さじ1
    白ごま 小さじ2

    <作り方>
    1.種とワタを取り除き、皮を剥いたかぼちゃを約1センチの厚さに切ります。
    2.1を耐熱容器に入れてラップをかけ、500ワットの電子レンジで約2分加熱してください。
    3.やわらかくなったかぼちゃを熱いうちにつぶし、砂糖と片栗粉を入れてよく混ぜます。
    4.全体がまとまってきたら生地を5等分にして丸め、白ごまをまぶしてください。生地を丸めるときは、火傷しないよう注意しましょう。
    5.アルミを敷いたトレイの上に4で作った団子を並べ、全体的に焼き色が付くまでトースターで焼いたら完成です。

    かぼちゃスイーツで手軽にハロウィンを味わおう

    かぼちゃを混ぜ込んだりデザインに取り入れたりしたスイーツなら、簡単に作れるためおすすめです。調理スタッフが作って振る舞うだけでも十分楽しめますが、利用者さんの状況に応じておやつ作りレクリエーションを取り入れるとさらに盛り上がるでしょう。ぜひ今度のハロウィンにはかぼちゃスイーツを作ってハロウィンを味わってみてください。

  • 読書で認知症予防!高齢者におすすめ実用本8選

    読書で認知症予防!高齢者におすすめ実用本8選

    知的好奇心を満たしてくれる読書は、高齢者にも人気の高い趣味です。記憶力や集中力が養われることで、認知症の予防に役立つともいわれています。中には、利用者さんから「何か良い本はないか」と尋ねられた経験がある介護職の方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、高齢者におすすめの実用本を紹介していきます。利用者さんに提案できる本を探している方は、ぜひご覧ください。

    脳を活性化する脳トレ本4選

    まずは、認知症予防にも適した脳トレ本について見ていきましょう。

    思わず解きたくなる 脳のための毎日テスト/デイサービスたまや著

    デイサービスで人気の脳トレ問題が1冊にまとまった「思わず解きたくなる 脳のための毎日テスト」。文字を見ているだけで自然と答えを考え始めてしまう「文字並び替え」や、印刷された絵に図形を描き足す「対称画」などが掲載されています。楽しみながら脳を活性化したいときにおすすめの本です。

    いきいきパズル 記憶力・柔軟力アップ編/篠原菊紀監修

    漢字やイラストなどを用いた、難しすぎないパズルが豊富な「いきいきパズル 記憶力・柔軟力アップ編」。介護職の方の脳トレにもなり、介護の現場でも役に立ったという声も上がっています。より簡単なものから始めたい利用者さんには、同シリーズの「脳トレ・介護予防に役立つらくらくパズル」もおすすめです。

    じぃじとばぁば ようこそ数独!/ニコリ著

    初めて数独に触れる高齢者の方のために作られた「じぃじとばぁば ようこそ数独!」。数独とは、空いているマスに1~9までの数字を入れていくパズルです。一見難しそうにも見えますが、仕組みを知れば計算不要で、どなたでも解くことができます。東日本大震災で被害を受けた岩手県大槌町で、多くの高齢者が数独に親しんでいたことから生まれた1冊です。

    脳トレ・介護予防に役立つ美しいぬり絵/篠原菊紀監修

    簡単なものから難易度の高い絵柄まで、順に掲載されている「脳トレ・介護予防に役立つ美しいぬり絵」。下絵だけでなく、昔から親しまれている歌の歌詞や当時の時代背景解説、写真なども合わせて掲載されています。ぬり絵を行う利用者さんはもちろん、見守る介護職の方も一緒に楽しめる工夫が随所に施された本です。

    高齢者向けの大活字本2選

    ここからは、高齢者が読みやすいよう、文字の大きさに配慮した書籍を紹介します。

    【大活字本】じんとくる芥川龍之介~十三の名小品/芥川龍之介著

    文豪・芥川龍之介の短編がまとまった「じんとくる芥川龍之介~十三の名小品」。息子を失った悲しみを描いた「手巾」や故郷への懐旧の念を明かす「大川の水」など、13作品が収録されています。視力が弱って読書を諦めてしまった本好きの利用者さんにもおすすめしやすい1冊です。

    【大活字シリーズ】星の王子さま/サン=テグジュペリ著

    世界的にも知られている不朽の名作「星の王子さま」。文字が大きく読みやすいのはもちろん、難しい表現や言葉づかいが少ないため、読書が苦手な方でもすらすらと読みやすい本です。年齢を重ねてから読むと、また違った発見がある利用者さんもいるかもしれませんね。

    高齢者の生き方アドバイス本2選

    ここからは、年齢を重ねてからの生き方について書かれた本を見ていきましょう。

    九十八歳。戦いやまず日は暮れず/佐藤愛子著

    著者が97年生きてきた人生を綴った「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」。夫の莫大な借金は返済したけれど、今なお人生の戦いが続き日は暮れていない、そんな著者の想いが21編のエッセイにまとめられています。痛快で爽快な語り口に、思わず笑ってしまう利用者さんも多いはず。元気がわく1冊を探しているときに、ぴったりの本です。

    ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言/長谷川和夫・猪熊律子著

    認知症の権威である専門医が、認知症になってから書いた「ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言」。半世紀以上認知症に関わり続けた医師が88歳で自身も認知症になり、当事者になって初めて実感した事柄が綴られています。認知症について理解を深めたい利用者さんにおすすめの本です。

    読書習慣の提案で認知症を防ごう!

    脳の活性化を促す本や文字が大きく読みやすい本など、高齢者でも手に取りやすい書籍はたくさんあります。また、利用者さんに近い年齢の方が書いた本であれば、その年代でしか分からない気持ちを言葉にしてくれているかもしれません。今回紹介した書籍も参考にしながら、利用者さんの読書習慣をサポートしてみてはいかがでしょうか。 

  • 【高齢者向け】ハロウィンのかぼちゃレシピ5選~おかず編~

    【高齢者向け】ハロウィンのかぼちゃレシピ5選~おかず編~

    ハロウィンのかぼちゃレシピ、おかず編をご紹介!介護施設で利用者さんに提供するなら、“高齢者が食べやすい調理の工夫”を取り入れることが大切です。嚥下機能の低下をふまえて、細かく刻む、とろみをつけるなどの工夫をしてみましょう。本記事ではレシピを5つピックアップし、材料や作り方、調理の工夫を解説します。「ハロウィンの季節に合わせたメニューで利用者さんを楽しませたい」そんなときの参考にしてください。

    【ハロウィンのかぼちゃレシピ~おかず編その1~】かぼちゃのそぼろ煮

    <材料>

    かぼちゃ、ひき肉、顆粒だし、生姜、砂糖、醤油、酒、みりん、片栗粉

    <作り方>

    1. かぼちゃの皮の硬い部分を取り、食べやすい大きさに切る。
    2. 鍋に水を入れ、顆粒だし、かぼちゃを加えて煮立たせる。
    3. ひき肉、生姜を加えて火を通す。
    4. その他の調味料を加えて煮込む。仕上げに水で溶いた片栗粉を加えてとろみをつける。

    かぼちゃをカットしたあと、電子レンジで加熱してから調理に入ると時短になります。噛む力が弱い利用者さんには、煮込み時間を長くしてやわらかさを調節するといいでしょう。

    【ハロウィンのかぼちゃレシピ~おかず編その2~】かぼちゃのクリームチーズサラダ

    <材料>

    かぼちゃ、クリームチーズ、マヨネーズ、塩コショウ

    <作り方>

    1. 耐熱容器にかぼちゃと水を入れ、ラップをふんわりかけて加熱する。
    2. その他の材料を全て加え、ヘラで潰しながら混ぜ合わせる。

    必要な材料と調理工程の少なさが魅力のハロウィンかぼちゃレシピ(おかず)です。ペースト状なので噛む力が弱い利用者さんでも安心して食べられます。味に変化を付けたいときにはシナモンシュガーを加えるのもおすすめ!

    【ハロウィンのかぼちゃレシピ~おかず編その3~】かぼちゃのポタージュ

    <材料>

    かぼちゃ、たまねぎ、バター、コンソメ、牛乳、塩コショウ

    <作り方>

    1. バターを溶かした鍋でたまねぎを炒める。じゅうぶん火が通ったらかぼちゃを加えてさらに炒める。
    2. かぼちゃとたまねぎがひたひたになるくらいの量の水、コンソメを加えてやわらかくなるまで煮る。アクが出たら取る。
    3. ミキサーに移し、なめらかなペースト状にする。
    4. 再び鍋に戻して牛乳を加え、加熱しながら塩コショウで味を整える。

    たまねぎをしっかり炒めて甘みを出すこと、やわらかくなるまで煮てからミキサーに移すことが作り方のコツ。口当たりが良く、冷やしても食べやすいハロウィンのかぼちゃレシピ(おかず)です。ほうれん草やさつまいもなど他の野菜を加えてアレンジすると栄養価がアップ!

    【ハロウィンのかぼちゃレシピ~おかず編その4~】揚げないかぼちゃコロッケ

    <材料>

    かぼちゃ、クリームチーズ、ツナ缶、塩コショウ、パン粉

    <作り方>

    1. 耐熱容器にかぼちゃを入れてやわらかくなるまで加熱。
    2. かぼちゃは熱いうちにつぶし、ツナ缶、クリームチーズを加えて混ぜ、塩コショウで味を整える。
    3. フライパンでパン粉を乾煎りし、きつね色にする。
    4. 2を食べやすい大きさに成型し、パン粉をまぶす。

    高齢になると「揚げ物の衣が硬くて食べにくい」と感じることもあるでしょう。こちらの作り方なら、しっとりと食べやすいかぼちゃコロッケに仕上がります。揚げずに作ることでカロリーカットにもなる、高齢者におすすめのハロウィンかぼちゃレシピ(おかず)です。

    【ハロウィンのかぼちゃレシピ~おかず編その5~】かぼちゃソースグラタン

    <材料>

    かぼちゃ、マカロニ、ベーコン、たまねぎ、チーズ、牛乳、塩コショウ

    <作り方>

    1. 耐熱容器にかぼちゃを入れてやわらかくなるまで加熱。
    2. 加熱したかぼちゃと牛乳をミキサーに入れ、なめらかなペースト状にする。
    3. マカロニを茹で、ベーコンとたまねぎを炒める。
    4. 2にマカロニ、ベーコン、たまねぎを加えてグラタン皿に移し、チーズをのせてオーブンで焼く。

    こちらのハロウィンかぼちゃレシピ(おかず)には、ホワイトソースの代わりにペースト状のかぼちゃソースを使います。高齢の利用者さんでものど越しが良く、食べやすいところが魅力。メイン料理にぴったりの見栄えでイベントが盛り上がるでしょう。

    イベントメニューで利用者さんの食事を楽しく!

    ハロウィンのかぼちゃレシピを考えるなら、おかずから挑戦してみるのはいかがでしょうか。普段と異なるイベントメニューを取り入れることは、利用者さんの“食事の楽しさ”を高め、食欲増進につながります。デザートにもハロウィンの要素を取り入れたいときにはこちらの記事も参考にしてください。

  • 【9月の壁画飾り】デイサービスなどの介護施設で使える作品8選

    【9月の壁画飾り】デイサービスなどの介護施設で使える作品8選

    デイサービスなどの介護施設では、季節に合わせた壁画飾りを作って掲示しています。そもそもどういった理由で、壁画飾りを作成しているのかご存知ですか?理由を知れば、壁画飾り作りに活かせ、利用者さんに寄り添った制作ができるでしょう。また、壁画飾りの制作では、いくつか注意点があります。そこで今回は、介護施設などで行われる壁画飾りについて理解し、おすすめの9月の壁画飾りについて見ていきましょう。

    デイサービスなどの介護施設で壁画飾りをする理由

    デイサービスなどの介護施設で壁画飾りをする主な理由は3つです。どういった理由があるのか1つずつ見ていきましょう。

    施設内を明るく華やかにするため

    壁画飾りがなければ、殺風景に感じることも。デイサービスなどの介護施設利用者さんにとっては、毎日同じような風景で視覚からの刺激が極端に少ないと言えます。

    しかし壁画飾りをすることで、その部分がパッと華やかになり、施設内が明るい雰囲気になるでしょう。壁画飾りがあれば殺風景だった壁に立体感が生まれ、飾りを目で追うことで自然と視覚への刺激が期待できると考えられます。

    利用者さんのリハビリ目的

    壁画飾りは、介護スタッフだけが作成するものではありません。[btp_line]利用者さんと一緒に壁画飾りを作るのもおすすめ[/btp_line]です。指で紙を折ったり、はさみで紙を切ったりすれば、指先を動かせます。

    指先のリハビリが必要な利用者さんにとっては、楽しみながらリハビリができるのでおすすめです。また、指先を動かすことで脳への刺激にもなるため、メリットがあると言えるでしょう。

    利用者さんが壁画飾り制作に携わることで、「自分たちの生活空間を良くしていきたい」という思いが芽生えることもあるかもしれません。

    レクリエーション目的

    毎回同じスケジュールだと、利用者さんは飽きてしまいます。また単調な日々で、認知症を誘発することもあるかもしれません。そこで、デイサービスなどの介護施設では、さまざまなレクリエーションを行って、楽しい時間を過ごせるような工夫をしています。

    このレクリエーションの一環として、壁画飾り作りをするのもおすすめです。身体を動かすレクリエーションではないため、[btp_line]どの利用者さんも比較的参加しやすい[/btp_line]でしょう。壁画飾り作りを通じて、利用者さん同士の交流を図ることもできます

    壁画飾りで注意するポイントとは?

    次に、壁画飾りで注意するポイントについて見ていきましょう。主な注意点は2つです。

    季節に合ったものを作ろう

    壁画飾りなら何でも良いわけではありません。介護施設の場合、施設内に長くいる利用者さんもいます。外出が減ると季節を感じにくくなるため、単調な日々になりがちです。

    壁画飾りを作るのであれば、季節感があり、施設内が明るくなるものを作るようにしましょう。複数の色を組み合わせるよりも、認識しやすい単色を用いて分かりやすく仕上げることがポイントです。

    簡単で高齢者でも作れるものを選ぼう

    壁画飾り作りでは、利用者さんと一緒に作ることもあります。複雑な壁画飾りではなく、誰でも簡単に作れるようなものを選ぶのがおすすめです。切ったり貼ったりする作業もあまり細かくならないようにしましょう。

    9月におすすめの壁画飾り8選

    ここからは、9月の壁画飾りとしておすすめの作品を5つ紹介します。どれもかわいらしく、高齢の利用者さんでも挑戦できるものばかりなので、ぜひ壁画飾りの参考にしてください。

    お月見モチーフ

    9月と言えば、[btp_line]中秋の名月が有名[/btp_line]です。中秋とは秋の真ん中を意味し、日本では、収穫祭と相まって団子やススキ、里芋などを供えます。平安時代に中国から伝わり、現代にも残る日本の風習となりました。

    お月見モチーフの壁画飾りと言えば、満月や雲のほか、団子・餅つきをするうさぎ・ススキなどです。折り紙を折って作ったり、画用紙に絵を描いて切り抜いたりしても良いでしょう。

    敬老の日モチーフ

    9月の第3月曜日は敬老の日です。「主役である利用者さんたちが敬老の日をモチーフにした壁画飾りを作るのは変なのでは…」と思っている介護スタッフもいるかもしれません。

    しかし、敬老の日は高齢者を敬い長寿を祝う日。「自分に対してはもちろん、同じ施設内にいる他の利用者さんを思って作る」とすれば、違和感はないでしょう。

    敬老の日モチーフと言えば、おじいさんやおばあさんのキャラクターや、長寿の象徴である[btp_line]鶴や亀・えび・鯛など[/btp_line]もあります。

    コスモス畑

    秋と言えばコスモスです。壁画全体を使って、コスモス畑を表現するのもおすすめ。コスモスはピンクや赤・紫・黄色などの色があります。壁一面に色とりどりのコスモスの壁飾りをすると、部屋がパッと明るく華やかになるでしょう。

    折り紙をコスモスの形に切ったり、同じ長さに切った紙テープやリボンを放射状に並べて花びらを表現したりできます。

    あらかじめコスモスの形のステンシルを作っておき、スポンジに色をつけてポンポンと紙に色をつけてもらう方法も、簡単でおすすめです。

    ぶどう棚

    秋と言えば食欲の秋。梨狩りやぶどう狩りを楽しむ季節です。利用者さんが果物狩りに行ける機会は少ないかもしれません。そのため、せめて壁画飾りでぶどう棚を表現してみてはどうでしょうか。

    あらかじめ介護スタッフで、ぶどう棚の幹や土台となるぶどうの房の形を色画用紙などで作っておきます。手先が器用な利用者さんであれば、ぶどうの房の形作りから手伝ってもらっても構いません。

    準備ができたら、紙テープや細長く切った色画用紙を輪にし、ぶどうの実を表現します。ぶどうの房の形をした色画用紙に貼っていけば、ぶどうの完成です。

    ぶどうと並ぶ秋の果物と言えば、柿でしょう。ぶどう棚と一緒に作っても良いですし、単体でも壁が明るい雰囲気になっておすすめです。

    色画用紙を楕円形に切って緑色のヘタ部分を作れば完成。介護スタッフが用意した柿の木に貼っていけば、あっという間にたくさんの実をつけた柿の木になります。

    もう少し指先を使ってほしい場合は、少し工程を増やした柿を作ると良いでしょう。まず、介護スタッフが柿の実の部分を厚紙で作り、切っておきます。利用者さんは、厚紙にカラフルなスズランテープを巻きつけていくだけ。

    簡単ではありますが、巻きつける工程があることで指先を使い、脳の活性化が期待できます。また、色の組み合わせを変えることで、他の方とは違った色合いの柿を作ることができ、利用者さんの個性を出せるでしょう。

    トンボ

    トンボは秋を感じさせる秋の虫のひとつ。秋の歌の定番にもなっているトンボをモチーフにするのもいいでしょう。例えば、水色の紙テープで輪を作り、左右から切り込みをいれればトンボの羽に。体部分は茶色の紙テープで作り、折り紙で作った目をつけるだけで、トンボの完成です。簡単に立体的なトンボを作ることができるでしょう。

    レクリエーションの一環に取り入れて、利用者さんに作ってもらうのもおすすめです。たくさんのトンボを壁に飾るだけで、秋らしい雰囲気に早変わり。トンボの背景を夕焼けにしたり、コスモス畑と組み合わせたりすると、より秋らしい景色が浮かびます。

    イチョウの葉

    秋になるとイチョウが黄色く色づき、鮮やかな風景が広がります。そんな秋らしい景色を壁画にしてみましょう。切った画用紙や折り紙などで木の幹や枝を作り、その上からイチョウの形にカットした葉を貼り付けていくだけ。イチョウの葉は黄色一色ではなく黄土色やオレンジなどを混ぜることで、深みのあるイチョウの木になります。

    葉の両端をえんぴつなどでくるんとクセづけして、イチョウの葉に立体感を出すのもいいでしょう。鮮やかなイチョウの壁画が、部屋を明るくしてくれるはず。きつねやリスなどの動物を添えて楽しい雰囲気にするのもおすすめです。

    さつまいも畑

    芋ほりと言えば秋の風物詩。さつまいもをモチーフにした壁画制作もおすすめです。立体的なさつまいもを作り、壁にぶら下げて収穫を待つ様子を描くのもいいでしょう。紫色に塗った茶封筒に新聞紙や緩衝材などを入れ、両端を握るようにすればさつまいもの完成です。レクリエーションに取り入れ、利用者さんにさつまいもの形を作ってももらうのもいいでしょう。

    壁画飾りは利用者さんのモチベーションアップにもつながる

    壁画飾り作りには、利用者さんに季節を感じてもらうためやリハビリ目的などの理由があります。壁画飾り作りに加わってもらうことで、「自分たちが過ごす環境を整えよう」という利用者さんのモチベーションアップにもつながるはずです。今回は9月の壁画飾りについて紹介しましたので、ぜひ参考にしてみてください。

  • 【9月のレクリエーション】介護施設の敬老の日におすすめレク10選!

    【9月のレクリエーション】介護施設の敬老の日におすすめレク10選!

    9月はまだまだ残暑の厳しい時期ですが、秋の訪れを感じられるようなレクリエーションで、楽しく過ごしてもらいたいですよね。季節の移ろいを感じてもらうことで、利用者さんが時間の感覚を取り戻す手助けにもなるでしょう。今回は、9月の敬老の日に取り入れたいレクリエーションを紹介。長寿のお祝いという高齢者が主役の敬老の日には、スタッフ一丸となって楽しい時間を提供しましょう。

    敬老の日は高齢者が主役!介護施設ではどんなことをする?

    9月の祝日のひとつである敬老の日には、多くの介護施設でどんなイベントやレクリエーションをしているのでしょうか。

    敬老の日はいつ?

    [btp_line]敬老の日は、9月の第3月曜日[/btp_line]です。高齢者の長寿を祝う日として制定され、国民の祝日ともなっています。もともとは毎年9月15日と固定されていましたが、ハッピーマンデー制度が導入されたことをきっかけに、2003年から9月の第3月曜日と定められました。日頃の労りや感謝の気持ちを伝える、1年に1度の特別な日となっています。

    介護施設の敬老の日はどんなイベントをしている?

    高齢者が主役の敬老の日には、介護施設でもさまざまなイベントを行い、利用者さんに日頃の感謝を届けています。出し物を披露する余興やみんなで楽しめる参加型の企画など、敬老の日のイベントの形はさまざまですが、[btp_line]一番の目的は利用者さんを楽しませること[/btp_line]です。やるからには本気でやる、余興は利用者さんが見て分かる内容にするなど、楽しんでもらえるようベストを尽くすことが大切になります。長寿のお祝いとしてプレゼントを渡したり、家族と過ごすイベントを企画したりするのもいいかもしれません。

    利用者さんに楽しんでもらおう!披露型レクリエーション

    9月の敬老の日には、スタッフ側が出し物を披露して利用者さんに楽しんでもらう、披露型レクリエーションを行う施設も多いはず。利用者さんが観客になるため、体が動かしにくい方でも楽しんでもらえるのがメリットでしょう。おすすめの披露型レクリエーションをご紹介します。

    披露型レクリエーション1.世代間交流

    敬老会を子供との世代間交流の場として、ふれあう機会を提供するのもいいでしょう。近隣の幼稚園や保育園、スクールなどと連携し、歌やダンスを披露してもらうと、子供たちのかわいい姿に利用者さんの顔もほころぶはず。利用者さんも含めみんなで歌を歌う企画も加えれば、場の空気が和むでしょう。利用者さんも知っている曲を選ぶ必要がありますが、歌詞カードも用意しておくと安心です。「パプリカ」や「きよしのズンドコ節」など、利用者さんが知っているような曲に簡単な振り付けを用意して、体を動かすようにするのもいいでしょう。

    披露型レクリエーション2.演奏会

    音楽の演奏会は、幅広い利用者さんに楽しんでもらえるレクリエーションです。楽器が演奏できるスタッフが演奏するもよし、スタッフみんなで練習するもよし。楽しんでもらうために重要なのは、選曲です。利用者さんの年齢や年代にあった曲を選ぶことが、一番のポイント。懐かしい歌を聴くことが脳への刺激となり、過去の思い出が蘇ることもあるかもしれません。利用者さんに楽器を渡し、演奏に合わせて音を出してもらうのもいいでしょう。曲をしっかり聴くことにもなり、場の一体感にもつながるはずです。

    披露型レクリエーション3.マジックショー

    [btp_line]簡単なマジック[/btp_line]を披露するのもいいでしょう。どうしてそうなるの?という驚きが、脳に刺激を与えることにもつながる人気のレクリエーションです。コインマジックやカードマジックなど手元で見せるマジックは、人数が少ないなら参加型マジックにすることもできますが、大人数の場合、全員に見えにくい可能性も。参加人数の規模に合わせて、選ぶマジックを考える必要があるでしょう。基本的には、物を浮かせる、花を出すといった、利用者さん全員が理解しやすいマジックを選ぶのがおすすめです。

    披露型レクリエーション4.スタッフの特技発表会

    スタッフの特技を披露し、[btp_line]スタッフをもっと知ってもらうレクリエーション[/btp_line]にするのもいいかもしれません。普段と違う姿を見せることで、新たなコミュニケーションが生まれるはず。アイドルのダンスを披露する、リフティングなど、披露する特技はなんでもOKです。特技はない…というスタッフも、落語・紙芝居・朗読・ものまね・二人羽織など、利用者さんが喜んでくれそうな出し物を練習してみるのもいいでしょう。一生懸命さが伝われば、下手でも問題ありません。恥ずかしがらず楽しむことができれば、利用者さんに喜ばれるはずです。

    披露型レクリエーション5.お芝居

    スタッフによるお芝居もおすすめです。演目は、昔話や水戸黄門などの[btp_line]高齢者に馴染みのある話[/btp_line]のほうが理解しやすくていいかもしれません。伝わりやすいように、演じるときはオーバーリアクションで行いましょう。いつも身近にいるスタッフが演じることによって、盛り上がること間違いなしです。物語を大きく変えない程度に、少しコミカルな演技を入れることによって、きっと利用者さんは楽しくて笑ってくれるはず。オリジナルのストーリーを書くときは、職員を本人役で登場させるとおもしろくて盛り上がりますよ。

    全員参加で盛り上がる!ゲーム型レクリエーション

    続いては、全員が参加できるおすすめのゲーム型レクリエーションです。

    参加型レクリエーション1.玉入れゲーム

    9月は運動会シーズンでもあります。運動会にちなみ、赤組白組に分かれて[btp_line]玉入れゲームのレクリエーション[/btp_line]はいかがでしょうか。利用者さんに輪になるよう座ってもらい、中央にかごを設置して、それぞれチームカラーの玉を投げ入れます。時間内に多くの玉を入れたチームの勝ちというシンプルなゲームですが、童心に返り、盛り上がること間違いなし。スタッフがかごを背負い、移動するかごを狙った玉入れゲームもおすすめです。玉は新聞紙とカラーテープで作り、当たっても痛くないようにしておきましょう。

    参加型レクリエーション2.ビンゴゲーム

    [btp_line]ルールが簡単なビンゴゲーム[/btp_line]なら、利用者さんも気軽に参加できます。普通のビンゴゲームでも盛り上がりますが、利用者さんに「好きな都道府県」「好きな動物」などのテーマを出し、ビンゴカードに書いてもらう形式なら、さらに盛り上がるかもしれません。なお、ビンゴゲームの際は数字などを聞き取れない可能性もあるので、紙に書くようにすると親切でしょう。敬老の日ということで、普段よりもちょっと豪華な景品を用意しておくのもおすすめです。

    参加型レクリエーション3.敬老の日にまつわるクイズ

    余興としても人気の[btp_line]クイズは、脳トレにもなるレクリエーション[/btp_line]です。敬老の日にちなんで、敬老の日や健康にまつわるクイズを出してみてはいかがでしょうか。分かった方が回答する早押しクイズのように回答者が限られる形式ではなく、○×クイズのように全員に回答権がある形式なら、全員参加で楽しむことができるでしょう。考えたら思い出せそう…という問題を入れておくと、より脳トレに効果的です。

    参加型レクリエーション4.歌をうたう

    [btp_line]参加者全員で、歌をうたう[/btp_line]のもいいでしょう。選曲は、みんなが知っている童謡や昔流行った曲などがおすすめです。童謡だと、「ふるさと」や「小さい秋みつけた」、「ゆうやけこやけ」など、懐メロなら「時の流れに身を任せ」や「いい日旅立ち」、「人生いろいろ」などはいかがでしょうか。ちょっとした振り付けも練習して取り入れれば、身体も動かせてより楽しいですよ。また、カラオケ大会にして、利用者さんがそれぞれ好きな歌を披露するのもいいでしょう。その場合は、参加したくなる雰囲気づくりが大切です。利用者さんからリクエストを募ったり、当日スタッフが盛り上げたりしてみてください。

    参加型レクリエーション5.長寿表彰式

    敬老の日にちなみ、「傘寿」「卒寿」「百寿」など、節目の年齢になる利用者さんを表彰するレクリエーションも喜んでもらえるでしょう。表彰された利用者さんが嬉しいのはもちろん、表彰される姿を見て、ほかの利用さんに「私も長生きしよう」と思ってもらえるかもしれません。利用者さんに生きる目標を持っていただくために、大袈裟なくらいお祝いするのがおすすめです。表彰式は、お祝いの雰囲気で喜びを共有することができるので、利用者さんたちの仲も深まるのではないでしょうか。スタッフは、あらかじめ表彰状や写真を用意しておきましょう。部屋の飾り付けなども行うと、さらに盛り上がるかもしれませんよ。

    利用者さんの思い出に残る敬老の日にしよう!

    9月の行事の中でも特に欠かせないのが、高齢者が主役の敬老の日です。どんなレクリエーションを行ううえでも、利用者さんみんなが楽しめることは絶対条件になるでしょう。日頃の感謝や、これからも元気で過ごしてほしいという気持ちが伝わるような敬老会を企画できるといいですね。楽しい敬老会のレクリエーションを企画し、ぜひ利用者さんの思い出に残る1日を提供してください。

  • 【介護施設向け】敬老会おやつアイデア6選|簡単レシピで手軽に準備

    【介護施設向け】敬老会おやつアイデア6選|簡単レシピで手軽に準備

    敬老会おやつになにを準備しよう?と悩んでいる、介護施設スタッフさんへ。日頃の感謝の気持ちを込めて、ちょっと豪華なおやつを準備したいですよね。そこで今回は、敬老会にぴったりな、簡単にできるアイデアおやつを6つご紹介します。市販のお菓子(どら焼きやプチシューなど)をアレンジしたものや、簡単レシピをピックアップしました。介護スタッフでも準備できる敬老会おやつをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

    敬老会おやつアイデア6選

    敬老会おやつにぴったりのアイデアレシピをご紹介します。

    濃厚抹茶プリン

    【材料】 12個分

    生クリーム 400cc

    牛乳 1,000cc

    砂糖 120グラム

    ゼラチンパウダー 20グラム

    抹茶パウダー 大さじ4

    材料をすべて鍋に入れ、沸騰させないよう火にかけ、混ぜ合わせます。材料が溶けたら目の細かいザルで濾し、容器に均等に入れ、粗熱を取って冷蔵庫で冷やしましょう。お好みで生クリームや栗、あんこなどをトッピングすると豪華に。柔らかく、喉にも詰まりにくいプリンなら、高齢の利用者さんも食べやすい敬老会おやつになります。

    どら焼きダリア

    【材料】 1個分

    どら焼き 1個

    生クリーム 200cc

    食紅 適量

    どら焼きにホイップクリームをデコレーションするだけで完成するのが「どら焼きダリア」。ホイップクリームを花びらに見立てて彩れば、見た目も華やかで、敬老会のお祝いにふさわしいおやつになるでしょう。クリームは半分に食紅を加えてピンクに、もう半分は白のままにすると、よりお祝いの場にぴったりの紅白仕様になるのでおすすめです。

    プチシュー3色だんご

    【材料】 1皿分

    プチシュー 9個

    モンブランペースト 適量

    粒あん 適量

    ずんだあん 適量

    栗の甘露煮 1粒

    「プチシュー3食だんご」は、プチシューをお団子に見立てて串に刺し、あんこなどをトッピングするだけでできる簡単敬老会おやつです。利用者さんの好みに合わせて、ずんだあんや栗を乗せて、まるでお団子かのように見せちゃいましょう!本物の団子は喉に詰まりやすいですが、プチシューなら高齢の方も比較的食べやすいでしょう。

    簡単アップルパイ

    【材料】 12個分

    冷凍パイシート 6枚

    りんご 3個

    砂糖 120グラム

    レモン汁 少量

    シナモンシュガー 適量

    卵黄(シートに塗る用) 適量

    オーブンレンジがあれば作れる「簡単アップルパイ」も敬老会おやつにおすすめです。りんごはいちょう切りにし、耐熱ボウルに入れ、砂糖とレモン汁を加えて柔らかくなるまでレンジで加熱します。シナモンシュガーを加えて粗熱を取ったら、パイシートに調理したりんごを挟み、200度に予熱したオーブンで約20分を目安に焼きましょう。調理段階から美味しそうな香りが漂うので、利用者さんもわくわくすること間違いなしです。

    和のおもてなしプレート

    【材料】 1皿分

    どら焼き 1個

    抹茶アイス 適量

    抹茶パウダー 適量

    黒蜜 適量

    どら焼きとアイスをワンプレートにして「和のおもてなしプレート」を敬老会おやつにしてみるのはいかがでしょうか。作り方は、4等分にしたどら焼きに抹茶アイスを添え、抹茶パウダーや黒蜜でトッピングするだけ。お皿の空いたスペースにチョコペンで、利用者さんに向けたメッセージを入れるアレンジもすてきですね。

    あずきとアイスの和ロール

    【材料】 1皿分

    ロールケーキ 1カット分

    アイスクリーム 適量

    粒あん 適量

    市販のロールケーキにあんこを乗せ、その上にアイスをトッピングすればスペシャルな和風ロールができあがります。アイスクリームはディッシャーを使用すれば、見た目もきれいで映えること間違いなしでしょう。近年は残暑が厳しい傾向にあるので、冷たいアイスクリームを使ったおやつが喜ばれるかもしれませんね。

    簡単に準備できるおやつで敬老会を楽しんでもらおう!

    敬老会おやつは、高齢の利用者さんにも噛みやすく、喉に詰まりにくいレシピにすることが大切です。お祝いの席にふさわしくなるよう、見た目の華やかさも考慮しながら、準備していきましょう。市販品も活用して、忙しい介護スタッフでも準備できるアレンジおやつにぜひ挑戦してみてください。

  • 敬老会メッセージカードを手作りしよう!喜ばれる文例集をご紹介

    敬老会メッセージカードを手作りしよう!喜ばれる文例集をご紹介

    介護施設の秋イベントとして人気のある“敬老会”。介護職員から利用者さんへ、手作りの敬老会メッセージカードを渡してイベントを盛り上げるのはいかがでしょうか。メッセージカードを受け取った利用者さんが、明るい気分になったり、思わず笑顔になったり…そのためにはメッセージ内容に注目する必要があります。本記事では、敬老会メッセージカードを作るときに役立つ情報をご紹介。文例と合わせて、メッセージを考えるときの注意点、手作りの工夫点もチェックします。

    【敬老会メッセージカード】感謝が伝わる文例集

    まずは敬老会メッセージカードの文例をご紹介します。日頃の感謝が伝わるメッセージを考えてみましょう。

    「敬老の日おめでとうございます。○○さんが健やかにこの日を迎えられ、大変うれしく思います。これからも健康第一に、いつまでも元気でお過ごしください」

    「敬老の日おめでとうございます。○○さんの長寿とご健康を願って、メッセージカードをご用意いたしました。これからも元気で、楽しいお話を聞かせてください」

    「敬老の日おめでとうございます。いつも明るい笑顔で私たちを和ませてくれる○○さん。これからも元気で、笑顔いっぱいの○○さんでいてくださいね」

    これらの文例をベースに、利用者さん一人ひとりに合わせたメッセージを作ります。たとえば日頃から親しく接している利用者さんへは、“!”の記号を使ったり、やわらかい表現に変えたりします。きちんとした文章を好む利用者さんもいるので、日頃のやりとりを思い出しながら考えるといいでしょう。

    また、メッセージを考えるときに意識したい注意点もチェックしてください。

    • お年寄り扱いされることを嫌う利用者さんもいること
    • 利用者さんの健康状態に配慮すること
    • 丁寧な言葉遣いが基本

    これらの3つをふまえておけば、大きなトラブルは避けられるでしょう。

    【敬老会メッセージカード】手作りするときに試したい工夫3つ

    敬老会メッセージカードを手作りするとき、ちょっとした工夫を凝らすと完成度が高まります。メッセージ内容にこだわるのはもちろん、書き方やカード自体にアレンジを加えて “素敵な敬老会メッセージカード”を完成させましょう。ここでは3つの工夫例をピックアップしました。

    書き方にひと工夫!端的に、読みやすくまとめる

    敬老会メッセージカードを書くときは、“端的に、読みやすくまとめること”を意識しましょう。カードを贈る相手は高齢の利用者さんです。一人ひとり違いはあるものの、「小さな文字が見えにくい」「長い文章だと読むのに疲れる」と感じる利用者さんもいるでしょう。その点をふまえて書き方にひと工夫することが大切です。

    1文は短く、シンプルにまとめます。メッセージを読み返して長いと感じたら、削れる箇所や別の表現はないか確認してみましょう。1文字を大きく、濃く書くのも工夫のひとつ。筆ペンや太めのマジックを使うのもおすすめです。

    カードの形に工夫!ポップアップカードにする

    カードの形を工夫するなら、開いたときの楽しさが増すポップアップカードがおすすめです。デザインはいろいろありますが、複数のカードを作ることを考えて、なるべく時間と手間がかからないデザインを選ぶといいでしょう。

    カード台紙を半分に折り、折り目に2ヶ所の切り込みを入れます。切り込み部分を折り上げたら、カード台紙が90度になるように開いて切り込み部分を立ち上げましょう。立ち上がった部分に好みのモチーフを貼り付けたら完成。モチーフを作るときは、画用紙を数枚重ねてからまとめて切ると時短できます。

    カードの装飾に工夫!押し花を使う

    カードの装飾で華やかさを高めたいときには、押し花を使ってみましょう。100円ショップでも手に入るので、押し花を一から手作りしなくてもOK。

    カードにメッセージを書き込んだあと、余白部分に押し花を飾ります。両面テープやボンドで貼り付けてもいいのですが、厚みが気になるとき、押し花のくずれが心配なときは幅の広い透明テープを使うといいでしょう。

    喜ばれる敬老会メッセージカードに仕上げて

    敬老会メッセージカードを利用者さんに渡すなら、「喜んでもらうには?」とイメージしながら作成することが大切です。メッセージ内容をはじめ、カード自体に工夫するのも“心配り”のひとつ。敬老会イベントを一層盛り上げるための、メッセージカード作りの参考にしてください。

  • 敬老会におすすめのプレゼント4選!手作りするときのポイントもチェック

    敬老会におすすめのプレゼント4選!手作りするときのポイントもチェック

    敬老会におすすめのプレゼントと、手作りするときのチェックポイントをご紹介!敬老の日がある9月には、利用者さんに日頃の感謝を伝えようと敬老会を企画する介護施設もあります。イベントをより盛り上げるために、心のこもった手作りプレゼントを用意するのはいかがでしょうか。本記事では、「どんなところに注目してプレゼントを選べばいいのか」「敬老会のプレゼントを手作りしたいけど、何にするか迷っている」そんな方に向けた情報をご紹介します。

    敬老会のプレゼントを手作りするときのチェックポイント

    まずは敬老会のプレゼントを手作りするときに注目したいチェックポイントを見てみましょう。

    低予算に抑える

    利用者さんの人数が多いほど、費用面の負担も大きくなります。もらう側である利用者さんが気を遣う可能性もふまえて、敬老会でプレゼントを手作りするときは“低予算に抑えること”を意識しましょう。

    簡単に手作りできる

    手作りプレゼントは数が多いほど時間と手間が増えるので、簡単に手作りできる物を選ぶといいでしょう。介護職員さんによっては、細かい作業が苦手、完成までに時間がかかる、という場合もあります。工程の少なさや所要時間の短さを意識することが大切です。

    “使える物”を意識する

    敬老会のプレゼントを手作りするなら、“使える物”を意識してみましょう。「もらったのに使う機会がない」と利用者さんに気を煩わせないよう、実際に使ったり、飾ったりできる物を選ぶのがおすすめです。

    見栄えの良さ

    見栄えの良さも、敬老会のプレゼントを手作りするうえで注目したいチェックポイントです。プレゼント自体の見た目が華やかだったり、ぱっと目に入ったときに楽しい気分になれたりすると、利用者さんの喜びもより大きくなるでしょう。

    敬老会のおすすめプレゼント4選!手作りにおすすめ

    続いて、敬老会におすすめの手作りプレゼントを4つご紹介します。

    折り紙ブーケ

    折り紙で作った花を複数使い、ブーケを作ります。花瓶に挿せる立体的な折り紙ブーケも選択肢のひとつですが、より簡単に作りたいときには平面タイプがおすすめです。まず、色紙にブーケのベースとなる包装紙やリボンをカラーペンで描きます。ブーケの形になるように折り紙で作った花を貼り付ければ完成!折り紙で作るパーツの数を減らすことで、作業工程や所要時間をぐっと減らせます。

    ちぎり絵うちわ

    白無地のうちわにちぎり絵を施す作品です。9月は暑さの残る季節なので実用面もばっちり。その後は飾っておけるように、見た目にも楽しめるデザインを考えましょう。ちぎり絵の材料には、花紙や和紙を使います。ひまわりや金魚、花火など夏を思わせるモチーフはもちろん、カラフルな紙をランダムに張り合わせるアレンジもおすすめです。

    デコレーションハンガー

    ハンガーには“服(福)をかける”という意味合いがあり、幸福の願いを込めたプレゼントにぴったりです。シンプルなハンガーにビーズを通したり、リボンやはぎれを巻き付けたりします。使う材料によって仕上がりの印象が変わるので、利用者さんごとにイメージに合わせたデザインを考えてみましょう。

    はぎれコースター

    はぎれコースターは、お茶を飲むシーンなど日常的に使いやすいプレゼントです。布がメインの作品なので、材料をそろえやすいところも魅力でしょう。はぎれコースターを作るときは、数枚のはぎれをずらすように配置したり、リバーシブル仕様にしたり、アレンジを加えるのがおすすめです。和風から洋風までいろいろなはぎれを用意して、アレンジの幅を広げましょう。布用の両面テープやボンドを使って裁縫の手間を省く方法もあります。

    介護職員の負担面もふまえて喜ばれるプレゼントを選ぼう

    敬老会のプレゼントを手作りするなら、利用者さんに喜んでもらうことはもちろん、介護職員の負担面も考えることが大切です。手作りするときのチェックポイントをふまえて、介護職員も利用者さんも笑顔になれるプレゼントを考えましょう。ご紹介したプレゼントにご自身でアレンジを加えるなど、ひと工夫するのもおすすめですよ。

  • 【介護スタッフ向け】敬老会のお祝いの言葉・挨拶文・メッセージカード文例集

    【介護スタッフ向け】敬老会のお祝いの言葉・挨拶文・メッセージカード文例集

    敬老会のお祝いの言葉では何を言えばいいのか悩んでいる介護スタッフの方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、敬老会のお祝いの言葉の文例をご紹介します。挨拶用やメッセージカード用などシーン別の文例にも触れました。文例を考える前に知っておきたいポイントも登場します。お誕生日でもないのにおめでとうでいいのか、どんな言葉を選べば正解なのか分からないという方はぜひ参考にしてください。

    敬老会のお祝いの言葉で押さえておきたい5つのポイント

    はじめに、敬老会のお祝いの言葉を考える際に押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。

    長寿をお祝いする気持ち

    「敬老の日」は日々の感謝を伝えるとともに、長生きできていることをお祝いする日です。日頃の「ありがとう」の気持ちと、長寿を祝う「おめでとう」の気持ちを込めた内容にしましょう。

    ただし、誕生日でもないのに「おめでとう」の言葉を直接使うのは、違和感があると思われるケースも。利用者さんとの具体的なエピソードを交えながら、感謝の気持ちを中心に伝えるよいでしょう。

    丁寧かつ親しみを込めた内容にする

    敬老会のお祝いの言葉では、年長者を敬う気持ちを忘れてはいけません。普段、どれだけフランクに対応していたとしても、丁寧な言葉を選び、上から目線の言葉づかいを避けることが重要です。

    ただし、かしこまりすぎると距離を感じてしまうので、適度に文章を崩しながら親しみを込めた内容にしましょう。

    健康状態に配慮する

    利用者さんの中には、持病を抱えている方も多いです。健康状態に不安がある利用者さんに配慮し、体を気づかう内容にしましょう。

    忌み言葉は使わない

    不幸なことを連想させてしまう忌み言葉は要注意!

    忌み言葉の例

    • 四(死)
    • 九(苦)
    • 忙しい
    • 枯れる
    • 衰える
    • 終わるなど

    高齢者はこのような忌み言葉を嫌う方がいるので、できるだけ使わないほうがよいでしょう。忌み言葉とは知らず使ってしまうケースもあるので、どんな言葉が当てはまるのか事前に調べておくと安心です。

    読みやすい文字を意識する

    思いやりを持って書くことはもちろんですが、高齢の利用者さんが読むメッセージのため、読みやすい大きめの文字を書くよう意識しましょう。1文は短く、濃い色のペンを使うといった工夫も大切です。

    【敬老会】お祝いの言葉文例集

    では実際に、どのような敬老会のお祝いの言葉があるのか文例をチェックしていきましょう。

    敬老の日を健やかに迎えられ、大変うれしく思っております。お体に気を付けて、これからも素敵な笑顔でお過ごしください。

    今年も敬老の日を迎えられたこと、心よりお祝い申し上げます。健やかに歳を重ねられる姿は私たちのお手本です。これからも明るく元気に過ごせますようお祈りいたします。

    歳を重ねることの素晴らしさを教えていただき、ありがとうございます。これからも人生の大先輩として、たくさんのことを学ばせていただきたいです。どうぞよろしくお願いいたします。

    【敬老会】挨拶文例集

    敬老会のお祝いの言葉『挨拶編』のご紹介です。利用者さん全員に向けた挨拶なので、少しかしこまりつつ、敬う気持ちを忘れない言葉を選ぶようにしましょう。

    敬老のよき日に、ご長寿をお祝い申し上げます。厳しい時代を生きてこられた皆様のお話には、人生の大先輩として、いつもたくさんのことを学ばせていただいております。これからもどうぞよろしくお願いします。

    秋晴れのよき日に、ご長寿のお慶びを申し上げます。このたびは日頃の感謝をこめて、プレゼントを贈らせていただきます。これからも元気に毎日を楽しみながらお過ごしください。今後ともよろしくお願いします。

    今年も敬老の日を迎えられましたこと、大変うれしく思っています。お体に気を付けて、これからもご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

    【敬老会】メッセージカード用文例集

    利用者さん個人宛のメッセージカードにおすすめの敬老会のお祝いの言葉です。一人ひとりに向けて、短く分かりやすい文章を心がけましょう。

    いつも素敵な笑顔の○○さん。○○さんの笑顔に私たちも日々癒されています。ありがとうございます!

    いつも明るくお話をしてくれる○○さん。これからも元気に、楽しいお話を聞かせてくださいね。

    ○○さんの優しい心づかい、いつも感謝しています。体調にはお気を付けて、これからも元気でいてくださいね。

    喜ばれる言葉で敬老会を盛り上げよう!

    敬老会のお祝いの言葉は、長すぎず、分かりやすい文章にすることが大切です。長寿をお祝いする言葉とともに、日頃の感謝も伝えましょう。利用者さん個人に贈るメッセージには、挨拶文に加え、それぞれのエピソードを入れた内容にすると喜ばれるはず。前向きな言葉を選びながら、読んで明るくなれるメッセージを目指してみてくださいね。

  • 文化祭を老人ホーム・介護施設で開こう!おすすめのアイデア4選

    文化祭を老人ホーム・介護施設で開こう!おすすめのアイデア4選

    秋が近づくにつれ、文化祭の企画や準備をスタートする老人ホーム・介護施設は多いのではないでしょうか?しかし、「昨年とは違った企画を…」と思いつつも、良いアイデアがなかなか浮かばないといった悩みを抱える方も少なくありません。そこでこの記事では、文化祭を老人ホーム・介護施設で開催するときにおすすめのアイデアを紹介していきます。文化祭の企画に悩む介護職の方はぜひご覧ください。

    1.作って・見て楽しむ!「利用者さんや介護職員の作品展示」

    文化祭とは、芸術や文化などに親しむ行事のことです。そのため、老人ホーム・介護施設の利用者さんや介護職員が取り組んでいる創作活動があれば、その作品を展示するのも1つの企画となります。すでに文化祭でこの企画を行った老人ホームや介護施設では、次のような作品を展示していました。

    <利用者さんや介護職員の作品展示例>

    • 絵画
    • ちぎり絵、貼り絵
    • 工作、手芸作品
    • 書道
    • サンドアート鉢

    利用者さんが好きなことや得意なことで力を発揮した作品を、文化祭中に多くの方に見てもらいましょう。また、介護職員の作品を展示することで、勤務中とは違った一面を利用者さんに知ってもらい新たな交流につながるかもしれません。

    さらに施設によっては、利用者さんの手形や足形を取り、介護職員がそれを動物の絵に仕上げているところもあるようです。こうした作品であれば、創作活動が苦手な利用者さんであっても、文化祭に参加しやすいでしょう。

    2.秋にまつわる一句を「俳句・川柳の集い」

    できあがった作品を展示するのはもちろん、文化祭期間中に何かを作るというのも素敵な試みです。例えば、ある老人ホームでは文化祭ウィークを開催し、期間中に「俳句・川柳の集い」を行っていました。栗やススキなどの秋ならではの植物を見ながら、利用者さんに作品を作ってもらったといいます。以下の表で秋の季語の一例を紹介していますので、俳句・川柳の集いを開催する際の参考にしてみてください。

    秋の季語意味
    秋日向(あきひなた)秋の太陽でできる日向のこと
    秋振舞(あきぶるまい)秋の収穫を終えてから行う祝いの飲食のこと
    秋景色(あきげしき)秋らしい景色や気配のこと
    秋の音(あきのおと)空気が澄んで秋のさまざまな物音が聞こえること

    3.音楽で心躍らせる「コンサート」

    音楽を楽しむコンサートも、文化祭らしい催しです。サークル活動が盛んな老人ホームや介護施設であれば、利用者さんが演奏者として登壇する時間を設けるのも良いでしょう。実際に文化祭でコンサートを開催した老人ホームでは、ギターやピアノの演奏に合わせて、利用者さんで結成されている合唱団が歌を披露したそうです。

    また、別の介護施設では大学生の楽器演奏者に協力してもらい、クラシックコンサートを企画したといいます。さらには、介護職員で音楽隊を結成しているという施設もあるようです。これらをまとめると、以下のような方法でコンサートが開催できると考えられます。

    <コンサートを企画する方法の一例>

    • 利用者さんが出演するコンサート(合唱、独唱、独奏など)
    • 学生やプロの演奏者を呼ぶコンサート
    • 介護職員が音楽隊を結成して行うコンサート

    こうしたアイデアを参考に、文化祭で音楽を楽しむ機会を設けてみてはいかがでしょうか。

    4.食欲の秋にぴったり「ご当地グルメ」

    食事から各地の文化を知るのも、文化祭ならではの楽しみ方の1つです。ある老人ホームでは、山形県の郷土料理・芋煮汁を作って利用者さんにふるまったといいます。こうした聞き覚えのあるご当地グルメであれば、利用者さんの興味や関心も生まれやすいかもしれません。以下に各地の郷土料理の一例を紹介しますので、文化祭の食事の参考にしてみてください。

    <郷土料理の一例>
    北海道:三平汁
    岩手県:さんまのすり身汁
    青森県:せんべい汁
    神奈川県:海軍カレー
    東京都:深川めし
    栃木県:しもつかれ
    山梨県:ほうとう
    京都府:にしんなす
    岡山県:岡山ばらずし
    鹿児島県:軽羹(かるかん)

    文化祭を老人ホーム・介護施設で企画しよう!

    文化祭とひと口にいっても、芸術や音楽、食事などさまざまな切り口の企画が考えられます。また、作品の展示や演奏会など、利用者さん自身の特技を披露していただくのにも良い機会です。この記事も参考に、一人ひとりの利用者さんが楽しめる文化祭を、老人ホームや介護施設で企画してみてはいかがでしょうか。

  • 【無料】塗り絵サイト7選!高齢者に人気の絵柄は?

    【無料】塗り絵サイト7選!高齢者に人気の絵柄は?

    高齢者施設のレクリエーションとして人気の塗り絵。そんな塗り絵には、無料でダウンロードできるサイトがいくつかあります。そこで今回は、無料の塗り絵サイト7つと高齢者に人気の絵柄を紹介していきましょう。高齢者に塗り絵がおすすめな理由や、レクリエーションで塗り絵を行う際の注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

    高齢者に塗り絵がおすすめな理由

    塗り絵は、絵柄の形を見ながらバランスや色を考え、指先を細かく動かして作業します。この、考えることと指先の動きが、脳を活性化するのです。脳を活性化することは、認知症予防に繋がるといわれています。また、色鉛筆を掴み・塗るという動きで、日常生活ではあまり使うことのない手指の筋肉が刺激されるので、手指のリハビリにもなるでしょう。塗り絵は無心で集中して行う作業なため、ストレス緩和の効果も期待できます。作業に集中することによって呼吸が整えられてリラックス効果も得られるので、自律神経も整うでしょう。塗り絵は、時間を忘れて夢中になることで心が安定するため、アートセラピーとしても広く取り入れられています。このように塗り絵は、高齢者にとってさまざまな効果をもたらしてくれるので、高齢者施設のレクリエーションにおすすめなのです。

    無料でダウンロードできる塗り絵サイト7選!

    ここからは、無料でダウンロードできる塗り絵サイトを紹介していきます。

    大人の「塗り絵」教室

    花・動物・コロリアージュ・日本の世界遺産・時代物などの「テーマ別」と、初心者向け・筆圧の低い方、視力の弱い方向け・男性にもおすすめなどの「タイプ別」に塗り絵の絵柄を探すことのできる塗り絵のサイトです。検索しやすいので、初めてサイトを利用する方にもおすすめ。

    https://www.my-kaigo.com/pub/carers/otasuke/nurie/#theme

    高齢者のための塗り絵

    プランティングフラワー開発者の長瀬教子さんが描いた、オリジナルの塗り絵を無料でダウンロードできるサイトです。長瀬教子さんは、元看護師(介護施設で15年)と元漫画家という経歴のある方で、その経験を生かした塗り絵を描かれています。

    日本の風景|高齢者用無料風景塗り絵プリント

    日本の風景を取り揃えている塗り絵サイトです。懐かしい雰囲気の絵柄が多くあるので、利用者さんは昔のことを思い出しながら取り組めるのではないでしょうか。

    https://nurieprint.com/%E9%A2%A8%E6%99%AF/fukei/

    介護のみらいラボ

    一つひとつの塗り絵に難易度が表示されているので、利用者さんのレベルに合わせて選ぶことができる塗り絵のサイトです。月ごとの塗り絵カレンダーもダウンロードでき、飾って活用できます。

    https://kaigoshoku.mynavi.jp/contents/kaigonomirailab/recreation/nurie/

    ハートページナビ

    月に1・2回、その時期に合った塗り絵とカレンダーが更新され、無料でダウンロードできるサイトです。各絵柄にあるハトのキャラクター「はーとん」の、かわいいコメントも楽しめますよ。

    https://www.heartpage.jp/contents/list/tag0003

    ぬりえWEB

    簡単塗り絵やパズル塗り絵、季節の塗り絵などさまざまなテーマの塗り絵があるサイトです。中には、ハガキにプリントアウトできるサイズの絵手紙塗り絵というものがあります。一年を通して、季節の変化を楽しめるような塗り絵が揃っているので、塗り絵と共にメッセージを書き込んで楽しむとよいでしょう。

    https://www.nurieweb.com/pub/postcard.html#po

    介護レク広場

    簡単な塗り絵から本格的な塗り絵まで数多く揃っているサイトです。歌つき塗り絵は、塗り絵と一緒に言葉も楽しめるので、詩が好きな利用者さんにおすすめ。回想塗り絵は、昭和の懐かしいシーンを塗り絵にしているので、塗りながら話が弾みそうです。

    https://www.kaigo-rec.com/pages/recreationMaterials

    高齢者に人気の絵柄

    紹介しただけでもたくさんの塗り絵のサイトがあり、絵柄も数多くあるのでどんなものを選べばよいのか迷ってしまうかもしれません。そこでここでは、高齢者に人気の絵柄を紹介します。参考にしてみてください。

    季節の塗り絵

    春は「ひなまつり」夏は「花火」など、塗りながら利用者さんに季節を感じてもらうことができるでしょう。季節の塗り絵は、絵手紙にもなります。絵手紙を受け取った側も、日本の風情を楽しめるでしょう。

    簡単な塗り絵

    簡単な塗り絵は、初めてチャレンジする利用者さんや、手指を動かしにくい利用者さんにおすすめです。子供用塗り絵をダウンロードするのもよいでしょう。まずは簡単なものを完成させ達成感を味わうことで、違う絵柄にチャレンジできるようにするのもおすすめです。

    大人の塗り絵

    複雑でやり応えのある大人の塗り絵は、完成したときの達成感と作品のクオリティが高くなります。簡単なものだとものたりないという利用者さんには、ぜひ大人の塗り絵をすすめてみてくだい。

    花の塗り絵

    花をモチーフにした塗り絵は、季節感を味わうこともでき、色で個性を出すこともできます。花は色鮮やかなので、完成した作品を飾るのも部屋が明るくなっておすすめです。

    レクリエーションで塗り絵をするときの注意点

    ここまで、高齢者に対して塗り絵をおすすめしてきましたが、行う際にはいくつか注意点もあります。介護スタッフは以下の点に注意して塗り絵のレクリエーションを進めていきましょう。

    利用者さんに応じた難易度

    利用者さんに塗り絵を楽しんでもらうためには、一人ひとりに合った難易度の塗り絵を選ぶことが大切です。あまりにも簡単すぎたり難しすぎたりするものは、かえって利用者さんのストレスになることもあります。あらかじめ複数の絵柄を用意しておき、利用者さん自身に選んでもらうのもよいでしょう。

    否定しない

    完成した塗り絵の色が実際の色と異なっていたり、うまく塗れていなかったりしても、否定してはいけません。高齢者施設での塗り絵の目的は、うまく塗ることではなく脳の活性化やストレスの緩和、リハビリですので、利用者さんの感性を尊重することが重要なのです。作品に対して、「はみ出すことなく丁寧に塗れている」「たくさんの色が使われていて華やか」など、スタッフが具体的に褒めてあげることで利用者さんの達成感や意欲へと繋がるでしょう。

    姿勢に気を付ける

    塗り絵をするときに姿勢が崩れていると、手元が見えにくかったり、手を動かしにくかったりして、十分に作業を楽しめなくなる可能性があります。臀部を座面の奥までくるよう介助を行い、前傾姿勢を取りやすくしてあげましょう。

    無理強いしない

    レクリエーションは、利用者さん本人のやりたいという気持ちが大切です。利用者さんの中には、塗り絵が苦手・不得意な方もいるでしょう。身体機能の低下により塗り絵が難しい場合もあります。そういった方には、無理強いせずほかのレクリエーションに取り組めるよう配慮が必要です。

    無料のサイトを利用して高齢者に塗り絵を楽しんでもらおう!

    塗り絵は無料ダウンロードできるサイトが多くあり、色鉛筆を用意すれば、簡単に取り組めるレクリエーションです。脳の活性化・手指のリハビリ・ストレス緩和などさまざまな効果が期待でき、楽しみながら高齢者にさまざまなメリットをもたらしてくれます。無料サイトで簡単に印刷して、ぜひ塗り絵をレクリエーションに取り入れてみてくださいね!

  • 介護施設の利用者さんに人気のクラブ活動7選!内容や実施のメリットは?

    介護施設の利用者さんに人気のクラブ活動7選!内容や実施のメリットは?

    介護施設でクラブ活動を実施すると、利用者さんの生活が充実すると言われています。クラブ活動の例は、生け花やカラオケ、ゲートボールなど多種多様。複数人で1つの活動を行えば、コミュニケーションを取れるのはもちろん、健康増進や転倒予防対策の効果も期待できるでしょう。今回はクラブ活動の例を挙げ、それぞれの内容と利用者さんにとってのメリットをご紹介します。

    生け花クラブ

    季節の花や草木を使って作品を完成させます。完成品を介護施設や部屋に飾れば、空間が華やいで明るい気分になれるでしょう。

    <利用者さんにとってのメリット>

    • ストレスの解消:季節の変化を身近に感じることで気分が落ち着く。
    • 脳の活性化:花を生けることで思考力や集中力が鍛えられる。表現力が身に付く。

    折り紙クラブ

    折り紙で作品を作ることが活動の基本ですが、数人の利用者さんで共同作品を作ったり、作品のテーマを考えるところから始めたり、楽しみ方がいくつもあります。高齢の方でも親しみやすい遊びで、準備や後片付けが簡単です。

    <利用者さんにとってのメリット>

    • 脳の活性化:折る順番や完成形をイメージすることが脳への刺激になる。
    • 自己肯定感の高まり:作品を完成させることで達成感を味わえる。

    カラオケクラブ

    カラオケ機器を使って利用者さん一人ひとりに好きな歌を歌ってもらいます。外部からカラオケ講師を呼んでレクチャーを受ける機会を作るのもおすすめです。

    <利用者さんにとってのメリット>

    • ストレスの解消:声を出して歌うことで気分がすっきりする。腹式呼吸が自律神経を整え、リラックスできる。
    • 高血圧の防止:腹式呼吸により血流が良くなる。
    • 誤嚥防止:口を大きく開ける練習になり、口周りと舌の筋肉が鍛えられる。
    • 口腔環境の向上:口を動かすと唾液の分泌が促され、虫歯や口内炎の予防、嚥下機能の向上につながる。

    ゲートボールクラブ

    体力の消耗が少ないゲートボールは、高齢の方が挑戦しやすいスポーツです。ルールが簡単で覚えやすく、初心者でも参加しやすいでしょう。利用者さん同士でチームを組んで日常的に楽しむのはもちろん、地域の大会に参加して交流を図るのもおすすめです。

    <利用者さんにとってのメリット>

    • 運動不足の解消:トレーニングになる。ケガのリスク軽減につながる。
    • 骨粗しょう症の予防:日光を浴びることで、健康な骨に必要なビタミンDがつくられる。
    • 脳の活性化:作戦を練ったり勝利を目指したりすることで意欲が高まる。

    体操クラブ

    ラジオ体操のような簡単な運動を行います。身体を動かすことが目的のクラブですが、利用者さん一人ひとりの身体機能レベルを意識したうえで安全に活動しましょう。

    <利用者さんにとってのメリット>

    • 運動不足の解消:体操を通じてトレーニングやリハビリができる。
    • 腸の活性化:腸の働きが促されて食欲増進につながる。

    園芸クラブ

    花や野菜を育てるクラブです。開花・収穫を目指し、植え付けから水やり、日々の観察などを行います。利用者さん一人ひとりの身体機能レベルに合わせて役割分担をすると、“メンバー全員で行う”という達成感を得られるでしょう。

    <利用者さんにとってのメリット>

    • 運動不足の解消:植物の世話を通じて身体を動かせる。
    • 脳の活性化:自分で育てることで、達成感や充実感を得られる。

    ゲームクラブ

    オセロ、花札、将棋、麻雀など、テーブルゲームを中心に楽しむクラブです。少人数でできるものばかりなので、数人ずつに分かれてそれぞれ好みのゲームを楽しめます。

    <利用者さんにとってのメリット>

    • リハビリ効果:手や指先を動かすことで、トレーニングやリハビリになる。
    • 脳の活性化:ルールに沿ってゲームを進めることで思考力が鍛えられる。

    利用者さんの日々に楽しさを!クラブ活動の実施を検討してみよう

    クラブ活動を通じて多くの人と関われば、会話が増えて認知症予防や記憶力の向上につながります。他の利用者さんと関わるのが苦手な方でも、参加を重ねるうちに自然とコミュニケーションが取れるようになることもあるでしょう。利用者さんが「楽しそう」「挑戦してみたい」と思えるクラブ活動を介護施設で実施し、充実した日々をサポートしてはいかがでしょうか。

  • 【介護職の基本】白内障・緑内障は加齢とともに増える?高齢者の視力障害とは

    【介護職の基本】白内障・緑内障は加齢とともに増える?高齢者の視力障害とは

    老眼や白内障、緑内障など、加齢とともに発症リスクの高まる目の病気。介護施設の利用者さんも例外ではなく、介護職にとっても身近な病のひとつではないでしょうか。今回は加齢による目の変化に注目し、高齢者に多い眼病について特徴や原因をまとめました。日々高齢の方と接する機会の多い介護職にとっては、理解しておきたい基礎知識です。一緒に学んでいきましょう。

    年を取ると視力はどう変化する?

    加齢とともに進行する目の老化は、40歳頃から自覚されやすい傾向にあります。自覚症状はさまざまありますが、その中でも最初に現れやすいのは手元が見えづらくなる「老眼」です。

    年を取るにつれて老眼が起こりやすくなるのは、加齢によって目のピント調整を担う毛様体筋が衰えたり、水晶体が硬くなったりすることが原因。そして、老眼の出やすい40代以降からは目のさまざまな機能が加齢による影響を受け始め、高齢になるにつれて眼病の発症リスクは高まっていきます。介護施設の利用者さんの中にも、初期症状が現れている方がいるかもしれません。目の異変を訴える方がいたらすぐに眼科を受診してもらい、定期的な眼科検診を促すことも介護職の大切な役目です。

    高齢者に多い3つの目の病気

    高齢者に多い3つの眼病について、それぞれ特徴や原因を見ていきましょう。

    白内障

    白内障は水晶体が濁ることで視力低下を招く病気です。

    初期症状としては、

    • ものが二重、三重に見えたり、ぼやけて見えたりする
    • 光が眩しく感じられるようになる
    • 目の前が白っぽくかすんで見える

    などが挙げられるでしょう。

    白内障の原因は加齢であることがほとんどで、65歳以上の罹患率は6~7割とも言われています。手術をすれば視力回復が見込めるため、早期発見・早期治療が重要です

    緑内障

    緑内障は、眼圧の上昇によって、目から見えたものを情報として伝える視神経乳頭が圧迫され、視界が欠けて見えるようになる眼病です。失明原因の第1位であり、70歳以上では10人に1人の割合で発症しているというデータもあります。

    高齢になると誰もが罹患する可能性があるにもかかわらず、初期の自覚症状がほぼないというのが緑内障の怖いところです。視野が欠けていることに気づくころにはかなり進行しているケースも少なくありません。緑内障で失われた視力は回復できないため、早期発見のためにも定期検診を受けることが大切です

    加齢黄斑変性症

    加齢黄斑変性症は、網膜の中心にある黄斑が正常に機能しなくなることで視力低下が起こる病気です。喫煙習慣や高血圧・動脈硬化などの生活習慣病に起因することもありますが、主な原因は加齢と言われています。

    初期症状には、

    • 視野の中心がゆがんで見えたり、暗く見えたりする
    • 視力が低下する

    などがあります。片方の目に発症するともう反対の目も約3人に1人の割合で発症すると言われているため、注意が必要です。

    加齢黄斑変性症については、こちらの記事で詳しく解説しています。

    関連記事:

    目の老化によって高まるリスク

    高齢になるにつれて必ず起こる目の老化は、進行すればするほど日常生活のさまざまなリスクを高めることにつながります。

    転倒リスクが高まる

    目の前のものが見えづらくなることで、転倒しやすくなります。転倒によって骨折してしまうと、歩行困難になったり、寝たきり状態になったりするケースも少なくありません。

    精神的にふさぎ込むようになる

    目から得られる情報が少なくなると、気持ちが閉鎖的になりやすくなり、意欲低下を招きやすくなります。その結果、以前ほど趣味を楽しめなくなったり、生活範囲が狭まったりして、精神的に落ち込む方も多いようです。

    認知症になる可能性が高まる

    目の老化は、認知症を発症させる主な原因のひとつです。視力低下によって目から入ってくる情報が少なくなると、脳への刺激が減ることで認知機能が低下してしまいます。その結果、認知症を発症しやすくなってしまうのです。

    交通事故に発展することも…

    加齢によって視力低下が進むと、目の前のものが鮮明に見えづらくなったり、暗いところが見えづらくなったりするでしょう。このような危険な状態で車を運転すれば、見落としも増え、高齢ドライバーの交通事故を招きやすくなってしまいます。

    利用者さんの初期症状が出る前に定期的な眼科検診を

    目の老化は、加齢とともに必ず起こる現象です。放置すれば眼病が深刻化し、失明につながるリスクもあります。介護職は利用者さんの初期症状が現れる前に、定期的な眼科検診を受けてもらうよう、日頃から声掛けをしていきましょう。

  • 高齢者の肥満問題とは?リスクや予防法をわかりやすく解説

    高齢者の肥満問題とは?リスクや予防法をわかりやすく解説

    高齢者が肥満になると病気のリスクが高くなる、ということはほとんどの方がご存じでしょう。実はそれ以外にも、高齢者の肥満は認知症になる可能性が高まったり、最悪の場合は命の危険につながったりする恐れもあるのです。この記事では、高齢者の肥満の特徴や肥満のリスクについて解説するとともに、肥満の予防法を紹介します。「たかが太りすぎ」とあなどるのではなく、しっかりと対策をとって、利用者さんの肥満の予防・改善に努めましょう。

    高齢者の肥満の特徴

    高齢者の肥満には、若年時の肥満とは異なる特徴が見られます。それぞれ詳しく解説しましょう。

    BMIが実際の数値より高く出る

    加齢により身長が縮むことで、高齢者のBMIは実際の数値よりも高く出ることがあります。また、腎不全や心不全・低栄養が原因で体がむくんでしまうことも少なくありません。そのため高齢者の体脂肪は、BMIだけでは判定できない、と考えておきましょう。

    サルコペニア肥満になる可能性がある

    高齢者は、「サルコペニア肥満」になりやすいので注意が必要です。サルコペニア肥満とは、筋肉量が減少し、脂肪が増えた状態を指します。サルコペニア肥満はやせ型の人が該当するケースが多いため、気づかないうちに進行している…ということも少なくありません。

    ウエスト周囲長やウエスト・ヒップ比が重要になる

    高齢者の肥満を正確に判断するために重要なのが、内臓脂肪量の目安になるウエスト周囲長・ウエスト・ヒップ比の判定です。ウエスト周囲長が男性で85センチ以上、女性で90センチ以上になると、内臓脂肪蓄積が疑われます。

    BMI値が高くても死亡リスクは低いケースがある

    高齢者の場合、BMI値が高くても死亡リスクにつながるとは限りません。むしろ死亡リスクを低下させるケースもあるのです。たとえばCOPD(慢性閉塞性肺疾患)・心不全・ガンなどは、体重の減少によって死亡リスクが高まるため、BMI値が低い高齢者の方が影響を受けやすい、といえるでしょう。

    高齢者の肥満のリスクとは?

    高齢者が肥満になるとどのようなリスクがあるのかを見ていきましょう。

    認知症リスクが高くなる

    肥満は動脈硬化を起こしやすいので、血管性認知症の原因となる脳卒中のリスクが高まります。また、肥満は2型糖尿病発症リスクの1つです。糖尿病になると脳内にアミロイドβというたんぱく質が蓄積しやすくなるので、アルツハイマー型認知症になるリスクも高くなってしまいます。

    死亡リスクが高くなる

    肥満は2型糖尿病のほか、高血圧・脳梗塞・心筋梗塞などの原因になります。また、いびきをかく人は睡眠時無呼吸症候群にも気をつけなければいけません。このように肥満が命にかかわる病気の起因になるケースも少なくないのです。

    高齢者の肥満を予防する方法

    認知症やさまざまな病気の原因となる高齢者の肥満は、日々の生活を少し意識するだけで予防・改善することができます。

    規則正しい食生活を

    朝・昼・晩の食事時間を決めておくことで、血糖値が急激に上昇することを防ぎ、脂肪がたまりにくくなります。また、1日3食しっかりとれば、過食や間食防止につながるでしょう。

    カロリーが低く食物繊維が豊富な野菜・きのこ・海藻類を積極的にメニューに取り入れることがおすすめです。また、夕食の時間が遅いと体内に脂肪が蓄積されやすくなるため、夕食は就寝の2~3時間前に設定するとよいでしょう。

    間食や油、糖分の多い飲み物を控える

    間食や糖分の多い飲み物は控えることも大切です。しかし、我慢するとストレスがたまったり、反動で過食に走ったりする恐れもあります。1日200kcalならOKにするなど、適度な息抜きも取り入れてください。

    また、油を多くとると肥満になりやすいので、煮る・蒸すなどの調理法がおすすめです。

    適度な運動を取り入れる

    適度な運動を取り入れましょう。ここで、高齢者にもおすすめの筋トレをご紹介します。

    • つま先立ち…椅子の背につかまったり、壁に軽く手をついたりした状態で、かかとを床につけないよう上げ下げする
    • もも上げ…椅子の背につかまるなどしながら片方の足をお腹まで上げ、ゆっくり下げる

    筋トレにウォーキングなどの有酸素運動を組み合わせると、より効果的です。ただし、筋肉量が減っている利用者さんは、転倒の恐れもあるので十分注意してください。

    高齢者の肥満予防が健康につながる

    高齢者の肥満は死亡や認知症・寝たきりのリスクを高める恐れがあります。また、高齢者は、見た目にはやせて見えるサルコペニア肥満にも注意しなければいけません。利用者さんが健康な日々を送れるよう、肥満対策をしっかり行うことも大切です。まずは高齢者の肥満の特徴やリスクをしっかり理解することから始めましょう。

  • 【介護の体位変換】目的やポイント、注意点まで詳しく解説

    【介護の体位変換】目的やポイント、注意点まで詳しく解説

    介護を必要とする利用者さんにとって、体位変換は日常生活を継続させるために欠かかせないケアのひとつです。しかし、やり方を誤ると利用者さんに負担をかけるうえ、ケガをさせてしまうケースもあります。そこで今回は、体位交換の目的や、押さえておきたいポイント、注意点を解説しました。体位変換がどんな目的で行われているのか、2時間毎の体位交換は本当に正しいのか気になる方はぜひご一読ください。

    体位変換の目的とは

    体位変換は、利用者さんの日常生活をケアする褥瘡や廃用症候群の予防生活の質を高めることを目的に行います。

    利用者さんの日常生活をケアするため

    食事のとき、着替えをするとき、おむつを替えるとき、車いすに乗るときなど、日常生活ではあらゆる場面に適した体位があります。体位変換は、さまざまな活動に合わせて提供するものであり、生活に欠かせないケアであることを認識しておきましょう。

    褥瘡や廃用性症候群の予防

    体位変換は、同じ姿勢を長時間続けることで発生しやすい褥瘡の予防に役立ちます。圧迫され続けた皮膚は血流が滞り、発赤やただれ、最悪のケースでは壊死状態に陥ることもあるので注意しておきましょう。

    また、筋力や心肺機能の低下といった廃用症候群を防ぐ目的でも、体位変換は行われます。体を自由に動かせないことで生じるリスクは、体位変換で最小限に回避できることを認識しておきましょう。

    生活の質を高めるため

    体を動かせない利用者さんにとって、同じ姿勢、同じ景色を見続けることは、強いストレスです。体位変換はこのようなストレスを軽減させるとともに、生活の質を高める結果につながります。

    体位変換は2時間毎が適切って本当?

    体位変換は2時間毎が推奨されていますが、実は明確なエビデンスはありません。マットレスの種類によっては4時間毎で大丈夫とされていたり、利用者さんの状態によっては1時間で褥瘡が発生してしまうケースがあったりとさまざまです。したがって、ルーチンで2時間毎に体位交換を行うのはNG。利用者さんごとの状況に合わせた適切な回数の体位変換を行いましょう。

    体位変換のポイントや注意点

    褥瘡発生の予防や、介護スタッフ自身の腰を痛めないためにも、体位変換のポイントや注意点を押さえていきましょう。

    体位変換前は必ず声かけを行う

    体位変換は利用者さんのペースを尊重することが鉄則です。声かけをせずに突然動かす、強引に引っ張るなどの行為は、利用者さんにケガをさせる恐れがあるだけでなく、信頼関係を失いかねません。体位変換前は必ず声かけを行いましょう。

    ボディメカニクスを意識する

    体位変換時は身体力学であるボディメカニクスを意識すると、少ない力で利用者さんを動かすことができ、腰痛予防にもなります。

    • 足幅を開いて支持基底面積を広くとり、重心を低くする
    • 大きな筋群を使うよう心がける
    • てこの原理やトルクの原理を活用する

    など、ボディメカニクスのコツを押さえて介助しましょう。

    利用者さんが持つ力を見極める

    動ける利用者さんの場合は、体位変換がしやすくなるよう、できる範囲で動いてもらいましょう。そのためには、利用者さんが持つ力を見極め、協力を得ることが大切です。

    体位変換に利用できる用具を理解しておく

    体位変換ではベッド上での移動を補助できるスライドシートや、枕タイプの体位変換器など利用できる福祉用具が多くあります。どんな種類があるのか、正しい使い方も理解して適切な場面で活用していきましょう。

    利用者さんと介護スタッフともに有効な体位交換を目指そう

    体位変換は利用者さんにとって、生活の質を左右する大切なケアです。介護スタッフが無理をすれば、利用者さんにも苦痛を与えかねないことを理解しておきましょう。また、性能のよい福祉用具があっても、使い方を間違えれば宝の持ち腐れになりかねません。道具も有効に活用できるよう、知識や技術を深めておきましょう。

    介護スタッフの腰痛事情については以下の記事も参考にしてください。

  • 介護職の再就職準備金・介護分野就職支援金って?最高40万円を支給

    介護職の再就職準備金・介護分野就職支援金って?最高40万円を支給

    介護業界に就職を希望する方に向けた「再就職準備金」や「介護分野就職支援金」という支援制度を知っていますか?初めて介護業界に飛び込む方だけでなく、一度介護職から離れていたけれど介護業界に再就職する方にも、金銭的な支援をする制度があります。この記事では、再就職準備金や介護分野就職支援金が利用できるケースを詳しく解説していますので、これから介護職に就く予定の方はぜひ参考にしてくださいね。

    介護職の再就職準備金・介護分野就職支援金とは?

    厚生労働省では、介護分野の人手不足解消のために、介護職に就く際に必要な費用を無利子で貸付する「再就職準備金貸付事業」や「介護分野就職支援金貸付事業」を実施しています。貸付なので返済義務はありますが、介護職員として2年間勤務するなど、一定の条件を満たせば返済が免除されるケースも。どちらの制度も、正社員・パート・アルバイトなど勤務形態を問わず利用できます。各都道府県の指定団体が窓口になっているので、詳細を確認してみましょう。

    再就職準備金・介護分野就職支援金の対象となる経費

    再就職準備金や介護分野就職支援金は、介護職に就くために必要な費用に限り貸付を受けられます。対象となる経費の例は、以下のとおりです。

    • 子供の預け先を探すための活動費
    • 介護に関する研修受講や国家試験の受験手数料、参考書など書籍購入費
    • 介護職に就く際に必要なウェアや靴などの被服費
    • 転居を伴う場合に必要な敷金礼金や転居費
    • 通勤用の自転車やバイクの購入費

    再就職準備金・介護分野就職支援金が返還免除になる条件

    再就職準備金や介護分野就職支援金は、介護職として2年以上勤務すると返還免除になります。貸付を受けた翌月から返還しなければならないため、免除を受けようとする方は2年間返還が猶予される「返還猶予申請」をしておきましょう。

    返還免除の条件である2年間は、途中で別の事業所の介護職に転職しても通算されますが、退職から就職までの期間が1ヶ月以内という制限があります。また、都道府県ごとに申請しているため、同じ介護職であっても他の都道府県への転職は2年間に通算されず、返還免除されません。

    再就職準備金・介護分野就職支援金を利用する際の注意点

    再就職準備金や介護分野就職支援金を利用する際は、連帯保証人を立てなければなりません。申請時に連帯保証人の住民票や前年の収入を証明する書類が必要なので、事前に依頼しておきましょう。連帯保証人は法人・個人どちらでも構いませんが、それぞれ必要書類が異なるため詳細を確認しておきましょう。貸付は基本的に無利子ですが、正当な理由もなく滞納した場合は残金に年3%の利子が加算されます。

    なお、2年以内に介護職からケアマネジャーに異動や転職した場合、返還免除にはなりません。ケアマネジャーも介護職に含まれると思いがちですが、返還免除の条件からは外れるため注意が必要です。

    再就職準備金貸付事業

    再就職準備金貸付事業は、介護職に再就職するために必要な費用を貸付する制度。利用できる条件などは都道府県によって異なることがあるため、お住まいの地域の窓口に確認してください。

    再就職準備金貸付の対象者は?

    再就職準備金の貸付を受けられるのは、以下の条件をすべて満たす方です。

    1. 次のいずれかに該当し、介護保険サービス事業所などで1年以上の勤務経験がある方
    • 介護福祉士の資格を持っている
    • 実務者研修を修了している
    • 介護職員初任者研修を修了している

    ※すでに廃止されている介護職員基礎研修・1級課程・2級課程のいずれかを修了している場合も可

    2.介護保険サービス事業所などにおいて介護職員として再就職した方

    3.都道府県福祉人材センターに氏名及び住所などの届出を行い、再就職準備金利用計画書を提出した方

    ※厚生労働省HPより引用(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188098_00002.html

    その他、都道府県によっては直近の離職日から再就職するまでの期間や住民登録などの条件があるため、事前に確認しておきましょう。

    再就職準備金の限度額と申請期限

    再就職準備金の貸付限度額は、40万円です。申請期限は就職後3ヶ月以内なので、就職が決まったら早めに手続きをしておきましょう。

    再就職準備金の申請手続き

    再就職が決まる前に、必ずお住いの地域管轄の福祉人材センターに離職介護人材として届け出をしておきましょう。申請に必要な書類を、窓口となる団体のホームページからダウンロードし、記入して提出します。介護職として働き始めてから3ヶ月以内に「再就職届」を提出すると、申込み手続きは完了です。

    貸付が決定すると借用証書などの書類が送付されるので、記入して他の必要書類とともに提出しましょう。不備なく書類が受理されると、申請した金額が一括で振り込まれます。

    介護分野就職支援金貸付事業

    介護分野就職支援金貸付事業は、介護職に初めて就く方のために、就職に必要な費用を貸付する制度です。

    介護分野就職支援金貸付の対象者は?

    介護分野就職支援金の貸付を受けられるのは、以下の条件をすべて満たす方です。

    1. 介護未経験者・無資格で働いていた方・無職の方で、介護職員初任者研修などの所定の研修を修了した方
    2. 介護保険サービス事業所などにおいて介護職員として就職した方
    3. 介護分野就職支援金利用計画書を提出した方

    ※厚生労働省HPより引用(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188098_00002.html

    再就職準備金と同様に、都道府県によって対象者の条件が異なることがあるため、必ず窓口となる団体のホームページなどで確認してください。

    介護分野就職支援金の限度額と申請期限

    介護分野就職支援金の貸付限度額は、20万円です。申請期限は就職後3ヶ月以内なので、就職が決まったら早めに手続きをしておきましょう。

    介護分野就職支援金の申請手続き

    窓口となる団体のホームページから申請に必要な書類をダウンロードし、記入して提出しましょう。その他、連帯保証人に関する書類介護職員初任者研修などの修了後に発行される証明書なども準備が必要です。貸付が決定すると借用証書などの書類が送付されるので、記入して他の必要書類とともに提出すると申請した金額が一括で振り込まれます。

    再就職準備金や介護分野就職支援金を利用して介護職への転職・再就職をしよう

    新たに仕事をスタートするときは、何かと金銭的な負担があるもの。その点、介護職への転職や再就職には、再就職準備金や介護分野就職支援金という手厚い制度があります。2年以上の勤務で返還免除という面も、長く働き続けるモチベーションにつながるのではないでしょうか。これから介護職に就こうと思う方は、ぜひ制度を活用してくださいね。

  • 介護福祉士試験の受験申し込み開始!令和5年度の試験概要をチェック

    介護福祉士試験の受験申し込み開始!令和5年度の試験概要をチェック

    2023年8月9日より、今年度の介護福祉士国家試験の受験申し込みがスタート!そこで今回は、第36回(令和5年度)介護福祉士国家試験の概要や試験日、受験の申し込み方法などをご紹介します。また、過去の合格率を参考に介護福祉士試験の難易度についてもまとめました。介護スタッフとして働きながら資格取得を目指す方はもちろん、介護職のキャリアアップに役立つ資格を探している方なども、ぜひ参考にしてください。

    第36回(令和5年度)介護福祉士国家試験の概要

    介護福祉士は、介護業界で仕事をする方にとってメリットの大きい国家資格のひとつ。将来的に管理職を目指したい、収入をアップさせたい、転職を有利に進めたいといった目的で、毎年多くの介護スタッフが資格試験を受験しています。

    関連記事:

    ここからは、第36回(令和5年度)の介護福祉士国家試験の概要を紹介するのでチェックしてください。

    令和5年度 介護福祉士国家試験日

    筆記試験:2024年1月28日(日)
    実技試験:2024年3月3日(日)

    受験申し込みの受付期間

    2023年8月9日(水)~9月8日(金)まで ※消印有効

    試験地

    筆記試験(全35ヶ所)…北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

    実技試験(2ヶ所)…東京都、大阪府

    受験手数料

    18,380円

    合格発表

    2024年3月25日(月)

    第36回(令和5年度)の介護福祉士国家試験の受験資格

    介護福祉士は、主に4つのルートから資格取得を目指せます。ルートによって受験資格を得られる実務経験の期間や養成施設での履修年数などが異なるため、事前に確認しておきましょう。

    【養成施設ルート】介護福祉士施設卒業者は実技試験免除

    高校などを卒業後、介護福祉士養成施設で2年以上履修した方。または、福祉系大学や保育士養成施設などで学んだのち、介護福祉士養成施設で1年以上履修した方に受験資格が与えられます。なお、養成施設ルートからの受験者は実技試験免除です。

    【実務経験ルート】3年以上の実務経験と実務者研修の修了が必要!

    実務経験ルートには、主に2つのパターンがあります。

    1.実務経験+実務者研修(EPA介護福祉士候補者以外)
    2.実務経験+介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修

    実務経験の期間は、3年以上(1,095日以上)かつ従事日数540日以上となります。なお、従事期間や従事日数は通算することが可能。また、受験申し込み時に実務経験を満たしていない場合でも、試験実施年度の3月31日までに条件を満たす見込みがあれば受験できます。

    上記に加え、養成施設などにおける「実務者研修」の修了が必要です。仕事をしながら「実務者研修」を受講する方も多いため、無理なく学習できる通信コースを設けている養成施設もあります。実務経験ルートからの受験も、実技試験は免除です。

    【福祉系高校ルート】福祉系高校を卒業すれば、介護福祉士の試験が受けられる

    福祉系高校を卒業した方、または卒業する見込みがある方は受験可能です。また実技試験も免除されます。また、特例高等学校など(専攻科及び別科を除く)を卒業後、9ヶ月以上の実務経験がある方も受験することが可能です。特例高等学校の場合は、入学年度によって必要な履修科目や単位数が異なるため、事前によく確認しましょう。

    【経済連携協定(EPA)ルート】3年以上の実務経験が必要!

    EPA介護福祉士候補者とは、日本での介護福祉士資格取得を目的として研修を受けながら働くインドネシア・フィリピン・ベトナムの方のこと。EPA介護福祉士候補者は、母国で3年以上の実務経験があれば、受験することができます。

    介護福祉士国家試験の合格率や難易度は?

    介護福祉士国家試験の合格率は、「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」公式ホームページにて公開されています。以下に、過去3年分の合格率をまとめました。

    <介護福祉士国家試験の合格率>
    試験回・年度 合格率
    第33回・令和2年度 71.0%
    第34回・令和3年度 72.3%
    第35回・令和4年度 84.3%

    合格率はおおむね70%以上と比較的高く、難易度は「やや易しめ」といったところ。介護職として働きながら受験する場合、学習時間の確保が課題になるかもしれません。そのため試験日から逆算し、「余裕のある学習計画を立てる」「なるべく早めに着手する」などの対策を取ることで、資格取得は十分目指せるでしょう。

    初めて介護福祉士国家試験を受験する場合の申し込み方法

    ホームページまたは郵便はがきで、第36回介護福祉士国家試験「受験の手引」を請求します。手元に届くまで時間がかかるため、[btp_line]7月上旬から遅くとも受付期間締め切り8日前の8月31日(木)までに請求[/btp_line]してください。「受験の手引」は、ヤマト運輸の宅配便で送られてきます。

    受験申し込みに必要な書類を準備する

    「受験の手引」に従い、提出書類を準備します。必要な書類は受験ルートによって異なりますが、以下の書類は受験者全員が提出しなければなりません。

    • 受験申込書
    • 受験用写真等確認票
    • 受験手数料払込受領証貼付用紙

    また実務経験ルートから受験する方は、「実務者研修修了証明書」または「実務者研修修了見込証明書」、「実務経験(見込)証明書」なども必要になります。

    受験手数料を払い込む

    「受験の手引」内にある専用払込票を使い、受験手数料を払い込みます。払い込みが完了したら、受領証を「受験手数料払込受領証貼付用紙」に貼り付けてください。

    受験申し込みに必要な書類を送付する

    書類がすべてそろったら、期限までに「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」宛てで受験申込書を郵送します。

    [btp_box]【受験申込書郵送期間】2023年8月9日(水)~9月8日(金)まで ※消印有効[/btp_box]

    過去に介護福祉士試験を受験したことがある場合の申し込み方法

    第10回~第35回試験で受験資格が確定している方は、インターネットから受験の申し込みができます。「受験の手引」の請求や顔写真のプリントなどは不要。また、受験手数料の支払いにクレジットカードが使えるなど手軽に申し込めるのがメリットです。
    インターネット申し込みに必要なものは、メールアドレス・過去の試験の試験回と受験番号・顔写真データなど。なお、申し込み受付期間は郵送の場合と同様です。

    [btp_box]【受験申し込み受付期間】2023年8月9日(水)~9月8日(金)まで[/btp_box]

    働きながらでも介護福祉士の資格取得は目指せる!

    介護福祉士は、キャリアアップや収入アップに役立つ介護系国家資格。ここ数年の合格率は70%以上と比較的高く、介護スタッフとして働きながら資格取得を目指す方も数多くいます。令和5年度の介護福祉士国家試験の受験申し込み受付期限は、9月8日(金)まで。不備のないよう、なるべく早めに申し込み準備を進めてくださいね。

  • バイスティックの7原則をわかりやすく解説!介護福祉士試験でも出題

    バイスティックの7原則をわかりやすく解説!介護福祉士試験でも出題

    「バイスティックの7原則」は、施設利用者さんと接する際に意識しておきたい、とても大切な心得です。介護福祉士試験でも出題される項目で、覚えておくと介護の現場だけでなく資格試験でも役立ちます。「聞いたことがあるけど、中身まで詳しくは知らない」という方もいるかもしれません。そこで本記事では、介護スタッフとして従事している方々へ「バイスティックの7原則」の要点をわかりやすく解説します。

    バイスティックの7原則

    バイスティックの7原則とは、フェリックス・P・バイスティックというアメリカの社会福祉学者によって提唱された、ケースワークの原則です。1957年出版の著書『ケースワークの原則』で紹介され、世界中に広まりました。バイスティックの7原則は、わかりやすくお伝えすると「援助が必要な方(施設利用者さん)と関わるときの基本的な態度」です。

    [btp_box]<バイスティックの7原則>

    • 個別化の原則
    • 意図的な感情表現の原則
    • 統制された情緒関与の原則
    • 受容の原則
    • 非審判的態度の原則
    • 自己決定の原則
    • 秘密保持の原則[/btp_box]

    それぞれの原則を簡単に紹介していきましょう。

    個別化の原則

    個別化の原則とは、施設利用者さんそれぞれが「世界で1人しかいない方」だと意識することです。仕事をしていると無意識に利用者さんをパターン化したりグループ化したりして、画一的な対応をとってしまうことはありませんか?しかし、同じ方はいない・同じ問題は存在しないことを意識し、個々に適した最適なケアを心がけることが大切です。

    意図的な感情表現の原則

    意図的な感情表現の原則とは、施設利用者さんが感情を素直に表に出せるよう、意図的に働きかけることを指します。利用者さんが話しやすくなる環境や雰囲気を進んで整えましょう。利用者さんとの意思疎通が円滑になり信頼関係が生まれる、利用者さんのストレスが軽減する、といったメリットにつながります。

    統制された情緒関与の原則

    統制された情緒関与の原則は、施設利用者さんと接する際に、介護スタッフが自身の感情をコントロールすることです。介護スタッフは、感情移入をして特定の利用者さんの肩を持つ、怒りやイライラといった感情で利用者さんとの関係に波風を立てる、といったことをしてはなりません。会話の中で共感や反発を覚えても、冷静に感情をコントロールすることが求められます。

    受容の原則

    受容の原則とはありのままを受け入れることです。

    施設利用者さんと接する際は、

    • 先入観を持たない
    • 否定しない
    • 命令しない

    この3つが大切。

    ありのままを受け入れることは、利用者さんの承認欲求を満たし、対応策を練る必要が生じた場合は冷静な判断を下すことにつながります。

    非審判的態度の原則

    非審判的態度の原則は、介護スタッフが施設利用者さんの考えや行動の善悪を判断しないことです。トラブルが起こった際は、介護スタッフの価値観で利用者さんを評価・判断せず、利用者さん自身が問題解決できるような声かけやケアを心がけます。

    自己決定の原則

    自己決定の原則は、施設利用者さんご自身の意思を尊重することです。利用者さんが「自分で決める」ことは、自立にもつながります。介護スタッフは利用者さんが意思を決定するための助言やサポートを心がけましょう。

    秘密保持の原則

    秘密保持の原則とは、施設利用者さんの個人情報を守ることです。介護施設内でプライバシーを守るためのルールを策定し徹底することはもちろん、施設内の噂話にも気をつけましょう。個人情報や秘密を漏洩しないことは、信頼関係構築のために大変重要です。

    バイスティックの7原則から生まれる3つの方向性

    施設利用者さんと接する際にバイスティックの7原則を取り入れると、「3つの方向性」とも呼ばれる相互作用が生まれます

    <バイスティックの7原則による3つの方向性>

    1. 施設利用者さんからのニーズの発信
    2. 介護スタッフの反応
    3. 施設利用者さんからのさらなる反応

    バイスティックの7原則を取り入れると、第1の方向として、施設利用者さんはご自身が抱えるニーズを介護スタッフに発信できるようになります。第2の方向は、このニーズに対する介護スタッフの反応です。この反応に対し第3の方向として、施設利用者さんが言葉や態度で介護スタッフへさらなる反応を示します。

    このように、バイスティックの7原則の導入は、施設利用者さんと介護スタッフの間に相互反応を生み出し、円滑なコミュニケーションにつながるのです。ぜひ実際の介護現場で活用してみてください。

    バイスティックの7原則はあらゆる場面で応用可能

    バイスティックの7原則は、わかりやすくお伝えすると施設利用者さんと関わる際の基本的な態度です。介護福祉士試験でも度々登場するため、受験を視野に入れている方においては深く学習していきたい項目でもあります。バイスティックの7原則は施設利用者さんと介護スタッフだけの関係にとどまらず、あらゆる対人関係において応用が可能です。日頃から意識してみてはいかがでしょうか。

  • 【接遇5原則】介護の仕事で求められるマナーとは?スキルアップにもつながる

    【接遇5原則】介護の仕事で求められるマナーとは?スキルアップにもつながる

    接遇とは、おもてなしの気持ちを重視した対人スキルのこと。おもてなしというとサービス業のイメージが強いかもしれませんが、最近は介護の現場でも重視されています。対人業務が主な介護の仕事は、思いやりがあってこそ。接遇を身に付けることで、提供する介護の質を高めることにもつながります。そこで今回は、介護の仕事における接遇5原則について詳しく解説。接遇5原則をきちんと身に付けて、利用者さんも介護スタッフも気持ち良く過ごせる環境作りを図りましょう。

    介護の仕事でも接遇が求められる!その理由は?

    接遇とは、相手の状況や気持ちを理解して行動する、思いやりのある行動を指します。介護の仕事で接遇が重視される理由には、以下のような点が挙げられるでしょう。

    • 信頼関係の構築に役立つ
    • 職場の雰囲気が良好になる

    介護の現場は、利用者さんの生活の場です。毎日心地良く安心して過ごせる環境をつくるのが、介護スタッフの役目。接遇を意識することで、利用者さんとの信頼関係を構築しやすくなるでしょう。深い関係が築ければ、質の高い介護が提供しやすくなり、利用者さんもより快適に過ごすことができます。

    接遇マナーが浸透した職場では、スタッフ同士のコミュニケーションもスムーズです。職場の雰囲気も良くなり、和やかな雰囲気の中で仕事ができるでしょう。協力関係が築きやすくなり、仕事の効率が良くなるという側面もあります。

    知っておきたい!接遇5原則

    接遇で具体的に意識したいのは、以下の5つです。接遇5原則を介護の仕事に照らし合わせて確認していきましょう。

    挨拶や声かけ

    挨拶はコミュニケーションの基本中の基本。相手と目を合わせ元気に挨拶できると、それだけで印象が良くなります。感じの良い挨拶は安心感を与えるため、話しかけやすい雰囲気になるでしょう。利用者さんに声をかけるときは、急に近づくと驚かせてしまうことがあります。ゆっくり、はっきりとした声かけを意識することが大切です。

    言葉遣い

    言葉遣いで重要なのは、相手に不快感を与えないこと。介護の現場での言葉遣いは、敬語が基本です。利用者さんは目上の方が多いため、どんなに仲良くなっても砕けた口調になるのは避けておきましょう。丁寧すぎると堅苦しくて距離感があり、反対に馴れ馴れしいと失礼になります。言葉遣いはもちろん、言葉選びも意識しましょう。専門用語は避け、誰にでもわかりやすく伝わりやすい言葉で話すことが大切です。

    表情や笑顔

    コミュニケーションにおいて、相手に与える印象を大きく左右するのが表情です。話を聞いたり話したりするときには、相手の目を見ながらにこやかに。マスクをしていると口元が見えないため、笑っているつもりでも無表情に見えてしまう可能性もあります。目を細め目尻を下げると目元まで笑っている印象になり、感じも良くなるでしょう。

    また、話をしていないときの表情が硬いと、利用者さんが気軽に話しかけることができません。仕事中は話しかけやすい雰囲気になるよう表情を意識しておきましょう。

    態度

    利用者さんやその家族は、仕事をしているときの立ち振る舞いをよく見ています。周囲の方との接し方はもちろん、歩き方や立ち方、物の受け渡し方などが雑だと印象が悪くなってしまうでしょう。背筋を伸ばす、音をたてずに歩くなど、ひとつひとつの動作を意識しておく必要があります。

    身だしなみ

    介護スタッフは利用者さんとの距離が近いため、清潔感のある身だしなみが大切です。髪の毛やメイクはもちろん、利用者さんを不快にさせないよう、口臭や香水などのにおいにも注意しましょう。

    また、身体に直接触れることを考え、事故防止の観点で身だしなみをチェックする必要があります。利用者さんに引っかかるなどすると危険なので、装飾のない動きやすい服装が基本。爪が伸びていないかどうかも必ずチェックしましょう。

    介護の現場での接遇において意識したいポイント

    介護の現場の接遇では、以下のようなポイントを意識しましょう。

    目線の高さは利用者さんに合わせる

    利用者さんは椅子に座っていたり車椅子に乗っていたりと低い場所にいることが多いため、普通にしていると目線が合いません。上から見下ろされると高圧的に感じてしまうなど、不快に感じる利用者さんもいるはず。会話するときは必ず利用者さんと目線を合わせるようにしましょう。

    どんなときも傾聴の姿勢で接する

    傾聴とは、相手の話にしっかりと耳を傾け、肯定的な態度で聞く会話の技術です。利用者さんや家族との信頼関係を築くには、傾聴の姿勢が大切。話を遮らず、否定せず聞くことで、利用者さんの存在価値を認めることにもなるでしょう。忙しくて難しいときもあるかもしれませんが、どんなときも傾聴の姿勢で接するのが理想です。

    スタッフ同士の会話も接遇マナーを重視

    スタッフ間でも接遇を意識すると、コミュニケーションがスムーズになります。スタッフ同士だからと砕けすぎず、職場では節度を持って接しましょう。連携が取りやすくなると職場の雰囲気も良くなり、より質の高いサービスの提供にもつながります。スタッフ同士の何気ない会話も利用者さんの耳に届いているため、話す内容にも気を配りましょう。

    関連記事リンク

    接遇5原則を意識して質の高い介護を提供しよう

    利用者さんとの距離が近い介護の仕事において、接遇は重要なマナーのひとつです。接遇5原則を念頭に置いて仕事に取り組むことで、提供する介護の質を高めることにもつながります。また、スタッフ全員が接遇を身に付けることで、施設全体の雰囲気を良くすることにもなるでしょう。利用者さんやスタッフとの関係性をより良くするため、接遇5原則の知識を役立ててください。

  • 【介護施設の救急搬送事例】119番するのはどんなとき?

    【介護施設の救急搬送事例】119番するのはどんなとき?

    介護施設で働いていると、利用者さんの病状が急変したりケガをしたりする場面に遭遇することがあります。病状やケガの程度によっては、救急搬送するかどうかを迷うこともあるでしょう。この記事では、介護施設で起こりうる救急搬送の事例とともに、救急車を要請すべき症状や119番通報する際に注意が必要な点を解説します。いざというときに的確に対処できるよう、すでに介護施設で働いている方やこれから介護スタッフをめざす方は、ぜひご一読ください。

    介護施設で救急搬送するべき症状とは?

    介護施設で働く新人スタッフや緊急時対応の経験が少ない場合、すぐに救急車を呼ぶべきかの判断がむずかしいことがあるでしょう。ひとつの目安としては、介護スタッフによって施設内で応急処置ができる症状であるかどうかが基準となります。例えば、[btp_line]下記のような事例では、すぐに救急車を要請すべきでしょう。[/btp_line]

    • 意識がない
    • 呼吸困難
    • 出血が多い
    • 骨折が疑われる
    • けいれんしている
    • 中等度から重度の熱中症
    • 激しい腹痛
    • 胸部が締めつけられるような痛み

    119番通報するまでの流れ

    利用者さんのケガや急変を発見してから救急車を要請するまでの間に、介護スタッフがとるべき行動について、確認しておきましょう。

    急病人やケガ人のそばを離れない

    利用者さんの急変やケガを発見した介護スタッフは、基本的にその場を離れてはいけません。すぐに大声や通信手段を使って応援を呼び、必要に応じてAEDを依頼します。利用者さんの安全確保に努め、状態の変化を見て対応しましょう。

    救急車を要請する

    利用者さんが大量出血していたり、呼吸困難の状態にあったりする場合など、明らかに深刻な状態である場合は、すぐに救急車を呼びます。また、119番通報を迷う症状のときは、常駐またはオンコールで待機している看護師に状態を説明し、指示に従いましょう。

    119番通報したあとの流れ

    119番通報をしてから救急車が到着するまでの間に、その場にいる介護スタッフがするべきことについてまとめました。

    必要に応じて応急処置をする

    119番担当者や介護施設の看護師と連携しながら応急処置を行いましょう。とくに呼吸、脈拍の低下や心停止の状態にあるときは、迅速な処置が必要です。救急車が到着して救急隊に引き継ぐまで、心肺蘇生を行います。AEDを用いることもあるため、使い方を知っておくことが大切です。

    利用者さんの状況を整理する

    以下の項目を救急隊に伝える必要があるため、救急車が到着するまでの間に整理しておきましょう

    • 急変またはケガをしてから現在までの状態
    • 既往歴や服用中の薬など
    • 日常生活動作(ADL)などの状態

    ご家族に連絡する

    ご家族への連絡はとても重要です。入院や手術の際はご家族の同意書が必要になるため、早めに伝えましょう。搬送先の情報をはじめ、発症から現在までの経緯の説明などを行います。また、状態によっては延命措置の意向についても、しっかりと確認しましょう。

    介護施設で起こりうる救急搬送事例

    ここでは、介護施設で発生しやすい緊急搬送の原因となる事例について3つ紹介します。各項目の詳しい内容や対処法などについても、関連記事とともにご一読ください。

    その1.食中毒

    食中毒の原因となる菌は、夏に発生しやすいものや冬に発生しやすいものなど多種多様です。したがって、1年中注意が必要といえるでしょう。介護施設の利用者さんの中には免疫力が落ちている方もいます。免疫力が低下した高齢者が食中毒を発症した際には、重症化のリスクがあり、場合によっては救急搬送が必要になることを覚えておきましょう

    介護施設で起こりやすい食中毒の事例については、こちらの記事も参考にしてみてください。

    (関連記事)介護施設で起こりやすい食中毒とは?5つの事例を紹介

    その2.ヒートショック

    ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が乱高下し、めまいや失神、血管に起因する重篤な症状があらわれることです。冬に起こりやすく、浴室などで発症することが多いといわれています。浴室でヒートショックが起こった場合、浴槽に転倒して溺れるなどの事故につながることもめずらしくありません。利用者さんの入浴中は意識的に様子を確認し、ヒートショックを起こしているのを発見した際は、すぐに救急車を呼んでください。

    高齢者が注意すべきヒートショックに関することは、こちらの記事でも解説しています。

    (関連記事)ヒートショックとは?高齢者が気を付けたい場所や対処法

    その3.誤薬

    介護施設において、利用者さんに処方された薬の用法用量を誤ったり、他の利用者さんの薬を間違えて服用させてしまったりことで生じる事故を、誤薬といいます。薬は利用者さんの健康維持のために欠かせないものですが、飲み方を誤ると重篤な健康被害につながる恐れがあることを忘れてはいけません。薬の管理を正しく行うことが基本ですが、万一誤薬があったときには、上司や看護師に報告し、利用者さんに異変がないかをすぐに確認しましょう。また、誤薬後の診断や処置は医師のみが行える行為のため、施設の状況によって救急搬送も必要になります。

    介護施設で過去に起こった誤薬の事例や事故防止の対策などについては、こちらの記事もご覧ください。

    (関連記事)介護施設で実際にあった誤薬事例とは?事故から学ぶ対策法を解説

    慌てずに落ち着いて対応しよう

    介護施設で救急搬送が必要になったとき、慌てずに対応するためにも、日頃から緊急時のマニュアルをしっかりと把握しておくことが大切です。過去の事例も参考にすれば、介護スタッフとしてどのように行動すべきかをイメージするのに役立ちます。また、介護スタッフ同士の連携を強化したり、研修などに積極的に参加したりすることで、緊急対応時の不安を軽減し、落ち着いた行動ができるでしょう。

  • 貼り絵・ちぎり絵レクの効果は?下絵がダウンロードできるサイトも紹介

    貼り絵・ちぎり絵レクの効果は?下絵がダウンロードできるサイトも紹介

    手やハサミで切り取った折り紙を台紙に貼りつけ、作品を完成させていく貼り絵やちぎり絵は、高齢者にもおすすめのレクリエーションです。手先を使うため、認知症の予防としても注目されています。そこでこの記事では、貼り絵やちぎり絵がもつ効果からレクリエーションを行うときのポイントまでを紹介。下絵がダウンロードできるサイトもまとめています。貼り絵やちぎり絵をレクリエーションに取り入れたい方はぜひご覧ください。

    貼り絵・ちぎり絵の効果とは

    まずは、貼り絵やちぎり絵がもつ効果について見ていきましょう。

    手先や脳の運動になる

    貼り絵やちぎり絵は、指先を使って下絵に貼りつけるため、手先の運動としての効果が期待できるレクリエーションです。また、どこに何色を貼りつけるかを考えることで、空間全体のイメージを把握する「視空間認知機能」の維持・向上にも役立ちます。鳥取県が導入した認知症予防プログラムには、知的活動の一環として貼り絵が組み込まれていることからもその効果が伺えるでしょう。

    利用者さんの個性が表現できる

    貼り絵やちぎり絵の魅力の1つは、形が不規則な紙を一人ひとりの感性で貼りつけ作品にしていくことです。そのため、絵に苦手意識がある場合でも、その方らしさが光る作品に仕上がります。たとえ全く同じ下絵であっても、利用者さんによって違った印象の作品ができるはずです。こうした個性が表現できるのも貼り絵やちぎり絵の効果といえるでしょう。

    貼り絵・ちぎり絵レクリエーションの種類

    下絵にどんな紙を貼りつけるかで、貼り絵やちぎり絵にもバリエーションが生まれます。ここでは、貼り絵やちぎり絵にどのような種類があるか見ていきましょう。

    折り紙を使う方法

    貼り絵やちぎり絵といって思い浮かぶのは、折り紙を使う方法という方も多いかもしれません。折り紙はサイズやカラーバリエーションが豊富で、費用もあまりかからない手頃な材料です。和柄や花柄など、模様が印字された折り紙を使えばひと味違った貼り絵・ちぎり絵レクリエーションが楽しめるでしょう。

    和紙を使う方法

    和紙は手でちぎりやすいため、貼り絵やちぎり絵に適した材料です。初めて貼り絵やちぎり絵をする利用者さんや手先が動かしにくい方でも、簡単に扱いやすいでしょう。また、色を重ねたり陰影をつけたりと、こだわりを出しやすいのも和紙の魅力です。そのため、絵や工作が得意な利用者さんにとっても満足度の高いレクリエーションとなりやすいでしょう。

    マスキングテープを使う方法

    貼り絵やちぎり絵をするなら、のりいらずで接着できる、マスキングテープもおすすめです。近年人気を集めている貼り絵の方法で、Instagram(インスタグラム)にて「#マスキングテープアート」と検索すると3.1万件(2023年7月時点)もの作品が閲覧できます。折り紙や和紙とは違った風合いの貼り絵やちぎり絵を取り入れたいときには、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

    貼り絵・ちぎり絵レクリエーションのポイント

    ここからは、貼り絵やちぎり絵レクリエーションを行うときのポイントについて見ていきましょう。

    下絵を用意しておく

    貼り絵やちぎり絵の下絵は、事前に用意しておくことをおすすめします。下絵までレクリエーション時に行おうとすると、ちぎったり貼ったりする時間がなくなり、作品が仕上がりません。また、下絵があれば絵が苦手な利用者さんの参加ハードルも下がりやすいでしょう。なお、以下で紹介するサイトでは、塗り絵の下絵が無料でダウンロードできます。絵柄によっては、ちぎり絵の下絵としても使えるため、ぜひ活用ください。

    介護レク広場https://www.kaigo-rec.com/
    MY介護の広場https://www.my-kaigo.com/pub/carers/otasuke/nurie/

    台紙自体に形をつけておく方法も

    貼り絵やちぎり絵の台紙は、必ずしも絵でなくて構いません。とある介護施設では、画用紙をもみじの形に切り取っておき、そこに思い思いの色の折り紙を貼りつけて色とりどりのもみじを製作したそうです。でき上がった作品は、壁に作っておいたもみじの木に貼りつけていき、最終的には大きな1つの作品にしたといいます。こうした方法は春や秋など、季節のレクリエーションとしても取り入れやすいでしょう。

    利用者さんがテーマを選べる環境づくりも大切

    貼り絵やちぎり絵は、幅広い作品が生まれやすい活動です。そのため、下絵を選ぶときには難易度の異なるものをいくつかピックアップしておき、利用者さんに選んでもらえるようにすると良いでしょう。選択肢を狭めず、柔軟な発想が広がりやすい環境づくりも大切です。

    貼り絵やちぎり絵を利用者さんと楽しもう!

    貼り絵やちぎり絵は、手軽に行いやすく、楽しみ方の幅も広いレクリエーションです。手先や脳を使うため、認知機能の維持・向上にも役立ちます。また、下絵のテーマを変えたり、型取りした台紙を使ったりするとレクリエーションとしての幅も広がるでしょう。この機会に、貼り絵やちぎり絵を利用者さんと楽しんでみてはいかがでしょうか。

  • 新人研修のレポートの書き方は?例文も参考にポイントを押さえよう【介護職】

    新人研修のレポートの書き方は?例文も参考にポイントを押さえよう【介護職】

    介護スタッフとして施設入職後に行われる新人研修。研修後にレポートの提出を求められ、「書き方が分からない…」と悩む方もいるのでは?本記事では、施設がレポート提出を求める理由から、自身の評価アップにもつながるレポート作成方法を例文とともにご紹介します。新人介護スタッフとしての熱意が伝わるレポートの書き方を知りたい方や、文章を書くのが苦手と感じている方は、ぜひチェックしてみてください。

    新人研修のレポートはなぜ必要?

    まずは施設が新人研修後にレポートを課す3つの意図を理解しておきましょう。

    研修の成果を把握するため

    新人研修では、介護の仕事をする上での心構えや接遇マナーをはじめ、マニュアルを用いた業務内容の説明や、先輩スタッフに付いての実習などが行われます。そのため新人研修は、施設にとって決して少なくない労力と時間をかけた投資だといえます。そのため、レポートの提出を通して「新人研修でどのような成果が得られたか」という投資対効果を把握したいという意図があることを、まずは念頭に置きましょう。

    施設側が研修の改善を図るため

    施設側は、提出されたレポート内容をふまえて、研修内容は意義のあるものだったかを検証し、改善点が見つかれば今後の研修の内容変更などを行います。施設の新人教育をよりよいものにブラッシュアップしていくためにも、レポートが必要なのです。

    新人スタッフ自身の学びを深めるため

    新人研修後のレポート提出には、スタッフ自身で学んだことを整理し、理解や考えを深めてほしいという意図も含まれています。

    次項からは、研修内容についての理解を効果的に伝えられるレポートの書き方についてチェックしていきましょう。

    新人研修レポートの基本の書き方

    まずは必須事項をチェック

    レポートには盛り込むべき項目があります。施設によってフォーマットが用意されている場合もありますが、ない場合は以下の項目に沿って書くとよいでしょう。

    1. 氏名
    2. 日時
    3. 場所
    4. 研修名
    5. 担当者名
    6. 研修の内容
    7. 研修の所感

    1~5は、基本的な項目として正確に記載します。
    6の研修内容は、配布された資料の目次などをもとに、箇条書きでシンプルにまとめましょう。感想などを交えて長々と書く必要はありません。
    7の所感は、レポートにおいて最も大切な項目です。新人研修を通して学んだことや、今後の業務にどのように活かしていくかを、自分なりの感想とともに記します。

    書き方のポイントは?

    研修の成果や感想を記す「所感」は、比較的自由度の高い項目のため、「何をどうやって書いたらいいの?」と迷う方もいるかもしれません。伝えたい内容を誤解なく、分かりやすく記すためには、以下の3つのポイントを意識するとよいでしょう。

    ・結論から書く「PREP法」を意識

    「PREP法」とは、文章の書き方の型のことで、Point(結論)・Reason(理由)・Example (具体例)・Point(結論)の頭文字からとられたものです。
    まずは結論を記したあとに、その理由と具体例、最後に再び結論で締めると、何を伝えたいかが分かりやすくなります。
    所感は、自分の感想や思いを入れるため長くなりがちですが、新人研修で何を学べたかを結論として簡潔に書くと、まとまりのある文になるでしょう。

    ・資料の丸写しにならないよう注意

    研修時に配布された資料を見ながらレポートを記入していると、つい資料内容の丸写しになってしまう…というケースもあります。そうならないためにも、研修中は学んだことや今後に活かせそうなことを随時メモしておき、それをレポートに反映させると、自分らしい質の高いレポート作成ができるでしょう。

    ・句読点や語尾の統一で読みやすく

    読みやすい文章を書くための基本として、句読点の数は多すぎず少なすぎず、適切な位置に打つことを意識してください。また、語尾が「です・ます」調と「である」調が混在すると文章のリズムが崩れて読みづらくなるため、必ず統一しましょう。

    新人研修レポートの例文【介護職】

    新人研修レポートの「所感」の例文を、介護職に必要な「接遇マナー」を例に紹介します。

    【例文】
    今回の研修を通して、新人のうちから接遇マナーを身につけ、利用者様との信頼関係を築くことは、大変重要であることを学びました。なぜなら介護は人の命に関わる仕事であり、安全にケアを行う必要があるからです。利用者様に対しての言葉遣いや表情、態度に思いやりの心を込めると信頼関係ができ、安心して体を預けてもらえることにつながります。今後も接遇マナーを常に意識し、どのような場面でも安心・安全なケアを提供していきたいと思いました。

    上記のように、新人研修で学んだことの記録だけでなく、学んだことを今後どう活かしていくかもレポートに記すことで、施設側は新人スタッフにどのような成長が見られたか、研修の効果を確認しやすくなります。ぜひ例文をヒントに、相手に伝わる介護職レポートを書いてみてくださいね。

    新人研修のレポートで伝わる文章力を身につけよう

    レポートは、施設が新人研修の効果を確認するためのものであり、また、介護スタッフ自身の評価や成長にもつながる重要な書類です。文章を書くのは苦手・面倒だと感じる方も、「PREP法」などの書き方のポイントを知ることで、レポート作成がぐっとラクになるのではないでしょうか。ご紹介した例文を参考に、新人介護スタッフとしての意気込みを伝えられるレポートを作成してくださいね。

  • 【日本の高齢化率】最新データは?未来予測と今後の問題点

    【日本の高齢化率】最新データは?未来予測と今後の問題点

    「高齢化が進み、日本は超高齢社会へ」と言われていますが、実際のところ、どのくらいの高齢化率なのでしょうか?そもそも高齢社会とは、65歳以上の高齢者が人口の14%を超えた社会のことを言います。そして、21%を超えた社会を超高齢社会と呼んでいるのです。そこで今回は、日本の高齢化率の最新データを紹介し、今後の推移予測や問題点について見ていきましょう。

    過去最多!65歳の高齢者人口は3,627万人

    まずは、日本の高齢率の最新データを紹介します。総務省統計局が発表した「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」によると、2022年9月15日における日本の総人口は1億2,471万人で、前年と比べて82万人減少。

    その半面、65歳以上の高齢者の人口は3,627万人で、前年よりも6万人増加しており、過去最多となりました。総人口に占める高齢者の割合は29.1%で、日本は超高齢社会であることがわかります。

    では、性別や年齢による違い、外国との比較をしていきましょう。

    男女別人口

    高齢者人口の性別の違いを見ていくと、男性は1,574万人、女性は2,053万人。男性よりも女性の方が479万人多い点が特徴です。男女別での高齢者人口の割合では、男性人口における男性の高齢者人口の割合は26%であるものの、女性の場合は女性人口の32%を占めています。

    男女ともに高齢者は増加していますが、特に高齢者人口に占める女性の割合が多いことがわかるはずです。

    年齢別人口

    年齢別で見ていくと、年を追うごとにどの年齢層でも高齢者が増えています。特に80歳以上の高齢者人口の増加が顕著です。2000年の65歳以上の人口は2,204万人、2022年では3,627万人になっており、約164%増加しています。

    70歳以上では約192%、75歳以上は約215%の増加。80歳以上の方を見ると、2000年では486万人だったところ、2022年には1,235万人になり、約254%も増加しています。

    世界での日本の高齢者人口

    次に世界にも目を向けてみましょう。人口10万人以上の国や地域の中で、日本の総人口に占める65歳以上の人口割合は29.1%で第1位、第2位のイタリアは24.1%、第3位のフィンランドは23.3%です。

    [btp_line]日本の高齢者人口の割合は、世界で最も高い水準であることがわかります。[/btp_line]

    2040年には3,921万人に!

    高齢化は今後も続くと予測されています。その理由は、第2次ベビーブーム(1971~1974年)で生まれた方が高齢者になるためです。

    この方々が65歳以上になる2040年には、高齢者は3,921万人に達し、日本の総人口に占める割合は35.3%になると考えられています。

    超高齢化の問題点

    最後に、超高齢化によって起きる問題点について考えていきましょう。

    労働力人口の減少による経済成長の伸び悩み

    日本では、高齢化だけではなく少子化も問題になっています。少子化が進み、高齢者の割合が増えると、労働力人口が低下して経済成長の伸びが鈍化。世界での視点で考えると、成長が期待できない日本に投資する魅力が低下することが考えられます。

    社会保障制度の崩壊

    日本の社会保障制度は、労働力人口が高齢者を支える仕組みになっています。そのため、少子高齢化が進むと、高齢者1人を支える労働力人口が減少して労働力人口1人あたりの負担が増大し、社会保障制度の崩壊につながる可能性があるのです。

    医療・介護現場への負担増

    高齢者が増加するということは、疾病構造が変化したり要介護の方が増えたりすることも考えられます。そのため、医療や介護現場での負担が増え、現状の体制では対応が追いつかないということも。

    また、高齢者が高齢者を介護する老々介護のさらなる増加も懸念されています。

    高齢者の就業場所の確保

    「高齢者になったから働けない」というわけではありません。高齢者でも健康で、就業意欲にあふれた方もいるでしょう。そういった方が働けない場合、社会から引き離されたことによる孤立感から生活の質が低下する可能性があります。

    高齢者が生き生きと生活でき、生活の質を低下させないためにも、高齢者の就業場所を確保する必要があるのです。

    高齢化に伴い介護分野はさらに注目される

    日本の高齢化率の最新データをチェックすると、高齢化は今後さらに進み、それに伴う問題点も数多くあることがわかりました。日本では、少子化対策も欠かせませんが、高齢化対策も急がねばなりません。高齢化によって介護の需要が増えることが想定できるため、今後も介護分野の職業は注目されるでしょう。

  • 正しい食事介助の手順とは?食事が難しくなる原因や注意点もチェック!

    正しい食事介助の手順とは?食事が難しくなる原因や注意点もチェック!

    食事介助は、利用者さんが食事を通じてきちんと栄養を摂ることや、安全に食事をすること、を目的とする業務です。介護施設で過ごす利用者さんには、日々の食事で楽しさを感じてもらいたいもの。やり方次第で食事時間の充実度が変わる食事介助には、正しい知識が欠かせません。そこで今回は、[btp_line]“食事介助の手順”[/btp_line]について解説します。高齢により食事が難しくなる原因や注意点にもチェックしてください。

    高齢になると食事が難しくなる…その4つの原因とは?

    高齢の方にとって食事が難しくなる原因は4つあります。嚥下力や咀嚼力などが低下すると、さまざまな弊害が起こるものです。食事介助の手順を確認する前に、こちらをチェックしていきましょう。

    嚥下力

    嚥下力が低下すると、誤嚥のリスクが高まります。窒息はもちろん誤嚥性肺炎につながる可能性もあるので、料理にとろみをつける、水分を多く含む食材を選ぶ、といった工夫が必要です。

    咀嚼力

    あごの筋肉が衰えると咀嚼力が低下し、やわらかい料理を好むようになります。肉や野菜などの硬い食材を避けることで考えられるリスクは、あごの筋肉の衰えが進行する、必要な栄養素が不足する、など。食材を小さく切ったり煮込んだりして食べやすくする必要があります

    消化能力

    加齢によって胃腸の消化液・唾液が分泌されにくくなると、消化器官の運動機能が低下。その結果、消化能力が低下して、便秘や下痢の症状の増加、胃もたれにつながります。食材や調理法を選ぶときは、消化・吸収されやすいかどうかに注目しましょう。

    食欲

    身体機能が衰えて活動量が減ると、味覚・嗅覚が鈍くなって食欲が低下しやすくなります。エネルギーや栄養素が不足したり、食事の楽しさを感じにくくなったりしないよう、日々の食事に“食欲のわく工夫”が欠かせません。

    【食事介助の手順】食事前のチェックポイント&流れ

    続いて、食事前のチェックポイントと食事介助の手順を確認します。

    食事前にすること

    利用者さんが食事に集中しておいしく食べられるよう、食事前の準備にも注目が必要です。まずは利用者さんに排泄をすませてもらい、食事の中断を防止します。食事しやすい環境を整えるために、テレビを消したりゆったりとした音楽をかけたりすると良いでしょう。
    また、食事前の声掛けも大切なポイントです。利用者さんの好みの食材や献立の味付けを話題にあげ、食欲がわくような声掛けを意識しましょう。今から食べる料理への認識ができれば、利用者さんの安心にもつながります

    食事介助の手順

    1.安全な姿勢の確保

    食事を始めるときは、まず利用者さんの安全な体勢を確保しましょう。車いすなら深めに腰掛けてやや前傾姿勢に、ベッドで食事をするならリクライニングの角度を調節します。腰や背中にクッションを当てて安定感を高めるのも工夫のひとつ。利用者さんの体勢が整ったら、介護スタッフは同じ目線になることを意識して座ります

    2.食事前の水分補給

    食事の前には、利用者さんの口の中が潤うように水分補給をしてもらいましょう。

    3.食べ始めは水分の多い物から

    スムーズな嚥下のためには、水分の多い物から食べ始めることが大切です。一口の目安量はティースプーン一杯程度を意識し、食事中はこまめに水分補給をはさみます。

    4.食事ペースの確認

    利用者さんが口の中にある食べ物をきちんと飲み込んでいるか確認しながら、“利用者さんのペースに合わせた食事介助”を行いましょう。食事が終わったら口腔ケアや服薬など必要に応じて行ってください。

    食事介助の手順と合わせて意識したい3つの注意点

    食事介助の手順を確認したところで、介助中に気をつけたいポイントを紹介します。

    1.体勢を整え目線をそろえる

    介助者が立った状態での食事介助は、利用者さんのあごが上がって誤嚥の誘発につながります。座っている利用者さんの上体をまっすぐに近い状態(90度程度)に近づけて嚥下しやすい体勢にし、介護スタッフは座って目線の高さをそろえることが大切です。

    2.料理を口に運ぶ順番はバランスを意識する

    食事のときに同じ料理が連続すると、利用者さんは飽きやすく、料理によっては口の中の水分不足につながる場合もあります。“主食・副食、水分をバランス良く交互に”を意識しましょう。

    3.食後の口腔ケアと体勢

    食後は利用者さんの口の中に食べ物が残っていないか確認し、口腔ケアを行います。利用者さんが食後に気持ち良く過ごせるよう、口の中をすっきりした状態に整えましょう。また、食後はすぐに横になると食べた物が逆流する可能性があるので、利用者さんの体勢に注意してください。

    質の高いサービスのために食事介助の手順を学ぼう

    食事介助の正しい手順を知ることは、利用者さんへの質の高いサービス提供につながります。高齢者の食事の難しさをふまえたうえで、「利用者さんにとっての“食べやすさ”とは?」と考えてみましょう。食事時間が楽しくなり生活にハリが出るよう、利用者さん一人ひとりに向き合った食事介助を心掛けてください。

  • 整容がADL向上につながる3つの理由!効果的なサポート方法は?

    整容がADL向上につながる3つの理由!効果的なサポート方法は?

    身だしなみを整える[btp_line]「整容」[/btp_line]は、自立した生活を維持・向上させるために欠かせない行動です。そのため、高齢者の自立した生活の指標であるADL(日常生活動作)の1つにも数えられています。整容はご自身で行える利用者さんもいれば、サポートが必要な方もいるなど、介護職の関わり方はさまざまです。そこでこの記事では、整容がADL向上につながる理由とともに、介護職の効果的なサポート方法について紹介していきます。

    整容とは

    整容とは、整髪やひげ剃り、洗顔などの身なりを整えることです。歩行が困難になったり認知機能が低下したりと、身体的・精神的にご自身だけで整容を行えない利用者さんには、介護職がサポートしてケアすることもあります。整容は、自立した生活の指標であるADL(日常生活動作)の1つであり、介護予防の観点からも重視されているケアです。

    整容がADL向上につながる3つの理由

    超高齢社会である日本では、高齢者ができるだけ長い期間生き生きと自立した生活を送れることが重要と考えられています。自立した生活を送るためには、日常生活に必要な食事や排泄、入浴などのADLの維持・向上が欠かせません。また、整容もADL向上につながると考えられています。ここでは、その理由について見ていきましょう。

    利用者さんの自信を保てる

    身だしなみを整えることは、年齢を問わず多くの方が毎日行っている行動です。朝起きたら歯を磨いて髪をとかし、服に着替えることなどが習慣になっています。身だしなみが整っていないと「人に会いたくない」と引け目を感じることもあるでしょう。

    それは利用者さんにとっても同じです。整容によって身だしなみが整うと、自然と生活や気持ちに自信やハリが生まれていきます。そのため、介護が必要な方であっても整容ケアを行うことで、ADLの維持・向上が期待できるのです。

    社交性を失いにくくなる

    介護状態の悪化を防ぐためには、生きがいや人とのつながりなど、社会との接点も重要です。しかし、身だしなみに気を配らなくなると、人と会うことに消極的になる方も少なくありません。そのため、まずは身だしなみを整えておくことが、社交性をなくさないために重要なのです。

    「○○さんと会うからきちんとしていよう」「身の回りのことはできるだけ自分でやろう」といった意識は整容からも生まれます。こうした点がADLの維持・向上につながると考えられている要因でしょう。

    健康維持に役立つ

    整容は、体を清潔で健康に保つためにも大切です。爪や歯などの手入れをしていないと菌が繁殖し、感染症や合併症を引き起こすこともあります。これらが引き金となり、歩行困難や寝たきりとなるとADLはさらに低下し、自立した生活を送るのはより難しくなるでしょう。そのため、まずは整容によって健康に配慮し、ADLを低下させないようにすることが重要なのです。

    効果的な整容ケアを行うポイント

    ここからは、効果的な整容ケアを行うポイントについて見ていきましょう。

    利用者さんの長年の習慣をヒアリングする

    「食事をとる前に歯を磨く」「洗顔はぬるめのお湯で行う」など、利用者さんによって整容の習慣は違います。そのため、介護職による整容ケアがいつもの習慣と違うことで、かえってストレスとなってしまう利用者さんもいるでしょう。こうしたすれ違いが起こらないよう、整容ケアを行う際は事前に利用者さんやその家族から手順や使いたいアイテムを聞いておくと安心です。

    蒸しタオルやお湯などを上手く取り入れる

    洗面所で洗顔ができない利用者さんの整容には、蒸しタオルを使うとスムーズです。ひげを剃る場合も、事前に蒸しタオルで余分な皮脂を取り除いておくときれいに剃りやすいでしょう。また、爪切りはお湯で爪を温めてから行うと整えやすくなります。このように、整容する部位によっては蒸しタオルやお湯を使うと、利用者さんの負担を軽減しながら楽にケアしやすいでしょう。

    できることはご自身で行ってもらう

    利用者さんができる範囲の整容ケアは、ご自身で行ってもらうこともADLを維持・向上させるために大切です。ご自身で行うことで達成感を味わえ、自立した生活に対する意欲が上がる方もいます。そのため、ADLが低下している利用者さんの場合は心身の状態を見極め、少しずつできる範囲を広げるような整容ケアを行っていきましょう。また、ある程度ADLを維持している利用者さんには、それを妨げないようサポートすることが重要です。

    整容ケアはADLの向上につながる!適切なサポートを

    身だしなみは、心や体に大きな変化をもたらすと考えられています。そのため、利用者さんに行う整容ケアも、ADLを維持・向上するためには欠かせません。利用者さんが長年行ってきた方法や手順などに耳を傾け、整容ケアを進めていきましょう。改めて整容ケアの重要性について考えることで、利用者さんのさらなるADL向上へとつなげてみてはいかがでしょうか。

  • 介護施設に入所しても投票できる?高齢者施設を利用する方の選挙事情

    介護施設に入所しても投票できる?高齢者施設を利用する方の選挙事情

    「介護施設に入所すると選挙に行けない」そんな不安を抱える利用者さんはいらっしゃいます。しかし、介護職の方はご存じのとおり、入所後も選挙に参加することは可能です。また、認知症で成年後見人制度を利用している場合も、選挙権は付与されます。そこでこの記事では、利用者さんから質問を受けやすい介護施設での選挙事情をご紹介。合わせて、施設内で不在者投票が行われる際の流れについてもお伝えしていきます。

    介護施設やグループホームなどに入所していても投票は「可能」!その方法は?

    介護施設入所後も投票は可能です。ここでは、総務省が公表した「高齢者の投票機会の確保に関する現状」を参考に、その方法を改めて確認しておきましょう。

    外出許可を得て投票所などに赴く

    まずは、自宅で過ごされていたとき同様、利用者さん自身が投票所などに出向いて投票する方法です。介護施設を利用されている場合は、外出許可を得て選挙に向かうことになりますが、ご自身で投票することはできます。高齢者の投票機会を確保するため、次のような支援を行っている地域もあるでしょう。

    • 商業施設や病院などに期日前投票所を増設
    • 集会所などに期日前投票所を巡回設置(主に過疎地域)
    • 巡回バスの運行やタクシー券の配布など投票所への移動支援

    一定規模以上の老人ホームなどは施設内で不在者投票が可能

    一定規模以上の病院や老人ホームなどで、その施設が各都道府県の選挙管理委員会から指定を受ければ、施設内で不在者投票が可能です。この場合は、施設にいながら投票できるため、選挙に参加しやすい利用者さんが増えるでしょう。なお、老人ホームに入所している方はもちろん、ショートステイの利用者さんも投票可能です。

    要介護5の方などは郵便投票が可能な場合も

    要介護5の方や歩行や外出が困難な障がいを持つ方などは、郵便投票が認められています。そのため、勤務する介護施設に該当する方がいる場合は、郵便投票のサポートをする可能性があるでしょう。具体的には、次のような手続きが必要です。

    1. 居住している市区町村の選挙管理委員会に「郵便等投票証明書」の交付を申請
    2. 郵便等投票証明書が届いたら、投票用紙と投票用封筒を同委員会に請求
    3. 投票用紙が届いたら、必要事項を記載し郵便で送付

    市区町村の選挙管理委員会とのやり取りの時間を考慮し、早めに手続きしておくと安心です。

    「成年後見人制度」利用の認知症の方も選挙に参加できる

    認知症の方の中には、ご自身の財産管理が難しく成年後見人制度を利用している方も少なくありません。2013年5月以前はこの制度を利用している方に選挙権がありませんでしたが、公職選挙法が一部改正され、現在は選挙権が回復しています。そのため、かねてより応援している候補者がいる場合などは、その意思をつなげることが可能です。

    施設内で不在者投票が行われる際の流れとは?

    一定規模以上の病院や老人ホームでは、外部立会人を立ち会わせることで施設内での不在者投票が可能です。そのため規模によっては、勤務先が不在者投票の会場となる方もいるでしょう。ここでは、不在者投票の会場となった場合の大まかな事務の流れについて見ていきます。

    1. 施設長を中心に、不在者投票設営に関わるスタッフで打ち合わせを行う
    2. 利用者さんに不在者投票の希望の有無を依頼状などで確認する
    3. 施設長が投票用紙を市区町村の選挙管理委員会に代理請求する
    4. 不在者投票を実施
    5. 投票後、投票用紙を市区町村の選挙管理委員会に返送する

    なお、上記以外の詳細については、都道府県や市区町村の選挙管理委員会にお尋ねください。

    こんなときどうする?利用者さんに合わせた対応方法

    ここからは、介護施設の選挙時に疑問が出やすい対応方法について見ていきましょう。

    自筆が困難な利用者さんの場合

    自筆が困難な利用者さんの場合は、代理投票を申し出るようサポートしましょう。投票所には自筆が困難な方のために、代理投票補助者がいます。記入役とチェック役に分かれた担当者2名のサポートを受けることで、公正な方法での選挙参加が可能です。

    歩行が困難な利用者さんの場合

    普段から車いすを利用している利用者さんの場合は、介護職や付き添いの家族などが車いすを押して会場に入ることが認められています。ただし、代筆などのサポートはできないため、代理投票を希望される場合は会場にいる代理投票補助者に依頼しましょう。

    寝たきりの利用者さんの場合

    寝たきりで要介護5の利用者さんであれば、郵便投票ができます。また施設内に不在者投票所が開設されている場合は、不在者投票管理者の管理下で、不在者投票立会人が立ち会える状況ならば居室ベッドでの投票が可能です。これらに該当しない場合の方法については、施設がある市区町村で設置される選挙管理委員会にお尋ねください。

    介護施設に入所している方でも選挙に参加できる!

    介護施設入所後も、利用者さんの選挙権がなくなることはありません。しかし、身体機能や環境の変化によっては、投票の仕方を変える必要があるでしょう。そのため、介護職の方は利用者さんの疑問や不安を知り、できるだけ希望に沿った方法で選挙に参加できるようサポートしたいところです。選挙が近づいた際は、ぜひこの記事を思い出してみてくださいね。

  • 介護保険は適用される?介護タクシーの利用条件やサービス内容を解説

    介護保険は適用される?介護タクシーの利用条件やサービス内容を解説

    介護タクシーは要介護の方にとって欠かせない移動手段のひとつです。活用すれば体が不自由な方でも定期的な通院が可能になるため、健康維持にも一役買うサービスと言えるでしょう。今回は、介護タクシーの利用条件やサービス内容を解説。介護保険を利用するメリットや適用条件についてもまとめました。介護タクシーはケアプランにも関わるサービスのため介護職にとって必須の知識です。この記事で一緒に学んでいきましょう。

    介護タクシーとは?

    介護タクシーとは、体の不自由な方や要介護認定を受けている方が利用するタクシーです。リフトやスロープなどを備えた車両が使われており、車椅子・ストレッチャーのまま乗降できます。介護タクシーの運転手は利用者の介助を行うため、介護福祉関連の資格が必須です。

    介護タクシーには、介護保険が適用される場合と適用外となる場合があります。このうち、介護保険を使って乗車する介護タクシーは、訪問介護サービスの一環である「通院等乗降介助」に該当します。

    介護タクシーが介護保険適用となる条件

    介護保険適用内で介護タクシーを利用する場合は、以下の条件を満たす必要があります。

    【条件①】利用対象

    介護保険適用の介護タクシーは、以下の方々が対象です。

    • 要介護1~5の認定を受けている
    • 電車やバスなどの公共交通機関を1人で利用できない
    • ケアプランに「乗降介助・身体介護が必要」と記載されている

    【条件②】利用目的

    介護保険を使って介護タクシーを利用する場合は、通院や預金の引き下ろし、公共機関における申請・届け出など、日常生活上または社会生活上で必要な外出だけに限られます。仕事や趣味などの目的では利用できません。

    介護保険適用内での介護タクシーのサービス内容

    介護保険を使った介護タクシーでは、以下のようなサービスを受けられます。

    サービス内容

    介護タクシーの運転手は、以下のような場面で介助を行います。

    • 出発時…着替えなどの外出準備・車への移動~乗車
    • 到着時…目的地での降車・目的地までの移動・帰宅時の乗車

        ※(目的地が病院の場合)病院スタッフへの声掛け・会計・薬の受け取り

    • 帰宅時…降車・自宅までの移動・帰宅後の着替えやおむつ交換

    病院では受付まで付き添い、病院スタッフへ引き継ぎます。受診後には会計や薬の受け取りはサポートしますが、病院内介助は基本的に運転手は行いません。

    利用の流れ・注意点

    介護保険内で介護タクシーを利用する場合には、ケアプランに必要な介助内容や目的地、スケジュールを記載する必要があります。介護タクシー業者の手配まではケアマネジャーが行いますが、契約自体は利用者さんと業者間で交わさなくてはなりません。

    その際、利用者さんには、以下の注意点について理解してもらう必要があります。

    原則、家族は同乗できない

    介護タクシーで保険適用となるのは、家族による介助が難しいと認められた場合です。そのため、原則として家族は同乗できません。ただし、自治体の判断によって許可される場合もあります。

    「身体介護」「生活援助」に切り替わるケースもある

    要介護4・5の方で、移動や準備の介助に30分以上かかる場合などは、介護タクシーの利用が「身体介護」「生活援助」という扱いになります。

    利用料金

    介護タクシーの料金は、以下の3つで構成されます。

    • タクシー運賃
    • 介助料
    • 介護機器(車いすや寝台など)レンタル料金

    このうち、介護保険が適用されるのは介護タクシーの「介助料」。保険適用になると1回(行きと帰りでそれぞれ1回)につき、所得に応じて自己負担額が1割~3割(約100円~300円)になります。

    運賃は、一般タクシーと同様にメーター料金で徴収する場合、時間制運賃を採用する場合の2通りです。ただ、「介護運賃」の認可を受けた訪問介護事業者は、保険適用の場合に限り、通常の半額程度の料金設定にしているところもあります。その他、冠婚葬祭の場合の貸し切り料金、予約料、待機料などもあるようです。

    介護機器のレンタル料は、必須ではありません。車いすやストレッチャーなど、必要に応じて数千円程度でレンタルできるようです。

    介護保険適用外で介護タクシーを利用するとどうなる?

    介護保険適用外で介護タクシーを利用する場合は、保険適用の場合と違って、用途に制限がありません。家族の同乗も可能です。介護認定に関係なく利用できるため、保険適用するよりも気軽に、自由に利用できるでしょう。

    ただ、介助料が全額自費となるため、金銭面での負担が大きくなる点がデメリットです。運転手も介護関連の資格を持っているとは限らないため、介助が必要な利用者さんの場合には事前に資格の有無を確認しておいた方が安心でしょう。

    介護タクシーは利用者さんの生活の質を高める便利なサービス

    介護タクシーは移動が難しくなった利用者さんにとって、暮らしを豊かにする便利なサービスです。介護職にとっては、ケアプランに組み込むことで業務負担の軽減につながることもあるでしょう。介護保険やサービス内容など介護タクシーの正しい知識を身につけ、利用者さんが活用できるようサポートしてあげたいものですね。

  • 入院付き添いはダメ?!ヘルパーが「やっていいこと・いけないこと」

    入院付き添いはダメ?!ヘルパーが「やっていいこと・いけないこと」

    一般的に「ヘルパー」と呼ばれる訪問介護員は、介護が必要な高齢者の自宅を訪問し、暮らしにおけるさまざまなサポートをします。しかし、難しいのが「これは引き受けられる」「流れでお願いされちゃったけど、これはできない」といった線引きではないでしょうか。本記事ではヘルパーの仕事範囲と、頼まれがちだけどヘルパーがやってはいけないことに注目。例を挙げてご紹介していきます。

    ヘルパーの仕事範囲は法律で決まっている

    ヘルパーとは、訪問介護員のこと。「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」、「介護福祉士」といった資格を有することで従事できる職種です。

    ヘルパーは無資格でなることはできず、仕事範囲は介護保険法という法律によって定められています。ヘルパーはいわば在宅介護の専門職。介護の現場では、ケアマネジャーが作成したケアプランをもとに、要支援・要介護高齢者の家庭へ訪問し、身の回りのお世話をします。ヘルパーの仕事範囲をもう少し詳しく解説していきましょう。

    ヘルパーの仕事範囲3つ

    ヘルパーの仕事範囲は大きく3つ、身体介護・生活援助・通院等乗降介助に分けられます。通院等乗降介助は、介護利用者さんが通院で車両に乗り降りする際の介助です。身体介護と生活援助については数々の業務があるため、もう少し詳しく見ていきましょう。

    「身体介護」…食事や入浴の介助など

    身体介護は、介護利用者さんに直接触れて行う業務です。

    <身体介護の例>
    [btp_box]・食事の介助
    ・入浴の介助
    ・排せつの介助
    ・移動の介助
    ・病院への付き添い
    ・着替えの介助
    ・おむつ交換[/btp_box]

    ヘルパーは身体介護としてこのような業務を行います。

    「生活援助」…食事の準備や洗濯など

    生活援助は、介護利用者さんの暮らしのサポート業務です。

    <生活援助の例>
    [btp_box]・食事の調理・準備や片づけ
    ・洗濯
    ・掃除
    ・ベッドメイキング
    ・ゴミ出し
    ・買い物の同行
    ・生活必需品の買い物の代行
    ・選挙や納税の代行[/btp_box]

    ヘルパーが生活援助をする際は、介護利用者さんに関わる範囲のみ対応します。基本的に家族が同居していてその方が家事をできる場合、生活援助は行いません。生活援助はおもに一人暮らしをしている方へのサポートと考えます。

    【要注目!】お願いされてもやってはいけないことがある!

    冒頭でご紹介したように、ヘルパーの仕事範囲は法律で定められていて、関われる業務は決まっています。依頼されても断らないといけない業務もあるため確認していきましょう。

    ヘルパーがやってはいけないこと

    ヘルパーは基本的に以下のような業務はできません。

    <ヘルパーがやってはいけないこと>
    [btp_box]・ケアプランにないこと
    ・身体介護以外のこと
    ・介護利用者さんの生活援助以外のこと
    ・医療行為[/btp_box]

    ヘルパーはケアマネジャーの作成するケアプランに従います。「ケアプランにないけどこれもお願い」といった依頼は受け付けられません。身体介護の範囲を超えることや、介護利用者さんご本人の生活援助以外のことも受けないようにしましょう。

    また、医療行為も不可です。インスリン注射や服薬管理といった行為はしてはいけません。ただし、介護利用者さん本人が医師の処方に基づいてインスリン注射を打つ際の見守りは可能です。

    紛らわしい例をチェック!

    「これはOK?NG?」と迷いやすいけどやってはいけない業務をまとめました。ぜひ参考にしてください。

    <迷いやすいがやってはいけないこと>
    [btp_box]・散髪
    ・本人の代わりとして医師へ相談
    ・入院の付き添い
    ・入院や手術などの同意や手続き
    ・介護利用者さん以外の方の食事作り
    ・介護利用者さんが使っていない部屋の掃除
    ・洗車
    ・介護利用者さんの家族のための買い物
    ・介護利用者さんを乗せた介護利用者さんの車の運転[/btp_box]

    ヘルパーの業務として散髪はしてあげられない点は要注意。また、生活援助においては、介護利用者さんに関わる範囲のみの対応しかできないところがポイントです。介護利用者さんの同居家族の分の買い物をしたり食事を作ったり、といった業務はできません。
    市区町村によってヘルパーが関われる業務が異なるため、ルールを確認しておくことをおすすめします。

    ヘルパーの仕事範囲を正しく把握しよう

    ヘルパーの仕事範囲は法律で決められています。訪問介護の現場では、介護利用者さんやそのご家族とのコミュニケーションにおいて「ついでにお願い」と頼まれてしまうケースや、「範囲以外でもサポートしたい」と感じることがあるかもしれません。しかし、ルールを順守することが大切です。仕事範囲を正しく把握して業務にあたりましょう。

  • 【8月】介護施設でおすすめのレクリエーション10選!夏らしい企画まとめ

    【8月】介護施設でおすすめのレクリエーション10選!夏らしい企画まとめ

    たくさんの利用者さんが集まる介護施設では、暑さが厳しい8月のレクリエーション選びも慎重になりますよね。しかし涼しい室内で安全にできるものをと考えると、単調なレクリエーションになりがち。そうならないためにも8月のレクリエーションには、夏を連想させるキーワードを盛り込んで、この時期しか味わえない特別感を出しましょう。8月におすすめのレクリエーションを10選紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

    介護施設で8月のレクリエーションに夏らしさを取り入れるメリット

    季節を感じるレクリエーションは、利用者さんたちに良い影響を与えます。どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

    曖昧になりがちな季節の変化を感じられる

    高齢になると外出機会が減り、時間の感覚が曖昧になります。介護施設のレクリエーションに夏らしさを取り入れると、楽しみながら季節の変化を感じることができ、単調になりがちな生活に良い刺激を与えられるでしょう。

    モチベーションが上がり、レクリエーションへの参加率もUPする

    利用者さんの多くは、これまでの生活の中に季節感のある行事を織り込んできた方がほとんどです。そのため普段のレクリエーションには消極的な方も、季節の行事を取り入れたものならやってみようと前向きになってくれることが期待できるでしょう。

    8月レクリエーションを利用者さんに楽しんでもらうための5つの注意点

    介護施設の利用者さんたちに、8月のレクリエーションを楽しんでもらうためには、さまざまなポイントに気を配らなければいけません。介護スタッフが注意すべき5つのポイントを具体的に紹介します。

    室内でできるレクリエーションを選ぶ

    日差しが強く気温も高い8月に外でレクリエーションをすると、利用者さんはいつも以上に疲れてしまいます。夏のレクリエーションは、涼しい室内で適度に動きながらできるものを選びましょう

    体力を消耗させすぎない

    暑い日が続くと、疲労が溜まったり食欲がなくなったりする利用者さんが多くなります。とは言っても、全く動かないのは体に良くありません。8月のレクリエーションは、あまり動かなくて良いものや手先足先をメインで使うものなど、体力を消耗させすぎない内容で楽しんでもらいましょう。

    安全面に配慮する

    物を使ったり動いたりするレクリエーションは、怪我や転倒の危険があります。事前に介護スタッフが安全にできるレクリエーションであるかを考えたり、実際にやってみてどんなところに注意が必要なのかシミュレーションしたりしておくと安心です。
    また暑さが厳しい8月は、室内で過ごしていても熱中症になるリスクがあります。施設内の温度や湿度に気を付ける、遮熱対策をするなど、安全な環境づくりにも努めましょう。

    水分補給を促す

    室内であってもレクリエーションで動いていると汗をかきます。しかし、何かに夢中になると飲み物を飲み忘れがちです。脱水症になると命を落とす危険性もあるため、「喉がかわいていない」と言われても、こまめに水分補給を促しましょう。

    利用者さんの意志を尊重する

    人によって好き嫌いに違いがあるように、レクリエーションでもそれぞれやりたいもの、やりたくないものがあります。また、その日の体調や気分によってもレクリエーションへの参加意欲が変わることもあるでしょう。そのためレクリエーションを行う際は、利用者さんの意志を尊重し、参加を強要しないようにしてください。

    8月におすすめのレクリエーション1:スイカ割りゲーム

    床に固定したスイカ柄のビーチボール(紙風船などでも可)を、新聞紙で作った棒で狙うゲームです。ゲームに挑戦する利用者さんには、実際のスイカ割り同様に目隠しをしてもらいましょう。介護スタッフや周りの方が成功するよう声掛けをすることで、挑戦していない方もみんな一緒になって楽しめます。
    介護スタッフは、目隠しした利用者さんが転倒しないようしっかり見守ってくださいね。利用者さんの体調や介護度によっては、座ったまま行っても良いでしょう。

    8月におすすめのレクリエーション2:魚釣りゲーム

    魚釣りゲームは、新聞紙と糸・マグネットで作った釣り竿で、厚紙の魚を釣るレクリエーションです。実際に魚釣りをしたことがない利用者さんでも簡単にできるため、みんなで楽しめるでしょう。
    夏らしさを感じてもらいたい場合は、夏が旬の魚を描いたものを釣るのがおすすめです。魚に点数を付けてみたり、チームで釣れた数を競ってみたりとゲーム性をプラスすると、より盛り上がるレクリエーションになりますよ。

    8月におすすめのレクリエーション3:海水浴ゲーム

    海水浴ゲームはシーツを波、人形を泳ぐ方に見立てて遊ぶゲームです。海水浴ゲームをする際は、ゲームを始める前にグループに分かれてもらいましょう。グループが決まった後は、それぞれのチームは円になるよう座ります。一人ひとりシーツの端を持ってもらったら、シーツの真ん中に人形を置いてゲームスタート。
    人形がシーツからカゴに入るまでの時間を競います。青いシーツを使ったり人形に海水パンツやゴーグルなどを付けたりすると、より海水浴の雰囲気が感じられそうですね。

    8月におすすめのレクリエーション4:千本引き

    縁日でよく見かける千本引きは、介護施設の夏祭りイベントにぴったりのレクリエーションです。千本引きは紐の先に景品が付いていることが多いのですが、高齢の方が多い介護施設では、この方法だと上手くいかないことがあるでしょう。そのため介護施設で千本引きを行う場合は、景品の代わりに番号札を付けて誰でも簡単にできるよう工夫するのがおすすめです。

    8月におすすめのレクリエーション5:手作りうちわ&うちわで物送りゲーム

    夏の風物詩であるうちわは、利用者さんにも親しみ深いアイテム。自分で色を塗ったり絵柄を書いたりして手作りしたうちわには愛着が沸くので、思い出の品になるはずです。
    もし時間が余れば、作ったうちわで物送りゲームをして楽しんでも良いでしょう。遊び方はうちわの上にお手玉などを置いて、うちわからうちわへと送るだけ。チームでタイムを競っても楽しいですよ。

    8月におすすめのレクリエーション6:花火作り

    夏の工作系レクリエーションでもう1おすすめなのが、折り紙の花火作りです。折り紙花火はいろいろな作り方があります。折った折り紙に切れ込みを入れて作ってもよいですが、簡単にしたい場合は、サイズや色の違う輪飾りを繋ぎ合わせて大輪の花火作りをしてみてください。
    完成した花火を壁に貼れば、室内で花火気分を味わってもらえますよ。花火がたくさんできたら、夜空色の紙に貼って絵画のようにしても素敵です。

    8月におすすめのレクリエーション7:かき氷作り

    夏になると、暑さで食欲が減ってしまう利用者さんもいますよね。そんなときは、涼を感じられる「かき氷」を手作りするのがおすすめです!事前に氷を作っておいて、かき氷器でガリガリ…。利用者さんが難しそうにしているときは、スタッフが削るのを手伝いましょう。イチゴや宇治金時などのシロップを用意して、お好みの味を選んでもらえれば、きっと利用者さんも笑顔になるはず。

    8月におすすめのレクリエーション8:盆踊り

    夏のイベントといえば、盆踊り。実際にお祭りに行くのは難しくても、盆踊りを施設で行えば夏の雰囲気を味わえます。盆踊りは「八木節」や「炭坑節」などが定番曲。盆踊りになじみがない介護スタッフも、動画サイトなどで事前に振り付けを勉強しておけばすぐに踊れるようになるでしょう。立って踊るのが難しい利用者さんも、座って手を動かすだけでもよい運動になります。馴染みのあるリズムに利用者さんも昔を思い出し、楽しんでくれるはず。

    8月におすすめのレクリエーション9:夏のカラオケ大会

    どんな時期でも取り入れやすいのがカラオケ!季節にあわせて曲を選べば、マンネリ化せずに実施できます。利用者さん世代にお馴染みの夏の曲といえば、美空ひばりさんの「真っ赤な太陽」、ピンク・レディーさんの「渚のシンドバッド」、加山雄三さんの「海 その愛」などです。近年CMソングに起用された曲もあり、聞いたことがあるスタッフもいるのではないでしょうか。振り付けを入れて体操レクリエーションにするのも楽しいですよ

    8月におすすめのレクリエーション10:夏にちなんだクイズ大会

    介護度の高い方が多く、身体を動かすレクが難しい施設では、クイズ大会がおすすめです。カラオケ大会と同じくテーマを「夏」に絞れば、飽きることなく盛り上がるでしょう。夏にまつわるクイズでは、「お盆はどこの国が発祥?」「山の日は何月何日?」といった問題が作れます。難しい問題は選択肢を設け、答えやすいように工夫するのもポイント。クイズを通して利用者さんとの会話も楽しんでみてくださいね。

    8月レクリエーションには夏らしさを盛り込んで、利用者さんに季節を感じてもらおう!

    夏の暑さは高齢者の方にとって大敵。そのためどうしても、室内で過ごす時間が多くなります。介護施設のレクリエーションに季節感を盛り込めば、室内にいても季節の移り変わりを感じられ、楽しく過ごしてもらえるはずです。
    今回紹介した8月のレクリエーションは、簡単で夏らしいものばかり。ぜひあなたの施設でも試してみてくださいね。

  • 【8月】介護施設のおすすめ壁画制作10選!人気の夏モチーフ大特集

    【8月】介護施設のおすすめ壁画制作10選!人気の夏モチーフ大特集

    介護施設では、季節を感じられる壁画制作が行われていますが、8月と言えば夏本番!暑い季節の花火や夏祭りなど楽しいイベントも盛りだくさんですが、壁画制作のモチーフに悩む介護スタッフも少なくないはず。そこで今回は、8月におすすめ壁画制作の作品モチーフ例をピックアップしました。壁画飾りをするメリットや作り方のポイントと共に紹介するので、ぜひ参考にしてください。

    デイサービスで壁画飾りをするメリットは?

    デイサービスで壁画飾りをするメリットは3つあります。どのようなメリットがあるのか1つずつ見ていきましょう。

    指先を動かすのでリハビリになる

    壁画飾りは、指先を動かしながら作業をするため、高齢者の指先のリハビリとしても最適です。指先を使うことで、脳が刺激でき、認知能力低下の予防としての効果も期待できるでしょう。

    壁画飾りの制作では、ハサミやノリなどを使用して指先を使い、紙を切ったり、貼ったりする作業があります。また、道具を使用する他にも、手を使って紙を破る・折るなどさまざまな指先の使い方ができるのが魅力です。

    レクリエーションとして楽しめる

    壁画飾りは、介護施設でレクリエーションとして取り入れられています。介護スタッフの他にも、利用者さん同士で話し合いながら壁画飾りを制作するため、楽しみながら取り組めるのも魅力です。

    [btp_line]高齢者の身体への負担も少なく、作品を完成させる達成感も味わえます[/btp_line]。

    作品を飾ることで介護施設が明るくなる

    色とりどりの紙を使った鮮やかな壁画作品を飾れば、落ち着いた雰囲気の介護施設内も、一気に華やかで明るくなります。

    壁画飾りは、何を表現しているのか一目見てすぐにわかるので、目からの刺激にもなり、高齢者の脳の活性化にも繋がるでしょう。

    壁画飾りの作り方のポイントは?

    次に、壁画飾りの作り方のポイントについて見ていきましょう。ポイントを2つ紹介します。

    季節に合ったものを作る

    高齢者は認知能力が低下しやすく、現在の日付や季節がわからなくなっていく場合もあります。そのため、季節に合ったモチーフにすることで、季節の変化を意識することができるでしょう。

    自らの手で季節のモチーフの壁画飾りを制作することで、より季節を感じられます。壁画飾りを見ながら、利用者さん同士の会話も盛り上がることでしょう。

    簡単でわかりやすいものを作る

    壁画飾りを作る際は、簡単でわかりやすいものを作るのがおすすめです。複雑なものだと制作が進まない場合もありますし、派手過ぎるモチーフにしてしまうと、目が疲れてしまう可能性もあります。

    高齢者でも無理なく作れて、誰が見てもすぐに季節がわかるものがよいです。色は、何色も使用すると複雑化してしまうので、部分ごとに単色で表現できるように工夫しましょう。

    8月におすすめの壁画飾り10選

    ここからは、8月におすすめの壁画飾り作品を10選紹介します。花火やひまわりなど夏の人気モチーフは、どれも比較的簡単に作れて、高齢の利用者さんでもチャレンジしやすいものばかりです。ぜひ、8月の壁画飾りの参考にしてみてください。

    花火モチーフ

    [btp_line]花火[/btp_line]と言えば、夏の風物詩ですよね。華やかで迫力のある花火は、シンプルに色紙で表現してもよいですし、画用紙を重ねて立体感を演出するのもおすすめです。

    より花火感を演出するためには、花火部分は赤や黄などのビビッドカラーにし、背景は花火が映える夜空のような黒を選びましょう。花火は、光沢感のある紙を選んでもキレイですよ。

    ひまわりモチーフ

    夏をイメージできるひまわりは、8月の壁画飾りにおすすめのモチーフ。ひまわりの花は黄色で、とっても華やかなので、[btp_line]飾るだけでパッと介護施設が明るくなる[/btp_line]でしょう。

    黄色で花の部分、茶色で種の部分、緑で葉の部分を作れば、3色の色紙で簡単に制作できます。シンプルに同じ大きさではなく、大小のサイズが異なるひまわりを複数作って飾れば、壁面がより明るく元気な印象になるでしょう。

    金魚モチーフ

    夏祭りに欠かせない金魚すくいでは、金魚が主役。夏の季語としても使用される金魚は、8月の壁画飾りにピッタリなモチーフです。金魚モチーフで壁画飾りを制作する際は、背景に水色を使用して、水槽の涼しげな雰囲気を演出するのがおすすめ。

    金魚は、金魚すくいで定番の、赤や黒で制作するとより本格的な作品が作れますよ。色紙をカットして作ってもよいですが、折り紙で金魚を折ると立体感のある作品に仕上がります。

    風鈴モチーフ

    風鈴の音を聞くと、夏が来たと感じる方も多いはず。最近では、軒先に風鈴を吊している家庭は減ってきているかもしれませんが、高齢の利用者さんからすると懐かしく、親しみのあるモチーフです。

    壁画飾りを作る際は、風鈴本体の部分に和柄を使用すると、より風情のある作品に仕上がります。無料でダウンロードできる型紙も提供されているサイトもあるので、ぜひチェックしてみてください。

    浴衣モチーフ

    特に、女性が夏祭りに参加する際は、日本の伝統的な文化でもある浴衣を着て行く方も多いですよね。浴衣の柄はさまざまですが、昔から愛されている古典柄や定番人気の花柄などで制作するのがおすすめです。

    古典柄や花柄の折り紙を使い、浴衣の形に折ると完成です。浴衣のカラーが落ち着いた色柄の場合は、帯の色にピンクや黄色など、明るめのカラーを選んで華やかさをアップさせるとよいでしょう。

    ハスの花モチーフ

    水辺を彩る水性植物の[btp_line]ハスの花[/btp_line]は、夏が見頃。仏教の世界では、極楽浄土に咲く花とも言われ、観賞用としても人気の高い花です。

    ハスの花を制作する場合は、花の部分を1枚の折り紙で折ることも可能ですし、複数枚の折り紙を使用して立体的な作品を作ることもできます。折るのが難しい場合は、画用紙に絵を書いて切り抜くのもおすすめの方法です。

    かき氷モチーフ

    暑い夏に食べたくなるかき氷は、夏の定番ひんやりスイーツ。シルエットがシンプルで作りやすいうえに、シロップの色が鮮やかで映えるので、8月の壁画モチーフに最適です。

    王道のいちごシロップの赤色、レモンの黄色、ブルーハワイの青色など、利用者さんの好みに合わせて制作してもよいですね。折り紙で折ったり、切ったりして簡単に制作できます

    スイカモチーフ

    夏といえばスイカを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。海で行うスイカ割りや、川の水で冷やすスイカ、みずみずしい果肉にかぶりついて食べるスイカ。どれも想像するだけで、涼しい気分になれますよね。そんなスイカのモチーフは、画用紙や折り紙で簡単に作れます。
    平面のスイカモチーフは少ない工程で作れ、立体的なものは手の込んだ作品になります。
    それぞれの利用者さんに合った制作方法を選んでみてください。切っていない丸くて緑のスイカも、切って三角で赤と緑のスイカも、どちらも魅力的ですよ。できたスイカの作品を、糸で繋げてガーランドにするのもおすすめです。

    ちょうちんモチーフ

    夏祭りでもよく見かけるちょうちん。ちょうちんを見ると、盆踊りや賑やかな光景を思い浮かべて、なんだかワクワクするという方も多いでしょう。できた作品を普段のお部屋に飾るのもよいですし、七夕など夏のイベントを開催するときの飾り付けとして使用するのもおすすめです。
    平面のちょうちんモチーフは、画用紙や折り紙だけで作れます。トイレットペーパーの芯を使えば立体的なちょうちんも作成可能です。できたちょうちんに絵を描いたりシールを貼ったりすれば、利用者さんの個性があらわれて楽しいでしょう。

    ホタルモチーフ

    子供の頃にホタルを見た経験がある利用者さんは少なくないのではないでしょうか。ホタルのモチーフを作ることで、昔のことを思い出すきっかけになるかもしれません。立体的なホタルは、折り紙で頭や体、光っている部分などのパーツを組み合わせると簡単に作れます。細かいパーツの作成が難しい方がおられる場合は、あらかじめ介護スタッフが作って用意しておくとよいかもしれません。
    飾り付ける際は、折り紙のホタルや葉っぱなどを大きな模造紙に貼っていきます。このままでもよいですが、小さな電球を使ったアレンジもおすすめ。ホタルをすべて貼ったら、ホタルのおしり部分の模造紙に釘などを使って穴を開けましょう。開けた穴の部分に模造紙の裏側から電球を差し込み、貼りつけていきます。すると、まるで本物のホタルようにピカっと光る飾りができあがるので、ぜひ試してみてください。部屋を暗くすると、幻想的な世界が広がることでしょう。

    8月の壁画飾りで夏らしさを満喫しよう

    壁画飾りは、指先のリハビリやレクリエーションとして楽しめるだけでなく、介護施設の雰囲気を明るく演出してくれます。季節に合ったモチーフで簡単に作れるものなら、利用者さんはもちろん、介護スタッフも季節を感じ、一緒に楽しみながら制作できるはず。制作を通して、よりよい関係を築くことができるでしょう。今回は、8月の壁画飾りにおすすめの作品例を紹介したので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 利用者さんと歌おう♪70代にウケる懐かしのヒット曲リスト

    利用者さんと歌おう♪70代にウケる懐かしのヒット曲リスト

    レクリエーションの一環として歌を取り入れる施設は多いですよね。高齢者の方が好きなヒット曲を知っていれば、会話も盛り上がります。しかし60~100歳までの幅広い年齢層の方が利用されている施設では、どんな曲が人気なのか分からないこともあるでしょう。そこで今回は70代の方に人気のヒット曲を10曲ご紹介します!知っている歌謡曲が増えれば、利用者さんとの会話も弾みますよ。ぜひ参考に読んでみてくださいね。

    【1】人生の美しさを歌いあげた歌謡曲|美空ひばり「愛燦燦」

    昭和の歌姫といえば美空ひばりです。若いスタッフでも名前を知っている人は少なくないでしょう。数々のヒット曲がある中で、70代に人気を集めているのが1986年リリースの「愛燦燦(あいさんさん)」です。女性歌手ということもあり女性からの人気が高い1曲になっています。歌詞の大半はうまくいかない人生について描きながら、最後には「人生って嬉しいものですね」としめくくるのが涙を誘います。ゆったりとしたテンポなので、レクリエーションで取り入れて皆で歌ってもいいですね。

    【2】冬のレクリエーションにぴったりの懐メロ!石川さゆり「天城越え」

    石川さゆりのヒット曲「天城越え」は70代の男女から人気を集めています。1986年にリリースされ、今も多くの人に愛されている懐メロです。好きな人への恋心を情感たっぷりに歌い上げた曲は、昭和を代表する歌謡曲とも言えます。歌詞に出てくる「小夜時雨」とは冬に降る短い雨のこと。そのため冬のレクリエーションにもぴったりの1曲です。音程が難しい曲ですが、利用者さんが楽しんで歌えるように盛り上げたいですね。

    【3】艶っぽい歌詞とメロディが魅力!高橋真梨子「桃色吐息」

    多くの女性の心をつかんだヒット曲は1984年にリリースされた高橋真梨子の「桃色吐息」です。約30年前の曲になるので、70代の利用者さんにとっては40代の頃にヒットした懐メロです。中にはカラオケで歌ったことのある人も多いのではないでしょうか?「あなたに抱かれて こぼれる華になる」と艶っぽい歌詞と曲調が魅力の歌謡曲で、旦那さんに向けて歌う人もいたのだそう。レクリエーションで取り入れるときには、「桃色吐息」を聞いていたときの思い出話にも耳を傾けてみるといいですね

    【4】昭和の男を描いた歌謡曲といえば!石原裕次郎「北の旅人」

    ギターの切ない音色がイントロを飾った昭和のヒット曲は、石原裕次郎の「北の旅人」です。70代男性から絶大な人気を集め、「いとしいおまえの呼ぶ声が 俺の背中で潮風になる」と歌詞に描かれた男の姿がなんとも切なく印象的です。リリースは1987年で、石原裕次郎が晩年に歌った歌謡曲。リリースされた時期が石原裕次郎の没後だったこともあり、オリコンヒットチャートでは週間1位を記録し、累計売り上げ枚数125万枚にのぼる大ヒット曲でもあります。曲はもちろん石原裕次郎さんの話題でも盛り上がりそうですね。

    【5】懐メロの代表格!沢田研二「時の過ぎゆくままに」

    利用者さんが20~30代の頃に流行ったヒット曲といえば、沢田研二ことジュリーが歌う「時の過ぎゆくままに」。1975年に発表されたあと、沢田研二主演のテレビドラマの主題歌にもなった話題の歌謡曲で、70代の方にとっては思い出深い曲でしょう。作詞を担当したのは昭和の名曲を生み出した作詞家の阿久悠。「男と女がただよいながら 堕ちてゆくのもしあわせだよと 二人つめたいからだ合わせる」と男女の仲を色っぽく描いた歌詞が印象的です。

    【6】あらゆる世代で楽しめる!坂本九「見上げてごらん夜の星を」

    坂本九さんが歌い上げる「見上げてごらん夜の星を」は1963年にリリースされた曲ですが、東日本大震災をきっかけにCMで使われたこともあり、あらゆる世代に耳馴染みのある曲です。歌詞カードを用意すれば、スタッフも利用者さんもすぐに一緒に口ずさめるでしょう。優しく穏やかなメロディに合わせた振り付けを考え、体操レクに取り入れるのもおすすめです

    【7】恋の気持ちを歌うなら!坂本冬美「また君に恋してる」

    紅白出場歌手として有名な坂本冬美さんの「また君に恋してる」。もともとは兄弟デュオであるビリー・バンバンの楽曲で、坂本冬美さんがカバーし、大ヒットしました。恋する気持ちを表現した歌詞は、甘酸っぱく、切なさを感じさせます。ゆったりとしたメロディなので、利用者さんも歌いやすい一曲です

    【8】テンポの良いメロディで思わずウキウキ!笠置シヅ子「東京ブギウギ」

    明るく元気になれる曲を選ぶなら、笠置シヅ子さんの「東京ブギウギ」がおすすめです。戦後の歌謡曲として一世を風靡し、今なおCMやスポーツ応援などで使われることも。軽快なメロディに合わせて、身体を動かしながら歌ってみるのも楽しいかもしれませんね。

    【9】合の手で盛り上がる!氷川きよし「きよしのズンドコ節」

    氷川きよしさんの「きよしのズンドコ節」は、特に女性の高齢者さんが盛り上がる一曲。「ズンズンズン ズンドコ」のリズミカルな歌に合わせて「きよし!」と合いの手を入れるのが、この曲のお決まりです。歌う人はもちろん、聞いている人も合いの手を入れて楽しめますよ。

    【10】男女でデュエットするならこの曲!日野美歌&葵司朗「男と女のラブゲーム」

    「飲み過ぎたのはあなたのせいよ」と情感たっぷりに歌うのは、日野美歌さんと葵司朗さんがデュエットした「男と女のラブゲーム」。会話のように男女が交互に歌うため、デュエットもしやすいでしょう。「浮気なんかしちゃいやなの」「可愛いお前のつよがり」と恋する二人の気持ちを歌ううちに、利用者さんの若かりし頃の姿が見えてくるかもしれませんね。

    昭和のヒット曲で70代の利用者さんと盛り上がろう!

    今回は昭和のヒット曲のなかで70代の利用者さんに人気の10曲をご紹介しました。今でも有名な歌謡曲ばかりなので、聞いたことのある曲もあったのではないでしょうか?性別によって好きなヒット曲の傾向も異なるので、利用者さん一人ひとりに好きな曲を聞いてみるのもいいですね。会話のきっかけやレクリエーションの参考にしてください。

  • 【8月】介護施設のおすすめレクリエーション8選【クラフト・工作編】

    【8月】介護施設のおすすめレクリエーション8選【クラフト・工作編】

    熱中症のリスクが高い8月は、屋外でのレクリエーションが難しい時期。とはいえ、あれもダメ、これもダメは利用者さんの楽しみがなくなってしまいます。暑い夏を元気に乗り切ってもらうためにも、利用者さんには屋内で充実した時間を過ごしてもらいましょう。今回は、8月におすすめのクラフト・工作系のレクリエーションを8つ、ご紹介します。クラフト・工作で期待できる効果についても解説していますので、参考にしてください。

    レクリエーションでクラフト・工作をするメリット

    まずは、高齢者がレクリエーションでクラフトや工作を行うと、どのような効果が期待できるのか、解説します。

    手先と頭を使うので脳の刺激になる

    クラフトや工作で手先を動かすことは、脳の活性化に繋がります。また、できあがりを想像したり、考えたりしながら何かを作り上げる作業は頭を使うので、脳トレにピッタリ。認知症の予防や進行を遅らせるのに効果的です。

    高齢者の毎日は、どうしても刺激が少なくなりがち。さらに8月になると、熱中症予防のために外出することも少なくなり、体を動かす時間や人と会う機会も減少してしまいます。そのため、手先と頭を動かすレクリエーションを行って脳を働かせることが、高齢者にとって大切なのです。

    完成したときに達成感を味わえる

    クラフトや工作のレクリエーションは、達成感を得ることができる、というメリットもあります。たとえ簡単なものでも、[btp_line]「自分で作り上げた喜び」[/btp_line]は、利用者さんの自信に繋がるでしょう。また、できあがった作品を部屋に飾ったり、友人や知人にプレゼントしたりなど、作った後もさまざまな楽しみ方ができます。

    レクリエーションを行う際の注意点

    続いて、デイサービスなど高齢者向けの介護施設で、クラフト・工作のレクリエーションをする際の注意点を紹介します。

    安全管理をする

    レクリエーションをする際は、必ず安全管理を徹底しましょう。例えば車いすの利用者さんの場合、工作に夢中になって前傾姿勢になってしまうことが考えられます。また、麻痺症状がある方は、身体が転落して椅子から転倒するリスクもあるでしょう。
    さらに、ハサミやカッターを使用する際、ケガをしてしまう可能性もあります。思わぬ事故が起きないよう、細心の注意を払いましょう。

    適度な時間で切り上げる

    高齢者は疲れやすく、集中力も持続しづらいことが多いもの。無理なく完成できるように、事前に時間配分をしっかりと考えて、あまり長い時間作業をさせないように気を付けましょう

    利用者さんに合った内容にする

    利用者さんがみんな楽しめるよう、内容を工夫することも大切です。多くの方に参加したい、と思ってもらえるようなレクリエーションを提案しましょう。さらに、レクリエーションを行う際は、参加者全員が理解できるような説明を心掛けてください。一人で作業するのが難しい方は、スタッフがフォローに入るなどの配慮も忘れてはいけません。
    とはいえ、すべての利用者さんの希望やレベルに合ったレクリエーションを行うことはなかなか難しいものです。どうしても参加したくない、という方には無理強いしないようにしましょう。

    これらの注意点を踏まえたうえで、楽しく安全にレクリエーションを行ってください。

    次の項からは、8月におすすめのクラフト・工作系レクリエーションを8つご紹介します。

    8月におすすめのレクリエーション1.牛乳パックで一輪挿し

    牛乳パックで可愛い一輪挿しを作りましょう。牛乳パックにストローを巻き付けるので、暑い8月のインテリアにピッタリの、竹細工のような清涼感のある作品に仕上がります。

    【材料】

    • 牛乳パック
    • ストロー
    • 折り紙
    • 両面テープ

    【作り方】
    1.牛乳パックの上部に斜めに線を入れます。線の一方はストローの長さより長く、もう一方は短く線を入れましょう。
    2.線に沿って切り取ります。
    3.ストローの中央に両面テープを貼って、好きな色の折り紙を巻き付けていきます。これを、牛乳パックの3面が覆われるくらいの数(30本程度)作りましょう。
    4.折り紙を巻き付けたストローを牛乳パックに貼り付けます(背面以外)。
    5.牛乳パックの切り口に合わせてストローをカットします。
    6.背面に布テープを貼り、吊り下げ用の穴を開ければ完成です。

    引用元:https://www.youtube.com/watch?v=sT1nsclr1EY

    8月におすすめのレクリエーション2.簡単ストラップ

    紙粘土と布で、オリジナルのストラップを作ることができます。紙粘土をこねたり丸めたりすることで、指先の運動にもなるでしょう。できあがったストラップは、名札代わりにバッグや日傘に付けるとオシャレです。

    【材料】

    • 紙粘土
    • 安全ピン
    • 接着剤
    • リリアンの紐

    【作り方】
    1.紙粘土で土台を作り、中に安全ピンを埋め込みます。このとき、ピンの上部の輪っか部分は粘土から出しておきましょう。
    2.紙粘土に接着剤で好みの布を貼り付けます。貼り終わりの部分には上から丸く切った布を貼って目隠ししておきましょう。
    3.接着剤が乾いたらリリアンの紐を通して完成です。好みで鈴やビーズを通しても可愛いですよ。

    8月におすすめのレクリエーション3.ペン立て

    トイレットペーパーを使って簡単にペン立てを作りましょう。8月は暑中見舞いや残暑見舞い作成などで、何かとペンがいる季節。机にペン立てを置いておけば重宝します。

    【材料】

    • トイレットペーパーの芯
    • 画用紙
    • 厚紙
    • ノリ

    【作り方】
    1.画用紙に好きな絵を描きます。
    2.描き終わった画用紙の裏面全体にノリを塗っていきましょう。
    3.トイレットペーパーの芯に2を貼り付けます。
    4.3の下側に5ミリ程度の切り込みを複数入れ、外側に折っていきましょう。
    5.厚紙を好きな形に切って土台を作り、その上に4を貼り付ければ完成です。

    引用元:https://www.youtube.com/watch?v=w-yhE5qzpmM&t=12s

    8月におすすめのレクリエーション4.フエルトの小物入れ

    フエルトを牛乳パックに貼るだけの、簡単で可愛い小物入れです。土台となる牛乳パックをあらかじめ切って準備しておけば、フエルトを貼るだけであっという間に完成します。持ち手を付けたり、ビーズやレースを付けたりと、アレンジも楽しむのもおすすめです。フエルトでヒマワリを作って貼るなど、8月をテーマにした飾り付けをしてみてはいかがでしょうか。

    【材料】

    • 牛乳パック
    • フエルト(本体用:20センチ角2枚、底用:10センチ角1枚)
    • 両面テープ

    【作り方】
    1.牛乳パックを7センチの高さにカット。
    2.牛乳パックの周りに両面テープでフエルトを貼ります。まずは周辺部分から貼ってください。口の部分はフエルトを折り込んで貼りましょう。
    3.フエルトの角を切り、底部分に折り込んだら、底全体にフエルトを貼ります。
    4.全て貼り終えたら完成。飾り付けで自由にアレンジしましょう。

    引用元:https://www.youtube.com/watch?v=UcZYhYgPk_w

    https://www.youtube.com/watch?v=UcZYhYgPk_w

    8月におすすめのレクリエーション5.卵の殻で貼り絵

    花火や朝顔など、8月をテーマにした貼り絵を楽しむのもおすすめです。折り紙ではなく卵の殻を使うと、立体的な作品に仕上がりますよ。事前に卵の殻は、きれいに洗って乾かしておきましょう。

    【材料】

    • 卵の殻
    • 画用紙
    • 絵具
    • 接着剤

    【作り方】
    1.画用紙に下絵を描きます。
    2.卵の殻に絵の具で好きな色を塗り、絵の具が乾いたら卵の殻を割って小さくしましょう。割った殻は色別に分けておきます。
    3.下絵に接着剤を塗り、その上から色付きの卵の殻を貼っていけば、完成です。

    8月におすすめのレクリエーション6.毛糸で作る簡単手まり

    柔らかな毛糸で作る簡単な手まりを紹介します。利用者さんの好きな色の毛糸で作ると、個性が出てより楽しくなるでしょう。飾ると可愛く、転がして遊んでも楽しい作品です。

    【材料】

    • 新聞紙や裏紙
    • 毛糸
    • 輪ゴム
    • セロハンテープ

    【作り方】

    1. 新聞紙または裏紙をぎゅっと丸めます。
    2. 丸めた紙に更に紙をかぶせて、同じように上から丸めていきます。
    3. 好みの大きさになるまで2を繰り返しましょう。
    4. ボール状になった紙を、セロハンテープで固めていきます。
    5. 輪ゴムを1つボールにかけて、その輪ゴムに毛糸の端を挟みます。
    6. いろんな方向に毛糸を巻いていきましょう。
    7. 紙が見えなくなるまで巻けたら、毛糸を切って端と端を固結びします。
    8. さらに、模様にしたいところへ輪ゴムをかけます。
    9. 違う色の毛糸を輪ゴムに沿って巻いていくと、できあがりです。

    引用元:https://youtu.be/_MZerYz1aRU

    8月におすすめのレクリエーション7.絵が苦手でもきれいに描ける花火

    絵が苦手な人でも、きれいな花火が描ける工作です。最初にストローの筆を作りますが、細かい作業のため、スタッフが事前に作っておくとよいかもしれません。ストローの先の切り方で様々な大きさの花火ができるので、試してみてくださいね。大きめの花火を描くには、トイレットペーパーの芯で筆を作るとよいですよ。

    【材料】

    • 黒画用紙
    • ストロー
    • 絵具セット

    【作り方】

    1. ストローを4等分に切ります。
    2. ストローの先を細かく切っていきます。できるだけ細く切るのがポイントです。このとき切った部分の長さによって花火の大きさが変わってきます。
    3. 切った場所に指を入れて90度に広げます。これが筆となります。
    4. パレットに絵具を出して水を少し加え、ストローの筆で絵具を広げてください。
    5. ストローで黒い画用紙にちょんちょんと絵具を付けていきましょう。このとき、ストローを回しながら何度か描いていくときれいな放射状になります。
    6. 5で描いた花火の上に、ほかの色も重ねて描いていきましょう。色が変わらないように、乾かしながら重ねていくのがポイントです。

    引用元:https://youtu.be/KUuej0Ax7Ag

    8月におすすめのレクリエーション8.ペットボトルの風鈴

    風でゆらゆら揺れてきれいな音が鳴る風鈴は、見ているだけで涼しい気分にしてくれます。そこで最後に、ペットボトルで簡単にできる風鈴の作り方を紹介しましょう。難易度は高めですが、手指のリハビリにもなるのでスタッフが手伝いながら制作してみてください。できた風鈴を吊るして、夏の風情を楽しんでくださいね。

    【材料】

    • ペットボトル
    • ビーズ
    • 折り紙
    • シールや飾り
    • マスキングテープ

    【作り方】

    1.カッターナイフを使って、ペットボトルの上9センチほどを切り取ります。カッターナイフで切り込みを入れたあとは、はさみを使って切り取ると簡単です。
    2.切り口を整えたら、切り口にテープを貼りましょう。このとき、切り口で手を切らないように注意してください。
    3.ペットボトルの蓋にキリで紐が通るくらいの穴を開けます。
    4.縦10センチ横3.5センチほどの大きさに画用紙を切り、短冊を作ります。短冊に使う紙は、デザインペーパーや利用者さんが絵を描いたものなどを使うとよいでしょう。
    5.穴あけパンチで短冊に穴を開けます。

    1~5の工程は、事前準備としてスタッフが行っておくのがおすすめです。6から利用者さんと制作していきましょう。

    6.70センチに切った紐を半分に折り、輪になったほうを短冊の穴に通します。
    7.輪の中に反対側の紐の端を通したら、鈴も紐に通してください。
    8.鈴から3センチ離れたところを玉結びしましょう。
    9.紐にビーズを通し、ビーズの上でもう一度玉結びをします。
    10.紐をのばして水平に置いたら、ビーズの上にペットボトルの切り端がくるように仮置きします。このときペットボトルの蓋がくる部分で紐を玉結びし、ビーズを1つ通します。
    11.ペットボトルの蓋を外し、まずペットボトルの中に紐を通します。次に蓋の穴にも紐を通しましょう。
    12.蓋を閉めたら輪を作り、紐が抜けないように玉結びをしたら完成です。
    あとは利用者さんが好きなシールを貼ったり絵を描いたりして、オリジナルの風鈴に仕上げてください。

    引用元:https://youtu.be/TjypwipFkmo

    8月は屋内レクリエーションで楽しもう

    暑い8月のレクリエーションに頭を悩ませている介護施設も多いでしょう。屋外レクリエーションが難しければ、屋内でできるゲームや工作などがおすすめです。特にクラフト・工作は、脳を活性化する、達成感を味わえるなどの効果も期待できるでしょう。暑い夏は、屋内レクリエーションで楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

  • 真空低温調理とは?新しい調理方法が介護施設で人気のワケ

    真空低温調理とは?新しい調理方法が介護施設で人気のワケ

    「利用者さんに健康的で美味しい食事を提供したい」と考える介護施設の調理スタッフは多いでしょう。一方で、早朝の出勤や時間帯によって仕事量に差があるなど、働く上での負担は決して小さくないという声もあるようです。そこでこの記事では、近年介護業界でも注目される新しい調理法[btp_line]「真空低温調理」[/btp_line]についてご紹介します。この調理法を導入すると働き方に変化が生まれた事例もありますので、気になる方はぜひご覧ください。

    真空低温調理とは?

    真空低温調理とは、下ごしらえ済みの食材と調味料を専用の袋に入れて真空密封し、60~90℃前後の低温で調理する方法です。加熱調理を終えたら90分以内に3℃以下に急速冷却または凍結することで、細菌の増殖を抑えて食中毒を防ぎます。冷却保存された料理は、電子レンジや湯せんなどで再加熱すればそのまま提供可能です。こうした特徴から、近年では介護施設や病院などでも導入され始めています。

    真空低温調理のメリット

    真空低温調理には、作業の効率化はもちろん、次のようなさまざまなメリットがあります。

    素材や栄養素を活かした食事を提供できる

    真空低温調理は、低温でじっくりと加熱するため素材本来の風味や旨味を活かしながら調理が行えます。また、熱の伝わり方が穏やかなため、ビタミンなど素材が持つ栄養素を破壊することが少ない調理法です。さらに、調味料の浸透率が高いため、調味料は少量で済みます。塩分や糖分も控えられるため、高血圧が心配な利用者さんの健康にも配慮した食事が提供できるでしょう。

    食材ロスやコストが削減できる

    保存性の高い真空低温調理は、計画的に生産できるため食材のロスを軽減することが可能です。また、調理方法をマニュアル化しやすいため、調理する方によって品質が変わる不安定さがほとんどありません。加えて、空き時間を有効に活用しながら調理作業を行うことで、人件費や光熱費などのコスト削減にもつながります。このように、介護施設での食材や調理作業のロスを軽減したいときにおすすめの調理法です。

    二次汚染や酸化のリスクが軽減できる

    美味しい食事を提供することはもちろん、介護施設では調理器具や調理者の手などから生じる二次汚染を防ぐことも大切です。真空低温調理であれば、加熱調理後に急速冷却・凍結させることで細菌の増殖を防げるため、二次汚染のリスクを軽減できます。また、届いた食材を一気に調理し真空包装して保存するため、食材自体が酸化するリスクを減らすことも可能です。このように、二次汚染や酸化のリスクが減らせるのも真空低温調理のメリットといえるでしょう。

    後片付けも少なく作業効率が上がる

    真空低温調理の食事を提供する際は、湯せんや電子レンジで再加熱すれば済むため、フライパンやまな板など調理器具の後片付けの手間を減らすことができます。また、空き時間に調理を終えられるため、調理スタッフの作業効率向上にもつながりやすいでしょう。

    介護施設での真空低温調理導入事例

    真空低温調理法を導入している介護施設は少しずつ増えており、よりよい変化が生まれているといいます。具体的な例は、以下のとおりです。

    早朝の出勤がなくなった

    朝食準備をするためには、朝5時前後に出勤する方も多いでしょう。しかし真空低温調理を導入した施設では、調理は2日前の日中に終わらせておき、当日は温めて仕上げるだけと効率化が図れたといいます。当日の調理にほとんど手間がかからないため、出勤時間を2時間半ほど遅らせることもでき、早朝出勤もなくなったそうです。

    専用機の購入コストやデメリットを上回るメリットが得られている

    真空低温調理を導入する際は、専用機の購入はもちろん、下ごしらえには一定の手間がいることや一律的な味になることを考慮しておく必要があります。しかし、真空低温調理を導入した介護施設では、その懸念点を勝るメリットを得られているようです。とくに、経験値に頼らずに合理的に調理スタッフを配置できることや、利用者さんが食べたい時間に食事を提供できることなどが挙げられています。

    真空低温調理を活用して健康的な食事を効率よく提供しよう!

    真空低温調理は、美味しく健康的な食事を提供できることはもちろん、働く方の作業効率も上げやすい調理法です。また、二次汚染や酸化のリスクも軽減できるため、安全面でも大きなメリットがあるでしょう。調理の作業効率を高めたい、利用者さんのニーズに柔軟に応えたいと考える介護施設はぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

  • 【8月】介護施設のおすすめイベント企画10選!納涼祭以外のアイデアも

    【8月】介護施設のおすすめイベント企画10選!納涼祭以外のアイデアも

    夏真っ盛りの8月、介護施設で行うのにぴったりのイベント企画をご紹介します。
    8月に行うイベントといえば、「納涼祭」を思い浮かべる方が多いでしょう。実は、納涼祭のほかにも8月のイベントはさまざまです。「8月のイベントは毎年納涼祭ばかり…」「イベントのバリエーションを増やして利用者さんにもっと楽しんでもらいたい!」という介護スタッフの方はぜひ参考になさってください。

    8月にイベントを企画するメリットは?

    8月は暑さが厳しく、利用者さんも介護スタッフも体力を消耗しやすい時期です。
    「そんな時期に、わざわざイベントを行うメリットはあるの?」と疑問に思う介護スタッフの方もいるかもしれませんね。
    8月に介護施設でイベントを企画するメリットは、おもに以下の5つが挙げられます。

    季節を感じられる

    介護施設での生活は、単調になりがちです。夏の風物詩にちなんだイベントを行うと、利用者さんが季節の移り変わりを感じられ、気持ちにメリハリが生まれるでしょう。

    コミュニケーションの機会が増える

    多くの介護施設では、利用者さん一人ひとりの性格や生活を尊重するよう配慮しています。一方で「孤独感の緩和」も大切です。イベントを通して、利用者さん同士のコミュニケーションや地域の方とのふれあいが増えれば、孤独感の緩和にもつながるでしょう。

    脳が活性化する

    季節のイベントでは、目新しいレクリエーションや施設内の装飾を行ったり、季節にちなんだ食事・おやつを提供したりすることも。そのような非日常体験は利用者さんの五感を刺激するため、脳の活性化が期待できます。

    身体機能の維持・向上に役立つ

    自立度の高い高齢者の方でも、暑い時期は外出を控え、冷房のかかった室内にこもりがちになることも。
    イベントのレクリエーションで身体を動かせば、身体機能の維持・向上に役立つでしょう。また、装飾づくりなどイベントの準備段階から参加してもらえば、指先の訓練にもなりますね。

    役割を得ることで達成感が得られる

    自分が準備に関わったイベントが盛り上がれば、利用者さんは達成感を味わえるはず。イベント準備の際、利用者さんにできる作業はぜひ協力してもらいましょう。「施設の一員として周囲の役に立てた!」という経験は、自己肯定感の向上にもつながりますよ

    それではここからは、高齢者介護施設で8月におすすめのイベント企画を10つご紹介します。

    8月のおすすめイベント企画1「納涼祭」

    「[btp_line]「納涼祭」[/btp_line]は、8月のイベント企画の定番です。介護施設での納涼祭は、おもに屋台やゲームを楽しんだり、盆踊りを行ったりします。施設によっては、利用者さんのご家族や近隣住民の方を招いて大規模に行うことも。華やかな納涼祭に参加すれば、利用者さんの心も弾むでしょう。8月は気温・湿度が高く、食べ物が傷みやすくなります。飲食物を提供する際は、衛生管理に気を付けたいですね。

    8月のおすすめイベント企画2「地域のお祭りへの参加」

    8月は多くの地域でお祭りや盆踊りが行われる時期。外出イベントの一環として、[btp_line]地域のお祭りに参加する[/btp_line]こともできます。ただし、外出イベントを行う際は、安全面・健康面など、入念な計画が必要です。また、介護施設の種類によっては、費用負担(介護保険内で賄えるか、利用者さんの自己負担か)や、イベントの位置づけ(娯楽か、機能訓練の一環か)が異なりますので、注意しましょう。

    8月のおすすめイベント企画3「灯篭流し」

    [btp_line]「灯篭(とうろう)流し」[/btp_line]とは、お盆の時期に日本各地で行われる伝統行事のひとつ。火を灯した灯篭を川や海へ流し、ご先祖様や亡くなった親しい方の魂を弔います。介護施設によっては、敷地内の池などで行うこともあるようです。地域によっては「精霊流し」と呼び名が変わったり、灯篭をお墓の周りに飾ったりと、風習が異なることを知っておきましょう。

    8月のおすすめイベント企画4「スイカ割り大会」

    夏のくだものといえばスイカ![btp_line]「スイカ割り大会」[/btp_line]は、利用者さんと介護スタッフが一体となって盛り上がるイベントです。スイカ割りに参加するのはもちろん、周りで応援するだけでも楽しめます。単にカットしたスイカを食事のデザートやおやつとして提供するより、利用者さんが夏らしさを体感できるでしょう。

    8月のおすすめイベント企画5「演奏会」

    [btp_line]「演奏会」[/btp_line]は、介護度を問わず多くの方が楽しめるイベントです。8月であれば、ハワイアン音楽や沖縄の音楽など、夏らしさあふれる演奏会を企画してみてはいかがでしょうか。プロの演奏家に限らず、地域の音楽サークルの方を招けば、地域社会との交流にもつながります。介護施設のなかには「音楽療法」を積極的に取り入れる施設も。音楽を聴くと心が穏やかになり、認知症予防効果も期待できるからです。

    8月のおすすめイベント企画6「8月生まれの方のお誕生会」

    [btp_line]「お誕生会」[/btp_line]は、多くの介護施設において毎月の定例行事のひとつでしょう。周囲にお誕生日をお祝いされると、喜びや感動で脳の活性化が期待できたり、若かりし頃を思い出しイキイキとした気分になっていただけたりするでしょう。介護スタッフにとっては毎月恒例でも、お誕生日を迎える利用者さん本人にとっては、年に一度の大切な機会です。「納涼祭などの大きなイベントの準備に大忙しで、誕生日会の準備が後回しになってしまった!」といったことのないよう気を付けたいですね。

    8月のおすすめイベント企画7「流しそうめん」

    夏のイベントとして古くから親しまれてきたのが「流しそうめん」。水の冷たさや流れる音、そうめんの喉越しなど、いくつもの涼を感じられるイベントです。本格的に竹を用意するのも雰囲気が出て良いですが、牛乳パックとティッシュボックスを使って、簡易のレールを作るのも手軽でおすすめ。流れてくるそうめんを掴むには、瞬発力が必要です。水の流れを調整しながら、利用者さんみんなが楽しめるようにすると良いですね。

    8月のおすすめイベント企画8「風船バレー大会」

    夏によく使ううちわを使って「風船バレー大会」はいかがですか?座ったままでも楽しめるので、車いすの利用者さんも安心です。用意するのは風船とうちわだけ。手で風船を打つのではなく、うちわであおいで相手チームにつなぎます。上肢の力が入りにくい利用者さんには、スタッフがさりげなくフォローに入ると良いでしょう。イベントに合わせて、うちわを利用者さんと手作りしておくのもおすすめです。

    8月のおすすめイベント企画9「花火大会」

    屋外にスペースがある高齢者施設なら、小さな花火大会を開催することもできるでしょう。手持ち花火だけでなく、地面に置いて楽しめる花火もあるので、利用者さんも安全に楽しめます。実際に火を扱うのが難しい場合は、プロジェクターで花火大会の様子を映し、雰囲気を楽しむのも手です。もし、地域で花火大会が行われることがあるなら、利用者さんのご家族を呼んで、みんなで花火を鑑賞するのも楽しいでしょう。

    8月のおすすめイベント企画10「水中コイン落としゲーム」

    暑い夏は水を使ったイベントがぴったり。水中コイン落としは、虫かごのような小さな水槽に水を入れてコップを沈め、コップに入るようコインを落としていくゲームです。簡単そうに見えますが、水中でコインがゆらゆらと動くため、うまく落とさないとコップの中に入らないことも。難易度をあげたい場合は、大きめの水槽を用意するのがコツ。利用者さんの状態に合わせて、適度に難しく、楽しめるように工夫してみましょう。

    介護施設で8月にイベントを行う際の注意点は?

    最後に、高齢者の介護施設で8月のイベントを企画・開催するにあたって、配慮したい4つのポイントを紹介しましょう。

    気候に配慮し、体調変化に注意!

    イベント中はひとつの空間にたくさんの人が集まります。大人数が集まると、つい冷房の温度を下げたくなりますが、冷房の効かせすぎには注意しましょう。過度の冷房は、神経痛・腰痛・胃腸障害・疲労感などの冷房病を引き起こすからです。室内が適切な室温・湿度に保たれているか、適宜確認しましょう。また、介護スタッフが、イベントの進行や盛り上げに没頭するのはNG。利用者さんの体調に変化がないか常に注意を払いましょう。イベントを楽しむあまり、自分の体調の変化に気づきにくくなる利用者さんもいるからです。

    説明は大きな声でゆっくりと

    イベントの参加者全員が聞き取りやすいよう、イベントの進行者は大きめの声ではっきりと話しましょう。イベントを盛り上げようとするあまり、怒鳴るような大声を出すと、利用者さんに威圧感を与えてしまいます。落ち着いたやさしいトーンを心がけたいですね。

    利用者さんの性格、身体機能に配慮しよう

    利用者さんのなかには、にぎやかな雰囲気を好む方もいれば、苦手な方もいます。利用者さんの性格や、配慮が必要なことに関してはスタッフ全員で共有し、利用者さん一人ひとりに合った対応を行いましょう

    孤立する方を作らない

    利用を始めて間もない利用者さんや、他者との交流が苦手な利用者さんの場合、イベントの雰囲気になじめない方もいるでしょう。もし、孤立しがちな利用者さんがいれば、近くによりそい、利用者さんのペースでイベントを楽しめるようサポートしたいですね。

    健康面に配慮しながら8月のイベント企画を盛り上げよう!

    8月のイベント企画は、納涼祭のほかにも、スイカ割りや灯篭流しなどさまざまです。
    暑い時期のイベント開催には、健康面など配慮すべき点もありますが、たくさんのメリットも得られます。
    暑さで気分が滅入りがちな8月こそ、工夫を凝らしたイベント企画で、たくさんの利用者さんに笑顔になってもらいたいですね。

  • 高齢者の夏バテ対策におすすめ!栄養が摂れるレシピ8選【乳製品活用編】

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!栄養が摂れるレシピ8選【乳製品活用編】

    高齢者の多い介護施設では、暑い日が続くと起こりやすい「夏バテ」や「熱中症」などへの予防対策が欠かせません。暑いと食欲が落ちてしまいがちですが、高齢者は食事量が減ると低栄養のリスクが高まり、体調不調の原因となるため、しっかり対策したいもの。
    そこで今回は、高齢者の夏バテ予防におすすめのレシピの中から、乳製品を活用したものに絞ってご紹介します。介護施設で利用者さんの食事作りに携わる方は、ぜひ参考にしてみてください。

    乳製品が高齢者の夏バテ対策につながる理由とは?

    高齢者の夏バテ予防には、[btp_line]十分な水分摂取と栄養バランスのよい食事が大切[/btp_line]。夏バテ予防のために摂取したい栄養素は、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、クエン酸などが挙げられます。

    中でもたんぱく質やミネラルを多く含んでいる乳製品は、夏バテ対策には欠かせない食品なので、日々の食事のレシピに積極的に取り入れましょう。ここではこの2つの栄養素の働きを簡単に解説します。

    たんぱく質

    たんぱく質は、血液や筋肉を作るほか、免疫物質として酵素やホルモンなどを調節する機能を担っています。身体を動かすエネルギーとなるため、食事からしっかり摂りたい栄養素の1つです。

    ミネラル

    骨や歯を構成する重要な栄養素であり、集中力の維持をサポートするほか、疲労回復にも関わっています。カルシウムもミネラルの1つです。

    また、乳製品の代表として挙げられるヨーグルトやチーズは食感が柔らかいため、咀嚼機能の低下した高齢者でも食べやすいという特徴があります。ほかにも、牛乳に含まれるアルブミンには、血液を循環させる働きがあるため、熱中症予防効果も期待できます。

    このような理由から、乳製品は高齢者の夏バテ対策に欠かせない栄養素の1つと言えるでしょう。

    次からは、乳製品を使ったレシピを8つご紹介します。暑い時期でも食べやすく栄養がたっぷり入ったレシピなので、ぜひ取り入れてみてください。

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!乳製品を使ったレシピ1「鶏肉とチーズのさっぱり炒め」

    たんぱく質やカルシウムを豊富に含んだチーズと鶏肉を合わせた、栄養満点のレシピ。トマトやアスパラなど、夏野菜を一緒に食べられるのもポイントです。

    <材料(2人分)>

    • 鶏むね肉 100グラム
    • チーズ 40グラム
    • アスパラ 4本
    • プチトマト 6個
    • 塩・こしょう 適量
    • レモン汁 大さじ1/2
    • サラダ油 適量

    <作り方>

    1. 鶏むね肉は一口大のそぎ切りにする。アスパラ、チーズ、プチトマトも一口大に切ります。
    2. フライパンにサラダ油を熱し、1の鶏肉を中火で炒めます。肉の色が変わったらアスパラを加えて炒め、塩・こしょうで味を整えます。
    3. 器に2とチーズ、プチトマトを盛り付け、レモン汁をかけて完成です。

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!乳製品を使ったレシピ2「白い麻婆豆腐」

    たんぱく質を豊富に含む、豆腐と牛乳を使った麻婆豆腐のレシピ。片栗粉を使ってとろみをつければ、高齢者でも食べやすく、誤嚥を防ぐことにもつながるでしょう。

    <材料(2人分)>

    • 牛乳 300ミリリットル
    • 豆腐 150グラム
    • ひき肉 100グラム
    • 長ねぎ 1/2本
    • 生姜 小さじ1
    • サラダ油 大さじ1
    • 酒 大さじ1
    • 塩 適量
    • 中華スープの素 小さじ1
    • 片栗粉 大さじ1
    • すりごま 適量
    • ラー油 適量

    <作り方>

    1. 豆腐は2センチ角に切る。長ねぎはみじん切りにします。
    2. フライパンにサラダ油を熱し、長ねぎと生姜を入れて炒めます。
    3. 香りが出てきたらひき肉を加えて炒め、肉の色が変わったら酒と塩を入れてさらに炒めます。
    4. 牛乳、中華スープの素、豆腐を入れて5分程煮ます。
    5. 塩で味を整えた後、水で溶いた片栗粉を加えてとろみをつけます。
    6. 器に盛り付け、すりごまとラー油をお好みで加えたらできあがり。

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!乳製品を使ったレシピ3「ミルクけんちん汁」

    牛乳を使った優しい味わいのけんちん汁レシピ。豆腐やさまざまな野菜が食べられ、おかずのいらないごちそう味噌汁です。

    <材料(4人分)>

    • 豆腐 80グラム
    • ごぼう 50グラム
    • にんじん 40グラム
    • れんこん 50グラム
    • しいたけ 2枚
    • ごま油 大さじ1
    • だしの素 小さじ1/2
    • 水 400ミリリットル
    • 牛乳 200ミリリットル
    • 味噌 大さじ1と1/2
    • 長ねぎ 10グラム

    <作り方>

    1. 豆腐を一口大に切る。ごぼうは薄く切って水にさらし、にんじん、れんこんはイチョウ切りに、しいたけは薄切りにします。
    2. 鍋にごま油を熱し、ごぼう、にんじん、れんこん、しいたけを順に入れて炒めます。
    3. 全体に油が回ったら水とだしの素を加えて中火で煮立て、アクを取ったら弱火で10分煮ます。
    4. 豆腐、味噌、牛乳を加えて1分煮ます。
    5. 器に盛り付け、小口切りにした長ねぎをのせて完成。

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!乳製品を使ったレシピ4「豚しゃぶとほうれん草のチーズごま和え」

    豚肉とほうれん草を使った、ボリュームも栄養も満点のおかずレシピ。粉チーズや酢を使ったあっさりだれで、暑い時期でも食欲がすすむはず。

    <材料(4人分)>

    • 豚薄切り肉 200グラム
    • ほうれん草 1束
    • 塩 適量

    ☆粉チーズ 大さじ4
    ☆練りごま 大さじ3
    ☆砂糖 小さじ2
    ☆しょうゆ 小さじ1
    ☆酢 小さじ2
    ☆だし汁 大さじ1と1/2

    <作り方>

    1. 豚肉を食べやすい大きさに切り、熱湯でゆでて水気を切ります。
    2. ほうれん草は塩ゆでし、冷水にとって水気を切った後、3センチほどの長さに切ります。
    3. ☆の材料をすべて合わせ、豚肉、ほうれん草と和えます。
    4. 器に盛り付け、さらにお好みで粉チーズ(分量外)を振りかけて完成。

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!乳製品を使ったレシピ5「ヨーグルトとバニラアイスのあっさりデザート」

    バニラアイスを使って簡単に作れる、人気のデザートレシピをご紹介します。フルーツは、パイナップルのほかにイチゴや桃、キウイなど、お好みのものを選んだり、複数盛り付けたりして彩り豊かにアレンジしてもよいですね。

    <材料(1人分)>

    • バニラアイス 大さじ2
    • ヨーグルト 大さじ2
    • パイナップルなどフルーツ 適量
    • はちみつ 適量
    • ミント 適量

    <作り方>

    1. 器にヨーグルトを入れ、その上にバニラアイスをのせます。
    2. はちみつをかけます。
    3. フルーツをまわりに盛り付け、最後に飾りのミントをのせてできあがり。

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!乳製品を使ったレシピ6「野菜たっぷりクリームシチュー」

    クリームシチューは野菜がたくさん摂れるメニューです。旬の野菜や余った食材を入れてアレンジするのもおすすめ。一品でさまざまな栄養が摂れるというのも嬉しいポイントです。高齢者でも食べやすいように、食材は小さく切りましょう。

    <材料(3人分)>

    • 鶏もも肉 200グラム
    • 塩こしょう 少々
    • 玉ねぎ 120グラム
    • にんじん 60グラム
    • じゃがいも 100グラム
    • ブロッコリー 60グラム
    • しめじ 50グラム
    • バター 大さじ1
    • 小麦粉 大さじ2
    • 固形スープの素 3グラム
    • 湯 240グラム
    • 牛乳 300グラム
    • 生クリーム 30グラム
    • 塩こしょう 少々

    <作り方>

    1. 鶏もも肉を食べやすい大きさに切り、塩こしょうで下味を付けます。
    2. 野菜も食べやすい大きさに切ったら、にんじんと玉ねぎをバターで炒めましょう。
    3. 玉ねぎがしんなりしてきたところで、小麦粉を加えさらに炒めます。
    4. 3に湯で溶かした固形スープの素を入れて、少しずつのばしていきます。
    5. 煮立ってきたら、牛乳と鶏もも肉、残りの野菜を加えて煮込んでください。
    6. 全ての食材に火が通ったら、塩こしょうと生クリームで味を調えて完成です。

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!乳製品を使ったレシピ7「レモンを使った鯛のバターソテー」

    見た目がおしゃれで、食欲だけではなく気分も上がるレシピを紹介します。バターソテーはこってりとしたイメージがあるかもしれませんが、レモンを使うことでさっぱりと食べることができます。特別な日のメニューとしてもおすすめです。

    <材料(2人分)>

    • 鯛の切り身 140グラム
    • アスパラ 4本
    • パプリカ(黄色) 1個
    • レモン汁 10グラム
    • 薄力粉 適量
    • オリーブオイル 12グラム
    • バター 20グラム
    • 塩 0.4グラム
    • こしょう 0.2グラム

    <作り方>

    1.アスパラは下茹でしておきましょう。
    2.鯛に塩・こしょう・薄力粉を薄くまぶします。
    3.熱したフライパンにオリーブオイルを引いて鯛を焼きましょう。皮がパリッとするまで中火で焼いたら、ひっくり返して火が通るまで焼いてください
    4.3にレモン汁・バター・塩こしょう(お好みで)を加え、分離しないように混ぜます。
    5.最後にアスパラとパプリカを和えたらできあがりです。

    高齢者の夏バテ対策におすすめ!乳製品を使ったレシピ8「バナナシェイク」

    喉が渇いたときやおやつにおすすめの、冷たいシェイクのレシピです。手軽に作れて、美味しく水分補給できますよ。

    <材料(1人分)>

    • バナナ 1本
    • 牛乳 200ミリリットル
    • 砂糖 適量
    • 氷 3つ程

    <作り方>

    1.バナナと牛乳、砂糖をミキサーに入れよく混ぜます。
    2.その後氷も加え、再度ミキサーで混ぜると完成。お好みの冷凍フルーツを加えても美味しく仕上がります。

    高齢者の夏バテ対策には十分な乳製品の摂取がポイントの1つ!

    高齢者は免疫力や基礎体力が低下しているため、一度体調を崩してしまうと回復するのに時間がかかってしまうもの。利用者さんが夏バテしてしまわないよう、乳製品を使ったレシピも積極的に取り入れてください。暑い日でも食べやすいレシピを考えて、利用者さんの健康を守り続けたいですね。